絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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活動報告に昔描いた漫画をupしてます。
気になる方は、ちょっと寄っててみてください(笑)。


ニ〇六話

双夜

 

 

前回、封時結界を展開して『戦闘!?』と思わせて逃げようとした俺だったが……本当に、闇の欠片と戦闘になりなにょはママから逃げ切れなかった。凹む。ムッチャ、凹む。

 

《馬鹿だ……純粋な馬鹿がいる……》

 

《……………………純粋な馬鹿?ああ、レヴィか……》

 

ウィンドを展開して見ていると、髪が水色のフェイトちゃんが武装隊と交戦に入ったところだった。ただ、なんと言うか……戦闘が純粋過ぎる。というか、パワーとスピードは凄いんだけど……戦術や戦略が真っ直ぐ過ぎるのがたまに傷だ。おかけで、武装隊がやや有利になっている。

それでも、水色のフェイトちゃんは膨大な魔力を使って、武装隊を力ずくで押切り何処かへ飛んで行ってしまった。

それを見終えた後、俺はフォークでケーキを切り取り、サクッと刺して大きく開けた口へと運ぶ。

 

ハム。モグモグ……ゴックン。

 

《うん。いつもの味だ……》

 

「そうッスね。美味しいッスね……」

 

神崎の同意を得て、俺は視線を横へと反らす。

神崎も同様に、視線をあるモノから遠避けてあらぬ方向に向けていた。そう、俺達は今『翠屋』と呼ばれる喫茶店に来ている。なんで、こんな所で油を売っているかというとまo……なにょはママから逃げられなかったからだった。

 

というか、逃がしてくれなかったんだよね。

 

「師匠、これからどうしましょうか?」

 

「イーの!キューケーするの!」

 

適当に幼児言語で、反論して言い訳で言っちゃった『疲れたの』フラグを回収している所だ。そんな事を言えば、なにょはママがどう動くかなんてわかり切っていたのに……一番、逃げられない場所に連れて来られてしまった。

 

《くっ……選択肢が……》

 

選択肢が、限定されるのはわかっていたけれど……まさか、鬼門に連れて来られるとは想定していなかった。

いや、ちょっと混乱していたのは否めない。

しかし……しかしだ!もうちょっと、まともな選択肢は無かったのだろうか?うっかり、テンパって『疲れた』なんて言い出さなければこんな状況には落ちなかったのに……あの時の自分が怨めしくて憎々しい。

 

「くっ……一思いに、殺せっ!って、状況ですね……」

 

《…………僕は、どこの女騎士だ?そんなのは、シグナムに言わせておけよ……》

 

《……あー……いや、シグナムはそんな事は言いませんね。むしろ、目をギラギラさせて手合わせを願い出るでしょう》

 

《バトルジャンキーも、考えものだよね……というか、それで工口方面に良く持ってイケたね?》

 

《ええ。頑張りました!》

 

《…………今でも、シグナムの事、好きな訳?》

 

《はい。好きですよ?あー、でも……()()()()世界軸の、()()()()になってくれた、()()()()()()が好きなのであって……この世界軸のシグナムには、何の感情もありませんけど?》

 

成る程。神崎は、無類のシグナム好きという訳じゃないらしい。そういう区切りを持って、【シグナム】を見ていたのなら翼への態度も頷ける。

だがしかし、それは本来あってはならない未来なのだ。

シグナムという女性は、本来ならば生涯独身を貫く騎士となるはずだった。そう、貫くはずだったのだ。

物語ーーアニメ・漫画【魔法少女リリカルなのは】ーーの世界で、転生者は【イレギュラーな存在】……という認識で間違いない。そんな、【イレギュラーな存在】が本来あるべき結果を歪めて物語の人物と添い遂げるなんて事はあってはならない。それにも関わらず、それが可能となったのはその世界が劣化複製世界だったからに他ならない。

