絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~ 作:葉月華杏
管理局待ち……。
俗に、閑話と呼ばれる回……(笑)。
そこに、コレをぶっ込む私は……なんなんだろうなぁ(笑)。
双夜
ザアァァァーーー……。
高町家の縁側で、俺は雨の降る外を眺めている。
プレシアちゃん(大人)の工作も終わって、ジュエルシードを使いちょっと派手に次元震も引き起こした。それはもう、ユーノ君がガチギレしちゃうくらいには派手に(笑)。
時空管理局は、直ぐ様駆け着けてくれた様だが……何の異常もないこの世界に、首を傾げているみたい。もしくは、アレだけの時空振にも関わらず直ぐに到着出来た事に疑問を持っているのかも知れない。今は、何処かに異常がないか海鳴市を捜している模様。
ザアァァァーーー……。
なにょはママ達には、あちらから接触がない限りは連絡を取らないように説得した。でないと、フェイトねぇや俺と離れ離れになるよ?と脅して黙って貰っている。
その代わりに、しばらく高町家にお世話になる事を了承した。それはもう、類を見ない程に喜んで貰って……そして、モモちゃんとの攻防に毎日辟易している状況だ。
俺の心が休まるのは、なにょはママが傍にいる時と……昼間、モモちゃんが翠屋でお仕事している間だけである。
だから、今はのんびりと縁側で余り好きではない雨を眺めていた。
ザアァァァーーー……。
「……………………」
雨以外の音は聞こえない。
誰もいない家の中で、ただ誰かが帰ってくるのを待っている。それが、寂しいのかはわからないが……俺は少し、モモちゃんでも良いから近くにいて欲しかった。
こんな日は、思い出したくない事を思い出してしまう。
俺が、【俺】となった日。
あの土と火薬が混じった匂いと、たくさんの血の匂いが雨によって流され広がっていくあの記憶が……もう、忘れたと思っているのに呼び起こされてしまう。
それは、世界に向けて【愛を叫ぶ魔王】宣言したあの日……その『ついで』で、ある馬鹿共の悪事を暴露してやった。
その結果、俺は……俺達は、絶望とも呼べる日を迎えてしまう。そして俺は、地獄の釜の蓋を開けてしまった。
事の発端は、俺が魔王宣言の時に暴露した親族共の悪事である。アイツ等は、御先祖様達から生活費等を含めるたくさんの金銭を搾り取っていた。その上、御先祖様達があたかも世界征服をしようとしているだとか、現政府に反旗を翻そうとしているだとかある事ない事を言い続け……更には、脱税しているとか兵器を買い漁っているとか誹謗中傷をしまくっていたんだ。だから、俺は【紅の小悪魔】と共謀して俺があのアホゥ共の血縁である事や、御先祖様達を迫害していた事を大暴露してやった訳だ。
その結果、アイツ等は没落した。
脱税もしていたから、御家は差し押さえ。
信者からの寄付金も、詐欺扱いになって回収されてしまった上に殺人罪の汚名まで叩き付けられた。
殺人罪については、生まれたばかりの魔力持ちの子を自分達の都合で殺しまくっていたんだから当たり前。
その証拠に、地下牢の奥にあった古井戸からわんさかと赤ん坊の骨が見付かった。魔力反応もーー精霊が宿っているからーー出て、その赤ん坊が魔力持ちだった事も判明。
それにより、以前から魔導師を輩出出来る状況にあった事が証明されたのだ。その事は、信者達の間であっという間に拡散し、発覚した翌日には詐欺罪で訴えられていた。
今まで散々、『自分達は、魔力を持たない純血種なんだ!』等と自分達の神性ーー周囲が、魔法世界となったその状況の中で非魔導師であり続ける彼等をもてはやした結果ーーを声を大にして謳い周囲に『神話だ!』等と崇め祭られていたが……その神性や神話が嘘だとわかった瞬間、彼等の権威は地に堕ちる。
俺は、それで『終わった』と思ってしまっていたんだ。
