絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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二五四話

双夜:

 

 

結局の所、この世界でも最初に戦った者達の残滓は見付からなかった。だが、サルベージが進んでいない現状では確実に奴等は何度も使われているハズだ。

自分の思い通りにならないからと、世界そのものをどうにかしようとする類いの思想や能力を持った者達。

それが、未だに世に放たれたままなのは危険過ぎる。

最悪、あの世界の様に何もかもメチャクチャにされて全てが消失する可能性だってあるんだ。俺は、第二…第三の破滅世界を作らない為にも彼の者達を回収する義務があると思っている。今は、このままにしておくしかないが……いずれは、全員回収してデリートしてやるつもりだ。

もしくは、完全初期化だな。蓄積された経験を、完全に消去して《輪廻の環》に叩き込んでやる。それで、終了だ。

元々、神々の手によってイレギュラーな転生を強制されていたんだ。それが、本来あるべき転生になるだけなんだから文句言われる筋合いはない。

 

「《旧・神族》に出来る事が、僕達に出来ないなんて事は無いんだよ?」

 

彼等が、《世界の欠片》から平行世界を召喚出来るならば、多少劣化しているとは言え《魂の欠片》を手にさえすれば、サルベージを待つ必要もなく彼の者達を……その《魂の情報》を逆に召喚して輪廻に叩き込む事だって出来る。なのに、奴等に出会わないとなると……余程、《旧・神族》に気に入られたと見た。

 

「ま、負の感情の塊みたいな奴等だからな……」

 

野心に……性欲に……山みたいに積もり積ったそれは、同族嫌悪もされる事なく囲い込まれているのだろう。

そもそも、神崎みたいにちょっと突いただけで改心する転生は珍しい分類に入る。何の為に、【クレッセント・ノヴァ】なんてアーティファクトがあると思っているんだ!?そういう輩を、強制的に()()()にする為に決まっているだろう?

中々、無いんだぜ?あんな、優良物件。

本人は、否定するだろうけど。そう言えば、今回の出来事が原因なのかはわからないが面白い称号が奴のステータスに表示されていた。SAOモドキ世界に戻ればわかる事だけど……さて、それを知った時奴はどんな反応を見せてくれるのかね?というか……誰だよ!?あんな称号を贈った奴!?出来れば、ちょっと顔見せしてくれないかね?

本気で、褒めてやるからさ(笑)。

 

「クックックッ……称号、《踏み台の宿命》……」

 

意識せずとも、口角が吊り上げって行くのを感じる。

今俺は、とても邪悪な笑みを浮かべているだろう。

称号・踏み台の宿命……主人公に成りたい、どこか抜けた踏み台転生者に送られる称号。効果は、物語世界の主要人物と恋愛関係になる事叶わず……誰かの踏み台と成る。戦闘では、ここぞという時にミスる上、うっかりを発動して窮地に陥り主要…又は、近くにいる誰かの踏み台となる……それを、宿命付けられた者に贈られる称号。

 

「ガチ、誰だよ!?こんな、奴の目的に相反する鬼畜な称号贈った奴!?」

 

アイツ、泣くぞ?ガチで、泣くぞ!?こんなの見せられたら、あの馬鹿首を吊りかねないって言うのに……良い。これ、最高に面白い!!これはもう、全力で物語の主要人物と引き逢わせてやらないとな!!

そして、踏み台にされて凹む御馬鹿と成り果てる神崎。

見たい!それ、見たい!!

是非とも、誰か他人の恋のキューピッドとして頑張って貰いたいモノだ。それなら、こちらも支援出来るしな(笑)。

 

ーーとまぁ、冗談はさておき……この鬼畜さんは、きっと善き仲間になれるだろう。

 

さてはて、事の顛末を語ろうか?

