絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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一二六話

ユーリ

 

 

神崎さん達が、地上の陸戦魔導師達の戦力底上げに着手して三年が経ちました。様々な、妨害工作はある物の順調に魔導師達の戦力を底上げしているそうです。

最近は、その成果が出始めて前年度の120%以上の検挙率を叩き出しているそうです。凄いですよね!!

今現在は、第八期生が実装されて同時に検挙率も右斜め上へと修正されて行っているそうですよ。

そして、私達は……この三年間、無限書庫で地道に局内に潜む犯罪者(不正を働く局員)を探して活動していました。

その他の分に関しまして……無限書庫で犯罪の記録が見付かれば、リンディさんを通してそれぞれの執務官に仕事を割り振って行きます。因みに、これに巻き込まれた最初の犠牲者はレティさんで、巻き込んだのはリンディさんです。

更には、査察官達まで迎え入れて徹底的に局内の犯罪行為を摘発しました。その結果、私達だけでなくユーノ司書長や受付の女性局員にまで危険が及ぶ事態になったりもしたのですが、そこら辺は双夜の使い魔達が秘密裏に処理したそうです。ですが、彼等は狡猾で慎重でした。

局内に潜む犯罪者(不正を働く局員)は、指名手配になっている犯罪者を大胆にも……局内に招き入れ、私達の暗殺を依頼したのです。暗殺を依頼された指名手配犯達は、一般人を装って無限書庫の主要人物達を狙っていたそうです。

しかし、誰一人として襲われた方は居ません。

普通に、忙しい毎日を過ごしていただけで……それらに関しては、後で双夜がポロっと事後報告をするだけとなりました。それも、『仕事を増やすな!』というクレームに対して反論した際に、うっかり口を滑らせてしまった感じで言っていたのです。

別ルートの報告でそれを知った、リンディさん達が物凄い形相で双夜を説教していたのが印象的でした。

双夜は、放っておくと一人で勝手に仕事を処理していくので、気が休まらないとリンディさんは嘆いています。

その間も、私達の所には様々な刺客さん達が送られてきました。ですが、最近は最初の頃の勢いはなく段々縮小に向かっています。

 

「そろそろ、敵さんもネタ切れですかねぇ?」

 

そう言いつつ、一般公開用の資料室で刺客さんの腕を捻り上げて押さえ付けている双夜が、資料室を利用する局員と一般の方々から賞賛の拍手を受けつつ嬉々とした顔をしています。今日のお馬鹿さんは、黒幕さんを吐いてからその場にいた局員の方に引き渡されて行きました。

それを見送って、双夜はおもむろに無限書庫の受付に近付きマイクの前に座ります。そして、電源をONにするとマイクに向かって話し掛け始めました。

 

「お知らせします。先程、また雇われた刺客の方がお見えになられました。直ぐに、取り押さえました……が、イルーム・アガフォード元・少将?つい先日、横領の件で降格されたからって暗殺者を雇って本局内に招き入れるとか、ちょっとやり過ぎですよ?」

 

時空管理局内【全】館内放送で、双夜は一方的に語り続けます。内容は、その人が犯した半歴と結果。

そして、始まるのは誰もが嫌がる暗黒歴史の暴露。

如何なる犯罪者でも、これだけは堪ったモノではないみたいです。何たって、逃げる事よりも止めに来られる方が多いくらいですから。

 

「……全く、そんなんだからジュニアスクールで当時気になっていた女の子の縦笛を間接キスよろしくペロペロ舐めたりする事になるんですよ。しかも、公開処刑されるオマケ付きで。翌日には、【笛ペローム】とかいうあだ名で呼ばれる事になっちゃって(笑)ーー」

 

ほら、今日もまた誰かが絶望という名の奈落に突き落とされるみたいですよ?

