絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~ 作:葉月華杏
Re:
時は流れ、ミカヤ・シェベルとミウラ・リナルディが対戦している頃……俺と神崎は、“歪み”から発生した悪鬼の討伐をしていた。
何故、こんな事をしているかと言うと少しずつではあるけど、世界の“歪み”が広がって行ったからである。
その結果、発生してしまった悪鬼の処理をしていた所だ。
日に日に、捻れて行く世界の根底に段々嫌な予感が鎌首をもたげていく。これって、“穢れの”初期段階に似てるんですけど!?
「嫌だなぁ……僕、フラグとか建設した覚え無いんだけど……」
「師匠。唐突に表情を暗くして、怖い事を呟かないで欲しいんですけど!?なんですか、フラグって……何のフラグを建てたんですか!?ちょ、無視しないで下さいよ!!」
「…………無視は、してない。ただ、教えたら教えたで文句を言いそうだなぁと思ってただけだ」
「うわぁ、聞きたくねぇ……聞きたくねぇけど、聞いとかないと後で困るのは俺なんだよなぁ。チクショウ!!」
「なぁ、神崎は古き神々の《堕ち神》と、【呪いボム】……どっちが良い?あ、ボムはそのままの意味だよ?」
「また、呪いでも撒き散らすつもりですか!?」
「まあ、それも戦術の一つではある。あるけど、ウイルスを直接バラ撒くのは悪手だ。そうじゃなくて、転生者共を連鎖反応で《堕ち神》化させて暴れさせるという戦術だな」
「…………それを、俺が止めるんですね?わかります」
何もかもを諦めた表情で、神崎は焦点の合わない視線を遠くに投げる。言いたい事が伝わったのは良いけど、そういう感情を持たれるのは納得が行かないので少しイラッとした。でも、間違いでは無いので何とも言えないのが現実だったり……だって、現段階でも転生者500人vs神崎一人の図式は変わらないからなぁ。
まあ、使い魔を貸し出す予定なので問題ないと思うけど……その使い魔達がまた、難癖のある猛者だったりする訳で神崎の不幸体質は変わらなかったりする。
「五百人近い転生者を、俺一人では無いにしろ相手取るのは地獄だ。下手したら、もっと増える可能性がある訳だし……」
「いずれは、一人で対処しなくては成らないんだぜ?」
「ずっと、着いて行かせて下さい!!」
「…………別に構わんが、そうするとテオルグとラヴォルフも付いて来るよ?ずっと、弄られ続けるの?」
「…………ちょっと、考える時間を下さい」
「どういう意味ですか?兄様」
「是非、理由を問いたいのだが?兄様」
「ゴフッ……の、ノーコメントで……」
「「無理(だの)ですね!」」
バッ!と、こちらに振り返る神崎。それに対して、サッ!と視線を逸らす俺。結果、神崎がや太い悲鳴を上げるけど無視を決め込む。すまん、な?神崎。でも、ソイツ等の目の前で発言したのはお前だから自業自得って事で……許せ。神崎を生け贄に捧げて、俺は引き裂かれた空間の修復を急ぐ。背後で、逃げ出した神崎が直ぐに捕まった様な騒音が聞こえるけど振り向かない。下手に振り向こうモノなら、巻き添えになるのはわかっているので蜘蛛の糸すら差し出しはしない。アイツ等ってば、最近ハーレム主人公物のヒロイン情報を仕入れたらしく、神崎をその主人公に見立てて弄り倒しているとのこと。そんなモンに巻き込まれたくないので、アイツ等の絡みには一切手を出さない事にした。と言うか、そういう報告書は上げなくて良いから自分達で楽しんでなさい。
「さてと、次は何だったかな?」
問題らしい問題が、今一少ないこの世界で足止めを受けているのはイライラさせられる。だけど、【外】に出られない以上この世界内で出来る事を探さねばならない。【外】に出られるなら、前回の世界にある【塔】へ行ってそろそろ次の一手を打たねばならないだろう。そもそも、時空通信が使えないっていうのもおかしな話である。そりゃ、《時空石》が反応しない以上は掲示板等のネット通信系が秘密基地経由でじゃないと書き込めない。
【外】との連絡網を、遮断されている訳じゃないけど現状が不便極まりないのは事実だ。この世界へ来てから、【外】で起きた事件の続報も知りたいし【外】にいる使い魔達からの報告書も受け取らねば成らない。ちょっと、秘密基地に寄って報告書くらいは回収して来た方が良いかも知れないな。そう、考えて神崎の方に振り返るけど……まだ、テオルグ達に弄られている模様。
ハーレム系主人公の扱いがわからないので、あれが終わるのを待っている状況だが……何時になったら終わるんだろうか?
