日常は難しいね(白目)
やはり私は修羅な世界を描く方が性に合うのだろうか?
第十二話 なのはの日常
最近、なのはは幸せ一杯です。
お父さんも無事に退院しましたし、ブレンくんとシフちゃんも家族になりました。
ブレンくんは少し天然さんな所があって、なのははそのフォローをして居ます。
お父さんが言うには、『彼は世間知らずのようだから、なのはが一緒に居てあげなさい』との事でした。
如何しておっちょこちょいななのはに頼んだのか分かりませんが、初めからなのはもそのつもりでしたので、喜んで引き受けました。
眠い目を擦りながら、顔を洗い、ブレンくんの隣に座ってご飯をあーんしてあげます。
この間はご飯を食べた時に窓が割れたり、床が壊れたりして驚きましたが、今日は何も無いみたいで良かったです。
お姉ちゃんは、『ブレンには表情筋のトレーニングが必要だよ!!』と言って良く頬っぺたを引っ張ったり、足の裏をこちょこちょしたりしてます。
その時に、なのはもこっそりお姉ちゃんのお手伝いをして居ます。
でも、何となくですがブレンくんの表情が分かるのはなのはだけなのでしょうか?
お姉ちゃんの日課になり始めたブレンくんの頬っぺたぷにぷにで、涙目になったブレンくんを連れてシフちゃんのお散歩に出かけます。
時々、ブレンくんが凄く微妙な、それでいて複雑な視線をシフちゃんに向ける時があるのですが何かあるのでしょうか?
何かあったの?、と聞くと『ここ最近、シフが本能に忠実になっちゃって……』と溢していたのが印象に残っています。
なのはにとってはシフちゃんはシフちゃんなので、違いがよく分かりません。
ブレンくんとのお散歩は常にはらはらが付き物です。
赤信号でも渡ろうとしたり、道無き道を進もうとしたりと、なのはが付いていないといつも危なっかしいです。
そんな時は、お姉ちゃんに言われた通りにブレンくんの手を握って、なのはがシフちゃんのリードを握ります。
そうすると、ブレンくんは嬉しそうな顔をして、変なところや赤信号を渡ろうとはしなくなります。
河川敷まで歩いたら、何時も此処で休憩しています。
二人で並んで座り、ぼーっとしたり、色んなお話しをしたりします。
基本的になのはがお話しするのですが、偶にブレンくんも御伽話をしてくれます。
『この間は山羊頭のデーモンって言うのを倒したところで終わったんだったよね?だったら次はーーーー』
なのはも良く知っているお話なのですが、その内容は絵本よりも詳しくて、物騒な内容でした。
でも、何故だかそのお話に引き込まれてしまうので、ついついブレンくんが話し終えるまで聞いてしまいます。
ブレンくんの話すお伽話は『不死の英雄伝』と言って、なのはの知っている絵本の元となったお話だって言ってました。
『ーーーーと言う方法で、彼は放浪者姿の襲撃者をやっつけました、今日は此処まで、続きはまた今度』
その言葉と共に立ち上がるブレンくん、口笛を吹いて、蝶々を追いかけていたシフちゃんを呼び、お家まで戻ります。
お家に帰ってから、シフちゃんの犬小屋の前でブレンくんと一緒に、この犬小屋を可愛くする方法を考えます。
赤い屋根と黄色い壁の普通の犬小屋ですが、折角なのでちょっとだけでもアレンジ出来ないかな?と思ったのです。
ネームプレートの表にはなのはの字で『シフちゃんのおうち』と書かれていますが、裏には『sif the house』とブレンくんの字で書かれて居ます、なのはには難しくてまだ読めません。
そうして居る内に、なのははシフちゃんが良く蝶々を追いかけているのを思い出したので、翠屋が休みだから家にいるリハビリ中のお父さん達と一緒に、みんなで屋根に蝶々を描いていく事にしました。
みんな屋根一面に、いっぱい蝶々を描いてくれたのですが、ブレンくんは図鑑を片手に本物と見間違えるほどそっくりな絵を口を使って描いていました。
それを見てなのはは素直に凄いと思ったのですが、みんなは乾いた笑いをこぼしていました。
お兄ちゃんがブレンくんに『こんな時は其処まで精巧な絵は描かなくて良い』と言いながら、ブレンくんの頭に軽くチョップを落としていました。
お兄ちゃんとブレンくんはまだ少しぎこちないですが、以前に比べると大分仲良くなったと思います。
その後はブレンくんと一緒に、シフちゃんを枕にしながらお昼寝して、夕方になってご飯を食べた後一緒にお風呂に入ります。
ブレンくんはお風呂の入り方が分からなかったみたいだったので、なのはと一緒に入ってます。
その時に彼の長い銀髪も一緒に洗うのですが、この髪はファッションで伸ばしている訳では無いそうです。
なんでも、『伸ばしている方が色々と都合が良いんだ』との事です、なのはも伸ばそうかな?
お風呂を上がった後は、ブレンくんとお兄ちゃんの囲碁や将棋を覗いているのですが、一手一手が長くてちょっぴり退屈です。
そうして、今日の出来事を寝る前に日記に書いてから眠るのが私の日常です。
此れから暫くは平和です(恐らく)