 

「どうやら、笛ペロした所を見ていた女子に全校公開処刑されてしまった様ですね。ザマァ!!」

 

「貴様ぁ!局員でもない小僧が!!私の罪を問うだと!?局に居座り、こんな事をして支配者気取りかっ!?」

 

恰幅の良い初老の紳士風の人が、一般公開されている無限書庫資料室に顔を真っ赤にして怒鳴りながら転がり込んで来ました。

 

「怒り狂った彼は、その女子を魔法制裁した様ですが……気になっていた女の子には【変態】とか言われて全力で避けられて凹んでしまいます」

 

「人の話を聞かんかぁ!?」

 

きっとあの人が、イルーム・アガフォード元・少将なのでしょう。頭がツルピカなので、変態さんである事は間違いなさそうです。私の中に、変態イコールハゲの方程式がありますが、何処で得た情報なのか思い出せません。

 

「その翌日には、女子更衣室に浸入!」

 

「この私を無視するつもりかぁ!?」

 

「……って、凹んでいるのになんで女子更衣室に浸入なんてするんでしょう?」

 

受付カウンターをドンドンと叩く元・少将が、幾ら怒鳴っても意に介した様子も無く話続ける双夜。

 

「ちょ、や、やめ、止めろおおぉぉ!!」

 

ですが、止めろと言って止まるなら双夜が【狂気の悪魔】なんて二つ名で呼ばれる事はありません。

 

「おやおや、気になっていた女の子のパンツGETですか?でも、親にバレて当人に謝りに行ったんですねぇー?」

 

「止めろぉ!止めてくれええぇぇ!!」

 

「恥ずかしいぃ!!これは、恥ずかしいっ!!若気の到りとは言え、廃人コースまっしぐらですねぇ……」

 

もはや、涙目で言葉すら無くなった元・少将がガックリと肩を落として受付前に棒立ちをしていました。周囲から向けられる視線は、哀れを通り越して呆れたモノを見る感じに変化してしまいます。

 

「にゃははは。その後、気になっていた女の子が管理局に通報。局員が来て、大騒ぎに(笑)」

 

「くっ…………この糞餓鬼があああぁぁぁっ!!!!」

 

そして、ついに我慢の限界が訪れたのかデバイスを取り出して怒鳴り叫び始めました。

 

「まあ、子供がしたことだからと見逃して貰ったみたいですが、翌日には住んでいた町と学校関係者に大バレして付いたあだ名が【笛パンペローム】と来たもんだ!」

 

「殺すっ!殺してやrぐがあぁっ!?」

 

イルーム・アガフォード元・少将は、止まらない双夜を力付くで排除しようとしましたが、双夜の護衛をしている使い魔に取り押さえられてその場で突き崩されてしまいました。

 

「もしかして、下着もペロペロしたんですか?真性の変態さんだったんですねー?」

 

「やめっ……止めてくれぇ……」(泣)

 

全くもって、情けも容赦もありません。相手の威厳も栄光も、完全に駆逐してから下端局員に引き渡します。

下端局員さん達は、元・少将を連行していきました。

 

「大人しくしろっ!笛パンペローム!!」

 

「ほら、キリキリ歩け!笛パンペローム!!」

 

少しでも、抵抗しようモノなら大きな声で【笛パンペローム】のあだ名を連呼しながら書庫の外へ。

数メートル歩けば、女性局員達の白い目や避けられる事に耐えきれなくなって大人しくなってしまいます。

 

「それでは、【笛パンペローム】の被害女性のインタビューに成功しましたのでコメントを発表させていただきます。『死ね!』以上でした(笑)」

 

コメント部分を、少し低い声で感情を込めて言っちゃう双夜がとても楽しそうです。少しだけ気になって、書庫の出入り口から元・少将が連行されて行った方向を覗くと……元・少将は、膝を付いてorzの形になっていました。しかも、通行の邪魔だと周囲のクレームに晒されています。

それが、少将まで登り詰めた方の末路でした。

 

「次は、誰が奈落に落ちるのでしょうねぇ?」

 

双夜の情報収集能力を甘く見た方々は、例外無く全てを失って臭い飯を食べる事になります。そんな事があるからか、最近では余り私達に喧嘩を売ってくる方は少なくなって来ていました。まあ、流石に自身を物語の主人公だと主張する転生者の方は未だに突っかかってきますけど。

