絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~ 作:葉月華杏
双夜
クラウディア全体に、ステルス魔法を展開してゆりかごを目視で確認できる距離に近付いていた。
つい40分前には、原作人物を模した使い魔達がゆりかごに護送されたとの知らせが来ていたので、今頃は大喜びのお祭り騒ぎとなっている事だろう。
更に言うと、クロノンが普段着の状態で艦長席に座っていて自身の手を不思議そうな顔で見詰めていた。
「リンカーコア封印スキルの話は、本当だったんだな……」
「……………………うん。封印と言っても、リンカーコアを消滅させない為か出力を不安定にして魔法が使えない状態を無理矢理作り出しているってのが正解だな……」
クロノンの胸に手を当てて、リンカーコアの状態を確認していた俺は、【リンカーコア封印スキル】の正体を看破していた。本当はクロノンではなく、なのはママ達でと思っていたのだけれど……なのはママ達を、いつまでもブリッジに置いとく訳にも行かなかったので、クラウディアのブリーフィングルームに移って貰った結果だ。
「それにしても、厳重ですね……」
「通信が入ったら、一発でバレちゃうじゃないか!その為の、急場処置だよ。それに、ミッドチルダに主砲叩き込まれたくはないだろう?」
「確かに、そうなんですが……」
「さて、そろそろ良いかな?」
「何がですか?」
「ああ。アルカンシェル撃ってみようかなって……」
『はあ!?』
「まあ、ゆりかごに当たる前に消滅する確率の方が高いんだけどね……それくらいの対策はしているハズだし……」
「それって……撃つ意味あるんですか?」
「確認だよ。確認!」
確認しなくても、【真実の瞳】で視れば確認出来るんだけど……こういうのは、雰囲気が大切なのである。
むしろ、この場合は敵に時空管理局が無力である事を見せて油断させる意味合いの方が強い。という訳で、アルカンシェルのシステムを乗っ取ってチャージを開始した。
クロノンやブリッジにいる局員達が、制御不能状態に陥ったシステムに慌てているのを無言で眺めながら、アルカンシェルのバレルを展開して行く。
クロノンの目の前には、アルカンシェル発射の為のロックキー?緑色の箱が浮かび上がる。緑色の箱の周囲には、それを囲むようにリング状の環があったが、第一ロックを解除すると消えて行った。
「待て!?俺は、何もしていないぞ!?」
「ファイアリングロックシステム解除……」
緑色の箱が、俺の言葉と共に赤く変化した。
「遠隔操作だと!?ま、待て!」
「アルカンシェル……ファイヤ!!」
クロノンが五月蝿かったので、足りないエネルギーは俺の魔力で補ってアルカンシェルを無理矢理発射させた。
アルカンシェルの光が、ゆりかごに向かって飛んでいき……直撃するが爆発も空間消滅も起こっていない。
収束して、消滅して行くみたいだった。それは同時に、アルカンシェルへ突っ込まれた俺の魔力も消滅している事を意味している。
「あー……アルカンシェルのエネルギーって事で、一纏めにした感じ?割りと大雑把で大胆な特典だなぁ……」
「無茶しないで下さい!!」
「何て事を、してくれるんだ……」
クロノンが、愕然とした顔でアルカンシェル発射の結末を眺めている。今にも、orzの状態になりそうだけど……そこは、艦長としての矜持で何とか持ちこたえた模様。
「フレールくん、ゆりかごからの攻撃を防御!」
ワラワラとクラウディアの前方に、フレールくん達が出現してゆりかごからの攻撃を防いでいく。
敵側からは、フレールくんは見えない様に小細工。
一瞬、敵の攻撃開始が遅れた。でもそれは、こちらの存在に気が付いていなかった事による驚きがあったのだと推測する。余程、浮かれていたのだろう。
「…………攻撃が温いなぁ……」
アルカンシェル無効化が、功をそうしているのか……攻撃に苛烈さが無かった。思わず、『温い』と表現してしまう。
どこかしらで、余裕のある攻撃にウンザリしてしまった。本気で、こちらの事を侮っているらしい。
「あの程度で、余裕を得るのは間違いなんだけど……」
ゴチン☆!!
