絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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三五九話

Re:

 

 

 

さて、リンディさんと小一時間程睨み合った後の話。

やっぱりというか、何というか……聖剣エクスカリバーをブッパなした時の映像がしっかりと時空管理局のサーチャーに記録されていた。それと、どっかのイレギュラーが呟く誰かに宛てた賛辞もしっかりと……でもそれは、俺の事ではないと信じている。

だがしかし、常勝の王へと宛てたらしいそれは聖剣エクスカリバーへと宛てられた言葉にも聞こえた。

これ……下手に踏み台的行動を取ったら、イレギュラーに酷くバッシングされるんじゃね!?ちょ、まさかとは思うけど……これで、ハーレムへの道を断たれた事になるんじゃ!?折角、ここまで上手くヒロイン達との顔合わせを進めたっていうのに全て水の泡ですか!?マジか!?まあ、気にしなければ良いだけなんだが……俺の直感が、止めとけ!と警告を告げてくる。『踏み台の宿命』が、まさかこんな形で発動するとか……これで、俺は踏み台にされてイレギュラーが全てをカッ浚って行く訳ですね?

 

何故だ……解せぬ。

 

まだ、決まってもいないけど……何となく、そんな気がしなくもないので俺は『orz』の状態で泣く泣くこの世界から離脱する事を選択肢に入れて直感に問い掛ける。一人に絞れば、イケるんじゃね!?とも思ったが……あのイレギュラーが、俺の事をどんな風に見ているかによっては邪魔される可能性が大きい。

つか、ここまで『踏み台の宿命』が影響を及ぼして来るとか思わねぇよ!?ただの称号だろう!?何故、ここまで俺の行く末を歪めてくれんるですかね!?とも思ったが、SAOモドキ世界でそれなりの影響力を持っていた称号だからこそこの結果なのだろう。

これは、素直に受け止めて虚数空間に()ごと落ちるしかないと思われる。虚数空間から来たと言ったのは俺なんだから、虚数空間に落ちるのも頷ける結果だろう。ある意味、良い様に世界に使われた形だが……これはこれで、良かったのかも知れない。

 

「調整が必要か、わからないけど……この世界に取って、俺はもう必要ないって事なんだろうなぁ……」

 

なんとなく……本当に、なんとなくだがこの世界に俺の居場所がない様な気がしている。明らかな拒絶ではない……だが、世界そのものにやんわりと出て行けと言われている様で困る。これが、師匠達の言う“世界の声”かと納得した。

成る程、これはキツイ。

『踏み台の宿命』と《神殺し》の二重苦で、俺のハーレム計画がオジャンです。さあ、ちょこっと平行世界でRetakeを始めよう!

 

と、その前に。

 

「別の平行世界に行く事にした」

 

「は!?」

 

リンディさんに、別の平行世界へ行く事を伝える事にした。多分、何を言っても理解して貰えないだろうけど……既に、決定した事なので俺は気にしない。元より、俺見習いだったハズなんだけど何故か《神殺し》としてのお仕事をした上こうして別の世界へ行こうとしているのだから笑えない。

 

「この世界で、やるべき事は終えた。だから、俺は去る。ああ、もう俺は居なくなるので聖剣エクスカリバーの映像については破棄する事をオススメする」

 

「えっと、別の平行世界へ行くって言ったかしら?それに、この世界でやるべき事は終えた?……それって、どういう事かしら?」

 

「まあ、アレを放置する訳には行かなかったからな。下手をすれば、地上に向けてアルカンシェルを撃ち放つ事になっていただろう。まあ、それで倒せるかわからないけど……」

 

「待って。言ってる意味が、わからないわ……」

 

「アレは、そういうモノだ。時間経過で、自然消滅するモノではあるけれど……それまで、被害は拡大し続けるからな」

 

つーか、アルカンシェルで倒せるかかなり微妙な所なんだよな。下手をすれば、反撃されてアースラ轟沈とかあり得るだろうし……空間が歪んでいようと、断裂していようとアレは存在し続けられるらしい。まあ、その辺りは【堕ち神】にしろ《神殺し》にしろ同じだけれど。

