絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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いつかあるであろう……未来の風景。ある意味、爆弾(笑)。
とりあえず、この『未来の風景』を読んだ人の意見が聞きたい。ああ、『文章が上手い』とか『話のネタが良い』とかではなくて……出てくる特定のキャラクターの感想が聞きたいだけだから(笑)。まあ、お試し?みたいな話。
誰とは言わない。
あー、それと適当に思い付いたモノを色んなネタを突っ込んで混ぜ混ぜしただけの話なので内容は微妙だよ(笑)。
中途半端な世界観でやっているからね(笑)。


IF番外編だよん(笑) ニ一五話

???

 

 

そこは、かつて《神殺し》が運営する【組織】が存在した『次元の果て』と呼ばれた場所。何もなく、ただ……ただ灰色の空間が広がっていた場所だったのだが……今は新たな世界が生まれ、日夜命が生まれる普通の世界となっていた。

生まれたばかりの星は、最初こそゴツゴツとした荒れ果て放題の荒野だったが……少しずつではあるけれど、大地に緑が増えて青く輝く星へと変貌しようとしている。

様々な次元と、世界を蹂躙していた『厨二b……《神殺し》の組織』は如月双夜の尽力で滅び……現在は、口伝で伝わるだけのモノとなっていた。栄華を極めた、【《神殺し》の組織】は双夜によって解体され新たな世界の礎として【滅びた】とされる。

しかし、それを知る者は少く……如月双夜と静・クリスティーナ=D=アスフォードとその仲間達が知るのみとなっていた。

そして、過去へと消えた彼等の後を継ぎ永遠の時を過すのは如月双夜を含む後継者の者達。

これは、そんな彼等の未来風景である。

 

 

 

Side Change!(使い魔の誰か(笑))

 

 

誰もいない、その無人の惑星に双夜達は来ていた。

元々は、新人類の惑星として生み出されたのだが、とある理由で知性ある生命体を創らず無知性の動植物だけが生きる楽園とした惑星だ。そして、その理由が目の前に広がる【数人の名前が刻まれた見上げる程の慰霊碑】である。

それ等が、所狭しと並んでいて……大きく整地された野原を埋め尽くしていた。

そう、そこはかつて栄華を極めた《神殺し》達の墓地。

遺体等は存在しないけれど、そこは確かに彼等の為に造られた場所だった。

 

「……………………」

 

その場には、何処かの誰かが持ち込んだと思われる物体が山程積み上げられている。きっと、《神殺し》達に救われた多くの人々が持ち寄ったお供え物だと思われた。

かつての【組織】は、《旧・神族》との戦いで保護した多くの被害者達を囲っていた時期がある。時代の流れによって、少くはなって来ているけれど……それでも、救われた者達の子孫が今尚感謝の気持ちを持ち寄って来ていた。

 

「フム。墓参りも、これくらいで良いのではないか?」

 

「ああ。【魔導兵器】達も満足してくれただろう……」

 

暫しの黙祷を捧げ、双夜達は片付けをして立ち上がる。

本当なら、全ての墓を回ってメンテナンスしてやりたいが……数が数なので、双夜達は『始まりの魔法使い』の名が刻まれている慰霊碑だけを参っていた。

 

「それで、結局の所……ソナタが、『始まりの魔法使い』となるハズだった者の転生体で間違いないのか?」

 

「ん?ああ。俺は、【魔導兵器】に至らなかったルートの『始まりの魔法使い』……もとい、『終演の魔法使い』だ。まあ、魂だけが同一の存在なんだが……本当の意味では、異なる存在なんだぞ?」

 

双夜は、何の気兼ねなく晴れやかな表情でそう言って苦笑いした。()()()()()()()()、時間停止の魔法を暴走させて創世記へとタイム・スリップするハズだった【彼】は、魂の共鳴によって己の辿る未来を知ってしまう。

