絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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二六四話

神崎:

 

 

最近、周囲の目がどこか生暖かい気がするんだが……何だコレ!?特におかしいのは、挙動不審な翼が俺の周りをチョロチョロしている。何かがおかしくて、色んな人に話を訊くも直ぐにはぐらかされたり言葉を濁されたりした。師匠や師範代にも訊いたけど、何も教えてくれない。それに、いつの間にか《ダーティー・ニーズ》が無くなってたりとおかしな事が連続して起こっていた。

 

「何なんッスか!?」

 

「気にするな」

 

「気になるッスよ!?」

 

「大丈夫、大丈夫」

 

「何が、大丈夫なんッスか!?」

 

「……別に、【鮮血の】がプロテクトを突破して閲覧禁止映像とか見たりしてないから。後、風潮もしてないから」

 

「ま、まさか、『きゃるーん☆♪』を見たんッスか!?しかも、噂として流されたと!?ぎゃああああぁぁぁぁぁ!!!!」

 

最悪の事態に、俺は頭を抱えて悲鳴を上げて身悶えた。

そりゃ、周囲の目が生暖かくもなるわ!つーか、閲覧制限掛かってんのにプロテクト突破して見るとか【鮮血の】さんは何を考えていやがるんだ!?そりゃ、『見るな!』と言われたら見たくなるのが人の心情だが……人の人生ブチ壊す気か!?慰謝料請求するぞ!?マジで!!つーか、訴える!訴えるからな!?

 

「【組織】の法に詳しい奴を手配しようか?」

 

「うぐっ…………なんか、握り潰されそうなんですけど……」

 

少し考えたが、なんとなく報復に悪戯と称してもっと酷い事をされそうな気がしたので師匠の提案は断る(英断)。まあ、後で【鮮血の】さんからニッコリ邪悪な笑顔で答えられて肝を冷やす事になるけど。俺の判断は、間違いでは無かった。

 

「フム。それは無いが、報復はありそうだな……」

 

そう、言いながら向かった先に在ったのは……数日の内に、草が生えて草原に成りつつある俺とギルガメッシュが耕した畑だった。

 

「もう、こんなに生えて来るのか……雑草が!!」

 

「!?何故、『雑草』の部分を叫ぶ必要が?」

 

「いや、なんとなく……」

 

だって、ギルガメッシュなら言いそうじゃないですか。

 

「おのれぇ、雑種の分際でぇ!!」

 

そんな事を考えていると、草抜きをしながらギルガメッシュが喚いていた。感情を、ガッツリ込めたその言葉を吐いたギルガメッシュはどこかヤり切った感を出している。

やっぱり、やりたくなるよな!!

 

「そして、師匠の思惑通り……巨大化する豆の木……」

 

「何言ってんだ?アレは、元々そういう種類だぞ?」

 

「は!?」

 

「僕と【鮮血の】で、共同開発したジャ〇クの豆の木だ!!」

 

おいおい、なんつーもんを共同開発してんだよ!?

昔、食糧難に陥っていた世界を救うべく、アッサリ問題を解決しようとしたら出来ちゃった代物らしい。そりゃ、豆の直径がニ、三メートルあるんだから文字通り『一粒で、二度美味しい』だろうさ。腹も膨れて、食糧難も解決出来るんだから……味は、大味。

ついでに言うと、師匠が植えていたのは大体がそういう系統のモノだった。一応、大富豪クエストで得た食料の苗ももあったけれど……巨大なのは、ほぼそういう理由で共同開発されたモノらしい。例えば、カボチャとか日持ちしそうな奴がゴロゴロと。

そして、ジ〇ックの豆の木の中心には直径三センチにして長さは世界樹を超える添え木が突き立っていた。白色の超長い棒。途用は不明。まさかとは思うが、この為だけに創られたモノではないと思いたい。因みに、材質は【ハルコン】と呼ばれる特殊金属。

材料は、架空金属オリハルコンを原子レベルで分解して抽出した未知の元素と現実に存在する元素を混ぜて収束圧縮固定したモノを原料に、超高圧電流で熱し固めた物質らしい。

つーか、最初の段階で実現不可物質ですよね!?