呆れていると、脳天に凄まじい衝撃が落ちて来た。
振り返れば、ハンマーを振り下ろした状態で固まるアルカリアの姿がある。
「アルカ?……まさか、それで撲ったのか!?」
「これぐらいしないと、衝撃にならないでしょう?」
そう言ってから、アルカリアはクロノンを指し示す。
「この人が、殺れと言いました」
「言ってないっ!!」
全身全霊で、クロノンが否定する。
まあ、それはわかっているので咎めたりはしないが……この使い魔は、主人をハンマーで撲るか普通。そりゃ、話し掛けても反応しないのであれば仕方がないが……そもそも、話し掛けられてすらいないのに撲るとか普通にあり得ない。
「で!?何だよ!!」⬅怒
「あ、いや……本艦のシステムを乗っ取るな!と言いたかったのだが……」
「あーはいはい。ごめんね!」⬅怒
「あ、ああ……」
「アルカリアさんの行いが、師匠を怒らせるだけに(困惑)。しかも、謝ってないし……クロノ、ドン引きしてるし……」
神崎が、ゴチャゴチャ言っているけど何の事かはサッパリだ。サッパリなのだが、アルカリアの行為の事を評価しているのだと推測された。
「とりあえず、僕達は当初の予定通りミサイルでゆりかごに突撃するからな!?先に閃光弾を撃って、その効果と同時に僕達のミサイルを撃つんたぞ!?」
「あ、ああ。わかっている……」
クロノンに手順の確認をしてから、俺は神崎に飛び掛かってカッ拐うとミサイルがある先頭へと向かう。物資搬送部から、船の外へと出て外装を走ってミサイルの元へ。
そのままの勢いで、ミサイルへと乗り込み閃光弾発射を待った。
『本当に良いんだな!?』
「閃光弾を撃ってから、僕等を撃つんだぞ?」
『わかってはいるが……そもそも、人が乗ったミサイルを撃った事なんてないんだ。どうなるかは、わからないぞ!?』
「僕は経験あるから、大丈夫だよ!さあ、閃光弾を撃つんだ!!」
『どうなっても、知らないからな!?』
そう言って、クロノンは閃光弾を撃ち放った。
閃光弾が飛んで行って、ゆりかごとクラウディアの中間辺りで輝き光る。それと、ほぼ同時に俺は俺達が乗るミサイル発射ボタンを押した。局員に任せても、クロノンの様に尻込みするのは目に見えていたから自分でやる。
瞬間、凄まじいGが俺と神崎を襲い……神崎は、油断していたらしく『ぐぎゃっ!?』とGに押し潰されていた。
俺は、使い魔が適当に取り付けたと思われる取手を握り締めながら、使い魔達から送られてくる視界情報を頼りにゆりかごへと近付いて行く。しばらくすると、閃光弾の効果が無くなったのか、ゆりかごからの攻撃が再開されたらしく爆発の衝撃でミサイル内が揺さぶられる様になった。
出来るだけ、ゆりかごの射線場には入らないように飛ばしたけれど、ゆりかごに到達するまでは射線上に入っているので、直撃しそうな攻撃は俺の魔法で防御して回避出来そうならスラスターを使って回避するようにしている。
だが、撃沈は免れないだろう。ダミーのミサイルが、ドンドン落とされる中を飛び……ついに、ゆりかごに到達する前に撃沈されてしまった。
「師匠……堕ちましたが……」
「まあ、成功するとは思って無かったからな……」
「あ、やっぱりですか……で?ここからは、どうするんですか?何の策略もない、とか言わないですよね!?」
ミサイルが撃沈された瞬間に、ステルスの魔法を展開し頭の部分を破壊して神崎を掴み前方へと跳び出した。
現在は、ミサイルの破片に隠れて移動中。
爆発の衝撃波により、かなりのスピードが出ているが問題なくゆりかごに近付いている。
「問題無かったろ?」
「無茶苦茶ですよ!?こんな方法!!」
「無茶苦茶でも、近付けるなら何でもOK!!」
あの【組織流】ではあるが、有効な手段である事は間違いない。不死であるが故の戦法だけど(笑)。
「ほぉーら、着いたよ?」
「無茶苦茶にも、程があります!!」
「結果良ければ、全て良しって言うだろう?」
