絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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四一五話

Re:

 

 

結論から言うと、彼等が持っていたスマホに録画されていた婦女暴行映像が決め手となり、彼等はその罪を裁かれる事になった。

ついでに、国籍不明者としてそっち方面でも追及がされている模様。完全に、自業自得なのでこちらからは一切手を出さない方面で静観している。中には、俺達の事を告げ口している奴等も居るけど師匠がアッサリ国籍と住民票を確保してきたので問題無くなった。どうやって、それを確保したのか聞いたら『裏家業の方々にちょっと高値で売って貰った』と爽やかな笑顔で言われて沈黙。

 

いやー……そんなもん、良く売ってたよな(恐)。

 

そんなこんなで、ホームレスに偽装して段ボールハウスで警察や管理局の方々に対応して職や住む所を紹介して貰ったんだけど……うわぁ。皆、優しい。とても、目から汗が流れるんですが……マジ、勘弁して下さい。嘘で得た、住民権でここまでされると良心に響く。

何ですか、この精神攻撃は!?マジ、心に刺さるんだけど!?

誰か、助けて下さい!!何故、俺は師匠の言葉に頷いてしまったんだろう?あの時、頷かなければこんな目には遭わなかったのに……ああ、警察官の心配そうな表情が心苦しい。

そんな日々を過ごし、俺は社会復帰する事に成功したーーらしい。

ええ、地球は日本のとある街で普通に働かさせられて居ますが……必要なんですかねぇ?つか、俺は『ギルガメッシュ』擬きに転生してはいるけど慢心王じゃねぇ!!クソォ、転生者めぇ!!

 

(巻き添えになった苦労人w)

 

 

 

 

……………………

 

 

 

 

……………………

 

 

 

 

……………………。

 

 

 

 

Side 双夜

 

神崎には、尊い犠牲になって貰った。

ホント、面倒臭い事してくれるよね?転生者って。お陰で、払わなくても良い犠牲を払ってしまったよ。俺の隣で、笑い転げている有栖川や遠藤が居るけどコイツ等は《神殺し》のお手伝いをして貰った後、【組織】へと連行されて浅上兄妹と面会する事が決まっているので次に笑われるのはコイツ等である。俗に、これを因果応報という。まあ、それは良いとして時空管理局に突撃する日だけれど……神崎のシフトが、空いている日を考えている。

そりゃ、神崎に休みを取らせても良いのだけれど……働き始めで、それをさせるのは忍びない(笑)からお休みの日を狙って行うつもりだ。それに、準備も必要だからそれまでの期間を稼ぎたいって理由もある。なので、神崎が周囲の人々に優しくされる度に胸を押さえて呻く姿を横目に準備を進めて行く。

 

「完全に、囮ですよね!!」

 

「ギルガメッシュって目立つもんなぁ……」

 

「生け贄は、放置で良いんだよ。表に出ているだけで、転生者ホイホイになるからな。よし、詳しい状況がわかったぞ!」

 

神崎を生け贄して、俺は使い魔達が集めてくれた情報を読み上げて行く。それによって、彼の転生者がやった《魅了》の全容が明らかとなる。というか、割りと派手にやらかしてくれていたのでちょっと調べただけで楽々状況が掴めた。

 

「結論を言うなら……現在、地球に滞在している魔導師は大半が魔力を封印されて放逐された者達である」

 

というか、奴は転生直後から未来の為に暗躍しまくっていた。

先ず、転生した直後から特典である《魅了》を使い周囲の老若男女を巻き込んで味方を増やし、自分の守りを固めいざと言う時にでも盾にでもする気満々だった。その後、原作が始まると時空管理局が来るまで何もせず他の転生者が出揃うまで沈黙。偶然を装って、ジュエル・シードを得て被害者となり魔力暴走で暴れる。

そして、簡単な検査を受けてリンディ・ハラオウン達と顔合わせをしたら、次は【闇の書事件】までただの一般人として過ごし……守護騎士襲撃の後で、アースラクルーの一人(♀)を《魅了》スキルで抱き込んで汎用デバイスをGET。武装隊の一人として、【闇の書事件】に参戦した。ただし、メイン戦闘ではなくその背後でバックアップとしての参戦だ。そうやって、少しずつ周囲の外堀を埋めながら原作ヒロインではなく時空管理局という組織に近付いて行ったのである。そして、時空管理局に入隊した後は異性を片っ端から落として自分の言いなりにして勢力を拡大。いつしか、時空管理局の半分を己の支配下に納める一大勢力となる。