神崎には、俺が転生者達を虐殺した様に伝えたが本当は何もしていない。と言うか、本当に彼等の自滅だったんだ。

あの時……突入して、直ぐの場所で待っていた転生者と対峙する事に成ったんだけど、彼等は【神】に渡された特殊な武器を使ってーーでも、扱い切れずに自滅してしまった愚か者達だ。その、【神】に授けられた特殊な武器と言うのが【概念武装】と呼ばれるアーティファクト。基本的に扱いが難しく、ちょっとでも乱れれば内包する【概念】によって担い手は喰われてしまう。転生者は、そんな武器を持ち出して……勝ち誇ったかのように笑うと、風船の様に膨張して爆散した。それはもう、助走を付けて攻撃を仕掛け様とした所で膨張。無重力に従って、フヨ~と近付きつつ爆散。俺に、汚物と臓物と血をブチ撒けて死んだ。

あれは、俺の長い人生の中でも割と初めての体験だった。生暖かい血肉が、自ら俺に突っ込んで来るなんて……普通だったら、まず体験出来ない。うっかり、口を開けっ放しにしてしまっていて生臭い臓物をタップリ口に受け入れてしまった。ぶっちゃけ、吐いたね。てか、想定すらしてない事態に逆ギレしちゃうくらいの衝撃だったね。

その後も、奥に進むに連れて立ち塞がって来る転生者達が居たが……いずれの転生者も、【概念武装】の概念に呑まれて自滅するという結果に陥った。神崎が惨劇の跡とか言ってたけれど……俺の得物は、剣か槍なので刺し傷か切り傷のみと成るハズだ。後、非殺傷設定の魔法。

あんな風に、爆散させれる様な得物じゃない。そりゃ、そういう風に出来る方法はあるけれど。なのに、神崎と来たら全部俺が殺ったみたいにーー。

何はともあれ、そういう事なので例え俺達がこの世界を去っても機動六課の面々に迷惑が掛かる事はない。

ただ、可能性があるとしたら……しばらく、肉料理が食べられなくなるトラウマを記憶に刻まれるという事になるくらいだ。修正作用が、どう働くかは未知数なので必ずそうなるとも言えないし……トラウマになったら、御愁傷様としか言い様がない。尚、アリサとすずかに関しては……黒い聖王のゆりかご戦が始まる前に別動隊の使い魔達が助け出し、今は第79管理外世界地球の日本は海鳴市の自宅に送り帰した。説明等はしていない。面倒だったので、全部八神はやてに丸なg……報告しておいたので、その内説明されるだろう。

以上が、今回の顛末である。

そして、今は世界の調整をする為に聖王教会に残っている。

神崎が逃がした、《狂い神》の事もあるし……もうしばらく、この世界の様子を見ていなければならない。

 

「転生者共の魂は、ある程度回収出来たんだがなぁ……」

 

概念に、喰われた魂は回収仕切れなかったけれど……まあ、欠片は回収出来から逆召喚で流出データは拾い済み。

中には、正規転生者も居てオリジナル魂の者は完全に消滅してしまった。データも残ってないから、復元も出来ないし……喰われた概念から抽出する事も出来ない。

 

「全く……それで?逃げた【神】は、まだこの世界に潜んでいるんだな?」

 

『はい。まだ、【外】に出た形跡はありません』

 

「はぁ……わかった。見付けたら、知らせてくれ……」

 

『了解』

 

【外】で、網を張っていた《神殺し》達からの報告では【外】に出た存在は居なかったとのこと。今尚、この世界には狂った【神】が潜んでいて驚異となっていた。

だが、一見した所では平和な日々が続いている様にも感じれるのでうっかり別の世界へと行ってしまいそうになる。

現在は、虚数空間を含めたありとあらゆる場所を捜索中だ。

護衛をビーストに任せて、人形とフレールくん部隊は広大な多次元宇宙に飛び出して行った。人型使い魔一人に対して、フレールくんを一億匹任せ世界を回らせている。

要は、使い魔達を百万の部隊に分けて【神】を捜索させている訳だ。これだけして、見付からなければ【外】にある《船》から予備で造っておいた《S・アガシオMk-Ⅱ》を持ち込んで、現在の10倍の数で捜索する予定。