つーか、師匠ってば光皇翼を二十四枚展開出来るらしい。津波でも、十枚が最高なのに二十四枚とかw。

 

「ま、とりあえず……師匠を探さないと、どこで何をやらかしているかわからないからなぁ……世界の隔たりを越えれば伝わるんでこっちが探さなくても向こうから出て来てくれるさ」

 

「……………………」

 

「それに、どうも……この世界の意志が、俺に出て行って欲しいらしく圧力を掛けて来てるみたいだしな?じゃ、報告は済んだんでそろそろ行くわ」

 

「はあ……つまり、貴方は自分の意思でこの世界に来たって事なのかしら?イレギュラーに落とされたというのは嘘なのね?」

 

「いんや、俺の意思ではなく……世界の意思じゃね?それに、イレギュラーな事態であったのは事実だからなぁ……嘘ではないよ?嘘ではw。ただ、真実でも無かっただけだ」

 

「…………そう。それで、直ぐに行くのかしら?」

 

「もちろん。直ぐに出て行くよ?それじゃ、またいつかどこかで……ああ。もしかしたら、俺じゃなくて師匠が来るかも知れないけど。そん時は、よろしく!」

 

それだけ言って、俺はハラオウン邸を後にした。

僅か、数日の滞在だったけれど……中々、面白かった世界だったな。はてさて、俺のハーレム計画が完成するのは何時になる事やら?続報を待て!……とは、冗談でリンディさんと別れた後も色々ありました。連絡を受けたイレギュラーが突撃してきたり、ボロボロ泣くフェイトが抱き付いて来たり、はやてがシグナムのあられもない姿の画像を求めて来たりとハチャメチャなお別れイベントが。

そこで、イレギュラーが俺みたいな騎士になる宣言をして聖王教会に転職するとかなんとか言ってたけど……止めて下さい。未熟者の後ろ姿に、憧れないで下さい。マジで!!

 

 

 

恥 ず か 死 ぬ !!

 

 

 

 

……………………

 

 

 

 

……………………

 

 

 

 

……………………。

 

 

 

 

 

 

そして、RetakeⅡです!!

 

また、最初からやり直しとか……キツイが、これも俺がハーレムを形成する為と思えば安いモノ。そもそも、前回の世界は出会いの段階で終わっちゃったから全然取り戻せるレベルである!!

だから、全然全くこれッポッチも響かないんだからね!!

 

「…………すみません、嘘を言いました。とても、キツイです!!そして、ツンデレボケ……ちょっと、辛くて無理矢理明るく振る舞ってみたんでさ。キモくて、ごめんなさい……」

 

初めての一人異世界転移で、うっかり失敗し凹んでいたんで無理にでも明るい気持ちにしようと思ったらツンデレ風口調になった。

これなら、誰かに見られなくても気分向上するかなぁ?と愚かにも思ってたんだが……普通に二倍の重圧になってしまう。滑るボケでは、気分向上にはならないみたいだ。

 

「OK、気を取り直そう。どうせもう、世界を越えた後なんだ。今更、何を言っても取り返しは付かない!!」

 

自分に言い聞かせる様に呟いて、俺は周囲に視線を向けつつ空回りする感情を抑え込む。ぶっちゃけ、《神殺し》の《時渡り》がこんにも辛いモノだとは思ってもみなかった。師匠も師範代達も、普通に平然としていたので頭では理解しつつもそれ程気にしてなかったのである。

だがそれは、師匠達が居てくれたお陰で一人での《時渡り》はそこそこ心に来るモノがあった。

 

「さて、ジャングルですね(笑)。なんで、こんな所に転移したんですかねぇ?まあ、一人だし遭難してるとしても誰も俺を知らないので動き回るんだが……普通は、水場のある場所でジッとしていなければならないんだよ?猛獣来ない限り……」

 

木の上に登って、ゆっくりしてても良いけど……そんな事をしても、助けが来るハズもなく。俺は、いつも通りフラフラ直感の赴くまま動き回る。そして、怪しげな洞窟を発見した。

 

「おや?スカさんでも、居るのかなぁ?」

 

あ、なんかフラグ建てたッポイ。つか、俺的には原作ヒロインのハーレムを作りたいのであってスカさんのシスターズハーレムを作りたい訳じゃないので勘弁して欲しいんですが……呟いた以上、無理だってわかってても反論したい!

