絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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二四五話

Re:

 

 

「師匠、魔力と気って混ぜ合わせたり出来るんですかね?」

 

兼ねてからの疑問だった、とある事柄について知っていそうだった師匠にその疑問をぶつけてみた。

所謂、『咸卦法』と呼ばれる『ネギま』で出て来た技術だ。前回、知り合った転生者にそれとなく師匠にやり方を聞いて貰えないかと打診があった訳なんだけれど。

それはそれで、俺も興味があったので引き受けた訳だが。

だって、気になるじゃないか!結局の所、彼が習得するだけの話しだけれど、その過程で俺も関われるので楽しかったりする。なので、他の分類でもチョコット教えて二人でワイワイネタ技を披露しあっていた。

 

「…………まだ、彼と会ってんのか?」

 

「ウグッ……」

 

速攻で、バレました。

まあ、バレない方がおかしいけれど……でも、仕方がないじゃないか!!彼が、試行錯誤してネタ技を披露してくれるんだから。だから、ついつい《なんちゃって覇王流》とかを教えてしまう。後で、ハルにゃんが出て来た時に色々厄介な事になりかねないのだけれど……本人が良いというので《断空拳》や《旋衝破》等を教えてしまった。

 

「全く。霊力によるヒーリング(魔法による再現)や、式神各種も教えただろう?これ以上を望むなんて欲深過ぎないか?」

 

「そうは言っても……」

 

何たって、教えれば教える程何でも出来る様になって行くアイツを見ていると、つい際限なく色々教えたくなってしまうんだ。実際、多種多様な技術を覚え発展させる過程が楽しくって仕方がない。

その上、ウチの師匠がそこそこ多才だったのもあって、その気になればあの小説と同じ事が出来てしまう。

 

「ええ、そうですよ!なので、出来れば『咸卦法』も教えてみたく思うのですが……」

 

「お前ら、この間の空間相転移砲事件をやらかして置いて、まだ破壊行動をやらかしたいのか!?」

 

「ウグッ……」

 

それを言われると、俺にはもう何もいう事は出来なくなる。

だが、あれは……ちょっとした、不幸な出来事だったんだ。

そもそも、事の発端は師匠の簡易炎熱&冷却術式じゃ無いですか!余りにも簡潔に、そして超最適化されててそこそこのデバイスでも軽く使えちゃったのがイケない。

チョコッとインストールして、魔力を流して見れば簡単に概念で再現されたもんだから俺とアイツがトリガーハッピー化してしまったんだ。

俺=バトルジャンキー。

アイツ=検証大好き人間。

師匠=天才術式プログラマー。

そんな、混ぜたら危険な人物達が集まったんだ。

その結果、空間相転移砲で山が無くなっちゃった事件は起きてしまった。いやー、あれは本当に不幸な出来事だった。

炎熱&冷却術式にて、魔力による暖房&クーラーが再現出来たと喜んでいた俺達は、これならメドローアもイケるんじゃね!?等とアイツが思い立ってしまったのである。

あの小説でも、かなりの初期に空間相転移砲を創ってたし結構楽々に撃てるかも等と喜び勇んで……暴発させちゃいました。

その結果が、カリムとシャッハが心労で倒れて、師匠がブチギレという方式が成り立ってしまい……マジで、殺され掛けるという状況に陥ってしまう。

アレは、本当に死ぬかと思ったよ。

だが、俺は知っている。師匠がやった、悪戯の詳細を!

この人と来たら、事もあろうに《紫天の書》を呼び出す際に《闇の書》とか言って周囲をビビらせていたんだ!!

しかも、現れるのは《闇の書》そっくりな魔導書。

あの時、何れだけの人々が慌てたか知っているか!?

とは言え、《闇の書》事変=実害無し。

空間相転移砲=実害有り。

 

「グハッ……!」

 

完全にブーメランとなってしまった。

 

チ ク シ ョ ウ !!

