絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~ 作:葉月華杏
名前だけでも良いのでくださいませんか?
サブ登場人物の名前も募集中です!
神崎くんの武器名募集中!!
神崎くんの格好いい中二病溢るる武器名を考えてみませんか?感想でも活報でも良いのでカキコよろしくです!!
テーマは、【重力】です!!
Re:
「言い訳があるなら聞こう!!」
本局の魔導師の大半が、倒れ気を失った状態のホールのド真ん中で目の前に現れた人物に対して、俺は仁王立ちの状態でそう問うた。本当なら、立場が逆なんだけど。
「……………………」
だが、相手は完全沈黙。
微妙に、カタカタ震えている様にも見える。
「あるぇ!?何の反応も返って来ない」
首を傾げて、その人物の背後にいる原作人物達に視線を向ける。だが、怒った様に睨まれるだけで返答は返って来なかった。ちょっと、イラッ……と来る。
本当ならば、俺の前に立ち塞がるのは『白い悪魔』か『ロストロギア』だったはずなのだ。なのに、なんでコイツが俺の前に立ち塞がるのか全くわからなかった。
「おーい。何か喋れよ馬鹿!!」
「な、なにやってんッスか!?」
漸く、口を開いたと思えば、絞り出す様な声で俺の所業を問うてくる。良くわからなかったけど、とりあえず今やっている事を告げる事にした。
「おー?何って……施設から、脱走してるに決まってるだろ!?お前こそ、何言ってんの!?」
「脱走じゃねえよ!どう見たって、誰が見たって、完全にテロリスト状態じゃねえか!?」
『……………………』
神崎の馬鹿が、唐突に逆ギレをして喚く。
テロリストと言われても、俺は本局から脱走する為に立ち塞がる敵を排除しつつ移動しているだけに過ぎない。
神崎の背後で、何か原作人物達がザワ付いているけど気にしない。自分達が、呼ばれた理由をリンディちゃんに聞いているみたいだけど……俺の目には映らなかった事にした。
「どっちでも良いよ。で?僕の前に立ち塞がった以上……僕と殺るって事でOK?」
「ちょ、今!方針転換しただろ!?」
「えー……してないよぉ?」
「したよ!しただろう!?施設からの脱走方針を、目の前の奴を八つ裂きにするに変更しただろう!?」
何の事かサッパリなので、耳を傾けずに聞き流す。
「ダメだ……師匠が、殺る気になってしまった。……リンディさーん、説得失敗しましたー!!」
「…………もう少し、頑張りなさーい!!」
「マジッスか!?」
原作人物からの再説得命令に、神崎が青い顔で此方を向く。ニヤニヤしつつ、目だけは笑わせない様にしてギロリと睨んでやると視線を外された。いやはや、こんなんで大丈夫なのかねぇ……ウチのエース様は。
とは言え、何時までも睨み合っている訳にも行かないので先手を取らせて貰った。
一息で間合いを詰めて、ハンマーを顎目掛けて振り上げる。
それは、バックステップで避けられたので、腕の力を抜いてハンマーの重心を移動させる。そこから、更に一歩踏み込み、相手の体制が整う前に振り上げられたハンマーを相手目掛けて振り下ろす。
最初の振り上げは囮で、振り下ろしが本命の痛恨撃。
「くっ……殺す気満々かよ!?」
此方の攻撃を、ハンマーに打撃を入れる事で軸をズラし何とか回避した神崎。
だが、無傷とは行かず少し頭から血を流していた。
全く、この程度で怪我するなんて弛んでいる証拠だ。
「トレーニングをサボっているからだろう?全く、ちゃんとしてないと死んじゃうよ?」
「ふぁ!?ちょ、本気になってませんか!?」
ニイィと口の端しを吊り上げて、問答無用で間合いを詰めるとハンマーを振りかぶった。最初から、神崎の馬鹿は回避目的で重心を動かしているから魂胆がバレバレになっている。今は、それを指摘してやる必要もないので見えている行動予測に沿って攻撃を変化させてやった。
「ぐぼぉおああぁ!!??」
「はい、直撃ぃ!!!」
