絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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三五八話

Re:

 

 

 

シグナムの目の前で、【堕ち神】という獣へと変化して行くイレギュラー藤堂。その様子を見て、驚愕の表情を浮かべるもう一人のイレギュラーが居るが……今は、それどころの話ではない。

最悪な事に、師匠が居ないこの状況で【堕ち神】発生とか洒落にならないんですが!?それに、その【堕ち神】の目の前にいるシグナムを何とかしないと殺されてもおかしくはない状況だ。

とりあえず、空いてる手で【堕ち神】とつばぜり合いをしているシグナムの襟を掴んで引き剥がす様に引き後方へと放り投げる。

そして、返す拳でシグナムを追う様に向かって来た【堕ち神】は殴り飛ばした。一歩前に出て、シグナムともう一人のイレギュラーを庇う様に【堕ち神】と向き合う。

殴り飛ばされ、地面を滑っていた【堕ち神】は小さく頭を振りユラッと幽鬼の様に立ち上がった。

その後ろ姿を見ていると、段々不安を掻き立てられる。

ガクンというか、ポロリというか……曲がらぬハズの無い方向に曲がる首が、逆さまの視界で俺を捉え常識から逸脱した動きで駆け寄って来た。つか、エクソシスト走りで迫って来る【堕ち神】とか洒落にならんのですが!?ホラー!?ホラーなのか!?

 

「ヒイィイィィィィ!!」

 

ぶっちゃけ、【堕ち神】の表情もアレなのでつい口から悲鳴モドキが溢れるが致し方ないと思われる。

つか、表情のヤバいエクソシスト走りで迫って来る【堕ち神】とか最早ホラー以外の何物でもないだろう!?それが、空いている足や腕で攻撃して来るんだぞ!?キモくてウザイ上に、おかしな挙動でこちらを混乱させに来る生き物を剣で斬り捌こうとするが……上手く行かない。

だが、向かって来る【堕ち神】を背後に居る者達に寄せ付けない様に闘う事は出来る。シグナムと、もう一人のイレギュラー。

俺の背後で、状況がわからずに棒立ちのまま立ち尽くしている。

流石に、彼女達ではこの暴走する【堕ち神】と戦うなんて事は出来ないだろう。ここは、俺が盾になって彼女達を逃がす他に思い付く手が無かった。もう少し、冷静なれば良い手を思い付けたかも知れないけど……残念ながら、忙しなく向かって来る【堕ち神】をいなすだけで精一杯。

彼女達は、申し訳ないが……邪魔だった。

 

「シグナム!ソイツを連れて逃げろ!!」

 

「ハッ!?だが……」

 

俺の呼び掛けに、混乱していたシグナムが正気を取り戻す。

そして、自分も!と言わんばかりにレヴァンティンを構えるが……俺には、今のシグナムと共闘する気はないので爆弾を投下して追い払う。というか、そのイレギュラー居て貰うとちょっと困った事態に成りかねないのでどっかへ連れてってくれないかな?

 

「コイツの狙いは、もう一人のイレギュラーだ!」

 

「え……」

 

「イレギュラーは、イレギュラーを殺す事で己の能力を強化する事が出来る。だが、それは諸刃の剣。正気を失って、コイツみたいな獣と化すだろう!」

 

これは、一応本当の事。まあ、俺達の時代では殺し合いなんて事はしなかったけれど……イレギュラーである転生者は、同じ転生者を殺すとその能力の残滓を取り込んでパワーアップする。

それと同時に、【堕ち神】へと変貌するリスクも強化されるけど……殺し合いをする転生者には、能力が強化されていく事しかわからないと来たもんだ。

ぶっちゃけ、悪循環ループである。

 

「しかし!」

 

尚、言い募ろうとするシグナムに本音をぶっちゃけた。

 

「邪魔だ!お前等が居ると、本気で戦えない!だから、ソイツを連れて逃げろ!ああ。出来れば、結界はそのまま維持してくれるとありがたい。俺の最強は、ちょっとばかり過激だからな!!」

 

てな訳で、渋るシグナムと愕然とした顔の転生者をこの場から撤退させて俺は漸く本気で【堕ち神】を斬り伏せた。上段斬り落としプラス始点・瞬動にて、叩き付けられた【堕ち神】は地面を陥没させながらめり込んで行く。

ここで、一気に終わらせたかったのだけれど……流石、【堕ち神】。魔力暴発を利用して、引き剥がされてしまった。折角、地面に叩き付けれたのに引き離されてはトドメも刺せないじゃないか!

