絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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三一三話

双夜

 

 

「くっ……!」

 

高密度で、純粋な魔力砲を当てたけど一度や二度程度ではやはり押し返せなかった。相手は、高々【指先】程度の存在なのに【古き神】とはこれ程のモノか!?なので、自分の存在を代償にして(羽数枚分)システム・ユグドラシルから魔力供給を全開にし融合している【俺】の協力も仰いで数万の魔力弾を叩き込み何とか押し出す。それと同時に、自分の消え掛けた存在を【外】へと閉じ掛けの孔に飛び込む事で世界という枠組から出して本体を強制召喚。端末は、それで役目を終えたとばかりに消滅した。

 

「等価交換の魔法、エッグいなぁ。こんな事も可能なのか……」

 

背後にある、【フロニャルド】に多重結界と防御魔法にランダム転移の呪いを仕込んで蓋をする。これで、彼方への影響は最小となっただろう。だが、それでも『最小』であって絶対ではないのが心許ない。それだけ、目の前に現れた【古き神】は強大な力を持つ存在だった。とりあえず、【外】に出れたので救援要請を出しておく。どれだけの時間、戦い続ける事になるかはわからないが俺が負ける前には駆け付けてくれるだろうと希望を持っておく事にする。ぶっちゃけ、勝てそうにないです。

つか、この《堕ち神》って大昔のガチな神様ですよね?今の新興レベルの神様ではなく、ホンマモンの【古き神々】ですよね!?

《旧・神族》に、人間の【負】を凝縮した感情を飲まされて堕ちちゃった神々の一柱。過去、討伐されたと伝えられているのが三体らしいから残りの九体の内の一柱ですよね!?たった一柱を狩るのに、【組織】が全力で挑んで半数は全滅しちゃうレベルの《堕ち神》さんですよね!?無理じゃね?俺一人じゃ、無理なんじゃね!?例え、《ルール・ブレイカー》の無制限使用が出来たってたった一人ではスキル《神殺し》の弱体化も微々たるモノだろうし……時間稼ぎくらいしか出来ないんじゃね!?

 

「ああ、クソッ!貧乏クジ引いた!!だからと言って、尻尾巻いて逃げる訳にも行かないし……クソッ!やってやる!!」

 

使い魔も、能力的に【古き神】の前では雑魚になるので戦えるのは実質支援担当の俺だけ……もはや、笑うしかない。見た目からしても、全長100メートル級の怪獣。頭が三t……いや、四つ?上下左右に頭があり、それぞれが何らかの感情を表現しているんだろうけど……魚顔で意味不明。つか、その顔?のパーツがとてもおかしい。楕円形の目?が、12くらいあって額は小さく眉がない。口が、左右対象に並んでいて形が三角系ッポイのが二つ。鼻は無い。全体的に魚ッポクて、手と足が生えている。鱗もあるけど、鱗にはびっしりと返しの様な棘が付いていた。

正に、クリーチャー!と叫んでしまいそうな容姿だ。

 

「起きろ!僕と融合した【俺達】!面倒でも、なんでも協力して貰うからな!?オーバーリミット、リミットブレイク!最初っから、全力全開で行くぞ?感情制御よろしく!アクセス!!」

 

 

ーーーシステムを起動。

 

 

ーーーノーマルモードから、バトルモードへ移行。

 

 

ーーー魔力出力15%から、85%に解放。以降、順次上昇。

 

 

※警告!安全域を越えています。設定をし直して下さい※

 

 

ーーー《※※※※》により、全能力値全解放。

 

 

※◾◾◾◾権限により、※※※※が解放されました※

 

 

ーーー《※※※※》による、封印の全解放を実行。

 

 

ーーー封印解除により、【憤怒】・【悲観】が最起動します。

 

 

※警告!安全域を越えています。これ以上の能力行使は記憶領域の欠損を起こす場合があります。設定をし直して下さい※

 

 

ーーー《※※※※》、完全起動。上限解放。限界凸破!

 

 

ーーーゐ限ω生凸動。《※※※※》にて、オΒЯКリA!

