絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~ 作:葉月華杏
Re:
「何故、こうなった!?」
つい、さっきまで和気あいあいとした雰囲気でお茶をしばいてたハズなのに……完全武装したセイビアさんと【鮮血の】さんを背後に、俺の脳と筋肉のリミッターを外す訓練が開催されていた!
そして、始まる恐怖の追い駆けっ子。鬼役はもちろん、セイビアさんと【鮮血の】さんだ。この二人が、鬼役となり俺を追い廻す役割なのだが……いきなり、お試しも無く実戦投入とかどうなんですかねぇ?なんて言っても、お試しでそれが出来るとも思わないし、実戦形式でやった方が『まぐれ当たり』なんて可能性もある。つか、筋肉リミッターを外して大地を蹴れば良いだけなんて簡単じゃん……等と思ってた俺は、リミッターの外れた大地蹴りの怖さを理解してなかった。
「グチャッ、と行きましたね……」
「アレは、痛い。しかも、超速再生無しとか……笑える」
「ええ、ええ!笑える程、痛いです。つーか、骨が潰れて筋肉がかなりヤバいレベルで痛いんですが!?」
「よし。じゃ、次からが本番ね!」
「痛みを知った神崎くんは、リミッターの外れた肉体で大地を蹴る事が出来るだろうか!?あ、回復魔法使える?」
習得項目が、ドンドン増えて行くんだが……どこまで増やすつもりなんでしょうかねぇ?今でも、かなりあっぷあっぷなのに新たなスキル習得を進められる悪夢。
誰か、助けてくれませんかね?
余りに酷い会話と痛みに、思わず師匠に助けを求めてしまったら何故かフレールくんが回復担当で付いた。
しかも、鍛練続行とかw。どこの鬼畜だ!?と思った俺は悪くない。というか、振り返り談笑する三人を見ていてハタッと気が付いた。そう、気が付いてしまったんだ。
セイビア……面倒見は良いけど無神経な人外。
【鮮血の】……小悪魔と呼ばれる畜生。
師匠……スパルタの鬼。
え?なに、この鬼畜三人衆。どう見ても、現状から逃げられる気がしないのだが……つか、このトリオはアカンヤツでしょう!?
ハッ( ̄□ ̄;)!ヤバい。
最初から、逃げられない状況に堕ちてた!!
因みに、俺のリミッターは師匠が外してくれました。
魔法で……あ、魔術かも知れない。というか、魔術でリミッターとか外せたんだな。数分前にまぐれ当たりとか言ってましたが、師匠がアッサリ肉体のリミッターを外してくれまして本当に簡単に大地を蹴るだけになりました。
だが、蹴った瞬間……衝撃を緩和できなかったのか、脚の骨は粉砕されて筋肉がズタズタになった挙げ句破裂する。
ええ、内側からパン!と中身が噴き出しました。
あ、骨が弾けたのか!!