つか、おかしいのはそれだけじゃない。そもそも、魔力暴発の兆候なんてなかった。膨れ上がる魔力の気配も、ピリピリとした魔力の波動も……なのに、チャージする事も無く魔力暴発を引き起こせるとは可能なのか!?

もし、それが可能だとするならコイツは一体何人のイレギュラーを殺したんだろうな?

一人、二人どころの話ではないだろう!?

 

「いずれにしろ、倒してしまえば問題はない訳だが……」

 

あ、ヤベェ……死亡フラグですね。

とは言え、()()フラグではなかったりする。

そして……高々、転生者の【堕ち神】に負ける要素もなかったり。だが、倒し切った後がヤバい(笑)。聖剣の真名解放無しで、【堕ち神】を倒し切らないとマジでリンディさんに殺されそうだ。『お説教』という名の鈍器で(笑)。

いやいや、相手はあのリンディさんですよ!?

例え、俺の精神が紙装甲だとしても美人にお説教して貰えるとか棚ぼたですよね!……なんて、あるはずもなく普通に死ねる。

つか、辛いんで勘弁してください。これが、師匠なら……普通に死ぬだけでOKだったりするが痛いだけだからな?

『辛い』のと、『痛い』のでは後者の方が些か楽だったりする。

例えば、目の前で泣かれたりとかされるとマジ死にそうになります。お説教中だと、謝っただけでは許して貰えないあの状況が辛過ぎる。ハッピーエンドを旨とする俺からすると、相手を泣かせてまで心配させるとかマジ辛たん。

等と、ツラツラ余計な事を考えているけれどちゃんと【堕ち神】とは剣撃を交わしていたりする。それにしても、普通に獸みたいな動きで攻撃ですよねぇ。

相手の大振りな攻撃を弾いて、細かく速い剣で斬り刻んでいく。イメージするのなら、SAOモドキ世界で師匠とセイバーが斬り刻んだ神話の再現モドキがやってみたかったのだが……相手が獸な【堕ち神】では、神話再現も糞もなく。

ただ、未熟者の剣が獣の牙や爪を弾くだけに終わっていた。

 

ーーー嗚呼……本当に、未熟者の剣撃だなぁ。

 

あの時見た、本物の神話級再現は俺の目にも焼き付いている。

あの後、彼の常勝の王とは何度となく模擬戦をしたけれど……普通に、《神速》レベルのスピードで向かって来るセイバーの剣筋を見て学べとか無理。師範代達からすると、《閃き》で普通に見えるからああいう模擬戦で相手の技を見て学び取れば良いとか言ってたけど……今の俺程度では、先ずセイバーの剣筋が見えなければ無理ッポイ。

俺的には、技術の継承的な事をしたかったんだけど……断念した。つか、先ずは自分の技術で《閃き》が使える様にならないと無理だという事がわかっただけでしたね。

故に、あの時見た神話的戦いが頭の中にはあるけれど……実際にそれへと届くハズもなく、ただ未熟者の凌ぐ剣だけが目に映り俺はギルガメッシュの“友”と呼ばれた『天の鎖』を使って相手を絡め取る。さしもの【堕ち神】も、神獣すら捕らえて離さない《天の鎖》の捕縛力には敵わないのか……動きが止まる。それを確認してから、俺はバックステップで大きく間合いを開けた。

 

「使う気は、無かったんだけど……」

 