つか、アレって割り込んだら駄目なの?なんだか、終わらない気がするんだけど?とりあえず、空気を読んで手出ししない様にしているんだけど、そろそろ止めちゃっても構わないよね?
こういう時、自分の無知さが恨めしい。一々、行動にストップが掛かるのが余計に腹が立つ……なので、その苛立ちを踏み倒すかの様に《デイバインバスター》をジャレル神崎達に向けて穿ち放った。
これで、吹き飛ぶ様なら少しはスカッとするかも知れないという小さな期待もあったからな。案の定、テオルグ達にはアッサリ回避されて巻き込めたのは神崎だけ、と……チッ。広範囲魔法にしておけば良かった。そうすれば、元凶であるテオルグ達も巻き込めたのに……ま、それは次の機会とする。あ、そうだ!【鮮血の】にLL級Bビットを超高速機動艦にして貰えば逃げられる前に百メートル級《デイバインバスター》で吹き飛ばせるじゃん!
これから、秘密基地に行くんだから報告書を受け取るついでに注文して置けば良い。とりあえず、自爆装置の付いてないLL級Bビット超高速機動艦を数機注文しておこう!こうして、俺のストレスフリーな日々は約束されるのだった。まあ、今でもやろうと思えば殺れたりするけどね。《加速術式》で、LL級Bビット艦を超高速移動させてタイミングを【真実の瞳】に丸投げ。で、超高速移動するLL級Bビット艦が頭上を通過する際に百メートル級《デイバインバスター》を発射させれば逃げれはしないだろう。
ただ、移動する超巨大物体であるが故に『急には止まれない』けど。百メートル級《デイバインバスター》を発射しながら、そのLL級Bビット艦がどこまで高速移動するかは……不明。
さぞや、広範囲を直線状に瓦礫の山にしてくれるだろうなw。
「それはそれで、楽しそうなんだけどな……」
後始末が、面倒そうなのでやりません。ただし、俺はこの後した発注を使ってから『何でしたのか』と後悔する事になる。
《時空石》が使えなくて、世界に閉じ込められていたから山積みになった他世界での仕事に焦っていたのかも知れない。だけど、だからと言ってこの発注を許容する気もない。と言うか、これだけの超巨大物体が超高速で大気を切り裂きながら移動するとどうなるかくらい予想が付きそうなのにな?この時の俺は、そこら辺の被害を全く考えずにソレを発注する。いや、うん。とんでもない事になるなw。でもまあ、それはその時にでも語らせて貰おう。
普段は、《チェンジ・リング》で瞬間移動させる俺が超高速移動に拘った為に起きる悲劇(喜劇?)はさておき……イチャ付く馬鹿共を吹き飛ばした俺は、馬鹿共を促して秘密基地へと跳ぶ。
秘密基地のリビングに、直接跳んだ俺達を迎えるのは翼。
久しぶりに見る翼は、ゆったりとした服装でリビングにあるソファーで寛いでいた。寛ぐ翼の手には、何かの雑誌があって彼女はそれを真剣に見聞している。ファッション雑誌?神崎に集るが良い!!