「さて、神崎くんは痛みの恐怖を乗り越えもう一度脚を潰す覚悟はあるかな?出来なかったら、再度リミッターを掛け直して修行のやり直しだ!」
「痛みがあるとわかっていて、それをもう一回とか……ある意味、狂気の沙汰ですが……ボク等、狂気側だからw」
「無理はしなくて良いぞ?満男くんと融合して、痛みに弱くなってるだろうからな。人間の常識を取り戻して、狂気に走れとは言わんよ。例え、僕が鬼畜なスパルタ野郎だとしても……」
「「おいおい。自覚があるのか!?」」
「あるよ?そして、今現在……君等に鬼役をやらせている辺り、鬼・悪魔・人でなしと言われても仕方がないと思ってる」
「「うわぁ、スッゴい良い笑顔……」」
何故か、師匠が凄く良い笑顔が笑っていらっしゃるが……現在、背筋がゾワゾワ悪寒が止まらない。師匠が、何を考えているかわからないけど……やらないと後がない事は理解した。えっと、骨と筋肉の強化は無しで肉体のリミッターが外れただけの状態。その上で、思いっきり地面を蹴って前に進むだけだけど……先程の痛みの記憶が、それをする事を止めようとする。あ、これ……これが、セイビアさんの言っていた恐怖ってヤツか!多分、生命を司る本能が来るであろう痛みを拒否ってる。己を生かそうとする本能が、肉体が壊れる事に対して死の恐怖を呼び覚まし前に進めなくしているんだろう。痛みを感じるって事は、人間とするなら生命の危機を知る良い事だが……俺は、《神殺し》で人外だ。この程度の事は、大丈夫にならないとイケない……とは、思うんだけど中々踏ん切りが付かなかった。
「そう言えば、トーマが迦楼羅のある洞窟でモンスター湧きトラップを考えたのって誰ですか?」
ついでに、迦楼羅が安置されていたピラミッドのトラップ考えた人も教えて欲しい。つか、ピラミッドの裏側に回り込むと大きなスイッチがあってそれを押すとモンスターが湧かなくなる話は聞いた。だが、その後が問題で……安心して、ピラミッドを駆け登ろうとしたトーマは、その瞬間に死に戻りさせられたとかw。
ピラミッドの中間で、階段が滑り台になるのはわかっていたらしいけど。登り切った所に、落とし穴がある(泣)という苦労話を聞いた時から訊ねてみたかった。
「…………アレかぁ……」
「……アレは、定石だろ?」
「勝った!と思った時が一番危ない……の集大成じゃないか?」
「え……アレ、集大成だったんッスか!?」
そりゃ、師匠の言った台詞はなのはさんも言ってた勝負の原則だけど。それを、ダンジョントラップで再現するとか……鬼畜か!?
しかも、時間差を付けておくのが良いらしい。
登り切って、周囲を見回し危険がない事にホッと一息付こうとした所で発動するトラップとか最悪過ぎるだろ!?
凍真はそれで、ピラミッドの一番下まで戻されて無限湧きするモンスターに殺られたんだと。
因みに、無限湧きするモンスターを停めるギミックは時間経過と共に元に戻るんだそうだ。無限湧きモンスタートラップ。Mトラップ止めて、階段を登っても滑り台トラップで戻され……登り切ったとしても落とし穴で最初から。
もう、何のコントだ!?と思わずには要られないレベルのトラップ群だった。
「嫌がらせか!?」
「嫌がらせだ!!」
「マジで!?マジで、嫌がらせなのか!?」
「ふふん。一応、記録媒体に録画されてるから上映会とか出来るぞ?皆で、爆笑しようぜ!」
「鬼か!?鬼畜か!?この、人でなし!!」
なんて事をしてるんだ!?もう、凍真のHPは0よ!!
そこへ、更に死体蹴りを叩き込むと言うのかこの人達は……それは最早、鬼を通り越して鬼畜と言えよう。
つか、俺にこれ以上のボキャブラリーが無いのが怨めしい。もっと、言葉を知っていれば正確な評価を付けられたというのに……無念。
「ほら、このまま雑談で終わらせるって言うのなら、この試験は失敗で良いんだね?」
「はっ!やります。やりますよ!!つか、試験だったのか!?」
「???」
「いや、自分で言っといて首を傾げないで下さい」
多分、誤魔化しているんだろうけど……師匠の場合、本気の可能性が微レ存あるんだよな。つか、うっかりで口走った可能性もあるけど……下手にツッコミ過ぎると、ヤバいモノが出て来そうなので諦める。というか、そのうっかりを聞かなった代わりに一つ質問をさせて下さい。
あ、師匠から了承の旨が伝えられました。
「ムーンビーストって、可愛いですか!?」
「何故、ムーンビースト!?」
「しかも、可愛いとか?正気!?」
「好きなキャラクターではあるが……見た目は、可愛くないぞ?」
「確かに、見た目は可愛くない。が、好きなキャラクターだな」
「色々、面白くて好きだぞ?一緒には、居たくはないけど」
「あ、それだけで十分です」
あの拷問蛙を、『好きなキャラクター』と言ってる時点でこの人達がかなりヤバい事がわかったのでヨシとする。
つか、ムーンビーストを気に入ってるのか……ウチの師匠は。マジか!?首から下が、蛙の姿で頭の部分に触手が生えてるムーンビースト。それを、『好きなキャラクター』と称せる時点でこの人達がヤバい人なのは間違いない。
てか、クトゥルフ系を好き嫌いで判断出来る辺り正気度がヤバそうだ。それに、人の脚がグチャッと潰れる事がわかっていながら黙って待ってるのも頭がおかしい。
わかっているなら、先に回復担当のフレールくんを渡して置いてくれませんかね?何も言わず、待ち構えられているとそれが起きるのを期待して待っていたかの様だ。
「……わくわく!ぎゃっ!」
「……ドキドキ!あでっ!」
待ってやがる!!期待して、待っていやがる!?
