不死の英雄伝 〜不屈の体現者〜   作:ACS

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二次創作だし、原作なんて無かった状態だし、猫姉妹の非道も未然に防いでも構わないですよね(白目)


不屈の体現者 88

第八十八話 鼠取り

 

 

クロノはユーノ、ブレン、エイミィの三人を引き連れ、時空管理局本局へと来ていた。 彼の目的は自分の師であるリーゼ姉妹が白か黒かを判断する事、ユーノの採掘能力を利用して『無限書庫』と呼ばれる超巨大データベースの中から闇の書の詳細な情報を探し出させる事の二つである。

 

前者に関しては、本件とは別の細工を利用し、犯人かどうかの踏み絵を掛ける。 彼女達を疑っているが、自分の読みは推測でしか無い為犯人である確証は無い。その判断を手っ取り早く付ける為に踏み絵を仕掛け、引っ掛かれば黒、反応が無ければ白、大雑把な判断ではあるが、これが一番手っ取り早い。

 

後者に関しては、管理世界全ての情報と歴史が詰まっていると言っても過言では無い無限書庫、その内部は資料が乱雑に入り乱れており、整理整頓などあったものではない状態になっている。 その中から特定の資料を探し出そうとすると、年単位の時間が掛かってしまうのだが、発掘や採掘などの仕事を生業にしているスクライア一族のユーノならばその時間を短縮出来るのでは? とクロノは考え、試してみる事にしたのである。

 

 

彼は念話を使用し、ブレンに対して踏み絵を使用する為に、自然体でリーゼ姉妹に接するように指示を飛ばす。

 

 

『ブレン、もうすぐ二人に会う事になるが、君は自然にしていてくれて構わない、彼女達からの会話も思った通りにしてくれ、判断は僕が下す』

 

『了解だよクロノ。 で? 黒の場合は如何する? 泳がせるのか、証拠を固めるのか、証拠自体をでっち上げると言う手もあるよ?』

 

『いや、其処まで手を回すなら現行犯の方が早い、適当に泳がせておいて次に現れた際にその場で手足の1〜2本斬り落としてくれ、最悪武器の切っ先に付いた血液だけでも良い、兎に角個人を特定出来る物を手に入れればそれで詰みだ、例え変身魔法を使用していたとしても、其処までは変えられないからな』

 

『特にアプローチはしない方向で行くか、まあ俺も概ね同意見だよ。犯人も足の付くようなヘマはしないだろうし、そうなると証拠固めには時間が掛かる』

 

『悠長に証拠探しをしている時間は僕らには無い、黒だった場合動き易い環境を整えてやって彼女達の動きを待つ、良いな?』

 

『ああ何時でも出撃出来るようにはしておくよ、リンカーコアも回復しているからね』

 

『まったく、リンカーコアを丸ごと引き抜かれて数日の内に回復する君の回復力には脱帽だよ』

 

打ち合わせを終えた彼らはそのすぐ後、目的のリーゼ姉妹と面会する。 久しぶりに出会った為か、クロノがリーゼロッテに押し倒され、顔にキスの雨を浴びていた。 冷静沈着な彼の師匠なのだからきっとクールな女性なのだろうと勝手に思っていたブレンは面食らっていた。

 

一通り師弟のスキンシップを終えたクロノは肩で息を切らしながら、挨拶もそこそこに二人の師にブレンを紹介する。

 

「ごほん、あー、彼が噂の『英雄の再来』ブレン・シュトッフ、僕の参謀だ。 今はある事情で戦線を離れているが、実力は折り紙付きだよ」

 

「初めまして、ブレン・シュトッフです。 嘱託魔導師ですがよろしくお願い致します」

 

「あー、リンカーコア丸ごと引っこ抜かれたんだって? 災難だったね〜、て言うかどうやって回復したのさ?」

 

リーゼロッテの戯けたようなその言葉、今回の事件に関わる物ならばさして疑問を抱かないであろうその言葉、この一言がクロノの求めていた言葉だった。

 

