絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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神崎くんの格好いい中二病溢るる武器名を考えてみませんか?感想でも活報でも良いのでカキコよろしくです!!
テーマは、【重力】です!!

頑張ったよ!!何とか、会わせる事に成功した!!


九六話

神崎

 

 

結論だけを言うなら、師匠とユーリはリンディさんに引き取られた。師匠は、仕方がないとしてもユーリがリンディさんに引き取られた事には理由がある。

この世界軸の原作組&転生者は、アレ……GODを体験している世界軸だった。要するに、ユーリに会った事により記憶封鎖が解除されてしまった為、原作組は【GODのユーリ】を思い出していて……『久し振り~』の件(クダリ)を、師匠のユーリにやってしまった訳だ。

当のユーリは、そんな事は知らないので首を傾げて周囲を困惑させていたけれど……そこら辺は、俺と師匠がフォローして別人だと言う事を言い含めた。

それにより、ユーリの素性はデバイスや魔法生物には分類されない事となる。当人も、師匠とは友達感覚でいるッポイ上にユニゾンも出来ないのでデバイスではなく一人の子供として登録されたらしい。

それにより、現在は師匠と同じ職場で仲良く働いているとの事だった。師匠の職業は、あの後使い魔達とリンディさん達によって決められる。

ただ、そこに至るまでが大変だった。

 

「能力が高いっていうのも大変だよなぁ……」

 

困り果てたリンディさんが、そういう時はレティさんの出番だとか言ってレティさんを呼び出し……師匠の能力を使い魔達に聞いて、適性検査しても何処でも当てはまる師匠の能力に頭を抱えて決まらないと愚痴っていた。

下手な部署に組み込むと、他の局員が能力の無さに辞めてしまいそうになるから、出来るだけ師匠の能力に合わせようとしたらしいけど合わなくて……一人で、黙々とやれる部署を探そうとした訳だ。

しかし、そんな部署がある訳がなく悩むリンディさん達を見て師匠がニヤ付いていると最終的にリンディさんがキレた。要するに、師匠自身に部署を決めさせたのである。

最初は、リンディさんには自分が働ける部署があるんだろう?と拒否っていたけれど、最後の方は仕方なさそうにその職業を選んでいた。

 

「まさか、無限書庫とは……」

 

しかも、部署が決まったその日に司書資格までとって来て働き始めるのだからリンディさん達が呆れるを通り越して苦笑いしていた。

そして、現在は師匠が恐ろしいモノを発掘してきて問題になっている。それは、管理局の暗黒歴史。

 

「……………………」

 

「何で、こんなモノを発掘しちゃいますか!?」

 

「知るかよ!フレールくんが、持ってきたからちょこっと調べてみたらワンサかと……」 

 

「えっと、クロノに相談してみるよ……」

 

因みに、ここにいるのは師匠、俺、ユーリと原作組ユーノだ。ここに来て漸く、師匠はユーノと出会う事となった。

 

「僕は、どちらにしろ誰かに仕事を押し付ける運命にあるらしい……」

 

「そうかい?僕は、君が無限書庫に来てくれて助かっているけどね……いや、本当に……」

 

ユーノが、遠くを見る様な目で無限書庫内を見渡す。

俺も、ユーノに倣って無限書庫内に視線を向けた。

そこには、見渡す限り至る所で師匠の使い魔達が本を整理しているのが見える。そして、師匠の情報端末にはたくさんの情報が流れて来ていて、それを師匠が分かりやすいように並べ替えたり内容を登録したりしていた。

 

「効率が、跳ね上がったからね……」

 

「まあ、仕事も増えたけど……」

 

不正やその証拠が、師匠が整理を始めたらワンサかと出るわ出るわ……そして、ユーノ経由でクロノが悲鳴を上げた。

しかし、そんなクロノを見てリンディさんは『ウチのなら、壊れるまで使ってくれて構わないわよ』と言っていた。

 

「クックックッ……ザマァ!クロノ・ハラオウン!!」

 

それを聞いた師匠は、嬉々としてクロノを苦しめるべく不正探しに没頭している。その上で、通常の仕事もこなしているのだから文句は言えない。

 

「あー、はいはい。クロノが、嫌いなのはわかったから……ちゃんと仕事、しようね?」

 

「はーい♪」

 

ユーノに注意されて、師匠は無限書庫の奥へと進んで行った。それにしても、ユーノは普通よりもイキイキしている様にも見える。その上、先程の発言からしてユーノも反クロノ派だったのだろうか?