ハンマーを床に落とした所で腕から力を抜き、《反作用》によって床で跳ね戻ってきたハンマーの重心を先の部分に移動せつつ体制を整えた所で、再度自分へと戻しながら数回回転を入れ遠心力で更に威力を付けて神崎に叩き込んだ訳だ。
まあ、ヴィータちゃんの《ラケーテン・ハンマー》を再現しただけなんだけどね。
「くっ……ら、ラケーテン・ハンマー……だと!?」
「知らないよ。ただ単に、あの重心移動じゃあソレしか出来なかっただけだよ!!」
一歩、一歩、神崎に歩み寄りつつ、ハンマーを振りかぶって行く。そして、俺は神崎の頭の真横にハンマーを振り降ろした。調度、なのはママ達から見て俺が神崎の頭をハンマーでカチ割った感じに見えるはずだ。
案の定、小さな悲鳴の様な声が聞こえて……しかし、それは翼の渇によって払い飛ばされた。
「にゃ!?」
新手かと思い、油断なく視線を送ると……視界に飛び込んできたのは、何故か水着姿の翼で此方の恐怖を煽って来る。
更には、周囲にいた原作人物達にまで呼び掛け始めた。
「ちょ、お前!にゃ、にゃにやってんだ!?」
「貴方を大人しくさせる、もっとも効率的な方法よ?一番、テットリ早いでしょう?」
翼は、とんでもない勘違いをしていた。
そういえば、彼女はまだ俺の幼児後退化を体験した事が無かったなぁ……と思い返す。それ故か、どうも幼児後退化イコール俺が大人しくなると解釈しているみたいだがそれは全く違う。通常であるならば、悪意を持って特定の人物に意地悪をする俺だけど……幼児後退化すると、無差別かつランダムに周囲を混乱に貶める災害となるだけなんだ。
下手な幼児後退化は、今より危険度が高い。
「待て、早まるな!それは、本当にダメな方向だから!」
「慌てるって事は、間違いなさそうね。みんな、今すぐ水着に着替えて……あの子を、本物の幼児にするわよ!!」
「人の話、聞けよ!?」
「ええっ!?でも、今ここで!?」
「別に本当に着替えろとは言ってないわ。バリアジャケットを変化させるだけで、問題ないでしょう?」
「あ、そっか!!」
どうやら、此方の話を聞くつもりはないらしい。
今までは、地球圏内で人目の付かない別荘やお屋敷の中での話だった。だが、良く考えて欲しい。ここは、天下の時空管理局内で……俺が、お世話になっているのは時空管理局本局内にある児童養護施設だ。つまり、本局内にある施設だから、そこで妖精魔法を乱使用した場合……管理局が大混乱に陥るのは目に見えてわかっている。
しかも、幼児後退化した俺が『暇だから』という理由で乱射するのは予測出来る訳で……その結果、犯罪者達が大喜びで逃げ出して行くのも容易くなるという構図を即席で引くことも可能だ。しかし、それは俺の望む事ではない。
「ちょ、お前等!!わかってるのか!?僕を幼児化させる事の意味を……手に負えなくなるぞ!?」
「そんな風に脅しても無駄よ!!貴方を大人しくさせるには、これが最善なのよ!!」
「全然わかってねぇよ!!言っておくが、幼児後退化でお前等が得られるモノは何もないからな!?余計な苦労を背負い込むだけだ!!」
「そんな事言って、ただ自分が暴れられなくなるのが嫌なだけでしょう?さあ、大人しく幼児後退化しなさい!!」
「話が通じねぇ!くっ……これが、時空管理局の最後になるなんて……マヌケな終演か…………はっ!いや、まだだっ!!」
閃きにも似た、もう一つの希望を思い出し、俺はそれに駆け寄り手を伸ばす。そして、俺はそれを掴んで呼び掛けた。
「ユーリィ……助けてぇ!!!!!」
瞬間、俺と翼達の間に赤い魔力の光が駆け抜ける。
神崎を巻き込んで、突き抜けて行ったそれの後、一人の少女が赤い翼を広げて降り立った。
「呼びましたか?双夜……?」
「ゲッ!!」
翼の嫌そうな声を聞きつつ、俺はタイミングを計っていたかの様なユーリの登場には何も言わずに件の少女にしがみつく。そして、恐怖の余り少し涙が出ちゃったけど……の状態でユーリを見上げた。
「ユーリ……翼が、虐めるんだ……」⬅涙目、上目使い。
「ーーーーー翼さん?どういう事ですか?」⬅キレた?