あの手この手を使って、なのはさん達の周りをウロウロする双夜を排除しようとしてきます。

双夜のトラウマを知らない彼は、なのはさん達の周りをウロウロするのはあられもない姿を覗く為だとか、凌辱を目的にしているだとか双夜を貶める様な事を言いふらしていたりしました。

その時の双夜の対応は、転生者の方を病院送りにした上で無限書庫から時空管理局全館内全局員対照で自身のトラウマを暴露するという事でした。

それはもう、面白おかしく『女性恐怖症』の件と『幼児後退化』の件を大暴露です。その理由も公開していましたから、男性からはかなりの同情を得ていた様ですが……。

女性からは、同情よりも玩具にされてましたけどね。

一度だけ、降格された局員がそのトラウマで仕返しをしようとして、時空管理局が機能しなくなった事もありました。

まあ、それ以来誰も双夜を幼児後退化させようとはしなくなりましたが……あれは、本当に酷い事件でした。

何故なら、局員も犯罪者もみんな纏めて恐怖の大混乱に叩き落とされたからです。

ええ……それはもう、恐怖の24時間となりました。

たぶん、誰も彼もの記憶に残る悪夢の歴史でしょう。

曰く、『ロストロギアの方が100倍マシ!』とまで言われた事件です。ロストロギアであれば、封印するなりの対処法があるからということでしたが、手も足も出せず翻弄されるだけの事には対応出来なかったみたいですね。

神崎さんが言うには、『師匠が、パルプンテを使った』とか言ってました。はて?【パルプンテ】とは何でしょう?

兎に角、今尚傷跡が残る場所や人物もいるので、とても痛々しい暗黒歴史となった事は確かでしょう。

 

「お猿さん~♪」

 

「ひいぃ!?」

 

「誰か、ワンコになりたい奴はいるか!?」

 

「ぎゃあああぁぁぁーー!?!?!!」

 

「おらおら、厳ついおっさんには獣耳をプレゼントぉ!」

 

「来るなぁ……来るなぁっ!!」

 

「双夜、イジメちゃダメですよ!!」

 

「そうだ!ユーノ司書長に獣耳付けて、エースオブエースを接待させようぜ!!ユーノ司書長なら、似合うから財布の紐も緩むだろ!?」

 

とまあ、あんな感じで局員が……犯罪者達が、妖精魔法の餌食となった訳です。ですが、解除すらできない魔法は知らない人からするととんでもない凶器になりました。

24時間後、ほぼ全員が半泣き状態で妖精魔法は自然に解除され……双夜の幼児後退化させた元・局員は、強制逮捕となり今も拘置所で臭いご飯を食べています。

本人も、超反省していてもうしばらくすれば更正プログラムを受けて局に戻って来られるとのことでした。

まあ、最初からやり直しだそうですが……余程、蛙にされたのが堪えたようです。彼が発見された時、トイレの鏡の前で『ゲコッ』とか言いながら号泣している所でした。

そこを、捕らえられたそうです。

抵抗すらする事なく、アッサリとで捕まった様でした。

きっと、二度と人間には戻れないかも知れないという恐怖に晒され続け……戻った瞬間、心の底から安心したからかもしれません。それ以来、彼はとても真面目に罪を償っているそうです。やはり、それくらいの手痛いしっぺ返しを受けた人は更正しやすいみたいでした。

先程の元・少将の様に、あからさまに双夜を排除しようとする人や逆に完全に息を潜めて恐怖に震える人もいます。

双夜は、一週間程で元に戻りましたが……その間、部屋にはすずかさん以外、誰も近付こうともしなかったくらいです。はやてさんと同じ、『歩くロストロギア』の異名を拝命させられたとのことでした。

