絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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二七七話

???

 

 

高町なのはを屠って、次元艦へと跳んだ双夜を待っていたのは大切な人を失い憎しみを抱いたフェイト・T・ハラオウンと高町家。そして、現状の説明を求めている時空管理局の面々だった。とりあえず、高町家との面会を拒絶した双夜はブリッジを空間魔法で隔離してリンディ・ハラオウンに事の説明を開始する。

その上で、先ずは大前提として《旧・神族》と《神殺し》との関係を説明した。

 

「まるで、お伽噺ね……」

 

「まあ、そうだろうな……」

 

感想はそこそこに、次へと話を進めて神様による神様だけの娯楽・【インスタント・ソウル】と転生者についても説明。

そして、今回の概要と原因を推測映像含めて上映する。

それらは当然、映像を通して高町家やフェイト・T・ハラオウンにも伝えられているが、家族や友人を殺された者に取っては関係ない話だろう。

 

「では、なのはさん達の周りにいた男の子達が元凶だったと?」

 

「まあ、その認識で間違いはない。だけど、彼等は僕達の戦いに巻き込まれただけで悪い奴等では無かったと思うよ?」

 

「それで……何となく、理由は理解しました。ですが、それならば助けられたのでは無いのですか?」

 

「助けられたかどうかと言えば……《堕ち神化》していなければ、助けられただろうね。浸食寄生した魔力を抜き去るか、浄化してしまえば良かった訳だし……まあ、浸食寄生した魔力が肉体と魂を歪めているから後遺症は避けられないけど……」

 

「後遺症、ですか?」

 

「肉体はボロボロ。リンカーコアは失われて、『空』は飛べない。しかも、魂も喰われて歪んでいるからその内性格や性質にも影響を及ぼしていたかもね?」

 

「例えば?」

 

「……例えば、正義感の強い子であるなら……犯罪傾向にシフトして最悪、『殺人鬼』に。そうでなければ、薬とか快楽を求めて爛れた日々に走るんじゃないかな?ま、ランダムだよ?」

 

「……………………」

 

オブラートに包んで話してはいるが、それでも高町なのはという人物を知る者達からすると信じられない話である。故に、双夜の話を聞いて不快感を示すクロノ・ハラオウンが何かを言いたそうにしていたが、それはリンディ・ハラオウンが視線で止めた。

 

「後は、自分だけでなく周囲を巻き添えに暴走を始めるんじゃないかな?まあ、生きているだけで廃人コースなんてのもあるけど」

 

輝かしい未来は無いと断言する双夜に、リンディ・ハラオウンは少しイライラした様子で双夜を睨み付ける。だが、双夜はどこか飄々とした様子で義務的に話をしていた。

 

「ならば、君と僕達の関係は?」

 

「平行世界って言ったら理解できる?君達の知る、次元世界を横並びの世界とするなら……見た目は同じだけど、そこに住む人物が異なる世界を『平行世界』って言うんだけど……僕はそこで、高町なのはに拾われて息子をやってた御子様だよ」

 

「「なぁ!?」」

 

「ぶっちゃけて言うと、平行世界の高町なのはが養子にした子供が僕になる。そして、僕は『母親』を殺した事になるのかな?」

 

「何故!?なのはを……」

 

「砲撃魔法を使える《堕ち神》を、放置出来る訳もないだろう?僕が所属している【組織】の理念、人類の【発展】と【存続】。それに、引っ掛かっていたしなぁ。現状、地球人類は数百人しか居ない状態だぞ?そんな所に偶然、殺傷設定のディバインバスターが飛んで来てみろ?全滅するのは、目に見えている。それに……」

 

「だが!?」

 

「それに、なにょはママにアレ以上の殺人を犯させる訳にも行かなかったんだ。《堕ち神化》による、脳髄損傷による自我の崩壊。例え救えたとしても、植物状態になって二度と目覚めない。その為に必要な施設、人員もない状況で助けろと?にゃははは。一ヶ月持てば良い方だな。延命処置すら儘ならない。ついでに言えば、肉体もボロボロだから寿命はもっと短いだろうな?」

 

「それでも、管理局で……」

 