そう言って、俺は神崎を掴みゆりかごの内部へと転移する。内部への転移は、普段であるならばフレールくんを使うが今回は別の方法になった。何故なら、スカリエッティを監視する為に放っていたフレールくんは、ゆりかごを盗まれた時に全て置いて行かれたので内部をリアルタイムで確認する事が出来ない。転移座標は、無限書庫から得た情報と【真実の瞳】で割り出した座標だ。
何とか、周囲に誰もいない場所に転移した俺は神崎をポイ捨てしてフレールくんをバラ撒く。
「さて、僕達の役目は封印スキルと無効スキル保持者の暗殺だ。つー訳で、囮頼んだぞ?」
「はぁ!?ちょっと、待って下さい!囮って何ですか!?まさか、俺を連れて来たのって……」
「大丈夫。お前の了承は必要ないから……どうせ、転移魔法も何も使えないだろう?」
「あ、あんた、鬼か悪魔か……」
「にゃははは。このマジックアイテムをくれてやるから、囮……頑張って?」
神崎の手に、コロコロと魔石を幾つか転がす。
それは、魔力さえ込める事が出来るなら発動する簡易魔法アイテムだった。簡単に説明して、首飾りのゴツイのを首から掛けてやる。
「致命傷は、このゴツイのが護ってくれるから気にしなくて良い……だが、かすり傷や致命傷以外は頑張って回避する必要がある。何時もの調子でドンドン避けて逃げ回れ!命がヤバそうなら、緑色のが勝手に治してくれるから。じゃあ、ミッションスタートだ!!」
「ちょっと、本気ですか!?」
俺は笑いながら立ち上がり、再現魔法でディバインバスターを廊下の先目掛けて穿ち放つ。この辺が、どこら辺なのかはわからないがディバインバスターは真っ直ぐ進んで突き当たりに当たって爆発した。結果、ゆりかご全体に警報が鳴り響き何かを排出。それが、ガジェットであるという事がわかったのは姿が見えてからだ。
神崎を放置して、俺は全力全開で気配遮断術を使って移動を開始する。ガジェットは、ステルスの魔法とセンサー阻害術式でシステム妨害して脇をすり抜けた。
目指すは、リンカーコア封印スキルの凌辱系転生者とアルカンシェル無効化スキルを保有する転生者である。
居場所やスキル確認は、フレールくんと【真実の瞳】で探し出す。面倒だけど、フレールくんが見付けた転生者の元まで行って、この瞳で確認しなければならない。
はてさて、ここにいる【転生者】は何人いるのやら……一応、アルカリアの話では『残党』と呼ばれていたのでそれほど多くはないと推測する。
だが、もしかすると本隊がいた可能性も否定できないので暗殺では無くなる可能性もあった。
「ま、その時は好きなだけ暴れれば済む話なので問題ないけど……と?」
ブツブツと呟いていると、何故か原作人物に変装している使い魔が近くにいる事に気が付いた。とは言え、フレールくんの視界を通しての『視認』だ。
俺がいる場所からは、そこそこ離れている。
『イヤアァァー!!なのはママ、助けてぇ!!』
『フェイトちゃん!?止めて!私の娘をイジメ無いでっ!!…………フェイトちゃん、大丈夫?怖かったね?』
転生者に、イジメられていたフェイトちゃん(大人)モドキを取り返して……なのはママ(?)モドキが、娘?フェイトモドキ(?)を抱き締める。
『なのはママぁ……怖い……怖いよぉ……』
『大丈夫!なのはママが、護ってあげるよ!!』
『ゆず子ぉ……ゆず子は、おらへんのぉ?ゆず子ぉ……』
その隣では、『ゆず子ちゃん』を探してキョロキョロしている八神モドキ(?)がウロウロしていた。
『えっと、どうなってんだ!?』
『え!?お、俺に聞かれても……』
「……………………」
凌辱系転生者の前で、行われているソレはかつて次元航行艦内で生活していた頃の《ママ》達の演技。
それが、【転生者】達に困惑と混乱をもたらして未だに凌辱には至っていないようだった。
「ああ、うん。そうだよね……」