 

「これ、《魅了》スキルが本線から外れた異性にしか効果が無い事をわかった上での行動だよね?ヒロインの外周を固めて、少しずつ追い詰めて行く様な……そんな状況を作り出している」

 

最終目標が、原作ヒロインだとしてもそれを手中に納める方法として周囲を自分の言いなりになる異性で囲もうとするとは……また、異色の転生者だな。そうやって、ワザと他の転生者達を自爆させつつ暴走を促し自分は安全な場所から邪魔者を排除する手腕は素晴らしいモノだ。だけど、その性で組織を鈍らせるのはどうかと思う。ぶっちゃけ、管理局の機動力が減少してるんだが!?

これじゃぁ、無能が更に無能化しちゃってますね。非効率だから、もう少し控えて欲しいんだけど……まあ、潰すから良いか。

 

「その結果、地球に放逐された不満いっぱいの転生者達は月村すずかやアリサ・バニングスを襲撃するという暴挙に出た」

 

問題行動は、彼等がヒロイン達に関わり始める前から良くあったけれど……それでも、魔力を封印しなければ成らないレベルのモノでは無かった。だが、管理局の半分を得た転生者の意思によって彼等の行動は、深刻なレベルの問題として取り上げられ裁判を経て封印という形に収まっている。これは、ヒロインの周りから強制的に排除されたんだろう。まあ、邪魔な転生が居なくなったからと言って彼がヒロイン達に絡みに行く様な事は無かったけど。

 

「こうして見ると、この転生者はかなり慎重な輩だな……」

 

「慎重……慎重過ぎる転生者……」

 

「これが、勇者だったら話が違ってたんだけど……」

 

「まあ、俺TUEEEって訳じゃないから勇者ではないだろう?」

 

「それな!」

 

「……………………?」

 

唐突に、俺のわからないネタで盛り上がらないで欲しい。

話を戻すが、どう足掻いてもコイツが主人公達を《魅了》でどうこう出来る事は先ず無い。何故なら、神崎の記憶からイメージフィードバックで再構築した【魔法少女リリカルなのは】を見せて貰ったけど……例え、それがヴィヴィオの物語でもデカデカとなのはさんの名前が題名に載ってる時点で不可能である事が理解出来た。というか、この魔法少女のシリーズを通しても『高町なのは』が物語の主役から外される事は先ず無い。そんな、強固な主人公をどうやってその“座”から引き摺り落とし自分と成り代わらせるのか是非教えて欲しい所だ。ハッキリ言って、無理だろう?

と言うか、この物語を作った作者は何がなんでも『高町なのは』を主役に置いておきたかったんだろうと予測される。

 

「なぁ、お前等ってこの物語の主役に成りたかったのか?」

 

「は?いやいや、俺はただ……アルトに乗りたかっただけだし?」

 

「は?いやいや、俺はヴァイスリッターに乗りたかっただけだから!まあ、まさかインフ○ニット・スト○トス風になるとは思いもしませんでしたけど……」

 

質問したら、そんな感じの返答が返って来た。というか、大きいバージョンのMSに乗る気満々だった二人にちょっと呆れる。

何故、そんな願いを口にした!?てか、この二人……元々、神に願う様な願いを持って居なかったんじゃないだろうか?だから、『モビルスーツに乗りたい』なんて願いを口にしたのでは!?

 

「お前等、ただ単に願い事が思い浮かばなかっただけだろ!?」

 

「あ、バレたしw」

 

「というか、あの場面でその欲望が口に出せただけでも誉められるべきなのでは?お陰で、ISではあるけど……乗れてるw」

 

「…………今なら、どんな願いを口にするんだ?」

 

「アルトアイゼン・リーゼに乗りたい!!」

 

「ライン・ヴァイスリッターに乗りたい!!」

 

「コ イ ツ 等……」

 

「何故、俺はあの時……アルトアイゼンに乗りたい!なんて言ってしまったんだ!?リーゼの方にしておけば、もっと楽しめたハズなのに……それだけが、後悔で仕方がない」

 

「僕も、僕も!ラインの方を望んで居れば、時空管理局に入隊しなくてもヒャッハー出来たのに……僕のオバカァ!!」

 