ここら辺は、転生者の有無で変化するから高町なのはとは現在どんな関係になっているのか聞いてみたくなった。

だが、俺のコミュニケーション能力では上手く聞き出せない様な気がする。

 

「そういえば、君は……」

 

「あー……嘱託戦士の神崎大悟ッス。今日は、仕事を始めたっていう師匠の様子を見に……」

 

「ああ、神崎くんだね。なのはから、聞いているよ」

 

「なのは、さん、ですか?」

 

ラッキー♪。まさか、ユーノからその話題を振ってくれるとはありがたい。疑問的に聞き返せば、ある程度は喋ってくれるだろうと考えて言葉を返す。

 

「うん。昔、とあるロストロギアを巡って一緒に探した事があってね?まあ、幼馴染みみたいなモノかな?」

 

「幼馴染みッスか?……はっ!!幼馴染みラブロマンス!!そこは、『恋人です』じゃないんですか!?」

 

「……(苦笑)君も、食い付くねぇ。でも、彼女は魅力的な女性だから……僕では、届かないよ……」

 

「フムフム……片想いっと。あ、師匠が来て少しは休みとか取れるようになったんじゃないですか?それなら、思い切ってデートに誘ってみては?」

 

「えええっ!?で、ででで、で、デート!?」

 

更に踏み込んで、デートを進めてみた所こんな反応が返ってきた。あ、これ……ダメなパターンだ。

 

「後になって、後悔しても遅いんですよ?ウチの師匠なら、一日くらい回してくれないですかね?」

 

「あー……普通に回せるんじゃないかなぁ?……ただ、ちょっと……悪戯がね?」

 

「…………悪戯は、大目に見てあげてください……」

 

この無限書庫を、ただの資料科扱いしていた局員が一人……師匠の逆鱗に触れて、人格崩壊に貶められた事件は記憶に新しかった。元々、ユーノが穏和過ぎる為にクロノ以外の局員が無限書庫を資料科扱いしていたりしたのだが……ウチの師匠は、それを真っ向からバッサリ切り捨ててしまったのである。

即ち、キレた師匠がその局員を無限書庫の奥深くに転移させたのだ。数日後、何とかその局員を見付けたのだが、見渡す限り本しかない空間の中で極限状態で居すぎた為に精神に異常をきたしていた。直ぐに応急処置が施され、局内の病院に搬送されたのだが……今では、人が変わってしまったかの様に大人しく真面目になってしまっているらしい。

その話を初めて聞いた時、師匠が『十字架天使級』の浄化術をその局員にヤったのではないかと疑った。

 

「そう言えば、聞きました?リンディさんの話……」

 

「……ああ、聞いてるよ(苦笑)。リンディさんが、御乱心したって話だよね?まさか、あんな悪戯をしようとは……思い付いてもヤらないよね?」

 

「そこは、師匠だからってのもありますよ。きっと……」

 

少し前に、師匠が行った悪戯でリンディさんがキレた話があった。俺は、フェイト・翼経由で聞いたのでどんな悪戯だったのかは詳しくは知らない。そこで、局内で勤めていて師匠の上司にあたるユーノに話を聞こうと思った訳だ。

 

「それで、師匠は何をヤったんですか?」

 

「ん?ああ……地球っていう管理外世界があるんだけど知ってる?なのは達の故郷なんだけどね。そこには、色んな種類のお茶があってねぇ。その一つに、甘茶ってのがあるらしいんだ……」

 

「あー、知ってます。砂糖を入れなくても、元から甘いお茶ですよねぇ……え?まさか、それに砂糖をドバドバ入れたんですか?リンディさん……でも、それで乱心するとは思えないですけど……」

 

「ああ、うん。まあ、そういうお茶があるって話を双夜くんがしていたらしいんだ。砂糖を入れるくらいなら、甘茶を飲めば良いだろうってね?」

 

しかし、それは前振りだったらしく、その後の会話が問題になっていたらしい。

 

「リンディさんが、その茶葉の名前を聞いたんだけど……そこで、双夜くんが違う茶葉の名前を答えたらしいんだ……」

 