因みに、そうやって造られたその特殊金属は空間断裂系の魔法でなければ切り刻む事も形を変化させる事も出来ないらしい。

何やってんッスか!?

 

「これ、大豆ですか?」

 

「うん。トーフにショーユ。作りたい放題だぜ!!」

 

「それ、発酵させないとイケないんですよね?」

 

「ショーユなんて、味噌の延長だろう?あれを更に発酵させた絞り汁じゃん。昔の人は、良くそんなもんを食べ様と思ったよな!」

 

どうやら、師匠の中では醤油はダメなモノらしい。それでも、虐待の頃の事もあって食べ物で好き嫌いはしない様だけど。

何はともあれ、俺達は他の転生者達の協力を得て草刈りを実行。

その間、師匠が何人かの元を回って頭をポンポンと謎の行動をしていた。でも、その行動はアルンを解放した時や新しくアルンに移住して来た転生者にもやっていた事なので珍事ではない。

珍事ではないが、気になる事ではあった。多分、聞けば答えてくれるんだろうけど……何故か、聞かない俺。知りたいんだけどなぁ……と思いつつ、誰が作ったのかわからない鎌で草を刈る。

 

「邪な気を払っておられるのです」

 

そこへ、大鎌を担いだリリィがやって来て言った。

つーか、何故大鎌!?かなりの大振りなのに、絶妙な技巧で食物だけを避け草を刈り取るという神業を見せて転生者共を湧かせていたけど。そんな彼女が、割りと普通に寄ってきて教えてくれる。

多少、エスパー!?心読まれた!?という恐怖感があったけれどスルー。どうせ、いつもの事なので気にしない事にした。

 

「邪な気を払っている?」

 

「Masterには、【クレッセント・ノヴァ】が融合しているのは御存知ですね?アレが、Masterの触れるモノにも効果があるらしいのです。わかりやすく言うと、ビックリマンの十字架天使が使う弓矢の効果が弱くはありますがMasterが触れる事でそれなりの効果を発揮するのです」

 

「まんまですやん。つーか、宝玉を取り出さなくても効果があるって事ですか?」

 

「貴方も、その影響を受けているんですよ?」

 

「へ?マジで!?」

 

「性欲を拗らせて、ヒロインに歪んだ欲情をしている貴方が爽やかな気で何年も過ごせるのはその為です。手合わせと称して、Masterに打たれているでしょう?」

 

「あ、アレ、そういう意味があったんですか!?」

 

「いえ。アレは、Masterの趣味です」

 

「ぅおい!!」

 

とは言え、模擬戦中に意味不明なビンタをされる事があるのだがアレは師匠の趣味だったらしい。割りと簡単に、ビンタされるのでうっかり模擬戦中に呆然とする事がしばしばあった。だが、アレが俺の邪な気を払う行為であったというのであれば納得だ。

 

「まあ、Masterにそんなつもりはないんでしょうけど……」

 

「ごるぁ!?……って、俺『良い子』になってるんですか!?」

 

「いえ、そこまででは……ですが、邪ではないでしょう?」

 

無意識か!?無意識で、俺の邪な気を払っているのか!?

つーか、邪な気ってもしかしなくても『欲情』っていう感情ですよね?それを、打ち払えるって事は……俺が健康健全爽やかな気持ちで居るのは師匠のお陰って事ですか!?