「それでも、一年……いや、半年も持たなかっただろう。良いか?《堕ち神化》ってのは、肉体も魂も寿命も文字通りガリガリ削りに削って消費される……言わば、強制的な自滅行為なんだ。《堕ち神》になった者も、周囲に居る者も何もかもを滅ぼす為の魔導兵器なんだよ。《旧・神族》ってのは、自分達の快楽を満たす為にそんなモノをジャンジャン創るアホゥ共だ。奴等の目的は、生きの良い知的生命体を手に入れ痛みと悲しみと絶望を与えて苦しむ姿を観賞する事だ。それで、死んでも気にしない。対象が死んだら、次の対象で遊ぶ鬼畜だ」

 

「……………………」

 

侮蔑を大量に含んだ表情と言葉で、淡々と答える双夜を見て誰もが言葉を失ってしまう。この中に、確かな憎しみを感じてリンディ・ハラオウンは少し眉を八の字にする。見た目、幼児な……いや、幼過ぎる双夜がとても可哀想な子供に見えたからだ。双夜は、努めて感情を表に出さない様に言葉を紡いでいた。

既に、同胞達による感情制御は解除されているので下手な暴走は出来ない。

 

「ロストロギア……まあ、ロストロギアと言っても良いが性質は異なる。ロストロギアってのは、行き過ぎた科学技術の使い方がわからない遺産だろう?だが、僕達の知るアレ等は使い方もわかってるし、技術も失われていない……一貫して、他者を傷付ける為だけの兵器だ。相手の魂を歪め、肉体を変質させて理性を奪い殺し合わせる為の行き過ぎた魔導。所謂、【魔法】だ。ああ、君達の使う魔法はまだその域にまで至っていないからわからないかも知れないけれど……いずれは、精神と魂に干渉する類いのモノと成り果てるだろう。あ、いや、このまま物理方面に進ませて精神や魂に干渉出来ない様に君達が見張るか?」

 

面倒だろうけどね?と、双夜は笑うが……それが、いかに至難の業かわかっていての発言だった。魔法技術は、これからもドンドンと発展して行くであろう。なのに、それを押し留めて方向性を時空管理局で操作しろ等と言ったところでほぼ無理だ。何故なら、人々の思想は時代と共に変わるモノだからである。

 

「君達の物理な魔法は、ある意味とても平和的な技術だ。対して、奴等の使う精神と魂の魔法は陰湿で悪質だから……でも、使い方さえ間違えなければ良い魔法なんだよ?結局のところ、使う者の手腕で良くも悪くもなるんだよね。まあ、最悪他者からの干渉を得て悪人になった傀儡が事件を起こして捕まったところで何もかも忘却……なんて事例が、後を断たないけどねぇ」

 

「…………それは……」

 

「もちろん、操られていたとしても起こした事は起こした事だからね。例え、記憶がなくても裁かれるよ?そして、真相は闇の中。首謀者は捕まらず、ただの一般人だった者が大量虐殺者として裁かれる。正に、蜥蜴の尻尾切りさ。そんな世界になったら、君達も知らない間に傀儡にされて犯罪に加担させられているかもね?つーか、ジェイル・スカリエッティは管理局が生み出した闇だ。管理局の最高評議会には手を出すなよ?時空管理局の精鋭が暗殺しに来るよ?」

 

「ーーーーーーーーーー」

 

唐突に始まった暴露話に、ギョッとする管理局面々。

しかも、彼の指名手配犯が管理局から派生した犯罪者だと断言されて更にギョギョッとする。

 

「ちょっとした、未来知識だよ。ああ、そう言えばクロノんはエイミィさんと結婚するんだっけ?双子が産まれるんだったね?クックックッ……名前、考えとけよ?それと、エイミィさんと二人っ切りになる時は逆レイ〇に御用心!クロノんとエイミィさんの馴れ初めでしたー(笑)」

 

「「なっ!?」」

 

そして、今度は真逆の話題と驚愕に驚きにと場を乱されて行く。その上で、双夜は真顔でサーチャーに向かい言い切った。

 

「高町家の皆さん。現在は、ブリッジを空間魔法で隔離しているので大丈夫ですが……僕と顔を合わせたりしたら、僕のウチにある《神殺し》の力があなた達を人間のままでいさせている力を弱めて《堕ち神化》させてしまうでしょう。なので、このままでの謝罪を許して欲しい。この世界は、僕達を嵌める為だけに創られた世界です。本来ならば、この様な事は起こり得ないのですが【神】と《旧・神族》の暴走を止められず申し訳御座いませんでした。我々の戦いに巻き込み、大切な娘さんを失わせてしまいました。心より、謝罪と御悔やみを申し上げます」