 

sts中に何やってんだ!?と言われる案件だったけれど……アイツが、『相手に合わせる必要なんてないだろう?』と《聖王のゆりかご》を初期に動けなくさせてしまえば良い!という案を言って来なかったら、そんな事やってる暇はなかったと言えよう。

まあ、そんな訳でsts終了のお知らせである。

割りとアッサリ、《聖王のゆりかご》の玉座を師匠が壊しちゃったので、どうやっても公開意見陳述会までに直して動かすのは至難の技らしい。しかも、見た目で壊れているのかいないかを判断するのは不可能な壊し方をしたとのこと。再生能力とかがあったと思ったけれど、《ルール・ブレイカー》でシステムの根幹に色々やったのだろうと予測している。

アレだと、完全な反則だからな。

 

「【咸卦法】ってのが、何かは知らないけれど……気と魔力を混ぜ混ぜとか言ってたから、融合系の合成技術か?……出来なくはない。とだけ、言っておく。後、難易度はかなり高いぞ?」

 

「ああ、あるんだ……」

 

「うん。お前が、たまに無意識で使ってるけど……」

 

「ふぁ!?」

 

はいぃぃぃ~~~!?俺が、何時……《咸卦法》なんて使いました!?そんなもん、使った記憶もありませんよ!?

つか、唐突に爆弾発言を突っ込んで来ないで下さい!!

 

「やはり、わかってなかったか……」

 

「つか、あれって心を無にしないと駄目なんですよね!?」

 

確か、使うのにも色々条件があったハズだ。そもそも、『心を無にする』なんて意味不明な事をやった事もない。

もしや、《明鏡止水》の事なのか!?と思ったりもしたが……そもそも、そんな技法学んだ事もない俺が使えるハズもない。それに、恋愛云々と抜かしている邪念一杯の俺がその境地に至れるハズもないので一利の可能性もないと断言出来た。もちろん、それを断言するに当たって吐血・血の涙を流しながら歯をくいしばって宣言する。

なのに、俺が《咸卦法》を希に無意識で使ってるなんて

あり得るハズがないだろう?

なのに師匠は、ニヤリと邪悪に口角を上げただけでそれ以降は何も教えてはくれなかった。

 

「ちょ、師匠ぉ~~~!!」

 

「知らん。自分で考えろ……」

 

そ、そんなぁ~~……と一通りのやり取りを経て、俺は膝を抱えてその場に蹲っていた。つーか、いつの間に《咸卦法》を使っていたというのか……『ネギま』の知識を流用するのなら、それぞれの手に気と魔力を溜めて融合。爆発的に昂ったそれを、体内外に纏って使用するというが……何処まで昂るのかも、どれ程の力になるのかも不明だった。

ただ、とても難しく……初心者が、とてもコントロール出来るモノではない事だけが説明されていて、詳細については誰も知らないと俺の漫画&アニメ知識は叫んでいる。

漫画的描写はあっても、それを詳しく説明出来る者はいないというこの技術は俺もうろ覚えで詳しい内容までを把握している訳じゃない。そもそも、右手に気を……左手に魔力を集めた記憶すらないんですが……どういう事ですかね?

だがしかし、師匠は俺が無意識にそれを使っていると言った。ならば、師匠……もしくは、師範代達は説明出来るのだと考えられる。

 

「師匠ぉ~~……」

 

「お前は、のび太くんか!?」

 

「なっ!?何故、師匠がそのネタを!?」

 

「前々から思ってたんだが、君ーーーー」

 

「あ、その先はノーサンキュウ!わかってるので、何も言わないで下さい!!」

 

耳を塞いで、その場でしゃがみ込み聞きたくないとアピールする。というか、まさか師匠がそのネタを理解していたかなんて思ってもいなかったので繰り返していたが……知っているというのであればこの辺で切り上げるべきだろう。それにしても、師匠がまさかあの物語を知っていたとは思ってもみなかった。

 

「やっぱり、ネタだったのか……全く、転生者から聞いていなかったら延々と繰り返すつもりだったな!?」

 

サーセン。転生者なもんで、ついつい生前のネタをやりたくなるんです。それを、相手が知らないとあれば尚更。

恥を掻く事もないので、やり易いって事があるんですよね。

 

