絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

219 / 592
一九三話

神崎

 

 

師匠が、この世界に戻って来たからと言って、俺が【転生者狩り】に参加出来るかというとそうでもなかった。

今尚、原作(【闇の書事件(偽)】)とは全く関係のない冬木市でアルバイト三昧の日々を送っている。

師匠は、にゃんこの姿で【闇の書事件(偽)】に参加して、海鳴市に溢れた馬鹿共を狩り捲っていると『妹』が言っていた。つーか、初日から七戦とか(笑)……どんだけ、溢れてるんだよ転生者。

そして、どんだけ戦闘に飢えてんだよ!?

しかも、それに対し師匠はバリアジャケットをにゃんこ爪のみで切り裂くという無茶が過ぎる事をやらかしているらしい。

その話を映像で見た時、俺の心臓が驚きで破けるかと思った。それはもう、切り裂いた後で『我が爪に斬れぬモノはない』とか中二病発言を聞いた瞬間がマジヤバかった。

だって、俺の隣で『妹役』が『兄様の中二病が移った!?』とか叫び出したらドキッ!?とするじゃん。

『中二病って移るの!?』……みたいな、恐怖。

つーか、『妹役』の使い魔めぇ……ここぞって時に、人の古傷を抉って来るんだから最悪である。

黒歴史掘り返して、抉りに来てんじゃねぇーよ!?

後、塩(嫌味)や辛子(現実)を練り込むんじゃありません!

そもそも、可愛らしいにゃんこ姿の師匠がペロッと爪を舐める場面を見て『ワイルドだ』なんて思わないだろう?思わないんだよ!!

可愛らしいにゃんこの仕草なんて、愛嬌があるか無いかだけの話じゃん。それを、見せに来て感想を求めてくる【妹役】は中々鬼畜であると言わざるを得ない。

否定してもしなくても、師匠の断罪コースまっしぐら的な話なんだから。にゃんこフィーバーな映像を見せられて、俺は一々感想を聞いてくる『妹役』に辟易としていた。

だから、にゃんこだから『ワイルド』ではなくて、師匠だから『ワイルド』なんだという事がわからないのか!?

更に最悪な事に、現在進行形でとあるニュース番組からニュースキャスターが海鳴市で『また』死傷者が出たと告げていた。そう、『初めて』ではなく『また』である。

転生者達は、美醜が逆転した時点でまともな判断力を失っている状態になってしまったらしい。

とりあえず、パッと見で『超』が付く不細工(イケメン&美少女)だと思ったら襲ってみようと考えたらしい。

何故、そんな考えになってしまったかというと……美醜が逆転した事により、世界全ての人間が醜い存在に見える様になった転生者達は、誰が《美醜逆転》の【神様特典】持ちなのかわからなくなってしまったらしい。

なので、とりあえず『超絶』不細工を見付けたら襲おう!という判断を下しているモヨウ。傍迷惑な。

ぶっちゃけ、海鳴市の治安は現在最悪な状態になっている。そのせいか、海鳴市の治安部隊(警察)は完全臨戦態勢で事にあたっているらしい。つーか、襲撃犯の意図がわからず大混乱中だと使い魔経由で聞いた。

そりゃ、『イケメン(美少女)』だからで襲われているなんて誰も考えもしないだろう。何の共通点もなく、わかっているのは年半端も行かない『若者』が襲われるってだけで後は謎だらけの事件だ。そのストレスも、それ相応だろう。多分、ソレは原作人物達も似た様な状況だろうけど。

 

「…………クックックッ……」

 

ムズムズと、口角が持ち上がって行くのを抑えられない。

だって、【闇の書事件】に加えて未確認の魔導師による一般人襲撃事件と大忙しだ。リンディさんやクロノが、頭を抱えてのたうち回っている姿が目に浮かぶ。

魔法の隠蔽に、壊れた建物の修繕。転生者が、問題を起こす度に彼等は駆けずり回るハメになる。

 

