中学時代に移ろうかと思ったのですが、隊長達のイベント時期を勘違いしてましたので暫く中学時代お預けとなります。
第百五十話 犬フェイト
あれから月明かりの大剣の力をフル活用して数日の内に無事退院する事が出来たので隊に合流しようと思ったのだが、隊長から暫く休暇を言い渡されてしまった。
心身共に疲れている俺を気遣っての事なのだろうが、ミッドにある俺の屋敷はだだっ広く、今日はなのはも検査で忙しく、リハビリに付き合ってやる事も出来無いのでやる事も無く、一人で居ても暇で仕方ない。かと言って地球に戻る訳にも行かない、今俺の部隊は戦闘機人と呼ばれる者達の調査に忙しく、休暇中とは言え何時緊急招集が掛かるか分からないのでこの地に居るしか無いのだ。
メイドや執事を雇おうかとも思ったのだが、見知らぬ人間に我が家を管理されるのも気に入らない。
地球で企業連製のガードメカ辺りでも購入するかと考えていると、フェイトから俺のデバイスに通信が入った。
通信映像には何やらフードを目深に被ったフェイトと、それに付き添うアリシアの姿が映し出されていた。
『ブレン、ちょっと良いかな?』
「暇してたから大丈夫だよ」
『た、頼みが有るんだけど……中に入れてくれないかな?』
「別に構わないけど……、如何したのそれ?」
『その事についてなんだ……』
何やら切羽詰まってるようだったので屋敷の中に入れてあげたのだが、フェイトはアリシアの影に隠れて顔を見せようとしない。
「アリシア、フェイトは如何したのさ?」
「あー、うん、実はね……」
彼女の話を纏めると、二日程前に仕事で出掛けた世界でとある病気に掛かってしまい、プレシアさんがとんでもない事になってしまい、フェイトの身が色々と危険になったので治るまで匿って欲しいと言う事だ。
「シャマル先生によると風邪みたいな物だからすぐに治るらしいんだけどね? それまでお母さんが耐えられそうに無くって……」
「それは分かったが……、フードを目深く被る事に何の関係が?」
「それは見れば分かるよ……、ほらフェイト?」
「いや、でも、姉さん!? 恥ずかしいよぉ」
「良いから見せないと、ね?」
「うぅ……」
フェイトはアリシアに言われて渋々フードを取る、彼女は顔を真っ赤にしながら俯いているが、俺の気になったのはその頭に付いている犬耳、よく見ればお尻の方にもふさふさの尻尾が隠れていた。
「……これを見たお母さんは鼻血を出して卒倒したんだよね」
「…………」
「しかも、フェイトもフェイトで犬化が進んでる見たいで……お座り」
アリシアがお座りをフェイトに要求すると、フェイトは素直にその場に座る、彼女の尻尾が激しく振られている事からも非常に嬉しそうだ、試しに俺もフェイトにお手を要求して見たのだが、フェイトは更に嬉しそうに尻尾を振りながらお手をする。
「……フェイト?」
「はっ!? つい本能に逆らえなくって……」
「こんな調子だから……ね?」
確かに、こんな状況のフェイトをプレシアさんの下に置いておくと何をされるか分からない。しかしだ、今俺の胸に顔を埋めてマーキング宜しく自分の頭を擦り付けているフェイトを見る限り、病状が悪化しているような気がするのだが。
「ブレンは良い匂いだね…」
「ふぇ、フェイト?」
「所でブレン、首輪は付けてくれないの?」
「えっ? ちょっ、フェイト? 何言ってるの!?」
「だって姉さん、ブレンは私の飼い主、いわばご主人様だよ? 野良犬に間違われたくないからちゃんと首輪をして貰わないといけないでしょ?」
「えっ? えぇぇ…」
「アリシア? 俺にはフェイトの病状が悪化しているような気がするんだけど……」
首輪を付けてくれるのを今か今かと待ち望むフェイト、確かにシフ用に新しい首輪を買って来ては居るが、俺はどうするべきなのだろうか?
「ダメ、なのかな? ……そうだよね、私みたいな血統書も付いてない雑種犬なんてブレンのペットに相応しく無いよね、……これから保健所に行って処分されてくるね、バイバイ」
「そ、そんな事はないぞフェイト!! 今から付けるから早まるな!!」
「あぁ、フェイトがどんどん犬に……」
結局、俺は自分の手でフェイトに首輪を付ける事になり、嬉しそうにお腹を見せている彼女を撫でながら、アリシアにさっきから気になっている事を彼女に尋ねることにした。
「なあアリシア、さっきまでフェイトは普通だったのに如何してなんの前触れも無くこうなったんだろうな?」
「シャマル先生の話だと、犬耳が生えてる間は少し自分の欲求に開放的になるらしいんだって、だから多分直接ブレンと会って、ブレンの家にお泊まりするって事になった時にフェイトの中にあった『ブレンと一緒に居たい』って言う欲求が犬的解釈で表に出ちゃってるんじゃ無いかな?」
「そうか、フェイトがどんどん犬化して俺の顔を舐め始めたのもある意味彼女の欲求の一つなんだな……」
「我が妹には姉ですら理解出来ない欲求があるんだね……」
「えへへ〜、私はブレンのペットだよ?」
「……ありがとうフェイト。 所でアリシア?もう一つ聞きたいことがあるんだが」
「……なに、ブレン?」
「…………この犬耳病、風邪みたいな物と言っていたが、他の人には感染しないのか?」
「……………………えっ?」
「えっ?」
その後、俺もアリシアも見事に犬耳が生えてしまい、三日程三人で大人しく引きこもり生活をする羽目になった。
不死の英雄伝〜舞台裏〜
NGシーン 未来でも……
〜ある日の晩〜
レヴィ「ねーねーお父さん、なんか犬耳と尻尾が生えてきたんだけど?」
ブレン「……この前の任務先で手洗いうがいを忘れたね?」
レヴィ「ギクッ、な、何のことかな〜」(震え声
ブレン「耳が動いているよ、それと尻尾もだ」
レヴィ「えっ? 耳と尻尾動くの!?」←自分の耳を触ろうとして頭ペタペタ&尻尾見ようとしてその場でぐるぐる
ブレン「レヴィ、姿見の前まで行ったらどうかな?」
レヴィ「はっ!! 流石お父さん、頭良い!!」
ブレン「行ってらっしゃい、あまりの君の可愛さに鼻血出して倒れたフェイトは私がベットに連れて行くから今日はそのまま寝てしまいなさい」
レヴィ「はーい!! おやすみ、お父さんお母さん!!」
フェイト「……か、母さんも、こんな気持ちだったのかな?」
ブレン「かも知れないね。さあフェイト、昔懐かし事も思い出した事だし、今日は久々に首輪をしてあげようか?」
フェイト「う、うん!!」
ブレン「……即答か、色々と躾過ぎたかな?」