彼等は権威が地に堕ちた後、彼等の一部が政府の手を掻い潜って牙や爪を隠し磨いでいたなんて考えもせずに平和で幸福な毎日を送ってしまっていた。
そして、俺が関わった友人達と【賢者】になった事を祝うパーティーを開催した日……アイツ等は、事もあろうに世界条約で禁止されている質量兵器を持って俺達を襲撃する。
終わったと思っていた事が、現在進行形で続いていたとわかったのは戦車から放たれた砲弾がパーティー会場のど真ん中を穿った後だ。それによって、混乱した会場は……いや、俺達はろくに魔術も使えずに乱入してきたアイツ等に蹂躙された。俺を祝いに来てくれた友人達や、お偉いさん達を強力なライフルの凶弾で虐殺していく。普通なら、防御の魔術で防げたハズの凶弾が、何故か魔術が発動しないせいで多くの被害を出す事となる。
後で知る事になるが、この時パーティー会場の周辺には魔術の発動を阻害する結界が形成されていたのだ。しかも、御先祖様特製の魔導師封じというマジックアイテムで1999年代に活躍し、破棄されたハズの骨董品である。
奴等は、様々な裏ルートを使って世界条約で禁制となっていたその骨董品を徹底的にかき集めていたんだ。
俺達、魔術師を排除する目的で……である。そのせいで、俺達は防御の魔術を阻害され、凶弾に倒れる事となった。
最終的に立っていたのは、俺と彼女と数人のお偉いさん達だけだ。お偉いさん達は、狙われる事が多かったが故に魔術以外の防御方を持っていた為に何とか生き残っていた。
だけど、俺達の身内……他の仲間達は、地に伏せてたくさんの血を流し生き延びていた者もいたけれど瀕死の状態。
俺も負傷していて、片膝を付いた状態で向けられる銃口を睨んでいた。
状況は最悪。助けは来ない上、仲間は凶弾に倒れ……魔術は使えない。動ける者はほとんどいなくて、奴等だけが爛々とした視線を俺達に向けていた。『何故!?』と問い質すが、奴等は一言も喋らず憎しみの眼を向けて来るだけで答えない。その時、背後でパキッと何かを踏む様な音がして……振り返れば、刀を振りかざした実母がたっていた。
実母は、ブツブツとしばらく何かを呟いていたが、唐突に奇声を上げて刀を振り降ろす。
迫る凶刃。しかし、それが届く前に俺の前に割り込んで来る影によって阻まれる。
故に、刃は俺には届かなかった。
「ーーーっ!!」
だけど、俺の目の前に割り込んで来たのは……俺を助けてくれたのは……俺が、愛してやまない【彼女】……静・クリスティーナ=ダイモンド=アスフォードだった。
突然の事に頭が付いていかなくて、俺は奇声を上げながら彼女に手を伸ばす。だけど、他の奴等に捕まって彼女に手が届かない。羽交い締めにされて、それでも暴れに暴れていたら数人がかりで地面に押し付けられる。
その間にも彼女は、俺の実母によってゴミの様に蹴り捨てられていた。俺を殺す事を邪魔したが故に、奇声を上げるアイツの琴線に触れた様で、何度も何度も気が狂ったかの様に刃で突き刺される。俺は、届かないとわかっていても手を伸ばし凶行を止めようと叫ぶ。だけど、彼女が動かなくなっても実母は突き刺す事を止めなかった。
そして、気が済んだのかアイツは顔を上げてニヤリと狂った笑みを浮かべると今度は俺に視線を向けくる。
フラフラと何処か夢現な表情で、俺の目の前に歩み寄ってきた奴は『お前のせいだ』と告げた。
『お前がいたから、ここにいる者達は死んだんだ』と糾弾して来る。
俺のせいで、自分達はこんな事をしているのだと。
俺のせいで、彼女達は殺される事になったのだと。
俺のせいで……。
俺の為に……。
俺の……。
俺の……。
俺という存在が、全ての元凶だと奴等は告げた。
友人も、仲間も、知り合いも、恋人も……俺が生きているから……俺が生まれて来てしまったから、こんな目に遇う事になったのだと実母は告げる。