 

「……それって、神殺しでも効果が?」

 

「というよりも、そのせいでMasterは《異端児》扱いになりました。まさか、魔力を込めた拳で殴っただけで《異端児》扱いされるなんて思わなかったモノですから……」

 

「マジか……」

 

その他にも、色々と【クレッセント・ノヴァ】の影響が出ていて……特に、魔力に関連するモノが多大な汚染?を受けているらしい。例えば、魔力ダメージでノックアウトした相手が割りと直ぐ改心される理由がそれだったり……師匠と魔拳(魔力を込めた拳)を交えた相手が、全力の一撃で【クレッセント・ノヴァ】の直撃を受けたかの様に『良い子』になったりと、結構酷いパッシブ特性が……。

 

「割りと、洒落に成ってないですよね!?」

 

「ええ。人格崩壊とか、とても残酷な結果ですよね……」

 

「でも、一時的なモノ……じゃねぇな。霧島が、ずっと男の娘……って、アイツ女になったんだった……」

 

半永久的な十字架天使の弓矢とか、どんな人格破壊ウェッポンなんですかね?師匠の魔拳は!?正に一撃必殺!拳を相手に当てる(殴る)だけで人格破壊とか……どんなチートですか!?

 

「ん?……あれ?……え?ま、まさか……」

 

「ああ。それに、行き当たりましたか……」

 

師匠の魔拳について、色々とツッコミをしていた俺はとある結論に行き当たってサァーと血の気が引いて行った。殴るだけで、相手を『良い子にする拳』と聞いて引っ掛かっていた事は確かにある。だが、それとアレが結び付かなくてスルーしてたけれど……今の説明を受けて、ソレが一つに繋がってしまったのだ。

 

「……《堕ち神》との初戦、()()()()()()()の!?」

 

「…………ええ。うっかり、で、ですけどね?」

 

それ、うっかりじゃねぇよ……じゃなくて、師匠が《神殺し見習い》だった頃、偶然でガチモノの《堕ち神》と遭遇して戦闘した的な事を前に言っていた。俺はその戦闘で、師匠が《堕ち神》を殺すのではく《浄化》して《神殺し》と成ったと教えられている。

仮に、その行為が自発的な意図ではなく偶然?の産物だった場合……話は大きく食い違ってくる。

即ち、()()()()()()()()()()が『()()()』との戦闘で()()()()殴った結果……()()()()()()()()という話になる訳だ。

 

「なに、ソレ……どんな、()()だよ!?」

 

「ええ。正しく、()()だったんですよ……」

 

うわっ!?コイツ、認めやがった!!

 

「ですが、これは()()()()()ですから仕方がないのです」

 

「偶然の必然って……矛盾してるだろ!?」

 

「いえいえ。Masterの憎しみや悲しみを抑える為に使われた【クレッセント・ノヴァ】が、Masterの魔力に融けてその身に宿った結果ですから」

 

そうしないと、師匠は【魔王】のままだったし……【クレッセント・ノヴァ】の力が、その身に宿ったのは師匠の高い適正のせいだとラヴォルフ師範代はいう。つまり、本当に偶然の必然だった訳だ。【組織】が、【クレッセント・ノヴァ】を所持していたのも、それが師匠に必要だったのも全て。

 

「どんな、運命レベルだよ!?」

 

そんな話、知りたくも聞きたくも無かったよ!!

そう思いつつ、地面に両手を付いてとあるイメージを思い浮かべる。根っこを一つに丸めて、諸とも雑草を土が吐き出す!という妄想を頭に浮かべて魔力を地に流し込む。すると、雑草の生え際の土が盛り上がり、ペッと丸まった根っこ諸とも土から吐き捨てられた。

 

「面白い魔法ですね……」

 

「いや、まあ……こう出来れば良いなぁと思ったんで……」

 

ぶっちゃけ、【リリなの】の魔法行使より思い浮かべたイメージ通りになるこの魔法はとても便利だった。そんな調子で、ドンドン雑草を抜いている(一本ずつ)と抜いた雑草を集める転生者が現れ始める。おい、こら!それは、俺が引いた雑草だぞ!?自分のノルマにしてんじゃねぇよ!?

