絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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気分が乗るまで、ちょっと掲載7日置きにします。
これが、スランプというヤツなのかなぁ?


三四九話 SAO

神崎:

 

 

 

あの後、転生者達がどこから現れたのかという話題になり割りとアッサリ上階層から降りて来た事がわかった。

もちろん、ラフコフがヒャッハーしている55階層よりも上の階層からだ。それ故に、約半数以上のメンバーが死に戻りをして……数が減ったと思われる所を、【鮮血の】さんによって()()に屠られたという次第だった。

【鮮血の】さんに屠られた転生者達は、今後二度と戻って来る事はない。何故なら、あの時に【鮮血の】さんが装備していた武器が例の死滅武器(刀風にカスタムされた太刀)だったからである。見た目、刀風にカスタムされた太刀で転生者をバッサバッサ切り捨てた【鮮血の】さんはある意味鬼畜なんだけど……死滅武器に気が付かず、蹂躙された彼等は何とも気の毒である。『死に戻れる』と思っていたのに、戻れなかった彼等は何を思っただろうか?いや、死に戻れると思っていたハズだから消えて行く自分に絶望したかも知れない。

つか、俺にはわからない感覚なのでそれを体験したであろう鉄やキリト達にその辺りの感想を聞いてみた。俺?俺の場合は、睡眠から覚めたら同じ場所で起き上がるって感じだ。死に()()は、出来ない。目が覚めたら、そこから自力で拠点に戻るかフレールくんにお願いして《チェンジ・リング》で妖精転移するくらいか?まあ、自力で転移出来るけど。死んだら、もちろん死んだ場所で目が覚めるよ?ええ、敵地まっただ中で……フッ(遠い目)。

そして、気絶している間中モンスターに死体蹴りされる俺。無制限に、噛られ続ける俺。まあ、モンスターゴトキに血肉を貪られる様な鍛え方はしてないので本当に甘噛みされている様な状態だけど……いや、ハプシエルみたいにマッスル防御が出来る訳じゃねぇよ!?つか、ハプシエル!?いや、俺はあんな変態じゃねぇよ!?変態……止めっ、思考よ止まれ!!カット、カット、カアァットオオォォ!!思い付きというか、閃きめいたとあるイメージが頭の中を占拠してくれる。だけど、俺は必死にどっかの有線サトリ錬金術師みたく思考をカットする。止めろ、思い出すんじゃねぇよ!?クソ!なんで、人間の記憶ってヤツは……かあああああっとおおおおおおおぉぉぉぉぉーーーーー。

 

 

 

……………………。

 

 

 

過去、実際にあったトラウマが俺の精神を侵食して来やがる。それと同時に、記憶にない思い出もボヤけてはいるものの走馬灯の様に流れて行く。

こんな記憶、俺知らないんですけど?

ちょっと前まで、死に戻りについての考察をしていたハズなのに今は良くわからない状態にある俺。漆黒の闇に閉ざされた場所で、経験した事のない思い出を記憶の濁流の中で見ている。あるぇ?これ、師匠に消されたシグナムと過ごした初夜の記憶じゃないですか?なんで、こんなモノが俺の記憶にあるんですかね?

 

『やあ。久しぶりだねーーー』

 

困惑していると、俺を覗き込むように視界の中へ入って来る師匠が微妙な笑顔で声を掛けて来る記憶が再生される。それを見た瞬間、俺の中に慌てた感情が沸き上がり慌てて身を起こそうと動き出す。だが、何故か労るかの様な表情と言葉で師匠は起き上がろうとする俺を止めていた。

これは、一体……?

 

『問題ないよ。さて、ここに……この時代に来たのは、君にお願いがあったからなんだ』

 

お願い?そんな事を口にする師匠は、やっぱりどこか痛ましそうな顔をしていてあまり気が進まない様子だった。だけど、表情や目が『気が進まない』と言っているのにその奥にある芯はそのままで……何かしらの理由があるのか、既に決定事項の様に話を進めて行く。それ故に、師匠はそんな複雑な顔をしている様だった。

 

『僕と、契約して欲しいんだ』

 

ふむ……どっかで、聞いたかの様な台詞。

というか、その台詞は俺のヲタク知識を刺激してとある生き物というかインキュベーダーを思い起こさせる。

つか、師匠……貴方は、何処のキューベーですか!?