それにより、その【魔導兵器】としての()()的な未来を嘆いた【彼】は、運命を捻曲げて【転生魔法】で次代へとその未来を放棄した訳だ。

その結果、生まれたのが【如月双夜】という少年。

転生の際、運命を捻曲げる為に行ったのが等価交換の原則を用いた代償・対価の魔法。デメリット特典を、加分に得る事で起動する()()()()()を使用した訳だ。

それ故に、双夜にはマイナスの特典が数多く附与される事となった。彼の誤算は、双夜が魔王化した事だろう。

 

「結局、俺一人ではその運命を変える事は出来なかった……全く、()ながら面倒な方法で転生したモノだ……」

 

「フム。私達に助力を願っても、彼の破滅を避ける事が出来ないレベルの特典だったからの……」

 

「全く、嫌になる話だが……結局の所、アレって俺が神格を得なければどうにも成らない話だったから……人間のままでは絶対に回避出来ないモノだったらしいぞ?」

 

「…………では、ソナタが過去に干渉し初めて運命が変わるという話だったのか!?」

 

「ああ。しかも、その後も絶望は付いて回って……その運命に立ち向かい撃ち破らなければ幸せになれないっていうトンデモレベルのデメリット特典だ」

 

「運命とは……ソナタの親族の事か?」

 

「ああ……今だから言えるが、そこまでしないと【魔導兵器】ルートになって()という概念を世界に撃ち込む楔となるっていう人生になっていただろう……」

 

「そこまで、強固な運命だったのか!?」

 

「ああ。だからこそ、俺のデメリット特典は幾度も付いて回った訳だけど……クソ面倒臭ぇ、【メビウスの円環】から抜け出る為には、それくらいの爆弾が必要だった訳だ……」

 

その結果、双夜が生まれるまで【始まりの魔法使い】は創世記から己が生まれた世界に至るまでの時間を永遠とループしている。それは、同じ時代に同じ魂を持つ者がいる事を何かが嫌うかの様な反応だった。過去に飛ばされた【始まりの魔法使い】は、過去に飛ばされたショックで気絶する。

それを神々が、強大な魔力に引かれ確保する訳だ。

【始まりの魔法使い】は、この気絶中に【魔導兵器】へと改造される。そして【魔導兵器】とは、神々が捕まえた()()()()()()()()()()を記憶と感情を削除し純粋な戦闘能力を高めた神敵を排除させる為だけの戦闘マシーンである。

故に、【魔導兵器】と化した【始まりの魔法使い】に過去の記憶はない。だからこそ、本人にループしている自覚がなかったのと……無限ループしているハズなのに、聖セイビアを含む数人くらいしか気が付かないなんて事態に陥ってしまっていた訳で。

それに気が付いた()()()()()は、その【メビウスの円環】をブチ壊す爆弾を考え付き実行する。その結果が、双夜の()()()()()の神格と呼ばれるモノだった。

希望と絶望の神格は、双夜の固有能力と併せると強固な運命すらブチ壊せるモノとなる可能性を秘めていたという。

まあ、可能性は可能性であって絶対ではなかったらしいのだが……()()()()()は、ほぼ零に等しい確率のそれに賭けた。ぶっちゃけ、とんでもない賭博師である。

他に、もうちょっとマシな確率の可能性があったと言うのに……刹那級の可能性に賭けるなよ!?と言いたい程だ。

 

「トンデモない賭博師だな……」

 

「全くだ。まあ、成功すれば一番確率が高い上に再発防止の楔も打てるけどな……」

 

「……それが、目当てなのでは?」

 

「多分なぁ……」

 

それ故に、【彼】が如月双夜に()()のではなく……別人格として、如月双夜の中に不干渉状態で存在していた理由である。余程、不確定要素を多くしておきたかったモヨウ。

 

「双夜。お迎えが来ましたよ?」

 

呼ばれて振り返れば、ユーリ・エーベルヴァインが双夜達を迎えに来ていた。彼女は、彼の世界の任務を終えた後も双夜達の人生に同行してくれた数少ない友人である。

 

「ん?もう、そんな時間か……双夜、ユーリが迎えに来てくれたぞ。直ぐに行く、先に向かっておいてくれぬか?」

 

「はーい♪」

 