 

「流石に、生産用の《Mk-Ⅱ》まで持ち出す訳には行かないんだが……見付からないんじゃ仕方がないよな?」

 

「さあ……ちょっと、判断が付きかねません……」

 

「魔力は、大型チャージャー(魔力貯蔵機)で足りると思うんだけど……必要なら、《船》の大型ジェネレータ使えば良いよね?」

 

「どこまで、鬼畜な事を考えているんですか!?」

 

「何が詰まっているかわからない《船》。……別名、廃棄置き場。もしくは、大型貯蔵庫。Masterが、創造した禁断の技術が眠る危険物貯蔵庫……」

 

「まさに、青いたぬきのポケットの様な……まあ、アレはとっても平和なポケットでしたが……」

 

「こっちは、兵器が詰まってます!」

 

「地球にクリーンな《核》もあるけどな!!」

 

「「うっさい!黙れ!!」」

 

「ガウォルフもアーネストも酷い……」

 

流石、五つ名の使い魔達だ。

基本、使い魔はその名前の文字数で強さが調整してある。

なので、名前の文字数が多ければ多い程、肉体を構築する魔力は多く設定されていた。当然、魔力が多いという事は使える魔力も多くなるので能力も拡張されて行く事になる。だから、【アルカリア】や【クリスティーナ】等の戦闘使い魔は名前の文字数が少ない者より圧倒的に強く設定してある存在だ。因みに、アルカリアには名の他に性もあるので使い魔の中では最強に近い使い魔である。

アルカリア……正式名称、【アルカリア=フォーゲスト】。

最大文字数、12文字の名を持つ使い魔。

実際、今の【俺】よりも倍くらい魔力の差があるんじゃないだろうか?つっても、【俺】は本体から切り離された【翼】……あー、【羽】数枚で構築された端末体故に。

 

「我々は、信者ではないのでそんな顔をされても堪えませんよ?まあ、我々が選ばれた理由は察しますが……」

 

「信者に知られると、洗脳という名の『教育』が始まっちゃいますもんね…」

 

「バラすなよ?これ以上、盲信者を増やす訳には行かないんだから……全く、なんであんなのが……」

 

「「ドンマイ!」」

 

アレは、アレで役に立つんだけど……信者ではない方が、都合の良い事もある。なので、《MkーⅡ》がある事は奴等には内緒なのだ。

 

「よぉ( *・ω・)ノ」

 

「セルシノ!それに、セシルス……すまない。君達までも、【内側】にまで御足労して貰って……」

 

苦笑いで答えていると、そこへ数人の《未・神殺し》を連れた二人の青年が現れる。彼等は、【組織】の軍部『ヴァリュウ』の所属兵隊でセイビアの後輩達だ。本当なら、【鮮血の】ではなく別の代表格と他の世界で活躍していたハズだったんだけど……【組織・『表』総大将】である馬鹿の護衛として連れ出されたらしい。

 

「構わんさ……《神殺し》スキルが、必要なんだろう?」

 

「俺と、セルシノは直ぐに出るが……他の奴等は、預けて行くから良い様に使ってやってくれ」

 

「はは。ありがとう……まさか、【鮮血の】を呼んだら君達も付いて来るとはねぇ?人員不足が解消されて有難い……」

 

とは言っても、彼等の役割は戦闘ではなく後方で戦闘の見学と【神】の能力を弱体化をさせる為の要員だ。

そもそも、《未・神殺し》と呼ばれている時点でわかると思うが……彼等は、未だに《神殺し》に至っていない見習い達である。なので、【神】との戦いを『見取り』をさせるのと【神】の弱体化をさせる意味合いで連れ回されている人員でもあった。まあ、現場の空気に馴れさせるという意味合いもある。