一応、非魔導師扱いとなっていますが妖精魔法の使い手であることが知られて、皆さんからは魔力ランク不明の【魔法使い】と認識されているようです。

魔導師でないのは、双夜から魔力反応が皆無なのとリンカーコアの有無から魔力を持っていないのでは?という推測がなされたからでした。

本当は、魔力があるのですが……この世界の検査機に引っ掛からない上に、妖精魔法が完全に異なる魔法形態であるが故に魔導師には該当しないという事になりました。

それに、双夜がカートリッジを使えばこの世界の魔法を使える(再現)ということも知れ渡ってしまったからかもしれません。双夜曰く、『魔法が使える事と、魔力操作が出来る事は別の話だから』という事です。

魔力操作が可能であるならば、魔法を使うことも可能だろうと今は管理局の方でも考えられているみたいですが。

魔力を扱える人が少な過ぎて、双夜だけが例外という扱いに収まりそうです。

 

「双夜が、ペットボトルでディバインバスターなんて撃たなければ、こんな事にはならなかったと思うんですが……」

 

「模擬戦で、明らかにこちらをサンドバックにしようとしている奴を撃沈しただけだろう?文句を言われる筋合いはないんだがなぁ……」

 

正確には、双夜に頭を悩まされている方々が嫌がらせ目的でそういう場を設けたのが原因です。

その結果、彼等は更に頭を悩ませるハメになりました。

戦技教導という名の模擬戦に駆り出された双夜は、事もあろうに改良に改良を重ねたグレネードランチャー(元の大きさの半分程になった)でなのはさんを撃沈したのです。

始まりの合図と共に、巨大なディバインバスターをなのはさんに向けて発射して……吐き出された500ml級のカートリッジに意識を奪われた所を、『縮地』と『抜き』でアッサリ意識を刈り取りました。

なのはさんは、双夜の良いカモとなった訳です。その後、おもむろにガションとカートリッジを再装填して、気を失っているなのはさんに向けてディバインバスターを再度撃ち込む双夜は中々の悪魔っプリを披露してくれました。

嬉々として、ディバインバスター(カートリッジ砲)を撃ち込む双夜は以降、『歩くロストロギア』ではなく『狂気の悪魔』と称されるようになります。

 

「悪い子はいね゛ぇがあぁあぁぁ!?」

 

「ひぃ!?って、なにもしてないぞ!?」

 

あんな感じで、悪いことをする局員の元へと現れ……その人の人生設計を狂わして立ち去って行く双夜は恐怖と畏怖の対象です。

 

「……………………」

 

「ーーーーー」

 

おや?脅かした局員さんと、双夜が何やらないしょ話をしているみたいです。しばらく眺めていると、局員さんの顔色がドンドンと蒼白になって行きました。

私は、お仕事かな?と思い近付いて行きます。

 

「ーーーれることをオススメするよ?」

 

「は、はい。お手数をお掛けしました……」

 

そう言って、顔を青くした局員はそそくさと立ち去って行きます。私は、飽きれ顔の双夜に近付き何の話だったのか聞いてみました。

 

「浮気だ。局員の行動としては、まあアレだけど……逮捕するような事じゃないよ」

 

「はあ……双夜が、私以外の女の子と戯れるみたいな感じなんですね?キャロさんやルーテシアさんみたいな……」

 

「僕、誰とも付き合って無いよ?」

 

「私を傷物にしたんですから、責任取ってくれますよね?」

 

瞬間、周囲から音が消えました。

つい先程まで、ザワ付いていた無限書庫一般公開用資料室から音が消えて静まり返って行きます。

 

「???」

 

「傷物って……一緒に寝たり、唇を無理矢理奪ったりしたこと?そんなん、別に減るような事じゃないんだから良いだろう?初めて(意味有)をいただいた訳じゃないんだし……」

 

ザワっ!?と、喧騒が戻ってきました。

 

「でも、無理矢理奪ったのは事実じゃないですか!?」

 

「効率良く、正気に戻してやっただけだろう?そんなんで、愚痴を言うのはおかしいぞ?」

 

「私の唇を奪った時、無理矢理舌を突っ込んできましたよね!?」

 

ザワザワ……。

 

「より効果的に混乱させる為だ。それ以外の意味はない」

 

「むー……強情ですねぇ……」

 

「強情なのは、どっちだ?それに、お前のそれは恋愛感情から発生したモノじゃ無いだろう?」

 