「過労死とか、洒落にならないだろうし……後で、栄養剤とか持っていくべきかなぁ……」

 

師匠が、変なスパイスを突っ込まなきゃこんな事にはならなかっただろうけど……でもまあ、とても面白い事になっているのは間違いないので何も言えない。それに、この騒動事態が【闇の書事件】のカモフラージュになっているのでもっと何も言えなかった。恐ろしい限りである。

まさか、こんな隠しネタで転生者達を炙り出したあげく別の事件で時空管理局の目を欺くとか……鬼畜過ぎる♡。

たくさん……とっても、一杯。毎日毎日、あちらこちらで魔導師による一般人襲撃事件……嘱託にならずに良かった。

うっかり、JS事件の後で時空管理局に所属してたらこれに巻き込まれて忙殺されていたハズだ。

 

「しかも、全部が悪戯感覚で行われているってのが怖い」

 

どこまでが、行き当たりバッタリの行動で……どこまでが、計算ずくの行動なのか全くわからないってのも考えモノだ。【闇の書事件】は、かなり前から行われているけれど……転生者達の参入で、誰が首謀者なのか全くわからなくなってしまっている。最早、大混乱だな♡時空管理局♪。

現在、海鳴市は……どこもかしこも魔導師だらけ。

これでは、誰が【闇の書】の主か特定も出来ないだろう。

魔力反応が出ても、それが【闇の書事件】に関わっているとも限らない状況にアースラスタッフの疲労度が伺える。

【闇の書事件】に関わり始めたのが、使い魔達の報告で12月初頭。転生者達参入が、12月中旬。

そして、もうすぐクリスマス。

【闇の書事件】の〆は、クリスマスに殺るつもりなので、その時には八神はやて曰く【闇の書の闇】との全面戦争となるだろう。転生者達の事で、混乱している最中に起きる【闇の書の闇】との対決。『俺様が主人公だ!』を主張する馬鹿達がホイホイと捕まる為に集まって来るだろう。

 

「俺達が、主犯だってバレない様にする為とはいえ……ようやるわ……クックックッ……」

 

ダメだ。ムッチャ、楽しい。

まさか、『美醜逆転』なんてスパイス一つでここまで場を引っ掻き回すなんて……予想だにしていなかった。

誰も彼もが、自分の立てた計画に酔いしれていただろうに……それを完全にブチ壊す師匠に脱帽である。

 

ああ……ヤヴァイ。

 

俺も海鳴市に行って、物語を更に引っ掻き回したくなってくる。ここまで、引っ掻き回された物語だ……もう一人、引っ掻き回す奴が増えても問題なんてないハズだ。

だがしかし、俺は【首謀者】なんて役割を引き受けちまったお馬鹿さん。身を潜めて、【闇の書の闇】をバラ撒いたら即事撤退が厳命されていたりする。

即ち、非参加組だ。

 

「くっ……何故……何故俺は、【首謀者】を引き受けちゃったんだ。そんなもん、引き受けさえしなければ……このイベントに参加出来ただろうに……………………無念!」orz

 

地面に膝を付いて、頭を抱えてクロノ達とは別の意味でのたうち回る。クソォ……このイベントに俺も参加したい!

 

「何やってんだ?キモいぞ……」

 

「俺も参加したかった!!」

 

「あー……海鳴市のアレかぁ……」

 

「美醜逆転一つで、こんな面白い事になるなんて……」

 

「土下座しまくって、条件付きで解除はして貰ったけど……出来るなら、参加したくはなかったよ。俺、超目立つし……」

 

翔悟は、見た目の事もあって強制参加が決定した。

見た目、ギルガメッシュ(幼)な翔悟は囮として町を練り歩かされているらしい。そして、釣られた転生者が師匠に狩られるっと……そう考えるなら、最高級の餌である。

 

「戦闘は!?」

 

「もち!超楽しいぜ!?」

 

棒立ち・木偶の棒なイメージを持たれているギルガメッシュが、瞬動術で間合いを殺して肉弾戦を仕掛けて来るなんて誰も考えもしていないから面白いくらいに殴り飛ばせるらしい。あれ程、棒立ち指パッチン最高♡と言っていた翔悟が、今では自ら進んで敵を殴りに行くってんだから笑える話である。まあ、俺もそんな無双は大好きだけどな!