静の返答を受けて、ユーリはニコニコ笑顔で来た道を戻っていく。その後ろ姿を見送って、双夜は荷物を持つとユーリが戻って行った方向に向かって歩き出した。

 

「昔は、静に突っ掛かっていたのになぁ……」

 

「お主が、あの者に手を出しておったからだろう!?というか、私が願ったという呪いはどうしたのだ!?」

 

「いやー、女らしくない者には無反応だったんだよ(笑)。それに、ペチャバイな静が好きだった事もあってユーリは普通に受け入れられたんだよなぁ……」

 

「ロリコンか!?貴様!?」

 

「いやいや、静と付き合っていたからこそあのチョイスなんじゃないか……覚えているだろう?お前と付き合っていた頃、お前の状態に趣味を合わせてたんじゃないか!」

 

「くっ……寸胴だった自分が怨めしい……ーーー陰気臭い思い出話は、ここまでにしよう。迎えが来た以上、私達の()に戻らねばな?」

 

アッサリと、話をブチ切った静は手ブラのまま坂道を下っていく。双夜は、その後ろ姿に視線を向けて小さく溜め息を吐くと、この後のスケジュールを思い浮かべ続いて大きな溜め息を吐き出した。

 

「もう、時深も来ておるだろうな!」

 

「カオス・エターナルかぁ……悠人やアセリアも来てるんだろうなぁ……面倒臭い」

 

「ふふふ。そう言うでない。神崎夫妻もおるのだから、アヤツ等で発散すれば良かろう?」

 

「大悟と翼か……鉄も居るだろうから、ストレス発散対象は多いとも言えるが……ローガスが、居ない事を祈る……」

 

神崎大悟と不知火翼は、ぶっちゃけると結婚した。

ただし、翼に至っては本人の希望通り転生している。

なのに何故、こちら側にいるかと大悟が連れて戻って来たからだ。ただ、双夜達はその理由や経緯等は聞いていない。本人達が嫌がったのと、双夜自身が気にしなかったのが大きいだろう。まあ、静が翼に聞き出してはいたらしいが双夜は二人の関係にほとんど興味を示さなかった。

神崎に至っては、あの世界が終った後も漫画やアニメの知識を補充しつつ双夜に付き従っている。本当なら、あの世界が終った所で契約が自動解約されるはずだったのだが……本人が、解約しようとする双夜に『何言ってるんですか?別に、漫画やアニメはこの世界だけって訳じゃないでしょう?』等と宣った為に契約が解除されなかったのである。

その結果、任務を終えたハズなのに契約が切れないという事態に陥り、双夜は渋々彼を雇い続ける事にした。

その後、鉄も神崎同様《神殺し》に至り一般的な転生が出来なくなってしまったので、無理矢理魂を引きずり出して《神殺し》の肉体に突っ込み【組織】に預ける事となる。

そして、最低限の知識と戦う術を与えて様々な創作系世界を中心に様々な世界を巡る事となった。

そして、神崎は相も変わらず原作人物に粉を掛け……鉄はお調子者のまま、暴走状態となり原作と二人を引っ掻き回す。双夜は、辟易としながらもそんな騒ぎを受け入れて世界を旅して回のだった。

そして、ローガスとは、カオス・エターナルのリーダー【全ての運命を知る少年ローガス】その人である。

彼がいると、活動資金の打診をしてくるので双夜は面倒臭く感じていた。

 

「金欠なのはわかるが……顔を会わせる度に、金金と言われるのは鬱陶しくて敵わん……」

 

「ふふふ……御愁傷様」

 

「しかも最近は、神崎にも粉を掛けているらしいぞ?」

 

「……黄金律持ちは大変だの?」

 

「はあ……会いたくねぇ……」

 

頭を掻きむしりながら、大きな溜め息を長々と吐き出して双夜達は慰霊碑郡から離れて行った。

 

 

 

……………………。

 

 

 

疲れた様子で、肩を落とし発着場に辿り着けばそこに居たのはヨーティア・リカリオン。疑問に思い、双夜が周囲を見渡したがイオ・ホワイトスピリットは居なかった。

 

「なんで、ヨーティアがここに?」

 