「甘いお茶の茶葉は、確か『甘茶』のままだったはずですから……何を言ったんですか?師匠は……」

 

「確か……『くていちゃ』とかいう茶葉だったかな?」

 

「くていちゃ?」

 

さて、どんな字を書くのか全く見当も付かないが……師匠が進めるお茶だ。ただの茶葉なはずがない。

 

「僕も飲んでみたけど……すっごく、苦いお茶だったよ」

 

「はあ……え?苦いんですか?ってか、甘いお茶と師匠は言っていたんですよね?それなのに、苦いお茶?えっと、リンディさん……まさか、そのまま?」

 

「何も入れずに飲んだらしいよ?」

 

そら、リンディさんもブチギレるというものだ。

砂糖を入れなくても、甘いと聞いていたのにとっても苦いお茶だったんだから仕方がないと思われる。それにより、局内の人員なら誰もが知っている【リンディ・ハラオウン御乱心事件】が起きた訳だ。

 

「リンディさん、この無限書庫にまず来たらしいんだけど……調度、双夜くんに御使いを頼んでいていなくてさ……行き先を聞き出したリンディさんが、直接双夜くんを探し回ったんだって……しかも、物凄い形相で……」

 

それはそれは、目を閉じれば思い浮かぶような光景である。余程、腹に来たのだろう事は容易に想像できた。

しかし、そういう植物ネタになると師匠の知識は一般から架空植物に至るのでちょっと馬鹿に出来ない。それはもう、虎視眈々と悪戯の機会を伺っていたに違いない。

 

「因みに、『甘茶』は薬局等で売っているらしいんだ。ちょっと、値が張るみたいだけどね……」

 

「後日談ッスか?」

 

「うん。とっても、ヒヤヒヤする一日になったって言っていたよ……まあ、僕からすれば二度とない方がありがたいんだけどね……」

 

それは、ユーノだけでなく誰もが思う事だろう。

俺だって、そんなリンディさんが目の前にいたら怖くて話し掛ける事なんて出来ないと思うし。そんな、恐怖の存在相手に局内中を走り回った師匠がある意味強者だった。

 

「恐怖のリンディさんかぁ……会いたいとは、思わないなぁ……あ、もしかして……会いました?」

 

「当日は僕も、ここにいなかったから会ってはないよ」

 

「受付の子が、不憫ですね……」

 

そうか、二人ともブチギレリンディさんには会っていなかったのか。そうなると、受付の子が不憫すぎて泣けてくる。自分達より、遥か上位のリンディさん(激怒)を相手にするはめになった訳だから。

 

「師匠の悪戯ネタって、まだあります?」

 

「あるよ?彼の悪戯アイディアは、無限書庫より深いからね。そう言えば君は、無限書庫がロストロギアだっていうのは知っているかい?」

 

「もちろん。自動的に、資料を収集するロストロギアなんですよね?とりあえず、書物として纏められたモノであるなら際限なく収集するとか……」

 

まあ、この辺は【原作知識】とその世界の原作人物が持ち出した知識を組み合わせて言ってみるだけで大体は通る。

間違っていても、訂正を受けて終了なので大した問題にはならないからな。それでも、先に概要だけは師匠から聞いていたので問題なく答える事に成功した。

 

「うん。そうなんだけど……どうも、ただのファイルみたいなモノでも収集しているみたいなんだ。で、それを取り出す為には無限書庫の中枢にある管理システムにアクセスする必要があるみたいで……」

 

「あー……師匠の能力は、それすらも看破しちゃった訳か……あの人なら、やりかねないッスね……ってか、そんなシステムがあったんッスか!?」

 

有るみたいなんだよ……と苦笑いするユーノを見て、師匠がそのシステムを独占しているんだろうと予測した。

しかし、師匠が独占しているという事になると……色々とヤヴァイ内容の資料が出てきた事を意味している。つまりは、最高評議会関連の資料だと思われた。リンディさん達への内通者の説明でも、最後まで隠し通していた情報に纏わるだけに早々表には出せない情報が満載そうである。

 

「師匠は、それについて何て言ってました?」

 

「えっと……何故か、エッチィ!!と言われたよ……」

 

「はあ!?エッチィ!?……予想していたモノと違うモノが出てきた感じですかね?エロに関する何かですか……ちょっと、見てみたいかな?」

 