なんて、良くわからない後悔を口々に言い始めた。何が、どう違うのかはわからないけど……ヲタクには、ヲタクの拘りがあるらしい。『いずれ、乗れる()()知れない』では、納得出来ないとのこと。しかも、時空管理局に入隊しようモノなら神崎や霧島白亜と顔を会わせる事になるのもネックだったと言う。

 

「別に、原作ヒロイン達なんてどうでも良いのに……」

 

「それ関係で、絡まれるのは我慢ならないからね」

 

「しかも、それによって風評被害に遇うのもセットなんだぜ?」

 

「ぶっちゃけ、女性なら原作ヒロインでなくても五万といるじゃない!?なんで、原作ヒロイン限定なんだ!?」

 

結局、コイツ等に取って魔法少女と呼ばれる存在はどうでも良い存在だった模様。ホント、ただのMS馬鹿である。それにしても、時空管理局襲撃にコイツ等を参加させて良いのだろうか?

ちょっと、心配になって来たんだけど……戦力としては、申し分ないんだけどなぁ?こっちの思い通りに動かれなくても、目立ってくれれば問題ないので参加させようと思ったんだけれど……失敗だったかな?とは言え、既に使い魔達には隠密装備をさせているし、今更遊撃隊を編成するのも面倒臭い。

とりあえず、コイツ等には悪目立ちする魔法を掛けて飛び回って貰わないと困るんだよね。例え、囮だと気が付かれても良いから派手に暴れて貰わないと色々面倒だ。それでなくても、《魅了》状態にされた女性は数が多いんだから、それを解除出来る駒は多いに越した事はない。

 

「そう言えば、なんで襲撃するんだっけ?」

 

「転生者が掛けた洗脳を解除して回るんだろ?」

 

「数が、数だからな……君等には、囮を頼んで居るんだよ」

 

「へぇ……派手なら、なんでも良いのか?」

 

「ああ。それと、出来るだけ時間を稼いで欲しい」

 

「成る程。陽動ですね?というか…………本局を沈めても、構わんのだろう?」

 

「死亡フラグwww!なんで、建てたし!?」

 

一息置いて、少し低目の声で遠藤が何かを言い始めたけどスルー。

なのに、有栖川がそれを拾って大笑いを始めた。ホント、良いコンビだな?コイツ等……。まあ、それはさておき。

 

「スッゲー数の魔導師が相手になるだろうけど……良いのか?」

 

「神崎も居て、翼も参加してリリィさんとオルタさんも居る……」

 

「それに、魔導師で使い魔のすずか&アリサも居るんだろ?無敵じゃね?つか、神崎無双が始まる予感……」

 

すじゅかとアリちゃは、使い魔とは違うんだけど……まあ、【核】が同じなら似た様なモノかも知れない。ただ、彼女達の【核】は特別性で使い魔用の【核】とは別物だったりするけど……コイツ等への説明は、必要ないのでスルーする。

何時かは、するかも知れないけど……今は、不要。

 

「なら、大暴れしてくれて構わないよ?出来れば、預ける弾薬&弾丸を全部使い切って欲しいかな?」

 

「ああ、あのアイテムBOXの中身か……」

 

「使い切れるかなぁ?てか、自動補充とか魅力的過ぎ……」

 

「それな!エネルギーや、機動力の拡張をして貰ったけど……自動弾薬補充は、俺等の機体には装備されて無いから超魅力的だ!」

 

「【組織】で、【鮮血の】に会えれば付けてくれると思うぞ?」

 

「でも、今はSAOモドキ世界にいるんですよね?」

 

「まあ、アイツは休暇をキッチリ取るタイプだからなぁ……下手をすると、有休の前借りまでしようとするし……出来なきゃ、ズル休み万歳な糞野郎だよ」

 

「それは……厄介な人そうだ」

 

「それに、食指が動かなかったらそれまでだぞ?」

 

「大丈夫だ。趣味が、バリバリ被ってるから何とかなる!」

 

「僕も、その辺りは心配してない」

 

まあ、そうだな。アイツは、己の趣味で研究費を食い潰した馬鹿だし、研究費を回収するのに個展を開いて倍増させたとかほざいていたし?どこの世界にも、そういう趣味の奴は居るとか何とか。

それは兎も角、軍資金はポケットマネーで補えるとしてそろそろ物質が危険領域に突入し始めている。まあ、そこら辺は適当に小惑星帯で集めれば良いけど……希少金属等は、早々見付からないからどこかで補充しなければならないだろう。とりあえず、近くの無人惑星で人が住めない様な場所からくすねて来ないとなぁ?