「あ!?せっかく、この私が忙しい中迎えに来てやったと言うのに……感謝の言葉もないのか!?」

 

「……はあ?どうせ、イオから逃げて来ただけの癖に……何を恩着せがましい事言ってやがるか!?」

 

「チッ……これだから、察しの良い奴は……もう少し、悠人を見習ったらどうだ!?」

 

「何故、あんな鈍感を見習わなければならない!?」

 

この我が儘人は、自分の興味がある事しか研究しないエーテル技師である。今は、エーテル技術ではなく双夜が考案開発した魔導技術を専考している技術者だ。基本的には、双夜と共同開発をしている事になっているのだが……ヨーティアの自由人っプリによって、双夜が納期を守っても研究が進まないなんて事は良くある事だった。

 

「あっはっはっ!鈍感かぁ……言い得て妙だねぇ。しかし、鈍感である必要はあるんだよ?」

 

「必要なら、スルーするさ……それよりも、ちゃんと納期を守っていただきたいモノだね。と、時深か……」

 

「双夜さん、お久しぶりですね」

 

「なんだ、まだ悠人を狙っているのか?」

 

「ぶくっ……」

 

「くっ……な、なんの事でしょう?」

 

時深を視た瞬間、口を突いて出てしまった一言にヨーティアが吹き出し、時深は一瞬激昂するも何とか心を落ち着けて深窓の令嬢風を装う。

 

「あ?だって、今被ってる猫って悠人に自分を良く魅せる為の被り物だろう?」

 

「ぶはっははははは!!」

 

ヨーティア、我慢の限界を突破したのか大爆笑に沈む。

時深は時深で、化けの皮が剥がれたのか大激昂。

罵詈雑言を早口に撒き散らしながら、符と短剣を抜いて攻撃をしてくる。だが、俺はコイツ……いや、コイツ等の弱点を知っているのでポツリと呟くだけで抑える事が可能だった。やり方は簡単。コイツ等の活動資金の大半を俺が出しているのだから『今回の予算は、縮小するね?』と言えば良い。他にも、『悠人に泣き付いてやる』でも構わない。

もしくは、《ルール・ブレイカー》を使って戦力増強を謳いつつ、ライバルを増やしてやれば良い訳だ。

まあ、それは悠人と要相談だが……割とチョロインな時深なので、対応策は圧倒的に多かった。

 

「あんまり面倒を起こすなら、予算縮小するよ?」

 

「ぐっ!!」

 

ポツリと、双夜がそう告げると時深は動きを止めた。

とは言え、双夜達にとってカオス・エターナルの協力は必須故に切り捨てる事はしない。彼等の協力あってこそ、ロウ・エターナルへの牽制は成り立っているからだ。

ただ、彼等は平行世界への移動が不可能だ。

それと、特定の世界へしか移動も出来ない。

故に、扱い的には不便であるが永遠を生きる彼等の存在はそこそこ重要だった。なので、予算に限りのある双夜には接触出来た平行世界軸のカオス・エターナル全て平等に扱わねばならない。ただ、彼等にその事を告げていないので彼等のリーダー・ローガスは割と無茶振りをしてくる。

いや、ローガスの事だからその事を知った上で無茶振りをしてくるのかも知れない。

 

「全く、誰のおかげで君達が多少の不自由はあれど、そこそこマシな生活を送れると思っているのかねぇ……」

 

「うぅ……」

 

「一般家庭よりは下回るかもだけど、流石にパンのミミで空腹を凌ぐ事は無くなったんだから良かったじゃないか……君の思い人にも、感謝されているんだぜ?」

 

「うぅぅ……うわあああぁぁぁん!!」

 

時深は、泣きべそをかいて逃げ出した。流石に遠回しに、『甲斐性なし』と言われたのは傷付いたらしい。その後ろ姿を見送って、双夜達は大きく溜め息を吐き出した。

現在の双夜達が担っているのは、双夜自身が進め続けて来た世界を制定する神の複数化(改革)だ。

双夜は、多くの神々を助け事情聴取を行い、神が《墜ちる》原因を究明したのである。それが、神が求める理想と実際に至る現実との余りある差が神の苦悩となり……それが絶望へと至った時、神は人から溢れた負の感情に染められて《堕ち神》となるのだ。故に、《堕ち神化》を回避するには理想と現実の差を開き過ぎない様にしてやれば良いと結論付けた。その為に、経験豊富な元・神をアドバイザーとして採用して派遣する事を思い付いたのである。

