絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~ 作:葉月華杏
名前だけでも良いのでくださいませんか?
サブ登場人物の名前も募集中です!
神崎くんの武器名募集中!!
神崎くんの格好いい中二病溢るる武器名を考えてみませんか?感想でも活報でも良いのでカキコよろしくです!!
テーマは、【重力】です!!
アリシア
私は現在、大慌てで部屋を片付けていた。
何故なら、もう二度と会えないと思っていた人が私を訪ねてきたからだ。今は、ママが玄関で対応している。その間に私は、彼が見たら怒り出しそうなモノの片付けをしていた。
ハッキリ言って、時間が圧倒的に足りない。更に言えば、隠したいモノが物質量的に隠しきれなさそうなモノ……分厚い魔導書で、どう足掻いてもどう考えても隠せるようなモノでは無かった。
そうこうしている内に、時間だけが過ぎていく。
気だけが空回りする中、ついに彼がママを押し退けて入って来た。
「やあ、アリシア……僕の後を追って、平行世界を渡り歩く魔法を開発してるんだって?」
「あ……」
私の想い人は、近くにあったその渦中の開発中である魔導書(理論書)を手に取りニッコリと笑って目を見開いた。
ヤバイ。目が、笑ってない上に逝っちゃってる!!
「さて、来たれ紫天の書。出ろ、神崎。翼」
「アリシア……」
「よぉ!」
「え!?何々、それ!?」
召喚されたその人達を見て、私はあまりの驚きに頭が働かない。魔導書から出てきたって事は、夜天の書みたく守護騎士みたいになった……って事なのかな?
少しずつ、動き始めた頭でそれを理解する。
「君には、ガッカリだよ。僕が何をしているのかわかっていて追い掛けて来ようとするなんてねぇ……本当に残念だ」
「あ、あの……ね。わ、私……」
「ち、チビッ子?ちょっと、落ち着きましょ?ね?」
「……僕は、落ち着いているよ。ここに来たのは、君達の記憶を封鎖する為だ……」
「記憶……」
「封鎖……」
「異端魔法に関する事の全てを記憶封鎖するんだよ……」
それは、私に対する死刑宣告だった。
「い……いや……嫌だっ!!」
「嫌だ……じゃない。そうそう、ここにいる神崎はこの時代の神崎ではない。この世界軸の延長線……即ち、未来の神崎を僕が召喚した訳だ。未来の神崎から、報告があったのだよ。君が、無茶をしているってね……」
「そうなの!?」
「あー……うん。シグナムと結婚したんだけど……初夜の直前に召喚された……(号泣)」
『……………………』
あのシグナムと結婚云々は驚いたけど、初夜の直前かぁ……そりゃ、泣きたくもなるだろう。うっかり、私は号泣する神崎に同情の念を感じてしまった。
少しだけ、その場を微妙な空気が流れて行く。
「それに関しては、もちろんワザとだ!」
『ワザとなんだ……』
「さて、アルカリアこの部屋の魔導・理論書を押収して」
「は、了解しました。フレールくん、探し物の時間ですよ?じゃんじゃん、掘り起こしましょう!」
『きゅ!』
どこから現れたのか、ワラワラと蜥蜴をデフォルメしたようなヌイグルミが大量に溢れてくる。部屋の主であるはずの私を押し退けて、私とママが開発していた魔法の書を何処からともなく出して来た段ボール箱に押収して行く。
「それじゃあ、プレシアちゃん……前に君が閲覧した、異端魔導の知識を封印しようか?」
「え?……私!?」
「そ、一部の限定された知識の封印だ。腕が鳴るぜ!」
悪魔の様な笑顔を浮かべた、私の想い人はユラリ……と幽鬼の様な動きでママへと近付いて行った。ジリジリと逃げ出そうとしていたママは、翼に捕まって瞳に光が宿っていない(レイプ目)双夜に引き渡される。
結果、ママは異端魔法知識を失ってしまった。
それは、私が平行世界を渡れなくなってしまう事を意味している。
「全く、君達は自分のしていた事をちゃんと理解していたのかい?下手をすれば、世界を滅ぼすところだったんだよ!?」
「好きな人に会いたいっていうのが、そんなにいけない事なの!?」
「僕は、恋愛をする為にこの世界に来た訳じゃない」
グサッ!と来る一言だった。ここに美愛がいたら、胸を押さえて『痛恨の一撃があぁ……』とか騒ぎだす所だろう。
「……………神崎とは、大違いね……」
「グハッ!!」⬅とばっちり
「それと、結論だけを言うなら……君達が、作った魔法は失敗だ。使えば、効果はあるが望む結果は得られなかっただろう……」
それは、別段放って置いても良かったのではないだろうか?なんとなく、理不尽な気がしてイラっとくる。
「???効果はあるのに、結果が得られないんですか?」
「神崎の報告にもあったが、僕がこの世界に干渉しなかった場合……翼は、何歳で死ぬ事になったんだ?」
『え!?翼(私)、死んじゃうの!?』
唐突な話に、思わず声を上げて翼とハモってしまう。
「あー……俺が、一時帰郷したのが『Force』が始まるはずのちょっと前の頃ですから……23歳位ッスね!」
「テスタロッサ版《時渡り》の魔法が構築されるのは、それよりも少し前だな……」
「まさか、私が死ぬのって……アリシアのせい?」
翼のトンでも発言に、『え!?』と振り返ってしまう。
まさか、私は友人を殺してしまったのだろうか!?あ、いや、殺してしまうのだろうか!?かな?