「そうかい?僕は、中枢のシステムが気になるよ……」

 

「……………………」

 

やはり、ユーノはユーノらしい。

これだから、考古学者は高嶺の花と添い遂げる事が出来ないんだ。もう少し、つついてから帰る事にした。

 

 

 

……………………。

 

 

 

ユーノが、根を上げるまで弄ってから俺は無限書庫を後にする。無限書庫を出た所で、八神はやてに会った。

 

「よぉ、チビッ子……」

 

「もう、戻っとぉよ!?」

 

「あー、すまんすまん。見た目、あんま変わってなかったから……」

 

師匠によって、幼児化させられたはやてと一般局員は24時間の強制拘束により元に戻ってから解放された。

もちろん、拘束したのはリンディさんであの時のはやてと来たら……今、思い出しても笑える。

 

「何や……楽しそうやなぁ……」

 

「ケーキ食えないからって、駄々をこねるお前が面白くってなぁ……いやぁ、17歳になって子供みたいに……」

 

「止めてぇ!お願いやから止めてっ!!」

 

ちょっとした、出来心だったんだろうが……うっかり、建ててしまった暗黒歴史にはやてはorz状態になってしまう。

 

「ネタでヤったつもりなんだろうが……誰も、そう取らなかったからなぁ……ププッ……」 

 

「止めてっていうとるやろう!?」

 

「ああ、すまんすまん。それで?無限書庫に何か用か?」

 

「あんの糞餓鬼に嫌がらせをしに行くところや!」

 

「ああ……どっかの局員の如く、トラウマを植え付けられに行くのか……あー、もし無限書庫の奥深くに転送されたらユーノに助けて貰ってくれ……」

 

「ユーノくんの手煩わせんでも、戻れるから大丈夫や!」

 

「……知らないのか?防犯で、無限書庫内は転移出来ないんだぞ?だから、設置された転移ポータがあるんだろ?」

 

「はっ!!せやった!危なぁ……もう少しで、私までトラウマを植え付けられる所やった!!おおきに!転送されたら、直ぐにユーノくんに連絡するわ!!」

 

可能性として、腹黒でないはやてに会えたかも知れないけれど……流石にそこまでして、原作をブレイクする必要もないだろうと思い直す。というか、師匠に嫌がらせって……何をする予定なんだろう?まさかとは思うが、師匠を幼児後退化させるつもりなんだろうか?

 

「……………………」

 

現在、無限書庫内ではフレールくんが普通に活動しているから師匠に死角なんて存在しない。そんな所に、はやてが行ったらどうなるかぐらい予想が付く。

俺は携帯端末を取り出し、シグナムに連絡を入れる。

暇していたのか、シグナムは直ぐに出たのだが……模擬戦の申し込みじゃねぇよ!とツッコミを入れる所から始める事になった。まあ、模擬戦の約束はしたけど。

兎も角、シグナムは現在……地上管理局の方にいるらしく、今本局にいるのはシャマルさんくらいらしい。とりあえず、シグナムからシャマルさんに連絡を入れて置くから心配する必要はないと言われた。

 

「シャマルさんかぁ……」

 

はやてと一緒に、玩具にされなきゃ良いけど……何かと、師匠に遊ばれるんだよな……シャマルさんって。

基本、回復と補助が得意なシャマルさんだが……その手によって、作られる料理は猛毒と同義である事が多い。

二次創作小説等では特に、そういう猛毒談義が多かったと記憶していた。

 

「ソーシャルゲームのアレは、フォローされていたと考えるべきなんだろうなぁ……」

 

原作では、ただ料理が下手程度の話だったのに……二次創作小説等では、シャマルが作る料理は猛毒だとか××料理人とまでに貶められ、仲間を……時に友人を……転生者を……数多くの登場人物を屠って来た訳だが……ソーシャルゲームでは、まるでフォローされているかの様に形容しがたいが食べれなくはないけどビックリする味というのに変更されていた。アレは、間違いなく作者側のフォローだったに違いない。まあ、それでも二次のスタンスは変わらなかったが。

 

「不憫な……」

 

この世界でも、シャマルさんの手料理は他の守護騎士達が遠慮してしまう程の威力があるらしい。

最初の模擬戦の時に、そういう話がはやての口から出ていたから間違いないだろう。

 