 

「あれから、14戦もしたんだぜ!?」

 

「そんなに、襲われたのか……」

 

「いやー、ギルガメッシュ様々だよ。Gホイホイならぬ、転生者ホイホイ!超楽しいぃー♡」

 

「くぅっ……悔し過ぎる。なあ、俺と変わってくんね?」

 

「そんなにかよ……わからないでもないけど、飢え過ぎだろ!?」

 

「ああ!飢えているとも……!!」

 

「うぉ!?開き直りやがった!?」

 

「良いから、俺の【首謀者】と取り替えてくれぇ!!」

 

「い、嫌だよ。バレたら、俺までお仕置きされちゃうじゃん!!」

 

「一蓮托生って事で、この通り!頼む!!」

 

土下座する勢いで頭を下げるが、翔悟は首を縦には振らなかった。畜生!師匠や使い魔の恐怖を知る者である以上、翔悟にどれだけ頼み込んでも交換はしてくれないだろう。

各言う俺も、翔悟と役割を交換した処で何らかの処罰を受けるのは目に見えているから、ここら辺で身を引いて置く事にする。

 

「わかってんだろ!?無理言うなよ……」

 

「じゃあ、大人しく羨まれろ!!」

 

「なんつー、理不尽……」

 

人生なんて、理不尽が基本だろう?なら、これ(嫉妬)は正当な行為って事になるんだよ!だから、ちょっと手が出たとしても『理不尽』って言葉で言い訳が出来るって訳だ。

なので、嫉妬を多分に含んだ視線を翔悟に送りつつ、今後の進行表を頭の中で思い浮かべて行く。

 

クリスマス……つまり、12月24日。

 

1800に、【闇の書】と【闇の書の主(偽)】を海鳴市から少し離れた海上に出現させて【闇の書の闇】と共に魔力の切り離しを実行。因みに、【核(闇の書の主)】は師匠が用意する魔力制御系の術式を組み込んだ死体を使用。

【核】のダミーは、【闇の書の闇】に取り込まれた魔導師として時空管理局に認識させる予定だ。ただ、高町なのははそれがダミーである事を知っているので注意が必要。

だけど、【夜天の書】が【闇の書】とは別物である事を印象付ける為の戦いとなるので、八神はやての所在が確定している上での出現となって貰わないとイケないのだ。

出来るなら、時空管理局のリンディさん以外の高官が側に居てくれるとありがたいのだが、その辺りを含めて師匠にお任せ状態なのでどうなるかは不明である。

そんな御都合主義、早々起こるハズがないので俺は頭を抱えて悶える事しか出来ない。だからと言って、役回りを放棄して参加した所で俺に何が出来る訳もなく、俺が参加した場合のカバーもあるかもだけど計画が破綻して堕ちていくイメージしか思い浮かばなかった。

 

「師匠の足を引っ張る訳にも行かないし……なんだ、この圧倒的な理不尽!!詰んでる!参加出来ないっ!!」

 

「大悟は、あの人と同じ側なのに何も出来ないんだな……かく言う俺もだけど。……ああ、これが理不尽か……」

 

「脳筋だからな!!真っ正面から、力でごり押し……それが、俺だ!!」

 

「いや、威張られてもなぁ……」

 

その通りだけど、胸をはっていたっていいじゃないか!