 

「ほぼ、【神】の弱体化要員ですけど(笑)」

 

「それだけです(笑)。後方で、茶でもしばいてて下さい」

 

「……お前の使い魔って、何気に酷いよな……」

 

「否定はしない」

 

「しろよ!?……まあ、良い。とりあえず、預けるが……死なせるなよ?これでも、将来有望な《神殺し》だからな?」

 

「させるとでも?」

 

「信用はしてる」

 

「ま、今回の奴は悪質で狂ってるから保証はしないけどな!だから、信用されても困るかな?」

 

「しろよ!?保証しろ!!」

 

「善処する」

 

「それ、しないって意味だよな!?」

 

「はあ……過保護だなぁ……」

 

「「「「お前(Master)が、言うのか!?」」」」

 

「……………………」

 

何はともあれ、セルシノ達は見習いを置いて【外】へ出て行った。それを見送って、今後の方針を見習いに伝えたら捜索部隊とした使い魔の元へと向かってもらう。

あわよくば、《狂い神》をサクッと殺してくれても構わないと言って。当然、見習い達はやる気に満ち溢れ使い魔達の元へ競うようにスッ飛んで行った。

 

「見習い、給与出ないもんな。生活費は、支給されているだろうけど……カツカツだもんなぁ……」

 

給与と言うには、ギリギリ過ぎて支給品認識のお小遣い程度のモノ。余裕があれば、バイトとかをしてそこそこ小金持ちで遊ぶ事も出来るんだが……訓練がキツくて、遊ぶくらいなら寝ていたいという状況に追い込まれる。

 

「まあ、僕はそんな苦労しなかったけど……」

 

注:ワーカーホリックと、一般見習いを比べてはイケない。

 

俺が、苦労知らずなのはバイトの掛け持ちと割りとアッサリ【堕ち神】の浄化をやりとげたからである。まあ、見習い時代をカッ飛ばして即行《神殺し》として覚醒した結果でもあった。というか、見習いになって即《古き神々》系統のガチマジモンな《堕ち神》と対峙するハメになるなんて思いもしなかったよ。しかも、通常の《神殺し》では歯が立たず見習いまで巻き込んでの大乱戦状態に突入。

最終的に俺が、《ルール・ブレイカー》を覚醒させてほぼ無理矢理抑え込んだ。それでも、《古き神》な《堕ち神》は抵抗を続けて……苦し紛れに使った【クレッセント・ノヴァ】が《堕ち神》を浄化して事なきを得たという訳だ。

いやー、もう本当に……何の勝算もなく、【クレッセント・ノヴァ】を使った。その結果が、《堕ち神》の浄化で《古き神》を弱体化させた状態で解き放つという偉業になってしまう。もし、あの行為が計算付くであったなら俺はきっと当時の同僚達に刺されるね。実際、ヤれるならもっと早くヤれ的な事を言われたし……まあ、【クレッセント・ノヴァ】の概要を教えたらドン引きされたけど。

何だよ……ちょっと、憎しみが【クレッセント・ノヴァ】でも抑え切れないくらいあるだけじゃん。そりゃ、《堕ち神》はたった一回の行使で浄化されたけどさぁ。一瞬で、良い子ちゃんになったけどさぁ……あんな、生チョロイのと俺を一緒にしないで欲しい。あんまりにも、そのネタで騒ぐので【魔王化】するぞ?と脅したら大人しくなった。

実際問題として、俺が【魔王化】する為には【クレッセント・ノヴァ】を手放さなければならないのだが……親和性が高過ぎて、手放したくても手放せないという状態だ。

正に、呪われているとはこの事を言うのだろう。しかし、【クレッセント・ノヴァ】と呼ばれるアーティーファクトの正式名所は『聖なる浄化の光』という……なのに、呪われて外れないとはこれ如何に!?