「シャマルさんが、料理している所に出くわしたら……絶対、逃げよう!例え、シグナム達が邪魔しようとも逃げ切って見せるっ!!!」

 

駆体放棄して、無限再生で復活できるとしても出来るだけ命は大事にしたかった。師匠だって、出来うる限りは生き残る様に言ってた訳だし……それも、修行だとか何とか。

俺はノラリクラリと、無限書庫を後にしようとした。

だが、それより早くガシッ!と誰かに肩を捕まれる。

振り返ると、レイプ目のリンディ・ハラオウンがいて、俺を見るなりニィタァと笑った。

 

「ヒィイィィィッ!!??」

 

「神崎くんも、一緒にいらっしゃい……」

 

「な、ななな、な、なに……を!?」

 

「良いから、付いてきなさい!」

 

「え、えっと、またお茶ネタで弄ばれたんですか?」

 

「……………………」

 

そう言った瞬間、ピタリとリンディさんが立ち止まる。

おもむろに、ゆっくりと振り返ると口は笑っているのに目がレイプ目のまま笑っていないリンディさんの顔が……お、恐ろし過ぎる。何をしたら、ここまでリンディさんを追い詰める事ができるのだろう?

 

「良いから、何も言わずに付いてきなさい。良いわね?」

 

「サー、イエッサー!!」

 

ビシッ!っと、敬礼をしてリンディさんの後に続く。

司書達を怯えさせながら、俺とリンディさんはシグナムの連絡を受けて無限書庫に出向いていたシャマルさんを捕まえーーーもとい、シャマルさんと合流して共に師匠がいるとされている区画に転移した。

更に、転移先で師匠を探して迷っていたはやても捕まーー合流して、区画の奥深くへと進んでいく。

そこで、俺達は奇妙な団体を見付けた。

師匠の姿を見付けて、我先にと進もうとするリンディさんを掴み、書物の影に隠れる。周囲を見回し、フレールくんがいない事を確認してリンディさん達に進言した。

 

「戻りましょう!!」

 

「ここまで来て、何を言っているの!?」

 

小声で、話し掛けるとリンディさん達もそれに習う。

 

「おかしいですよ!師匠が、ここに残留している事が一番おかしいですが……何で、今日に限ってあんなに人がいるんですか!?」

 

『……………………』

 

俺の指摘に、リンディさんもそのおかしさを疑問に思ったのかレイプ目から復活して真剣な目付きで状況を確認し始める。

 

「あの集団……執務官かしら?」

 

「いんや……ヴェロッサも居るから、査察官もおるみたいや……何や?……あの集団は、おかしすぎるやろ!?」

 

漸く、頭の回転が通常化したらしいはやても、あの集団がおかしい事に気が付いたみたいだった。

 

「戻りましょう!ここにいては、きっとーーー」

 

「きっと、何かな?」

 

『ーーーーー』

 

その声が聞こえた瞬間、俺達は逃げられない事を悟った。

そう言えば、フレールくんは空気に融ける事が出来たなぁ……何て事を、今更ながらに思い出す。

 

「にゃははは!戦力、更に四人追加だね!!」

 

「せ、戦力!?」

 

「更に、追加!?」

 

「さーて、リンディちゃん。八神はやて。シャマル先生♪……お仕事の時間だよ♡」

 

師匠に見付かって、逃げ切れる訳がなく俺達は呆気なく捕まって怪しげな集団の一部となった。

 

「何で、こんなことを……」

 

「数日前に、管理局の上層部から発行されたと思われる殺人依頼のファイルが見付かったんだよね。でも、ここ最近は呼び掛けに応じない奴等がいてさ……仕方が無いので、片っ端から悪戯を仕掛けて自らの足で僕の元を訪れたくなるように仕向けておいたんだよ」

 

「アイツの悪戯の全てが、俺達をここに集める為の前振りだったなんて…………無念……」 

 

「……良いから、手を動かしなさい!」

 

「うえっ!?これ、事故じゃなかったのかよ!?」⬅モブ執務官

 

それ程、大きな声ではないはずなのに、その場にいる誰かの驚きの声が耳に入ってくる。俺は、他の執務官達に混じって送られてくる情報をプリンターで印刷していた。

気になって、その一枚を手に取り内容を確認すると、局員の事故死等が書かれている新聞記事だという事がわかる。

 