劣化複製世界と言っても、そこそこの基盤を持った世界なので多少の歪みにもそこそこ対応が出来る訳だが……それでも、普通の世界よりも基盤が緩いので結末を歪めてしまうと、世界が【外】に排出される恐れがある。

 

《やっぱり、不味いですかね?》

 

《通常なら、干渉すら出来ないんだがな……劣化複製世界であるが故に、干渉も結末の変質も可能だった訳だ》

 

《どれ程の影響になるんですか?》

 

《さぁて、世界の許容範囲はそれぞれ違うからな……未知数、と言ったところだ……もう一つの方も、な……》

 

《聞いているだけで、ゾッとしますね……》

 

《全くだ……》

 

「…………いつまで、現実逃避しているんですか?」

 

「「……………………」」

 

キョトンとした表情で、最もなツッコミを入れてくるユーリ。昔は、こんな子じゃなかったのに……と冗談はさて置き、現在状況を確認する。

現在、俺達は『翠屋』のテラスでお茶している訳だが……そこには当然、こちらをニコニコ笑顔で両肘をテーブルの上に突き、両手に顔を乗せている【高町なのは】が俺達の様子を見詰めていた。なので、全力でヤバ気な話や大事な話は念話で内密に会話していたりする。ちょっと、神崎が対応仕切れてないけれど……気にしない方向で。

というか、管理局の嘱託魔導師の仕事はどうした!?

 

《おい、神崎。お前、どんなフラグを建てたんだ?》

 

《ちょ!?なんで、俺の責任になるんですか!?違いますよ。そんなフラグ、建設してません!》

 

「ケッ……なにょ姉、嘱託魔導師のお仕事は?」

 

「ちゃんとしてるよ?双夜くん達のお話を聞くっていう」

 

「「…………O、HA、NA、SHI~~~~……」」

 

とりあえず、戦闘に発展しないだけ……まだ、マシなのかもしれない。本来なら、高町なのはと肉体言語で語り合うハメになっていたハズだ。そうならなかった理由は、俺が高町なのはの事を『お姉ちゃん』と呼んだからだった。

これまで、馴れ馴れしく『なのは』と呼び捨てにされる事はあっても、『お姉ちゃん』と呼ばれる事は無かったが故にそう呼んだ俺に懐いてしまった訳だ。

 

「そう、お話。聞かせてくれるかな?」

 

「……………………」

 

まあ、高町なのはがサボっていてもフレールくんに付けてある光学迷彩搭載のBビットが、闇の欠片を屠っているので戦力低下にはなってはいない。ただ、管理局側に申告していないので、戦闘中唐突にピンクの砲撃が闇の欠片を蒸発させるというビックリイベントが起きている。

その為、リンディさんとクロノん辺りが所属魔導師に色々とクレームを受けている様だった。一番、怒っているのはシグナムさん。戦闘を邪魔されて、とても憤慨中らしい。

 

「私と同じ、魔法を使っているのも気になるし……」

 

「……………………」

 

砲撃後、周囲を見回しても砲g……高町なのはの姿はない。

ピンクの魔力光は、高町なのはの魔力光と認識されーーリンカーコアが、高町なのはのモノ故にーーているので余計に不思議に思われている。不思議に思われている理由が、管理局から監視されている俺達と共にいる事だろう。

多分、エイミィさん?が監視用のサーチャーを飛ばしているからだろうと思うのだが……それによって、俺達と高町なのはのアリバイが完璧だった。

だから、同じ術式を使う俺が疑われてはいるが……超長距離で、遠隔砲撃が可能なのかをリンディさん達が考察している。まさか、使い魔が魔力中継をしていてどこからでも敵を穿てるとは思ってもいないらしい。

それを聞き出そうとしているのが、目の前にいる高町なのはだったりする訳だが……完全にミス人選だよね。

 

「聞かせて、くれないかな?」

 

「嫌だって言ったら?」

 

「うーん……ちょっと、困る事になるかな?」

 