余りにも、自分勝手な言い分に言葉を失っていると奴等は気を良くしたのか、事もあろうに『どうせ、【魔女】は狩られて然るべきだった』等と言い始めた。
瞬間、頭に血が昇って怒鳴り付けると……一瞬、奴等は怯えた様に一歩引いて、次の瞬間には怯まされた事を隠すように暴力を振るって来る。何度も何度も、執拗に……念入りに、俺の手足を潰した奴等は……最後に、グッタリと力尽きた俺に背中から刀を突き立てた。
そして、突き立てた刀をグリグリと捻ったり上下に抉ると、一度抜いて再度突き立てる。ゴボッと、胃から競り上がって来た血が大量に吐き出されると、奴等は大喜びで『魔王、討ち取ったりぃ~!!』等と叫んではしゃぎ始めた。
『これで、俺達も英雄だぁ~~~!!!』等と、勘違いな雄叫びを上げる。とても、正気とは思えない発言だ。
だけど、俺にはそんなくだらない事はどうでも良かった。
何故なら、残された時間が限られている俺にはどうしてもヤらなきゃならない事があったからだ。
それは、たった数メートル離れた所にいる彼女の元に行って共にいてやらなければならないからだ。
最後の力を振り絞って、一歩……一歩……這いずって行く。
折れた腕を魔力強化して伸ばし、いつの間にか降り始めた雨に濡れた土を掴みゆっくりと体を移動させる。
一歩……。
後少し……。
もう、少し……。
ザンッ!と手の甲を刀で貫かれる。
どうやら、俺が彼女の元に行こうとしている事に気が付かれたらしい。引き摺られ、彼女から引き離されて再度トドメとばかりに心臓を穿たれた。
最後の最後まで、希望を打ち砕かれた俺は絶望に堕ちる。
薄れ行く意識の中で、俺は最後まで幸せに笑わせてやれなかった彼女を想い後悔に沈んだ。
それは、とても大きな後悔だった。
だから、俺は最後の希望として【紅の小悪魔】が観測したという平行世界に意識を繋げたんだ。
ほとんど、眉唾な話で……その話を聞いた俺自身、鼻で笑い飛ばした夢物語程度のモノだった。でも、だからこそ最後の希望としては調度良い【夢】だと思ったんだ。
だって、俺が叶えられなかった【事】が他の平行世界で出来ていたならば、それは十分満足出来ると思えた。
いや、そんな複雑な事を考えていた訳じゃない。
ただ、彼女が笑ってさえいてくれていればそれだけで良かったんだ。だから、ホンの一時……刹那の時間で、彼女の笑顔を見たいが為に俺は意識を平行世界へと繋げた。
肉体を持って、世界の壁を超える事は出来ない。
だから、本能に従って意識のみを平行する自分の肉体へと飛ばす。一目……一目だけで良い。彼女が、幸せそう笑っている世界があるなら、それだけで俺は満足出来ると。
だけど……そんな優しい世界は、存在しなかった。
手を伸ばし、次から次へと意識を飛ばす。
たった一度だけ、彼女の幸せそうな笑顔を見たいが為に数多の世界を越えて……数多の自分達を連れて……平行する、決して交わる事のない世界を渡り歩いて行く。
それでも、彼女が本当の意味で笑顔を浮かべる世界は無かった。何処まで行っても、何処まで伸ばしても最後に見えるのは絶望に染まった彼女と死に物狂いで彼女に手を伸ばす俺だけが見える。無限に等しい平行世界を覗いて、それでも彼女が幸福に笑っていられる世界は存在しなかった。
集束する絶望が、悪夢へと変わって……地獄の釜の蓋が開いた瞬間、俺は【絶望の神格】を得て肉体から切り離され……そうして、俺は人間から人外へと転生する。
最終的に、俺がその絶望を受け入れて立ち止まるまで、意識を繋げた分の己自身の【魂】が無限に等しい程に膨れ上がり混じり融合し過ぎていて、制御出来ない絶望的な憎しみや怒りが……何もかもを怨むだけの【負の遺産】となり、【絶望の塊】と化してしまった。
こうして俺は、彼の【組織】に止められるまで死と恐怖と絶望を撒き散らすだけの【魔王】と化す。