「あら、おかえりなさい。珍しい人を連れて来たわね……」
「よぉ、久しぶりだな?変わりはないか?」
「何の問題も無いわ。ただ、ちょっと暇過ぎるくらいかしら?」
「あー……暇は、いかんともしがたい。だが、翼の趣味でもわかれば色々と進める事は出来る。というか、端末では調べなかったのか?」
「趣味がないわ」
「ま、趣味を持てる状況でも無かったしな……まだ、先は長いんだ色々に興味を持つ事は悪い事ではない。ぬいぐるみでも、集めてみたらどうだ?」
「…………子供じゃ無いわ」
そう言って、悲し気な顔をする翼を見て少しは興味を持っている事を嬉しく思う。あれだけ、悲惨な人生を送った少女だ……幸せになって欲しいと思う気持ちはある。だが、それ故に今を怠惰に生きては欲しく無い。彼女は、もっと感情豊かに過ごせば良い。
「……いずれ、必要になるかも知れないからな。ピックアップはしてるぞ?一応……今、購入しても静に何時出会えるかもわからぬからなぁ?朽ち果てる気がする……」
「師匠が、ですか?しかも、理由がいずれ出会う恋人の為とか……ロマンチストですか!?」
「服も買い揃えたいけど、サイズ的な意味でどうなってるかわからないからなぁ……チェックだけは、してるぞ?ただし、俺が彼女を着飾りたいだけだから俺の好みな衣服だけだけどな!!」
「うわっ……それって、師匠の趣味で彼女さんを着せ替え人形にするって言ってる様なモノじゃ無いですか……やだぁー……」
「別に、変な衣装を着せる気は無いぞ!?」
俺は、君と違って女性に変な格好をさせる気はない(偏見)。
大体、あの女は自分が可愛い系の女であるという自覚が足りないんだ。放って置くと、質素なワンピースに白衣を着ただけの格好でずっといるんだぞ!?そりゃ、お風呂とか清潔にする行為はちゃんとしてるけど……放置してると、クローゼットの中とか各色のワンピースで埋まる事もあるレベル。『ずぼら』とは、また違うんだけど……緩められる所は、徹底的に緩めて適当に過ごすという悪癖を持っている。なので、定期的に俺や御先祖様達が用意する外見年齢に見合った衣服をクローゼットに詰めて置く必要があったんだ。だから、俺にはそういうモノをチェックする習慣が生まれただけなんだよ。つか、ダサいTシャツにジーパン……その上から、白衣を着た超絶美少女とか需要ないから!!
「生活能力の無い、ファッションセンスが欠如したずぼらな美少女とか……誰得だよ!?」
「「まあまあ……」」
「あ、俺……地雷踏んだ?」
「地雷……や、地雷ではないよ。地雷では……でも、本当に彼女はずぼらだったんだ。見た目は、美少女なのに!!」
存在自体が、地雷な気もするけど……押し付けられた気もしないでもないけど!俺の師匠が、心から望んで……でも、叶わなくて出した結論が『自分の選んだ誰かに託す』だったからな。それに、俺が選ばれたのは偶然とかではなく雫さんの導きによるモノだ。
ルイフォード・アスガナラスと、雫さんが知り合いだった事に疑問を感じなくも無いけど……何となく、爺さんが雫さんの暴走に巻き込まれた人なんじゃないかと思ってる。きっと、巻き添えに遇って俺が入院していた病院に運び込まれたんじゃないかな?
その後、雫さんの謝罪を経て偶々連れられて来た病室に恐ろしくも絶望的な幼児が居て……なんやかんやで、俺の魔力に触れて後継者にと選ばれた模様。まあ、爺さんも先が無かったからなぁ。
それに、あの当時の俺は【恩】を売り易かっただろう。
その上、子供で判断力が今一発達してなくて洗脳もし易い。まあ、それだけ聞くと爺さんが悪い人みたいに聞こえるだろうけど。
だが、爺さんは自分の財産を使って俺の折れた後放置され、変なくっ付き方をした骨を真っ直ぐに治療したりしてくれた。しかも、俺の入院費まで工面してくれたんだぜ!?27回にも及ぶ手術費や、その他の支援もしてくれたし……退院後は、リハビリに付き合ってくれたり見えない目の代わりになるモノを一緒に考えてくれたりしたんだ。だから、俺が爺さんの洗脳を受けていたとしても別に構わない。それ以上の【恩】を、俺は受けたからな?洗脳上等!!
だからと言って、その洗脳も半分は俺の為でもあった訳だけど。
翌々考えると、俺を静の恋人もしくは婚約者にするって事は大和家本家の庇護を受けられる様にするって事だったんじゃないか?
即ち、御先祖様達の身内として俺という存在を無理矢理に割り込ませて押し込み実親から護られる様にしようとしたんだと思われる。だからこそ、大魔導師や赤い調査員が爺さんの弟子になった頃から俺の周りをウロチョロする様になった訳だ。
まあ、その為に東京タワーからノーロープバンジーとかさせられた訳だけど……あれ?安全は?あー、まあ、【安全】ではあったね。
安心は、無かったけどw。
「そう言えば、ハーレム系主人公についてしっかり学んだんだよな?なら、ラバーズの行動もトレース出来る訳だ?」
「もちろんです!とても、簡単な話でしたから!」
胸を張って、自慢する様にドヤ顔をして見せるラヴォルフ。
「んん!?話が、飛んだ?あ、無かった事にするのか……」
「五月蝿いよ!なら、ラヴォルフ。ハーレム系主人公を神崎として、そのラバーズに翼を当て嵌めるなら翼の行動がどうなるのかシミュレーションして見せてよw」
神崎が、何か言ってるみたいだけど……これ以上は、爺さんへの文句にしか成りそうにないので口を紡ぐ事にした。だって、本当に見た目以外がダメダメな婚約者だったからな?しかも、俺がどれだけフォローしても当人がそのフォローを無駄にする系の人物なので意味がない。ええ、それはもう……超無意味だからな!!