「わかった。君のやる事の大半は、ネタだと思っておくよ……」

 

それはそれで、ちょっと困ったりするんですが……まあ、繰り返し続けていた俺が悪いので諦める事にする。

 

「兎に角、《咸卦法》については自分でなんとかしろ!」

 

「はーい」

 

チェッ。こうなってしまったら、師匠は何があっても沈黙し続ける人なので諦めて自分達で模索する事にする。

折角、目の前にネタ技の答えがあるっていうのにまさかの宿題宣言を受けてしまう事になってしまった。残念無念。

 

「お話、終わりましたか?」

 

そこへ、ヒョッコリ現れたのは悪戯で呼び出されたユーリ。

その言い分からして、俺と師匠の話が終わるまで部屋の外で待っていたらしい。殺伐とした空気の中では、彼女の存在はとても癒しになるという訳だ。

なので、その一つ一つの挙動を見て癒されていると師匠から不審者を見る様な視線を向けられていた。

 

「……違いますからね!?」

 

「……はいはい。ロリコンが……」

 

「思いっ切り、誤解しているじゃないですか!?」

 

「それで、ユーリ……どうしたんだい?」

 

「双夜……今日は、何時帰って来ますか?」

 

「フム。蒐集が終われば、直ぐに戻って来られるが……」

 

「ーーーーーは!?」

 

コイツ、今何つった!?蒐集!?蒐集って言わなかったか!?蒐集って事は、誰かのリンカーコアが狙われているって事だよな!?誰だ!?誰を狙っているというのだ!?

 

「ナンバーズ」

 

「マジか!?」

 

そろそろ、公開意見陳述会の時期だろう!?

ナンバーズに蒐集なんてしたら、まともに戦えなくなるじゃないか!!鬼だ……ここに、鬼がいる!!ジェイル・スカリエッティが涙目でナンバーズの再調整をしている姿が目に浮かんだ。

 

「そこまでやりますか!?」

 

「これも全て、彼が言い出した事だよ。とても、楽しそうに最高の笑顔で言い切られた……『相手の都合に合わせる理由はない』とか、楽しそうだったぞ?」

 

「アイツも、かなりのイジメッ子だよな……」

 

師匠も鬼畜だが、アイツもかなりのイジメッ子なのである。

師匠とタッグを組まれたら、かなりの危険物になるので出来れば大人しくしていて欲しい人材だった。

その上、『相手の都合に合わせる理由はない』って……ネット小説のネタですよね!?確か……『必勝ダンジョン運営法』だったっけ?成る程、アイツはネット小説から生まれた転生者だったのか。

 

「全力で、梯子を外し捲っている訳だな……悪魔か!?」

 

「まあ、歴史干渉になるから基本的にやらない行為だけれど……今回は、原作に付き纏っている転生者がどんな邪魔をしてくるかわかったモンじゃないからな。先手を打つ事にした」

 

「……デスヨネー。ギリギリの戦いで、下手に邪魔されると困りますからね……この世界の人々が!!先手を打つのは、間違っていないハズです」

 

「そうそう。今回の戦いは、負けると被害を受けるのは原作ヒロインだけでなく、多くの人々にまで被害が拡大しかねないからな。出来るだけ、フォローはしておかないと……」

 

「フォロー……というか、sts終了のお知らせ……状態ですけどね。ジェイル側、もう戦える人材居ないんじゃ……」

 

「さて……どうだろうな?」

 

それに、未だ不明なままの転生者達の動向もわかっていないから、ジェイル・スカリエッティの戦力を削るのは間違いではない。間違いではないんだけど……何だろう?既に、動向不明な転生者達が戦闘不能になっている様な気がしてしまうのは俺の考え過ぎなのだろうか?

いやいや、この世界に来て未だ数日。流石の師匠でも、動向不明な転生者達の行方を掴んでいる訳があるハズがない。

しかし、《蒐集》と聞いた辺りから魔法すら使えなくなった転生者達が、師匠の足元に転がっている光景を幻視してしまうのだが!?…………まさかねぇ?