合法的にやるなら、調整も辞さないけど……時間、あるかな?

 

「それで、どこまで殺るんだ?」

 

「……?どこまで殺るとは?」

 

「社会的に抹殺するのか?それとも、更正させるのか?って事だよ。更正させるにしても、徹底的に潰さないと元の木阿弥だろ?」

 

「ああ。スッキリか、モヤッと解決って事か……」

 

「なんだ?モヤッと解決?」

 

「…………行き過ぎた解決って、日本人は忌避感強いだろ?」

 

「行き過ぎた解決……?」

 

「例えば、そこそこの罰で切り上げると賞賛されるけど……行き過ぎた罰をやらかすと逆にやらかした奴を叩くのが良心的な日本人じゃないか……」

 

虐めで例えるなら、自殺するまで追い込むか中途半端に追い詰めて死なないレベルを維持し続けるかの違いだ。自殺するまで追い込むと、下手をすれば自分の人生まで終了するけど……適度に、追い詰め切らなければ半永久的に虐め抜ける。だから、ギリギリを見抜いて面白おかしく陰湿に虐める餓鬼が増えているらしい。

故に、『行き過ぎた解決』と言うのは最後の一線をも踏み越えた解決法の事を言う。俗に、『泣きっ面に蜂』とか『踏んだり蹴ったり』とか言うアレだ。

 

「と言うか、社会的抹殺の先があるんですか?」

 

「…………量子コンで、金融機関にハックして残高を零に。家屋から追い出して路上生活を強要。最終的にコッソリ暗殺……で、終了じゃね?」

 

「ああ、うん。鬼畜の限りだった……」

 

有栖川達は、それを鬼畜の限りと言うが……この転生者は、自分だけでは物足りなかったらしく落とした女性達からも支援を受けていた。ぶっちゃけ、時空管理局に勤める……給料貰う、女達からもお金を貢がせて豪遊三昧という生活を送っている。だが、仕事は勤勉かと見せ掛けて……女達の手柄を掠め取ったり、惚れた腫れたに漬け込んで横取りしたりとやりたい放題。ほぼ、単独では役立たずな無能なので周囲を《魅了》した女で固めてる糞野郎だ。というか、良くぞ今まで見付からなかったな!?と感心する。

 

これ、クロノんに密告したら終わるんじゃね?

 

「じゃ、お前等は女に貢がせた金で豪遊するのは合法だと言うんだな?僕的には、このクズが貢がせた金を本来の持ち主に返して上げたいんだが……」

 

「は?女を《魅了》するだけに飽きたらず貢がせてんのか!?」

 

「クズじゃん。超クズな男じゃん。貸し家から追い出しても、女の所に転がり込むだけじゃね!?」

 

「それを防ぐ為に襲撃するんだろ?」

 

「じゃ、具体的な作戦とかあるのか?」

 

「もちろん。今回、入管に捕まえさせた転生者達を脱獄……と見せ掛けて拉致し、眠らせてからその容姿を借りる。で、質量兵器を装備させた使い魔カッコ転生者の容姿に変身カッコ閉じをどっかで奪取しておいた次元航行艦カッコ中破カッコ閉じに乗せて時空管理局に入港させて襲撃。これで、転生者達による管理局への反撃に見えるだろ?」

 

「次元艦をどっかで奪取……『どっか』って……w」

 

「質量兵器は?どこで、調達するつもりだよ!?」

 

「あるよ?……次元艦もね。ただ、管理コードが無いんで適当にハッキングして管理局から既存の艦コードを入手する必要がある」

 

「…………OK。良くわかった。お前が、とっても酷い奴だって事がな!でも、それは合理化のみを追及した場合だよな?」

 

「でもさぁ……原作ヒロイン達に、迷惑を掛け捲る転生者を黙殺させるには調度良い方法ではあるよね。社会的抹殺&実利抹殺か……鬼畜だけど、合理的で合法じゃん?」

 

「遠藤……まあ、そろそろ精算する必要があるのはわかるけどな」

 

「いずれにしろ、管理局内に巣食うクズを排除しなければ成らないんだ。これくらいは、必要経費だろう?」

 