「ホゥホゥ……神崎、なにょ、姉は僕達をスターライトブレイカーで吹っ飛ばすつもりみたいだぞ?」

 

「うわぁー……暴力反対ぃー!」

 

「にゃ!?そ、そんな事しないよ!?」

 

「「ああ、それは嘘だね。間違いなく、なにょ姉(君)は僕(俺)達をスターライトブレイカーで吹っ飛ばすつもりだ」」

 

否定されたけど、数多の世界軸の傾向から考えてもその線が最も濃厚なのだ。統計しても、その可能性は否定出来ないだろう。まあ、最初に()()先入観を植え付けたのはフェイトちゃんなんだけど。その後、それを確定付けたのは守護騎士達だ。しかし、守護騎士は基本的にシャマル先生以外はバトルジャンキーだから仕方がないと言えば仕方がなった。まあ、見も蓋もない話になるが……世界そのモノがバトルを推奨しているからだろう。

 

「勝負をして、勝ったら勝者権限でなんでも出来ると信じているもんなぁ。もう少し、言葉の勉強した方が良いと思うぞ?自身で、理数系しか出来ない等と言い訳をせずに……って訳で、嘱託魔導師のお仕事はしばらくお休みかな?」

 

「それなら、現国な。言葉で、相手を言い負かせるくらいは出来る様にならないと……まあ、しっかり勉強しなよ。嘱託のお仕事なんて、本来はたまにするくらいで問題ない訳だし……ああ、アリちゃに弟子入りする方法もあるかな?」

 

「にゃあああ……」

 

神崎と二人で、勉強勉強と続けるとなにょはママは頭を抱えて奇声を発する。やはり、この世界軸のなにょはママも理数系以外の勉強は苦手らしい。

 

「…………って、アリちゃ?もしかして、アリサちゃん?」

 

「うん。アリちゃなら、言葉のみで相手を言い負かせるなんて朝飯前だろう?」

 

「ああ。確かに……高町さん、アリサさんに弟子入りしなよ。そしたら、肉体言語なんかで語り合わなくて済む様になるかもしれないよ?」

 

「弟子入り……肉体言語?」

 

「肉体言語というのはですねぇ……まあ、簡単に説明すると『拳で、語り合う』という前時代の醜聞ですね。高町さんの場合は、ディバインバスターでブチのめしってところがこの『拳で、語り合う』の部分に該当します。つか、暴力って事ですね!!」

 

「というか……完全に、脳みそまで筋肉で出来ている様な思考能力だよね。即ち、()()と……」

 

「学と教養がない者の代名詞ですね……」

 

「そこまで、言うんですか!?」

 

「「言わなきゃ、わかんないだろう!?」」

 

「ーーーーー」

 

何故か、なの姉は絶句した様な表情で沈黙。

まさかとは思うけど、その事に全く気が付いてなかったとでもいうつもりなのだろうか!?

 

「魔法さえ無ければ、見た目は普通の小学生なのに……魔法を得てしまったが故に、セットアップした瞬間から性質が前時代の不良少年みたいな『拳で、語り合う』という野蛮な暴力女子になったと……」

 

「キツい事言いますね。双夜は……」

 

「野蛮……暴力女子……」

 

「でも……事実、暴力女子じゃないか。言葉より先に、魔法でズドンだよ?完全に武力で相手をブチのめして……って、暴力以外の何モノでもないじゃないか……」

 

「まあ、確かに……暴力女子ですよね」

 

「……………………」

 

神崎達と、そんな話をしていたらなにょはママが完全に沈黙状態になってしまっていた。流石に『暴力女子』が堪えたのか、青い顔をしてブツブツと何か呟いている。

しかし、端から見れば一人の少女を寄って集ってディスってるだけの様にも見えるだろうけど……本人の自覚なき所への注意喚起なので許して欲しい。と、心の中でこちらを睨んでいる恭にぃに謝っておいた。