 

「その直感、当たってるかもしれませんよ?兄様」

 

「兄様の直感が、未来予知のレベルに至ったみたいだぞ?」

 

「やめれ……唐突に現れて、恐ろしい事を言い出さないでくれないか?背筋が、ゾッとするから!!」

 

「「フ……腐腐腐……」」

 

希に、付いて行けなくなる師範代達。

そのまま、腐敗の毒に侵されたりしない事を切実に願っている。この人達だと、いつの間にか腐った毒婦になっていそうで怖い。BやLの毒に絡め取られたりしてないよね!?

振り返って、二人を見上げると何故か邪悪な笑顔でニヤリと口角を吊り上げていた。あ……アカン!既に、毒に絡め取られちゃってる!!つか、この二人元は男性型の使い魔ですよね!?なんで、BとLの毒に侵されちゃっているんですか!?まさか、ずっと女性型でいると感性まで女性になったりするんですか!?

 

「…………多分、お前が思っている通りだぞ?」

 

「ふぁ!?は、はいぃ!?な、何を言ってるのかわからないですよ!?師匠!!」

 

「いや、だから……女性型で居続けると、感性まで女性に成り切るのがウチの使い魔の特性だと言ったんだが……」

 

ひいぃいぃぃぃ!!そんな事実、知りたくなかった!!

つまり、テオルグ師範もラヴォルフ師範も今はもう【女】って事なんですか!?マジで!?

 

「じゃあ、腐海に呑み込まれてしまったんですか!?」

 

「フカイ?」

 

「そんなぁ……まさか、BLの闇がここまで侵攻するなんて……最悪だぁ……」

 

「ビーエル?」

 

師匠は、首を傾げていたけど師範達は普通にしていたので間違いなくBLの毒に侵されていると思われる。何処かしら、俺と師匠を見る目が恍惚としている辺りから脳内で腐った映像を再生しているのだろう。

 

「死にたい……」

 

「兄様、総受け……」

 

「嫌だ!『受け』は嫌だ!!」

 

男を攻めるのも嫌だけど、色々と誰かのモノに染められるのも嫌だ。俺は、染める側で居たいんだ!もちろん、相手は女性で!!男と……だなんて、断固拒否する!!

 

「男とヤる位なら、リリィ達に手を出すよ!!」

 

「使い魔に手を出したら、底辺以下になるぞ?」

 

「だから、なんでそういう定義なんですか!?」

 

「男として、魅力がない!とか……女性と付き合える程の能力がない……という、扱いになるだけだぞ?」

 

「別に、自分で創った訳じゃないんだから大丈夫でしょう!?後、リリィ達に手を出すのは最終手段で俺は原作人物と恋愛しますから、間に合ってます!!」

 

だから、なんで使い魔に手を出すだけで人類の底辺扱いになったりするんだよ!?おかしいだろう!?今一、わからない理由で貶められる者の身にもなって欲しい。

そして、そういう風習を誰が広めたのか是非とも教えて欲しかった。いや、教えなくても良いから消し去ろうぜ!!

 

「そう言って、お前が一度でも短期間でヒロインを落とせた事があったか?」

 

「コンチクショウ!今から、機動六課に行ってきます!!」

 

「まあ、待て待て。お前が行くなら、僕も行くから……ユーリも行くか?」

 

「良いんですか?」

 

「ああ。模擬戦で、原作ヒロイン達をプチッとしてやれば良いから(笑)」

 

「わかりました!!」

 

「アンタ……何ばしに行くっとか!?」

 

「蹂躙」

 

「鬼か!?」

 

「ただの御子様だ!」

 

「なお酷いわ!!」

 

ほぼ、何時もの言葉の応酬をしつつ俺達は機動六課に向かう事となった。一応、カリムにその事を連絡したらシスター・シャッハが派遣されて来たけど、師匠が丁重にお断りして使い魔・フレールくんとの居場所交代(転移?)で機動六課へ。転移反応すら無かったから、多分妖精魔法系の転移魔法と推察。本当に、この人は多種多様な魔法を使うなぁ。

 

「という訳で、やって参りました!機動六課です!!」

 