記憶の中にいる俺も、師匠へ『魔法少女』に成るのかと聞いているからやはり俺自身なのだろう。というか、何故師匠がその台詞を知っている!?俺、教えた事無いよね?

まあ、俺からの質問を受けた師匠も意味がわかってない様子なので違うんだろうけど……《神殺し》との契約って、こんなドキドキするモノだったんですね?

 

全く、異なるドキドキでしたが。

 

師匠の話では、魂の複製品を模倣する実験で俺を造ったという事だったが劣化速度が早く永くは持たないという。

まさか、自分がそんな状態がだなんて考えもしなかったけれど……それで、俺の本体(これも複製品)に本契約を求めているとか、どんだけ対策を打とうとしているんですか!?

つか、言われるまで気が付きませんでしたよ!?

そうして、俺は師匠と正式に《神殺し》の契約を結び……現在に至るらしい。師匠が年老いた俺に礼を言った後、思い出したかの様に続けた言葉の意味は不明だけど……そう言えば、セイビアさんも似た様な質問をしていたなぁ?

そりゃ、悔いはないとは言い切れなかったけど……幸せかと聞かれたら、『幸せだった』と断言出来る程に第二の人生は面白かった。

 

『そうか。なら、いずれ一つになる最初のお前にも断言してやってくれ……そうすれば、お前は本物になれるだろうからな』

 

そして、最後に告げられた言葉の意味はわからなかったけど……なんとなく、師匠がとても面倒臭い事をしようとしているのは理解出来た。つか、『最初の俺』ってどういう意味ですか!?

謎が、謎のまま放置されるのは気持ち悪いのでいずれ合流する師匠に問い質して置かないとイケないんだけど……秘密主義な師匠が、それを話してくれるかは不明である。

こうして俺は、《神殺し》となる前の俺と同化して劣化速度を緩やかにする事を成功した。ただ、緩やかにするのが限度で完全には劣化速度を止めるに至っていない。

いずれまた、崩壊の兆しが現れるだろうけど……それはまだ、随分先の話になる事だろう。

 

「要は、ずっと一緒には要られないって事だろう?それでも、それなりの時間……共に進めるのなら、それはそれでOKだよな?」

 

誰も居ない場所で、いずれ来るであろう師匠との別れを今はまだ考えない事にする。そんな、『いつか』の話を今考えた所で意味は無いからだ。『いつか』を恐れるより、今を楽しく過ごせるならそれ以上のモノなんて求めない。

つか、そんな事を愚痴愚痴言ってたら全力の一撃で木端微塵にされちまうよ!師匠に(笑)。

 

「とりあえず、第二の俺?と融合したって事で……」

 

俺の魂が、補完……なんか、エ〇ァの補完計画みたいな流れになっているけど全く一切関係ないからな!?

つか、アレと【魂の補完】は質や内容が全く異なると思うぞ?ってな訳で、滞りなく完了した。というか……俺自身、何が変わったとか全くわからないので師匠から視た(【真実の瞳】的な?)モノと仮定する。まあ、あの瞳の能力からして俺がゆっくりと崩壊して行く様でも見えたのだろう。

それはそれで、本人に痛みも自覚症状もないから恐ろしい限りだけど……視ている方も、とても恐い様子を常に見せ付けられているからハラハラモノだったと思われる。

まあ、アレだ。【直死の魔眼】で、死期の近い老人を四六時中直視している様なモンだろう。ははは、例え話がアレなのでわかり難いかと思ったけど……アカン例えでしたわ。

そら、洒落にもならんわ。メッサ、恐い光景ですわ。

だって、相手の死が手に取るかの様にわかるとか……想像を絶する光景だっただろうよ。気が狂いそう。

 

「そっかー、弟子が目の前で死んで行く様を永遠と見せ付けられる様なモンですもんね?師匠の性格からして、回避出来るなら回避するだろうな……」

 

俺自身、翼を助ける為に師匠へ願い出た口だ。

そんな俺が、師匠の事をどうこう言う資格なんてない。

元より、言うつもりもないのでどうか師匠には後悔しないで欲しい所。

 

「…………無理だな。本人に直接言わないと、永遠後悔してそうだ。フレールくん。現状の確認を……あ、後、凍真にも連絡を。翼は、連れて行くと邪魔……というか、全力で邪魔されそう(笑)。…………どうする!?」