 

 

ーーー【魂】のΨAMでΠKおΣたπξζЙ▲жаあЮФしЁ。

 

 

※警告!再設定を実行して下さい。人格や記憶に重大な欠損が生じる可能性があります※

 

 

「ガアAアあアあぁあAあああアアあアAアアあぁぁaぁぁ!!!!!」

 

なんとか、自我を保ちつつ俺はほぼ全能力を解放して《堕ち神》へと突っ込んで行く。多少、記憶や人格面で破損したとしても俺の人格や記憶は別のハードにコピーされているので問題はない。

まあ、そこから記憶をダウンロードすると他人の記憶みたいになっちゃったりするんだけど……四の五の言っている場合でもないので仕方がない。記憶は、【静】との思い出さえ無事ならなんとかなる。雫さんや、日向の記憶が欠損した場合はちょっと悲しいけど……最大の保護をしてあるから、なんとかなってくれると思いたい所だ。後で、親不孝者と言われそうな気がするけど……誰かを護る為なんだ、雫さんも日向も許してくれるだろう。

 

ーーー90%。

 

現段階で、引き出せる最大値の出力で出した高純度かつ超圧力の魔力を剣状にして《堕ち神》に叩き付ける。当然、【クレッセント・ノヴァ】の能力も付与してあるので浸透する魔力と共に《堕ち神》が保有する【負の闇】をも消し飛ばして行く。ただし、表面上の変化だけで薄くなれば直ぐに追加補充されて真っ黒になっていた。コイツ、《旧・神族》にマジで何飲まされたの?

普通の感情だけじゃ、ここまで真っ黒に染まるなんて事は起きないんだけど?それに、【クレッセント・ノヴァ】の能力を内部に浸透させずに表面上に留めるとかまた厄介な事をしてくれる!

《ルール・ブレイカー》の無制限使用で、俺の《神威》は光の速度を二乗した状態なので戦闘面では多少の余裕がある。

つか、普段制限のある《ルール・ブレイカー》を使っているので今の《ルール・ブレイカー》は使い勝手が今一だった。慣れていないというのもあるだろうが、リミッターが外れ過ぎていてつい戸惑ってしまう。ありとあらゆる法則が、俺の思い通りになり過ぎるので力み過ぎるとあっという間に《堕ち神》が豆粒大になっている事が多かった。というか、光の速度の二乗は伊達ではない。

一秒で、三百四十万㌔の三百四十万倍速とか頭がおかしくなるレベルの速度なのに、それに対応してくる《堕ち神》も頭のおかしい分類に区別されるだろう。余りに速いので、攻撃を正確に入れようとする事が難しい。なので、浸透勁が今一上手く入らないからか【クレッセント・ノヴァ】込み攻撃は表面上を削る程度となっていた。切り札……と言えば、あるにはあるがいずれも身を千切って使うエッグい代償対価の札。人間性を賭けて、どこまで殺れるかなんてわかり切っている【神】や人間に有効な力。だが、【古き神かの《堕ち神》】に通用するとも思えないショボい魔法。

そして、限界を突破してもショボい能力。

 

ーーー95%。

 

「比べる相手が悪過ぎる!!」

 

《ルール・ブレイカー》が、如何に破格の能力だったとしても俺が使っていては十全に能力を引き出せる訳じゃない。元から、これは借り物の力だ。【俺】に転生した、【始まりの魔法使い】の元になった奴の能力だ。【内なる者】が、力を貸してくれなければその能力を引き出す事なんて出来ない。だが、時間稼ぎくらいは出来ると思っていた。しかし、普段から本体に慣れている訳じゃないから……光の二乗速なんて、ぶっつけ本番にしたから全く戦えてなんてない。拳を当てても、表面で止まる芯のない打撃しか打てない。【クレッセント・ノヴァ】も、浸透しない表面を削るだけの触り……幾らブーストしても、【俺】じゃぁ届かない。

 

「ーーーっ!だから、どうした!?」

 

例え、届かなくても『俺がやる』と言ったんだ。融合した者の中から、一人が表に出ている必要があるからと他を押し退けて俺が前に出た。ならば、結局の所……俺がやるしかない。《ルール・ブレイカー》に適合した、【彼】ではなく80%程度しか適合係数のない俺が……絶望の果てに、【魔王】となった俺が()()んだ!!安全マージンを捨てる!リスクはあるが、打撃を穿つ一瞬だけ立ち止まれば芯のある打撃を相手に穿つ事が出来るハズ!!

