絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

21 / 592
また、神崎君が絡まってきます。


八話

双夜

 

 

 

「…………」

 

 

「ふっ、英雄王か。最近、ご無沙汰ではないか。いったい、貴様になにがあったのかと来てしまったではないか!」

 

 

銀髪で、色黒の琥珀色の瞳をしたアホと……。

 

 

「うるさいぞ、贋作。俺は貴様に関わっている暇はない。失せろ!」

 

 

金髪で、最近はこんがりと焼け始めた赤目の男が言い争いをしている。

 

 

「ほぉ……いやはや、彼の噂は真であったか!」

 

 

「何コイツ……知り合い?」

 

 

「いえ、知りませんよ?こんな厨ニ病……」

 

 

「うぉい!お前、何知らないとか言ってんだよ!?」

 

 

「……で、噂って?」

 

 

「うるさい!このモブグァバふぅぅぅぅ!!!」

 

 

余りに煩かったので、顔面を全力で蹴り抜いてやった。

「ひぃ……」と、悲鳴のようなものが聞こえた気がしたが、無視する。

 

 

「で?コレ、何?」

 

 

「はっ!俺以外の転生者であります!!」

 

 

びぃしぃっと敬礼して、返答する神崎大悟。

段々、礼儀正しくなってきているので満足して頷く。

 

 

「……そうか。さて、コイツもオリ主様なのか?」

 

 

「俺と同じ、ハーレム希望のオリ主志望であります!!」

 

 

「ハーレムって、そんなに良いものかぁ?」

 

 

「えっと……良いものじゃ無いんですか?」

 

 

「僕のトラウマの原因が、ハーレムなんだけど……」

 

 

「ええっ!?」

 

 

神崎は、余りの驚きに口を開けたまま固まってしまった。

コイツは、大きなリアクションで感情を表現するので、そこそこ気に入っている。しかし、たまに驚き過ぎの様な気もしていた。

 

 

「えっと……ハーレムって、男と複数の女性がイチャイチャできるモノなんじゃないんですか?」

 

 

「あ!?イチャイチャしている暇があると、本気で思っているなら……サキュバス大量に呼んでやろうか?」

 

 

「申し訳ありません!!出過ぎた事を言いました!!!」

 

 

呼んだらきっと、神崎大悟は食い殺されてしまうだろう。

肉体的にではなく、精神や精力的に。もしかしたら、自分と似たようなトラウマを負ってしまうかもしれない。

 

 

「あ、あのぉ~~今、黒い事考えてませんでした?」

 

 

最近、神崎の危機感が鋭くを通り越して予知レベルに至っているような気がする。

 

 

「お前も、僕の様なトラウマ持ってみたら?」

 

 

「全力で、お断りします!」

 

 

「サキュバス、皆呼んでさぁ……」

 

 

「……あはは。許してください!!」

 

 

「バインドで、拘束されたお前を生け贄に……」

 

 

「な、何呼び出す気ですか!?」

 

 

「サタン?」

 

 

「ハルマゲドン起こす気ですか!?」

 

 

「あ!……コイツ、使ってみようか!!」

 

 

「あ、良いですねぇ……じゃねぇよ!!アンタ、いったいなにするつもりだ!?」

 

 

「……ライバル減るよ?」

 

 

「………………はっ!一瞬、考えちゃったじゃないですか!?」

 

 

「……今から何人か呼ぶから、お前コイツと模擬戦して!」

 

 

「意味わかんねぇッスよ!?」

 

 

「今のお前の実力確認だよ。僕だと、弱い事しかわからないから……」

 

 

「地味に精神攻撃してくるッスよね……」

 

 

等と愚痴ってはいるが、デバイスを持ち出す神崎を見ていると染まって来たなぁ……と、思ってしまう。

実際、ここ一週間。シグナムと模擬戦ばっかりしているので、そこそこ強くはなって来ているはずだ。

シグナムも、希に危ない状況に持って行かれる事があると喜んでいた。

 

 

「お呼びになりましたか?マスター」

 

 

「今から、悪戯と虐めを始めます!」

 

 

『了解しました!マイ、マスター!!御命令を!!』

 

 

いきなり、ハイテンションで命令待ちを始める使い魔達。

人格破綻もここまで来ると、清々しい気分にしてくれる。

 

 