「私……双夜の事、『好き』ですよ?」

 

「……だから、その『好き』って感情がハンバーグとイコールなのがおかしいんだって、わからないか?」

 

「むー……何が、違うんですか!?」

 

「お前のは、TV……ドラマの見過ぎだ。全く、色んな番組に毒されやがって……」

 

そう言い切って、双夜は無限書庫に至る転送ポートへと歩いて行ってしまいます。私は、両頬を膨らませて『ムー……」と唸った後、双夜の後を追って無限書庫内に転移しました。この時の会話が元で、ある事件が起きるんですが……まさか、あんな結果になるなんて私は考えもしませんでした。

とは言え、今は関係ないのでまた今度語るとしましょう。

 

 

……………………。

 

 

無限書庫内に転移した私は、周囲を見回して双夜の姿を探します。しかし、こんな短時間の間に双夜の姿は近くには無くなっていました。

少し書庫内を飛んで、探してみましたがフレールくん達がフヨフヨ本を持って飛んでいる光景が広がるだけで、双夜の姿は見受けられません。だから、もう少し奥かな?と私は進んで行き、広い書庫から細かい通路の方へと向かいました。この辺りは、小部屋なんかもあって複雑にいりくんでいる区域になります。なので、私には何処に双夜がいるのか全くわかりません。でも、いるとしたらたぶんこの区画が一番可能性が高いはずなのです。

 

「おやおや、お嬢さんが一人で人気の無い所にやって来るモノではありませんよ?」

 

次の瞬間、私は口を押さえられて凄い力で誰かに引っ張られてしまいました。まあ、やったのは双夜何ですが……私は、一つの小部屋へと引き摺り込まれてしまったのです。

そこは、薄暗い小部屋で近くにいてもぼんやりとした輪郭くらいしかわからない程の場所でした。唯一の灯りは、双夜が浮かべていた《グロウ(灯り)》の魔法くらいでしょうか?双夜はそこで、フレールくん達と何かを発掘している所でした。

 

「双夜……もう!驚かさないで下さい!!」

 

「ちょっとした、悪戯じゃないか……それとも、ドラマみたく『薄暗闇に引き摺り込まれた少女』の様になりたい?」

 

「……双夜は、そんな事しません」

 

「絶対にって事は無いさ。僕の場合、トラウマで大人な女性に手は出せないけれど……ユーリくらいの幼い女の子には、手を出す事は出来るんだぜ?ユーリが、裸になっても恐怖は感じないからな(笑)」

 

そうなのです。双夜は、私の様なお子様体型には恐怖を感じないらしいのでした。だからこそ、一緒にお風呂に入れたり、一緒に寝たり出来るのです。

 

「なら、私を襲ってみますか?」

 

「お?ユーリから、お誘いが……だが、出来る事は限られているのでパスだ……」

 

「???出来る事は限られている、ですか?」

 

「ああ。ユーリは、プログラム体だから気にしないかも知れないけれど……人間で、その年齢はまだ未成熟体とされているんだ。下手に手を出せば、体調が変化したり崩れたりするから無茶は出来ない」

 

「私は、気にしませんよ?」

 

「当人達の意思は関係ないんだ。ある一定の許容範囲レベルを超えた行為をすると、【組織】から『風紀委員』がやって来て、プチッとお仕置きされてしまうんだよ」

 

「はあ……え?でも、双夜は【組織】を出たんですよね?」

 

「ああ、フリーの《神殺し》ではあるが……《神殺し》は、免許制なんだ。だから、僕は【組織】に登録して許可を受けて行動している。故に、【組織】に監視されていると言っても過言じゃ無い。《神殺し》の行動規準は、【組織】が決めた基準に準ずるモノになるんだ」

 

「そうなんですか……」

 

だから、私と許容範囲以上の行為をすると監視者によってお仕置きされてしまうらしい。

 

「なら、どこまでなら許されるんですか?」

 

「……交配なんて、完全にアウト。ホルモンバランスに影響をもたらす行為もダメなんで、意識的に胸を揉んだり触ったりも出来ないな……」

 