「え゛!?姉様を、ですか!?」
俺の唐突なリクエストに、何故か悲痛な声が漏れ出るラヴォルフ。
先程までのドヤ顔を崩して、驚愕の表情を浮かべたかと思うとその視線をテオルグへと向ける。テオルグは、そんなラヴォルフの視線をサッとあらぬ方向を見る事で回避し無視を決め込むけど……おいおい、完璧にトレース出来るんだろ?自分で、そう言ったんだからこなして見せれば良いじゃないか。
「おんやぁ?出来ないんですかぁ?出来ないのに、出来るとか言っちゃいましたかーーーって、口が勝手に!?」
「チッ。もう少し、持たせろよ……」
「すみません。あの方の抵抗が凄まじく……」
神崎の意表を突いて、精神干渉をしやすくしたのにアッサリ抵抗されやがって……折角、ラヴォルフに注目が集まって居たんだから最後まで操り切ってくれれば良いモノを。とは言え、神崎の精神的な成長が嬉しくない訳じゃないので心境は複雑だ。
「ちょ、師匠!?俺が後で、どんな目に会うかわかっててやりましたね!?てか、危ねぇ!油断も隙もねぇなぁ!?」
「うん、知ってた。知ってるけど……ハーレム、嬉しかろ?」
「見た目がアレでも、中身が男だと知ってるので嬉しくないです」
「男?あーうん。一応、男だったね……」
んー……テオルグは、確かに男タイプの使い魔だけどラヴォルフは両性タイプの使い魔じゃ無かったっけ?男……男?性別って、相方が男なら逆のタイプか両性にしてなかったか?男×男にして、女性と会話が出来なかったり成り立たなかったりし無い様にと……となると、やはりラヴォルフは両性タイプの使い魔か。
まあ、当人が黙ってるんだから俺がバラすのは駄目だなw。
「兎に角、デレ落ちした翼がハーレム主人公である神崎にどんな対応をするのかシミュレートして見せてよ」
「……面白そうね。是非、魅せて貰えないかしら?」
「ふぁ!?」
「おぉ!リリィが普段、翼をどんな風に見てるのかが良くわかーーって、人の口使って遊ぶんじゃねぇよ!?」
「「チッ……」」
翼の追い風もあって、更にラヴォルフを追い詰めるべく神崎をダシにちょっと圧力を掛けようとしたけど外される。チラッと、背後に居る使い魔へ視線を送って能力の一時借与を求めてみるけど首を横に降られた。流石に、人の目がある所での能力の貸し借りはこちらとしても避けたい所ではある。なので、残念に思いはしたけど諦める事にした。そもそも、使い魔の能力は元が俺自身の能力だから……俺と使い魔との間だけではあるけど、貸し借りが可能だったりする。ただし、その能力は俺が使い魔にあげた(棄てた)モノなので簡単には借りる事が出来ない様になってたりするんだけど。
とりあえず、こちらの目的は達成出来そうなのでこのまま様子を伺う事にしよう。きっと、面白い茶番が見られるハズだからw。
「で、デレ落ちた、姉様役……」
「下手な茶番をやったら、お仕置きな?」
「そうね。【とっても】、楽しみだわ(確信犯)!」
普段、からかわれている反動か翼の言葉に容赦がない。これ、気にくわなかったら強制的にお仕置きするって言ってる様なモノだな。でなければ、『とっても』をやたら強調する意味がない。
「それで、『お仕置き』って何するの?」
「メインから、外しますけど何か?」
「メイン?って、何かしら?」
「そりゃ、神崎達と居る権利を賭けていただくよ?」
「…………それが、お仕置きになるのかしら?」
「成るよ?と言うか、ここに居られるだけで使い魔に取っては最高のご褒美みたいなモノだからねぇ?神崎の面倒を見て、時々悪戯が出来て、からかって、三食お昼寝付きと来たら天国じゃね?」
