今回は無印時代がベースらしいので楽しみですが、物が違ってくる予感がしてなりません。
まあ期待して肩透かし食らうのも新作ゲームの醍醐味の一つですので期待して待ちましょう(白目)
第百三十八話 後日談 デート四日目
本日は本来ならばヴィヴィオ達と出掛ける日なのだが、ここ数日の失態ですっかり意気消沈してしまった俺を気遣ってヴィヴィオが釣りに誘ってくれたので、今日はちょっとしたお気に入りスポットでゆったりと釣りをしている。
趣味を作る為に始めた釣りだったのだが、静かに釣り糸を垂らしながら魚が掛かるのを待つ時間が中々に心地良く、今ではすっかりハマってしまった為彼女達の申し出は非常に有り難かった。
「けど本当に良かったのかい? 釣りなんて見てる側はつまらない物だと思うんだけど?」
「うん、パパの楽しそうな姿を見てると私も楽しいから」
「そう言ったものなのか……」
(ヴィヴィオさん、私まで付いてきて本当に良かったんでしょうか? 親子の時間に水を差すようで悪い気がするのですが……)
(……もしも何かパパが問題起こしたら私一人だとフォロー仕切れそうに無くって……)
(そ、其処まで、ですか?)
(パパは、トラブルホイホイだから……)
そこはかとなく不名誉な事を言われた様な気がするが、静かに釣り糸を垂らしながら雲を眺め静かな時間を堪能する、思えばここ最近ミッドチルダでクロノに顎で扱われたり、マヌスが復活したりで中々こう言った時間を取れなかった。
先にも言ったように、釣りと言うものはやってる本人はともかく見ている側は退屈な物。頻度を上げようにも、少し前にディアーチェを連れて釣りに出掛けた時に彼女も少々退屈そうにしていた事から、なのは達を誘って釣りに出掛けるなんて事は今後も出来無いだろう。
そんな事をつらつらと考えていると早速竿に当たりの感覚、釣り糸を巻き上げて一気に釣り上げる。釣り上げた獲物は石鯛、しかも今までで一番大きなサイズなのでこれは記念に魚拓を取ら無いといけないだろう。
(ぱ、パパがはしゃいでる……)
(そんなに珍しい事なんですか?)
(パパはいたずらとか結構好きだけど基本的にクールだからね、あんなにうきうきしてる姿初めてだよ…)
(いたずら、ですか…。あまり想像出来ませんね)
(う〜ん、例えば気配と足音を完璧に消して背中に氷を入れてきたりとか、心霊特番見てる最中に脅かして来たりとか、子供っぽいいたずらが多いかな?)
(中々、お茶目なお父様ですね……)
何故か終始生温かい視線に晒されていたが、無事に魚拓を作り終え、石鯛をクーラーボックスに放り込んでから続きを再開、この場所は普段から良く釣れる場所なのだが、今日は特に調子が良く、釣り糸を垂らした瞬間に当たりが来た。 今回の獲物は大型らしく、尋常では無い引きと重さに苦戦させられたもののなんとか釣り上げる事に成功した。
「……ねぇ、パパ? これ何?」
「何って、サメ? 確かホオジロザメとか言った種類だと思うけど」
「な、なんでこんな大っきなサメが海鳴市の海岸で釣れるの?」
「前になのはとフェイトが水中戦をやらかしてね? その時に使用した砲撃とか高速移動とかの所為で水深が深くなっちゃったみたいだね、時々深海魚も釣れるよ?」
「あ、あはは、そうなんだ」
「ヴィヴィオさんのお母様達らしいですね……」
彼女達の驚きも無理無いだろうが、それ以上に驚きなのはこの地形変化に一年足らずで適応している魚達である。なのはとフェイトの衝突は去年の春先、其処から数ヶ月後には既に水深の深い場所に住む魚が住み始めていたようだ、何時もの調子で釣りをしていた際に何故かアンコウを吊り上げた時は俺も流石に困惑した。 旬である冬に釣ったならともかく、当時は夏真っ盛りだったため迷わずリリースする羽目となった。
懐かしい事を思い出しながら再び釣り糸を垂らしていると、背後でサメがバタバタと大暴れし始めた、初めは放置しようかとも考えたが、騒がしいのでデバイスを展開し杖先に魔力刃を作り上げて一刀両断する。サメやエイの身は死んでから時間が経つとアンモニア臭がきつくなるので本当なら生きたまま連れ帰ってはやてにカマボコにでもして貰おうと思ったのだが、ヴィヴィオとアインハルトに危害が及ぶ可能性もあるので仕方無く斬り捨てた。
「デバイスを包丁代わりにするのはどうかと思うよパパ……」
「魔力刃だから問題無いさ。 それに俺のデバイスはストレージデバイスだから文句も言われないよ」
(そう言う問題じゃ無いんだけどなぁ……)
(……座った体勢から振り向く事なく片手で一閃、しかも正中線を寸分違わずなぞっている上に、サメの方は斬られた事に気付いて居なかった。 竿も全く揺れていない、やはりこの人は戦いに関しては突き抜けている…)
納得してくれたようなので再び竿に意識を戻し当たりを待つ、先ほどのような獲物を釣り上げる事は稀なので今度は何が釣れるのだろうかと考えながら餌を揺らして行く、すると石鯛、鯵、ウツボ、カサゴ、マンボウなど様々な種類の魚が面白いように釣れた。
アインハルトとヴィヴィオがサメの断面図をしげしげと眺めている間に再び大きな当たりに見舞われ、釣り上げようとした所で竿ごと海に引きずりこまれてしまった。
大きな水柱と共に着水し、泳ぐ事の出来無い俺はそのまま溺れる事になったのだが、足を何かに捕まれ海中に引きずり込まれてしまう。
俺の目の前に現れたのは大王イカサイズのイカ、寧ろ此奴は大王イカその物では無いのだろうか? 仮に大王イカだったとしてあの二人が行った環境破壊はどういったレベルなんだ?