何処までが許されるのか聞いてみた所、そんな感じの答えが返って来ました。ほ?えっと、何でしょう?ちょっと、わからない言葉が出て来ましたが体調関係の行為がダメだと言っていたので、それ関係だと適当に棚上げします。

 

「ほとんど、何も出来ないじゃないですか!?」

 

「する事も無いよ?面倒だし……まあ、それは幼女に対しての規制だから……成人女性への行為は、同意の元であるなら問題にすらならない訳だしなぁ……」

 

「私、成長したいんで成長リミッター外して下さい!」

 

「拒否します。ずっと、子供でいてください……」

 

「…………おーぼーですっ!!」

 

「はっ!何とでも言え。ユーリは、幼女で一生を過ごすのだ(笑)。それに、大人になったら……今みたいに、一緒にお風呂に入れたり、一緒のベットで寝たり出来なくなるぞ?……何故なら、大人の女性は恐怖の対象になるからな?」

 

「ム、ムムッ…………」

 

そんな風に言われたら、私にはどうすれば良いかわからなくなってしまいました。双夜と何時までも一緒にいたいと言う欲求と、それ以上になりたいという欲求も相まって行動方針が取れなくなってしまいます。それをポムッと、頭に手を置く事で双夜は止めてくれました。

 

「先ずは、人の『心』……『恋心』を知ることだ。それからでも、遅くはないだろう?」

 

そう言って、私の頭をグシャグシャに撫でてくれます。

それが、何故かとっても悔しくて私は双夜の手を振りほどいて小部屋の外に出ようとしました。ですが、その小部屋には出入り口の扉と思えるモノがありません。

完全に密封された部屋でした。

 

「???」

 

「ここは、犯罪の資料が眠っているバックドアだ。出入りするには、特殊な方法が必要になるぞ?さて、先程も言った通り僕にはユーリに触れる事が出来ない制限が掛かっている……が、制限の許容範囲内であるなら……ちょこっとだけエッチな事も出来るんだよ?」

 

「え?」

 

「ふふふふ……」と、笑いながら双夜が迫って来ます。

スッと手が伸びて来て、私の首筋に触れて来ました。

グイッと、身を引き寄せられて双夜は首筋に顔を近付けます。そして、首筋に唇を押し当ててキュッと何かをされてしまいました。何をされたのか、私の知識ではわかりませんでしたが、その後直ぐに解放されて一般公開用の資料室に送り返されてしまいます。

双夜に何をされたのか、気になった私は近くにあった鏡で首筋を確認しました。すると、双夜が何かをした場所が少し赤くなっています。

 

「ユーリちゃん!?」

 

ふと気が付くと、背後に受付のお姉さんが立っていて私を驚愕の表情で見ていました。

何処か、首筋を注目している様な?

 

「そ、それって……キスマーク!?」

 

「キスマークですか?」

 

「ユーリちゃんと双夜くん、無限書庫内で何やってたの!?……き、キス、キスマークが、付くような事をぉおぉおおおおぉぉぉぉ!?」

 

ザワッ!?

受付のお姉さんは、泣き叫びながら走り去って行きました。これが、どんな意味を持つのか物凄く気になるところですが、受付で増援を求めているお姉さんを見て私はここにいる事がとても危険である事に気が付いて逃げ出します。

「逃げた!?」という声が聞こえましたが、私は全力をもって無限書庫一般公開用資料室から逃げ出しました。

兎も角、しばらくは無限書庫に戻る事は出来そうも無いので、私は秘密基地に戻る事にします。

三年前は、すずかさん家の庭にあった秘密基地ですが、双夜が地球から出る時に管理局に持ち込み、リンディさんの執務室に設置しました。当初は、色々と問題視されたのですが……秘密基地内のとんでも技術にリンディさんが、『これ、表に出せないわ……』と頭を抱えてからと言うものずっと秘密にされています。

当然、私の事も秘密だったりします。

私がロストロギアである事は、双夜が幼児後退化した時にバレてしまっているので一応監視が付いていたりします。

しかし、双夜がいる限り暴走したりしないので問題ないと言ってはいるのですが、一部の局員からは『化け物』扱いされたりしています。あ、でも、模擬戦時限定ですよ?