「いや、関係ないな。アリシアが犯すはずだった罪は、もっと重いモノだよ……そう、広域次元犯罪と同義だ……」
「高々、魔法の失敗でしょう?何が罪になるのかしら?」
双夜の言葉に『ウグッ!?』と言葉をつ詰まらせ、ママの疑問の声に私はコクコクと勢いよく頷く。
「多分……この世界に《旧・神族》を招き入れたんじゃないかな?実際に、アカシックレコードを見てみないとわからないんだが……もしもの時は、今後に呼び出される可能性もあるだろう」
『きゅうしんぞく』とは、何の事だろう?
わからない事だらけで、今一話に加わり難い。
仕方がないので、黙ったまま話が終わるのを待つ。
「《旧・神族》!?また、【ラスボス】ですか!?一体、何体いるんですか?その【ラスボス】さん達は……」
「うーん……知らん。とりあえず、分体もいるから一体、二体倒した所でどうにもならんよ。まあ、見掛けたら数十体はいると考えるようにしている……」
「ゴキブリか!?」
「ゴキブリの方が、まだマシだ。殺虫剤で死ぬからな……」
え!?……アレの方が、マシなの!?
「うへぇ。ゴキブリより洒落にならんのかよ…………それにしても、それがどうしてこちらに入って来る事に?」
「あー……うん。アリシアかプレシアちゃんかは知らないけど、テスタロッサ版《時渡り》を使用した瞬間……この世界の“蓋”に穴を開けたらしい(笑)」
「…………あ!まさか、『Force』が始まらなかったのって……《旧・神族》柄みッスか!?」
『沈黙は、美学である』と、誰かが言っていた。
しかし、そろそろこちらを無視するのは止めて欲しい。
「だろうな。それが起きる為には、それに関係する全員が揃ってないといけないから……『Force』の関係者が死んだんじゃねぇか?フケバイ?とかいう奴等が……」
「フッケバインです!」
「そう、それ。そいつ等は、管理局が関わっていない外周の世界を渡り歩いていたんだろう?もしかすると、そこら辺で《旧・神族》と鉢合わせしたんじゃないか?」
「あ、でも……首謀者は、管理局圏内にいるんですよ。だから、フッケバイン達がいなくなった所で問題なく起きたはずなんですよね……」
「他の要因?…………有栖川達との交流は?」
んん!?また、別の話に飛んだよ?