それを口にしたのは、【鮮血の】さんとセイビアさんだが……ガチで、俺の脚が潰れる様子を期待して待ってやがる様だ。それを、隣で見ていた師匠が剣の鞘でドツキ回している件。と、とりあえず、師匠のお陰でスッキリ出来たので前向きに踏み出してみる事にした。
ぶっちゃけ、脚を踏み出せば二歩目で両足が使えなくなるのはわかっているのでリミッターが外れてはいるものの手加減して前へ踏み込む。
グチャッ!
ブシャッ!
はい、失敗しました!
つか、無理だ。手加減なんて、出来る訳がなかった!!
そして、両足破損と来たもんだ。まあ、破損した次の瞬間にはフレールくんが治してくれるんだけどね。てか、水のフレールくんが超有能なんですが!?何、この回復能力。砕けた骨すら、一瞬なんですけど!?ヤベェ……師匠と同レベルか、それ以上かも知れない。
そう言えば、使い魔の成長は師匠を介さないんだっけ?
本来なら、師匠が持つスキル以上や成長を得る事は出来ないらしいんだけど、師匠の使い魔はそれ以上を得られる様に構築されているとのこと。例として、《回復魔法》のスキルを上げて説明しよう。要は、この使い魔が持つスキルのレベルは師匠が持つスキルのレベルをベースにしたモノではなく、個々の使い魔が持つ別のスキルとして成長させる事が出来るんだとか。なので、そのスキルを持つ使い魔がそれを使い続ければ使い続ける程に個のスキルとして成長するとのこと。結果、師匠を越えるレベルの《回復魔法》を使う事が出来る様になるらしい。まあ、そうでもなければ《神殺し》スキルが増える訳がないッスよね。
「ほらほら、足が止まってるぞぉ?」
「へいへい!神崎くん、ビビっちゃってるぅw?」
糞!外野ウゼェ!わかり安い煽り言葉にイラッと来るが、そもそもこの人達は本当に逃げて来たんだろうか?
師匠に、煽り人員として呼ばれたんじゃね?と思ったので凍真経由で【始まりの魔法使い】に連絡を飛ばして貰う事にした。その結果、二人の影が手の形で二人を拘束して引き摺り込んで行く。
「え、なんでぇ!?ちょ、なんでえええぇぇぇぇ!?」
「嫌だ!!誰か、助けt…………」
「乙w。頑張ってねーwww」
あるぇ?師匠が、メッチャ喜んでいるんですが……邪魔だったんッスか?あの二人。まあ、大体争っているのもあの二人とだから馬が合う時と合わない時があるんだろうと自己完結する。師匠も、割りと気まぐれな気質をしているからな。とりあえず、痛みが洒落にならないけど何とかリミッターが外れた状態の肉体に慣れれる様に努力する事に。
だが、敢えて言わせて欲しい。脚の至る所が痛い!