 

「何故、僕の属性は闇や邪ではないんだ……」

 

魔王なのに、勇者さながらの適正。どんな、嫌がらせなんだよ!?魔王のハズが、光や聖属性最強の適正とか、人々の希望となる神格GETとか……全く持って、遺憾である。

まあ、適正については生まれながらのモノだから仕方がない(激しく、不満だけれど。つーか、突発的変異だよね!?)にしても……俺のこの性質や性格は、あの劣悪な環境のせいなのでこっちも仕方がないとしか言い様がない。

理不尽だけれど。納得は、出来ないけれど!

そんな事を永遠と考えていると、フと『愛を叫ぶ魔王』の称号が過って余りの羞恥心に頭を抱えて悶絶。違う!違うんだ……俺は……俺は……(凹)。その上、現在は歪な世界を調整し諸悪である《旧・神族》から人々を護る守護者の位置にいるときた。

 

も う 、 泣 い て 良 い で す か ?

 

死と恐怖を撒き散らす最悪となるハズが……どうして、こんな事に!?と嘆くもどうする事も出来ず、ただひたすら生けとし生けるモノを護るだけ。

しかも、本当に護りたい者は護れず……どうでも良い者ばかりを護っている俺。これが、俺の宿命だというのならそんな運命……《ルール・ブレイカー》で粉砕してやりたい。

だが、とある一つの可能性が俺にそれをさせる事を躊躇させていた。もし、静が俺と同じ存在となり今も()()()()()()場合……世界を粉砕するのは愚率というモノだ。

可能性としては、確率は刹那に等しい。とは言え、絶対無いとも言い切れない。なので、とても困っている命題でもあった。だって、結果が出るまで何も出来ない上に……結果が出るとは限らない命題だから。何時、結論が出るかもわからない……だけど、何時かは結論と結果を出さなければならない【命題】。ただ、この命題はある意味結論が出ている命題なので問題にはならない。

俺は、可能性がゼロでない限り待つつもりだ。

出来るだけ早く、結論が出て欲しい事ではあるが……それと同時に、余り結論が出て欲しくない命題でもある。

全く持って、悩ましい命題だった。

ついでに、女々しいなぁ……俺って奴は。

 

「兎も角、《狂い神》はプロトタイプで見付けて始末するから……【外】はMkーⅡの奴等で固めてくれ……」

 

「「了解です(*`・ω・)ゞ」」

 

そして、命を受けた使い魔二人は消えた。

《時空石》を使って、世界の【外】へと出て行ったのだ。

これで、【外】の包囲網は更に強固となるだろう。

だが、【絶対】ではない。流石に、《神様ネットワーク》を使われたら逃げられるだろうけど……未だ、世界の【内側】からは【神】の気配がするので今の所は大丈夫だ。だが、奴が何をしているのかは未だわかってはいなかった。可能性としては、予測出来ない訳ではないが……今は、様子を見ている他に何も出来ない。

転生者の反乱に協力して、散々引っ掻き回した【神】。

奴が、何をしたかったのかはわからないが……ろくでもない事なのは考えなくてもわかる。まあ、最終的な目的は《旧・神族》との合流だろうから世界の根底を歪める事である事は間違いない。なので、先手を打って事件を起きる前に“主人公”を巻き込んで潰した訳だけど……はてさて、如何したものか?

 

「はうぅぅぅ……お、終わりません……」

 

「ユーリ、ガンバ!それが終わったら、遊びに行って良いよ?とりあえず、小学生四年生までの学習終了と……」

 

「お、終わってません……」

 

「それが、()()()()の話だよ?」

 

「うぅぅ……鬼です!双夜は、キチクです!!」

 

「え?もっと、増やして欲しいの?」

 

「ひぃ!?嘘です!双夜は、とっても優しいです!!」

 

「あーはいはい。じゃ、こっちのドリル追加ね?」

 

「ふえぇぇぇん!!」

 

場所は変わり、現在は聖王教会にある俺の部屋。

ユーリの学習をさせつつ、俺はそれぞれの指示を終えて戻って来た所だ。その上で、ユーリの進捗状況を確認し上の会話が行われたんだが……誰だ?ユーリに変な事を吹き込んだ馬鹿野郎は!?まあ、神崎で間違いないんだろうけど……アイツも、お仕置き決定だね。

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

キュピーン!