「ちょ!?違うのよ!私はただ、暴れる双夜を大人しくさせる為に幼児後退化を……」
「双夜が、幼児化したら大人しくなる……ですか?何を言ってるんですか!?そんな事をしたら、大人しくなる所か余計な苦労を背負い込むだけですよ!?」
「え……?」
「あるぇ!?何だろう……同じ事を言ってるはずなのに……」
翼は、先程とは打って変わって慌てた様な感じでたじろぐ。俺が言った時とは、大違いである。
しかし、何故か貶められている様な気がして俺は選択をミスった様な気がしていた。
「幼児化ですよ!?幼児化!!普通の幼児が、どれだけ悪戯好きか知らないんですか!?」
「……………………」
「今の双夜には、一貫して悪戯にも法則性みたいなモノがあります。私が知っている事だけで申し訳ありませんが、今の双夜なら『知り合い』以外には手を出しません。ですが、幼児化したら無差別かつ残虐に悪戯をし始めるんですよ!?」
「……………………」
「………………何で、そんな目で此方を見るんだよ!?」
翼が、失礼にも程がある視線を此方に向けている。
その様子から、視線を外すとニジリ寄っていた原作人物の一人が視界に入ってきた。
「《リヴゥフロー》……」
ポンッ!と小さな音を起てて、その原作人物がツルペタな少女へと変化する。
「って、なんやこれ!?」
自身の変化に気が付いて、慌て始める八神はやて。
「対象の人物を一定時間幼児化させる魔法です。24時間はそのままですから、明日の今頃までは我慢してくださいね?……あんな魔法を、無差別にここで使われるんですよ?」
「……………………」
「…………双夜くんを幼児化させてはダメよ!!」
沈黙する翼に変わり、翼とユーリの会話を聞いていたらしいリンディちゃんが原作人物達の行動を制止させる。状況を一早く理解したのは、リンディちゃんだったみたいだ。
振り返れば、ニジリ寄っていた八神はやてと違って背後からフェイトちゃんとなのはママが迫っていた。
慌てて、その場から逃げ出しはやてを盾にする俺。
「ちょ!?なんで、私を盾にするん!?」
「お前、ツルペタ、恐くない。でも、アレ、恐い。だから、ツルペタ、生け贄。見逃して、貰う!」
「ちょぉ、待ち!!私を生け贄にせんといて!?」
「『白い悪魔』と『金色の死神』……調度、良い。生け贄、あった。良かった。……悪魔と死神、百合、疑惑、ある!」
ボソボソと、八神はやてに聞こえる程度に声を抑えて話す。知ってる知識を総動員して、俺は八神はやての背中を押していく。
「ブフッ!?ちょ、それ、アカン!!」
「僕、男。意味ない。はやて、女。生け贄、する。僕、助かる……!!」
「ちょ!?確かに、その理論は合っとるけど……止めて!私は、百合やあらへんねん!!」
八神はやても、小さな声でボソボソと此方に拒否を伝えて来た。大声で話せる事ではないとわかっているのだろう。
「はやてちゃん?」
「はやて?」
「何でもない!何でもないんよ!!」
慌てた風に、八神はやては両手を振って……苦笑いで、誤魔化している。これは、押せば堕ちるかもしれない。
「…………一定時間、男の子になる魔法あるよ?どっちに掛けたい?いや、言い直そう……どちらに掛けると子供が出来ると思う?因みに、生まれてくる子供は女の子限定になるけど……」
「そんな魔法、ある訳がーーー」
「僕の使う魔法は、『妖精魔法』……人を外れた魔法と書いて、『人外魔法』と呼ぶ人間には使えないはずの魔法だ。ロストロギア認定されるかもだけど……出来るんだよ?」
「……………………」
八神はやてを此方側へと誘う。
正義感が強い言うても、彼女は本来……悪戯好きな女性だ。それは、かつて次元航行艦内で暮らしていた時に嫌という程にわかっている。
「因みに……今、僕がやろうとした女性を男性にする魔法だけど……ただ、性別を一定時間変化させた所で犯罪にはならないよね?」
「え?」
魔法を許可なく使う行為自体が、犯罪になる訳だけど……未来の八神はやては、何事もやりようだと言っていた。
「だって、一定時間すれば元に戻るとわかっているんだよ?その人の人生を狂わせるなら問題になるけど……24時間経てば元に戻る一時的な魔法なんだよ?」