その他では、安全性が確認できているとの事でそれなりの自由を与えられています。

ほら、無限書庫のお姉さん達が良い例です。

普段であれば、皆さんあんな感じなので私達は比較的ノビノビと日々を満喫していました。

リンディさんの執務室に着くと、ブザーを鳴らしてから部屋に入ります。一歩、足を踏み入れると目の下に隈を作ったリンディさんが半笑いの表情でコンソールを叩いていました。足元には、巨大な魔法陣が展開されて黄緑色の光を発しています。あの魔法陣は、双夜が設置した体力と疲労を回復させる魔法陣なんだそうです。

ある意味、拷問な魔法だと双夜が言っていました。

それに関して、私は何も言うつもりはありません。

ただ、リンディさんの精神だけが心配でした。

あの様子だと、また近い時期に双夜の【真実の瞳】が使われる可能性がありそうです。崩壊した精神を、強制的に正常な状態に治す力があるそうですが……壊れたリンディさんは、それをとても嫌がります。余程、クルんでしょう。

何にとか……何がとかは、言いませんがかなりキツいらしいです。

 

「そろそろ、休んだらどうですか?」

 

「そうしたいのだけど……まだ、全然仕事が終わらないのよ……だから、これだけ!これだけヤり終えたら休ませて貰うわ…………うふふふ……」

 

少し、声を掛けてみましたが既に手遅れの様でした。

進捗状況を横から覗いてみますが、支離滅裂な文面が並ぶ意味不明な報告書が画面にアップされています。

今朝は、まだ正気だった様に思えるので私が無限書庫に行っている間に限界を振り切ってしまった様です。

つまりは、リンディさんの精神は既に限界を迎え崩壊していたのです。

とりあえず、リンディさんを強制的に沈めてリンディさんの端末から双夜が持っている紫天の書に連絡を入れました。返信には、『すぐ戻る』の一言だけが書き込んであります。数秒後、双夜が執務室に直接転移してきてリンディさんをバインドで拘束した後、叩き起こした上で正気に戻しました。結果、リンディさんは正気を取り戻し報告書を見てガックリ肩を落としてしまいます。

 

「もう少しで、終わるはずだったのに……(泣)」

 

たぶん、リンディさんのそれはただの夢か幻だと思います。兎も角、一端休んでから再度仕事に取り掛かると言っていたので、まだまだリンディさんの苦難は終わらない様でした。

 

 

 

 

 

 

 




暗黒歴史を局内全域放送。しかも、知られると一番恥ずかしい暗黒歴史をww結果、馬鹿が釣れる釣れるww
流石にお年を召してからの大暴露は堪えるもようww
双夜が、キレッキレで鬼畜過ぎるが……犯罪者は、極刑なので問題なしwwまあ、威厳も糞も無くなるしww調度良いww
威厳が無くなれば、下端の局員もその威光に怯えなくなるしww良いことづくめで好評なんだよ?
後は、双夜が掘り返す事件を押し付けられる執務官さん達がリンディさんみたいな感じに壊れてしまう事がしばしばw
もうそろそろ、手加減してやってくれないかな?
地上管理局は、神崎が広めた瞬動術と鎧通しで検挙率右斜め上へ。レジアスもウハウハで、神崎を呼んで局員にならないか?と持ちかけるレベルww

ハーレムネタかぁ……ウチの双夜にトラウマが無ければやってたかもしれませんw まあ、ぶっちゃけ普通に使い魔(♀)でハーレムとか出来るしw 【人外の美しさ】をコンセプトにした使い魔だから、人間の美少女や美女よりも造形美だろう?その上、100万もいる訳ですから……男性型を除いた数十万のハーレムとかw 普通に死にますね(笑)
一日も持ちませんw 使い魔に食い殺されてしまいますw

……やらないよ?やらないからね?

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