ちょっとした事で、ポキパキ骨が折れて酷い時は複雑骨折しているのかグチャッと行く。ぶっちゃけ、慣れません。痛みに耐えられそうにないけど……フレールくんが、折れた端から回復してくれるので痛みが一瞬なだけで余りかわならなかった。
つか、《神速》を使った状態で《瞬動術》を使ったらどうなったと思う?お試し感覚で、それをやってみたら片足一本が丸ッと潰れる。余りの激痛に、のたうち回っていたらフレールくんと師匠が二人係で治してくれたので大事には至らなかった。だが、これ……本当に、《神威》に至る道順ですか!?
「今回は、お試しだから構わないが……お前は、まだ骨格変成はしてないだろう?いきなり、《神威》擬きは止めた方が良い」
「こ、骨格変成って何ですか!?」
「錬金術の一種だ。詳しくは、テオルグ達に聞くと良い」
「えっと……人体錬成でも、するんですかねぇ?」
「似た様なモノだが、人体錬成とは異なる錬金術だな」
「骨でも、硬くなるんですかねぇ?」
「硬くしたら、余計に砕けやすくなるぞ?」
「え!?砕けやすくなるんですか!?」
とりあえず、訳がわからないけど……肉体改造的な何かをするらしい。骨を金属に置き換えたら、歪んで元に戻らなくなるしなぁ?色々、考えてみたけど『骨格変成』なるモノが何なのかはわからなかった。師匠の反応からして、とても不穏な空気漂う類いの術みたいですけど。
てか、それしないで《神威》は使えない?
「何はともあれ、試験は合格。鍛練は、次の段階へ移行とする」
「次?って、やっぱり誤魔化してた!?」
「はて、何の事やら?これから暫く、爆散回数がアップするだろうけど……頑張れ。一種の拷問だが、スキル上げの一貫だ。《不老不死》スキルは、レベル0からレベル1に上げるのに必要な経験値が千。レベル1からレベル2までが一万。次が、十万……と、十倍ずつ上がって行く。因みに、スキル《不老不死》経験値は1上げるのに瀕死になる必要性がある。しかも、完癒から瀕死へと繰り返し完癒、瀕死、完癒、瀕死の繰り返しをやる必要があるから大変だ。大変だろうけど、必要な措置だから諦めろ」
そう言って、逃げ出そうとする俺を一瞬で捕まえた師匠は猫を掴む様に襟首を掴んだ状態で師範代達に俺を渡した。つか、スキル《不老不死》に必要な経験値ってそんなヤバいモンだったんですね。まさか、瀕死から完癒を千回も繰り返さねばならないとか……地獄な話だった。と言うか、健康な状態から瀕死レベルまでダメージを得ないと上がらない経験値とか……洒落にならないんですが!?その上、レベルを上げるのではなく経験値を『1』上げるのに必要なやり方が鬼畜過ぎる件。
「つか、千回も瀕死にならないと《不老不死》を得られないとか……地獄過ぎるんですが!?」
そりゃ、人間が不老不死になる事は不可能ですわ。
だって、千回も瀕死にならなければならないんッスよ?千回!!絶対、途中で死ぬ。間違いなく死ぬ。つか、千回も瀕死になったら普通に体がボロボロになってますわ!
魔法でも無ければ、絶対途中で死ぬ。
そりゃ、そんな条件なら誰も不老不死に成れる訳がないッスわ!しかも、経験値の溜まり方もエグい!!
健康状態から、瀕死状態になって『1』ポイント。
一回、瀕死になって得られる経験値が『1』ポイントしか無いんだぜ!?『1』ポイント!!それからまた、経験値を得ようと思ったら瀕死状態を完治させて普通の生活が送れる様な状態になってからまた瀕死にならねばならない。誰が、至れるって言うんだよ!?こんな条件、満たせる訳がないだろう!?そして、不老不死レベル1になったとしてもそこからがまた辛い。人間から、不老不死になるのに千回も瀕死になって不老不死に至ってもレベル1。
その後、不老不死のレベルを1上げるのに今度は一万回瀕死に成らなきゃならないんだぜ!?その次が、十万(LV2)、百万(LV3)、一千万(LV4)、一億(LV5)…………えっと、最高レベルが10だから最終的に10兆回瀕死にならないとレベル10に成らないってか!?