使い魔が、知っている原作人物はあの船の中で関わった時の原作人物像でしかない。平行世界を渡りさ迷っている現在は、マトモな原作人物と関わらないからその像を知るよしも無い。つまり、出来る原作人物の演技は……かつての、思い出にある原作人物の演技だけなのだった。
「うん。次からは、ママ達と絡めつつヤるとしよう……」
まあ、相手を攪乱させるという意味合いでは最高の演技なんだけど……【転生者】は、ただ困惑するか憤慨するかだけなので止めて欲しかった。
だって、原作人物に抱いている夢を壊しやがったな!?って、夢をブチ壊した【転生者】を恨みそうじゃないか。
だからこそ、彼等の原作人物に対するイメージをマトモな現在のイメージに直して置きたくなった訳だ。
「原作人物の人格と名誉の為に!!」
次からは、絶対に原作と絡めようと心に誓って演技中の使い魔がいる場所へと移動する。
【真実の瞳】を使って、原作人物モドキの前にいる転生者を視界に納めて視認し、スキルを確認したけれど目的の転生者ではなかったので早々に離脱した。
早々に離脱したのは、ウチの使い魔達は俺の姿を確認した場合……スルーせずに、声を掛けて来るキチガイだからだ。
奴等なら、確実に邪魔をしてくるだろう。
それだけは、確信を持って断言できた。
「はあ……次だ!!」
………………………………
……………………
…………
その後も、様々な場所にいる【転生者】を確認したが目的の転生者は……まだ、見付かっていなかった。
「人数は少ないけど……常に三人以上で行動しているって事は、神崎を警戒しているって事か?」
とりあえず、現時点でわかっている【転生者】の人数は30人程。ゆりかご内では、2~3以上で行動しているって事だった。そして、それぞれが質量兵器で武装している。
神崎を、追い回している転生者も確認したが……彼等も特典を持たない転生者だった。
ついでにいうと、王の間……多分、ヴィヴィオがいると思われる場所……にいる転生者が、アルカンシェル無効の転生者。で、ゆりかご最深部にいる転生者の中にリンカーコア封印スキルの転生者がいると思われる。
何故かというと、ヴィヴィオが魔力を使えないとゆりかごが動かないのではないかと思われたからだ。まあ、違うかも知れないがレリックとリンカーコアを融合させていたとしても、どうやってゆりかごに聖王と認識させるのかという問題があるのでそう推測出来ただけである。
「ぶっちゃけ、反対方向なんだよなぁ……」
最深部と王の間、どちらも行きたいのは山々何だけど……先に行くとしたら、やはり最深部が先だと思われる。
だって、王の間に行ったらヴィヴィオも助け出したくなるのは目に見えているので出来れば最深部にいるであろうリンカーコア封印スキル保持者を何とかしたかった。
「ううっ……後ろ髪引かれるんだが……南無三!」
本当は、今すぐにでも王の間に行ってヴィヴィオを助けて抱き締めたい。抱き締めたいのだけど、それは俺の役目ではなかった。何故なら、これが終わったら俺は神崎達と共にこの世界から別の平行世界へ《時渡り》する事になるからだ。そして、ヴィヴィオ達の記憶から俺の情報は消えてしまう。消えてしまう以上、俺はヴィヴィオとこれ以上関わるべきではない。
「くっ……」
何とか、ヴィヴィオの幻影を振り払って俺は最深部へと走り出す。途中、何体かのガジェットに見付かったけれど何とか撒いて先へと進んでいた。
「ヤバイ……集中力が削がれてる……」
ペチペチと頬を叩きながら、前へ前へと進んで行く。
ヴィヴィオの顔が、頭を過る度に見付かっているからヴィヴィオの事を考えないようにしつつ進む。
「《Access……》」
ーー魔術回路に魔力注入……システムを起動。
ーー感情抑制術式起動。
ーー感情抑制。
一部の感情を凍結して、一時的にヴィヴィオの事を忘れる。それほど、長くは持たないだろうから短時間決戦で挑む事にしたのだ。これで、集中力が途切れる事もない。
最深部へと突入した俺は、まず転生者達を視認する。