「スゲー、一瞬だった……しかも、既に中だと!?」

 

「フレールくんが、入れる場所なら何処にでも転移可能なチェンジ・リングだ!」

 

「それ……妖精と人間の『子供の取り替え』って意味じゃなかったっけ?」

 

「そうだけど……こういう使い方もあるんだよ。まあ、一方通行的なモノだから帰る時は聖王教会側のフレールくんと交代になるけどね!!」

 

転移代わりとして使うとか……師匠くらいしかやらないと思われる。それと、この方法だと魔力消費は更に少なくなるらしい。ただし!同じ世界のみでしか使えないとのこと。

 

「何事も制約がちゃんとあるんですね……」

 

「ま、ねー。さてと、ボンクラの部屋はどこだぁ?」

 

「ボンクラ……」

 

全く、この人と来たら本当にはやてが嫌いなんだな。

まあ、理由はわからないでもないけれど……毛嫌い感が凄い。そうこうしている内に、誰にも出会う事なく部隊長室の前までやって来た。これ、警備とかどうなってんの!?

まさかとは思うけど……これ、お邪魔虫な転生者達が関わってたりしないよね?

俺が、そんな考察している内に師匠は呼び鈴を鳴らしてはやてから入室の許可を得てしまっていた。当然、入室の許可を得た師匠は『失礼します』の一言を掛けてから部隊長室へと入って行く。

すると、はやてがギョッ!?とした顔をしていた。

 

「ちょ、アンタ等誰や!?」

 

「カリ姉から、まだ連絡受けてない?」

 

「いや、多分……現在進行形だと思いますよ?」

 

はやての目の前には、カリムの姿が映ったウィンドが展開されている。多分、これから訪問の申請を行う様子だったモヨウ。はやての様子から、俺達の存在を悟ったらしいカリムがそのまま俺と師匠の紹介を始めて訪問申請を行った。

 

「……まあ、細かい事は後回しや。君等が、なのはちゃんがディバインバスターで吹き飛ばした子等でええんやね?」

 

「???神崎。僕、ディバインバスターされたの?」

 

「ええ。この世界に降りたったら海で……近くの海岸だと思った場所に上がったら、機動六課のシミュレーションで……一網打尽でした」

 

「ふーん。管理局の白い悪魔は健在か……」

 

「ちょ!?それ、本人には言わんといてな!?ムッチャ、気にしてるみたいやから……」

 

「無理。仕返しは、ちゃんとする」

 

「仕返しって……アカンよ?犯罪は……」

 

「犯罪はしない。ホラーで攻める」

 

「また、なのはちゃんの嫌いなモノを……」

 

あー……だってこの人、高町なのはの弱点を超知ってるし。模擬戦で、仕返ししたらあの人途中から本気で攻めて来ますやん。まあ、こちらにはユーリがいるけど。

 

「という訳で、訓練風景が見たい。許可をくれ……」

 

「一応、カリムからは視察やって聞いてるからエエけど……そういう方法で、一般人を入れるんはホンマはアカンねんで?」

 

「知ってる。でも、ジェイル・スカリエッティ側はほぼ壊滅させたから……今後は、活動が休止するかもね」

 

「師匠、自重してください」

 

「ちょっと待って!今、何て言った!?」

 

「「ノーコメントで」」

 

「ちょぉ!?って、速っ!?」

 

更なる追求が来る前に、ササッと部隊長室を後にした俺達は瞬動術を駆使してシミュレーションの元へと移動する。

師匠は、いつの間にかユーリを抱えていて……ユーリは、目を点にしつつも大人しく運ばれていた。

まあ、瞬動術中に暴れたりしたら大怪我の元ですもんね。

慌てて出て来たはやてが、何かを叫んでいるみたいだけど全力無視!!アッサリ振り切って、俺達は外へと出た。

 

「良かったんですかね?」

 

「良くはないだろう。それに、僕達が行く場所は決まってるんだから後で追い付いて来るさ……」

 

それって、結局ただの時間稼ぎなのでは?と思ったけれど、口に出す事なく黙って移動に専念する。下手に怒らせて、蹴り飛ばされでもすれば俺はあのピンクの光線が飛び交う中へ。距離短縮等の名目で、落とされる様な気がしたからだ。