「……え、拷問?」
「うん。拷問……」
まあ、これだけ爆散させられたら拷問と評されても仕方がない。
「…………え、爆散させられるの!?」
「大丈夫。凄く痛いけど、塵も積もれば山になるからw」
「笑ってるじゃないですか!!」
「ハハハ( ´∀`)。みんな、一度は通る道だから」
「Masterは、通ってませんがね……」
「高次元精神生命体なので……」
「うぉい!!ズッル!それ、ズッル!!」
そう言えば、師匠って高次元精神生命体でしたね!
ズルいじゃないッスか!?《神殺し》が、必ず通る道を体験してないだなんて!
「一応、肉体が健在だった頃はヤったんだぞ?ただ、途中で必要が無くなっただけで半分は通ったさw」
「それでも、半分ですね。残りは、免除されました」
「確かにの。ついでに、残りの半分は痛みや苦しみを与えるモノが多いと聞いたの?それを、免除されたとなると……」
「( ´∀`)ハハハ。ラッキー♪って感じだな。まあ、修練は必須科目な上に奥義継承とかもあるから痛みは無いけど苦しい事に代わりはないけどな。ああ、奥義継承と言っても既存の技術で編み出せっていう鬼畜ネタだから頑張れとしか言えない」
「基礎は教えますが、当人の癖や動きまで去勢している暇はありません。それ等を踏まえて、お手本を見せ自分専用の奥義を編み出させるっていうのが彼処の基本方針ですので悪しからず。兄様」
「ああ、じゃが……どれが、繋げ易いとかどういう技術を組み合わせるのか等は教えるぞ?流石に、動きのトレースまでは強制せぬ。この世は、ゲームでは無いからアシストが入る訳でもないからのぉ……まあ、中にはゴーレム操作系の魔法を使ってシステム・アシストを再現したバカは居ったけどの」
「でも、アレ……変な体勢から発動させたら、普通に死ねるレベルのムチ打ち症になるんだろう?ぶっちゃけ、失敗してるよねw」
「いえ、普通に死にます。というか、死んだそうです」
「あ、死んじゃったんだw」
「ウム。途中で、奥義がキャンセル出来れば助かったらしいがの?頭を強打して、脳挫傷で死んだそうだ」
「それって、死した後も止まらなかったんじゃ……」
「「「……………………」」」
マジか!死して尚、奥義が止まる事は無く体は自動で動き続け……気が付いた時には、訳のわからない場所に落ちていたそうだ。
それをやった場所までは聞かなかったけど……そんな、バカをやらかした《神殺し》?さんは盛大にからかわれる日々を過ごしているらしい。本人は、至って普通の態度で過ごしているとのことだけど……希に部屋から、何かを耐えるかの様な呻き声が聞こえて来るとかw。
ダメですやんw。完全な黒歴史ですやんw。
「ごっちゃんです!」
「ま、いずれお前もやらかすだろうから参考までに教えといてやるよ。そして、どんなのをやらかしてくれるんだろうな?」
クΨ(`∀´)Ψケケケと嗤う師匠を尻目に、俺は絶対にやらかさないぞぉ!っと心に誓うのであった。
でも、やらかすんだろうなぁ凹。
既に、黒歴史に加え暗黒歴史まで立ち上げてるから、そういう負の未来を見通す能力が身に付き始めていた。
「そう言えば、前々から疑問だったんだが……師匠って、難聴転生者や人の話を理解しようともしない俺様転生者と出会わないですよね?何でですか?」
「普通に、会ってると思うけど?」
「まあ……多少は、会ってるかもだけど。でも、行き過ぎたのとは絡まって無いですよね?」
「兄様、兄様。そんなモノと、Masterを会わせたらお目汚しレベルで済まないじゃ無いですか!なので、我々の方で処理させて頂いてます」
「おい」
「そうじゃぞ?あの手の奴等を、下手にMasterと絡めたらどんな現象が起こるかわかっておるのかのぉ?普通に、血の海が出来る程度なら良いが……Masterがキレて、街や星一つが消し飛んだらどうするつもりだ!?」
「え、そのレベル!?」
「ごらぁ!」
「実際、昔……話を聞かない俺様な、転生者ではありませんでしたがバカと交流された事がありまして……」
「あの時は、国が一つ消えたのw」
「お前等、黙れ……」
メッチャ、師匠が怒気を孕んだ声音で唸っているんですが……ちょ、殺気まで漏れ始めたんですけど。止めて貰えませんかねぇ!?