否、今からでも遅くはない!直ぐに、来た道を戻っt危なっ!!

振り返る直前、目の前に刃が出現し俺の顔面を削ぎ落とそうと迫って来た。それを、何とか回避してバックステップで距離を取ろうとするけど、今度はナイフが飛んで来て爆発する。

 

キャー!戦闘機人キターーー(゚∀゚*)!!!

 

知ってる!俺、超知ってる!!このパターンは、原作ヒロインと対立パターンですね!!もしくは、ここで死んだフリで《時渡り》とかやらなきゃならないパターンだ。

クソォ、凹んでたばかりにこんなオチに遭遇するとかやってられないぜ!まあ、ここで叩いちまえば第三期終了のお知らせになりますが……叩いちゃっても良いんですかねぇ?

つか、ドゥーエとチンクがお相手ですか……ここは、欲望忠実にドゥーエの豊満なボディに突撃したい所。

チンクは……まあ、頑張れ?

瞬間、何かしらの不穏な空気を感じたのかチンクからの攻撃が苛烈化した。はいはい、ごめんねぇ?と謝りつつ飛んで来るナイフを回避してドゥーエの方へとジリジリ移動する。と、見えない攻撃!?振り下ろされる凶刃に驚きつつも、殴って弾いたら例の蜘蛛型ガジェットが忍び寄っていた。

 

「うへっ……段々、面倒になって来たなぁ……」

 

言いつつ、視線をドゥーエの方へと向ける。もしかすると、クアットロも潜んで居そうだけどクアットロは無視で。そして、戦闘機人完全否定でスカさんや最高評議会のクズ脳共の計画を潰してしまっても良いかも知れない。

 

「別に、今死んでも問題ないよな?」

 

《神速》と《瞬動術》にて、間合いを殺し身体魔力強化で強化された拳をドゥーエの心臓へと叩き込む。

拳がドゥーエの胸に当たった所で、更に踏み込む様に《瞬動術》を発動。そこから発生したエネルギーを、全体を使って拳に集約。一気に穿って、ドゥーエの胴体をブチ抜いた。

 

「姉様!?」

 

「先ずは、一匹目……」

 

「そんな!バカな!?」

 

「次は……」

 

ヒョイと、地面に落ちていた石ころを拾って《錬金術》で強化。己の直感を信じ、クアットロが居そうな辺りに全力で投げてみた。

結果は、クアットロの頭部を消し飛ばして終了。

本当に、原作三期前に事件そのものが終了のお知らせである。

 

「あー……」

 

「貴様ぁ!!!」

 

激昂するチンク。まあ、目の前でドゥーエとクアットロを殺られれば仕方がないとは思うが……怒り任せに、大量のナイフを辺りに散布するのはどうかなぁっと?そんな雑な攻撃で、俺が殺られるハズもなくアッサリ首トンでチンクは気絶してしまった。

では、前哨戦は終わったので今度は目の前の洞窟を探検しましょうかねぇ?って訳でフラフラとスカさんが待ち受ける洞窟へと突入した。そして、いりくんでいると思われる洞窟内をほぼ一本道的な感じで踏破した俺は、笑顔で固まるスカさんと迎え撃とうと突っ込んで来たトーレに出迎えられる。まあ、トーレはカウンターで沈めてしまったけれども。とりあえず、トーレの頭を踏み潰して俺はスカさんに視線を向けた。

 

「とりあえず、自己紹介しておこう。俺は、神崎大悟。ただの遭難者だ!で、あんた達は何者だい?」

 

