あ、ペルソナと全く関係ない話ですよね、スイマセン(^^;
本当は日付を6月2日辺りにしたかったんですが6月の前半は割とイベントが詰まってますし、風花救出後は風花も登場させたいので何か中途半端な日付になっちゃいました…
放課後のポロニアンモール、下校途中の月高生で賑わう中を路地裏への道を急ぐ。行き先はもちろん“あの部屋“だ。
人混みを掻き分け、ようやく扉の前まで辿り着いた。軽く深呼吸をして、扉の取っ手に手をかける。どこか懐かしい不思議な感覚、どうもまだ馴れないな…
頭の中におごそかなピアノの旋律が流れ込んでくる、部屋の中を見渡すと、あれ?いつも部屋の中央の椅子に腰かけているイゴールの姿が見当たらない。
「ようこそ、ベルベットルームへ」
エリザベスが出迎えてくれた。
「イゴールは?」
「申し訳ございません。あいにく主はただ今留守にしております。日が暮れるまでには戻るかと存じます。」
「そうなんだ。じゃあまた来ることにするよ。」
そういって帰ろうとするとエリザベスに呼び止められた。
「お待ち下さい、お客様。」
「ん、どうかした?」
「実は私、是非お客様とお手合わせ頂きたいことがあるのですが、宜しいでしょうか?」
お手合わせって一体何だろう?なぜか一瞬とても嫌な予感がしたが、この間ポロニアンモールに連れて行ったときの事を思い出し、思い直した。エリザベスのことだ、また外の世界のものを変な風に勘違いしているに違いない。
「今日はヒマだし、大丈夫だよ。」
「ありがとうございます、では早速。」
エリザベスは口元に微笑を浮かべると、パチンと指を鳴らした。次の瞬間頭の中に流れていたピアノの音が途切れ、いつの間にかエリザベスがテーブルを挟んで自分の向かいに立っていた。木彫りで上品なデザインが施された高そうなテーブルだ。
「えっと、これは何かな?」
「ご覧の通り、テーブルでございます。」
「あ、うん…で、手合わせっていうのは何をすればいいのかな?」
「私が今最も気になっている球技にございます。そちらの世界では卓球やtable tennisと言った名前で親しまれております。」
見事な発音を披露するエリザベス、英語の寺内先生に負けず劣らず、といったところだ。…って、つっこむポイントはそこじゃない!
「えっと、卓球は別に本当にテーブルでやるわけじゃないんだけど…」
「何と…私としたことが申し訳ございません。ですが、せっかくですのでこのままお手合わせ頂きたく存じます。」
「そうだね、エリザベスの先攻でいいよ。」
「ありがとうございます。では参りま~す。」
急に変なテンションになるエリザベス、たが次の瞬間、
!
耳元を鋭い衝撃が通り抜けた。テーブルを見てみると一ヵ所木の表面が黒く焦げ、そこから煙が立ち上っている。い、今のは何だったんだ?
「フィフティーンラブ、でございま~す。」
「ちょ、エリザベス!卓球はテニスとは違、うわぁ!」
もはや勝敗なんてどうでもいい、ともかく今は無事ここから生きて帰らなくては…!
その後もエリザベスの殺人光線を試合が終わるまで避け続けた。全ゲームストレート負けだったけど命が無事な方が重要たった。
「お手合わせ頂きありがとうございました。帰り道もお気をつけて。」
こんな危ない目にはこの後の人生でそうも会わないよ、心の中でそうツッコみを入れながら寮に逃げ帰った。
「君か、お帰り。どうしたんだ、制服がボロボロじゃないか。」
寮に帰ると、桐条先輩に驚いた声で迎えられた。
「いや、何でもないです。」
そういって足早に部屋に急ぐ。何でこんな目に遭わなくちゃいけないんだろう…
そう考えてふと、宮本の顔を思い出した。そういえば今日は金曜日、剣道部の練習があったんだっけ?今度からマジメに部活行こうかな…