 

転生者の方は、再度送り込まれてもラフコフと【鮮血の】さん防御でなんとかなりそうだけど……翼に関しては、俺のギャルゲー擬きに付き合わせる訳には行かないので置いて行く事にする。

でも、現在は凍真が居るので付いて来ようと思えば幾らでも付いて来られるだろう。しかも、凍真付きで……クソっ!なんで俺は、アイツと《時空石》を合わせたりしたんだ!?これでは、俺の目的がいつまでも完遂しないじゃないか!?いっその事、凍真から《時空石》を奪い逃げるって手立てもありかもしれない。

 

「セイビアさんも、余計な事をしてくれたもんだ……」

 

俺の自由が……未だ見ぬ、桃源郷が……疑似ギャルゲー擬きが……くっ、殺したい!だがしかし、相手は非戦闘員とはいえ《神殺し》。生半可な方法では、殺す処か刃を向ける事すら難しい。

流石に、【風紀委員】の強制召喚とか体験したくはない。あんなルールは、あって無いようなモノなのに律儀な人のせいでかなりシビアだと聞いている。まあ、未熟児への悪戯とかには即行で対応されてしまうだろうけど……合意や、内容的にグレーな分に関してはスルーされる事もあるとか。つか、その線引きは自分で調べてね?とか言われてなきゃ気が付きもしなかっただろう。

 

「自分で調べろとか、実際に体験しろって言ってる様なモノじゃないか!?そんなん、恐過ぎるわ!!」

 

ぶっちゃけ、死亡確定の調査ですよね!?ただ、死ぬだけなら一瞬の話なので構わないけど……その後、間違いなくSEEKYOUが始まり精神的に追い詰められるだろう。

そんなのは、超御遠慮したいのでその辺りの線引き調査はしない予定だ。なので、勝てない相手が現れた時の切り札程度に考えておく。

 

「師弟共、似た様な考えを持っているのだな……」

 

「正しく、似た者同士というヤツでしょう……」

 

外野が、色々言ってるけど気にしない方向で。

 

とりあえず、今は凍真の《時空石》をどうするかという議題が優先である。アレを使われると、翼をこの世界に置いて行っても直ぐに追い付かれてしまう。だってなぁ……凍真だぞ?非戦闘員の凍真!!翼が本気になったら、パンチ一発でホイホイ連れ回させるなんて簡単だろうからな?

つか、背後を見ればいつの間にか師範代達が居た。

その姿を確認すると同時に、俺の目の前にウィンドが開いてフレールくんが調べたと思われる情報が表示される。

 

「…………アインクラッドが、世界樹に比例して巨大化。元の大きさから、約十倍でストップ。妖精世界(ALO)は、元の大きさから約百倍程で打ち止め……っと?尚、海は対比物が無いので不明。確認方法としては、衛生軌道上もしくはそれ以上の距離からの観測を推奨する……か」

 

こりゃまた、とんでもない事になっていますね。

それでなくても、ALOはそれなりの広さを誇るゲームだったハズだから、それが約百倍となって都市間を遥か遠くにしてしまった。まあ、そのお陰で距離という防壁を俺達は手にした訳だけど……時間を掛ければ、乗り越える事は出来るんだよなぁ。

ただ、フレールくんの監視があって見付かれば即通報され一網打尽にされるけど。それ故に、フレールくんはケット・シー領とプーカ領の間にそこそこ集められていた。

流石に、失われたスプリガン領から水没したウンディーネ領経由で行くルートは休む場所の関係で使われる可能性は限りなく低い。

とすると、決戦の地はアインクラッドかケット・シー領という事になる。しかし、アインクラッドには【鮮血の】さんが毎日10階層の大富豪邸で遊んでいるので、『決戦の地』と言うよりも『殲滅される為の地』と言った方がシックリ来るだろう。

まあ、相手方は知らないだろうけど……何度か試せば、理解するから放置で構わない。それに、フレールくんの監視もあるからな。サーチ&デストロイで、サクサク殲滅するのがこちらの先鋒だ。

