不死の英雄伝 〜不屈の体現者〜   作:ACS

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今回から少しの間ブレンは後方支援に回ります、身体は治ってるけど一応周りは怪我人と言う認識ですからね(白目)

クロノ君マジ有能。


不屈の体現者 83

第八十三話 執務官対守護騎士

 

 

なのは達のデバイスの調整が終わり、それを受け取りに行く為に彼女達がミッドへと向かっている間、俺はクロノ達の駐屯地で彼ら守護騎士達の対策を練っていた。 戦闘経験豊富であろう彼らを相手にした場合、俺が戦うならともかく、彼女達では少々経験不足だ。 だからと言って助太刀しようにも今の俺はなのはによって出撃を禁止されているので、戦闘における直接的な支援行動が取れない。 そもそもなのはの成長を促す為ならば、ある程度は彼女の手で解決させなくてはならないのでどの道手が出せない。 ならばと思い、退院してからと言う物、俺は戦略や戦術を担当する事にしたのだが、此処ぞとばかりにクロノは遠慮無く俺に仕事や作戦の草案を作らせてくる。 不満は無いが、どうにも顎でコキ扱われている感が否めない。

 

そんな事を思いながら、一般局員のみで彼ら守護騎士を拘束する為の方法を考えていると、ベストタイミングで彼らを捕捉したと言う通信が入り、クロノが一足先に現場に向かって行った。 その際に『君に戦闘指揮を任せる、一応エイミィを補佐に付けるし局員達にも話は付けてあるから心配せずに思うようにやりたまえ』と言って局員達が展開している結界内へと転移して行った。

 

なのは達も直ぐに増援として転移出来るらしく、それまでの時間をクロノと局員で稼ぐ事が目標か。

 

 

『ハラオウン執務官より戦闘指揮を任されたブレン・シュトッフです。敵勢力は二体、ハンマーを持った赤い少女と青い狼、いきなりですみませんが皆さんは執務官の転移と同時に退きながら射撃魔法で弾幕を張り、彼らの注意を逸らして下さい!! 執務官の到着後三つに別れ、一部隊目は直射型の魔法を斉射、連続発射で火線を張り連中に頭を上げさせないように!! 面制圧を意識、徹底的に面で攻撃をして下さい!! 二部隊目は各々出来うる限り数が放てる射撃魔法を放ち、分隊火力の全てを単一目標周辺ごと集中弾幕射撃!! 三部隊目は結界強化により彼らの逃走経路を断ち、一定時間で役割りを交代しながら執務官のアシストを行って下さい』

 

俺の通信を聞いた局員達は指示通りに行動を起こす、射撃魔法が彼らの周囲に雨のように降り注ぎ、回避行動を取っている彼らに直射型の魔法が放たれる。 狙い澄ました射撃魔法ならば兎も角、現在局員達が行っているのは彼らの周辺を含めた避け切れ無い面制圧、被弾自体は大したこと無いのだが、隙間無い攻撃な為にどうしても攻めあぐねてしまう。

 

彼らがやりづらさを感じている中、クロノは気付かれないように守護騎士達の上空に位置し、中規模範囲攻撃魔法『スティンガーブレイド・エクスキューションシフト』を展開する。 この魔法は『スティンガーブレイド』と呼ばれる魔力刃を一斉掃射する魔法である。 副次的な効果として魔力刃の爆散による視界撹乱効果も期待出来る。

 

クロノは無言のまま杖を振り下ろし、周囲に展開した二百にも及ぶ魔力刃を時間差を付けて一斉に射出する。 正面からの面制圧攻撃に気を取られていた彼らは反応が遅れてしまい、障壁による防御を選択したのだが、爆煙による目眩ましによって彼らは視界を奪われる。 クロノはその一瞬を突き、爆煙の中に紛れながらザフィーラへ向けて至近距離からブレイズキャノンを放つ。 彼はクロノの動きに気が付き、迫るブレイズキャノンを殴り返したのだが、その代償に降り注ぐスティンガーブレイドの直撃を浴びる。

 

魔力刃の雨に釘付けとなった彼から目を離し、同じく面制圧を強引に突破しようとカードリッジをロードしようとしていたヴィータのデバイスのスライド部分に魔力刃を差し込み、カードリッジの使用を阻害する。 ヴィータは差し込まれた魔力刃を取り払おうとしていたが、その隙をクロノは見逃さず、帽子を蹴り飛ばし杖でこめかみを殴打する。

 

帽子を蹴り飛ばされた屈辱と、カードリッジの使用を妨害された事への苛立ちに冷静さを無くしたヴィータは、怒りの咆哮を上げながらハンマーを握って殴りかかる。 クロノは鼻で笑いながら振り下ろされたハンマーをパリィし、胃にめがけて拳で殴り付ける。 鋭く腰の入ったその拳に胃液がせり上がったヴィータ、クロノはその側頭部を蹴り飛ばしザフィーラの元へと弾き飛ばす。

 

 

追撃を放つ前に、結界の外で爆発的な魔力の上昇を感じ、トドメを刺すために展開していたブレイズキャノンを上空へと放つ。 そこはザフィーラから戦況が不利になったと連絡を受けたシグナムが増援として結界を斬って現れた所だった。 彼女は自分の乱入が気付かれていた事に驚きながらも、迫る砲撃を一刀両断する。 クロノは舌打ちを放ちながらスティンガーレイを自身の左右に二つ、スティンガーブレイドを左手に展開して彼女へと突撃する。 左右のスティンガーレイを彼女の行動を阻害するように牽制として放ち、スティンガーレイが斬り払われないように気を付けつつ真正面から斬り掛かる。 だがカードリッジによって強化されたデバイスと唯の魔力刃では拮抗すらせず、一瞬で魔力刃は砕けてしまったが、クロノはそれを利用して爆煙を起こす事で視界を塞ぎ、杖を彼女に振り下ろす。

 

シグナムは僅かな風切り音を頼りにその杖の打ち下ろしを鞘で防ぎ、そのままデバイスで彼の胸を袈裟斬りにしようとしたのだが、牽制として放っていた二つのスティンガーレイの直撃を背中に受けてしまう。

 

その隙にクロノはシグナムの顔面を蹴り付け、大きく距離を離して行く。局員による面制圧もそろそろ限界に近いのだがまだ守護騎士達を一人も制圧出来ていない、彼はなのは達の到着前に一人でも制圧しておきたかったのだが、その前になのは達が結界内に現れた。

 

 

『ブレンくん、クロノくん、お願いがあるんだ』

 

『二人とも、私からもお願い』

 

 

なのはとフェイトのお願い、それは一対一の勝負。

 

前回の敗北からの再戦、彼女達のデバイスは己が主人を守れなかった事、その期待に答えられ無かった事、それを悔やんでいた、なのはもフェイトも同じ思いだった。

 

だからこその一騎打ち、カードリッジシステムと楔石で強化されたデバイスを構えて彼女達は再び守護騎士に立ち向かうのだった。





暫くブレンは参謀です、将来はクロノと一緒にガンガン昇進させたいな。
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