 

ペコリ、と頭を下げて沈黙する。

しばらくして、通信が開きそれに高町士郎が映った。

 

『謝られても、娘は帰って来ない』

 

「あー、えっと……真面目な所、申し訳ないんだけど……高町なのは、戻って来れるよ?あ、や、今回失われた命全部?」

 

「「『は!?』」」

 

超真剣に、反論しようとした高町士郎だったが話と場の腰をへし折られた上に『戻って来る』と告げられて混乱する。

 

「今回限りの裏技が一つ使えるので……ぶっちゃけ、今回の事件は【神】と《旧・神族》が引き起こした時限式の《堕ち神化》という神通力で引き起こされた事件だ。なので、神々からの干渉による世界運営の妨害と取れる訳ですよ。だから、急場処置として原因を排除した上で時間の巻き戻しが可能ですね。っていうか、裏が取れたので可能になりました。ま、単純な理論なんですが……数日前に、高町なのはは生きてました。だから、数日前に時間を巻き戻せば生きている訳ですよ?で、《堕ち神化》の原因を排除してそのまま時間を進めれば()()()()()()事になりますよね?」

 

「「『……………………』」」

 

「超法規的処置になりますが、【神】と《旧・神族》が関わって滅び掛けた世界はそういう方法で()()()()()に出来ちゃうんデスヨネー。なので、謝罪は一応受けて下さいね?」

 

正に、見も蓋もない事とはこの事を言うのであろうが……双夜からしたら、裏取りが終わらないと告げる事も出来ない上に行動も起こせないので黙っていたのである。彼が、時空管理局と高町家の相手をしているウチに使い魔と【外】にいる《神殺し》が必死で掻き集めた事実だった。

 

「さぁて、仲間が裏取りしてくれたんでサクッと片付けちゃいますかね?という訳で、時空管理局。これから起こる事は、映像として残すなよ?次元規模での時間の巻き戻しだ。史実に残すと、色々と面倒くさいぞ?ジェイルや最高評議会が、出張って来るかもだからな?ここから先は、神々が使う魔法の領域だ。神の法と書いて《神法(シンホウ)》と呼ばれる魔法。人では、決して届かない魔法だ。つぅ訳で、《神格解放》!!」

 

ニヤリと、口角を吊り上げて双夜は己の《神格》を解放した。

膨れ上がる魔力と共に、双夜の表裏一体型の神格が周囲を呑み込んで行く。双夜の神格は、【希望】と【絶望】。既に、【絶望】は規定以上のモノを得られたので今度はソレを【希望】に変えて撒き散らす。《接続》は、継続させてあるのでそのまま魔力タンクから膨大な量を抜き取り術式に注ぎ込む。

 

 

ーーー《聖なる浄化の光よ、彼の星の陰りを払え……》

 

 

付与術式展開……相乗宝具【クレッセント・ノヴァ】装填。

浄化対象:浸食型寄生魔力……堕神魔アストラル・エヒィア。範囲:次元規模。第一魔力炉解放……。

 

「《巡れ、巡れ、宇宙(ソラ)の川路。♪満ちよ、満ちよ、次元の器。♪回れ、回れ、世界の基盤。♪満ち浸きし悪意の力、彼の策謀を貫く聖なる光……払え、払え、絶望の闇。♪巡り、満ちて、響き、払い、清めよ、希望の光》♪」

 

歌う様に世界の浄化を始めた双夜、その影で動き出すフレールくん達。詠唱が進むに連れて、双夜の魔力に含まれる《神殺し》の力が高町家の面々に影響を与えぬ様に、コッソリ近付いて【クレッセント・ノヴァ】をゴリッと宛てる。

魔力解放は行わず、ただ【クレッセント・ノヴァ】を身体に触れさせるだけの作業だが気が付かれる訳には行かない。何故なら、彼等は現在進行形で双夜に敵意を持っているからだ。拒絶される恐れがある。故に、全ては秘密裏に行われた。まあ、触れた時点でバレますけど。

【クレッセント・ノヴァ】を触れさせた事により、彼等を浸食していた堕神の魔力が一瞬にして消し飛び……その衝撃によって、高町家の面々は意識を失う。漸く、《堕ち神》の影響から解放されたとは言え、それによって歪められた肉体や魂は治らない。だが、これ以上の神通力による変質は起こらないだろう。