段々、無視されるのが寂しくなって来た。
「無いです!」
「翼は?」
「ごめんなさい。中学卒業後、全く会ってもいないわ」
「……翼、今何歳?」
「…………18歳だったけど……それが、何かしら?」
「三期は?」
「新暦75年4月からです」
「まさか、三期に介入する気!?」
「しないよ!?この軸には、アリシアの暴走を止めに来ただけだし。ついでに、神崎から報告された翼の死を回避できたら良いなぁ……程度の話だったから……」
「そっか。双夜は、私の為に来てくれた訳じゃないんだね……とか、言えたらこんな事にはなってなかったよね?」
「にゃははは。冗談言ってると、顔握り潰すよ?」
『ひぃいぃぃっ!?』
ニッコリ笑い掛けられたけど、ちょっと冗談に聞こえなかった。テーブルの上にあった、セラミック製のカップが握り潰される。余りの恐怖に、思わず悲鳴を上げてしまう。
「とりあえず、未来の話は放置の方向で。問題になれば、召喚されるだろうから今はなにもしない。それに……」
『それに?』
「アリシアのお仕置きが、済んでないし……ねぇ?」
「ええっ!?そ、それは、ママにじゃ無かったの!?」
「プレシアちゃんは、既にお仕置きされたじゃん。知識の封鎖で♪ でも、君が未だだよね?」
何故か、胸から虹色の剣を引き抜いて『大人モード』になった双夜が、手をワキワキさせながら近付いて来る。
ただ、それだけなのに……更なる恐怖に、私は腰が抜けてヘタリ込んだ状態で後退りする程度の事しかできない。
「あ……ああ…………あーーーー!!」
そして、ついに彼の手が私の顔を掴んだ。
俗に言う、アイアンクローでギリギリと締め上げられる。
セラミック製のマグカップを握り潰したあの握力で、十分に手加減していたんだろうけど……痛い!桃子さんのアイアンクローより、痛いっ!!!
「わかっているのかい?僕は本来、君達の記憶や記録に残らない存在だ。この世界の君達には、何故か残っているけど……それは、バグみたいなモノだから『ラッキー』程度にしておけば良かったのに……分不相応な夢を抱いたな……」
「あいたたたた!!だって、あんな別れ方をしたんだよ!?返事だって聞きたいじゃないッ!!あたたた……」
「返事はしただろう?忘れたなら、もう一度言ってやる。僕には、既に特定の人がいるから君とは付き合えない。申し訳ないが、この出会いは忘れて他の誰かと一緒になりたまえ!」
「でも、その人は死んでるんでしょ!?」
「……僕は魂だけの存在だよ?精神生命体だ。ならば、彼女の魂が側にあれば問題なくはないかい?」
「あ……その発想はなかった!!」
「彼女の肉体は確かに失われてしまったが……魂は、確かに側にあるんだ。それを裏切って、君と付き合うって事は出来ないんだよ……理解できたかい?」
それだけ言って、双夜は私を放してくれた。
「……………………」
「さて、僕の成すべき事は終わった。次の世界に行きたいが……この時代の神崎に挨拶とかしたら、どうなると思う?」
「止めてやってください!」
「それで、未来の事も告げるのね?」
「今、新暦でいうと……何年?」
「新暦74年よ……」
「あ、惜しい!なら、仕方がないから次の世界に行こうか?じゃあ……プレシアちゃん、後の事よろしくね?」
「ええ……わかっているわ」
双夜は、それ以上何も言わずに虹色の剣を出して何もない空間を突き刺すと翼と神崎を回収して消えて行った。
これで、私の初恋は本当に終わってしまう。
彼に会う為に、頑張ってきた四年間も全て水の泡。
骨折り損のくたびれ儲けである。
「アリシア……」
「いい!良いの……放って置いて……」
そう言って、自室に戻るとスッキリした……というか、魔導書も理論書も何もなくなってしまった部屋があった。
それで、本当に何もかも終わってしまった事が実感できて更に私は落ち込んでしまう。
「……叶わない恋だって、わかってたよ。でも、こんなの酷い……酷過ぎるよっ!!」
ベットに身を投げ出して、カサッという音に気が付いた。
シーツの中に手を入れて、音の原因を取り出してみる。
すると、『アリシア様へ』と封筒に書かれた手紙みたいなモノが出てきた。ひっくり返して見るけど、差出人の名前は書かれてない。どうせ、何もやる事もない暇人だったので読んでみる事にする。
開いて見ると、『アリシア・テスタロッサ様へ』と流暢なミッドチルダ語で宛名が記されていた。
私は、それを無言で続きを読み進めていく。
アリシア・テスタロッサ様へ。
我等が、主をわかってあげて下さい。
あの方は、今はどうしても恋愛をする事が出来ない状況に身を置いていらっしゃいます。
その状況とは……それを話す前に、主の過去を少しだけ書かせてください。主と主の両親について……両者が、不仲である事はご存知かと思います。
