不死の英雄伝 〜不屈の体現者〜   作:ACS

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もうRDとティアナくっつけよ(白目)


不屈の体現者 204

第二百四話 休息の日

 

 

今日は模擬戦を終えると、二段階終了の知らせと共になのはさんから休みを言い渡された。

 

これまで訓練漬けの日々だった為、デバイスのリミッター解除、息抜きと第三段階への準備時間と言う事だろう。

 

思いの外はしゃいでるRDは相当機嫌が良いのか自前の車まで持ち出している、本格的に遊ぶ気のようね。

 

 

「折角っすからこの際に''スバル''と''ティア''を侍らせてデートと洒落込むっすかねー」

 

あの一件以降、RDはちゃん付けを辞めて私達を名前で呼ぶ様になった、親密になった証なのだろうが色々と気恥ずかしいのと、ふざけた事を吐かしたので足の小指を蹴り抜いて置いた、悶絶しているがいい気味だ。

 

 

「えっと、RD大丈夫?」

 

「ふ、ふふっ、この程度の痛みで、オレのテンションを萎えさせる事は不可能っすよ!!」

 

「はぁ、分かったから行くなら早く行きましょう、今日はRDの車なんでしょ?」

 

わたしもバイクの運転は出来るが、車の運転免許は持っておらず、三人乗りをする訳にも行かない為RDの車での外出となった、色々と不安もあったけど考えれば彼は元の部隊トラックやヘリ等、ありとあらゆる物を動かしていたと言うし、その心配は杞憂かしらね。

 

そんな事を思っていた私は、彼の自慢の愛車を見た瞬間、別の意味で頭が痛くなってしまった。

 

 

「ふっははは!! 此れがオレの愛車、『ヴェンジェンス』っす、名前は物騒っすけど性能は凄まじいっすよ」

 

「えっと……どう物騒なのティア?」

 

「『復讐、報復』よ、あんたらしくないわねRD」

 

「オーダーメイド車っすからね、二、三年前に企業連が進出し始めた頃に全て任せたら名前もこうなってたんすよ、自分で名前考えるのも面倒だしもう良いかなって」

 

「オーダーメイドって事は結構値段したんじゃ……」

 

「…………強制的に口座から全額引き出されて無一文にされたっす、あの連中頭可笑しいっすよ」

 

がっくりと肩を落としてため息を零すRD、彼は少将が昇格した際に配属された謂わばシュトッフ隊黎明期からのメンバー、それなりに高給取りの彼の貯蓄を吹き飛ばすカスタムの施された車って一体……。

 

「ま、まぁ、さっきも言った通り、性能も狂ってるっすからねぇ、スバル試しに思いっきり殴って見てくれっす」

 

「えっ? でも……」

 

「大丈夫だから、ほら」

 

「う、うん」

 

 

そう言って、スバルはその拳を車のボディへと叩きつける、それなりに腰を入れた右ストレート、しかしそれはボディに僅かな凹みすら付ける事が出来なかった。

 

「〜〜〜〜ッ!! かったぁい」

 

「嘘でしょ? スバルの馬鹿力でも傷一つ付かないなんて……」

 

「装甲は有澤、電気系統はインテリオル、エンジンや内装はレイレナード、燃料はコジマ粒子、最高時速は1200kのモンスターマシーンっす」

 

「コジマって、大丈夫なの?」

 

「担当者が言うには『徹夜明けのテンションで作った無汚染のコジマだから重大な欠陥でも無ければ多分大丈夫ですよ、ん? ちょっとお待ちくださいね、上から連絡が………、はいもしもし、えっ? はい、ですがそれでは周りへの被害が……、はい、はい、そうですか、分かりました、そのまま渡せば良いんですね? はい、分かりました。 …………貴方には問題無いそうですよ?』とか言ってたっすね」

 

「いや、あの、問題しか無いと思うんだけど……」

 

「本当に大丈夫なの? その車」

 

「一度ちゃんと解体して調べたっすけど特に問題は無かったっすよ、スピード出し過ぎたら風圧で周りに被害が出るってだけっすし」

 

 

RDはそう言って車のドアを開ける、中のシートも最高級品、内装もシックで落ち着いていて高級感溢れている、男性の車に乗ったのは初めてなので何だか緊張して来た、私は助手席でスバルは後部座席に座ったのだけど、お互いに萎縮してしまって借りて来た猫状態だ。

 

 

上機嫌なRDの横顔、シフトレバーを操作する手付き、発進してからと言うもの、如何しても彼の一挙一動が気になってしまう。

 

あの日の夜から、何故か時々この男を目で追ってしまう、隊長やスバル達と会話している姿を見ると胸の奥に何かもやもやした物を抱くようになった。

 

更に、前までは鬱陶しいと思っていたこの男と過ごす時間が何よりも心地良くなっている、スバルには悪いと思いながらも助手席に座ったのはこの男の隣に座りたかったから、……本当に自分はどうなってしまったのだろうか。

チラチラと無意識にRDの横顔を見ていた私だったが、横に居たRDには分かりやすかったのか、彼も横目で私を見つめ、視線を合わせると、軽く笑いかけて来た。

 

その瞬間顔が熱くなり思わず顔を逸らしてしまう、コレではまるでーーーー。

 

 

「まるで恋する乙女っすねぇティア、超可愛いっすよ〜?」

 

「こ、の、誰があんたに惚れてるですって!! 自意識過剰も大概にしなさいよ!!」

 

「別に誰に対してとは言ってないっすよ〜?」

 

 

によによとしたRDの笑い、私が此奴に惚れていると勘違いしたスバルのふくれっ面、私の堪忍袋も限界が訪れそうだ。

 

 

この時、ティアナはRDのからかいやスバルの勘違いを訂正しようとは思わなかった、何故だが知らないがそうしたくないと言う思いが胸に宿っていたのだった。

 

ーーーーその感情の名を彼女はまだ知らない。





スバルの反撃は又その内、次回はちびっ子組かな?
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