己の未熟さを、これ以上見続けるのに耐え切れなくなったから聖剣を使い戦いを終わらせようとか……それもまた、未熟者の言だ。

だが、至りたい未来が遠過ぎて……今は、ただ目の前の敵を排除したいという欲求しかなかった。少し、戦える様になったからってちょっと調子に乗っていたらしい。

もっと、研鑽せねば。

魔力を解放して、剣に喰わせて行く。

周囲に満ちる魔力が、視認出来るくらいにまで高まっていて山吹色に辺りを照らしているけどそれすら今の俺には煩わしかった。一瞬、神様特典をなんでギルガメッシュになんてしたのだろうかとも思ったがやっちまっもんは仕方がないのでその想いを忘れる。そんな事は、今更だ。

今更の事を、愚痴っても拗ねても駄々を捏ねても何の意味もない。

そんな、雑念を捨てて今は目の前の敵に視線を向けた。

【堕ち神】……《旧・神族》が、生み出したとされる怪物。

《神殺し》の敵で、人類を玩具にしようとする《旧・神族》の尖兵。数多な世界を、己が欲望の捌け口にしようと企む恐ろしい存在の小間使い。いつかの自分も、師匠と出会わなければいずれああなったかも知れない未来の自分。だが、今は違う。師匠と出会って、小突き回され鍛えられた結果……俺は、その未来を違えた。

だけど、俺が【インスタント・ソウル】である限りその未来が消え去った訳ではないとのことなので……今も尚、俺は俺の心を鍛え続けなければならない。

 

「……フルチャージ、完了……」

 

天に突き付けた、黄金に輝く剣を両手で握ってその真名を解放する準備を整えた俺は……苦々しい気持ちを押し込めて、歯を食い縛る様に彼の剣の名を叫ぶ。

だから……だから、そんな風に讃えないでくれ……イレギュラー!俺は、彼の常勝の王とは違うんだ。

 

「エクス、カリバー!!!!!」

 

解き放たれる魔力と同時に、振り下ろされる黄金の剣。

その真名と共に、溢れ放たれる膨大な魔力が全ての闇を晴らさんと【堕ち神】諸とも呑み込んで行った。

その輝きが眩しくて、俺は目を伏せる。極地に至れない己が、分不相応な剣を持っている事のなんと愚かな事か……いや、この剣だけじゃない。俺の……ギルガメッシュの宝物庫には、これ以上の宝具が納められている事実が重くのし掛かる。俺は……本当に、分不相応な願いを口にしたんだな。例えそれが、神の思惑だったとしても、なんてーーー。

 

 

 

 

……………………

 

 

 

 

……………………

 

 

 

 

……………………。

 

 

 

 

???

 

少し、時間は遡る。

己と同じ転生者だと高を括り、八神家から出て来た新参者に襲い掛かった俺は良くわからない内に、シグナムに連れられて海鳴市を一望出来る高台へと来ていた。

そして、今は安全な場所で新参者と黒い獣と化した相方が戦っている姿をサーチャー越しに見ている。

いや、見惚れていると言った方が正しい。まさか、この目で神話級の戦いを見られるなんて思ってもいなかった。

煌めく剣が光の帯を引き、黒く染まった獣を退ける様に振るわれている。一瞬で、何帯もの光を引くその剣撃は生前のとあるゲームで見たソレと遜色なく……正に、神話の再現と呼ぶに相応しい。

しかも、それを成しているのがあのギルガメッシュだなんて誰が想像しようモノか!?最初は、自分達と同じく女の子にモテたいだけのクズ野郎かと思っていた。

だけど、それは俺の……俺達の勘違いで、アイツは最高のスペックを最大まで鍛え上げ様と足掻いた努力の人だ。

細かに振るわれる神速の剣。必殺の一撃を難なく弾く技量。力強く、神速の刃で黒い獣の牙を……爪を退けて戦う彼に、俺は心底憧れた。俺も、あんな風に戦えられたら……とも思ったが、能力に胡座を掻いて努力もしなかった自分に何が出来るって言うのか。これじゃ、あの新参者を怠慢王とか踏み台とか言っていた俺の方がクズじゃないか……なんで、もっと上を目指さなかったのか!?今ある力だけじゃなく、もっと先を見なかったのか……己の怠惰さに嫌気が渦巻く。俺も、あんな風に戦ってみたい。