そのアドバイザーとして、一度堕ちた経験のある神(浄化済み)を新たに生まれた神の元に送り出した。ただ、経験豊富な元・神の数にも限りがあるので、複数ある管理世界の中心に配置して定期的に神々の元を訪れさせる方法を採る。

結果、《堕ち神》へと墜ちる神が激減したのだ。

即ち、双夜の出した結論が有効である事が証明されたのである。よって、双夜の政策は直ぐ様取り入れられ《堕ち神》に成りたくない神々が我先にとアドバイザーを求めた。

それにより、《堕ち神》被害は減って行くのだが……《堕ち神》事変が落ち着いて行くと、それとは別に良くわからない現象が確認される様になる。

それが、順調に運営されていたはずの世界がある日唐突に消滅するという不可思議な現象が報告される様になった。

だが、その頻度は少なく多少の疑問はあったけれど、別の案件が優先されて彼等は気に止めず原因不明のまま放置される事となる。ただ、報告だけは上げられていたので、当時暇を持て余していたーー《旧・神族》の殲滅後、【組織】の後始末に残っていた奴等ーー【鮮血の】や【風紀委員】が調査に乗り出す事となった。まあ、時間がそこそこーー暇人達。まあ、暇と言っても時間経過で処理が終わるモノを見届け様と残っていた者達ーー余っていたという理由もあって彼等は嬉々として手伝ってくれた訳だ。

その結果、カオス・エターナルとロウ・エターナルの存在を知る事となる。右京右折はあったけれど、カオス・エターナルに協力する事となり新たなカオス・エターナル・悠人少年と共にとある世界を救う。

だが、その際に“永遠神剣“と呼ばれる人を神にする特殊な武具の存在を知るのだが……余りにも特殊な武具だった為、それを【組織】の誰かが創ったのではないか?という話になった。しかし、その時にはかなりの数の神殺しが双夜によってこの世を去っており、誰が創ったのか記録も何も無かったが故に突き止められなかったのである。

その結果、双夜の【組織】解体後の仕事が増えた訳だ。

 

『もしかしたら、神殺しの創ったモノが誰にも知られずに眠っているか、使用されているかもしれない』

 

下手をすれば、【組織】の面汚しである『エターナル・エンド』の作品もあるかも知れないのである。

それを知った残り者達は、それはそれは『荒れた』とも。

漸く、【究極の願望】が叶うかも知れない状況で最悪の問題が浮上したのだ、落ち着いていられる訳がなかった。

しかし、双夜は予定通りに神殺しを終わらせて行く。

何故なら、彼の結論は『成る様にしか成らない』というモノだったからだ。組織力が縮小され、今や全盛期の半分以下となった現状では無限に増え続ける世界を回る事は不可能に近い。それならば、後手に回して事が起こった後に出来るだけ被害を少なくして収拾してしまえば良い。

かつて、『母』と呼んでいた彼女達の時代では百万が限界だったけれど。今は、【組織】を遥かに超える人材の宝庫となっている。その上、不死性が高く成人男性の約10倍の身体能力(人間とは言ってない)を持つ使い魔であるならば、後手に回っても収拾は容易い……という現状があっるので双夜は待つだけで良かった。

事が起こってから、時間を開けて辿り着いても使い魔を放って【船】に引き込もってしまっても、問題なく解決が出来るだけに焦る事もない。それに、例え失敗したとしても《ルール・ブレイカー》を使って何度でもやり直しが可能な双夜にとって然程苦でもなかった。

 

「時深も、もう少し大人になれれば改善すると思うんだけどなぁ……あの、永遠神剣の特性は厄介だ」

 

「不憫よな……関わらなければ、傷付く事も……甲斐性なし等と、言われる事もなかったのにな……」

 