ええ、それはもう……防御不可の『《神速》の刃』が、ズバズバと転生者達の魂を斬り捨ててくれるだろう。

例のチート武器で。

フレールくんからのお知らせは、鉄が受けてくれるだろうから問題無し。そこから、ギルガメッシュや各都市の代表達にも通達されるだろうから迎撃は容易い。

今のところ、其々の問題に対してそこそこの対応が可能みたいなので気兼ねなく出て行けそうだが……凍真と翼の事を考えるととても憂鬱だ。

 

「対策として、凍真に『断れ』としか言えないのがキツいな……」

 

だが、現状の翼は病んデレの資質が開花しつつある。

もし、俺が【魔法少女】の世界へ向かった事によってその才能が開花した場合……凍真は、断る事ができるだろうか?まあ、ほぼ無理だろうな。なんたって、能力的に翼の方が上だからな。

例え、凍真が《戦鬼》系の《神殺し》であったとしても目の前で病んで行く翼をどうこう出来るとは思えない。

むしろ、恐慌状態に陥ってなんでもかんでもウンウンと頷いてしまいそうだ。いや、もしかすると積極的に翼の願いを叶えに行くかも知れない。

病んデレ、超怖いもんなぁ……それが、目の前でダークサイドに堕ちて行く様を見せ付けられるんだ。まともな奴なら、その恐怖に堪えられない。そして、凍真の性格というより人生的な問題から目の前で病み堕ちされたらトラウマが刺激されてただの傀儡と成り果てるだろう。

ぶっちゃけ、俺が翼をしっかりと説得して奴と共にこのSAOモドキ世界を出た方がまだ救いがあるかもな。

つーか、翼の説得を諦めて無理矢理凍真を拉致って逃げ出すという方法もある。まあ、その場合は戻って来た時に病み堕ちした翼と対峙しなければならないという悪夢が待っているけど。

いずれにしろ、翼が病み堕ちするのは避けられない。

だから、俺を転生させたクズの願いを叶え、その楔から解放されてから翼の対処を方が良いと思われる。

どちらも、放置が出来ない問題だ。

特に、翼に関してはオリジナルの事もあるので今すぐには対応出来ないでいた。オリジナルと言え、魂を捕まえる方法を持たない俺にはどうにも出来ない。

だから、師匠が居ない今……別の方に対処法を作って貰った訳だ。師匠が居ない今の状況で、翼のオリジナルを見付けた場合……普通に、逃げられるのがオチだ。

だから、その場合での処置について守護者さん達と話合った結果……【魂の捕縛】という方法を取る事にした。

まあ、どんなトラップが仕掛けられているかわからないけど……俺の直感が、それなりに発達しているとの事でそういう対応方法を提案される。

もし、嫌な予感がしたら全力で止めろとか逃げろとか言われてるけど……諦めるつもりは毛頭ない。何故なら、不知火翼は俺の知り合いだ。知り合いが、不幸になっているのに自分だけ悠々と楽しんでいる訳には行かないだろう?『ハッピーエンド』ってのは、皆が心から幸せに……笑顔になるからこそ『ハッピーエンド』なんだぜ?一人でも、不幸ならそれは『ハッピーエンド』とは言わない。

俺は、『ハッピーエンド』が好きなんだ。

例え、どんな形でも翼を幸せにしてやらないと気が済まない。俺の我が儘だけど、このルールには周囲を巻き込んででも従わせてやるつもりだ。

 

「呼んだ?」

 

「何故、【鮮血の】さん風!?驚くから止めい!お前、俺に付いて来る気はあるか?」

 

「へ?この前、『来んな』って言ってませんでした?どういう心境の変化ですか!?」

 

「翼が、お前の目の前で病み堕ちするのを見ていたいのなら置いてくけd」

 

「行きます!超付いて行きます!!」

 

「即答かい……まあ、その後に襲われるのは間違いないだろうからな。病み堕ちした翼に、あれこれと願われて拒否出来るなr」

 

「無理です!人形の如くなんでも叶えちゃいます!」

 

「だから、連れて行くしかねぇってオチだよ……全く、コブ付きでギャルゲーしなきゃならないとか……どんな縛りだよ!?」

 

「サーセン。でも、見捨てないで下さい……」

 

「見捨てねぇよ。見捨てたら、翼まで俺のギャルゲーに乱入して来るだろう?だから、誘ってんだよ……」

 

「リアルギャルゲーとか、本気ですか?」

 

「そうしないと、俺に掛けられた呪いが解けないだろう?」

 