 

《不味いですね。少し、刺し過ぎたかもしれません》

 

《でも、誰かが言うべき事ですよね?》

 

《とりあえず、フォローはしとくべき?》

 

神崎達と、顔を突き合わせてフォローをするかどうかを相談していると、なにょはママのRHが通信を開いてフェイト姉からの伝言を伝える。すると、なにょはママは『行かなくちゃ……』と言ってフラフラと俺達から離れて行った。

 

「…………フォロー、出来ませんでしたね?」

 

「うーん。でも、話を聞かない馬鹿に暴力は必要だけれど……話を聞こうとしている奴に、暴力は不要だろう?」

 

「基本、犯罪者が話を聞くかは不明ですけれどね……とは言え、友人にまで暴力を奮うのはアウトでしょ?」

 

まあ、転生者に容赦する必要はないのでドンドン撃てば良いが、似た様なノリでフェイト姉やはやてをブッ飛ばすのは駄目だと思う。何はともあれ、未来で教えと違う事をしたからとティアナをズドンするのは、回避させたい事なのでここはコンコンと説明する必要があると考えていた。

 

「まあ、原作では何の救いもありませんでしたしね……」

 

「過去、自分がやらかした過ちを、生徒にはさせたくないってのはわかるけど……ズドンする必要って無いよね?」

 

「まあ……そうですね。ちゃんと、話し合っていれば回避出来ていた話ですからねぇ……」

 

「でも、アレで回避出来たんですか?」

 

多分、全く持って全然解消はされていないだろう。

むしろ、逆に暴走度が上がってしまったかもしれない。

しかも、最悪な事に今のなにょはママの周りには……話を聞かない転生者なる者がいるから、完全には回避できないモノと考えていた方が良いだろう。

 

「どこまでも、目障りですね……転生者ェ……」

 

「それは、仕方がない。ただ、まあ……この世界の転生者は、あの三人含めて数人程度しかいないらしい。前々回の世界で、美醜逆転をやったのが効いているらしくてな?余り、たくさん転生させてもあんな風に炙り出されたら、手も足も対策も出来ない事がちゃんと伝わったらしい」

 

「…………神々への情報伝達が、早いですね……」

 

「自分達が不利益になる事は、基本的に伝達速度が早いんだよ。まあ、僕も結構派手に動いたし……」

 

「そういう所だけは、抜け目ないんですね……」

 

「そりゃ、自分達が自由に出来る娯楽を失いたくはないだろうからな。それに、こちらが作ったルールの穴を探して抜け様とするアホもいるし……どこの世界でも、そういう事をする奴はいるだろう?」

 

「あー……そう、ッスね……」

 

そういう、ルールの穴を探す馬鹿は後を断たない。

そして、ルールの穴を見付けた馬鹿はそれを周囲に言い触らして……自分は、それをせずに穴に群がって来るアホを眺めて悦に浸るのだ。全く持って、悪質過ぎて言葉がない。

 

「どこにでも居ますよね……そういう奴……」

 

「オレオレ詐欺とか、バリエーション豊富だからねぇ……」

 

「オレオレ詐欺!!《神殺し》の世界でも、そういう詐欺があったりするんですか!?」

 

「あるよ?そして、それに引っ掛かる馬鹿は多い。それによりブチギレて、組織力を総動員して捜し出し、引っ掛かった事を馬鹿にされて、何もかも蒸発!っていう事件は後を断たないんだ」

 

「んん!?それって、引っ掛かってるの……《神殺し》本人の様な気がするのですが?」

 

「そだよ?」

 

「…………《神殺し》が、引っ掛かるんですか!?」

 

「遺憾な事ながら、そういうのは後を断たないんだよ」

 

「…………どういう内容なのか、とても気になります……」

 

「ショボい話だよ?でも、傾向はあるから警戒は容易だね」

 

「どんな、傾向なんですか?」

 

「高級食材関係」

 