「何をバカな事を!!」

 

「いやいや、大真面目に次元漂流者なんだが……まあ、なんだ。とりあえず、敵対の意思を見せる者は殲滅あるのみ!」

 

「ほぅ……それにしては、チンクは殺さなかったみたいだが?」

 

「目の前で、姉を殺され向かって来たチビッ子の事か?アレは、正しくは復習者だ。目の前で、姉を殺した俺が悪い」

 

「成る程。私は、ジェイル・スカリエッティ!ただの科学者さ」

 

「そうかい。で、敵対の意思はあるかい?」

 

「いや、君と敵対する気はないよ。ただ、その体を調べさせては貰いたいがね?」

 

「断る」

 

「では、私の作品を壊した弁償を求めても?」

 

おう……それは、困るかな?だが、敵対の意志がなくただ俺の体を調べたいというだけの科学者を殴って黙らせるのはこっちが急造で作ったルールにも反する訳で……うっかり、八方塞がりになってしまった。

 

「作品?」

 

「君が壊した三人は、私が作り上げた最高傑作でね?私の娘でもあったのだよ。だから私には、君の体を調べる権利がある」

 

「フム……」

 

「ああ。調べている間、君に危害を加えない事は保証しよう」

 

はい。逃げ道は、全て潰されました。加えて、俺が殺した敵対者達が彼の娘だという事も暴露されて余計に断り辛くなってしまう。

これは、受け入れざるを得ないなぁと思った所で悪魔的な閃きが頭を駆け巡る。調べさせた後、《時渡り》で一度【外】に出て戻って来るという事をしたらどうなるんですかねぇ?面倒だけど、それが一番当たり障りがなさそうなので俺はスカさんの提案を受け入れる事にした。

 

「本当に、それだけで良いのか?」

 

「ああ、もちろんだとも!!」

 

「変な事をして来ないのならOKだ。薬を盛ったり、洗脳したりすんなよ?科学者?」

 

「…………良いだろう。約束しよう!」

 

「返答までの沈黙はなんだ!?」

 

「一瞬、それもアリだなと思ってしまっただけだよ」

 

「するなよ?」

 

「……それは、前フリかい?」

 

「再確認だ!」

 

「ああ、既に約束した事だからね」

 

どうやら、尖兵の一人にされるフラグは回避出来たらしい。そう言えば、この《神殺し》の肉体は【鮮血の】さんの手が入っているのでクローニングされる恐れは無いっていう代物だったな?という事は、一度【外】に出る必要はないので問題なく調べられてやるつもりだ。

ジェイル・スカリエッティvs【鮮血の】さん。

はてさて、スカさんの手腕を見せていただこうかねぇ?

 

……………………。

 

そして、数日後。『orz』の姿で、全力に凹んでいるジェイル・スカリエッティが俺の目の前にあった。

それで、スカさんが【鮮血の】さんに負けた事が手に取る様にわかる。つか、何気にあの人エゲツないくらい天災だから、こうなるのは当然の理だったのかも知れない。

とりあえず、凹むスカさんの肩に手を置いて憐れみの表情で全力失笑しておいた。

 

「君、慰める気無いね!?」

 

「当たり前だろ?つか、この身体を造った人は普通にロストロギアレベルの代物を作って『ゴミが出来た』なんてほざく人だぞ?」

 

「是非、会ってみたいね!」

 

「んー……平行世界って、わかるか?」

 

とりあえず、【鮮血の】さんの衝撃でおかしなルートに突っ込んだッポイスカさんに平行世界についての説明をしてみた所……ジェイル・スカリエッティは、『スカさん』化してしまうのであった。はい、原作第三期終了完成のお知らせです(笑)。早かったッスね。