普通なら、集められた情報の裏取りをしたりあっちこっちを飛び回っていたりするけど、ここでならのんびりマッタリソファーに座ってお茶をしばいているだけで良い。多少の義務が発生しているけど、概ねここから動く事はないし面倒なら相方に任せて眠りこけても問題ない訳だ。そんな訳で、見習いの護衛というポジションはとても人気が高い。それこそ、争奪戦が起きるレベルで。
「そんな天国から、一度の失敗で外される地獄は……どんな気持ちにさせてくれるんだろうね?」
「そこで、煽れる師匠が憎い。とりあえず、審査は翼が殺るんですか?っても、当人だしなぁ……」
「そりゃ、翼にも審査して貰わないと面白味に欠けるじゃないか!それに、翼の不況をかって堕ちるのも見物だ」
「思う以上に鬼畜な理由にドン引きです。そして、俺も審査員なんですよね?わかります」
「酷評しても良いんだぞ?」
「しませんよ!?ちゃんと、評価するよ!?」
ぶっちゃけ、最近調子にノリノリな使い魔の気を引き締めたい所だったので調度良い話が湧いて出てくれた感じだ。まあ、ラヴォルフからしたら迷惑この上無い話ではあるけれど、義務を放棄して神崎達の元に転生者を通すのはいただけない。後、ラヴォルフの不幸を横目で見てるだけの相方も連帯責任としますかねぇ?
「ラヴォルフが失敗したら、テオルグもメインから外すな?」
「はぁ!?」
「連帯責任だよ。連帯責任!」
「私達以外にこの任務をこなせる者が居ると言うのですか!?」
「もちろん。既に、選出済みだよ?」
「「マジッスか!?」」
唐突に、使い魔が神崎モドキと化す。それ程、この二人を驚かしたという事なんだろうけど……そんなに、自信がないのか?
「師匠。連帯責任って言うなら、二人にやって貰えば良いじゃ無いですか?てな訳で、やったね!師範代。これで、チャンスが二回になったよ!」(鬼)
「神崎、ナイスアイデア!OK、OK。チャンスは、二回だ。頑張って、高評価を叩き出すが良い」(鬼畜)
「…………良かったわね?恥の上塗りを二回も出来るだなんて?」
「「おいおい……」」
「翼が、鬼畜な事を言ってるぞ!?」
「簡単だ!なんて言うから、怒ってるのかな?」
俺と神崎が、煽りスタイルなのを良い事に翼までそれに乗っからなくても良いんだけど?でも、気合いは入っただろうからよしとする。これで、楽しみが増えたなぁ……と鬼畜にも俺は、記録担当のフレールくんを空中に飛ばすのだった。これで、見逃した他の使い魔達にも見て貰えるぞw!さあ、楽しませて貰おう。
閑話休題。
……………………。
TAKE 1
「さあ、始まりました。テオルグ師範とラヴォルフ師範による不知火翼の物真似……【ハーレム系主人公(神崎)の取り巻きと化した翼がどんな態度で主人公へと迫るのか!?】をやっていただきましょう!!」
「どんどんぱふぱふ!因みに、評価は一人当たり10点満点だよ!後、忠実に再現する必要は無いからね?君達が、不知火翼という女性を見て関わって感じた彼女の彼女らしいと思う行動を模索すれば良い」
「だからと言って、面白おかしく捏造するのは低評価にするわよ!?そうね、小数点を入れたりして『0,1点』とか、ね?」
「……それ、いっただきぃ!」
「止めろ下さい!死んでしまいます!!」
「良いから、始めろw!!」
半泣きのラヴォルフは、羽織っていたマントを泣く泣く脱ぎ捨て手に持っていた鞭を奮ってバシィ!っと地面を叩く。ただし、マントの下から出て来たのはラバースーツではなく、いつも翼が着ている様な普通の衣服だ。ほほぉ、マントを羽織っていたから普通ではない衣装かと思いきや、敢えて隠す事で意表を突いて来たか。
ふむふむ、それなりに本気で取り組んで来たな?
「いっつもいつも、他の女に色目を使うなんて……今日という今日は、お仕置きよっ!!」
ビシィ!バシィ!!