あんな風に、神話を再現出来る様な人に成りたかった。

 

「なんで……ギルガメッシュなんだ……」

 

あれで、容姿がアーサー王のモノであればもっと映えただろうに……いや、ギルガメッシュの容姿でも十分映えはしているけど。

それでも、聖剣エクスカリバーを携えるならやはりアーサー王の姿で携えて欲しかった。だが、ソレを俺が言えた義理はない。

彼が、髪をオールバックにしていない理由もこの戦いを見て理解出来る。オールバックにしてたら、あのゲームのギルガメッシュと同列視されるもんな。髪を下ろして、ただ速く剣を振るう彼の姿が目に焼き付く。ぶっちゃけ、めっちゃ格好いい。男が、漢に惚れる訳がないと大笑いしていた頃の自分を殴り飛ばしたくなったが……これは、普通に惚れるって。惚れない方がおかしい。

腐った根性な俺でも、こんな戦いを魅せられたら憧れても仕方がないとしか言えない。これは、馬鹿には出来ませんわ。

ギルガメッシュ姿の彼が、『天の鎖』を使って黒い獣の動きを封じたのを見て俺は悟る。嗚呼、真名を解放するんですね?それがわかった瞬間、自然ととある言葉が口から出ていた。

 

「……輝ける、彼の剣こそは……」

 

いつかの日々に聞いた、彼の常勝の王を讃える言葉。

 

「過去、現在、未来を通じ、戦場に散っていく……」

 

アインツベルンのホムンクルスが謳った、アーサー王と触手の塊との戦いで使われた文面。あの時も、確かに心熱く聞いた気がする。だが、こんな戦いを魅せられて呆然と見送るなんて俺には出来ない。だから、これが俺に出来る最大の賛辞。

 

「全ての強者達の、いまわのきわに抱く、悲しくも、尊き夢……」

 

溢れ出る涙が、視界を歪ませる。これは、この感情はなんの感情か!?俺は、悲しいのか……それとも、自らが至れないその極地に至った者への嫉妬?否、否、否!!これは、心熱き戦いを魅せられた俺の羨望!いつか、自分もあの域へ至りたいと願う俺の願望だ!!今は、ただ憧れるだけの極地だが……いつか、遠く、あるかも知れない未来で、俺もその極地に至ると手を伸ばす。

 

「その意思を誇りと掲げ、その真偽を貫けと正し……」

 

かつて見た光景が、目の前に存在する。『かつて』は、TVを通してアニメと呼ばれる物語の中でしか見られなかったソレが、今は現実に目の前で輝き世界を照らす。

 

「今、常勝の王は高らかに手に取る奇跡の真名を詠う」

 

輝く剣が、溢れる光に呑まれ巨大な一本の刃と成りて天を突く。嗚呼、あれは確かに尊き夢ですわ……。

 

「其はーーー」

 

『ーーーエクス、カリバー!!!!』

 

振り下ろされた剣から、溢れ出る山吹色の光が黒い獣を呑み込んで空へと昇って行く。これは、忘れれませんわ。

確かに、強者達が抱く悲しくも尊い夢だ。俺の胸にも、多くの強者達が抱いた夢の欠片が宿ってしまった。

 

 

 

 

 

 

「クソがっ……もう少し、頭が良いと思ってたんだけど……」

 

 

 

 

 

 

結局、俺も馬鹿の一人だったみたいだーーー。

 

 

 

 

 

……………………

 

 

 

 

……………………

 

 

 

 

……………………。

 

 

 

 

神崎:

 

俺は今、リンディさんの目の前で正座をさせられている。

リンディさんは、終始無言でニッコリと輝く笑顔を俺に向けていた。ま、まあ……泣かれるよりかはマシですが、それでも終始無言で通されると何か居たたまれない気持ちになるので勘弁して下さい。ただ、原因はわかっているので何も答えられないでいた。

そりゃ、あれ程の魔力を解放した挙げ句に真名解放で収束砲モドキを穿ち放てばニッコリ笑顔で自白を促したくなるのも当たり前なので仕方がない。そして、襲撃したイレギュラーの方も俺とは別室でクロノにお説教を食らって居るという状況だった。

 

「それで……」

 

ビクッ!