「ふふふ……時深は、悠人に絡めてからかうと面白い」

 

残酷な笑顔で、時深を虐めていた事を告白した双夜はニヤニヤしつつ、停泊中の自分の【船】へと戻っていく。

そして、居間に入ろうとして回れ右をした。

だが、逃げる前にガシッ!と肩を掴まれ無理矢理居間へと連れ込まれてしまう。振り返れば、ニコニコと暗黒オーラを纏うローガスが立っていた。居間に入ろうとした時は、ソファーに身を預け寛いでいたハズなのになんでこんなに素早く行動が出来るのやら。まあ、永遠神剣の能力なんだろうけど……とっても、ウザくて鬱陶しい奴である。

 

「世辞はいい。あ、金の打診は受け付けない。融通する気もない。特別に多くする気もだ。てか、喋るな。黙って、帰れ。それ以外は、紙面での報告書を作成しろ。それ以外は受け付けない」

 

「くっ……何も出来ないではないか!?」

 

「ロウ・エターナルの尻を追い掛けてろ。タキムスだか、テムオリンだか知らんが……さっさと、方を付ければ良いだろう?」

 

「それが出来るなら、とっくの昔に終えています!」

 

背後から声がしたので振り返れば、いつの間にか復活した時深が出入り口で仁王立ちしていた。

あれ程、手酷く罵られたのにこの復活の速さからして永遠神剣を使い自身の時間を進めたモヨウ。

もしくは、ただのマゾなのかも知れない。

 

「あ!今、私を変態扱いしませんでした!?」

 

「…………被害妄想、乙wwww」

 

そこへ、神崎が割り込んでバッサリと時深を切り捨てた。

漸く、現れた神崎を見上げて……微妙に御機嫌な感情を読み取った双夜は次に出入り口近くにいる翼に目を向ける。

翼は、少し汗ばんだ感じで何故か頬を赤く上気させていた。それに、双夜は疑問を感じて視線を下へ。

微妙に乱れた翼の服装が、何となく遅れた理由を物語っていたので、それを察した双夜の目がジットリ据わったモノとなり神崎を凍てつく様な視線で見上げた。

 

「…………墓参りの日に、サボって情事か?祟られろ……」

 

「いやー……翼が、あんまりにも可愛くてムラムラ来ちゃったんですよ!あれは、耐えられませんって(笑)」

 

「翼、能力を取り戻しているんだから昔の様にプチっと出来るであろうに……何故、自由にさせておく?」

 

双夜は、『プチッ』の所で手を皆に見える様に握り締める。それを見たローガスや時深が、少し青い顔をしていたが気にする事なく辛辣な言葉を告げる双夜。

 

「全く……昔のお前だったら、『俺は、リア充に成る為に生まれ変わったんじゃない!物語の登場人物と、イチャコラする為に生まれ変わったんだ!!』って言ってたのにな」

 

「止めろ!黒歴史を掘り返すんじゃない!!ヤメロ!」

 

「それが、今じゃあリア充だっていうんだから……本当、未来なんてわからないモノだよな……」

 

言って、双夜は大きな溜め息を吐き出す。

あれだけ、現実?的女性と結ばれる事を拒絶していた神崎は、どこがどういう風に変化したのか……かつての()鹿()は翼と結婚するに至るまで変わり果てていた。

しかも、神様転生で女神の様な美しさを得ていた頃の翼ではなく……一般的な転生により、ごく普通の女性となった翼を心底愛しているなんて状況だ。

 

ぶっちゃけ、別人である。

いや、というか……マジで、誰だ?コイツ……?