「簡単だ。ここに、“裏”を知らないオリ主様がいる。今回は、コイツと神崎の模擬戦をしたいが……そう、簡単にはいかないだろう。よって、君達にはなのはママ達に変化してもらい神崎にベタベタして、ソコのオリ主様を扱き下ろして欲しい……後は、わかるよな?」

 

 

それだけで、使い魔達は黒い笑みを浮かべた。

 

 

「了解です。では、始めましょう!」

 

 

…………………………

 

 

………………

 

 

……

 

 

「あれぇ?霧島くん、こんなところでどうしたの?」

 

 

「あかんで?こんなアスファルトで、寝とったらアホになるでぇ?」

 

 

神崎の腕を抱き寄せて、なのはママモドキと八神はやてモドキが霧島を煽る。間に挟まれた神崎は、困惑した顔で使い魔達を見ていた。

 

 

「?…………はっ!?嫁達よ、何でこんなモブごときと腕を組んでいるんだ!?」

 

 

「え?」

 

 

「何ゆうとんねん。私ら、神崎くんと付おうとんねんで?当たり前やん!」

 

 

「へ?付き合って?ああ、買い物かなんかか?それなら、俺を誘えば良いだろう?」

 

 

「違うよ。私達が、神崎くんに告白して正式にお付き合いを始めたんだよ!」

 

 

「…………は?何を言って……」

 

 

「まあ、そういうことだ……贋作。これで、誰がオリ主か証明されたな……クックックッ……」

 

 

「ーーーーー」

 

 

「贋作……いや、「踏み台」と呼ばせてもらおうか?」

 

 

「ーーーーー」

 

 

「はっ!分が知れたな?踏み台!!貴様は、根源の果てで寂しく叫んでいればよい。クックックッ……はーはははは!!」

 

 

「このっモブ風情があぁ!!!ぶっ殺すっ!!!」

 

 

霧島は、一瞬でセットアップして双剣を神崎に降り下ろした。神崎もセットアップして、その双剣を受け止める。

使い魔達は、戦闘の邪魔にならないように霧島がセットアップした瞬間に神崎から離れ俺の元へ集まっていた。

 

 

「とりあえず、結界を構築。フェイトちゃんに連絡……っと」

 

 

以前の様な失敗はしない。

連絡しておけば、以前の様な事は起きないだろう。

神崎と霧島が、戦っている間にできることは全部しておく。

 

 

「あ、フェイトちゃん?」

 

 

『なのは?じゃないんだ。双夜だね。何か用かな?』

 

 

「ごめんね?なのはママじゃ無くて……フェイトちゃんが、なのはママからの連絡を心待にしているなんて思わなかったから……」

 

 

『……フェイトちゃん、私ここにいるよ?』

 

 

「あれ?なのはママが目の前にいるの?なのに、なのはママからの連絡だと思ったの?」

 

 

『フェイトちゃん……そんなに、私からの連絡心待にしてたんだね。……今晩も連絡しようか?』

 

 

『ち、違うよ!?違うんだよ!!なのは!!』

 

 

「まあ、良いや。なのはママ!今、神崎と霧島?って人が模擬戦してるから結界展開してるよって連絡をしたかったの!だから、心配しないで大丈夫だよ!!」

 

 

『え?神崎くんと霧島くんが?』

 

 

「うん!使い魔になのはママ達に変化してもらって、霧島を挑発!煽って煽って怒らせて、殺し合いに発展。今なら、霧島を犯罪者として検挙できるかも?」

 

 

『了解や!なのはちゃん、フェイトちゃん!!霧島を逮捕しに行くでぇ!!!』

 

 

『え?ちょ、はやて!!』

 

 

『あ!待って、はやてちゃん!!』

 

 

プツンと、通信は切れてしまった。

 

 

「んーーー……。あれぇ?こんなはずじゃあ無かったんだけどなぁ……前回の事もあるし、連絡して許可さえ貰えれば良かった筈なのに……八神はやてが、絡んできたからかぁ……」

 

 

何でも間でもという訳にはいかないが、今回は完全に八神はやての暴走に寄るものだと判定。

八神はやての評価を繰り下げる。

 

 

〔力押しはダメだよ?〕

 

 

〔了解であります!!王の財宝は使わないで……ですね?〕

 

 

〔わかっているならOK。……勝って見せて!!〕

 

 

〔了解!!〕

 

 