「高級食材関係?」

 

ぶっちゃけ、稀少食材に関する詐欺が多い。

稀少食材なので、基本的に市場に出回りにくく高級食材として成り得る訳だ。《神殺し》が運営する彼の【組織】は、“死の商人”と呼ばれる武器商を営んでいるので収入源が高い。しかも、一つの生命体として完成ーー普通に、強いのでーーしているが故に武力的な面で敵が少ないっていう理由もあって、そういう詐欺に騙されやすいのである。

 

「……………………」

 

「ってな訳で、その慢心している部分を突かれて騙される。騙された事に気が付いた馬鹿は、組織の情報網を使って草の根を分けて捜し出す。なので、犯罪者共はバレる事を前提で蜥蜴の尻尾切りをして来るから、大本が捕まるまでにやるのは資金隠しなんだよ……」

 

「なんか……切実ですよね……」

 

しかも、胃袋事情なので一部の大食らいにはガチ切実な話だった。因みに、俺は全く詐欺にあった事はない。

むしろ、詐欺師側だったりする。

 

「ちょっと前に、稀少食材に味が良く似たゲテモノ食材があったんだが……超安かったんで、それを叩き買いにして数万倍の金額で売ってみたら……」

 

「ん?……って、詐欺師は師匠か!?」

 

「ウム。僕の信用を逆手に、安いゲテモノ食材を稀少高級食材並の金額で売り捌いたら飛ぶ様に売れてなぁ……ウハウハだったんだよ(笑)!」

 

十個中二個は本物を使い、残りの八個は偽物で疑って来る奴には本物を……疑わぬ者には偽物を売り付けてやった訳だ。

当時の俺は、基本的に飯を栄養剤等で済ませていたりしたので『食わん』の一言で言及してきた馬鹿を突っぱねたりして信憑性を引き上げたりしていた訳だ。

そのせいもあり、ゲテモノ食材は稀少高級食材として売れたのである。おかげで、ボロ儲けだった。

 

「バレなかったんですか?」

 

「バレたところで、魔王化する俺に文句言える奴がいるとでも?それに、【真実の瞳】を持つ奴には売ってないし(笑)。例え、それを視られたとしても騙されている事を告げ口する奴はいないさ。なので、その後【真実の瞳】持ちがしばらく詐欺集団と化してたよ?」

 

「……………………」

 

「【真実の瞳】持ちが売る、偽物高級食材。信憑性と、信用性は折り紙つき。いやー、良い商売だった(笑)」

 

「鬼だ……ここに、本物の鬼がいる……」

 

基本的に、【真実の瞳】持ちは人格が破綻している奴が多いので、先陣を切ると後に続く馬鹿が続出する。主に商売関連では、『その手があったか!!』と目から鱗を溢す奴が多い。なので、【真実の瞳】持ちは是非を計る場にしか呼ばれにくいのである。

 

「他にも、【真実の瞳】を使った詐欺は多い」

 

「とても、嫌な話を聞きました……」

 

「最悪ッスよ……師匠……」

 

「良いじゃん。やったもん勝ちだよ……」

 

最終的に、【始まりの魔法使い】が出張って来て《コキュートス++》で氷浸けにした訳だけど気にしない。それでバレて、ほとぼりが冷めるまで【外】をフラフラ……セイビアからの依頼で、日々を凌いでいたとか教える必要もないので沈黙する。他にも、やった詐欺は多いがゲテモノ食材事件程稼げた話は無かったので覚えていた訳だ。

 

「また、ああいう商売……やりたいねぇ……」

 

「鬼、悪魔、人でなし!もし、機会があるなら……次は、俺も誘って下さい!!」

 

「ふぇ!?なんで、そうなるんですか!?」

 

「一度は、騙してみたいランキングに《神殺し》が入っているからに決まってるじゃないか!!」

 

その気持ちは、わからないでもない。

《神殺し》って、そこそこ強大な存在だもんなぁ。

それを、掌の上で転がせるならば多少のリスクは目を瞑りたくなるだろう。という俺も、似た様な感情で詐欺を繰り返しているので神崎を嗜める言葉を持ち合わせてはいなかった。それに、そういうネタには事欠かないので問題ない。例えば、SAOモドキ世界の転生者御用達アイテムとか?