 

「あれは、なんだったのかしら?」

 

「え、えっと……何だったとは……」

 

「藤堂くんが、成った黒い獣について説明して頂けるかしら?」

 

「ああ、【堕ち神】か……」

 

「オチガミ?っていうのが、アレの名称なの?」

 

「まあ、なんと言いますか……俺や師匠が、打ち倒すべき敵かなぁ?イレギュラー……この場合は、転生者と言うか……とある方法で、生まれ変わる事が出来た奴等が至る極地かなぁ?」

 

「つまり、今別室でクロノに説教を受けている柏木くんも成り得ると?いう事かしら?」

 

「あー、どうだろう?師匠なら、視認で判別が可能だけど……俺には、今一わからないからハッキリとは言えないな?」

 

「同じ、イレギュラーな存在を殺せば成り得ると聞いたのだけれど?彼も、誰か他のイレギュラーを殺しているのでしょう?」

 

「んー……当人が、そう言っていたのならそうなんだろうな?」

 

「……つまり、自己申告だけでしか判別出来ないと?」

 

「そうなるな。ここに、師匠が居れば話は違ったんだろうけど……無い物ねだりですね。ははは……」

 

「……………………」

 

「……………………」

 

沈黙は、美徳だぜ!はい、黙りますので蔑みの目でこっちを見ないで下さい。まあ、リンディさんが俺を蔑みの目で見る事はないだろうけど……俺の心情的に蔑まれている様で居たたまれなかった。そのせいで、俺の紙装甲な心が見せる幻に折れそうだ。

詳しく話せないこの状況で、【堕ち神】についてツッコミを入れられるととても困るので沈黙している訳であるが……どうしたモノか!?つか、色々と隠してる事があるので沈黙せざるを得ないのですが……これ、諦めて別の世界を探した方が良くね!?

 

「まあ、良いでしょう。ですが、オチガミ?についてはもう少し詳しく説明していただけますか?」

 

「あれは、師匠の方が詳しいので……俺は、倒せはするけど倒せるだけとも言えます」

 

「つまり、詳しくは知らないと?」

 

「齧った程度です……」

 

「はあ。それで良いので、情報提供をお願いするわ」

 

「あ、はい」

 

齧った程度で、良いとのことなので情報提供はその程度にしておく。とは言え、俺も【堕ち神】がどうして生じるのかはわからないので詳しくは説明出来なかったりする。そりゃ、障り程度は師範代達に教えて貰いましたよ?でも、どうすれば【堕ち神】に成るのかはわからない。

そりゃ、成り掛けの奴を更に押し込む事は可能だけれど……そこまで、堕ちてる奴は何もしなくても堕ちるので完全に知ってる訳じゃないんだなぁこれが!

 

「とりあえず、俺が聞いた話では……前提条件として、生まれ変わった転生者でも生前の記憶がある奴が対象になる。他者に対して、強い劣等感を持ってて卑屈ッポイと成りやすい。自分と同じ、記憶持ちの転生者を殺すと能力がパワーアップする。感情が高ぶり易く、支離滅裂な事を言う奴ほど堕ち易い?ってくらい?」

 

「……先ず、転生者って何かしら?」

 

おっと、まさかそんな質問が来るとは……まあ、リンディさんの世界では宗教というと聖王教会くらいですもんね?