まだ、相手は俺に気が付いていない。
その間に、俺は暗殺するべき相手を選別する。
その人物は、一番奥で数人の転生者に囲まれて座っていた。何やら、瞑想の様なモノをしつつ座っている。
「ああでもしてないと、スキルが使えないのか?」
スキル……特典を確認して、リンカーコア封印特典を保有している事を確認した俺は、《神威》を発動させてからスキル保有者の背後に降り立ち毒針を無造作に刺す。
そして、直ぐに離脱した。ホンの一瞬、残像が見えるか見えないかの速業で目標を殺害。
特典を保有している転生者は、座ったままの状態で頭をガクリと落とした。【真実の瞳】は、目標の死を伝えているので問題なくリンカーコア封印特典を持つ転生者を絶命させる事に成功したらしい。少し様子を見てから、直ぐ離脱するつもりだったのだけど……それは、別の転生者のある行動によって出来なくなってしまった。
「おい!こいつ、死んでいるぞ!?」
「はあ!?まさか、侵入者がここまで来たのか!?」
「チッ!ちゃんと、警戒しろって言っただろう!?」
「蘇生スキルで、さっさと生き返らせてしまえ!」
「おう!任せろ!!」
そう言って、少し離れていた転生者が毒殺した転生者を蘇生魔法で生き返らせてしまったのである。これにより、俺は最深部から離脱出来なくなってしまった。
これでは、ここにいる全員を殺さないとダメみたいだ。
仕方なく俺は、彼等の目の前に降り立ち剣を抜く。
「初めまして、凌辱転生者諸君。僕は、《神殺し》。君達を転生させた【神】を殺し、この世界をあるべき姿に戻す者だ。残念だが、君達にはここで死んで貰う!!」
「おい、聞いたか?《神殺し》だってよ!!」
「マジか……本当に現れやがった……」
「コイツを殺っちまえば、俺達の未来は安泰だ……」
「それに、最強の【特典】も貰えてウハウハで薔薇色の未来が与えられるんだろう?ラッキーじゃん!!」
「……???」
良くわからないが、凌辱転生者の話を纏めるとコイツ等は俺の存在を知っていて、更には俺を殺すと最強の【特典】を得られるらしいという事だった。つまり、《神殺し》に賞金が掛けられていて、殺害するか追い払う事で追加の【特典】が得られるという事なのだろうか?
「…………ほぉ。この《神殺しの異端児》を狙う馬鹿がいるとは驚きだ。余程、浄化されずに消滅したいらしいな……」
OK。これに関わっている【管理者】は、問答無用で殺す事にしよう。【外】の連中にも、シッカリと方針を伝えて……【神権】の剥奪ではなく、ガッツリ殺す様に言い聞かせる必要があるみたいだ。
『イヤアアアァァァ……!!!その人に、手を出さないでえええぇぇぇ!!!!!まだ、死にたく無いんだあああぁぁぁ……!!!!!!!』⬅神w
と、馬鹿の嘆き叫ぶ姿が目に思い浮かぶ様だ。
「まあ、いずれにしろ……僕を殺せるなんて思い上がっているバカは、断罪するのが役目だ。悪くは思うなよ?」
「はっ!!チビ餓鬼があ!ほざいたなぁ!?」
何で、そんなに自信満々なのかはわからないけど向かって来た転生者をバッサリ切り捨てる。
「……………………?」
「はぁ!?なんだ、アイツ……口だけかよ!?」
「全く、能力に胡座をかいたバカはこれだから……」
「まあいいや……とりあえず、死んどけぇ!!!」
両腕・両脚を切り落として、心臓を背中から一突きで終わらせる。良くはわからないけど、どうも彼等は勘違いをしているようだった。
「もしかして、君等……僕を殺せるとでも思ってるの?」
「ああ!?何、当たり前の事聞いてんだよ!?」
「あー、成る程。君達は、スキル《神殺し》をご存知無いんだね?」
「スキル《神殺し》?」
それを聞いて、彼等は首を傾げる。
その様子から、彼等が何も聞いていない事は用意に想像出来た。転生に浮かれて話を聞きそびれたのか、そういう説明を受けていないのかはわからないが特典で殺せると思い込んでいたらしい。