 

「兄様、そのまま魔法を行使していていただけますか?」

 

「んあ?まあ、良いけど……何かすんのか?」

 

「はい。では、失礼します……」

 

言って、ラヴォルフ師範代は俺の背中に手を置くように触れるとブツブツと単語を呟く。それが、ある程度進むと手が触れた場所からゾワゾワとした感覚が広がって……次の瞬間、圧迫される様な重圧を感じたと思ったら視界全ての雑草が一気に抜き出された。

 

「おぉお……!?」

 

「……まあ、こんなものでしょうか?」

 

「何したんですか!?」

 

「現段階での兄様では、キャパが足らないので出来ません。なので、兄様が行使した魔法を術式に置き換えて展開し同時に対象をマルチロック。そして、広範囲で連続起動させただけです」

 

何気に、こちらの心を抉る事を言ってから説明してくれるラヴォルフ師範代。凹むので、止めてください。つーか、俺のあやふやでモヤッとしたイメージを術式に起こしたんですか!?

しかも、連続起動とか言ってるけど……それって、並列処理したって事ですよね!?そもそも、先の魔法は魔力に物を言わせた無理矢理な魔法だ。それを、俺の魔力に触れたからといって直ぐ様術式に起こせるとか……どんだけ、チートなんですか!?

 

「うわああああぁぁぁぁぁ!!!」

 

「ま、魔物が出たぞぉ!?」

 

「こ、コイツは……FFのモルボルだ!!」

 

「《臭い息》に気を付けろ!!」

 

悲鳴と共に聞こえた情報に振り返ると、モルボルが《臭い息》を吐き出している所だった。ムワッと迫り来たその《臭い息》は、形容しがたい何とも言えぬツーンとした様な刺激臭で思わず顔をしかめてしまう。そして、次に気が付いた時には師匠が目の前に居て『なまくらの』剣を振り下ろそうとする瞬間だった。

顔を上げると、師匠の目と俺の視線が絡み合う。それで、俺が正気に戻った事は伝わったハズだったのだが……師匠の目は、『避けろ!』っと告げていて……避けられねぇよ!?

結局、俺は師匠に斬り捨てられた。まあ、それだけで俺がどんな事になっていたのか予想が付いてしまう。

だが、ズシャッに転がされる。

そこで思ったのは、お仕置きは免れたと考えて良いですよね!?だった。つか、これお仕置き込みですよね!?師匠なら、寸止め出来たハズですもんね!?後で、『うっかりだった』とか言って再度お仕置きとか止めてくださいよ!?マジで!!

というか、そんな気がし始めていた。

そんな、取り留めない事を考えつつ再生が終わるのを待つ。

 

「く、ぞぉ……ぃってぇ……!!」

 

こういう時、妖精達の蘇生システムが羨ましく思えて来る。

彼らは、死亡したとしても一旦《リメインライト》となり一分間はその場に意識を残した状態でいなければならないが苦痛はなし。その間に、仲間が蘇生魔法やアイテムを使えば復活させる事が出来る。即ち、ゲーム的に言うとコンティニューが出来る訳だ。

だが、俺は然程高くもない自己再生が己の体を再生し切るまで苦痛に悶絶していなければならない。そりゃ、俺は【不老不死】と言われる《神殺し》になった訳ではあるけど。

しかし、【不老不死】っていうにはちょっとイメージしていたソレとは全くの別物だった。そこそこ、便利そうではあるがこういった苦痛的な事はカットされないので不便だ。まあ、厳密に言うと【不老不死】ではなくて()()()()()()()()()()()()ってのが正解だろう。実際、この超回復再生能力だって肉体に再生の魔法陣を刻み込んで無理矢理付与したモノの効果な訳だし。

起動させるのに、魔力が絶対的に必須でEMPTYな時は回復するまで再生も蘇生も不可能なんていう状態だ。

【不老不死】の再生能力に、魔力や体力が使われるのはおかしい。最悪、体力が消費されるのは認めても良い。だけど、この【不老不死】は膨大な魔力で無理矢理に回復再生させて『蘇生した』という状態にしていた。これはもう、【不老不死】なんてモノではない。全く別の名称無き現象だ。それに、幾つかの矛盾も存在する。例えば、理由が不明だけど……肉体が、ぐちゃぐちゃになっていても()()()()()()()状態が安定していたり。普通ならば、『心停止』みたいな『危険な状態』とか言われるモノのハズなのにその一歩手前で停止している様な。ただし、時間停止とは違って呼吸も可能であれば思考も出来る。