もう少し、強目に行けば堕ちそうだけど……さて、どうしたものか……。
「……………………」
「はやて?……どうしたの?」
「はやてちゃん?」
「何でもない!何でもあらへん!!大丈夫、大丈夫やからっ!!」
心配そうな顔で、黙り込んでしまったはやての顔を覗き込むフェイトちゃん達。それでも、グラグラと心揺れている八神はやてを見て止める事にした。
このまま押せば、確実に堕ちたかもしれないけど……今は、遊ぶ時期ではない。神崎のいう、空白期であるなら問題ないだろうけど……今がその時かは聞いていないし、この時期に子供を作らせて未来が絶望側に変化するのも面倒な話だったからだ。
「なーんてね。ってか、何時まで水着姿のままなのかな?『白い悪魔』は、何時ものバリアジャケットに戻ってると言うのに……やっぱり、痴女疑惑は本当だったんだね!!」
「はっ!?ちょ、何でなのはだけ……」
「ええっ!?だって、恥ずかしいもん……」
「そう。これが、一般的な感情!なのに……死神と来たら……余程、自分のプロポーションに自信があると見た!」
『フェイトちゃん……』
「ちょ、ちょっと待って!違うから!違うからね!?」
信頼する友人達から、疑惑の目を向けられて慌てるフェイトちゃん。因みに、その背後では翼とユーリが未だに幼児化した俺の悪戯談義を白熱化させていた。
「さてと、この状況……どう纏めたら良いんだろうか?」
神崎は、ユーリの砲撃魔法で階下へと落とされていて、翼とユーリは俺の幼児化後の災害とも言える悪戯談義に花を咲かせている。リンディちゃんは、気を失っている局員の様子を見ていて……フェイトちゃんは八神はやてとなのはママから疑惑の目を向けられて困惑していたけど、ちょっと目を離した隙に大混乱状態へと陥っていた。
「とりあえず、ユーリ連れて逃げるか……」
って訳で、再度逃避行を開始した。だけど、誰も追い掛けて来ないので諦めたんだろうと転移装置のある場所に行ってみたら、ヴォルケンリッター達が待ち構えていて……何とか振り払って次元港へと行くとクロノ・ハラオウンに捕まってしまう。だから、『パパァー』とクロノ・ハラオウンに抱き付いて、慌てふためくその様子をデバイスに記録。
その上で、『マジカル☆クロノン』を上映してクロノ・ハラオウンが女装趣味の変態であると公表。散々大暴れした後、俺はリンディちゃんの執務室に軟禁されていた。
「全く……逃げ切れないからって、とんでもない事をしてくれたわね……」
「さっさと、外に送り出しておけばこんな被害にならなかったモノを……此方の要求は、僕を自由にしろ!以上だ!」
「貴方、自分の立場をわかっているのかしら?」
「知るか!良いから、僕を自由にしろ!」
「貴方には、保護観察処分だけでなく実刑が必要かしら?」
「ほほぉ?毎日、大混乱な日々がお好みか?良いぜ?やってみろ!!悪戯のバリエーションには、ちょっと自信があるんだぁ♪」
「……貴方、反省はしてないの!?」
「反省も後悔もしてないよ?」
「…………貴方には、実刑が必要の様ね……」
「ヤれるもんなら殺ってみろ!解体するぞ!?この組織!」
「…………連れて行きなさい!」
そう言って、リンディちゃんは俺を一般の局員に引き渡した。だが、この時を待ってましたとばかりに俺は俺に触れてきた局員を《リヴゥフロー》で幼児化させる。
「……………………」
「なんだよー?そんなに睨んでも、恐くないぞ?」
「リミッターは、効果がないって事かしら……」
「ふふん。リンカーコアに関しては専門でも、それを持たない者の魔力を封じる技術は管理局にはないからな……」
米神をグリグリしながら、リンディちゃんが激怒な視線を此方に向けてくる。それを、飄々とした感じで受け流し、更に相手の怒りを煽る様に発言する。
そもそも、彼等の攻撃は俺に届かないし、魔力封印なんて完全に不可。ハッキリ言って、管理局に俺をどうにかする方法が無いのだから仕方がない。まあ、仮に何とか出来たとしてもその時は《魔王化》して終了だ。
