番組が変わりまして今回から『正義の美少女怪盗レトルトレディ』をお送り致します(白目)
と言う一発ネタを考えたけどパワー溢れるユーリちゃんが暴れ回ると洒落になら無いから没です(震え声)
第百五十二話 人生ゲーム
怪盗レトルトに変装して強盗団を鎮圧した帰りに俺の屋敷の前にアリサとすずか、それとアリシアが立っているのが見えた。
何故か家主でも無いアリシアが自慢気に屋敷の中を説明しており、後ろで最早彼女のペット化し始めたシフが楽しそうに庭を走り回っている。
近々リハビリ中のなのはを含めて、みんなで俺の屋敷に泊まる約束をしていたのだが、彼女達はどうやら一足先に此処に来ていたようだ。
「いらっしゃい、三人共予定より少し早いけど歓迎するよ」
「何でも良いから早く中に入れて……、アリシアの自慢話が長くって……」
「……ほら、アリシアちゃん? ブレンくんも帰って来たから、ね?」
「むー、これからが良いところだったのに……」
確かに、以前の屋敷が全焼した所為で前の二倍の広さになったが、アリサとすずかは同じ様な屋敷に住んでいるし、アリシアは時の庭園で暮らしていたのだから其処まで興奮する物では無いと思うのだが……。
「いや、この家、私とすずかの家を足した広さよりも広いんだけど……」
「庭も軽く見ただけで球場丸々一つ入りそうなくらい広いしね……」
「時の庭園もこんなに広くないよ……」
(…………まあ確かに、アノール・ロンドと公爵の書庫を足した様な広さだからな)
「でもさ、二人とも? 良く考えて見てよ? 将来ブレンと結婚したらこの広い屋敷にみんなと一緒に暮らす事になるんだよ?」
(…………責任を取るつもりがあるとは言え、気が早過ぎないか、アリシア?)
「この屋敷ならサッカーチーム作れるくらい子沢山になっても大丈夫そうだし、その気になったら試合も出来るでしょ?」
(そんな事をされたら俺が枯れてしまうんだけど……)
「な、成る程……、精力的に行っても良いんだ」
「すずか? 一応参考に、何をどう精力的に行くのか聞いてもいいかしら?」
「……そんな事恥ずかしくって人前じゃ言えないよ、アリサちゃん」
「……人前じゃ言えない事をやるつもりなの?」
「大人になったらだよ? 流石に子供の内からそう言った事をヤっちゃうと、ね?」
「…………すずか、聞いた私が馬鹿だったわ」
「……猛禽類見たいな目でブレンを見てるもんね」
「取り敢えず、家の中に入ろうか」
これ以上話題を広げられる前に話を打ち切り、三人を家の中へと押し込む、その際にさり気なくすずかが俺の腕に抱き着き、膨らみ始めた胸をこれでもかと言うくらい押し付けているが反応したら負けだ。
何はともあれ、料理が出来るアリシアが来てくれたお陰で俺の身の回りの心配事が解決したのだが、何時の間にか玄関に『ブレンくんへ♡』と書かれた一通の手紙と共に謎の箱が置かれていた。
筆跡は明らかにメガーヌさん、アリシアの上位互換のような愉快犯のあの人からのプレゼントは碌な物が無い。
嫌な予感しかしないが、無視したら無視したで不貞腐れてしまうので中身を確認しなくてはならない。
先ずは手紙を開けて読んだのだが、『その箱の中にはちょっと変わった人生ゲームが入ってるから是非好きな女の子と一緒にやってね?』と書かれているだけで特に変わった所は無い、炙り出しも試して見たが何も起きなかった。
(取り敢えず、箱の中身は後で処分するとして、どうやって処分した事を誤魔化すかな……)
「へー、中身は普通の人生ゲームっぽいね〜」
「そうね、地球の人生ゲームと何にも変わりなさそうよね」
「アリサ? アリシア? 何をしてるのかな?」
「あっ、此処にプレイ人数を入力する場所があるよ?」
「すずか? 好奇心に負けて四人って入力しないでくれるかな?」
しかし、次の瞬間俺達の視界が暗転、気が付くと足元にメガーヌさんの字で『すた〜とちてん』と書かれた謎の場所に俺達は居た。
アリサ達は何が起こったのか分からず、目を白黒させていたが『超リアル人生体感ゲームの中にようこそ!! このゲームは所謂バーチャルリアリティーゲームの一種だから気軽に非日常を体験してね?』と書かれた看板がすぐ側に立って居る事から何とか状況を把握する。
コレはあの人のイタズラの一つなのだろうが、思った以上に規模が大きく、過去最大級のイタズラだろう。
周りを見渡せばアリシアの手元に大きなサイコロが握られており、彼女はノリノリでそれを投擲した、ノリで生きている彼女には警戒心と言う物が無いのだろうか?