念話で、注意点を確認。

ちゃんと、わかっている様なので念話終了。

使い魔(フレールくん)達の“目”も良好なので、見逃しはないだろう。それよりも、八神はやて達の横槍に注意しなければならなくなった。

セットアップして、108機のBビットを展開。

彼女達の到着を待つ。

見付けしだい、ディバインバスターでノックアウトして観戦に戻らねばならない。

フレールくんの一部を、結界外からの侵入者観測にあてる。

全てのBビットにチャージ開始。

ついでに、神崎達のバラ撒かれる魔力も拝借。

SLBクラスの魔法をスタンバイ。

そして、その時は来た。

結界に穴を開けて、戦闘狂達が入ってくる。

Bビットの半数を戦闘狂達に向けて発射。

突然の攻撃にさらされた彼女達は、撃沈された……と思っていたのだけど、今の攻撃を回避したらしい。

 

 

「テメェ!呼んどいて、攻撃してくるなんて……何考えてんだ!!」

 

 

「呼んでない!!お前らの主人が、勘違いしただけだ!!」 

 

 

「え…………は、はやて……話が違うぞ!?」

 

 

「へ?……え、えっと?」

 

 

「僕は、神崎の腕試しに模擬戦するから許可をくれと連絡しただけだ!前回の事もあるし……また、拘束して全員出動なんて色々面倒だろう?」

 

 

「…………まあ、な……」

 

 

「うぅ……面倒……」

 

 

「はっ!?ち、ちげーよ!!フェイトの事を面倒だなんて言ってねぇよ!!」

 

 

「うん。話している間に、チャージも済んだし……今度は、逃がさないよ?」

 

 

「って、何やこの数……」

 

 

「今回は、本気だ!!受けてみて、コレが僕の全力全開っ!!ディバインバスターフルバースト!!」

 

 

「ちょぉ待ってぇ!!!」

 

 

《Divine……》

 

 

「バ「許可します!!」す?」

 

 

「大悟と白亜の模擬戦……私の権限で許可します!!」

 

 

「……良いの?執務官……」

 

 

「だから、撃たないで……」

 

 

それだと、108機のディバインバスターを受けたくないが為に許可を出したように聞こえるんだが……まあ、いいか。

当人も、それで納得しているみたいだし……細かいことは、後で追々追求してあげよう。

 

 

「ちっ……仕方ない……リリース!」

 

 

108機のBビットから、収束されていた魔力が撒無していく。腕を横に凪ぐと、全てのBビットが俺の元へと集結した。

 

 

「何機あるんだ?」

 

 

「108機。コントロールを適当で良いなら、300機くらいはイケる」

 

 

「ま、マジかよ……」

 

 

「マルチタスク48個は伊達じゃ無い」

 

 

「マルチタスク48個!?」

 

 

「あかん……人外クラスや……」

 

 

そもそもが、人外なんだがね。

しかし、その事は決して口にはしない。

 

 

『キャアーー!!神崎くぅん、頑張ってぇ!!』

 

 

「何やあれ?」

 

 

「あれって、私?」

 

 

「使い魔のモドキ変化だ。っていうか……霧島?は、あの程度の変化も見分けられないで君達を嫁呼ばわりしているのか?哀れだな……」

 

 

言うまでもなく、神崎もだ。

段々、ニヤケ始めている。

 

 

「悲しい生き物だな。男ってヤツは……」

 

 

「お前が言うな!!とは言え、ホンマ…悲しい生き物や……」

 

 

八神はやてが、ゲンナリした顔で言う。

だが、それが男という生き物なので仕方が無い。

 

 

「ところで、どっちが勝つと思う?」

 

 

「…………さあ?シグナムは、どう思う?」

 

 

「神崎だな……」

 

 

シグナムが、答えを言ってしまったので勝負にならなくなった。ちょっと、お灸も兼ねて巻き上げてやろうと思っていたのだが……仕方が無い。

 

 

「毎日追い回して、シグナムの所で徹底的に剣での戦い方を教えて……そこそこ、戦いに成り始めた所だけど……同レベルの相手なら、相手になら無いか……」

 

 

「だが、アイツには奥の手がある。まだ、どうなるかわからないぞ?」

 

 

「奥の手……ねぇ……」

 

 

その奥の手も、どんなものなのか聞いている。

ぶっちゃけ、小学生の悪戯レベルで阻害できるレベルのモノだった。

要は、イメージ出来ないようにしてしまえばいいのだろう?