ついでに言えば、俺を幼児体化させている劣化術式や《R・B》を解除してしまえば、楽勝で時空管理局を滅ぼしてしまえるのだから、彼女等の言葉に従う義務はない。
「大人しくしている時間は、終了だ!」
バギィ!ビリリィ……と俺を拘束していた器具や拘束具を破壊して、んーと伸びをする。
「じゃ、脱走するんでバイバイ!」
ヒャッホーと紫天の書を呼び出して、リンディちゃんの執務室から外に出る。すると、何故か原作人物達全員とウチの弟子達、それから使い魔が揃っていた。
「ありゃ?」
「師匠。もう、止めましょう。事情は、聞きました……」
「にゅにゅ?…………えー……もう、おしまい?」
「待ちな……???これは、どういう事かしら……?」
神崎の進言に、俺は嫌々をしながら地団駄を踏む。
自分の執務室から出て来ていたリンディちゃんも、俺の地団駄に面食らった顔をして呆然としていた。
「にゅぅ?やだやだやだやだ!もっと、遊ぶのぉ!!」
「マスター、その遊ぶ相手がもういないんですよ……」
「えー……じゃあ、抜き打ちテストはぁー?」
『抜き打ちテストぉ!?』
原作組が、驚きの声を上げた。それどころか、リンディちゃんもその話を聞いて驚きを隠せない様子。
「あるぇ?何も聞いてない?」
チラッと使い魔を見上げると、フイッと視線を外される。
「おい……」
俺の使い魔達が、時空管理局の仕事補佐と育成強化を担当する上で詳細な管理局員達の戦闘データが必要だと言い出したのが始まりだった。
「すいません。何も言ってません……ってか、言ったら抜き打ちにならないでしょう?」
「……………………」
コイツ等、俺を当て馬に使いやがった。
局員のデータは、管理局のデータベースに登録されているが、それでは本物の実戦データがわからないとか言い出した。
だから、その詳細データを集めたいのでちょっと暴れてくれないか?という話を持ち掛けられたのである。
調度、暇してた俺はその要望を二つ返事で了承した。
「ちょ、ちょっと待って……どういう事!?何の抜き打ちテストなの!?」
「管理局員の戦闘データを取りたいって言われたんだよ……」
確かに、訓練と実戦では戦闘データに差異が生まれる。
ホンの僅かな差ではあるけれど……確かに、差が出る事があるのだ。しかも、とある特定条件下で全く異なるデータを叩き出す者もいるので、今回の抜き打ちテストではそれが重要視されていた。
「訓練等で得られた戦闘データと、緊急時という状況に圧迫された人間の戦闘データでは差異が生じる事がある……」
「そこで、悪役には超うってつけの方がここにいまして……調度良かったので、少し暴れて貰ったのです。当人も、暇を持て余していた様でしたので良いかと思いまして……」
「だからって!!」
「暇だったんだ!だって、フェイトちゃんが僕の遊び相手を奪うから……だから、仕方なく使い魔達に協力を……」
リンディちゃんの反論を潰して、暇人である事をアピールする。何でも良いから、外に出て悪戯三昧の日々を謳歌したかった。ぶっちゃけ、地球に行きたい。
「言ってる事が、無茶苦茶ですよ?」
「良いじゃん。面白ければ何でも!!まあ、不完全燃焼的な感じで俺は不満いっぱいなんだけど……もっと、遊びたかった…………お兄さん達、雑魚過ぎ!!」
ズビシッ!と目の前にいた、お兄さん達に指を突き付け断言する。断言された局員の一部が、ガクッリと肩を落とした。
「で?目的の奴はいたのか!?」
「あ、はい。目星は付きましたので、それを引き出す専用の訓練をさせる予定です。今の段階では、雑魚ではありますが半年もすれば、もう少し遊べると思われます」
「そっかー…………で?その内、何人が脱落して何人が大成すると考えてんの?」
「そうですね……出来れば、半数は残って貰いたいですが……現実は、四分の一程度でしょうね……」
「え!?どういう事!?」
使い魔の発言に、リンディちゃん達が一々反応する。
ちょっと面白いけど、反応しすぎであった。
「もう、リンディちゃんてば頭の回転が落ちてるよ?ほら、お茶に砂糖ドバドバ入れて糖分取ってきなよ……」
『……………………』