そりゃ、まあ基礎知識が無いんだからそこから質問をしても不思議じゃねえよなぁ……って訳で、まずは転生輪廻についての話から説明する。

 

「あー、転生輪廻。仏教の中に、死んだら生まれ変われるって思想があるんだけど……それが、現実に起きて死んだ後、新たな生命として生まれ変わった奴等の事を【転生者】って言うんだよ」

 

「フムフム。仏教っていう宗教の思想の一つね……」

 

「その中でも、生前の記憶をハッキリと持ってる精神年齢がリンディさんレベルの子供が居ると思ってくれたらOK。まあ、当人がそこまで大人かと聞かれたら何も返答出来なくなりますが……」

 

「つまり、大人に成り切れない大人の場合があるのね?」

 

「ええ、まあ……各言う俺も、大人に成り切れない大人でしたが……今は、師匠と出会って心入れ替えた後ですが……」

 

「それまでは、藤堂くん達みたいな子供だったのかしら?」

 

「恥ずかしながら……今では、黒歴史です……」

 

多分、この辺りの説明をしっかりとしておかないと【堕ち神】に成る前提条件が食い違っておかしくなりかねないので諦めて説明する。まあ、《神殺し》云々や俺の目的云々は隠し切るけど。

 

「他者に対して、強い劣等感を持つって言うのは?」

 

「基本、転生者は一度目の人生を失敗した奴等がほとんどです。まあ、そうなる様にとある存在が色々操作していたみたいですが……ああ、それは一部であって全てじゃないので勘違いはしないで下さいね?」

 

「一度目の人生を失敗した人……それは、やり直さなかったって事で間違いないのかしら?」

 

「いえ、やり直す前の段階で後の記憶を封じてしまえば劣等感の塊を強制できますよね?って、感じです……」

 

「…………何かしら?とてつもない存在が、関わっている様な気がして来たのだけれど?」

 

「まあ、そうですね。否定はしません」

 

普通に、話を聞くだけで背後にとてつもない人知を越えた存在が関わっている事がわかってしまうこの転生者と言う存在がとてもウザイです。当然、そんな人知を越えた存在が絡むので師匠がこれまた人知を越えた存だとバレるのもまた時間の問題だった。

ぶっちゃけ、俺や師匠が《神殺し》と呼ばれる存在である事を隠せないという現状が恨めしい。なので、リンディさんの疑いの目が段々強く成って来ているけど……俺は、そこら辺について語る気は一切ない。つーか、勝手に想像して下さいな。認めたりはしないけど、勝手な想像を膨らませる事については何も言いません。

 

「それで、同じ転生者を殺すと能力がパワーアップするって言うのは?どういう事なのかしら?」

 

「とてつもない存在が与えた能力なので、同じ転生者を倒すと基本的な元が同じ力なので統合されてパワーアップするんですよ」

 

「…………隠さなくなったわね……」

 

「隠してますよ?ええ。隠したい事は、全力で!」

 

「とてつもない存在が関わっているって事は隠さないのかしら?」

 

「普通に話すだけで、その存在が見え隠れする話題ですからね。隠せないっていうのが現状ですね」

 

「…………そうね。隠れ切れないわね……」

 

「後は、感情が高ぶり易く、支離滅裂な言動が多いっていうのは大人に成り切れてないのが原因で子供ッポク我儘で自己中な奴が多いからとしか言い様がないですね。ああ、大抵の転生者は自分の部屋に引き籠って世の中に拗ねていた様な人物が多いので我儘で自己中なのが大半です」

 

「また、頭の痛くなる様な話ね……」

 

「パワーアップの話に戻りますが、能力が強化されるのと同時にリスクも跳ね上がるので殺し合いは極力止める方向で。リスクってのは、アレを見た後なので説明は省きますが……普通にアレ、人間では対抗出来ないのであしからず」

 

「……魔導師では、対応出来ないと?」

 

「つか、あのスピードで向かって来る痛みを感じない怪物をどうにか出来るんですか?アレに化した転生者は、基本的な感情も無いので暴れるだけ暴れて……何分後?かに、自然消滅しますね」

 

「暴れるだけ暴れて、自然消滅……」

 

「その後は、その身に宿っていた呪いをブチ撒けて数百年は草も生えない大地が出来上がり?」

 

「……………………」

 

「因みに、【堕ち神】の大元は……呪いに蝕まれた神様が、理性を失って暴走状態になった状態の事を言うので呪い云々は仕方がないかと。そして、倒せば周囲に呪いをブチ撒けて死に……放置すれば、自然消滅で呪いは残らないけど……被害は、甚大な上にマスコミに叩かれるだけ叩かれるので色んな意味で地獄かな?」