「え?神崎さん、呪われてるんですか!?」

 

「ああ。俺を転生させた神が、ハーレム好きだったらしくてな……俺には、『ハーレムを望む』呪いなんてモノが掛かっているらしい」

 

「自分で出来ないから、転生させた者にやらせようと?」

 

「お陰で、俺の望みが上書きされて困ってるんだ……」

 

「神崎さんの『望み』ですか?」

 

「内容は、訊くな。だが、それに翼が関わっているとだけ言っておこう。なんで、ソイツを解除して俺の本来の望みを成就させる予定だ。まあ、ハーレム作った所で解除されるかは……わからんけどな」

 

「うわ、悪質……」

 

多分、俺を転生させた神と翼を転生させた神は同じ神かも知れない。悪質さが、翼を転生させたヤツと同質だ。

つか、俺をギルガメッシュ化させたのも計画の内だったんだろう。その他にも、色々と盛り込まれている様だが……重要なのは()()じゃない。

あの第一世界に転生していた奴等が、全員が生前顔見知りだった事の方が何百倍も重要だろう。師匠が、調べてくれた資料によるとあの世界に居た転生者達は幼い頃のクラスメイト……らしい。『らしい』と言うのは、俺の記憶にそんな奴等が居たという覚えがなかったからだ。だが、師匠がくれたファイルには俺と奴等が同じ小学校で同学年のクラスメイトだった事が記載されていた。更に言えば、アイツ等と俺は一人の少女を通して集まった仲の良い友人だったとのこと。何をするにしても、その少女が中心で良く俺や彼等を引っ張っている姿が見受けられたという。

その点から、俺や他の奴等はその少女の友人だったからこそ【転生】という奇妙奇天烈な運命に巻き込まれたのだ。まあ、皆楽しんでいたみたいだから問題でもないけれど……そう考えると、色々と辻褄が合うから間違いないだろう。

 

「はぁ……俺は、最初から主人公じゃ無かったんだな……」

 

あの世界では、少女の転生体が主人公(転生者内では)だった訳だけど……少女は、元の性格が鳴りを潜め完全に昔の翼とは正反対の人物に成り下がっていた。そのせいか、御都合主義な人生であんなにも不幸のドン底に落ち掛けるとか……どこまで、呪われているんだろうかと心配になる程だ。

そりゃ、長い入院生活や転生後のお嬢様教育でおしとやかになったんだ!と言われれば『そうなのか……』と納得してしまいそうになるけど……それでも、おかしい気はしている。もしかすると、本来の持ち味を殺す為に俺やその他の転生者の様に色々と封印がされているのかもしれない。

というか、あの少女になんの怨みがあるのかは知らないが俺の目の前でそれをやるのは止めて貰えませんかね?マジで、頭に来るんで。つか、俺はハッピーエンドが好きなんだ。例え、どんな形であろうとも皆が心の底から笑い合える……そんな、終わりが好きなんだ!それが、俺の我が儘だって事はわかっているけど……それでも、俺はそんな終わり以外は認めない。認めたくない。

 

だからーーー。

 

「後悔させてやる」

 

もし、面白半分であの少女……翼を不幸にしていると言うのであれば、如何なる方法を用いたとしても翼を泣かせる【神】なんてモノはブッコロス!!首を洗って待っていろ。

 

「俺の身近な奴等に手を付けたんだ……高付かせるぞ?」

 

「うわっ……怖ぁい……」

 

「当然だろう?それが、例え神様だろうとも他者を不幸にして良いなんて間違っている」

 

「ま、そうだけど……【神様】は、全てに置いて平等でなけりゃただの権力を持つだけの暴徒と変わらない。全てに等しく、それでいて慈悲深い存在でなければならないか……」

 

「後半は、別にいらないが……まあ、そうだな」

 

「あ、あるぇ?神崎くんは、神様を崇拝したりしないのかな?ほ、ほら、特典までくれて【転生】させてくれたんだろう?」

 

「何も知らないなら、そうなるだろうが……今は、色々と知り過ぎているからな。崇拝どころか、崇めようとも思わんよ」

 

「そ、そうなんだ。既に、他の《神殺し》と変わらないくらいのヘイトを……また、厄介な《神殺し》が生まれたもんだ」

 

「そんなに怯えなくても、【神】は殺すよ?なんたって、俺は《神殺し》だからね?フッ。特権は、有効につかわないと……」

 

うふふふ……と笑う俺は、怯える様子の凍真に笑い掛ける。出来るだけ、怯えない様に配慮したつもりだったが凍真は余計に怯えてしまった。ありぁ?そんなに怖い顔をしていたかな?