原作組とウチの弟子達が、リンディちゃんのあの行動にはそんな理由が!?みたいな顔で、リンディちゃんを見ている。
だが、言って置こう。それならば、チョコレートを食べた方が良い。チョコレートには、脳を活性化させるブドウ糖もあるけど集中力を高める効果もあるから効率が良い。
とりあえず、廊下を占拠して話し込むと邪魔になるので、一度リンディちゃんの執務室に移動する事にした。
「リンディ茶より、僕ココア飲みたい……」
リンディちゃんが、砂糖茶を飲むにあたり俺はそんな注文を出していた。しかし、ココアはないらしい。あるのは、コーヒーか紅茶……もしくは、緑茶だけなんだそうだ。
「そんなモン飲むより、ココア飲めよ……」⬅怒
「まあまあ、師匠……その辺で……」
「ココア、つーかチョコレートを食った方が効率的には良いんだぞ?砂糖だけより、栄養も高いから……」
「チョコレートだと、太りません?」
「局内を歩き回ってれば、問題なく消費されるよ!?一日中、執務室に籠ってる訳じゃ無いんだろう!?」
「あー、まあ、そうですね。でも、良いじゃないですか!余り、人の好みに口を出すと揉めますよ?」
「その人に揉め事云々言っても無断ですよ?それでなくても、揉め事大好き♪強襲撹乱大混乱!!何て事を掲げている方ですから……」
『何て、傍迷惑な……』
使い魔の言い分を、素直に呑み込む俺以外の人員共。
余りうるさい様なら、本物の強襲撹乱大混乱を体験させてやろうか!?と悪戯ついでに考える。しかし、今回はそれ抜きで使い魔がやらかした事を説明しなければならないらしい。
「それじゃあ、事の始まりから説明していただきましょうか?さっきみたいに、知らぬ存ぜぬは通用しないわよ?」
「じゃあ、黙秘で……」
「……………………おい!」
「では、マスターが黙ってしまいましたので……我々から。事の始まりは、管理局のデータベースに保管されていたデータと武装隊員の実データとの差異が原因でした……」
「データベースと、実際データが違っていたのね?でも、それは誤差の範囲内ではないのかしら?」
「いえ……というか、局のデータベースでは項目が少なかったというのもあります。ぶっちゃけ、魔力ランクだけとか馬鹿ですか!?そんなモンだけで、人という生き物は計りきれません!!そこで、詳細なデータを得る為にマスターに相談を持ち掛けた訳です」
「ーーーーーーーーーー」
「…………本当に黙秘するんですか!?……わかりました。では、此方で相談時の再現もさせていただきます……。当初、マスターはこの抜き打ちテストに反対されていました……」
『ええっ!?』
使い魔と俺以外が、モノすごーく驚いている。だが、面倒臭がりな俺が動く必要はないと最初判断したのは嘘ではない。
神崎がいう所の機動六課が、組織され動き始めるまでは大人しくしている予定だったのである。だけど、使い魔達のお願いに乗ったら……ジェイル・スカリエッティに俺みたいな存在がいるという事がバレてしまう可能性があったからだ。
極力、俺という反則存在を秘密にして、誰にも気が付かれずに機動六課へ移動させ切り札的役割を果たしたかった。
だが、それも使い魔達の謀で不可能になってしまう。
「僕だって、美味しいモノ食べたい!!遊園地で遊びたい!!ゲームセンター行きたい!!」
「という感じで、リンクを最大にして遊びまくった訳です」
「ヒデェ……」
『……………………』
神崎の呟きに、その場にいた全員が納得した様に頷いていた。あんな事されたら、どんなに抑えていても自分も体感したいという思いの方が大きくなってしまうものである。
そして、使い魔の期待に漏れず俺はテロリストの役を引き受ける事となった。だけど、極力魔法は使わずに魔法戦をするのはユーリだけで、俺は公開しているモノを使った戦術を展開したという訳だ。
「だから、あんな残酷な戦い方を……でも、待って!どうして、広域次元犯罪者のジェイル・スカリエッティが局内の事を知り得るっていうの!?」
「内通者がいるんですよ……現在、炙り出し中です」