 

「…………色々、言いたい事があるのだけれど……」

 

「ははは。ノーコメントを決め込みますが?それでも良ければ、どうぞ?」

 

そう返した俺へのリンディさんの返答は、無言の睨み付けだけだった。

 

 

 

 

 




そして、転生者に憧れを抱かれる神崎くん。まさかのBLルートが開幕してしまったのだが……こ、これも恋愛ではあるよね!?ね!!男×男とか……誰得!?恋愛を求めた結果が、BLとかキツイなんて話じゃないですね(笑)。

更に告げる!この系列世界で、神崎くんがハーレムを築ける可能性は低く成りました。ええ、下手にハーレムを作ろうモノなら酷いバッシングを受ける事になりますからね。イレギュラーから……残念www。

はい。そして、お正月特別編は面白かったでしょうか?
多分、読み手にも聞こえたと思いますが転生者達の魂からの叫びとか聞こえました?もう、『こっち来んなぁ!!』っていう福音が凄かったですよね!書いてる私もノリノリで福音を楽しませていただきました。ああ、これが精神的なゾンビアタックなのか……と思うとウキウキしますよね!
次は、どんなネタを投稿しようかなぁ?(笑)



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

どうでも良い話です。
まあ、内容は【組織】のVRゲーム内にあるとある鬼畜ダンジョンの話。何の嫌がらせなのか、『コックローチ』なんてモンスターが出て来るダンジョンがあるんだ!まあ、名前からしてそのモンスターが『G』である事はわかるだろう。ただし、大きさが一メートル級から五メートル級まで居て無限増殖してるダンジョンだ。一部のゲーマーが、毎日入って間引きしている。下手に放置すると、定期的に氾濫してフィールドまで侵食してくるガチ危険なヤツ。
しかも、モンスターがプレイヤーを倒すとレベルアップして進化までする鬼畜仕様!!フィールドで見掛けたら、冒険者をやっている《神殺し》がここぞと集まって来て山狩りないし森狩りをやりだす始末。通称フィールド狩りで、殲滅して置かないとどっかの鬼畜さんがどっかのトラブルメーカーと共に面白がって『『G』に支配された大陸とか……誰が、住むんでしょうね?』って言って世界崩壊を謳い文句にしちゃったからな(笑)。そんな訳で、そのダンジョンには一定の《神殺し》がガチな表情で挑んでいる。
だが、多くの《神殺し》にトラウマを植え付けるそのダンジョンは難攻不落のダンジョンとして長い間猛威を奮っていた!!まあ、言うまでもないけど……どっかの邪神様が攻略してくれたけどw。
それまでは、本当に難攻不落のダンジョンだった。精神的に前へ進めない上に、浅いダンジョンなので然程旨味もない。つか、入れば確実にトラウマになる上に女性プレイヤーは寄り付きもしない。ドロップする物も物だったからな(笑)。『コックローチの肉』とか、誰得やねん!?食った奴(勇者)は、普通に虫ッポイ食感と味らしいとか言ってたらしいけど……素材は兎も角、肉とかマジで心へし折るアイテムだったからな?嫌がらせに、女性達に食べさせた馬鹿がリアルでフルボコにされて死滅させられたとか何とか。
そんな曰のあるゲームだったりする訳だ。神崎や翼がデートしてたあのゲームは(笑)。他にも、ネタダンジョン満載のゲームです。また、気が乗ったら内容を呟y……呟きじゃねぇな。お話するかと思うけど、お付き合い下さい。
ああ、因みに【組織】のVRゲーは『こんなの俺の知る異世界じゃないよぉ』という神殺しが多かった為に作られた……『みんな』の望む異世界が再現されているとか(笑)。現実の異世界は、『みんな』が望んだ様な世界じゃなかったらしい。ラノベとか、アニメ的な世界じゃなかったんだよ……。

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m(_ _)m

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