とりあえず、大ボケ小ボケと会わせると世界が滅びるのはわかりましたので、それ以上は何も言わないでくれませんか?いや、マジで止まれ!止まって下さい。
ちょ、黙れよおおおぉぉぉ!!
人が遠慮しているのに、口が止まらない師範代達に物理的な静止を施して黙らせた。つか、この人達ってば途中から俺ではなくMaster弄りに全力を持ち出し始めたので隣がヤバい事になっている。ホントに、鬼門弄りとか止めていただけませんか!?マジ、洒落にならないんですが!?
何はともあれ、師匠が頭空っぽな俺様転生者と出会わない理由は判明した。実際、俺はああいう輩と交流が発生しないようにしてはいるが完全に回避できてる訳じゃない。
ぶっちゃけ、会話にならねぇからな。
そりゃ、師匠に会う前の俺なら似た様な感じだったけど……天井と床を往復させられて、裏話されたら普通に更正出来ましたw。つか、あんな裏話を聞かせられたら普通に成っても仕方がない。まあ、その前に……目の前で、サキュバスのお姉さんを召喚され誘惑とか魅了とかそっちのけで、触れられた場所からミイラ化させられるなんて行為をされた時のあの恐怖は今でも夢に見る。
シワシワになるんじゃねぇぞ!?
パサパサになるんだからな!?
もう、水分を補給したら戻るなんてレベルじゃかった。
完全に、死体が干からびたかの様な状態になってたからな!?それだけでもアレなのに、記録映像を見せながら懇切丁寧に世界のシステムや成り立ちを説明してくる様は不穏な空気を感じさせるのには十分過ぎた。その後、俺のレントゲン写真や体内を見せられて心へし折れる。
ぶっちゃけ、空っぽだったからな。
時空管理局の医療施設で、健康診断的な診断を受けた時はちゃんと中身があったのに師匠経由で見せて貰ったら空っぽだった。つか、その時にフレールくんを俺の胎内に突っ込まれた訳だけど……フレールくんを通して見た胎内には、真っ黒な空間があるだけで何も存在しなかったのである。というか、別に胎内だから真っ黒な空間だった訳じゃねぇぞ!?ちゃんと、フレールくんが俺の胎内で光魔法を使ってたからな!?その事は、ちゃんと視認して確認したから!!うん。ボヤァと胎内で強い光を放つ何かがフワフワ動いていたから!!メッチャ、不安に駆られたけど。
本当に、何も無かったんだ。てか、後で調べたら胎内で強い光を放つ何かがあったとしても体外からは現実的には何も見えないんだそうだ。なのに、ボヤっとした何かが動いている様子を見せられた俺は精神的にとても辛い思いをさせられました。というか、普通は内臓ギッシリでフレールくんが動き回れるスペースなんて無いんだけど……動いているのを見せられたし、自分でも確認したのであの頃の俺の中身は入ってすらいなかった訳だ。お陰で、自分が作り物の伽藍洞だとわかってしまったからこそ正気に戻された訳ですが……アレは、本当に辛い。まるで、自分の全てを否定されている様で学校にも行かず引き籠っていた。
そしたら、師匠の襲撃を受けて追い掛け回されるという地獄を体験させられた訳だけど。今では、それが正しい事だったんだという事を俺は染々と感じていた。
さあ!鬼畜な鬼ごっこしようぜ!からの神崎くんが更正させられた時のお話でした。まあ、自分が伽藍洞の人形だと証明されたら主人公だとは言えなくなりますもんね。