とりあえず、DVDプレイヤーと『ドラ〇もん』1980年から2004年までのDVDを渡しておく。

因みに、それらは俺の宝物庫から出て来た物。

多分、シグナムと結婚した俺が地球で手に入れた物だと思われるが……記憶にない。

他にも、ジ〇リとか色んなアニメのDVDが出て来たので希に地球へ戻っては購入していた模様。そのお陰で、スカさんに『ドラ〇もん』のDVDを渡せたので良しとする。

これで、地球のアニメーションに興味を持って貰えればこの人が次元犯罪者になる事は無いだろう。まあ、既に広域指名手配はされている様子だが……このまま、地球に没入させれば自然消滅すると思われる。

ただ、最高評議会の糞脳ミソ共がなんでもかんでもジェイル・スカリエッティに罪を擦り付けて来るだろうけどな。そこは、リンディさんかフェイトに頑張って貰えないかなぁ……と思っている(鬼)。イレギュラー達は、【堕ち神】にならない程度にハッスルしててくれれば良いので顔合わせはしない。懸念があるとすれば、既に転生者同士で殺し合いをしていた場合だろう。いや、本当に……ここまで、相手の動向がわからないというのが頭の痛い話になるとは思ってもいなかった。師匠が、何故システム・アガシオを造ったのかがわかってしまうレベルである。

現在進行形で、フレールくん達の様な能動的使い魔が居てくれればと思わずにはいられない。ただ、空中を漂うだけで情報を集めてくれる使い魔の使い勝手の良さと来たら……無い物ねだりだとしても、とても欲しくなる。

つか、貸してくれないかなぁ?

とりあえず、地球に転移してサーチャーを飛ばして転生者達の動向を探る。サーチャーは、一回目の転生した時に神に貰ったモノではあるのだけれど……つか、これをベースにして【鮮血の】さん辺りに魔改造して貰った方が良いかも知れない。出来れば、師匠がやってくれるとありがたいんだけど……どこに居るのか不明な人には頼めないな。

何はともあれ、魔力は溢れる程にあるので余剰分でサーチャーを作って貰い散布する。それによって、わかった事は転生者たるイレギュラーが普通に原作ヒロイン達に群がっているという事だった。ただし、中身は不明。

 

「つか、見ていて気持ち悪い程に美形が多いな……」

 

不自然な程に、見た目の良い子供が将来的に美人になるとは言え……未熟な少女達に馬鹿共が、群がっている姿を眺めるのはちょっと複雑な気分にしかならない。

つか、昔の俺も端から見ればこんなのだったと知れて静かに凹む。今、俺が述べた感想その物がグサリと心に突き刺さる。これが、ブーメラン!!

 

「辛いッス。あんな、少女に群がる発情狼を俺もやっていたとか……恥ずかしい!!くっ……死にたい!!」

 

段々、ハーレムを形成したく無くなって来たんですが……やらなきゃ駄目なんですかね?他に、呪いを解く方法とか無いのかな?いや、マジで!他の方法を探しに、行きたくなって来たんですけど!?なんで、自分自身がやってる時はわからないのに他人がやっているのを見ると、こうも自身の愚かップリが目に見えて来るのか訳がわからない。

 

恥 ず か 死 ぬ !!

 

「もう、許して下さい( ;ノДノ)/////」

 

その場に寝転がり、恥ずかしさの余り悶絶する俺。

前回の世界でも、そうだったけど……あの時は、まだ明確にそれがどんな感情かなんてわからなかった。もしかしたら、わかっていて無視していたのかも知れないけど。

だがしかし、今回は明確にその感情(恥)を理解してしまったが故に頭を抱えて悶絶するしかなかった。

何はともあれ、悶絶し続ける意味も無いので転移魔法でその場から近隣の世界へと撤退する。一気に、超長距離転移で戻っても良かったんだけど……それをやると、色々とスカさん達に迷惑が掛かるのでとりあえず近隣の世界へ移動。その後、幾つかの世界を経由して行ったり来たりを繰り返しスカさん達のいる世界へ戻る。

誤魔化せたかな?無理かな?近隣の世界をウロウロしてから、一気にこっちへ跳んだけど……追尾されてなければOK。もしも、追尾されていたら俺も犯罪者扱いですね(笑)。

 

「まあ……そしたら、また世界を渡るんだけどさ……」

 

なんというか、師匠も俺みたいに行き当たりばったりだったのかと思うと頭が痛くなるばかりである。

しかし、それだけじゃ無い様に見えたんだけどなぁ……あ?駄目だったか?