つーか、それくらいしか出来る事が無いんだよなぁ……師匠なら、今回みたいに妙な事が出来るけれど、俺にあるのは力押しのみ。元々が、しょうもないヲタク(前世の記憶はないので予想)なのでアニメ・漫画や小説の知識はあれど、それ以外がダメダメだ。ロリコンだし……女の子なら、みんな大好きなんてクズだし。

そりゃ、最近は食指が動かないのか余裕がないのかわからないけど、落ち着いたらまた工口工口になるのだろう。

それは、翔悟を見ていれば良くわかる。

俺の分身、と言えば良いのだろうか?俺の複製体は、ずっと見ていたが今尚ガツガツしていた。隙あれば、食い付いてやると言わんばかりに意味のない計画を立てている。

使い魔が居なければ、犯罪者になっていたーー翔悟が、犯罪行為に走ろうとしたら止める役目が使い魔ーーかもしれないけれど今のところその気配はない。

 

「お前も、そろそろ諦めろよ……」

 

「あ?何の事だよ?」

 

「原作人物」

 

「テメェには、関係のない話だろう!?俺は、原作人物とラブラブする為に転生したんだぞ!?念願果たすまで、それを諦めるハズがないだろう!?」

 

「念願って……ハーレムだろ?」

 

「当たり前だ!男であるならば、それを目指さずして何を目指すってんだ!?馬鹿か!?」

 

この世界で、それを成す事は不可能に近い。

何より、この世界に転生させた【神様】事態がそれを望んでいるとは思わないからだ。

 

「例え、【神様】がそれを拒絶していようとも……俺は、不可能すら引き裂いてハーレムを成して見せる!!」

 

「カッコいい事を言ってるのに、ハーレムが全てを台無しにしている(笑)。そもそも、転生者は【神様】を楽しませる為に転生させられているんだぞ?それが、義務なんだ」

 

「だからなんだ!?義務?それはそれは、嬉しい話じゃないか!ハーレムを、義務で作る気はないが……義務だと言うのであるなら、俺はハーレムを作るだけだ!!」

 

「ほぅ……ハーレムが、義務だって?違うな。ハーレムは、【御都合主義】だ!お前は、ちゃんと願ったのか?【神様】に!?【御都合主義】が欲しいと願ったのか!?」

 

「…………はっ!?『願った』?……ま……まさか、ソレも【神様特典】だと言うのか!?それを願わなければ、【御都合主義】にはならないと!?ヴァカな!?」

 

ヴァカ(馬鹿)が、崩れる様に膝を付き続いて両手を地面に付いて『orz』の格好になる。こいつ、やはり気が付いて無かったらしい。

 

「《ニコポ・ナデポ》なんて取らずに、【御都合主義】を取っていればハーレムも作りたい放題だったモノを……ヴァカめ……」

 

「ぐっ……」

 

「それに、お前には高町なのはを殺した罪もあるからな?」

 

「それは……俺の一生を掛けて償って行くさ!!生涯のパートナーとしてな!!」

 

「言うことは、いっちょ前なんだよなぁ………」

 

「上部だけの誓いだと思うなよ!?」

 

「…………逃げた癖に」

 

「ぐぅっ……」

 

そう、コイツ逃げちゃったんだよね。

高町なのはを殺しといて、その場から……その罪から逃げちゃったんだよ。なので、幾らカッコいい事言ってもスカスッカ言葉の羅列にしかならない。

 

「自分が殺した癖にその事から逃げた癖に……」

 

「うぅっ……」

 

「お前さ……償うって言ったけど……【高町なのは】が、現在も生きてるからってちょっとあまえてないかい?」

 

「あ、あまえてなんて……」

 

「あまえてるじゃん。あまえてなかったら、ハーレムなんて口に出来ないハズだぜ?もうぶっちゃけ、甘甘にあまえているんだよ……お前は。師匠という、枠から外れた存在が【高町なのは】を生き返らせてくれたのを自身の【運】や【御都合主義】や【主人公補正】だとか思ってるんだろう?違うからな?事実、【高町なのは】はお前の知る【高町なのは】では無くなった。周囲から嫌われていて、誰にも相手にされていない中二病がお前だ!」

 