死ねば、消滅して人の記憶にも残らない人形だとか言われて、己が主人公だ!と主張出来る人が居れば教えていただきたいけど…………居そうだなw。
というか、神崎くんに取っては地味にトラウマだったりする。当初は、そのすぐ後に世界が崩壊してRetakeしちゃったけど。その結果、彼等は最初からやり直しになった訳で……目覚めて、状況に翻弄されつつも頭を抱えたであろう事は間違いない。事実、双夜との絡みの中で初めて会った時の事が今でもトラウマだと言ってたからなw。
そりゃ、裏話の中に己が操り人形的な存在だとか言われた挙げ句、それを証明されちゃったらトラウマにもなるさ。
だからこそ、彼は自分が主人公では無い事を悟った訳だし……その後の『題名に【魔法少女】と付いているんだから、この世界は【魔法少女】の世界である』って話に納得していた訳だ。てか、だからと言って『魔法戦記』であれば主人公に成れるかと言うとそうではないんだけどね。
インスタント・ソウルは、インスタント・ソウルでしか無いからさ。ジャンルも違っていれば、物語も違うっていうオチだからw。【魔法少女】の世界で、インスタント・ソウルの物語を進めろって言ってんだよ!!って話。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
作者のどうでもいい話。
組織のVRに、地雷が墓場になってる理由。
組織には、戦闘職、支援職、後方支援職と幾つかに別けられた役割があるんだけど……後方支援職(裏方)とかほぼ全員が女性なんだよね。で、この裏方の女性達が恋人も居なければ結婚も出来ない……溢れている方達だ。当然、周囲に男が居ないので飢えてもいる訳で……職業的には、人気職ではあるんだけどデメリットがデメリットなので微妙な感じ。なので、寿退社をしたくても、出会いがないから出来ないって状況になって、そこそこ暇してる女性がVRに走って出会いを求めている訳よw。
そんな彼女達の目の前で、イチャコラしてるカップルが居たらどうなるくらいわかるだろう?滅多刺しですね!!
内訳はこんな感じ。
戦闘と支援で男女別に10を分けてみた。後方支援職は、別口なのであっちは独立してる集まり扱い。
戦闘職(前衛)男:5に女:1。
戦闘職(中衛)男:2の女:2。
戦闘職(後衛)男:0で女:2。
支援職(回復)男:2に女:1。
支援職(バフ)男:1の女:3。
支援職(デバフ)男:0で女:1。
後方支援職(技術班)男:8に女:2。
後方支援職(生産職)男:2の女:3。
後方支援職(裏方&事務職)男:0で女:5。
見れば、わかる地雷&墓場の理由!!
地雷……結婚&恋人できない女(?)
墓場……ストーカーに……。
因みに、研究職の男と裏方&事務職の女性が交わる可能性は無い!!何故なら、研究職の男はロマンを求める馬鹿野郎さん達なので可能性はゼロ。ん?どんなロマンかって?
そりゃぁ……理想の女性を作って、嫁にするってロマンだろ?そんな変態さん達の集まりだぞ!?だからこそ、組織の研究職は大人気なんだ。ああ、研究職女の場合は理想の男性以下同文。
戦闘職の花方は、回復>支援>戦闘なので裏方の可能性はマジで無い!!
誤字・方言あれば報告をお願いします。
m(_ _)m
感想もあれば、お願いします!
いつも、読んでくれてありがとうございます。