 

「つかよ?俺、空間属性とか持って無いんだけど?」

 

なのに、空間が揺れるっつーか誰が追い掛けて来るのがわかるんだけど……これも、合流するまで謎のままお預けなんですかね!?

 

「聞いたら、簡単に答えが帰って来る様な日々が続いたからなぁ……謎が、謎のままなんて無かったからか?」

 

環境的に恵まれていた故に、疑問が疑問のまま放置されるのが困るんですが……これは、治さねばならない事になるかも知れない。

とりあえず、来た道を戻って別の世界へと転移する。

ホント、今すぐにでも師匠のシステム・アガシオがとっても欲しい俺だった。

ちょこぉっと、コッソリ潜り込んでサーチャーを使うだけで補足されるとかマジ勘弁。その上、見付からなければ徹底的にしつこいとか……時空管理局ってヤツは、面倒臭い方々だな?

宝物庫から、聖剣エクスカリバーを取り出し少しだけ魔力チャージを施しておく。これで、万が一真名解放を使う時は多少チャージが緩和されるのである。

ま、微々たるモノだけど。

とりあえず、やり過ごせるならやり過ごしたいので適当な草むらに緑色の迷彩シートを被っておいた。という訳で、(~ ´ω`)~。

 

「…………(´・ω・`)」

 

コッソリ、潜んでいればやり過ごせるかと思っていたのだが……何故か、砲撃魔法で炙り出される事となる。

何故!?とも思ったけど……多分、索敵系の特典持ちがいるのかも知れない。つか、なんでシグナムや他の原作組ではなくイレギュラー達がやって来るんですかねぇ?全く。

つい、さっきまで原作ヒロイン達と絡んでいたじゃ無いですか!?なのに、連絡が行ってから直ぐにこちらへ来たという事になるんですけど……直感持ちでも居たか?という訳で、【鮮血の】さんのチートアイテムの出番だ!

こんな事もあろうかと!……こんな事もあろうかと!!

準備しておいて良かった、オーバーテクノロジー!!

本局ではなく、あくまでハラオウン家のシステムにハッキングを仕掛けて即掌握。そして、イレギュラーがこちらを補足する前にライブ中継の準備を完了させる。

ついでに、録画機能も起動して置きましょう。

準備が完了した所で、イレギュラーの一人に補足されて攻撃が飛んで来たのでなんちゃって覇王流で受け止める。

 

では、踏み台的台詞をどうぞ!

 

「なっ!?ギルガメッシュだと!?」

 

「くっ!また、新たな転生者か!?」

 

「構わん、新参者なぞ殺せ!!」

 

はい、俺の望み通りの台詞をありがとう。

リンディさん達が、驚愕してるけど……余程、猫でも被っていたのかな?優等生的な?それにしても、これで返り討ちにしても正当防衛が認められるよね!?

つー訳で、非殺傷設定を解除した魔法攻撃を受けワザと怪我をした後は適当に反撃を開始する。流石に、慢心王のRPをする気はないので剣を腰にブラ下げたまま飛んで来るシューターをホイホイと受け止めて投げ返す。

 

「くっ……覇王流か!!」

 

「慢心王め!努力もせずに、特典で手に入れたな!?」

 

いやいや、普通に頑張って手に入れましたよ?つか、ギルガメッシュのイメージが強過ぎるのか中身を無視して語るの止めてくれませんかね?俺、とっても不愉快です!なんてな(笑)。

とりあえず、迫って来た砲撃魔法をシューターと同じ要領で受け止めて投げ返してみた。流石に、砲撃魔法まで投げるとは思ってもいなかったのか撃った馬鹿は驚愕の表情を浮かべたまま砲撃魔法に貫かれる。しかも、非殺傷設定が切れてるヤツで!