「はて?これは一体……」

 

「例のアレに纏わる事件だよ。管理局の闇……それを知って、管理局の精鋭に暗殺されちゃった方々の末路。それに関わる証拠物件が出て来ちゃったんで協力を求めたって訳」

 

「え?協力?」

 

「ん?協力だろう?」

 

ニッコリと愛想笑いをされて、下手に反論したら終わる事を悟る。ダメだ。これまでに、培われてきた恐怖政治のトラウマをどうにかしない限り、この場を乗り切る事は出来そうにない。諦めて、送られてくる情報をプリンターで印刷していく事に集中する。

 

「ってか、ツッコミ処満載だよね。管理局って!」

 

「そうですね……外から見れば、一目瞭然なのに自分達では全く見えていない。節穴なんですよ……目が!」

 

「…………ねぇ。知っている事があるなら、私達にも教えてくれないかしら?」

 

『絶対に嫌(です)!!』

 

師匠が、ドンドンファイルを追加していく中、俺もドンドン印刷して行く。それを纏めるのは、シャマルさんだ。

はやてとリンディさん達は、殺害依頼書の日付を見て該当する事故もしくは事件を確認している。

 

「あ……シャマル先生、お仕事追加して良い?事後報告書が出て来たから日付順に纏めちゃって♪。いやー、報告書として記載されてるなんてラッキーだよね!裏取りの手間が省ける……クックックッ……」

 

『……………………』

 

「また、人員が減る……」

 

「仕事量が増えるぅ……」

 

「何で、局員に殺人なんてさせるんだよ!?」

 

「何処の誰だ!?こんな依頼書を出したのは!?」

 

段々、不平不満を呟き始める局員達。まあ、それも仕方ないだろう。師匠が持ち出す仕事をすればする程、局員は減り自分に掛かってくる負担は増すばかり。

誰だって、愚痴の一つや二つ溢したくなるというモノだ。

 

「誰が、依頼書を発行したかって?発行したのは、レジアス・ゲイズ中将だよ。まあ、命じたのはもっと上の奴等だけどね!!」

 

『レジアス・ゲイズ中将!?』

 

「まさか!?」

 

「そりゃ、黒い噂は聞いた事があるけど……」

 

「双夜くん、幾らなんでもそれはないわよ?確かに、余り良い噂は聞かないけれど……それでも、レジアス中将は何よりもミッドの平和を考えている人なのよ!?」

 

「だから、依頼書を発行しただけだよ。彼以上の権力者が、手足の様にコキ使っているだけさ……」

 

「レジアス中将をコキ使える権力者?それは一体……」

 

「ーーーーー」

 

そこまで言っておいて黙る師匠。

中々に、嫌らしいやり方である。

全てを語らない癖に、答えへ導こうとするその行為に局員達がイライラした様子で続きを待っていた。

 

「ちょっと!?何で、そこで黙るの!?」

 

「え?つーか、お前等こそ何でその先に至れない!?それでも本当に時空管理局の局員か!?」

 

『え?』

 

「じゃあ、問題です。レジアス中将クラスの大物を手足の如くコキ使える権力者って誰でしょう?」

 

「レジアス中将クラスの局員を手足の様に?……そんなの、いるのかい?」

 

うん。普通に知らないんだよな、局員の大半が管理局の最高評議会の存在を。リンディさんは、心当たりがあったらしく黙り込んでしまったけれど……とりあえず、無茶はしないように言い含めて置く必要があるかもしれない。

後で、師匠にでも確認して貰って言い含めるようにお願いしておこう。

……え?俺がしないのかって?相手は、あのリンディさんなんだぞ!?コミュ障の俺がやった所で、こちらの情報をサクサク引き出されて師匠にザックリ殺される事になるだけだ。それは、自信を持って言い切れる!!