そう、人間関係はリセットされているし……【彼女】が、お前を構ってくれているのは【彼女】が【俺】と同じ平行世界軸の存在だからだ。【俺】との記憶があるから、【お前】を構ってくれているだけで……【お前自身】が、どうこうって訳じゃない。【俺】と同一の存在だから、それなりに“構ってくれている”だけなのだ。

 

「……………………」

 

「ま、俺も人の事は言えないけれど……でも、俺は師匠に会って変わったんだよ。何故なら、結果が出てるからな。シグナムと結婚したんだぜ?俺(笑)」

 

【俺】が偽者だったとしても、シグナムと結婚した【俺】の複製体で『結婚した』という事実は代わらない。

この世界に、『生まれ落ちた意味』はちゃんと果たした訳だ。シグナムと結婚したという事は、その世界に産み落とした【神様】をちゃんと楽しませたという事になる。

まあ、それが前任の【神様】では無かったとしても、後任(教育中で着任はしてない)には義務を果たしたハズだ。

『【神様】を楽しませる』という義務を……ね?

 

「まあ、記憶はシグナムとヤる前でブツ切りされたけど……クソッ!こうなったら、この世界のシグナムを犯さないと気が済まないぜ!!」

 

「何故、走る先が『シグナム』なんだ!?」

 

「……利点は、多いぞ?八神家入りは、出来るし。家族との関係は良好に保たなきゃイケないから八神はやてとはそれなりに仲が良いし?実際、はやてとは……シグナムの人前では滅多に見せないデレッデレの姿で盛り上がったからなぁ……更に言うと、小学生時代に散々言いまくってた『原作人物』との恋人関係って公約は果たした訳だし。ただの口先だけのクズではなかったと周囲には見て貰えたんだぜ?表向きには、八神はやての恋人扱いだったし(笑)」

 

「…………そんな利点が……」

 

「それに、シグナムははやてから離れられないから八神家入りを果たした時点でハーレム確定だぜ?手は出せないけどな(笑)。それでも、お風呂でバッタリとかは普通にあったからな?はやては、バスローブだけでウロウロするし……」

 

「……なんて、裏山。くっ……俺も、シグナムを攻略しようかなぁ……」

 

「お前に、その権利はないだろう?出来る事があるとすれば、【高町なのは】一人を抱えるだけだ」

 

「何で、【高町なのは】一人限定なんだよ!?」

 

「だって、【俺】にハーレムを作れるだけの甲斐性はないだろう?」

 

「黄金律が……」

 

「金の話じゃねぇよ。……『コミュ障』に、ハーレムはキツいって言ってんだよ……」

 

「こ、コミュ障じゃねぇし!ハーレムくらい、維持して見せっし!!」

 

「一応、言っておくが……はやてをハーレム入りさせたら、一気に増えるんだぞ?魔導師組って括りなら三人だけど、その中にはやてがいる場合はプラス四人。今回は、リインフォースが生存してるんで五人だな。計八人だぞ?まあ、ザフィーラを抜くとしても七人は確実に対応しなければならないし……そこに、アリサやすずかを入れたらどうなると思うよ?性格の違う女性、九人を相手にする事になるんだぞ?更に、STSで……ティアナ、スバル、キャロを入れるってんなら芋蔓式でギンガ、ノーヴェ、ウェンディ、チンク、ディエチが加わって……」

 

「…………サーセン。勘弁してください……」

 

「その全員を相手した上に、その関係性の維持や感情の揺らぎ、様々な問題を解決していく必要があるんだぞ?」

 

「マジ、サーセン。現実を突き付けないでください……」

 

「アホか。現実を見ないで、ハーレムなんて作れる訳がないだろう?【御都合主義】は無いんだぞ?全部、お前が面倒見なきゃならないんだ!それがわからずして、ハーレムなんて言葉を使えるか!?結論を言ってやる。八神はやてを、ハーレム入りさせた所で破綻。人間関係が拗れて、バーン!!責任だけ押し付けられて、慰謝料をむしり取られるだけがお前の未来だ!!!!」