 

「何時もの事ながら、派手にやってますよね」

 

「じゃあ、結界を展開して中を夜に変えるね?」

 

「あ……マジでやるんだ……」

 

そう言って、師匠はシミュレーション場を結界で覆う。

そして、光を遮断して暗くすると……しばらくして、悲鳴が聞こえ始めて来た。本当にホラーで、精神攻撃を始めたらしい。地味に、最強の悪夢をやりますね。

 

「中、見えませんね……」

 

「何、見たいの?見たら、共犯だよ?」

 

「共犯って、犯罪じゃないんだから……」

 

苦笑いしつつ、師匠が展開したウィンドを覗いて見ると阿鼻叫喚地獄だった。下手な、三流ホラーよりも恐怖を煽る仕様で日本の都市伝説的な恐怖伝説がそこら中で展開されている。あ、なのはさんが失禁気絶してる……あー、唯一の苦手項目だもんな。でも、失禁気絶は不味い。これ、説教コース確定だ。そして、カメラがズームアウトしたら、なのはさんの隣に金色が見えて……フェイトが、ゲロ寝してた。

 

「oh……」

 

正確には、嘔吐して吐瀉物の上で気絶してるんだろうけど……何を見たらこうなるのかサッパリわからない。

というか、凄い絵面だな!主人公が、失禁気絶。サブヒロインが、嘔吐気絶とか(笑)。あ、キャロ発見。まだ、気絶してないエリオに抱えられて逃げ回っている。

その近くにスバル。こっちも、気絶せずに活動中。

ティアナは…………あるぇ?どこにいるんだ!?

 

「見付けたでぇ!!」

 

そこへ、漸く追い付いて来たはやてが合流。

文句を言い続けて、煩くするはやてに結界内の映像を見せて意見を求めてみる。最初、訝しげに表示されたウィンドを覗いていたはやてだったけど、何が映っているのかを理解すると大爆笑した。因みに、その様子は師匠がバッチリ録画していたりするんだけど……言わぬが華だろう。

 

「あ、ティアナ発見……oh……」

 

ティアナは、逃げ込んだと思われる建物内でスケルトンに囲まれて絶賛気絶中だった。残り、副隊長であるヴィータは人魂に追い回されて真っ青になってるけど……余裕そう。

シグナムは……ゾンビを斬り捨ててますね。

まあ、これは予想されたモノなので良いとしますが……この大混乱。色々とヤバいのオンパレードだったりする。

 

「あっはっはっはっ!って、もう止めて上げてぇな!」

 

「爆笑してた奴に言われたくない」

 

「師匠、スケルトンになのはさん起こさせたらどうです?」

 

「ブハッ!って、アカンて!」

 

「大丈夫、大丈夫。危険はないから……ちょっと、頭からワカメ被って更に恐怖を煽って見るか?」

 

「水死体……」

 

「あはははは!ちょ、それ、アカンて!」

 

部隊長はやて、師匠の提案に先が見えたのかその場に崩れ落ちて地面をペチペチ叩きつつ爆笑中。こいつ……大丈夫か!?自分の部下が、強制ホラーハウスで恐怖に怯えているっていうのに大爆笑してるんですけど。

チラッと師匠を見れば、記録石を浮遊させて親指を突き立てている。はやても、巻き添えにするんですね?

わかります。生け贄は、多い方が良いですもんね。

そして、師匠の案は実行されて目覚めたのに再度気絶するなのはさんが映し出された。

 

「白目!!ひぃーひっひっひっ!アカン!アカンて!!」

 

バシバシと、地面を叩き壺にハマるはやて。

彼女の言う、『アカンて』が何を意味しているのか良くわかる構図だった。その後、一通り楽しんだ彼女は漸く師匠を止める事に成功する。いや、師匠が飽きて止めたとも取れたけど……ここは、はやての顔を立てて置く事にした。

どうせ、記録を公開すれば立場は同列になる訳だし。

閑話休題。

 

 

