デバイス強化回、ブレンの自滅衝動の弊害でとんでもない一品に仕上がります(白目)
第八十話 デバイス強化
俺が帰宅して数日目の朝、うちの近所にクロノ達の駐屯地が製作され、俺はエイミィさんに呼び出されていた。 なんでもレイジングハートとバルディッシュの二機が俺に話があると言って聞かないと言うのだ。 この状態からの話し合いとなると例の連中達の事だろう、俺に何の用だろうか?
クロノの達の駐屯地から彼らの元へと転移して詳しく話を聞くと、どうやら以前プレシアさんに渡した資料の事をバルディッシュが覚えており、自分達にソウルの業やそれに関連した技術等を流用出来ないかとの相談を受けた。
『現在の我々では彼らのデバイスに対応する事は出来ません。 カートリッジシステムの搭載も要求していますが、貴方なら我々をもう一段階強化出来ると思うのですが、可能でしょうか?』
彼らのその要望は出来無い事は無い、俺はシステム面や新機能の追加等は不可能だが、一つの武器として楔石などによる単純な強化を施せば杖としての性能を強化出来るとは思う。 強度も申し分無くなり、あのデバイス達にも対応出来るようになるだろう。
幸い、カートリッジシステムに関しては既に搭載済み、後はシステム面での調整をするだけらしく、俺が持ち出しても構わないようだった。 なら、俺もなのは達の為に全力を尽くさせて貰うとしよう。
俺は二機を地球へと持ち帰り、秘密基地内の作業場にて魔力の種火と炎の種火に火を入れる。 俺がこれからやろうとしている事は、一つの武器に二つの属性を持たせると言う事と、呪術の火とタリスマン、呪術書と奇跡の聖書を組み込む事。
ベースは魔力派生、更に其処からなのはには炎派生、フェイトには雷派生を加える。 ただし、これは普通の手段では不可能な事、そもそもあの時代の鍛冶師達が出来なかったであろう事を才能の無い俺が出来る筈も無い。
なので、普通では無い手段を取らせて貰う。
混沌の刃で世界に切れ込みを入れ、其処から始まりの火の一部を取り出し、レイジングハートとバルディッシュの二機にその火を使って二属性が共存出来るように根底から彼らを作り変える、ついでに他の鉱石も使用出来るようにしておこうか。 それと、流石に俺もこの火の事が他者に漏れるのはマズイと思うので、この火を使って彼らの記録データを一部改竄しておいてから作業を再開、二種類の原盤とデーモンの楔石、光る楔石、古竜のウロコ、凡ゆる鉱石を始まりの火で炙りながら組み込んで行った。
一通り強化が終わった後、今度は彼らに呪術の火とタリスマンを使用して呪術と奇跡を難無く使用出来るようにし、デバイスによる使用で劣化しないようにそれらを作り変える。
創世の火をこんな事に使用する事になるとは夢にも思わなかったが、その代わりに納得の行く仕上がりとなった。 なのは達に渡す代物だからこそ妥協などしなかったが、やり過ぎた感も否めない。
先ずはレイジングハート。炎派生させはしたが俺のハルバードのように常に燃えていては使い勝手が悪いので、使用者の意思で任意の物だけを燃やせるように変質させて有る。 また、魔力派生によって彼女の莫大な魔力を余す事無く受け止める事が可能となり、基本性能を跳ね上げる事が出来た。
次にバルディッシュ。 此方は雷派生、フェイト自体が魔力を電気に変換出来る為、あまり意味は無いかと思ったのだが、此方も少々変質させてオーンスタインのように一時的な雷化が可能なようにしてある、そのおかげで思考回路も光速化し、自分の速さに振り回されるという事も無くなる筈だ、魔力派生に関してはなのはと同じだ。
始まりの火を使用した徹底強化、これによってこの二機はこれ以上にない最高の聖杖となった、本人達の技量を抜きにして性能だけで判断するなら最早あの連中は相手にならんだろう。 いや、それ以上にこれなら神をも殺せる、まあ勿論神殺しは性能だけじゃ無理だけどさ。
取り敢えずこの二機の強化が終わり、一息付いていた俺はふと彼らに付属していたカードリッジの薬莢を一つ摘み上げる。
先日クロノやユーノに聞いたのだが、このカードリッジと言う物は儀式によって圧縮された高密度の魔力をデバイスに充填し、一瞬で高威力の魔法を使用できるようにする物らしく、今は廃れてしまった『ベルカ式』と呼ばれる魔法形体の道具らしい。
俺のデバイスはミッド式、此奴を使用する事は出来ないが、使い用によっては何か出来るかもしれない。 ただでさえ圧縮された高密度な魔力の塊、取り扱いも難しく危険だろうが、起爆剤として使うだけでは少々惜しい、単純な魔力の塊として考えれば色々と使い道が出来てくる、後でクロノにこれを手に入れる方法を聞いておこう。
カートリッジの薬莢をポケットにしまい、後はなのはに吠える竜印の指輪か佇む竜印の指輪でも渡しておけば良いかと考えながらレイジングハート内の月明かりの大剣を受け取り、二機とも元の場所に返しに行ったのだが、俺の話を聞いた担当者が途中で卒倒してしまった。 何故だろうか? 始まりの火に関してはぼかしておいたので大した内容では無いと思うのだけど。 働き過ぎによる過労だったのだろうか?
突き抜けたレイジングハートとバルディッシュ、取り敢えずブレンの本体を倒せる武器になりました。
妥協も自重もしなかった結果である(白目)