「うん。神様特典を無効化出来る能力だよ(笑)」
正確には、弱体化するスキルだけど。
俺のは、《ルール・ブレイカー》で超強化してあるから特典を無効化出来るレベルになっていた。
『はあ!?』
「ちょ、そんなん聞いてないぞ!?」
「マジかよ……そんなん、勝てる訳ないだろ!?」
俺に勝てないとわかるやいなや、次々と文句を言い出す転生者達。どうやら、逆境に弱いタイプらしい。段々、面倒臭くなって来たので剣一振りで終わらせ様かと思う。
ついでに、彼等の魂も回収して二度とこの世界で生き返られない様にしてしまおう。そう思っていたのに、次の瞬間に彼等は打ち合わせていたのか、蜘蛛の子を散らす様に一斉に逃げ出した。つい、さっきまで殺る気満々だったのに……この手の平返しは何なんだろう。
生前を足せば、かなりのオッサンのはずなのに……この低レベルの対応とか止めて欲しい所だ。
兎も角、一人一人各個撃破しなければならなくなった俺としては、この面倒なかくれんぼを終わらせてマッタリと遊びたい。諦めて、各個撃破に向かおうとした所である事に気が付いた。
「……って、そう言えば、蘇生能力者とリンカーコア封印能力者は殺したんだから問題ないのか。なら、次はアルカンシェル無効能力者だね!!」
アルカリアに連絡を取って、原作人物達にGOサインを送る。向こうでは、突然リンカーコアが回復して魔法が使える様になった事に、お通夜みたいな雰囲気となっていたけれど俺は気にしない。
「はっ!!リンカーコア封印スキル保持者はいなくなったんだから、もう大暴れしてもOKなんじゃ……にゃははは!ブチギレOK?……OK!!」
適当に管制通信で、使い魔達に人質の演技はもう良いと伝えた上で、さあ!暴れようぜ!!と誘う。当然、使い魔の返答はOKだった。
『レイジングハート!』
『バルディッシュ!!』
『リインフォース!!』
《Set Up!!》
『何ぃ!?……まさか、リンカーコア封印術者が殺られたのか!?クソッ!これだから、能力に胡座をかいたクズはーーーっ!!』
目の前で、原作人物モドキ達が変身していくのを見て転生者達がざわめき始める。というか、本当にセットアップしている訳ではなく、原作人物モドキ達のはただの二重変化だ。それでも、騙されてる転生者達は気が付かない。
『ディバイィン……バスター!!!』
『ファランクスシフト……ファイヤ!!!!』
『響け、終演の笛!ラグナロク……ブレイカー!!!!』
いずれも、本物ではなく再現魔法である。
それでも、ちゃんと非殺傷設定が組み込まれた術式なので死者はでないが……普通ならば、死んでいる事は間違いないだろう。スバルモドキやティアナモドキ達も、転生者達を殴り殺す予定なのかボコボコにしているので、もう確認しなくても大丈夫そうだった。
「…………咎人達に、滅びの光を……星よ集え、全てを撃ち抜く光となれ。貫け、閃光!!」
SLBを最深部で放つ。AMF?そんなモノ、再現魔法には関係ない。気にする必要もないので、全力全開で手加減なく穿ち放った。その結果、最深部が瓦礫の山と化す。
もう、制御も糞もないのでゆりかごは暴走を始めるだろう。
「さあ、ドンドン行ってみようか。ブラスタービット!!」
空間の狭間から、BビットやSビットを召喚。
「にゃーはははははは!!!」
大笑いをしながら、ゆりかごを内部から破壊していく。
「さあ、泣き喚け!!凌辱転生者あぁぁーーー!!!」
B・Sビットに、魔力をドンドン注ぎ込んで限界ギリギリの砲撃を放つ。なんか、色々巻き込んでいるけど気にする必要もない。どうせ、ここにいるのは俺からヴィヴィオを奪って行った犯罪者達なのだ。あの瞬間感じた、鬱憤とストレスを発散するだけの暴君と成り下がる。
「魔力散布完了!収束!!咎人達に、滅びの光を……星よ集え、全てを撃ち抜く光となれ!!貫け、閃光!!!」
詠唱を乗っけて、相乗効果でSLBを強化していく。