「……………………」
「それなりに面白かったので、5点を贈呈しよう!」
「…………そう。リリィは、私をそういう風に見てたのね?」
言って、翼が表示したのは1点の表示カード。それを見て、ラヴォルフが愕然とした表情で真っ青に成り果てていた。チラッと、横を見れば笑顔で目の笑っていない翼が居る。あ、これ……激怒なんじゃね?と思ったけど、それはそれで面白いので気にしない。
大いに、ブチギレてくれて構わないよw?
「そうね……10点満点の赤点って何点かしら?」
「【2点】じゃね?私立なら、30点未満だからな。府立だったら、40点未満だったけど……」
「そ。なら、【2点】かしらね?」
「ハハハ!赤点!!僕も、点数下げようかなぁw」
「止めてあげて下さい。とは言ったものの、余り面白く無かったのも事実……【3点】で良いか?」
神崎が点を付けた所で、ラヴォルフの評価が確定した。
計、10点。残留したいのなら、20点以上は必須なのでラヴォルフは落第した形だ。だが、この後にはテオルグが控えて居る。
もし、仮にテオルグが満点を取れば残留確定は揺るがない。
だが、満点で無かった場合は?そして、総合合計数の半分だったならどうするべきか……悩み所だな。
「じゃ、次はテオルグだな?」
「準備は、良いですか?」
「泣いても、喚いてもこれが最終チャンス。健闘を祈る!♪」
「他人事だと、思いやがって!!」
いや、間違いなく他人事だからな?しかも、俺的にはとっても楽しい他人事。必死になってる使い魔って、本当に可愛いわぁw。
TAKE 2
涙目なテオルグ。ほぼ、羞恥心が天元突破してるだけの様なので気にしなくても良いけど。普段の十倍は、面白可愛いので良しとする。こちらも、羽織っていたマントを脱ぎ捨て……フム。
ラヴォルフにしても、テオルグにしても翼が普段着ている服装そのままなので、衣装に関してはアレが翼のデフォルメなんだと認識している模様。ただ、テオルグに関しては手ブラ。なので、今回は言動で勝負しに来たらしい。難しく無いか?それ……。
「大悟くん、浮気したら殴るからね?」
「あー……」
神崎が、何故か納得した様子で声を上げる。成る程、神崎の中の翼がどういう人物かを的確に刺激しに来た訳だ。だが、それだと翼自身に自分のイメージが伝わらないんじゃね?
「ちょっと、買い物行きたいから荷物持ちに来なさいよ!」
「…………連れて行ったわね……」
「し、仕方無いでしょ!?良くわからないけど、一人で出歩け無いんだから!べ、別に、アンタと居たいから連れて行く訳じゃ無いんだからね!!」
「…………これ、ツンデレ?」
「私って、ツンデレなのかしら?」
こらこら、当人に疑問を持たせちゃ駄目でしょw。
まあ、必死なのはわかるのでテオルグがテンパっているのが丸わかりなんだけど……ウケるw。その後も、テンパったテオルグによるツンデレ劇場は続き高評価を受ける事になった。
いやー、楽しかったね!
因みに、メインから外すと言ったのは嘘だwww。
今回も、悪戯回。暇潰しというかシリアス部分と比例させているというか……最初が重かったので、後半は軽くしてみました!ついでに、過去の話も蒸し返して撹拌?話は、何故かハーレムラバーズの方向に。そして、普段は弄る側だけの使い魔が弄られる側へと転落。難問を出されて、必死に遊ばれている状況へw。何故、こうなったし!?まあ、でも……話が軽くなったのは事実なので良しとする。まあ、テオルグ(オルタ)のツンデレ劇場は途中で打ち切られる事なく最後まで演じさせられたとさ。めでたし、めでたし。
…………これ、ラヴォルフの課題だったのに最終的にテオルグが恥の上塗りをしてないか?コイツ等、ホント鬼畜だなw。
因みに、『LL級艦Bビット』については大気中で滑らせた所……衝撃波が発生して、地上にある全ての建物のガラスが割れたとのこと。そして、百メートル級デイバインバスターを穿ち放ち大陸を割ったそうな。つか、百メートル上空を音速で滑空するBビットとか……ヤバ過ぎでしょうwwwww。しかも、音速だから止まったとしてもかなりの距離を移動していると思われる。となると、百メートル級デイバインバスターを穿った場合……かなりの広範囲が掘り起こされる事になるんじゃね?超迷惑ネタだよなwww。
誤字・方言あれば報告をお願いします。
m(_ _)m
感想もあれば、お願いします!
いつも、読んでくれてありがとうございます。