後は、時間経過でどこまで歪みが戻るかというと……一度、歪んでしまった魂または肉体は、時間経過だけでは元に戻らない。それこそ、運命を捻曲げる魔法薬を使えばそれまでではないけど。

だが、それでも魔法薬という劇薬を双夜は投与する気にはなれなかった。何故なら、歪んでしまった部分()()でなく魔法薬は()()に作用するモノだからである。

 

「……さあ、世界に満ちた絶望を払え!痛みも、悲しみも、全て喜劇に変えて、穿ち、払え、清め、浄化せよ!!我、神殺しの異端児・如月双夜が執行する!!刮目せよ!!」

 

 

ーーールール・ブレイカー(超御都合主義)》!!!

 

 

 

 

……………………

 

 

……………………

 

 

……………………。

 

 

こうして、世界は……人々は、《堕ち神化》が始まる前の時間軸へと戻り、その身に蔓延していた絶望の魔力を浄化されていつもの日々を始める。己が変質し、怪物となった記憶も事実も何もか()()()()事として日々を謳歌して行く。

 

「めでたし、めでたし……のハズなのに、時間を巻き戻した影響で世界の調整をしなければならくなった僕の仕事量(笑)」

 

死者蘇生よりも、時間を数日も戻せば世界の調整はインフレを起こす。わかり切った結末だ。但し、誤算が一つだけ。

 

「双夜くん、これもお願いしますね?」

 

「シャマル先生、僕は局員じゃないよ?」

 

「まあまあ、そう言わずに手伝って下さい」

 

ニコニコと笑みを浮かべた、守護騎士の一人湖の騎士シャマルが「シャマル先生」に上書きされました。

 

「おかしい。時間は、巻き戻されたハズなのに何故シャマル先生が上書きされているんだろう?ん、またメトロダウンしてる……時間逆行は、早まったか!?」

 

「あ、そう言えば、またなのはさん達が模擬戦しようって……」

 

「えー……嫌だぁ。フェイトちゃんシツコイし……」

 

「まあまあ……」

 

高町家と次元艦アースラクルー以外で、唯一双夜が高町なのはを殺した事を知っているフェイト・T・ハラオウンは一応納得したはしたものの執拗に双夜を目の敵にしていた。高町家の面々でさえ、双夜の謝罪を受け入れて許したというのにである。

そして、今日はフェイト・T・ハラオウンが居ないのでのんびり仮保護者・ハラオウン家のリビングで寛ぎながら世界の調整をしている双夜だった。希に、高町家でなのはの玩具に成りつつの時もある。いずれにしろ、彼の周囲は喧しい場所が多い。

 

「また、みんなで旅行に行きたいですね?」

 

「勝手に行って来なよ。僕は、忙しい……」

 

「えー?双夜くんが居ないとつまらないじゃないですか……」

 

「そう、思うのは先生だけだよ。はやてん所に帰れ!」

 

「あれ?『はにゃて』じゃないんですか?」

 

「僕、今、十二歳(モード)なんですけど?」

 

「……元に戻るよね?」

 

「さあ?……あ、メール。サバイバルは、順調っと……」

 

「サバイバル?」

 

「友人……というか、弟子がいる」

 

「弟子!?」

 

「戦技教導くらい、楽勝だぜ!!」

 

「へぇ……じゃ、資格取ってみる?」

 

「いやいや、てか既にあるよ?他の平行世界で取ったヤツだけど」

 

他愛ない会話の後、双夜は何枚かのカードを出してシャマルに見せる。それを見た、シャマルは目を見開いて驚いていたけどまるで自分の事の様に喜んだ。喜んだのだけれど、この世界では使えないと言われて直ぐ凹む。それでもめげずに、一度は取れたんだからと再試験を双夜に進めて来る始末。双夜の予定では、この世界の調整が終わったら即前回の世界へ行って再調整を考えていた。

あの世界、絶対またアホな転生者のせいで調整が必要になっているハズだ。というか、調整に五年も掛かった世界なんてブラックリスト扱いになるから何度でも訪れる案件に数えられる。

そんな世界を放置して、この世界でのんびりする気なんて双夜にはない。それでなくても、気になって気になってソワソワしてるのにシャマルの提案何て聞くはずも無かった。某、ドラ〇もんな未来都市は双夜に取って晴れてブラックリストに数えられる世界と相成った様だ。