 

「もう、良いじゃないですか!?師匠は、俺と翼が一緒になれば良いと思っていたんですよね!?なr「全然」……ちょ、じゃあどうするつもりだったんですか!?」

 

「お前が、物語の登場人物に手を出せない様にする為の要員程度の扱いだった。でもまあ……『結果良ければそれで善し!』なんだろうな……」

 

双夜は、神崎がちゃんと()()を見て己のトラウマを克服し()()に存在した女性(魂)と結ばれた事を嬉しく思っていた。何故なら、物語の登場人物と結ばれたいだなんて、とても不健康な事に執着する転生者が不憫で成らなかったから。本来であるならば、現実を見据えて向き合いその世界にいる者と添い遂げるのが常識であるからだ。まあ、双夜の()()は【静・クリスティーナ=D=アスフォード】が中心だった訳だけど。

閑話休題。

 

 

 

……………………。

 

 

 

ローガスとの、決算報告と予算会議を終えて双夜が自室に戻ったのは明け方だった。双夜は、一旦シャワーを浴びて頭を切り替える。多少、睡眠を取った方が良いのだがこの後の予定を思い返しても、然程大きな商談も無ければ軍を編成する必要もない。ただ、長距離の移動があるだけだった。

故に、幾らでもお昼寝する時間はあるからと判断して愛しい人を起こしに寝室に向かう。だが、それが誤りであったと思い出したのは朝食の為に食堂へと入った瞬間であった。

それは、取り返しの付かない油断だったと言えよう。

何故なら……食堂に入った瞬間、目に飛び込んで来たのは食堂の椅子に座る神崎大悟とその膝に抱きすくめられている翼がいたからだ。二人は、とても仲むつまじそうに……イチャイチャイチャイチャイチャイチャと(苛)(怒)していやがった。

 

「はい、あーん♪」

 

「あ、あーん……」

 

「おいちぃ?」

 

「え、ええ……」

 

「そっかー、じゃぁ翼も俺に食べさせてくれる?」

 

「えぇ!?あ……そ、そうね…………は、はい……」

 

(誰だ?コイツ……(素)by作者)

 

「あーん……んー、おいち♥」

 

「そ、そう……よ、良かったわ/////」

 

「くぅうぅぅぅ!あーもう、翼は可愛いなぁ!!」

 

「うぅ……恥ずかしい……」

 

「「ヂッ、爆ぜろ……」」

 

その光景を見た瞬間、双夜と静の心が一つになった。

食堂の隅には、この桃色空間に耐えられなくなった者達が集まり、我関せずという感じで慎ましやかに朝食を採っている。しかし、微妙に表情が引きつっているので神崎達の桃色空間の余波は確実に彼等の精神を削っているのだろう。余りにも、格差のある光景に同情の念が湧く。

 

「……………………」

 

「……………………」

 

「…………戻るか?」

 

「……そうね……」

 

居たたまれなくなった双夜達は、静を伴って来た道を戻って行く。その後、他の船客からクレームが来た為に神崎夫妻は双夜の『☆O☆SHI☆O☆KI☆ディバインバスター』……青銀の極光で、次元の果てへと吹き飛ばされて行くのだった。

 

 

 

 

 




つか、ガチで『誰だ?コイツ……』。

神崎大悟が、丸っきり別人と化している世界。余りにも、居たたまれなくなったので早々に終わらせましたが……これ、双夜の時よりも酷くない!?まあ、ちょっと調子にノッてやり過ぎた感のあるオチになったけれど……後悔はしていない!!

って訳で、《旧・神族》を殲滅して【組織】を解体した後のお話でした。後から出てきた問題は、全部双夜に押し付けて《神殺し》達はこの世を去ります。神崎とか永遠のアセリアキャラがいたりするけど(笑)。まあ、その辺はいつ頃組込む予定だったのかを覚えてなかった作者のせいですね(笑)。
記録にも残ってなくて困った困った(笑)。
前に、チョロット書いた記憶があったのですが……まあ、それは時間移動で過去に来た方々との交流?な話なので気にしないで(笑)。実際、過去へは行けるんだよ(笑)。双夜達がいる未来に過去の人物が来れないだけで。《旧・神族》も行けません。理由は、不明。まだ、誰も解明してないけれど……多分、皆の希望なんだろうね。『過去の亡霊は、未来(平和な時代)に来るな!』と知的生命体達の『死にたくない』という気持ちが抑止力となり過去の存在は弾かれているんのかも知れない。てな訳で、過去の人物は未来には入れなくなってたりします。いやー、面白いですよね(笑)。
あ、セイビアと他数名は残りますよ?ウッドローとか。
流石に、飛龍やロック・ウォーは残らないけど(笑)。
一部のキーマンが、その後も出て来る予定だったり。
技術も一新。双夜の魔法科学が中心となって、【鮮血の】が見ている前で【鮮血の】が築き上げてきた技術をプチします。発狂間違いなしの大騒ぎに(笑)。