彼等に捕まった後、【聖なる浄化の光】を埋め込まれて俺は正気を取り戻した訳だが……その心残りは、ずっと俺の胸に残り続ける事になる。
だから、あの【組織】を抜けた後……コッソリ、生まれた世界に戻って【俺】は彼女を笑顔にする為に動き出す。
即ち、大禁忌……【運命の改竄】。
たった一つ。たった一つの世界だけ……彼女の為に、優しく幸福な世界を生み出す。【俺】は、禁忌に手を染めた。
だけど……何度、繰り返しても【俺】は彼女に幸福な世界をプレゼント出来ない。友人の一人が欠けても駄目なので、皆が幸福で笑顔になれる世界を模索する。
失敗する度に、己の魂を増やして融合して……それでも、諦め切れずに次の世界を改竄していく。
何度も……。
何度も……。
何度も……。
何度も……。
何度も、何度も、何度も、何度も、繰り返し、繰り返し、集束する運命をブチ壊す為だけに次から次へと意識を自分に憑依させる。数多を繰り返し、変わらぬ運命を嘆き絶望して……それでも、彼女の笑顔を見る為に禁忌を繰り返す。
思考して、試行して、諦めず、ただひたすら繰り返す。
何度か、彼女以外の者達を生き残らせる事に成功した。
それでも、生き残った者達の笑顔ですら曇っている事に絶望する。皆が、気兼ねなく笑える世界を求めて【俺】は試行(思考)錯誤を繰り返す。そして、何万と繰り返してなんとか彼女を生き残らせる事が出来た。
だけど、彼女は笑わない。
意識を加速させて、何度も検証を繰り返し、試行(思考)錯誤を繰り返し……とある法則を見い出した。
詰まる所、ピースが足りて無いのである。
たくさんの仲間に囲まれて、多くの友人と共に戦い抜いた世界でもまだ足りない。そこまで来ると、残りのピースを探して模索を繰り返した。そして、【俺】は【嘗て……絶望の中で笑った英雄】を見付ける。
喪われたとされた、途絶えた血脈。
彼の者を、600年の時を越えて復活させた。
結果、喪われるはずだった多くの人々を生き残らせる事になる。漸く、【俺】は運命をブチ壊すピースの一つを手に入れた。その後は、そのピースをいつ割り込ませるかで試行(思考)錯誤を繰り返す。タイミングとその後の交流……ならびに、どんな風に思考を誘導するのか……というのを永遠と繰り返した。
そして、最後の鍵が手に入った時……【俺】は、一滴の涙を流す。それが、歓喜だったのか……後悔の涙だったのかはわからない。だけど、それをさせた事によって運命の流れが大きく変化したのは確かだった。
まさか、自分の生い立ちを話すなんて簡単な事でそこまで大きく変化するなんて思いもしなかったんだ。
タイミング的には、【魔王宣言】前。【賢者】の称号を得た日の夜にそれを告げるのが最も効果的だった。
【俺】が、それを告げたのは世界への宣言の時のみ。
それ程、詳しく話してはいなかった為に奴等の動向を知る事が出来なかった訳だ。
これには、【全員】で呆れてしまった。
この程度の事で、運命を打ち破れるならもっと早く告げておくべきだったと後悔する。しかし、このタイミングでなければならないので、早々簡単には告げられない話ではあった。その後は、それなりにスムーズに進んだと思う。
ただ、不測の事態で急変する事が多く……中々、幸福な世界へと至る事は出来なかったけど。だって、油断しているとクズ共に台無しにされてしまうんだ。ここまで、【俺】の邪魔をする親族共にイライラした感情が爆発する。
希に、捨て世界を造って親族を虐殺したり……様々な方法を持って、貶めたりとストレス発散等をしたけれど……こればかりは、仕方がないと諦めてその世界の【俺】を受け入れた。その後は、タイミング的な調整で何度か繰り返し、何度も運命に討ち潰されて……何の気も無しに進めた世界が、うっかりハッピーエンドに(笑)。