まあ、呼吸をする為の肺や思考する脳があればの話だけれど。

いずれにしろ、この状態が【不老不死】というモノでない事は理解出来た。ならば、何だと言うのか……というと『わからない』としかいえない。因みに、魔力が空っぽで再生出来ないからって死ぬ訳でもない。最早、法則が無茶苦茶だった。

 

「ホント、これ、どうなってんの?」

 

「便宜上、【不老不死】という事になっています」

 

「心読まないで!?」

 

「読んでおりません」

 

「嘘!メチャ、的確に俺の思考を読んでんじゃん!?」

 

「兄様は、単純で顔に出やすいのでわかりやすいだけですから」

 

「嘘だ!表情だけで、何を考えているかなんてわからないよ!?」

 

「わかります」

 

「わからねぇよ!?わからねぇっつってんだろう!?」

 

なんだ、この理不尽は!?師範代が恐い!!だがしかし、師匠もそうだけど【真実の瞳】を使っているんじゃないかと疑いたくなる。こうなったら、最悪仮面でも装備して表情を隠すしかないかもしれない。

 

「神崎」

 

そうだ!表情、顔さえ隠してしまえば思考を読まれる事は無いハズ!!そして、ヒロイン達を口説く時は仮面を外してーーー。

 

「訳のわからん事を考えてんじゃねぇよ!!」

 

「ブヘッ!?」

 

「全部、口に出てんだよ!!馬鹿」

 

マジッスか……そりゃ、考えてる事が全て筒抜けになりますわなぁ……グフッ。拳を振り抜いたまま、告げる師匠のお陰で俺は何故リリィ達に思考が駄々漏れになるのかを理解した。

 

「別に、寂しい人じゃ無いッスよ!?」

 

「あ゛?」

 

「や、何でもないです……」

 

普段よりも、低めの声で睨まれた俺は何でもなかった事にして師匠の話を聞く体制を整える。それが伝わったのか、師匠は一つ頷くと倒されたモルボルを剣で指し示し言った。

 

「他の物語のモンスターが出た」

 

「あ、はい。あれは、『ファイ〇ルファンタジー』っていうゲームのモンスターですね。状態異常系のスキルを使って来るモンスターです。特に危険なのは、《臭い息》っていうスキルで下手をすると即死系以外の状態異常にされるッス」

 

「ふーん。成る程ね……」

 

「師匠は、無事だったんですね?」

 

「ジャンプして避けたからな……」

 

あ、成る程。ジャンプですか……今後の参考にします。

次は、絶対に当たらないぞ!っという決意を新たにモルボルが光の粒子になって消えて行くのを見つめる。そう言えば、セイバーはどうしたのだろうか?周囲を見回すが、それらしい人影が見当たらない。まさか、モルボルの《臭い息》で人格が反転したんじゃ無いだろうな!?オルタナティブ・セイバー降臨ですか!?

 

「セイバーなら、周辺の警戒任務に出したぞ?」

 

「あ、さようで……」

 

「でだ、この世界の変動が段々おかしく成ってきている様だから他の物語の転生者を集めて危険なモンスターの情報をまとめようという話になったんだが……」

 

「っていうか……他の物語のモンスターが、現れた理由って何だったんですか?」

 

「そりゃ、SAOモドキ世界に導入された他の物語の影響に決まっているだろう?転生者共が、SAOだって言われているのに別の物語の特典を願った結果だろうな……」

 

ああ、それで……比較的平穏だったアルン付近に、モルボルみたいなヤバイモンスターが現れたって事ですね?なんて、傍迷惑な。

それって、詰まる所……村や町等の外に、畑等を作ったり出来なくなるって事じゃないですか!?どうするんですか!?食糧難のままですよ!?