その為の秘策を、アイツには伝授してあった。

 

 

そして、その時はやって来た。

霧島が、詠唱を終え……辺りが、固有結界というモノに包まれ、世界が再構築されていく。

空は灰色で、歯車の様なものが浮かんでいる。

大地は、荒れ果ててたくさんの剣が突き立っていた。

その手には、一振りの黄金に輝く剣。

 

 

「エクス……」

 

 

「ほい!」

 

 

「か………………………………」

 

 

幻想の剣が、ガラス細工のように砕けて消えた。

やったことは、なのはママ達のあられもない姿の写真(ベッドでの寝姿inフェイトちゃん)。

霧島のイメージは、欲望によって四散した訳だ。

 

 

「ひ、卑怯だぞ!!」

 

 

「知るか!!」

 

 

霧島は敢えなく、神崎によって撃沈された。

 

 

…………………………

 

 

………………

 

 

……

 

 

「うん。宝具さえ無ければ、互角以上だったね……」

 

 

「えっと、大丈夫ですか?」

 

 

なのはママとフェイトちゃんに、デバイスで殴られたタンコブをみて神崎が心配してくれる。

 

 

「問題は無いよ。実際、殴られても痛くはないんだ……僕は、常に防御魔法で護られているからね。これも幻影」

 

 

指を鳴らすと同時に、タンコブの幻影は消した。

周りから、「ああ!?」とか声が上がるけど無視。

とりあえず、神崎の戦闘評価を優先する。

 

 

「だけど、まだまだ未熟だ。体力的にも精神的にも、軟弱過ぎる。よって、もうしばらく鍛練を続けて……それから、メニューを増やして行こうか!」

 

 

「はい!!」

 

 

 

 

 

 

その後、なのはママ達と別れて、目を覚ました霧島と話をしたけれど……こちらの話を聞かずにどこかに行ってしまった。

どうやら、神崎がなのはママ達とお付き合いをしているという話を信じ込んでしまったらしい。

 

 

「まさか、あんなに思い込みが激しいとは……オリ主様というのは、刷り込みしやすい人種だったんだね?」

 

 

「すいません、師匠。地味に、精神攻撃するの止めてもらえませんか?」

 

 

「軟弱者には、調度良いんだよ!さて、どうしたものか……」

 

 

とりあえず、彼とは落ち着いて話ができる状況に持ち込まない限り、話を聞いてくれなさそうだ。例え、そういう状況に持ち込んだとしても話を聞いてくれる保証はない。

 

 

「まさか、オリ主志望者がここまで難解とは……計算違いだ」

 

 

「すいません!!」

 

 

「君にだって、周囲の状況を正確に把握できなくなる認識阻害系の術式がかかっていたけど……アイツも、かなり強力な認識阻害を受けているし……」

 

 

「ううぅ…………」

 

 

「ぶっちゃけ、神々の玩具だね……」

 

 

「悪意満々ですね……」

 

 

「そもそも、救済システムを悪用しているアホ共だ。悪意以外の感情など存在せんよ!」

 

 

「…………救済システム……」

 

 

救済システム。

それは、何の怨みもなく他者によって殺されてしまった者の魂を助ける為のシステムだ。

例えば、通り魔に殺されたとか……爆発の巻き添えになって死んでしまったとか……当人の魂すら歪ませてしまう程の悔いを得て、死んでしまった者を救済する時のシステムをそう呼ぶ。

10歳未満であるなら、賽の河原で石詰みを……することになるはずだが、アレとは別分類とされている。

“転生システム”は、【魔導兵器】が押さえているのでアホ共には使えない。この事が発覚した時点で、【魔導兵器】が押さえたと【鮮血の】が言っていたから間違いない。

 

 

「創世時代の遺産……君達の言うところの、ロストロギアだよ。いっそうの事、破壊したいんだけど……それをやると面倒事が大量に浮上するんで、破壊できないんだよね……」

 

 

「面倒事って?」

 

 

「……あの世とこの世……現在過去未来……まあ、良い感じに混雑した楽しい世界の出来上がり、さ……そうだね。分かりやすく言うなれば、何度倒してもラスボス級がリポップする世界ができちゃうみたいな?」

 

 

「嫌な例えをしないでください!!」

 

 

「実際問題、ラスボス化したなのはママが過去・現在・未来でリポップし続けるから、倒し続けなければならない状況ってヤバくない?」

 

 

「もっと嫌な例え来たー……」(泣)

 

 