 

「ハッ!何だ?このプレッシャー!?……師匠か!!」

 

「え?唐突に、ニュータイプごっこですか!?」

 

クワッと、目を見開いた神崎にツッコミを入れる【彼】。

だがしかし、それは『ごっこ』ではなく本物の『勘』だった。まあ、逃げ切れるモノではないから本人にとっては死刑宣告でしかないけれど。

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

何はともあれ、俺はユーリに新たなドリルを渡して部屋を出る。そのまま、カリ姉の実務室に直行した。

扉を開けて中には入れば、先程のユーリと似た様な状況に追い込まれるカリ姉がシャ姉の監視ありの状態で机に向かっている。まあこれは、あの時には無かった光景なので気にはしないが……本当に、監視されてないと仕事をしないんだなぁと感慨深く思う。

 

「というか、溜まる前に片付けちゃえば良いのに……」

 

注:際限なく仕事をし続ける人の言葉は聞いちゃダメ。

 

「わかっていますよ?」

 

「とんだ、ブラック企業だな……」

 

注:この人が、絶対言っちゃダメな一言。

 

スパーン!!

 

「お前が言うな!?」

 

「残業どころか、継続・連続酷使までする癖に!!」

 

唐突に現れる、ハリセンを持った二人組(使い魔)。

人の頭を一閃。その後に続くのは、クレーム紛いの苦言オンリーだった。多分、何かしらの報告をしに来たんだろうけど……俺の発言の暴挙に耐えられず、ツッコミを入れに来たモヨウ。だがしかし、俺はその言葉を否定しなければならない。そもそも、仕事をやらず溜め込んでいたのは【組織】の奴等であって俺はそれを解消しようとしただけに過ぎない。なのに、なんで皆俺に文句を言ってくるかなぁ?

滞る事の無い、仕事の流れは理想なのだろう?なら、出来るだけそれに近付け様とするのはダメな事なのかい?

 

「でも、ワザと流れを早めたじゃないですか!?」

 

「あれは……まあ、イライラしてて……」

 

「進めた所で、別の流通がストップするだけです!」

 

「天地創造の能力も居るのに?」

 

「あの方々は、複雑な構造のモノは創れないでしょ!?」

 

「なら、勉強すれば良いじゃないか……専門じゃなくても、ちょこっと位理解するのに時間なんて掛からないさ。むしろ、時間は無限にある人材しか居ないんだから勉強するべきかと……」

 

「そうは、言いますがねぇ……通常業務をしつつ勉強は難しいかと思われますが?」

 

「僕は、出来たよ?」

 

「誰も彼も、Masterみたいな事は出来ないと思われます」

 

「やれる、やれる。ワーカーホリックフィーバー!!」

 

「「フィーバーじゃねぇよ!?」」

 

ちょっと、はっちゃけたらマジギレされてしまった。

冗談じゃん。まだ、誰にも押し付けてないじゃん。

文句ばかり言うなら、もっと仕事増やしたろか!?とも思ったが、これ以上増やしたらストライキする奴が出て来るかもしれないので黙っておく。今だけでも、【神】の捜索に加え……脳ミソへの嫌がらせに、レジアスへの妨害工作。

更には、未だに隠れているであろう転生者の捜索と、転生者が持ち込んだ異端技術の洗い出しに回収等、様々な命令を出しているので本当にギリギリの状況となっていた。

 

「じゃあ、レジアスのと脳ミソへの嫌がらせはカットで?」

 

「レジアス?双夜、レジアスというのは……」

 

「地上管理局のレジアス中将だよ?」

 