 

「消滅したら、後よろしく!」

 

向かうは、土手っ腹!ハイリスクで、ハイリターンだ!!

 

【クレッセント・ノv「がAtあぁァa!!」

 

ーーー100%。

 

拳が《堕ち神》表面に当たる前、俺は敵の尻尾で振り払われた。

全身が痛いのも一瞬。多分、内の誰かが俺の魔力を使って回復魔法を掛けてくれたのだろう。サンキュ!消滅一歩手前の大ダメージ。

危なかった!マジ、ラッキー♪だが、喜んでいる暇はないのでサクッと移動今度は土手っ腹より安全な場所から。どこも、安全じゃないなんてツッコミはノーサンキュ。当たれば官軍!当たらなければ、間抜けの八卦占いモドキをブチ当てる!!

ゴッと、拳は当たったけれど芯を通す事が出来なかった。つか、拳が砕けて痛みを感じた時には治ってる。下手糞でごめんなさい。

相手も動き回るので、マトモに当てるのとても難しいです!しかも、光の速度以上!こっちは、光の二乗速。どんな、無理ゲー?

 

「弱音も吐きたくなるわ!」

 

新興の神よりも巧みで、《堕ち神》よりも力がある《神殺し》ですら勝てない相手。一体、どこに隠れ潜んでいやがりましたか!?

こんな化け物が、普通に隠れ潜んでいたんだから仰天なビックリ箱過ぎるだろう!?ビックリ仰天世界!?ツッコミいらん!!クソッ!速度に振り回されているんですが、どうにかなりませんか!?『理力魔法』とか言われても、既にいっぱいいっぱいなんですが!?ネタは、要らん!!ボケも、要らねぇよ!?ちょっと、真面目に答えてくれませんかね!?ひゃっ!?

うっかり、立ち止まっていたら目の前を触手が通り過ぎて行った。当たってたら、普通に頭が消しとんでいたんですが……ちょっと、マジで真面目に答えて下さい!!

え!?あ、ちょ!?

 

「う、お?あ……」

 

ーーー110%。

 

不思議な感覚だった。さっきまで、光の二乗速に振り回されていたのに【彼】が少し力を貸してくれただけで振り回されなくなる。

 

「《ルール・ブレイカー》による能力調整!?」

 

いや、違う。世界を構築する()()そのものを、変換してエネルギー体に掛かる光の二乗速分の圧力を解除した!?くっ、マジで何でもありなのかよ!演算処理は!?【真実の瞳】で、世界の法則を視て読み込み逆算して中和する方法じゃないのか!?

 

「いずれにしろ、フィードバックがないなら!」

 

一瞬で、敵の土手っ腹に潜り込み天道から空虚を通して宙を踏みしめ回す。それによって、生まれた力を疑似骨と疑似筋肉を通して練り上げつつ腰、腹、上半身へ。捻り込みながら、腕に流し外から内へ……そして、前へ!【クレッセント・ノヴァ】と共に叩き出す。【魔力】と【気】を鏡合わせに、それぞれを混じらせずに真っ直ぐ穿ち込む。【クレッセント・ノヴァ】の特性を得た【魔力】と【気】が敵の体内で混じって弾けた。

結果、敵の体内で《聖なる浄化の光》が弾け浸透する。

 

《CORYUOOOOOOOOOO!!!!!》

 

【古き神の《堕ち神》】が、体内で広がった浄化の力に驚いて叫びを上げる。瞬間、周囲に撒き散らされる呪いの呪詛と魔の瘴気にこっちが驚いた。えぇー、ちょおぉ!?

