男に免疫無いフェイトさんかわいいよね‼︎
第四十一話 戦いの後
俺がなのはの元へ向かうと、丁度二人が意識を失って落下して来る所に出くわした。 バリアジャケットも解けているしかなりの高さからの落下だ、このままでは二人とも……。
一瞬、なのはだけを助け、フェイトと呼ばれた彼女にはそのまま落下死して貰おうかと思ったが、そうなると必ずなのはが泣く、助けるしか無いな。
しかしこのままでは彼女達の落下速度に追い付けない為、引きずっていたアルフを離し、何時もの様に背中に月明かりの大剣を設置し踏み込みと爆風による加速を利用して落下地点にまで一気に向かい、二人を抱き止める。
取り出していた装備をしまい、戦闘が終わった事を念話でユーノに伝え、この金髪の少女とその使い魔を人目に付かない場所まで連れて行く。 なのはを背負い、金髪の少女を横抱きにして、アルフを引きずりながら辺りを散策する。
暫く歩いていると、腕の中の少女が身動きし、気だるそうに目を覚ました。
「…ぅん? あれ? 私、如何したんだろう?」
「ああ、目が覚めたみたいだね。 初めまして、ブレンです」
「………………え?は、初めまして、フェイトです?」
取り敢えず初対面な訳だから、自己紹介から入ったのだが、彼女は俺の顔を見つめながら、自分が横抱きにされている事に気がつくと顔を赤くし俯いてしまい黙りこくってしまった。
(え?え? これって漫画とかアニメとかで良くある『お姫様抱っこ』だよね、な、なんで私はこんなかっこいい子にお姫様抱っこされてるんだろう? もしかしてこのままお持ち帰りされちゃうのかな? あんな事やこんな事されて色んな事聞き出されちゃうのかな? 母さん、私どうしたら良いの?)
「身体は大丈夫かい? って聞いてる?フェイトちゃん」
「……ふぇ?き、聞いてる、よ?私の趣味だよね?」
「いや、そんな事聞いてないよ」
「じゃあ、私の好きな物だよね? 私が好きなのはーー」
「待って、俺はそんな事一言も聞いてないから」
「はっ、そうか、君は私にこれからあんな事やこんな事して有る事無い事吐き出させるつもりなんだね‼︎ 私は何をされても何も話さないよ‼︎」
「……………………元気そうで何よりだよ」
彼女はキリッとした顔をしながらも、寝起きで頭が混乱している為か少々暴走しているようだ、ともかく一旦落ち着かせてから話を進めよう。 早く帰らないと抜け出した事がバレるし、なのはも体を冷やしてしまう。
「少し君は錯乱しているようだ、ゆっくり深呼吸して落ち着こうか」
「深呼吸? ひっひっふー、ひっひっふー」
「いや、それはラマーズ法だよ?出産の時の呼吸法だって……」
「えっ⁉︎ 私は君の子供を産まされるの⁉︎ そ、そう言うのはお互いの事を良く知ってからじゃ無いと……」
「君は何を言ってるんだ?」
「え? 君は私に酷い事するつもりなんだよね? 少女漫画とかみたいに」
「……少女漫画とはそんな内容だったのか、普段はアクア・ビットマンしか見ないからなぁ」
「えっ?君もアクア・ビットマンを知ってるの‼︎」
「ああ、勿論さ。漫画、小説、Blu-ray、DVD、ゲーム、玩具と何でも揃ってるよ」
「凄いね、私はこの旅館の変身ベルトくらいしか持ってないんだ……」
「いや、二人とも?あたしが気絶してる間に何の話してんのさ……」
徐々に会話の論点がズレて来た所で尻尾を掴んで引きずっていたアルフが目を覚ましたようで、俺たちの話に呆れながらツッコミを入れてきた。 取り敢えず話が通じる相手のようだから、とっととこの場から去るように指示し、なのはを連れて旅館に帰る事にする。
別れ際にフェイトが小さく手を振っていたのが印象的だった。 …………敵を助けた上に見逃すなどと、昔の俺に比べたら大分甘くなった物だな。
『ユーノ、今から旅館に戻る、先に戻っていてくれて構わないよ』
『言いづらいんだけどさ、僕を迎えに来てくれないかな?』
『それは構わないけど、どうしたんだ?』
『なのはとあの金髪の子の戦いの余波で結界が壊れないように必死で維持してたから、もうヘトヘトで……』
『成る程な、確かに魔力の残滓から分かるように派手にやらかしていたみたいだな』
『そうだよ‼︎ あの二人、結界の事なんて頭から抜け落ちてる見たいに人の苦労も知らないでドンパチドンパチと‼︎ あの金髪の子は衝撃波出しながら超高速移動し回ってるし、なのはもなのはで馬鹿みたいに砲撃の弾幕撃ちまくってるし、極め付けは最後の一撃だよ‼︎‼︎ 聞いたことないよ⁉︎自分の撃った砲撃を再収束して掛け合わせるなんて‼︎ この世界の人間はやっぱり非常識人ばっかじゃないか‼︎ まともなのが僕しか居ないなんて、絶望したよ‼︎』
『ユーノ、お前は疲れてるんだ……。 ここの温泉は夜間も解放されてるからさ、そこでゆっくり浸かったら?』