 

「無理。忙しい」

 

「えー?そんな事言わずに、一緒に局員やりましょうよ?」

 

「はっ。資格無き無職に誘われたく無いね」

 

「クッ!?」

 

「後、栄養士の資格は取ってね?あ、でも……台所には立っちゃ駄目だよ?ヴィータが泣くから(笑)」

 

「カハッ!?…………今、すっごく頑張ってますもん!」

 

「ハイハイ。先生、二度目なんだから楽勝でしょ?」

 

「うぅ……。それが、忘れている事も多くて……でも、直ぐに資格取りますから!ちゃんと、就職しますから一緒に局員に……」

 

「ならない。模擬戦もしない」

 

「えぇ!?そんな……シグナムになんて言えば……」

 

「…………売られる所だったか……」

 

遠い目で、ベランダの外を眺める双夜だったが模擬戦となれば容赦のない攻撃の連続で相手を蹂躙するだけの簡単なお仕事をする事が多い。特に、その被害者?が守護騎士である。彼等も、強者と戦えるという事で嬉々として受け入れてはいるが(一部)勝率は厳しいモノであった。何せ、一対一で最強と唄われたベルカの騎士が赤子同然の扱いである。如何なる攻撃も通らない双夜は、本当に最大の壁であり格好の獲物だった。

 

「う、売りませんよ!?」

 

「じゃ、先生が的になれば良い」

 

「えぇえ!?そんな、直ぐに落とされちゃいますよ!?」

 

「大丈夫。仮にも、騎士と銘打たれて居るんだから善戦するよ」

 

「いえいえいえいえ、無理です!瞬殺です!!」

 

「あ、じゃあ、これ返す」

 

言って、双夜は懐からクラールヴィントを取り出してシャマルの手に乗せる。見れば、それは双夜が彼の世界でシャマルの死後に形見として受け取った彼女のデバイスだった。

しかも、【組織】の医療技術及び知識が詰まっているエゲツナイ代物と成り果てた物品。それは、確かに未改造で普通の古代ベルカ式のデバイスな訳だが……中に記録されている情報が、かなりヤヴァイ代物で少しでも世に出れば大騒ぎの情報だ。

 

「あ……私のデバイス……まだ、持っていてくれたんですね?」

 

なんて、中身を知らないシャマルはとても呑気にソレを手に取って眺めた。後日、中身を確認して突っ返して来るのだけれど……シャマルは確かに、己が双夜に託したクラールヴィントを預かった。

 

「じゃ、確かに返したからな?」

 

「はい。……本当は、ずっと持っていてくれても良かったんですが……そうですね、これは借りる事にしましょう。模擬戦が終わったら返しますからね?」

 

「良いよ。そのまま、先生が持ってれば……」

 

「いいえ。これは、私が双夜の助けとする為に託したモノです。それを、取り上げる訳には行きません。ちゃんと、返しますよ?」

 

「……………………わかった」

 

そう言って、シャマルはソレを受け取り模擬戦の為にアースラへと転移して行った。そして、数時間後真っ青な顔でクラールヴィントを突っ返して来るのだが……それは、また別のお話。

 

「やっと、静かになった……」

 

言って、多次元世界へ向かわせた使い魔達からの報告書を展開する。それらによると、何体かの《堕ち神》と接触した上交戦になった様な事が何通かに見られた。それらに目を通しつつ、必要と感じれば援軍の要請を手配したりまたフレールくん支援の手配をしたりする。フレールくん支援は、隠れ潜む転生者の捜索を旨とした支援なので戦闘系使い魔の派遣とは異なっていた。

それと同時に、【外】へバックアップの要請を手配したりする。

【外】に対するアプローチは、神々の動向を確認する為のモノだ。【内側】で、《堕ち神》と交戦すると【外】から眺めている神々が慌てて逃げ出そうとするので双方から捜索すると楽々と馬鹿が見付かってお手軽に断罪が出来るのである。