 

「く、【クレッセント・ノヴァ】!!!」

 

拳に移動させていた、【クレッセント・ノヴァ】を引き摺り出し広範囲に照射出来る様に頭上に掲げて真名を叫ぶ。それで、なんとかギリギリ周囲にある世界への影響は消し去ったが……殴っただけで、こんな事になるとかマジですか!?聞いてない!超聞いてない!!誰も、【古き神の《堕ち神》】殴ったらこんな事になるとか言ってなかったんですけど!?まさか、この個体の特殊な能力とか言いませんよね!?出来れば、何人か補佐的な存在が欲しいんですけど……未だですか!?等とのたまうが、ヘルプを発信してから五分も経っていない。光の二乗速で、行動している弊害だとわかっていても文句を言わずにはいられなかった。

 

「誰でも良いから、ハヨ来いやー!!!!」

 

無理、なんてツッコミは要らんて!自己中?自分勝手?我が儘?はっ!なんでも良いから、補佐する能力者が欲しい。じゃねぇと、周囲にある世界に迷惑が掛かるだろうが!?俺の事は、どうでも良いんだよ!だが、周囲の者に迷惑が掛かるのはアカン!!

ある意味、人質を取られている様なモノである。後の、事後処理がドンドン増えて行くとも言うがね。それに、何も知らぬまま平穏を謳歌している者達に【古き神の《堕ち神》】が撒き散らした呪詛や瘴気を当てるなんてあり得ない。自己中でも、自分勝手でも我が儘でも良いから呪詛や瘴気を防げる補佐役が欲しい!見習いでも、熟練者でも良いから俺に猫の手を!!

 

喰らえぇ!【クレッセント・ノヴァ】踵落としィイィィィ!!

 

【クレッセント・ノヴァ】ヤ〇ザキィックゥウゥゥゥ!!!!

 

死体蹴り【クレッセント・ノヴァ】アアァァァァ!!!

 

とりあえず、苦しんでいると思われる頭の一つに踵落としをして近くにあった頭にヤ〇ザキック。蹴った反動で、反対側の頭が俺の方へと流れて来たので死体蹴りで蹴り返した。オラオラ!と、四つ首の中心でそれぞれの首を蹴り捲っていたらフと気が付く。

ありゃ?ここ、死角なんじゃね?歪過ぎる頭であるが故、偶々潜り込んだ場所がウィークポイントとか超ラッキー!だが、遊んでいると落とし穴にハマる可能性があるので一時離脱。

間一髪で、四方から迫っていた頭攻撃から逃げた俺は至近距離からの純粋魔力砲で相手との距離を開けようとした。だが、俺の放った魔力砲は敵の口に呑み込まれただけに終わって慌てるハメになる。つか、コイツ俺の魔力砲を呑みやがった!?

 

《CORYUOOOOOOOOOO!!!!!》

 

「ギャアアアァァァァーーー!!!?!?」

 

呑み込んだ魔力を使って、また叫びと共に呪詛や瘴気をブチ撒ける《堕ち神》。止めろぉ!周囲の世界に、負の連鎖が起きるだろう!?しかも、周囲に漂っていた浮遊霊を堕として《堕ち神》を生産するとか余計な事までしてんじゃねぇ!?《堕ち神》と、量産《堕ち神》を一度に相手をしなきゃならないとかどんな拷問か!?大本は、呪詛と瘴気を撒き散らしているし量産体はこちらの足留めをしたいのか大量に向かってくる。ぶっちゃけ、とてもウザい。ウザ過ぎる!!【天子】と、同じくらいウザい!!

 

「うわあああぁぁぁぁ!呪われたァ!!」

 

《ああ!?》

 

俺は、【クレッセント・ノヴァ】の能力で呪詛や瘴気でどうにかなる事はないが、フォローに出ていた使い魔の一体が呪詛に焼かれて呪われたモヨウ。クソッ!二次被害が出てしまった!!