そして、ブチ壊れ状態の神崎くんです。
どうして、こうなった!?と言いたくなるレベルの精神変更です(笑)。まあ、これは翼がやらかした結果の果てなので文句は翼を転生させた神様に言ってください(笑)。全ては、翼を転生させた神様の責任なんだけど……まさか、こんな結果になるとはねぇ?
ああ……後、双夜と【リリなの】後も一緒にいるのは契約解除を言い出した双夜に『は?何言ってるんですか?物語の世界は【魔法少女リリカルなのは】だけでは無いんですよ?俺の知識は、今後も必要でしょう?』と言われたからである。
あれ?これ、前にも書いたっけ?
あ、本文か!!まあ、良いや(笑)(笑)。
とりあえず、上記の発言は建前で……本音は、『翼と再会する約束をしたからまだ残りますよ?』っていうのがあった訳なんですよ。で、それから幾万年後に翼と再会して……待っていた間のストレスが本編のアレです(笑)。再会するまで、物語の登場人物との恋愛すらせずに我慢し続けたもんなぁ(笑)。
ぶっちゃけ、神崎は翼ルートに入ると誠実な男になってしまいます(笑)。まあ、多少は原作人物に粉を掛けたりはする様ですが。なので、この話はパラレルワールドかいつか起きるかもしれない未来の話とさせていただきます(笑)。
ああ、因みに……神崎くんの残存話は、神崎くんを再登場させるに当たって考えたモノ。それまでは、神崎の『か』の字も無かったんだけど……翼と共に、消失ルートと残存ルートを考えた結果、残存ルートが組み込まれたってだけの話。
翼と神崎は、基本セットで考えてます(笑)。神崎が、《神殺し》に介入後……翼が出てきた辺りでセット化した。
その時は、恋愛ルートと監視者ルートと女王様ルートが考えられたんだけど……一応、恋愛ルート後の二人を書いみた訳ですよ(笑)。いたたまれなくなって、逃げ出しましたが……。
作者のオススメは、女王様ルートなんですが……途中で、神崎が可哀想になったので棚上げにするかで迷ってます。
恋愛なんぞに走っても、何処にでもあるある話になるだけだろうしなぁ……それなら、誰も思い付かないルートに走りたい所。最近、マンネリ化してるからINNOCENTではガツンと来るモノが書きたいねぇ。前代未聞的な何かを……。

このノリで、一話丸々を!なんて、チラッと考えたけど……多分、半分も書けずに爆死すると思うので諦める。
そして、【愛を叫ぶ魔王】は【群体の魔王】と相成りました!!まあ、これが『次元の果てから』の元ネタですね。
永遠のアセリア系列は追加要素ですが、【群体の魔王】はガチンコで如月双夜が辿り着く最終的な結論です。
平行世界の同一人物を集めて《神殺し》を組織化させたのがそれまでの物語。基本的に、同一の魂・資質・性質から生まれている彼等では考え方や性格が似たり寄ったりな訳であまり面白みには欠ける所があった訳なんだけど……双夜の【百億の使い魔】は性格も性質も資質もバラバラ。考え方も双夜とは異なるし、行動も違うのでかなり複雑化します。
なのに、産みの親である双夜には逆らえないという特性があるけど、束縛を嫌うーー静をのぞくーー双夜のお陰でかなりの自由を得られる。
だからこそ、使い魔達は双夜に付き従うのである。

因みに、これを書いたのはお盆の季節。
ほぼ、一ヶ月遅れの掲載だけど……ネタ元は、そんな感じだ(笑)。まあ、作者の中では終った話だからなぁ……【始まりの魔法使い】達がいた時代のは。今は、その後の話をチョビチョビ書いているくらいか?なので、たまに混ざってます(笑)。

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