しばらく、眺めていたけれど彼等・彼女等に不幸が訪れる事なく世界は回って行く。それで、漸く【俺】は安心してホッと安堵の息を吐き出した。
そして、何兆年の果てに俺は望んで止まなかった彼女の幸福な笑顔を見る事が出来る。(ぶっちゃけ、自己満足)
瞬間、【決して覆る事のない絶対的絶望】を覆した事により、俺の【絶望の神格】が【希望の神格】へと昇華した。
「……………………」
まあ、それは『おまけ』的なモノなので俺的にはどうでも良い事だったんだけど……コイツのせいで、この後【組織】からの出頭命令が幾度となく通知される事になった。
ぶっちゃけ、ウザい事この上ないのだが……彼女の幸福な笑顔を眺めて、溜飲を下げるので問題はない。
ただ、【俺】のクズ親問題が解決してエピローグとなりめでたしめでたし…………とは成らなかった。何故かと言うと、【俺】がケジメとして彼女に皆の前で告白したからだ。
『皆』と言っても、TVの中継等は無く友人達に囲まれての告白だったのだが……顔を真っ赤にして、涙目でビンタされたあげく婚約解消されて城からも追い出されてしまう。
ど う い う こ っ た !?
訳がわからないまま、彼女とは疎遠になって最終的に近付く事も叶わず、火星のテラフォーミングの為に地球を離れる事になってそれ以降彼女との交流は持たれなかった。
即ち、バットエンド。最初っから、やり直しとなる。
RETAKE。
今度は、『皆』の前での告白ではなく二人っ切りでの告白にしてみた。しかし、疎遠にはならなかったもののウヤムヤのまま同棲を続ける事に。
踏ん切りも着かないまま、周囲が幸せ(結婚)になって行くのにも関わらず……彼女達は、良くわからない関係のまま数百年以上共にいるハメに。これも、バットエンド?
RETAKE!
クズ親問題で、うっかり間違って何度かやり直し再チャレンジ。今度は告白した後、しつこく食い下がってみた。
すると、彼女がブチギレ。俺は、逆ギレで大喧嘩に。
そして、大魔術・魔法まで使用して己の主張を貫き通す事となった。でも、結局決着が着かないまま喧嘩別れとなる。つまるところ、バットエンドですね(笑)。
RETAKE!!
その後も、幾度と無く繰り返し……身を引いてみたり、押してみたりと試行(思考)錯誤を繰り返す。何度も何度もやり直し、腫れた惚れた云々の末……『彼』が黒化して、『魔王』となり世界を滅ぼす結末まで出てしまう始末。白目。
本当のラスボスは、俺のクズ親ではなくて彼女だったのか!?と、良くわからない思考に堕ちるハメにもなった。
どうやっても、彼女を攻略出来ない状況に【彼】は『魔王化』の末に、ガチリアルで【愛を叫ぶ魔王】をやる事に。
ええ、それはもう……御先祖様達をも巻き込んで、世界中に大迷惑を掛けながら彼女に【愛の告白】を叫びましたとも。
恥 ず か し 過 ぎ る !!
あれは、もう【俺】じゃない。【俺】は、バットエンドを向かえ人外に至ったんだ。アレとは、完全な別人だ!!
アレが、俺と同一だなんて『絶対』認めないっ!!
彼女が、普通の告白時にOKしてくれていれば彼女も『彼』もダメージは小さかったはずなのに。【魔王化】した理由が、恋人となる女性に『告白の返事が貰えない!』なんて笑い話にもならない。しかも、世界国際放送で……更に、各国の代表達や国民が見守る中、【愛】を叫び語る事になるなんて思いもしなかった。
『『……………………死ねる……/////』』(×無限)
羞恥心のみで、死にそうになるって本当にあるんだね。
その後も含めて、彼女達の人生は恥ずかし過ぎる。
【究極の二択を選択しなければならない】って状況に持ち込んで、彼女を追い詰め逃げ場を無くし『告白の返事をさせる』なんて、鬼畜な方法を取らされて……しかも、各国の代表&世界中の人々が見守る中とか!!(羞恥)
正 に 、 羞 恥 地 獄 !!