 

「そうだなぁ……超高級食材で、出汁を取ったラーメンみたいな、超高額レベルのラベルを使って安いラーメンを売るとか……で、鉄に店番させて俺達は即効離脱すれば……」

 

「…………それ、下手すれば鉄が捕まりません?」

 

「何言ってるんだ!?蜥蜴の尻尾切りは、必要な処置だろう?ついでに、トーマも巻き込んでやれば良いさ!」

 

「それ、黒幕が誰かバレません?」

 

「そんなヘマを、僕がすると思っているのかい?僕はただ、鉄に仕入れの基本と売買の基本を指南するだけさ。まあ、ちょーぉっと偽物を掴ませてやるけど。僕がやるのは、彼等の目利きを試す行為で……それ以上の事は何も。上手く行けば、ピンはねして甘い蜜を頂くけれどね(笑)」

 

「……………………ここに、極悪人がいる……」

 

「えー……指南したのは僕だから、売上が上がれば授業料を頂くのは当たり前だろう?」

 

「……鬼畜だ……つーか、マジで詐欺師じゃないですか……」

 

「だから、最初から詐欺だって言ってるじゃないか……」

 

「師匠、恐い……」

 

「にゃははは。さて、三人目が現れたみたいだよ?とりまー、UーD出現まで時間も無いみたいだし……そろそろ、決戦場に移動しようか?」

 

「はぁ……了解ッス。でも、もうしばらくは掛かると思いますよ?なんせ、その間に対処法が検討されるんで……」

 

「構わないよ。僕達がやるのは、時間稼ぎとUーDの抑え込みだけだから。流石に、ユーリの同位体を蒸発させる訳にもいかないからね……」

 

「ふふ。ありがとうございます、双夜!」

 

「うん。じゃあ、その前に……『タマ無し』と、『マッチョ』を潰しちゃおっか?」

 

「このタイミングで、管理局の戦力を削るんですか?」

 

「ハッ。管理局の戦力ぅ~?どちらも、使えないオマケだろう?削った所で、然程の変動でもないさ」

 

「そうですね。管理局の戦力と言うのなら、もっと頑張らないとイケないと思います」

 

「そうそう、ユーリの言う通りだよ。じゃ神崎、これで勘定を払って来て!」

 

「いつの間にお金を?」

 

「ふふふ……」

 

《前の世界のヤツ。どうせ、同じのが二枚になるだけだからねぇ……偽札にはならないよ?》

 

「……………………」

 

《今回は、本当に悪人ですね……師匠……》

 

その反論に俺は、ニヤリと笑って返すのみに留める。

じゃあ、最終決戦を始めようか!

 

 

 

 

 




双夜が、とっても悪い子だったって話でした(笑)。
そして、《コキュートス》が使われたネタを紹介。
まあ、大まかな話は違うけれど……原因が、『詐欺』であったのは本当。最後まで、エピソードを思い出せなかった(笑)ので似た様な感じにしてみました。今尚、思い出せないでいる。多分、高級食材ではなかったんだよ。
もっと別の、生活用品?に近いモノだったんだけど……毎日使う、ナニか……(困)。全く、思い出せないね。現物を見れば良いんだろうけど、中学~高校に掛けて見付けた画期的なモノだとしか思い出せなかったよ。はてさて、何だったのやら(笑)。なので、高級食材って事にした。
稀少で、お高い何かであるなら納得出来るかなぁって。

そして、次回!UーD戦ではないよ(笑)。
転生者排除戦です(笑)。神崎が、ドン引きします(笑)。

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m(_ _)m
 
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