 

《後で、()()()()()()にしてやるから下がってろ!!》

 

「うわあああぁぁぁん!良い子ちゃんの刑は嫌だぁ!!」

 

「乙」「お疲れ!」「良い子になるんだよ?」

 

【クレッセント・ノヴァ】を押し付けて、真名を呟くだけの簡単な解呪をするだけだというのに呪われた当人は大泣きで、周囲の使い魔達は面白おかしく持て囃す。そんなに嫌か?『良い子ちゃんの刑』。ちょっと、素直になるだけじゃん。

 

「とりあえず、頑張れ……」

 

「頑張れない」

「良い子ちゃんでは……」

「頑張れないよ!」

 

《俺に、どうしろと!?》

 

そう言ってる間にも《堕ち神》がワラワラと俺の周囲に集まって来る。それを、浄化術式と【クレッセント・ノヴァ】の二重奏で蹴散らして再度【古き神】の懐へと飛び込んだ!!と見せ掛けて離脱。【古き神】の懐では、ドロッとした粘りのある黒い塊が浮かんでいる。下手に飛び込んでいれば、あの塊を頭から被ってしまう所だったモヨウ。つか、アレ……血かぁ?呪詛をタップリ含んだ血液の海?うわっ……飛び込みたくねぇ!!

 

《おい、お前等……あの塊に、触れるなよ?》

 

「何ですか?あれは……」

 

《呪詛タップリな血だ!》

 

「「「「「「「「ゲェ!?」」」」」」」」

 

《触れたら、呪われて『良い子ちゃんの刑』だからな!?》

 

「ひぃ(ノД`)ノ」

「い、嫌だぁ!!」

「良い子ちゃんの刑!?」

 

《……………………》

 

後で、悪戯として『良い子ちゃんの刑』を振りでやってみようかな?なんか、とても楽しそうな事になりそうな予感がする!!

だが、今は目の前の事に集中しよう。しかし、あの塊を見てしまっては切り刻む訳にも行かなくなっちゃったんだよなぁ……。下手に切り刻んで、返り血を浴びたら普通に呪われそうだし……やっぱり、【クレッセント・ノヴァ】で殴ってチマチマ浄化する以外に方法は無さそうだ。取り付いて、【クレッセント・ノヴァ】を押し付けて真名を呟いても良い訳だがそんな隙与えてくれそうにないし……さて、どうしたものか。

 

《救援は!?》

 

「まだです!」

「先程から、定期的に送信してはいますが……」

 

フム。多分、それ……後で、クレームになるヤツですね?

 

《わかった!連打する許可をだそう!!》

 

今、クレームになると言ったばかりだろ!?なんて、ツッコミはノーサンキュウだ。つか、救難信号を出したら何人かは即現れて良いレベル。敵が、【古き神な《堕ち神》】である以上『出遅れた』は言い訳にしかならない。なら、救難ボタンの連打するくらい何の問題もない!だって、来ない方が悪いんだからな(笑)。

 

「了解であります!!」

 

そして、始めて数秒後……ブチギレた、セイビアからの通信が入って【組織】の状況が伝えられた。現在、《旧・神族》の集会を襲撃したウォーティー達によって救援を送るのに手間取っているらしい。あの糞女、人の行動を邪魔をするだけに事足りず……今度は、救援要請すら邪魔立てしてくるのか!?なんで、淑女らしく大人しく出来ないんだろうなぁ!?あの若作りババアは!?

 

《とりあえず、【古き神の《堕ち神》】と遊んでるから救援を願っておけ!後、呪詛と瘴気の始末も押し付けだぁ!!》

 

何はともあれ、現状をなんとかするには《神殺し》スキルを持つ者が必要なので遅刻気味な者には交換条件を突き付けてみた。

すると、見える範囲内に【組織】の船が出現する。

ほほぉ?

事後処理を押し付けられたくなくて、慌てて出て来た様子の糞共にイラッとした感情が沸き上がった。感情制御されてて、こんなにもハッキリと感情として上がって来るという事はブチギレ案件ですね?わかります。とりあえず、流れ弾に偽装した呪詛の血を重力で操って船が出現した方向に打ち出す。当たれば、ラッキー!当たらなければ、アンラッキーって事で。結果は、クレームと共に通信で来るので問題なし!……ってぇ!危ねぇ!?