『後でそうさせてもらうよ……』
『俺も後でゆっくりと温泉に入り直そうと思うんだ、昼間は楽しむ余裕が無かったからね。 偶にはお互いに腹を割って話し合うのも悪く無いだろ?』
彼を回収に向かいながらそんな事を話して居たら、今度は背中に背負っていたなのはが目を覚ました。
「ほえ? ブレンくん?」
「起こしちゃったかい? ごめんねなのは」
「ううん、大丈夫だよ? それよりも、その、重くない、かな?」
「軽いよ、羽毛のように軽いさ。 だから気にせず背負われていてくれ」
「あはは、じゃあお言葉に甘えて、もう少しこのままでお願いします」
サクサクと草を踏む音を立てながらお互いに無言のままユーノを回収する、なのははまた勝てなかった事を悩んでいるのか、フェイトとどうにか和解出来ないかと考えているのか、彼女は俺の背に顔を埋めながら強く抱き着いてきた。
そこに言葉は無い、恐らく人肌が恋しいのだろう。 昔からなのはは孤独を嫌う子だ、その為か嫌われないように必要以上に周囲に気を使っていた時期があり、周りに迷惑や心配を掛けないように悩み事を全部抱え込む事が癖になっていた。
しかし、最近では俺にだけはその辛い胸の内を打ち明けたり、こうして抱き着いてきたりと、苦しいと言うサインを自ら出してくれる。
俺はユーノには聞こえないようにチャンネルをなのはだけに合わせて彼女の悩みを聞く。
『あの子の事かい?』
『…………あはは、バレちゃった?』
『君が俺の事を何でもお見通しなように、俺もまた君の事は何でもお見通しなんだ』
『…………フェイトちゃんはね、話を聞き出したいなら力尽くでって言ってたけど、私は勝てなかった。 次もまたぶつかる事になるんだろうけど、私はあの子といつかちゃんと分かり合えるのかな』
『大丈夫だよ、なのは』
『そう、かな?』
『ああ、君のその優しい心が通じない人間なんている訳が無いさ。 俺が保証する、君は必ずあの子と和解できるとね』
『うん、ありがとうブレンくん』
『まだちょっと元気が出ない見たいだね。 じゃあ元気が出るように、今から俺が君の言う事を何でも一つだけ聞こう、どんな無茶でもワガママでも構わないよ?』
『…………本当?』
『本当さ』
『じゃあ、お昼はゆっくり出来なかったし、これから私と一緒に二人っきりで温泉に入ってくれないかな?』
『…………………分かったよ』
『えへへ、ありがと』
(すまんなユーノ、男同士で腹を割って話すのはまた今度になりそうだ)
俺達はそのまま温泉に向かい、男湯にユーノを投げ込んでからなのはと一緒に女湯に入り、お互いの頭や身体を洗い合いながら並んで湯船に浸かる、それから暫くするとなのはが俺の腕に抱き着き、肩の上に頭を乗せて来た。
俺も鈍感な男では無い、少なからず彼女には想われていると言う事には気付いているし、自意識過剰で無ければ相思相愛なのだろう。
だが俺もなのはも、今はまだこの関係とこの距離で満足している。
だから、今はこのままで…………。
俺たちは月明かりに照らされながらお互いを感じつつ、ゆっくりと深夜の温泉を堪能していった。
不死の英雄伝 〜 舞台裏 〜
NGシーン 温泉でばったり
俺も鈍感な男では無い、少なからず彼女には想われていると言う事には気付いているし、自意識過剰で無ければ相思相愛なのだろう。
だが俺もなのはも、今はまだこの関係とこの距離で満足している。
だから、今はこのままで…………。
そんな事を思った矢先、ガラガラといきなり入り口の扉が開く。
フェイト「アルフ、この温泉でコンプリートだよ‼︎」
アルフ「フェイトがあの電気椅子で恍惚の表情を浮かべた瞬間はどうなるかと思ったよ……」
フェイト「あれ? こんな時間に私達以外にお客、さん、が?」
アルフ「あら本当だね、と言うかどっかで見た、顔だ、ね?」
なのは「ふ、フェイトちゃん?」
フェイト「確か……なのはとブレン、ブレン⁉︎」
アルフ「なんで男のあんたが女湯に入ってるんだよ‼︎」
ブレン「色々とあってね」
フェイト「あわわわ、男の子に裸を見られちゃった……、責任、そうだ責任取ってもらわなきゃ‼︎」
ブレン&アルフ「は?」
なのは「だ、駄目だよ‼︎ ブレンくんは私の何だから‼︎」
フェイト「なのは、世の中にはね略奪愛ってのがあるんだよ‼︎」
ブレン「裸で俺を挟んで睨み合いをしないで欲しい……」
アルフ「この世界に着いてからというもののフェイトがどんどん染まって行くような気がするよ……」
その頃男湯
ユーノ「平和だな〜」
興「ハメさせてくれ」
ユーノ「………………え?」
干「手こずっているようだな、尻を貸そう」
ユーノ「…………………………………え?」
サナーダ「面白い素材と聞いている、期待するとしよう」
古王「刺激的にヤろうぜ」
ユーノ「/(^o^)\ナンテコッタイ」