フと視線を上げると、執務官の一部が腕を組んで頭を捻っている姿が見えた。それを見て思うのは、ダメダメだなぁ……という感想のみ。

 

「なあ、ロッサ!あの子の頭ん中……ちょっと、覗いてみたり出来いひん?」

 

はやてが、ヴェロッサ・アコースにそんな事を聞いている声が小耳に入る。それで、成る程と俺は思う。

確かに、彼のレアスキルならば、師匠の考えを読み取れるかもしれない。

 

「うん?ああ……もう、覗いたよ……」

 

しかし、その返答は俺にも驚きの返答だった。

 

「え?そうなん!?せやったら……」

 

「すまない。何もわからなかったんだ……」

 

「え?ええっ!?ちょ、何で!?」

 

「……彼の圧倒的な情報量に、僕の精神が押し流されそうになってねぇ……途中で、諦めたんだよ……」

 

「ちょ、待って!?圧倒的な情報量!?」

 

「読み取れたのは、彼がとんでもない情報量を保有しているという事だけだよ……」

 

ヴェロッサは、苦笑いしながらはやての質問に答えている。ぶっちゃけ、ヴェロッサが師匠の頭の中を覗く事になった理由はリンディさんだったというのは予想通り。

本当なら、ヴェロッサが師匠の頭の中を覗いた時点で黒幕がわかる予定だったリンディさんには申し訳なく思うが……師匠の正体を知る俺としては、仕方ないとヴェロッサに向けて合掌しておいた。

 

「何やってんだ?仕事は、まだまだあるんだからのんびりしてないで手を動かせ!!」 

 

「うッス!」

 

師匠に言われ、手を休めていた送られてくる情報をプリンターで印刷する作業を再開する。シャマルさんを見れば、既に師匠に追加された作業を現状に追い付かせていて流れ作業の様にファイルに纏めていた。これなら、問題はないなと一回頷いて作業を黙々とこなしていく。

それらが、終わった頃には夜を回っていた。

 

 

 

……………………。

 

 

 

「はーい、お疲れさーん!」

 

「くはぁ……お、終わったぁ……」

 

師匠のお疲れコールが上がった瞬間、途端に騒がしくなる会議室。最初は、無限書庫内での作業だったけど……師匠の発掘が、終わった後は一度外に出ての作業となる。

しかし、一般に公開しているコーナでやるにはちょっと難しい作業だった為、リンディさんが手配した会議室での作業となっていた。

 

「じゃあ、執務官のみなさんは……僕特製、オリジナル栄養ドリンクを飲んで一度休んでください。十時間のおやすみ後、問題の方々に話を聞きに行って頂きます!」

 

『…………はーい……』

 

終わったムードを出していた執務官の方々が、師匠の言葉を聞いた瞬間に一転、奈落の底から聞こえてくる亡者達の様な声で反応を返してくる。はやて達、査察官達がドン引きしている辺り執務官達の反応は珍しいモノの様だった。

ところが、師匠オリジナルの特製栄養ドリンクを飲んだ執務官達が、唐突に『うまい!』と声を上げた後何やら生き生きとし始める。それが、とても恐ろしく感じて師匠に何を飲ませたのかを聞いてみた。

 

「シャマル先生のポイズン☆クッキングを僕のマジカル☆クッキングで補った特製栄養ドリンクだよ♡」

 

「ちょ、待って飲ま無いでー!!」

 

「冗談だよ!全く……だが、マジカル☆クッキングは本当だぞ?なんたって、エリクサー入り特製栄養ドリンクだ!」

 

「………………うわぁ……コキ使う気満々だぁ……」

 

超大盤振る舞いだった。

 

「所で師匠……下手すると執務官達が、アイツ等に殺されたりしません?」

 

「にゃははは。大丈夫だよ……何の為に、最初に一万人も削ったと思ってんだ?それに、執務官をこれだけ殺したら局の運営に超響くだろう?」

 

「……………………」

 

ヤバイ、師匠が本腰を入れ始めている。

このまま、三期が終了してしまうかもしれない。

執務官達に渇を入れている師匠を見る限り、この世界での活動も短くなるような気がした。

 

 

 

……………………。

 

 

 

そう、思っていたのだが……この後、師匠の悪戯に耐え兼ねたリンディさんのとある行動によって師匠は、一度時空管理局・本局から姿を消す事になる。

 

「まさかなぁ……師匠を訓練校に叩き込むとは……」

 

「それだけ、双夜くんには困らせられていたんだよ……」

 

現在、俺はフェイト同伴でとある訓練校前に来ていた。

 

「流石、双夜さんです!」

 