 

「問題ない。既に、モンスター避けの結界が展開済みだ」

 

「そんな簡単に、モンスター避けの結界なんて創れるんですか!?」

 

「【概念魔法】だからな。正確には、【ここには、モンスターや魔物が寄って来られない力場が展開される結界】っていうのが正式名所だ。ほら、簡単だろう?」

 

「簡単過ぎた!?そして、何気に高レベル魔法!?」

 

もう本当に、何でもありですよね!師匠達ってば!!

とりあえず、食糧難が解決するまではその結界を維持したまま過ごしてくれるそうだ。本当に、何から何までお疲れ様です。

こうして、期限があるものの師匠達の支援のお陰で食糧難が解消されるまで結界の維持が約束された。そして、妖精と転生者に化せられたのは、その【概念魔法】に代わる魔導具を造る事。でなければ、更なる問題が出た時に滅びてしまう可能性があるからだ。

それを説明された妖精達と転生者は、その可能性を恐れていた者達と共に師匠の支援に代わる術を手探りで探す事になる。

 

「大変な事に成り始めましたね……」

 

「わかり切っていた事だ。それが、少し早まっただけの話。後の問題は……それによって、もたらされるストレスをどうするかだろうな。娼婦館でも作るか?」

 

「是非、行かせていただきます!!」

 

「おーい、翼ぁ!コイツ、娼婦館に行くとか言ってるぞ?」

 

「え!?ちょ、ちがゲフゥっ!!」

 

師匠のチクリで、般若の形相となった翼が有り余る筋力にモノを言わせ、瞬間的に間合いを詰めたかと思うとスレ違い様に殴って来やがった。それによって、俺は車に跳ねられたかの様に空中を舞う。ゆっくりと回転をしつつ、顔面から地面に落ちた俺は数メートル程顔面でスライディングして止まる。

 

「フム。これが、《踏み台の宿命》か……」

 

「憐れですね……」

 

「ウム。正に、不憫系主人公だな……」

 

「嫌だ!そんな、主人公っ!!」

 

「ギャグキャラみたいで良いじゃないか……」

 

「まあ、セイビアさんは死なれましたけど……」

 

「あの人、ギャグキャラだったのか!?」

 

「本人は、そう言ってたが……」

 

「多分、ギャグキャラの中にいたシリアスキャラだったんじゃ無いでしょうか?あの方のなさる事は、ちょっとギャグキャラとは違った事ばかりでしたから……」

 

「多分な……」

 

周囲の者達が、ギャグキャラだから自分も同類だと思っていたら一人だけシリアスキャラだったというオチか!?そりゃ、勘違いしてもおかしくないけれど……それはそれで、残酷な現実である。例えるなら、皆が同じゲームをしているのに一人だけ別のゲームをやらされている様な状態だろう。

 

「いずれにしろ、神崎が不憫系主人公にレベルアップしたんだ。お祝いしないとイケないよな?」

 

「止めて!そんなお祝いノーサンキュウです!!」

 

ドンドン、SAOモドキ世界で問題が嵩んで行ってるけど……【あの称号】を手に入れてからというモノ、師匠がとても辛辣です。一体、俺に何させたいんですか!?

 

 

 

 

 




本気の詰め合わせ(笑)。『きゃるーん(引っ張ります)』に続いて『ジャックの豆の木(ネタ)』。『十字架天使の弓矢』、『魔拳(本題)』、『実は、事故!?(本題)』、『草引きと言う名のギルガメッシュ(ネタ)』、『FFモンスター(本題)』、『不老不死(ネタ)』、『フラグ建設』、セイビアの話は本当。ギャグキャラの中にシリアスキャラが混ざってたな話だったのですよ(笑)。一人だけ、別のゲームやってる人的な?
モルボルについては、草原と一体化してた訳じゃなく地中から現れたのだよ。地中を移動?一つ問題を解決したと思ったら、第二第三の問題が追加されるオチに。技や魔法や武器だけじゃなく、魔物やモンスターが次から次へと参加してくる始末。因みに、魔物とモンスターの違いは動物系とクリーチャーの違いです。当然、動物系の魔物は食卓に並んだりします。クリーチャーの方は、毒が有ったりと食べられません。

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