「そもそも、ここは局員しか入れない場所なのよ!?どうやって、内通者を入れるっていうの!?」
「だから、ジェイル・スカリエッティは元々管理局側の人員なんだよ。この人手不足の状況を打開する為……違法研究をする人材が必要だったんだ……」
「そんな馬鹿な……」
クロノ・ハラオウンが、漸く会話に参加。
でも、言う事はパターン化しているので黙ってても問題はない。
「人造魔導師を大量生産出来るなら、絶対的正義論で洗脳し局員として使う……それだけで、管理局が抱える人手不足の状況を改善する事ができる……」
「そして、戦闘機人ならば……魔力ランクが高いだけですぐ海に渡ってしまう様なレアスキル持ちでもない自分好みの即戦力がGET出来るって寸法だ。地上管理局のレジアス・ゲイズの考えそうな事だろう?」
「……ぁが……ぐ……が……が……………………」
リンディちゃんが、壊れた感じで開いた口から変な音を出す。クロノ・ハラオウンも似たような感じで、頭を抱え込んでしまった様だった。
「…………はあ。内通者の方は、わかっているんですか?」
ここで、神崎が諦めた感じで助け船を出してくる。
助け船にはなってないけど、いい感じの質問ではあった。
「まーだ。……だから、僕が視た方が早いんだけどねぇ……」
「流石にそのスキルを公開するのは危険です……」
立ち上がり、胸の真ん中から虹色の剣を取り出す。
それにより、封印されていた能力全般が解放され、俺は5歳児から12歳程の少年に。周囲が、すごく驚いているけど無視の方向で……その【瞳】を一般局員へと向けた。
「さて、君達の中に内通者がいるとは思わないけど……念には念をいれるのが僕のやり方だ。僕のレアスキルは、ちょっとエゲツナイのが幾つかあってね……その中の一つに、《ルール・ブレイカー》というモノがある。これは、世界の理を破壊する為の能力だ。その気になれば、全次元世界で魔法を使えなくする事も可能な能力だ」
「なんだってー!?」
「うっさい!クロノんは、黙っててね?さて、この能力で君達の口を封じさせて貰う。《ルール・ブレイカー》と対になる能力……《ルール・メイカー》。世界の理に新たな理を追加する事が出来る能力だ。これで、君達は僕の存在を公表したくても出来なくなる……内通者じゃないなら、問題なく受け入れられるよね?」
「それ、受け入れられないなら内通者は君達だ!って言っているようなモンじゃないですか……」
「受け入れられ易くなるだろう?」
「脅しですよ?師匠……」
外野が、とってもうるさい。
チャチャを入れないで欲しいかな?
怯える局員を見て、溜め息を吐き出しつつ虹色に輝く剣を生じさせた。それを何度か振って、小さな針程度の大きさに分割して見せる。それも、ここにいる一般局員の数分だけ。
「余り、大きいと不安になるだろうから針程度の大きさにさせて貰ったよ?ジェイル・スカリエッティが逮捕されたら、勝手に抜け落ちる様に設定してあるから安心してね?」
そう言いつつ、一般局員達の手の甲にソレを突き刺して行く。一般局員達は、最初こそ怯えていたけど刺されても痛くなかった事もあって不思議そうに手の甲を見詰めている。
ついでに、なのはママ達にも《ルール・メイカー》を刺して終了。一応、彼女達も一般局員に分類されるからだ。
「それじゃあ、僕は能力の大半を封印して幼児に戻るけど……なにか質問ある?」
「能力の大半を封印?…………ちょっと、待ちなさい!貴方は、いったい……何?」
「人間では無いのは確かだよ?でも、説明したところで理解出来るとも思わないのでとりあえず保留にしておくね?」
「…………まあ、良いわ。それよりも、自由でいたいならそのままでいた方が良いんじゃないかしら?」
「止めてください!!そんな、恐ろしい事を言わないでいただけませんか!?」
リンディちゃんの疑問に、使い魔が全力で発言を開始した。
「それでなくても、我々に余計な仕事が押し付けられているんですよ!?これ以上、暇潰しで仕事を増やされてはたまったモノではありません!!」
「…………暇潰しで、仕事を……?えっと……」
原作人物及び、一般局員達から妙な目で見られる。