俺の混乱をよそに足に巻き付いたイカの足は容赦無く俺を締め付ける、幸いにもデバイス自体は展開して持って来ているので一応は水中戦もこなす事が出来るが、俺は未だに空を自由に飛ぶことができないので水中戦も苦しい物となってしまうだろう。
シフを呼ぼうにも最近の奴はアリシアに餌付けされており、俺に対して反抗的になり始めてきた。今回も念話を送った所『アリシアにブラッシングして貰ってるからやだ』と言う御言葉を返してくれた、御礼に今度シュールストレミングを喰わせてやる。
余り息も持たないので、結界を展開しバリアジャケットを纏いながら月明かりの大剣を取り出し、デタラメに魔力を流し込んで海底に光波を叩き込む。着弾した際に巻き起こった爆風によって無理矢理海水を巻き上げ、大王イカを海上に打ち上げる。その瞬間にイカの全身をチェーンバインドで固定し、足を斬り払って何とか陸に上がる。
丁度ヴィヴィオとアインハルトが大慌てしていた所に戻る事が出来たのだが、二人は悲鳴を上げて抱き合ってしまった。
何事かと思ったのだが、よく考えればイカの足がへばりついたままで、しかも頭や肩に海藻が大量に付着している状態、成る程水死体のような有様だ。
竿を回収し損ねたので海藻を取っ払ってから二人に顔を見せ、安心させた所で帰宅する事にした。
勿論大王イカは解体して持ち帰って大漁の魚と共に八神家とテスタロッサ家にお裾分けしたのだが、後でなのはに『魚はともかく、こんな大っきなイカは嫌がらせ以外の何物でも無いよ!?』と叱られてしまった…。
不屈の体現者 〜舞台裏〜
NGシーン 本日の釣果
なのは「イカ以外に今日は何が釣れたの?」
ヴィヴィオ「えっと、色々?」
アインハルト「はい、色々ですね…」
なのは「?」
ブレン「石鯛だろ? 鯵だろ? 鰈だろ? 平目だろ? カサゴだろ? マンボウだろ? それから」
なのは「待って、待ってブレンくん、マンボウ!?」
ブレン「うんマンボウ、何故か三十匹くらい釣れたよ? 後はウツボ、エイ、サメ、タコ、トラフグ、カジキマグロ、ウミガメ、……数え切れないな」
シュテル「……確かお父さんは普通の釣竿を持って出掛けましたよね? 如何やってカジキマグロとかサメとかを釣り上げたのですか?」
なのは「……ブレンくんの釣りの腕って不思議だよね? 前にもツチノコ釣ったって言ってたよね?」
ブレン「まあね、でもなのはに見せる前に逃げられたし、その後殺し屋に襲われて有耶無耶になっちゃったしで結局それ以来見てないけどね」
シュテル「……未来に帰ったら一度お父さんと一緒に釣りに出掛けて見ましょう」
〜 一方の八神家 〜
ディアーチェ「以前の釣果もそうだったが、何故父上はこのように訳の分からない釣果を上げて来られるだろうか?」
はやて「……参考までに聞くと前は一体どんなやったんや?」
ディアーチェ「前回は川釣りだったのですが真っ先に釣り上げたのが鰻です、そしてその次が鮭、ニジマスやイワナを釣っていた所までは良かったのですが、途中からオオサンショウウオや蛇、すっぽんやカミツキガメなどの爬虫類を釣り始めました」遠い目
はやて「お、おう……」
ディアーチェ「最終的には子供のワニまで釣り上げてました。 父上は恐らく誰かがペットとして飼っていたものを此処に捨てたのだろうと言っておられましたが、ツッコミ切れずに疲れましたのでその後は考えるのを辞めました」遠い目
はやて「ブレンくんの釣竿には魔法がかかっとるんやろか……」