 

「ーーーーーグフッ……」

 

「良かったなぁ?女に取って、都合の良い財布になれるぞ?正しく、パトロン扱いだよな!!」

 

「……や、やめ、て……」

 

「黄金律あって良かったなぁ?金の切れ目が、女との切れ目だ。精々、黄金律の効果を失うまでに一回くらいはやれると良いな?」

 

「なっ!?セ○クス出来ないだと!?」

 

「身持ちが固い女ばっかだぜ?セ○クスに持ち込むまでに、どれだけの労力を掛ける事になるんだろうな?」

 

「(|| ゜Д゜)……ガーン……」

 

現実を知って、茫然自失状態と化す翔悟。

そこまで、考えてはいなかったらしい。

流石、脳みそまで筋肉で出来ていると言われたクズ(ブーメラン)である。その程度の事にすら、気が付いていなかったとは……やはり、コイツには荷が重いモヨウ。

 

「な、なら、アンタはどうなんだ!?」

 

「あん?」

 

「荷が重いと判断した時点で、泣く泣く切り捨てたって言うのか!?ハーレムだぞ!?ハーレム!!」

 

「あー……お前さ、根本的な話なんだけど……ハーレムを維持出来るほど、精力強い方か?」

 

「は!?当たり前だろう!?そんなん、初期設定で……」

 

「【神様特典】には、等価交換の原則を元にしたルールが存在する。この世界に転生する際、この法則に添った形で俺達が願う特典の他に魔導師として『適合させる』という特典が既に組み込まれているんだよ。その対価は、《旧・神族》がこの世界に現界する際の“器”として使われる事が含まれているから……ね?それが、魔導師になる為の対価だ」

 

「それが、なんだってんたよ!?」

 

「つまりさぁ……あの白銀の空間で交わした話は、全くのデタラメなんだよ。【神様】が、ちょっとしたミスで俺を殺しちゃったって話事態が。そもそも、その対価として転生させてくれるって話だったろう?なら、“器”にする必要がないんだ。詰まるところ、【御都合主義】も【主人公補正】も何も無いんだよ。あるのは、魔導師としての資格と【神様特典】で願ったモノだけだ」

 

「……………………」

 

「ハーレム作りたきゃ、巨根も精力もコミュ障も全部自分で何とかしろ……って話なんだよ……」

 

「はぁ!?……はああああああぁぁぁぁぁぁ!?」

 

いやぁ……この辺りは、本当に徹底してるからなぁ(笑)。

 

「だから、その肉体の精力は平均的精力の約1,2倍程度なんだってさ。あ、これは師匠が確認してくれた話なんで嘘じゃねぇぞ?もし、強化したかったんなら【神様特典】として願わないとイケない訳だ……」

 

「ーーーーー」

 

そりゃあ、性別の変化や一般人よりちょっと○○方面が強いっていうモノなら1,2倍まで強化してくれるらしいけど……1,3倍以上の場合は【神様特典】で願わなければならない。師匠に、その話を聞かされた時は俺も翔悟と似た様な反応をしたものだが……これは、変えようのない事実だ。

 

「ふ、ふざけんなっ!!それじゃあ、俺は……」

 

「うん。ハーレムには、耐えられない肉体なんだよ。ああ、それと精力に関してなんだけど先払い式だから(笑)」

 

「は?先払い式?」

 

「そ。人間一生分の精力を数値化して、若ければ若い程消費速度が上がるって話さ。年齢を重ねると、ドンドン精力が減少して行って……最悪、20歳くらいで打ち止めになったりするらしい。ああ、これはハーレムを作った場合な?そうでないなら、40歳程で打ち止めだ。我慢した場合は、その限りではないらしいけど……オ○ニーしまくってんだろう?さて、何時まで持つのかねぇ?」

 

「そ、そんなん……聞いてねぇよ!?」

 