「あ、フェイトさん。お疲れ様です!」

 

そして、目の前にはエリオとシャリオ・フィニーノ ……愛称シャーリーが来ていた。今日は、二人の訓練校の見学である。俺は、非番を利用して師匠の様子を見に来ただけだったのだが……フェイトに見付けられて捕まってしまったという訳だ。そこで、二人が来るからと足止めされていた訳だが……出来れば、もっと早く来て欲しかった。

 

「……さっきから焦っているみたいだけど……何かあるの?」

 

「あ、いや……師匠が、何かとんでもない事をしていそうで早く姿を確認したいというか……もう、行って良いッスか!?俺の第六感が、ヤバイと叫んでいるんで!!」

 

最早、ビンビンと嫌な予感がしていて今すぐにでも状況を確認しないと気が気でない状態が続いていた。こういう時に限って、俺の第六感が危険信号を鳴らしているのだ。

 

「あ、でも……見学の手続きをしないと入れないよ?」

 

「知ってます!じゃ、お先に!!」

 

返答を聞く前に俺は、走り出していた。

師匠が、訓練校に入れられたのは一週間前。

時系列でいうと、新暦72年の五月後半。そういえば、スバルやティアナもこの頃に訓練校に入隊していた様な……。

だけど、今はそんな事より師匠の様子の方が気になっていた。だって、あの師匠だぞ!?訓練校なんて、遊び場みたいなものじゃないか!!絶対、ろくでもない事をやっているに違いない。

事務局で、見学の手続きを済ませた俺はすぐに訓練校内をくまなく探し回った。そして、漸くその姿を見付ける。

師匠は、劣化術式を一部解除して12歳の姿で勉強していた。これは、リンディさんのお願いによるモノで、ユーリの面倒とロストロギアである事を隠蔽する代わりに師匠に課せられた交換条件でもある。その結果、師匠は12歳としてこの訓練校に入隊したのだ。そして現在、師匠は数人の生徒に囲まれて何かをしていた。

 

「師匠っ!!」

 

「んあ?おお、神崎か!久しぶり?でもないか……」

 

「えっと、何やってんッスか!?」

 

「ん?ああ、ミソッカス同盟だ」

 

「はあ!?ミソッカス同盟?」

 

「おう。魔力ランクの落ちこぼれ集めて、色々画策中だ」

 

やっぱり、師匠は何かを始めようとしていた。

 

 

 

 

 

 

 




さて、双夜がリンディさんに引き取られましたとさw
フェイトちゃんの兄弟になったよ!!そして、漸くユーノくんと出会いましたwwwユーノくんに会うのに、どんだけ時間が掛かった事か……過去にまで行って、出会えなかった時は運が巡らないのかと思ってしまうレベルだった。
まあ、ユーノくんと出会いわせるのは無限書庫と決めてしまっていたのが全ての過ちなんだけどねw
無限書庫には、ロマンが詰まっているんだ!
こんな……こんな……悪戯向きの場所は、早々ないwww
その上、リンディさんを追い詰めて、レイプ目にwリンディさんが、とってもコワーイ件wwお茶ネタは、良いよね!
苦丁茶は、『健康的なマズサ』のお茶ですww決して、苦い訳じゃない!!それだけは、言っておく!!

そして、双夜が訓練校に入ったよw
もう、STSに介入する気満々な作者です。できるだけ、原作通りに進めたい所。しかし、飛ぶか!?ゆりかご!!
心情的には、飛ばしたい所だが……はてさて……。

作者の妄想w

翼「強いぞ!最強だぞ!力のマテリアル!!」
神崎「フッ。我に王を語れと?黒歴史再来!?」
双夜「僕の知識に勝てるのかい?」
ユーリ「既に、揃ってますよね?ロードが神崎さん、力のマテリアルが魔力EXの翼さん。知のマテリアルが双夜ですから、もう揃ってますよね!?」
双夜「知のマテリアル兼紫天の書の主です?」
神崎「知のマテリアルじゃねぇだろ!?」
翼「違うわね。全く……」
双夜「もう一人、いる?」
神崎・翼「いらない(わ)!」
ユーリ「いりません!」
双夜「だ、そうだ……」
凍真「俺も、この面子に入るのはちょっと……」
とても、嫌そうに断られましたとさ。

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m(_ _)m

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