背後の状況に気を取られ過ぎて、うっかりしていたら【古き神の《堕ち神》】の攻撃が目の前に迫っていた。慌てて避けるが、俺を盾にして使い魔達が集まっていた場所にその攻撃が飛んで行く。向こうは、向こうで騒ぎが起きて……使い魔達の方でも、『良い子ちゃんの刑』で大騒ぎになっていた。くふふ。意図した訳じゃないけど、とても楽しくなる気分に一瞬だけなって直ぐ『憤怒』と『悲観』に塗り潰される。いやー、本当にマルチタスクが使えて無かったら俺の意識は『憤怒』と『悲観』に塗り潰されていたから正に感情制御様々だ。そう、思っていると唐突にウィンドが開いてセイビアのドアップが表示される。

 

『くぉらあ!?何さらすんじゃ!?』

 

『Master!?なんで、避けるんですか!?』

 

セイビアの次に、使い魔からの通信で思ってた通りになったとほくそ笑むが邪魔である。現れるウィンドを、払い除ける様に振り払い。

 

「邪魔だ!!」

 

『ちょ!?』

 

『振った癖に!?』

 

悪戯を実行しておいて『邪魔』も糞もねぇというツッコミは要らん。そもそも、マルチタスクで思考に割り込みを掛けてツッコミをしてる奴等は大人しくしやがれ!背後は、他の《神殺し》に任せるから目の前の敵に注視せよ!!

ゴチャゴチャと、内に融けた者達が色々言ってきてはいるものの、そろそろ本格的に《堕ち神》をなんとかしないと周囲の世界が絶望色に染まり兼ねない。

呪詛も瘴気も、楽観視出来ない程の濃度だ。

 

《囲め!スキルで、抑えて浄化の補助を!!》

 

『テメェ!後で、覚えとけよ!?』

 

《知らんなぁ!ま、協力したくないのなら戦闘に参加すんな!》

 

『ガチもんの《堕ち神》、ホッポイといて遊んで要られるか!?』

 

予想出来る返答に、俺は内心ホッとしていた。売り言葉に買い言葉ではあったけれど、セイビアの中途半端な真面目さに感謝する。

そう言えば、もう一人ボケとツッコミを入れて来る奴からの通信がない。まさかとは思うが、帰って来てないなんて事はないよね?

 

《…………【鮮血の】は!?》

 

『……………………SAOモドキ世界から、帰ってねぇよ……』

 

《遊んでるんだな?》

 

『遊んでるんだろうな……』

 

【巫女装束】も【守護者】も、あっちにいるので大分戦力不足は否めないが仕方がない。一応、休暇中って事になっているから問題はないっちゃぁないが……後で、叩かれるんだろうなぁ?

なんたって、【鮮血の】は【組織】の表の総代将だ。そんな役職にいる奴が、遊び呆けて《堕ち神》戦に参加してないとか問題以外のなにものでもない。

 

《【鮮血の】、乙……》

 

『マジ、乙(笑)』

 

《ちゃんと、リークしておけよ?》

 

『大丈夫。既に、リーク済みだ(笑)』

 

これで、現在男性陣と入れ替わりで働いている女性陣がチクリとバカ共を刺せる状況は整った。まあ、情報をリークしたからって【鮮血の】がどうにかなる訳じゃないから大丈夫。ただ、役職持ちがサボっていたなんて知られると色々と面倒な事になるのでちゃんとリークしておいた訳だ。

 

『平じゃないんだから、ちゃんと顔を出して貰いたいねえ』

 

平って、サラリーマンじゃねぇんだから……基本的に皆、自由業みたいな感じで色々やらかしている訳だし『平』という言い方はちょっと抵抗がある。あの人達は、毎日ちゃんと出勤してノルマを果たしている訳だからな。業務が、滞る事の多い【組織】は『会社』とは言い難いんだよね。余裕が出来て、思考がどうでも良い方向に流れる様になった。後続も、次から次へと集まって来るしそろそろ後衛に専念するかな?