「……………………」

 

「因みに、脳ミソってのは肉体を捨ててまで未来を憂いた老害達の事ね?まあ、管理局の最高評議会の事なんだけど……ああ、彼等はジェイル・スカリエッティにも関わってたっけ?いや、生みの親だったかな?」

 

「……………………」

 

話に割り込んで来たカリ姉達は、俺の話を聞いてとても嫌そうな顔をする。その気持ちはわからないでもないが、そういう顔をされると俺の悪戯心が刺激されるので止めて欲しい。もうん!そんな顔されたら、もっと虐めたくなるじゃないか!!実は、戦闘機人事件が最高評議会やレジアス中将の指導の元行われていた事や……実は、諸悪の根源が時空管理局の高官共で、高度な技術を含む事件は大半が管理局の指導の元行われていた!!なんて、いってしまいたくなる。というか、言っちゃった♪テヘ。

なので、この後に解散した機動六課の戦闘面々を再召集して地上管理局に突撃する事になったが……それは、また別のお話。とっても、傍迷惑な俺達だった(笑)。八神はやてからは、何度も『もう、無いな!?隠しとる事無いな!?』と念押しまでされてしまう。

 

「一応、無いと言っておこう!」

 

「一応ってなんや!?一応って!?」

 

「そら……隠してる事があるからに決まってるだろう?」

 

「ちょ!?全部、吐いてまえ!!」

 

 

 

 

 




とりあえず、もう少し続く。予定としては、イクスが救出されるまで?くらい。【狂った神】が、色々して来ます。
被害拡大の恐れがありますが……たくさん、人が死にそうですが……根底を歪める為の話なので見逃して下さい(笑)。
とりあえず、とても命が軽い扱い。異世界系でもなく、中世な訳でもなく、野蛮な世界でもないのにね!!
それまでに、終わる可能性もあるけど……さてはて、どうなる事やら。【神】が動くのが先か……フレールくんが見付けるのが先かで話は変わります。そこら辺は、くじ運任せ。
で、出来るならカリムを巻き込みたいのだけれど……。
カリム……あー、憑依保護者は平和の象徴にして置きたいので断念。ユーリも、保護対象だからねぇ……ふぅ。模擬戦くらいしか活躍の場をもうけたくなかったり。なので、拠点の確保的な扱いにしてあるんだよ(笑)。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

VRゲーのコンバート要素について。
VRパッケージ(SAO)って、そこそこ大き目の回線さえあれば誰にでも異世界が作られるって触れ込みだったじゃん?
で、ちょこっと考えてみたんだけど……シュピーゲル、あんな犯罪犯さなくても良かったんじゃね?自分で、会員制の簡単LV上げゲーム作ってコンバートすりゃ良かったんじゃ……とか思った訳ですよ(笑)。因みに、会員制なのはβテスト版だからとでも言っておけば良い訳で……潰しても、大きく別物に変えても構わない訳だからどうにでもなったと思われる。
まさか、不正コンバートの為にそんな世界を創る奴がいるなんて誰も思わんだろうからな……ある意味、チートツールみたいな扱いで使われる世界を創れば良いじゃん?と思わないでも無かった。イメージ的には、スローライフ系農業ゲームかな?畑作って、食物を育てて時々現れる芋虫とか害虫系モンスターを倒して食物の種GETだぜ!!的な?ゲーム。
作者的には、ケーキとかお菓子落としてくれたら嬉しいかな?御褒美的な?ドロップアイテム。食物の種や腐葉土とかでもOK。とても、楽しそうだよね!!等と、妄想してます。そんな感じで、ドンドン世界を作り込んでいく作者。
また、余計なモノを創ってしまった……と嘆くのが日常と化してます(笑)。増えるだけ増えて、どうしたら良いのかわからない世界観が……いっぱい。これ、どうすんだよ!?作れば、面白いけど……時間が、全く足りない……。orz

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