不死の英雄伝 〜不屈の体現者〜   作:ACS

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前回のハバネロパイナップルジュースはハバネロとは名ばかりのデスソース、これ以降以下の物がブレンくんの苦手な食べ物となりました。

…………ショック死しなかったのは流石と言うべきか(白目)


苦手な食べ物。

赤い食べ物、辛い食べ物、パイナップル。






不屈の体現者 14

第十四話 日常の一幕

 

 

あの悍ましい飲み物に味覚を破壊されて早一週間。

 

漸く『味』が感じられるようになり、食事をする事が苦痛でなくなった。

 

朝食を涙を流しながら食べる俺にみんなの視線が刺さるが、なのはと美由希さんから詳細は聞かされているからか生暖かい視線だった。

 

 

涙の食事を終え、最近の楽しみである毎週日曜日の午前8時半に放送されている『企業戦士 アクア・ビットマン』を視聴する。

 

 

この作品は『世界を緑で満たそう!!』と言うキャッチコピーで製作された物で、只管コジマ粒子と呼ばれる粒子を垂れ流して世界緑化活動をする内容となっている。

 

 

周りから、『コジマは……不味い』とか『コジマかよ……空気読みやがれ!!』とか『この変態共が!!』と罵倒されても折れない姿が気に入ったので、毎週欠かさず見ている。

 

 

 

番組が終わった後、なのはと一緒にシフの散歩に出掛ける。

 

今日のオヤツに俺の味覚が復活したお祝いに『クッキーを一緒に作ろうよ』となのはから誘われているため、シフの散歩は午前中に済ませなくてはならない。

 

 

その散歩の際に例の自動販売機の前まで向かったのだが、始めから何も無かったかのように自動販売機は撤去されていた。

 

跡地には『御協力有難う御座いました。byキサラギ製薬』と書かれた看板が立っていた。

 

 

思わず天を仰ぎ、何故後数日回収を早めなかったと内心憤りながらシフの散歩を再開する。

 

 

気落ちした俺の感情が流れているのか、つられてシフも尻尾と耳が垂れていて、落ち込んだ様子を見せている。

 

 

そして、最近分かった事なのだが、この周辺ではシフがアイドル化し始めて居るのか、こうやって一緒に歩いていると、色んな人が餌を与えに来たり身体を触りに来るようになった。

 

 

つまり、何が言いたいかと言うと。

 

 

落ち込んだシフは今、すれ違う人々に食事を貰ったり、頭を撫でてもらったりと色々されていると言う事だ。

 

 

お陰で彼の機嫌は持ち直したし、時間も大分潰せたのだが、満腹になって幸せそうに船を漕ぎ始めた彼を見て、やはり複雑な気分になるのだった。

 

散歩を終えて昼食を食べた後、台所へと向かいクッキーを作る準備をする。

 

 

髪を一括りにし、なのはと共に手を洗い、お揃いの三角巾とエプロンを装着する。

 

桃子さんの指導の元、先ずは生地作り。

 

室温に戻したバターと砂糖を合わせ、なのはと交代しながら白っぽくなるまで混ぜる。

 

その後は卵黄を混ぜ合わせ、強力粉をさっくりと混ぜ合わせる。

 

一つ一つの工程をなのはと分担しながら生地を作り終え、ラップに包んで冷蔵庫で三十分から一時間寝かせる。

 

 

思わず時間が空いた為、庭に出て最近買ってもらった彫刻刀を使って木彫りの彫刻を彫ってゆく。

 

此れも義手のテストの一環なので、左手を使いながら完成間近のアルトリウスの彫刻を微調整しながら完成まで持って行く。

 

この一週間でまだアルトリウス一人しか出来てはいないが、どうせなら四騎士を全員揃えて鬼瓦のように犬小屋の上に貼り付けようと思う。

 

こうして集中していると時間の経過はあっと言う間で、なのはの呼ぶ声が無ければクッキーの事を忘れたままだった。

 

 

「ブレンくんは彫刻が好きなの?」

 

「左手のテストの一環なんだけどね、そう見えるかな?」

 

「うん、だってなのはが声を掛けないと何時間でも彫ってるもん」

 

そう言われてここ一週間を思い出すが、確かになのはの声に反応して時間の経過に気が付く事が多かった。

 

成る程、これが趣味と言う奴か。

 

 

新しく趣味について学んだ所で、本来の目的であるクッキーの製作に再び取り掛かる。

 

 

生地を整形し、みんなの顔をデフォルメ化した形にした後170度のオーブンで二十五分間焼き上げる。

 

一緒にキャラクッキーを作ったなのはが、焼き上がりを待ち遠しそうにしているのを眺めながら、心底思う。

 

 

 

戦いとは無縁の生活。

 

それは戦いしか知らない俺にはとても優しく、同時にとても残酷な物だ。

 

 

此処に来てからと言うもの剣を握る必要も、血で血を洗う必要も、どうやって生き残るか、どうやって相手を殺し勝ちを奪うか等を考えなくて済んでいる。

しかし、周囲への警戒が辞められなかったり、日常生活にある範囲の物で武器になりそうな物を探したりと、周りとの『ズレ』を嫌でも思い知らされる。

 

 

なのはが側に居てくれると、そんな事は微塵も感じないのだが、就寝前や起床後等、一人で居るタイミングでこれらの感情が湧き上がるのだ。

 

 

 

孤独は人を弱くすると言うことか。

 

弱くなったつもりは全く無いが、代わりに大きな弱点が出来てしまったのかも知れないな。

 

 

俺は、焼き上がったクッキーを食べて笑顔を見せているなのはを見ながら、自己分析を終了した。





バトルが書きたいッ‼︎

何故か日常物はアイディアが浮かばない。

誰かアイディアを下しあ(T_T)
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