……………………。

 

 

 

「という訳で、見学という名目の元……保護のお礼に来た聖王教会預かりの二人や……」

 

あの後、それぞれの隊員を回収して一通りの治療をした俺達は今一度食堂で再顔合わせをしていた。未だ、謝罪等はしていない。なので、それぞれの間にある空気はかなり微妙な状態だと言っておく。なので、最後の悪足掻きよろしく言いたい事は全て言っておこうと師匠に提案した。

 

「お礼……というより、御礼参りに来たが正解だな」

 

正に、そんな感じになったのでツッコミとしてはやての発言を訂正しておく。いや、本当にお礼に来たハズなのに……御礼参りになってしまった。

 

「ディバインバスターで、吹き飛ばされた怨みは晴らさせて貰った!!まあ、部隊長室でその話を聞かなければ……あんな事、やらなかったけれど……」

 

「そういやぁ……はやてが、余計な事さえ言わなければお礼だけで済んだんだよなぁ……」

 

「ちょ!?それ言うたら、全部私が悪いみたいに……」

 

「「事実だし……」」

 

「はやてちゃん、後で体育館裏に来てくれるかな?」

 

「ちょ、なのはちゃん。体育館裏て、どこや!?」

 

慌てるはやてを他所に、なのはさんはニッコリ笑顔で体育館裏を指定してくる辺りかなり頭に来ているモヨウ。

こえーなぁ。そして、体育館裏を指定されたはやては真っ青な顔でビビり捲っていた。

 

 

 

 

 




色々と混ぜ混ぜしてみました!前回に続き、例の彼の話題から入って検証遊びに双夜を巻き込んでいる事を暴露。そのお陰で、式神とヒーリング(霊力)が使える様になった……と。
ヒーリングに関しては、例の物語から採用。やり方は、魔力を霊力に変換しての行使。それで、使える様になる彼も彼なんだけどね(笑)。
他にも、色々ネタをピックアップ。
本編とは、関係ないけどほのぼの系主人公?話は面白い。
でも、これはこの話で終了。本編に戻ります(笑)。もしかしたら、ネタとして上がるかもだけど(笑)。あの話は、忘れた頃にまた読みに行くよ(笑)。
神崎くんの魔法薬強化、ぶっちゃけ10%にも満たなかった。
劣化の劣化コピーでは、中々上手く行かないモヨウ。
やっぱり、神格強化しかないのかねぇ?まあ、双夜の神格は《希望》なんで何とかなるっちゃぁなるけど……出来れば、《奇跡》の神格が欲しい所。
……………………。
《奇跡》の神格持ちって誰だっけ?


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

小話(SS)。

「そういやぁ、瞬動術は使えるんだよな?」
「ええ、まあ……若気の至りと言いますか、小説の主人公と同じ道を辿りましたが……」
「顔面スライディング……か……。じゃあ、《神速》は?」
「使えませんよ。何、期待してるんですか……」
「アレって、極度の集中で入れるって知ってた?」
「……まあ、概要くらいは……って、まさか……」
「おう。お前、《神速》使える様になっちまえよ(笑)」
「か、簡単に言って下さいますねぇ……」
「出来る、出来る。馬鹿の俺でも、習得出来たんだ。為せば成るって!!」
「…………なんて、無茶振りーーー」

ー数日後ー
「ーーなんて、言ってた頃がありました……」
「結局、習得出来たんだ(笑)」
「でも、出来たのは《神速の領域》だけで、全く動けませんでしたけどね。アレって、やっぱり筋力で無理矢理動いているんですか!?」
「んな訳あるか!って、そうだ!《神速の領域》を展開したら《瞬動術》使ってみたら?移動くらいなら、出来るんじゃね?」
「!! 貴方は、天才か!?」

そして、彼は喜び勇んでそれを実行した。















結果、擦り傷だらけの血塗れに。

「《神速の領域》中に動けないのに《瞬動術》て……人間ロケット(自爆)を覚えた訳だ?君達は、馬鹿なんだね?」
「グゥの音も出ない……」
「(ノ_・、)」

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m(_ _)m

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