 

 

 

 

 




苦戦中から、仲間が来て余裕綽々に(笑)。呪いを受けたら、『良い子ちゃんの刑』とか悪戯好きで中庸から悪な使い魔達にはかなりの苦痛を伴う刑のモヨウ。まあ実際、作中でも一度使われているネタだからなぁ。誰も、ああはなりたくないらしい。一人で、呪いの塊を相手にしつつ周囲も守らないとイケない戦いとかしたくないよねぇ?難易度的にも悪夢です。高速戦闘なので、時間が経っていると思っても実際には少しだけとか……割りとあるんですよね。

後、融合者達の声が聞こえないのはワザと。復唱させる事で『大事な事なので、二度言いました』的なボケをやってるだけだから(笑)。まあ、ネタバラしは絶対やらないけどね。つまり、内側からのボケを突っ込めば突っ込むほど『大事な~』的なボケになるんですよ?ボケ倒しw。



そう言えば、転生者の謎理論と私の父の『遺伝』についての超理論がほぼ同じなんですよね。私の父は、『遺伝』について『己が出来る事は、子供にも出来る』という謎理論を持ち出す人でした。筋力とか、物理法則とか全力で無視です。つか、私のギックリ腰の原因でもあります。
大人である父と7~9歳?くらいの私。昔、自販機の商品補充なんて仕事をしていた父が自分が350mlの缶ジュース×20本を1ケースとしてそれを3ケース(私より重い)運べるからと私にも強要して持たされた結果……ギックリ腰になりました。商品は、当然駄目になり……それを見て、明らかに落胆する父。そして、商品を駄目にした事を叱り動けない私を放置して仕事に行く。二時間程ほっとかれましたね。夏で、母が見付けてくれたので助かりましたが……医者に冬だったら間違いなく凍死してたよ?と言われる始末。
効率とか、普通に1ケースで良いじゃん!子供が、頑張って親のお手伝いをしてるんだから誉めてやれば良いものを……そして、倒れて泣いてる子供を放置とか頭がおかしいとしか言いようがない。で、その言い訳が超謎理論でした。自分の遺伝子を引き継いでいるんだからそれが出来て当たり前!運動が苦手で、ひょろっとしたガキンちょですよ?筋力なんて、ほぼ無いですからね?なのに、『遺伝』の間違った理論を披露して怒るんだから堪ったものじゃない。父の理論では、人間は凄い進化を遂げてる事になるんですが……素養?や素質?や資質?が引き継がれるだけで、己の『遺伝子』を分けたからとそれまで自分が出来る事がそのまま引き継がれる訳じゃないんだよ!!ってのを理解して貰うのにえらい時間が掛かりました。
そして、例のエピソードを聞いて爆笑した挙げ句馬鹿にされて何でギックリ腰なんて発症したのか聞かれたよ。忘れてんじゃねぇよ!?お前が原因だろ!?母も呆れてた。父は、理由を聞いてポカンとしてたよ。

因みに、こういうエピソードはとても多いです。

例えば、赤ん坊の頃私はたまたまその時カミソリで遊んでいたらしく指を切って血塗れになって泣いている所を母に見付けられました。まあ、その隣で父が寝ていた訳ですがーーー私は、父からそんな扱いしかされていません。
キャッチボールをすれば、一球目(上投げ)を顔面に叩き込まれて鼻血で終了。だから、私は運動が苦手なドンくさい子供なんだよ!!なのに、この時も『遺伝子』の謎理論で母を責めたりしてたなぁ……『お前の遺伝が、俺の子をドンくさくした』とか何とか。まあ、ギックリ腰よりも前のエピソードなので間違ってる頃の話だけど。酷い。
その後も、割りと流血沙汰のエピソードが続いてギックリ腰エピソードです。父との『遊び?』は、顔面に熱湯とか……色々と怪我をさせられるエピソードしかないので避けてましたね。その結論が、『変人』です。あ、父が私に下した評価が『変人』ですからねぇ。いやはや、こんだけメタメタに怪我させて『変人』とか……いうに事欠いてなんて評価をするんですかね?いや、マジで!!振り返ってみると、要らない子だったのかな?と思ってしまいます。

現代なら、間違いなく児童虐待で捕まるレベル。まあ、当人は子供と遊んでいるつもりなんでしょうけど……流血沙汰はアカン!

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