ですが、貴女方が想像するような不仲ではありません。
お互いに憎しみ合い、殺し合っている……それが、主と主の両親との関係でした。
あの方々は、『魔法が使える』というだけで自らが産み落とした主すら化け物扱いにする危険思考の持ち主です。
自分達、非魔導師を人間……魔法が使える主達を化け物。
それが、人種差別である事を知りながら彼等は魔導師達を奴隷の様に扱い……時に自分達の利益の為に犠牲にしてきた方々です。
そんな彼等の魂が、主の宿敵……《古き神々》に確保されてしまいました。《古き神々》の手の内に主の両親達の魂がある限り、主が恋人を作る事はありません。
何故ならば、主の愛した人はその両親を含む親族に主の目の前で惨殺されてしまったからです。
主が、《時渡り》で世界を救済して回り続ける限り、恋人になる方の安全を確保出来ない。《古き神々》の事ですから、主の両親の魂を使い恋人になる方を確保しようとするでしょう。そして、恋人になられた方をまた両親の魂に殺させるかもしれません。……恋人になられた方を洗脳し主の敵として主と戦わせる可能性もあります。
それだけ、主の周囲は主を殺そうとその隙をうかがっているのです。
ですから、主は貴女の……いえ、主を好きだと申される方々全ての安全とその先にある未来の為に、その想いを……告白を拒否され続ける事でしょう。
許して欲しい……何て事を言うつもりはありません。
主に拒否され、傷ついている貴女にこんなお願いが酷だという事は重々承知しています。
ですが、我等が主を『好きだ』とおっしゃるのであるなら……我等が主が抱えている苦難を、少しでも理解してあげて下さい。
使い魔一同。
「……………………」
わからない言葉や意味が多くあったけれど、何度も何度も読み返して少しだけわかった事がある。
それは、双夜が私を嫌っている訳じゃないって事だ。
そう。私は、決定的な『嫌い』なんて言葉を言われてない。『付き合わない』とか、全く違う事で濁されただけなのである。言われてみれば、私の記憶から双夜の記憶が消された訳じゃない。ちゃんと覚えているし、記憶封鎖すると言いながら記憶が封鎖したのはママの異端魔法知識だけだ。つまり、双夜は私を『嫌い』だった訳じゃないんだ。
双夜の周りが危険だから、遠避けただけなのである。
「やっぱり、私は双夜にもう一度会わないといけないんだ」
あの馬鹿に、ハッキリと言ってやらないといけない。
こんな事で、恋する乙女を止められないって事を……だ!
失われたモノは多いけど、前回の理論が間違っていたのならば正せば良い。時間を掛けて、何度でもやり直せば良い。さあ、これからもっと忙しくなるぞっ!!
「ママァ~!もう一回、理論から練り直しだよっ!!」
「あ、アリシア?」
「もう一度、双夜に会って一発殴ってやんないと気が済まないだから!!」
「…………あらあら、当たるのかしら?」
「おおぅ!?現実的で、一番ネックな所を刺して来たよ!?じゃ、じゃあ、当たるまで何度でもっ!!」
「ふふふ。協力するわ!デバイスは、取り上げられていないものね?」
「うおっ!?ウチのママが、黒い……腹黒だっ!!」
「アリシア?」
「あ、いえ。何でもありません!!」
ヤバイ。もう少しで、地雷を踏み抜く所だった。
こうして、私達は再度《時渡り》の魔法の開発に取り掛かるのだった。
待ってなさいよ!絶対、殴ってやるんだからっ!!
今回は、ちょっと短め。
まあ、最低限の干渉にした感じ。
最初の紫天の書召喚からの神崎と翼は、こんなことも出来るんだよっていう双夜の意地悪かな?
色々やってるけど……最終的に神崎の報告にあった未来への道が出来ちゃった感じかな?(再度、関わるフラグw)
そして、諦めさせる予定が全く別の方向へ。
あるぇ!?こんなはずじゃ無かったのに……恋する乙女が、そうそう簡単に諦めるはずはないだろうという結論の元書いたらこうなった(笑)
後、双夜の言い回しが変な感じになってるけどあれで問題はないので気にしないでw それと、《旧・神族》に双夜の両親の魂が、確保されているのは元からある設定です。
狂人共の悪夢。ヤりたいですねぇ…神々に選ばれたと増長しきった馬鹿共の話を。まあ、やる場合は胸糞注意になるかもですが。今回の話は、前振り扱いでも良いかもしれません。
次からは、新平行世界です。
今度は、ちゃんとしたストーリーを用意してますので大丈夫ですよー?良くわからない、マッタリ系の暴走話ではありませんので楽しみにしててください。
誤字・方言あれば報告をお願いします。
m(_ _)m
感想もあれば、お願いします!
いつも読んでくれる方々に感謝を……。