なんだかんだで出目は六、その事に気を良くした彼女は躊躇うことなく目の前に現れたマス目を六マス進んで行く。
「ご〜、ろ〜くっと、あれ? なんか書いてある。 何々? 『意中の相手とのデート、一回休み?』」
アリシアがそのマスに書かれた文書を読み上げると同時に、再び俺の視界が暗転し、気が付けば大人の姿となった俺と何時も通りのコンパクトサイズのアリシアが公園のベンチで並んで座っていた。
「えっ? えっ?」
「……流石メガーヌさん、何処からこんな愉快グッズを探し出して来たのやら」
「と、取り敢えず指示通りにデートしよっか?」
なんだかんだでデートする事になったのだが、俺が大人モードだと身長的に親子、若しくは兄妹にしか見えない訳で……。
「お子さんですか? 可愛らしいですね〜」
「妹さんですか? 元気一杯ですね〜」
「お嬢ちゃん、パパとお出かけかい?」
「かっこいいお兄ちゃんだね〜」
(まあ、そうなるな……)
一通り街を歩いた後、表通りのオープンテラスで所謂恋人ストローでドリンクを飲んでいた俺達だったが、周りの暖かい目に遂にアリシアが爆発する。
「ぐっ、ぐぬぬぬ…!! 私はお姉さんなんだよ!? こんななりだけどみんなよりも二つ上なんだよ!?」
「そんな事を言い出したら私の実年齢は天文学的な数字なんだけど?」
「…………神様だったもんね」
「不本意ながらね」
「……神様、私はどうして成長しないの?」
「恐らく死者蘇生の際に何か不具合があったんだろうね、感情や五感が消えなかっただけマシだと考えたらどうかな?」
自分が成長しない事に憤慨しているアリシアだが、そうこうしている内に時間切れなのか、元のゲーム盤の上に二人揃って戻って来てしまった。
次にサイコロを投げたのはアリサ、出目は四、足元のマスには『意中の相手に腕枕される、一回休み』と書かれており、ピンクの照明が付けられ怪しげなベットの上で腕枕する事になった。枕元に意味有りげに置かれたボックスティッシュが非常に気になったが、アリサが頬を染めながら借りて来た猫の様に大人しくしているのが印象的過ぎた。
三人目はすずか、彼女の出目は五、足元のマスには『色々吸っちゃえ、一回休み』と言う非常にアバウトな物が書かれており、ディープキスから始まり血液やその他諸々な物を吸われてしまった……。
最後は俺の番なのだが、こんな調子では身体が保たないと判断し、外道な方法ではあるがデバイスから混沌の刃を取り出してサイコロを両断、バグったマス目を順番を無視しながら突き進み、ゴールまで無理矢理進んで何とかゲームをクリアする。
そこはかとなく不満そうな顔をしている三人だったが、マスを進むごとに『結婚』『子作り』『他人の旦那を寝取る』などと言ったふざけた選択肢だらけだったのであのまま続けていたらどうなっていた事か……。
ブレンが何をされたのかはご想像にお任せ致します(白目)