もう、いっそうの事……SLB以上の魔法を組んでも良いような気もしないでもないけど、広域を消し飛ばすとしたらSLBEX・MS以上の魔法もないので今度でも良いかという気分になってしまう。
「うにゃ?」
気が付くと、赤く輝く菱形の巨大な水晶の部屋までやって来ていた。何処かの世界?、何処かの国?の言葉をグチャグチャと言っているけど……翻訳魔法を使ってないのでわからない。その内、四角い箱の様なモノが大量に展開されて攻撃してきた。
「五月蝿い!煩わしいっ!消し飛べっ!!」
Sビットのオールレンジ攻撃で、巨大な水晶以外の攻撃オプションを破壊し尽くす。それで、気が済んだので壁抜きをしながら移動を開始した。後で知る事になるが、あの巨大な水晶は駆動炉というモノで破壊しなければならない対象だったのだが、俺はそんな事にも気が付かず周囲の色々を破壊しながら移動して行く。もう、兎にも角にも何かを壊していたかったんだ。些末な事にも気が向かない程、俺は鬱憤晴らしに姓を出していた。
「にゃあああああ!!!」
理性が弱まり、本能が強くなっていく。
その内、動くモノだけに反応して攻撃を仕掛ける様になっていて、いつの間にか現れていた神崎を狙ってBビットを放とうとしていた。
……………………。
「はあ、はあ……漸く、正気を取り戻されましたかっ!!」
「すまんすまん……段々、面倒になっちゃって……オートパイロット状態になってた(笑)」
「是非、敵味方が判別の付くオートパイロットを開発してください!お願いします!!」
「……………………出来たら良いね……」
適当に言葉を返して、その場を濁して置く。
まあ、そんなモン作る事も無いだろうからの対応だ。
被害に遭うのは、神崎くらいのモノだろうし……神崎であるならば、吹き飛ばしても良いような気がしていた。
「何だろう……とても、嫌な予感がします……」
「……………………」
どうしてこう……そういう事だけには鋭いのだろうか?
それならいっそうの事、翼の気持ちにも気が付いてやれば良いと思う。要らんところで、鈍感さを発揮するからおかしな話になるんだ。いつか、翼が神崎の鈍感差に爆発するんじゃないかとヒヤヒヤしている。
「師匠。人の気配がある方向に向かって、破壊活動していたみたいですけど……瓦礫で埋まった転生者達は、どうするつもりですか?」
「え?……生きてると思う?」
「あー、そうですね。生死不明ですね。この状態では……」
神崎が、何を思ってか遠い目をしているが下手に突っつくと怒り出しそうなので黙っておこうとした。
だが、うっかりどうでも良い事を告げてしまう。
「まあ、被害に遭うのは神崎だけなんだから良いよね?」
「何がッスか!?被害って、オートパイロットの事ッスか!?ふざけんなよ!!絶対、師匠の思い通りにはなりませんからね!?」
「あ、フラグゲット……?」
「ちょ、洒落になりませんて!!」
如月双夜、プチ暴走中。SLB連発ww
でも、転生者に八つ当たりをしてもなぁ……。
ミサイルに乗り込みネタは、シンフォギア見てて流用しましたwまあ、撃沈は当たり前だけど……不死であるが故の戦術とかwそして、神崎を囮に暗殺三昧w途中、人質になっていた使い魔の演技は相手を撹乱する目的でヤられたものではありません。普通に考えて、次元航行艦内での生活で得た情報が更新されてないだろうと思って書いた逸話ですw
まあ、あんな感じの生活だったんだよwwww
転生者達から、聞き取れる《神殺し》に賞金が掛かっているかの様な会話。まあ、そういうアクセントを入れてみるのも面白いかなって思ったりw スキル《神殺し》で特典無効により転生者蹂躙は変わらなかったけれどww
双夜、オートパイロットで蹂躙三昧♡。運悪く、神崎が巻き添えww更にフラグゲットですw
誤字・方言あれば報告をお願いします。
m(_ _)m
感想もあれば、お願いします!
いつも読んでくれる方々に感謝を……。