「究極の暇人なので……仕事がなくなると、鍛練するか、ゴロゴロするか、料理するか、ゲームしたり読書をしたり……それも飽きて、何もする事がなくなると……暇潰しと称して仕事を始めるのが僕だ!!」
『うわぁ……(焦)』
「しかも、能力に比例して仕事も増えるから……だから、僕は自らを封印して幼児化します。それでも、元々の能力が高いのでこのままでも仕事はできます!!」
「特に情報処理能力に長けておられるので……管理局の不正何て割りと簡単に見抜いておられましたよ?」
「じゃあ、こうしよう……僕、働くよ!執務官になって、管理局で犯罪者を片っ端から検挙してみせるよ!!」
「あ、組織解体する気ですね!?止めてください!!」
「じゃあ、武装隊に入って犯罪者を……」
「犯罪者が、みんな病院送りにならないかしら?」
「無双して、爆弾も何もかも簡単処理。違法研究も密売も何でもかんでも拳一つで即解決。仕事をドンドン持ってくるから、担当する執務官が過労で倒れますね……」
「じゃあ、後世を育てるってのは?」
「入隊した若い局員を辞めさせる気ですか?」
「能力が高い分、この見た目では表に立てないんですよね……この人……」
「あれもダメ。これもダメ。何すれば良いんだよ?」
『子供でいてください!!』
「とまあ、こういう結論になっちゃうんだよ……」
「……………………」
リンディちゃんが、頭を抱えて机に突っ伏している。
「僕に向いてる仕事って、中々無いんだよね……何が良いと思う?みんなも、考えて?」
その場にいた全員が、腕を組んで頭を悩ませ始めた。
能力が、逸脱しているので他の部署に重圧が掛かってしまう事が俺の欠点でもある。だからこそ、組織には属さないスタイルを取っている訳だが……これが、次元の果てにある【組織】ならば気兼ねなく能力を発揮している所だ。
それでも、各部署からクレームが来ていたけど。
むしろ、クレームを出させる為に問答無用で仕事をしていた事もあるぐらいだ。まあ、要するに……部署イジメ?
仕事をドンドンこなして、処理を早めれば早めるほど他から悲鳴が上がるのである。こっちは、ノルマ以上の仕事をして見せて、『オラオラ!詰まってんじゃねぇよ!!』とクレームを出せば、サボっている部署は管理上司から『働け!』と命令が来る訳ですよ。あの組織は、万年人手不足なので複数の部署を担当している奴もいるから、全体的に処理速度を抑えて調整していた訳だけど……それを無視する奴が、ドンドン仕事をこなしてクレームを出すモノだから悲鳴を上げるはめに。最終的に、邪魔していた俺の首を切って終了。
本来の処理速度に戻して、仕事の円滑さを取ったという。
「リンディちゃんは、僕に働けって言ったんだから……当然、僕に適した部署を紹介してくれるんだよね?」
「え……ええっ!?」
周囲から、『馬鹿!』とか『早まるな!!』的な声が上がる。下手な部署を紹介すると、仕事の円滑さが失われるのは目に見えているので何も言えなくなる訳だけど、リンディちゃんは俺に『働け』と言った人だ。当然、俺に適した仕事を紹介してくれる事だろう。
「何処に配属されるのか……楽しみだなぁ!!」⬅爆弾
リンディちゃんが、頭を抱えた状態でまた机に突っ伏してしまったのだった。
誰がどう見ても、テロリスト以外の何者でもないと思われるwwwそして、タイミングwを見てユーリ参戦!!
でもって、はやてを幼女化させて恐怖の余り片言にwww
そのまま、人間バリア!!そして、悪魔の囁きを開始。
はやての心がぐらつきますw
これ程、悪役が似合う人もいないよねw
精神的にテロを受けていたのは、双夜だったというオチ。精神リンク最大!!さあ、野郎共遊べや飲めや食えや楽しめやをされた双夜の心境はいかにwww
さて……そもそも、双夜に適した部署って……時空管理局にあるんだろうか?
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m(_ _)m
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