でも、ここまでやらなければ彼女はその『一歩』を踏み出してはくれなかっただろう。『世界の存続』と『恋人』かを賭けて彼女に迫り、ほぼ無理矢理に返事をさせた訳だ。
まさか、それが史上最大の黒歴史になろうとは(白目)。
そもそも、彼女が彼の告白を拒絶したのはエイスラミリオ人特有の保守的な性質が原因だ。
短期間の間に、彼女の友人やその他を含め五年足らずで様々な変化ーー良い事や悪い事を含めるーーを見せ付けられた結果、彼女が『変化』に戸惑ったのが原因だった。
まあ、色々やらかしたからなぁ……。
不変世界の住人が、日々変化し続ける世界で加速的に変化する人間関係を体験したが故に二の脚を踏んだのである。
その結果が、アレだ(笑)。後悔も反省もしているが、最早過去を取り戻せるはずもなく……羞恥に耐えるのみ。
因みに、アレの発案者は【紅の小悪魔】である。御先祖様をも巻き込んで、世界各国に協力を求め段取りを整えた上の『大告白』であった。まあ、その後の彼と彼女による羞恥ーー別名、何でこうなった!?ーー戦争は割愛させていただくけれど(笑)。
一応、世界中に祝福されて彼女達は恋人となった。
だが、それでも『めでたし、めでたし』とはならない。
その後、しばらく外にも学校にも出られない日々が続く。
あんな事をやらかしたんだ。大腕振って、天下の往来を闊歩出来る訳がない!!下手に出歩こうモノなら、知り合いに冷やかされるのはわかり切っている。なのに……。
【 紅 の 】 ア ン ニ ャ ロ ウ ッ が !!
事もあろうに実写で、『彼の恋愛事情』……【愛を叫ぶ魔王】をTVドラマにしやがる事件が勃発っ!!!!
そのドラマCMを見て、初めてそんなモノが計画されているって知った彼等。全力で、止める為に動き出したけど……既に遅く、ありとあらゆる権力で手回しが済んでいて止め様にも止められなかったそうな。
他人の黒歴史をホジ繰り返したあげく、本人達の了承も得ないでドラマ化し放映するって酷過ぎる!!(高視聴率)
しかも、そこそこ好評でDVDにもなって……最終的には、映画となって世界中の映画館で放映される始末。
他人の黒歴史で、何やらかしやがってますか!?
止めたげて!彼等のHPはもうゼロよ!?
まあ、これが【魔王】となった者の末路……と、言えばそうなんだが……残酷過ぎる末路だ。(永遠の羞恥地獄!)