とは言え、何せ関わってる神の数が多いので今は炙り出しをしている所だ。前回のほぼ全人類《堕ち神化》も良くなかった。

あれのお陰で、こりゃヤバいと悟った多くの神々と早々に火の粉を被っては堪らぬと逃げ出した神々で天界がごった返し状態に。

そこへ【外】の《神殺し》がやって来て、天界は正に蜂の巣を突ついた状態に。それによって、何柱かの神が逃げ果せて善良な神々が鬼嫁の隣で浮気をしていた事が発覚して阿鼻叫喚となった。本当に、不幸な事故だったと誰かが笑う。《正直者の陣》を、展開しておいて良かったと異端児が爆笑して悪い顔をしてた。

それにより、浮気症なアホ共は鬼嫁にとっちめられて平謝り。

ついでに、《旧・神族》との繋がりも喋って呆れた嫁に切り捨てられる。その後、《旧・神族》と繋がっていたアホ共は《神殺し》達に断罪されて消失。嫁達は、これ幸いと他の若い男に連れ添って逃げ出して行く。そんな彼女等を見送り、『嫁の方が強かだった』と《神殺し》達は大笑い。それでもまだ、隠れ潜む残党は多く。探して、断罪する瞬間を《神殺し》達はアギト開いて待ち構えている。

 

「とりあえず、二年。頑張って、調整して……次の絶望を払いに行きましょうか?」

 

 

 

 

 




巡れ、巡れ、ソラノ川路。♪~の【♪】←この部分、マジで歌ってるって意味です。一応、《歌魔法》とか呼ばれる魔法を始点に付与と浄化を補佐として使った浄化の魔法。魔力が巡り満ちて基盤んが回り、音が響いて悪意を払い浄化する……的な事を言ってるんですよ(笑)。そして、最後に御都合主義で上書きして押し流した……ってのが、今回の処置。後は、地味に世界の調整をして終了です。シャマル先生については、オマケ。もう一人も、オマケで何とか半分にしたい所。
後日談的な感じで、もういいよね!?……的な?


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

【三千世界の代理戦争】。とか、思い付いちゃったんですけど(笑)。まあ、『けんぷファー』の団体版なお話ですね。
現代日本を舞台に、12歳から28歳位までの若者(男女)百名程が異世界の国々の代理に選ばれて戦わさせられるって話。少子高齢化の日本で、12歳から28歳までの若者が殺し合い。生き残れるのは、百人とプラスアルファだけの物語ッスね!!マジ、止めろよ異世界!?他世界まで巻き込んでんじゃねぇよ!?少子高齢化の日本で、若者を減らす様なマネしてんじゃねぇよ!!?とか言いたいけど……そんな物語を見ちゃったんだ。

夢で。寝てる間に(笑)。夢です。作者のネタ元ですね!夢ですよ?作者が作る物語は夢で見た物語が題材になってます(笑)。滑稽無糖な支離滅裂であやふやな夢が元ネタです!!

三千世界から選ばれた、一世界約百名の戦士達。それが、三千世界分だから三十万人の若者が犠牲になる物語ッスね!生き残れるのは、一世界とプラスアルファの若者だけ!!上手くやれば、三千人の代表格だけで済むけど……。
敵と味方を判別する腕輪(けんぷファーと似てる設定)と神様特典ヨロシク戦闘系能力を一つ貰えます。故に、『俺TUEEEEE』をやらかす子供も居るだろうから何処まで生き残るかは不明。多分、隠れ潜んでいた奴等と最終的に勝ち進んだ奴等だけが生き残るんじゃね?と思われるので約百名とプラスアルファとしてます。まあ、良くて数千人。悪くて、数百人くらいでしょうね。
因みに、エロ目的で【時間ストップ】とか貰う奴も居るだろうけど……御都合主義はありません。時間止めたら、人間は石みたく硬い物体と化します。ついでに言うと、時間を止めた状態で通常通り動くと……戦争終了後、生き残っていても死にます。物理的に、人間が光の速度で動いたらどうなりますか?な、話になるので(笑)。
『ぷちゅ』って成りマスヨネー(笑)。

で、そんな戦争に挑む主人公は成り上がりの境界の守護者辺りかな?裏事情まで理解してて、戦争事態を止めようと駆けずり回る異世界帰りの元・勇者の物語。だったよ(笑)。
『少子高齢化の加速を止める為立ち上がった勇者露る!』
⬅こっちが本題(笑)(笑)。三千世界の代理戦争そっちのけで、少子高齢化を止めようと足掻く勇者の物語とか思い付いたんですけど……読みたい?思い付いたってか、見たっていうか……面白そうな話だったんだよね。面白そうじゃね?

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