 

「あ……」

 

うっかり、してましたわ(笑)。そう言えば、俺を殺す為に非殺傷設定を解除して殺せる魔法にしていましたね。

お陰様で、アッサリ一人目を撃破。後、二人となってしまったのだが……おぅおぅ、凄い殺気の籠った目でこちらを射抜いて来ますよ!?というか、俺が一人目を倒したら残りの二人に黒い霞の様なモノが纏わり付き始めたけど……もしかして、超利用されてたりします!?

 

「正規の《神殺し》だとしても、まだ見習いだから世界に利用されまくりって事!?まあ、報酬とか発生しないもんな……」

 

思わず、諦めに近い気分で大きな溜め息を吐き出した。

俺のハーレムは、まだまだ遠いみたいだ。

 

 

 

 

 




展開が、速くてすみません。でも、神崎くんルートは巻いてかないと中々終らないので困る。仕方がないのだ!!
ちょくちょく、【鮮血の】が神崎に色々渡してたという事実が出て来る出て来る。その場に居なくても、これ程の存在感を出してくるキャラは【鮮血の】くらいだろう。
もしくは、セイビア?

そして、神崎くんの予想は外れてはいない。暫くは、章系の話が続きます。こればっかりは、ねぇ?あっちとこっちを混ぜずには要られなかった。という訳で、【堕ち神】のお話を続けます。ついでに、神崎くんの《神殺し》としての活動記録かな?スカさんについては、運が無かっただけの話なので……その内、地球に没入します。そして、チンク率いるシスターズが地球でアルバイトをしているのをイレギュラーが見付けて三期終了のお知らせを知るのだったw。ああ、スカさんとイレギュラーの出会いは神崎くんが居なくなった後の話なので書きません。なので、あしからず。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

どうでもいい話。

VR系の物語で、ゲーム内時間が加速している奴を読んでいて思ったのですが……これ、企業が採用したらブラックなホワイト企業が出来上がるんじゃね?業務内容=超ブラック。だけど、社外から見たらただ寝ているだけで給料が貰える=超ホワイト企業。隠れ蓑には、調度良いね!!
基本的に、給料って現実時間が基準じゃないですか……って事はですよ?VRの中で、二倍の体感時間中働き続けても問題ないって話になりません?例え、16時間働かせられてもリアルタイムが8時間なら休憩時間45分を覗いて7時15分×時給計算になるんですよね。体感時間の加速が可能だというのなら、大幅な経費削減が可能な訳で……企業が、それに目を付けないハズがない!!即ち、業務内容が超ブラックでも一日8時間しか働かせないなら超ホワイト企業と呼ばれる可能性が……サラリーマンの皆さんごめんなさい。
とっても、恐ろしい話と思い付きで申し訳ない。
でも、実際の話……ゲーム内体感時間の加速が可能だというのなら、確実に採用してVR世界で仕事をさせようとする企業が出て来るだろうね。大体、1.2倍から2倍くらいが限度だろうけど。それ以上にすると、人間って睡眠を求め始めるので最大でも2倍が限度かな?まあ、非人道的企業なら体感時間を80倍にして(二時間=一週間×4倍くらい)働かされるかも知れないけどね。単純計算で、80倍だと……二時間で一週間くらいだから、8時間で一ヶ月の計算だね!!
マジ、これは……ねぇ?で、給料は現実の時間で支払われるので……千円だったとしても、八千円にしかならないってオチ。一ヶ月分働いて、八千円……。
こ、恐すぎる((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

そして、逆パターン!!
リアルタイム30分で、仕事が終わるという恐怖。
時給を1000円とするなら、30分=一日(現実世界=仮想世界)として働かせ……500円で済ませようとする企業も?
今度は、生活が出来ないと嘆くサラリーマンが……(笑)。
体感時間加速システムも、導入にはちょっと待ったを掛けたい逸品だよね!!

誤字・方言あれば報告をお願いします。
m(_ _)m

感想もあれば、お願いします!
いつも、読んでくれてありがとうございます。

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