「そらそうだろ。転生の際に受けた説明は、転生と特典に関する説明だけなんだから。意図的に隠された話なんざ、知るはずもないだろう?言ったじゃん、この転生は『神様』を“楽しませる為”のモノであり、俺達の利益損得とは全く関係のない話なんだから……」

 

「……………………だ、騙された…………」

 

「騙されてねぇよ。要は、転生する前に気が付いて質問しなければならなかっただけの話なんだ。転生出来るからって、大喜びしてその落とし穴に気が付かなかった俺達転生者の落ち度って訳だ……ふふふ、ははははは!」

 

まあ、気が付かれない様にする為に俺達は基本インスタント・ソウルで、白銀の空間に連れて来られた時にはアッパー系の精神興奮魔法が使われているらしい。

欲望にたぎりを持たせての交渉は、転生者の理性を削り輝かしい未来を夢想させるのに持って来いだ。

しかも、根本的な話だけど……【神様特典】は基本“一つ”だけって言うんだから、残りの特典に【裏特典】が付くのは当たり前だ。即ち、【神様特典】を欲張ると不幸になるのは当然の結果なんだそうだ。“三つ”と提示しておいて、実は“一つ”だけがデメリット無しで……それ以上を望んだら、【不幸】になるなんて詐欺以外の何モノでもないって話だけどそうは問屋が卸さないらしい。全ては、【等価交換の原則】の元に組まれたお遊びなんだと。

 

「確かに、これは娯楽だ。転生者『で』遊ぶシステムだよ。つーか、良く思い付くよな……こんな“遊び”。《旧・神族》ってのは、余程暇を持て余しているらしい」

 

いやーもう、驚愕通り越して呆けてしまいそうだ。

 

 

 

つー訳でみんな!転生する際は、欺瞞一杯の可能性を考えてある程度冷静に対応する事をおすすめする。相手の意図を考えて、嘘偽りを暴く為に尽力してくれ!!

 

決して、俺達みたいにはなるなよ!?

 

 

 

 

 




神崎くんは、大きな勘違いをしているみたいだね(笑)。
まだ、【闇の書事件】は発覚してないよん☆(笑)。

特典設定に追加情報です☆!これで、漸く全部かな?
特典が三つだなんて、ネット小説が元になっているだけの話なんだぜ?実際は、【一つ】だけが正解。他二つは、裏特典と等価交換な訳ですよ。だからこそ、裏特典の数が二つで設定されてた訳ですね(笑)。気が付けたかな?
欲張りは、不幸の元だよぉ?(笑)(笑)
まあ、それを基本にするなら裏特典を引き受ける代わりに特典たくさーん!を実行しようとする馬鹿が出て来そうだけど……それをやると、アッサリ《神殺し》に見付かって断罪されます。裏特典含めて、《神殺し》にバレない特定されないギリギリの数が5つってところかな?それ以上は、誰が転生させたのかがバレバレになります(笑)。

神崎が、順調に染まってますが……悪堕ちじゃないよ(笑)。
双夜(魔王)自身が、悪人なだけで神崎は染められているだけだからね!?まあ、根がマトモなんで完全に悪堕ちはしませんが……悪に憧れる悪に堕ち切れない善人になります(笑)。
双夜は、悪戯好きな悪人で善人なのでもっとアレだけどね(笑)。本人は、中立(中庸)でバランス取ってるって言ってるけどね(笑)。【徳】的に見れば、圧倒的善人で内面はメトロダウンした憎悪の塊だからなぁ……【アーティファクト・聖浄の光】で何とかなってるけれど。あ、悪堕ちはしてます(笑)。

『妹役』……白リリィをメインとして上げるか迷いどころですよねぇ……。ぶっちゃけ、翼の代わりにしようかなぁ?

誤字・方言あれば報告をお願いします。
m(_ _)m
 
感想もあれば、お願いします!
いつも読んでくれる方々に感謝を……。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。