不死の英雄伝 〜不屈の体現者〜   作:ACS

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会話パートその2、今週は忙しいので日常フェイズによる親密度アップが中心になってしまいます。


不屈の体現者 195

第百九十五話 出撃後の休息 女湯

 

 

男性陣が逃げる様に風呂場から上がった後、女湯ではティアナがRDの馬鹿さ加減に呆れ返っていた。

 

 

「態とやってんじゃないのってくらい馬鹿な男よね、RDって」

 

「ま、まあまあ、売り言葉に買い言葉だと何時迄も喧嘩しっぱなしになるし、今回は多めに見ようよ、ね?」

 

「……分かったわよ」

スバルは深い溜息を零して呆れるティアナを宥めて行く、何時も何時も二人の喧嘩の仲裁役をしていた彼女だったが、今回はRDの口から好みであると言う言葉が聴き出されて居るのでティアナの矛先がスバルに向いてしまった。

 

 

「ところでさ、あんたってRD見たいな男が好みなの?」

 

「へっ? い、いきなり、ど、どうしたのティア?」

 

「いや、あんたって彼奴に優しいし、食事の時も良く隣に座ってるし、気になってるのかなって」

 

「べ、別に好きとかそんなんじゃないよ? ただ、その、あんまりお父さん以外の男の人と関わった事が無いから少し新鮮で……、ってティアの方こそRDの事をどう思ってるのさ!!」

 

「私? パスパス、あんなアホは願い下げよ、私はアホな男は嫌いだから安心しなさい」

 

「だ、だから〜!!」

 

スバルが顔を真っ赤にしながらバタバタと手を振り、ティアナのからかいを否定していると、昔話題に上がった一人の少年の事を思い出し、鬼の首を取ったかの如くその話題を蒸し返す。

 

「大体、ティアナの初恋だって『快盗 レトルト』とかいう人でしょ!? あんまり人の事をーーーー」

 

「はあ? なんであんな馬鹿快盗に私が惚れなくちゃなんないのよ」

 

「いや、だって、銀行強盗から助けて貰ったってーー」

 

「登場と共に兄さんを踏み付けたあの馬鹿になんでそんな感情抱かなくてはなら無い訳? 彼奴に惚れるくらいならRDに惚れる方が千倍マシよ」

 

 

真顔で返された為、スバルもそれ以上追求する事が出来ず、いじられ損な気分で口元まで湯船に浸かり、膨れながらブクブクとお湯を泡立たせてむくれてしまった。

 

 

弄り過ぎたスバルをティアナが慰め始めた頃、少し離れた場所でルーテシアとキャロが自分の召喚獣についての話題で盛り上がっていた。

 

古竜の末裔を従えるキャロ、伝説の神狼を半ば強引に使役しているルーテシア、彼女達はお互いに強力な召喚獣を従える者として色々と共通の話題もあった為、情報交換をしていた。

 

 

「ねーねー、フリードとは何処で出会ったの?」

 

「えっと、フリードは卵から私が孵化したから……」

 

「成る程ねぇ、そう言う手もあるのかぁ」

 

「ルーちゃんはシフちゃんとどうやって契約したの? 随分高位な存在だと思うんだけど?」

 

「私? 私はペディグリーチャムで契約したよ?」

 

「ぺ、ペディグリーチャム? あのドッグフードの?」

 

「うん、シフの大好物だし、食べてる間にちょっとね〜」

 

「えっ? それって、如何言う事?」

 

「いや、だから、シフがペディグリーチャムを食べてる間に背後から適当な術式でちゃちゃっとね?」

 

「そ、それって、もしかして勝手に契約したって、こと?」

 

「うん、だって正式な手続きして契約すると私の魂が耐えられ無いし、契約自体を維持する事すら難しいからねぇ」

 

「凄い存在だったんだね、シフちゃん」

 

「元々は兄さんの使い魔なんだけどさぁ、なんであの人はシフを維持できんのよ……」

 

 

ぐでっと、風呂の縁に身体を掛けるルーテシア、シフの召喚は魔力の大半を消費する上に、シフの力の十分の一すら発揮できない物だ。

 

彼の力をフルスペックで発揮させる事が出来るのは兄くらいな物、私生活が全くダメダメな兄のくせして自分よりも上手くシフを扱えるのが何故か癪なルーテシアだった。

 

 

「ぐぬぬ、なんだか段々腹が立ってきた、未だにトマトが食べられないくせになんであの人はこう言う事だけぶっちぎってんのさ!!」

 

「へー、ルーちゃんのお兄さんって凄い人なんだね、それにお兄さんが居るって言うのがちょっと羨ましいなぁ」

 

素直に感心しているキャロ、ルーテシアの認識では兄は凄いんだが凄くないんだかよく分からない人なので、イマイチ喜べ無かった。

 

それに自分の兄の詳細はあまり話したくは無い、時空管理局少将と言う立ち位置で、不死の英雄の再来、リンクスを二機撃墜しており、管理世界で最も有名な将軍なのでコネで局入りしたと思われたくは無いのだ。

 

なのは達もルーテシアと同じく、自分の夫がブレンである事はあまり話題に上げることは無い、調べればすぐに分かる事なので別に隠している訳では無かったのだが、お互いに自分達がアキレス腱にはなりたくないのでその事を伏せているのである。

 

そんな訳なので、ルーテシアも兄がどんな人なのかと言う事は話しても、個人を特定出来る情報は漏らすことが出来ず、兄を自慢出来無いもどかしさに苛まれていた。

 

 

「別にそんなに良いもんじゃないよ? 寝坊助だし、筋金入りのトマト嫌いだし、最近お小遣いくれないし、妙にクールになっちゃったから弄っても冷静に返されるし、割と面倒だよ?」

 

「うーん、それでもやっぱり羨ましいかなぁ」

 

「そんな物かなぁ?」

 

 

ルーテシアはキャロから兄が居ることが羨ましいと言われて悪い気はしなかったのだが、なんだかんだで迷惑を掛けた思い出しか無く、思わず苦笑いが溢れてしまう。

 

方や恋話、方や兄妹話、女三人寄れば姦しいとも言うが、彼女らの談笑は止まる事は無かった。





RDくんはあの後逃げる様に二人の後を追いました(白目)

ブレンとなのは達の関係は知る人は知っているレベルの公然の秘密状態です、あまり知っている人は居ませんが。
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