不死の英雄伝 〜不屈の体現者〜   作:ACS

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六課に一人ACVのある人が所属します、もうそれだけで多少は展開が読めてしまうでしょうが私からはノーコメントです(白目)


不屈の体現者 188

第百八十八話 六課始動

 

 

八神はやてによる部隊設立の挨拶、負けん気とそれぞれの思いを胸に抱いた未来ある新人達への思いを込めたそれは比較的短く終わったのだが、タイミングを見計らったように一組の男女が彼女達の前に現れた。

 

 

「えー、長い挨拶は嫌われるんで、この辺でーー」

 

「嫌っすよ!! 何でよりによってオレがこの部隊に出向になったんすか!? 俺より強い奴は沢山居るっすよ!!」

 

「閣下の命令です『RD』、観念しなさい」

 

「やめるっす!! 死にたくなーいっす!! 死にたくなーいっす!!」

 

新部隊のスタートダッシュを切ろうと意気込んでいた隊員達の雰囲気を四散させる二人、女の方はハイヒールでグダグダと文句を並べている男の小指を蹴り抜き、悶絶させている、はやては頭を抱えながら来訪者の一人であるキャロルに向かって今回の要件を聞く。

 

 

「…………なあキャロりん、後数十秒待てへんだんか? お話切り上げるとこやったんやけど」

 

「残念ながら、私は秒単位でスケジュールが決まっておりますので」

 

「……さよか」

「それと、私の要件ですが機動六課に我々の部隊から一名配属させたいと言う事です、閣下からの命令ですので拒否権はありませんよ」

 

 

キャロルはそう言ってコソコソと逃げ出そうとしているRDと呼ばれた少年のお尻を蹴り上げ、情けない悲鳴を上げて悶絶するその少年に冷たい視線を浴びせ掛ける。

 

…………尚、一部隊員はそのキャロルの養豚場の豚を見るような冷ややかな目に興奮していた。

 

 

「とまあ、そう言う事ですのでRD、挨拶を」

 

「鬼!! 悪魔!! 畜生!! 鉄面皮!! サイボーグ!!」

 

「…………RD、挨拶を」

 

「ひ、人殺しの眼をしてるっすよ!?」

 

「…………RD」

 

「ひっ、か、閣下の命令で本日より機動六課に配属になったRDっす、本名は忘れたんでRDでお願いするっす!!」

 

 

ドスの聞いた声で脅され、可哀想な位ガタガタと震えているRD、震え声で彼が自己紹介を済ませた瞬間、もう一度キャロルがRDの足の小指を蹴り抜き、優雅な一礼をした後颯爽と去って行った。

 

はやては嵐の様に場を荒らして行った彼女に対して自分の夫の姿を幻視し、『嵐の様な男の秘書も嵐の様な女やなぁ……』と内心で場違いな感想を抱き、咳払いをしながら解散を指示した後、肩を落としながら自分のオフィスに向かって歩き出して行った。

 

 

 

それから少しして始まった、なのはによる新人達への訓練、目的はAMFを展開するガジェットの全機撃破、先ずは小手調べと言った感じで始まったこの訓練はデバイスから本人達のデータを解析する為の訓練だ。

 

機動六課自慢の訓練施設、後見人の一人であるブレンが地球に居る口の硬い企業連に依頼し、製作された最先端科学と魔法のハイブリッドで生まれた奇跡の訓練施設、質量を持った幻影を作り出し、データをインプットするだけでどの様な存在であっても再現する事が出来る。

 

この施設の恐ろしさは、ブレンがテストとして試しに深淵歩きアルトリウスのデータをインプットした所、文字通り癖や反応速度まで完璧に再現して見せた事だ。

 

その所為でブレンはボロ雑巾の様になりながら激戦を繰り広げる事になり、『……久々に命の危機に晒されたよ』と遠い目をしながら自身の秘書にコメントしたと言う裏話も残っており、彼の計らいで隊長格に対する特別訓練として四騎士を筆頭に分け与えられた王のソウルを持っていた者達全てを当時の環境ごと再現している、その気になれば不死の英雄を量産できるかもしれ無いそんな施設での訓練は意外な程普通だった。

 

逃げ回る十六体のガジェット、AMFによって守られている彼らを追跡する為にティアナが司令塔になり、ルーテシアがその目となって使い魔を施設内に召喚、位置と動きを把握しながら逐次ティアナへと報告する。

 

 

高速戦を得意とするエリオがガジェットの退路を潰しながら一箇所に誘導、固まった所をキャロが拘束、身動きの取れなくなったガジェット達をスバルがその拳を使って一撃で破壊、AMFによる魔力減衰など気にも留めないその勢いの中、影でティアナの指示に従いながらエリオのサポートをしながら淡々と討ち漏らしを排除していたRDは溜め息を吐き、愚痴をこぼす。

 

 

「オレ以外にも適任はいたのに、なーんでオレなんすかねぇ……」

 

 

ライフル型のデバイスを肩に担ぎ、他の新人達の穴や隙をさり気なく潰してゆく、愚痴ばかりで病的に死を恐れている彼だが、自覚こそしてい無いが一種の天才であり、本能的な危機察知能力を持つ上に実戦経験もかなり豊富、ネクストやACと交戦し撃破までは至らずとも何度も逃げ延びている。

 

しかし当の本人の性格が災いし、隊の中ではかなり甘く見られている。本人としては甘く見て貰えればその分生存率が高くなるので万々歳なのだが、お陰で安全な中央への勤務と言う夢が叶わない。

 

 

「閣下みたいに昇進しまくって前線でなくても良いようになりたいんすけどね〜、こんな地獄みたいな部隊に配属させられたって事は俺が適当してる事が閣下かキャロりんにバレたっつー事なんすよねぇ……」

 

 

はぁ、と何度めになるのか分からない盛大な溜息をつきながら、後ろからエリオの追い込みから逃れて来たガジェットに回し蹴りを叩き込み、動きを止めた瞬間に振り向く事無く背後のガジェットにゼロ距離で発砲、中枢を一撃で撃ち抜いた後、残り少ないガジェットを新人達に任せて後は適当にサボる事に決めたRDは取り敢えずティアナの指示に従いつつデバイスのマイクロチップの事も念頭に置きながら残りの訓練に参加して行った。

 

 





RDくんが六課に編入しました、彼は『特別』ですからね(白目)

フラグとか言ってはいけない(戒め)
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