その上、どれだけ恥ずかしくても彼女は【彼】と別れる事は出来なかった。だって、【彼】の【魔王化】は自分自身が招いた結果で、別れるという事は世界の破滅に繋がる事になる。別れようモノなら、国際法条約違反に該当し……下手をすれば、御先祖様が出て来て訳のわからない呪いとか掛けられそうだったからだ。例えば、『彼』以外の男性と恋人関係にはなれないとか……ボッチの呪いとか……。
故に、彼女は別れたくても別れられない。
まあ、別れるつもりは微塵もなかったらしいけど。
世間帯的に、『泣く泣く付き合い続けている』という態度を彼女達は取り続け、最終的に『火星のテラフォーミングの為』という理由を上げてから逃げて行く。
別の人物となったとは言え、【俺】にとってもそれは史上最大の黒歴史だ。一通り、羞恥心に悶絶した後は……色褪せる事なく記録されている写真データを眺めて落ち着く。
彼女が一番輝いていた時のそれを、眺めて気を落ち着ける。出来る事なら、それは【自分自身】の手で掴み取りたかったが……こればかりは、仕方がないのだろう。
フと、背後に気配を感じた気がして振り返るが……その前にガバッとなにょはママが抱き付いて来た。
「ソウニャくーん♪ たっだいま~♪♡」
「に゛ゃ!?」
ササッと、彼女の写真データ(保護されてます)を消して(削除は出来ません)振り返る。
「にゃ、にゃにょはママ……お、お帰りにゃさい……」
動揺してしまうのを何とか抑えつつ、俺は帰って来たなにょはママにお帰りの挨拶を返す。支え切れずに、そのまま押し倒されてなにょはママはゴロゴロと猫の様に頬擦りしてくる。俺はされるがままになりつつ、適度にジタバタと手足を動かしていた。
抵抗という訳ではなく、なにょはママがギュウ~っと締め付けて来るのでそれを緩和する為である。動いていれば、ガッシリ捕まる事は無いのでそこそこ苦しさが紛れるのだ。まあ、気休め程度の話。
「ソウニャくん。何してたのかな?何か見てたよね?」
「にゅうぅ……ひ、秘密だよ♪」
「ムウゥ……教えてよー!」
「秘密だもん♪ ……に゛ゃ!?」
コチョコチョコチョと、腋やわき腹をくすぐられてキャッキャッとはしゃぐ俺となにょはママ。
だけど、秘密の画像データは死守仕切った。
解き明かされる『双夜』のストーリー。
リアル・ガチンコで、【愛を叫ぶ魔王】がお送りされました……とさ(笑)。めでたしぃめでたし~♪
魔法学園恋愛物語なのに、最終的には魔法学園恋愛羞恥物語となった結末。あるぇ?主人公であるはずの双夜と恋人の静が、余りにも不憫な結末に(笑)。いやー、笑った笑った(笑)。
約半世紀近く、世界中の人々に弄られ続ける事に(笑)。
なんで、こんな事になったのやら……後悔と反省が、悶絶レベルで押し寄せて来ます……っていう状態(笑)。
誰だ!?『後悔も反省もしない!キリリ(・`ω・)+』なんてフレーズを創った奴は!?メッチャ、正反対のフレーズになっちゃったじゃないか!?悶絶レベルの羞恥心とか、拷問に等しい悪夢に作者は涙を禁じ得ない。笑いの涙じゃねぇよ!!
視線反らし……。
因みに、ヒロインはツンデレ系の天の邪鬼です(笑)。どれだけ嬉しかろうが、正反対の対応をして後に後悔するタイプ。沸点が低く、羞恥に弱い、すぐ暴力(魔法)に訴える魔法少女。それが、双夜の恋人でした(笑)。見た目は、銀髪の超絶美少女なのに……暴力的なのがたまに傷。
しかも、【魔女】の称号を持つ実力者でもあります。
イメージ的には、中身が『ハピネス』の式守伊吹(暴力的な)で、外見が『よくわかる現代魔法』の弓子・クリスティーナと言えばわかるかな?まあ、どちらも銀髪だけど(笑)。
しかも、難攻不落のキャラと……(笑)。それで、天の邪鬼なツンデレとか……どんなネタキャラだよ!?と言わんばかりのヒロインです。
(笑)(笑)。
書いていたのは、もちろん!羞恥ルートのお話(笑)。
改編者の分は、閑話系の差し込み話でした。
メインは、コメディで双夜の周囲に集まってくる友人達と彼等が抱える問題を解決しつつ、自身の難題を解消して告白。
本物の魔王となって、ガチで愛を叫んだ訳ですね(笑)。
重くて、軽いお話でしたがそこそこ面白いお話になっていると思われ…………なってたら良いなぁ。
読むと、何度も頭を抱えて羞恥に悶絶する事になります。
(笑)双夜と静が(笑)。そんな、羞恥物語でした(笑)。
誤字・方言あれば報告をお願いします。
m(_ _)m
感想もあれば、お願いします!
いつも読んでくれる方々に感謝を……。