実はブレンのリンカーコアが丸々引き抜かれた事と、それによって負傷し入院した事は当事者以外には完全に伏せられていた、理由としては彼をプロパガンダとして使用する際に『守護騎士程度に遅れを取った』と認識されてしまうとその価値が無くなってしまうと言う事と、ブレンを暗殺しようとする者への隠蔽の意味があった。 ブレンを治療した医者には箝口令を敷き、ある程度の金を握らせ口を黙らせてある。 尤も、この場合大金を積まれればこの手の者は簡単に口を割ってしまうのだが。

 

ともかく、現場に居合わせなかった彼女達がブレンの戦線離脱の理由を知って居る筈は無く、それを知っているという事はつまり。

 

 

金を積んだか、その時地球に居たか。 前者であるならば負傷そのものを伏せてあったブレンの存在を何処で嗅ぎ付けたのかと言う事になる。 タレコミでも無ければ無理な話だが、情報を売るならばゴシップ記事を書いているような所へ行けば良い、ますます彼女達が知り得る筈の無い情報だ。 …………やはり黒だったか。 調べた所、当時の彼女達は非番であり、共にグレアム提督と過ごしていたとあった、過去の経歴を洗ってみても地球へと渡ったと言う記録は無かった。 ならばブレンの事を知り得る筈がない。いや、知っていてはおかしい。

 

だがあの仮面の男の正体、若しくは関係者が彼女達ならばその辻褄が合うし、動機も十分にある、十中八九彼女達だろう。 なら師匠思いの僕が彼女達が動き易いようにお膳立てをしてやろうじゃ無いか、存分に動いてくれよ?

 

 

「ロッテ、アリア、二人に頼みがある」

 

 

クロノは彼女達にユーノと共に無限書庫で闇の書に関しての資料を探して欲しいとお願いする。 建前上では闇の書の封印方法の模索と、ユーノのサポートなのだが、それ以上に彼女達が抜け出す機会を作れるようにと言う意味合いがある。 監視を付けずに完全に野放しにしておけば勝手に動いてくれる、現場に連れて行って監視するよりそちらの方が断然楽だ。

 

細かい打ち合わせと情報の擦り合わせを終えたクロノは、早速ユーノを無限書庫へと送り、作業を開始させる。 リーゼ姉妹もユーノと共に作業へと取り掛かった事を確認したクロノは、帰りの道中で二人に向かって判断結果を念話で話し、当初の予定通りに進める事を伝える。

 

 

『彼女達は黒だった。 ブレン、容赦はしなくていい達磨にしろ、片方を達磨にしたらもう片方も引き摺り出せる筈だ』

 

『初めからそのつもりだったけど、本当に良いの?』

 

『構わない』

 

『ちょっちょっと待ってよ二人とも!? 過激過ぎるよ!! クロノ君ももう少し穏便に…………』

 

『エイミィ、彼女達が何を企んでいるが知らないが、僕に相談が無いと言う事はろくな事じゃない。 何かあってからでは遅いんだ』

 

『それは、そうだけどさ…………』

 

『それにだ、ブレンの腕前なら斬り落としても直ぐに繋げられる、変な心配はしなくて良い』

 

『はぁ、分かった。 私も補佐官だし、腹を括るよ』

 

『すまないな、エイミィ。 この埋め合わせはちゃんとする』

 

『それ、士官学校時代から言ってるけど一回も埋め合わせしてくれたこと無いじゃん、今回こそデートでもしてくれるの?』

 

『…………………………………………考えておく』

 

『クロノ、女性の想いにはハッキリ答えるべきだぞ?』

 

『ブレン、それは君にとってもブーメランなんじゃないか? 何やらハーレムを作っているらしいじゃないか、僕の捜査能力を甘く見るなよ?』

 

『はいはい、冗談だから睨み合わないの』

 

『………………エイミィ、君の次の休みは何時だ』

 

『えっと、四日後だったかな?』

 

『その日に今までの分の埋め合わせをしてやる、予定は空けておいてくれよ』

 

『へっ?』

 

(正に嘘から出た誠だな。結果的にだが、なのはに嘘を吐いた事にならずに済んだ)

 

帰宅する彼らの心中は様々であった。

 





猫姉妹が完全に掌の上だこれ(白目)

デートはカットの方向で、クールなクロノにリードされ、弟分と見ていた彼に異性としての魅力を感じてしまうエイミィなんて私には無理だから仕方ないね(白目)

脳内補完して下さい。
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