トボトボと神崎の家に向かって歩く最中、そんな事を話ながら周囲を警戒している。もしかしたら、神崎を亡き者にして『自分こそが、オリ主だ!!』とか宣言しそうな奴がいるからである。

 

 

「なあ、踏み台?」

 

 

「グフッ……」

 

 

「踏み台って、何だ?」

 

 

「……し、知らないで使っているんッスか!?」

 

 

「お前が、霧島?に使ってただろう?面白そうな響きだったんで覚えてた」

 

 

「まあ、その名の通り何ですけど……要するに、悪質な奴が良質な奴の為に恋愛を促進させる為に作った存在ですかね?」

 

 

「ああ。成るほど、つまり君達の様なのを『踏み台』と称する訳か……」

 

 

「…………そうなんですけど、マジ勘弁してください!!」

 

 

「って、ちょっと待て!なら、純正オリ主様がいたはずだ。それに該当するのは、誰だ?」

 

 

「あー、すいません。それが、誰が転生者なのか完全には把握してないんです……」

 

 

つまるところ、神崎は判りやすかった霧島しか他の転生者を知らないということだった。要は……たぶん、いるかもしれないが判断がつかないということだろう。

【真実の瞳】を使えば、すぐに判別できるとは思うが……そこまでする理由も無いので、放置することにする。

俺が対象としているのは、あくまで世界を歪めるアホ共だけだ。それ以外の……隠れ潜んでいる無害な転生者など、どうでも良い。今は、悪意を持って転生させられた者達を探し出すだけだ。

何より、生前の記憶さえ持っていなければ、あんな事をするアホにはならなかっただろう。

 

 

「なあ、踏み台……」

 

 

「そ、それ……定着させる気ですか?」

 

 

「冗談だ。お前、生前の記憶持ってて良かったか?」

 

 

「……生前の記憶、ですか……そうですねぇ……良かったと言えば良かったですね……」

 

 

「半々か……」

 

 

「まあ、ぶっちゃけ……『魔法少々リリカルなのは』のストーリーだけ覚えてて、後の記憶は忘れたかったです」

 

 

「うん。お前、やっぱ《踏み台》って呼ぶわ!」

 

 

「ええっ!?」

 

 

「お前の楽したい思考は、筋金入りみたいだからな……それが、鍛え直されたと感じたら《踏み台》は止めてやるよ!」

 

 

「……が、頑張ります!!」

 

 

「頑張って、バトルジャンキーになってシグナムを喜ばせてやれ、踏み台!!」

 

 

「し、シグナムさんをですか?」

 

 

「一生若いままな嫁だぞ?老後は、はやてと一緒に介護してくれて、よろしくないか?」

 

 

「…………」

 

 

ーーあ、迷ってる。

 

 

「実際、八神はやてを隠れ蓑にシグナムと付き合うってのはどうだ?シグナムが、八神はやての側を離れる訳がないから……八神はやてと同棲は確実だ。【口先だけの厨ニ病】では無いと言えるし、毎日が楽しいと思うんだが?」

 

 

「ーーーーー」

 

 

眉を寄せて、真剣に考え始めた神崎。

色々と面白くなりそうなので、もうちょっと押してダメだったら諦めようと思う。

 

 

「まあ、お財布扱いを受ける可能性は高いが……不名誉な謗りを受けるよりかはましだ。とはいえ、君がどんな選択をするかはわからない……が、二度目の人生だ。楽しまないと損だぞ?」

 

 

「…………」

 

 

「ま、良く考えるといい。君の人生だ」

 

 

「あ、はい!」

 

 

誘導は、そこそこに切り上げる。

これ以上は、俺が悪人扱いになるだろうから止めておく。

まあ、「十分、悪人だ!」と言われるかもだが……これくらいなら、まだ提案程度の扱いになる。

 

 

「ざまぁ、八神はやて……あはは」

 




新な転生者、霧島出現。
しかし、徹底的にからかわれて内容を信じ逃げ出すしまつ。双夜の評価は、刷り込みのしやすいアホ扱い。
神崎も同様。アホ認識。
そして、【転生システム】が神域のロストロギア扱いに。
更に、新なシステム……【救済システム】が登場。
実際、他の神様転生系の話で納得がいかなかったのが、この【転生システム】。輪廻転生で、特典が付けれるはずが無いだろう!?と常々思っていたので……採用。

最後のオチは、やはり安定のはやてで(笑)

誤字・方言あれば報告をお願いします。
m(_ _)m
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。