怯える凍真は、放って置いて俺は隠れ潜む【神】の動向に怒りを募らせる。きっと、他の奴等の【ソウル・データ】を流出させたのも俺達の記憶を弄り翼に関する情報を隠蔽したのも同一の【神】だろう。お陰で、見たくもない友人の死(浅上兄妹)を見せ付けられた事もあった。それに、未だに行方の知れない奴等もいる。

大量の【ソウル・データ】が、流出したのにも関わらず様々な平行世界を渡り歩く俺とここまで出会わないのもおかしい。そりゃ、浅上兄妹とは再開出来たけれど……存在そのものを救えた訳じゃない。アレでは、また何処かの世界で適当に使われるのがオチだろう。だから、【インスタント・ソウル】でも良いから回収し様々な平行世界で活動する彼等を統合召喚しなければならない。

それによって、彼等には意識の統合という負荷を与えてしまうが……それさえ、乗り越えてしまえば複数の【インスタント・ソウル】で補えるのでオリジナル・魂に近い存在にする事は出来る。そうなれば、また一緒に会する事が出来るらしいのだが……今はまだそこまで出来ないのが現状の限界なのかも知れない。

とりあえず、気になる事は山程あるけれど。奴等の【ソウル・データ】ないし、オリジナル・魂を持っているのは確実だろう。

それらを含めて、取り戻さなければならないモノが多いが……俺は、皆と共に【ハッピーたエンド】へと辿り着ける事を信じている。

 

 

いつか、この絶望から救い上げられる事を信じて……。

 

 

 

 

 

 




ポッキーの日だな(笑)。とりあえず、神崎くんのストーリー構成がある程度固まったので進めて行きたいと思います。ギャルゲーもどきの話じゃないよ?神崎くんと翼の恋愛?ストーリーかな?それが、出来上がったんだよ(笑)。
今更な話だけど。最初と最後はあるのに、中身がなかったから大変だったよ(笑)。外側の部分は、サクッと思い付いたんだけど……過程が、全くと言って良い程放置だったからね。なので、先に書いたモノと違和感が無いようにはしたいけど……おかしな所が出て来るかもしれない。
御了承の程を。
そして、恋愛!神崎くんと翼の恋愛!!くっ……恋愛になると良いね?まあ、最初は色物でも良いんだよなぁ。最終的に、恋人になっていれば良いので近世は無理でも来世に期待して置こう。経過はどうあれ、結果が良ければそれでよし!で行こうかな?ああ、もう一人の双夜のストーリーにあったモノを使うので割りとエグい話になりそうだよ?

聖母神に知られたら、太ってる状態に戻されそう(笑)。
もう一人の双夜の話は、この《神殺し》達の話とかなり違うからねぇ。例えば、聖母神……あーうん。
神々の世界っていうのがあってね?、それが、王制を模した世界で聖母神は王妃様に該当する役職。その王妃様直属の部隊に双夜が居て《神殺し》をやっているんだよ。こっちは、神のみ使いで宮使いな《神殺し》かな?境界の守護者なんて役職もあるけど。こっちの【組織】がある《神殺し》と違って神王が邪悪と判断した神を罰するのが仕事だ。つまり、高位神の許可を得て神を殺すのがお仕事となっている双夜の話。まあ、この物語の主人公である如月双夜は偽名で行動してるけど……基本的に、真名で活動する奴は居ない。なんたって、相手が神様だからね。本名で活動してなんていたら、アッサリ敵対神の傀儡にされちゃうよ(笑)。なので、この物語の主人公には本名があるんだけど……まあ、それは語られる事はないのであしからず。
因みに、境界の守護者のお仕事は……異世界へ跳ばされた者の捜索や世界の守護が主なお仕事です!時々、人手が足らなくて呼び出されて手伝わさせられるなんて話がチラホラあるけどね(笑)。あっちでも、こっちでも苦労人なのは変わらない。まあ、苦労人である様には魅せないけど(笑)。

どうなる!?解放戦!!

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m(_ _)m

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