全てを、転生者達で賄うのは中々骨が折れるけど俺達の存在を表に出さない為にはこれくらいしないと面倒な事になる。それに、暗躍する転生者がいる以上……それ以上の暗躍が必要なのは、言うまでもない。でなければ、直ぐにこちらの存在がバレて更なる面倒が舞い込むのは避けられないからだ。それは、前回の世界で良くわかったので今回は全力でこちらの存在を相手に気取られない様にする必要がある。こちらの魔法を使う度に、一々管理局の上層部から襲撃を受けるのは避けたいからな。いや、ホント面倒。

 

「とりあえず、管理局には雷属性のフレールくんを潜り込ませておくから君等は神崎と合流して打ち合わせを頼む」

 

「「了解」」

 

「わからない事は、使い魔に聞いてくれれば問題ない」

 

「わかった。じゃ、シフト終わりを襲撃してくるわ!」

 

「お土産は、何が良いかな?」

 

言って、二人は秘密基地から出て行った。

というか、そろそろ暗くなるからそうヒョイヒョイ外を出歩かないで欲しいんだけど……まあ、補導されたら神崎に任せるかw。

そう、結論付けて俺は質量兵器の準備に入る。と言っても、フレールくん経由で地球に存在するとある軍基地から拝借するだけの簡単なお仕事だったりするんだけどね?多少、在庫が狂っていても紛失届けが出せない様な場所からチョロまかすので問題なし。

弾薬に関しては、製造元からゴッソリ持ち出すのでこっちも問題無かった。所詮、犯罪組織なんてこんな扱いでしかないんだよw。

 

「いやー、ありがたや……ありがたや……w」

 

『鬼ですね』

 

「そんなモンを製造してる奴が悪い。とは言え、銃器の安全性が保証できないから正規品を拝借するしか無いんだけどね?」

 

『それでも、人数分は確保するんでしょ?』

 

「もちろん。一ヶ所から、持ち出すと大問題になるから複数ヶ所からチョビチョビ確保するんだけど……いつ、気が付くかな?」

 

『世界に、軍用基地がどれだけあると思ってるんですか!?』

 

『弾薬も、そういう風に確保すれば良いじゃ無いですか……』

 

「そっちは、バレても問題に成らないからな。銃器より、重要性は低いから担当者が怒られるか殺される程度で解決する」

 

だからそこ、犯罪組織から拝借するんじゃないか……銃器は、色々と騒がれるけど弾薬だけなら大問題とされ難い。どっちも、問題に事欠かないのに弾薬だけの場合は大事に成らない事が多い。

銃器は、各軍用基地で騒がれると思われるけど……それ等が、どう移動したのかとか色々調べられる内に消えて無くなったと結論付けられて終わると思われる。そして、それ等の銃器が使われなければ……その内、人々の記憶から風化して行く事になるだろう。

しかも、使われるのは別の次元世界でだから誰も知らないままで終わる。やはり、問題にはなるだろうけど……使用されなければ、その内忘れ去られると考えられた。

 

「大丈夫、大丈夫。次元管理局経由で、日本大使館から其々の軍組織へ通達されるなんて事はないから問題無しだ。例え、問題になったとしてもその頃には僕達は居ないよw」

 

『確信犯ですね』

 

『これだから、鬼畜は……』

 

『お前には、人の心がないのか!?鬼、悪魔!編集者!!』

 

「ん?何故、編集者!?」

 

良くわからないけど、新刊落とされたのか?コイツ……同人誌即売会は、程ほどに。あ、『静』をネタにしてたらブチ殺すからな?

そんな感じで、ギャーギャー騒ぐ使い魔達を適当にあしらいながら管理局襲撃の準備を着々と進めて行くのだった。

 

 

 

 

……………………。

 

 

 

 

そして、迎えた神崎シフトOFF前日。

入国管理局から、捕まっていた転生者達を脱獄(拉致)させて眠らせた俺は使い魔達を呼び出し次々に転生者へと変身させる。その上で、チョロまかして来た銃器とマガジンを渡して装備させた。

 

「ちなみに、ポケットには空間魔法を使用してアイテムBOXにしてある。一メートル四方程度なら、入るからマガジンを入れておくと良い。これで、弾切れは起きないだろう」

 

「バカですか!?」

 

「なんで、そんな仕様にしてるんだよ!?わかるけど!!」

 

「無駄。超、無駄!」

 

「そして、この後……次元航行艦を爆破して、中破状態を偽装します。それに乗り込み、本局へと入港するんですが……OK?」

 

「これからかよ!?普通は、数日前にやって置かないか!?」

 

「いやー、そこは見た目的にちょっと前に壊されました感を出さないと疑われるだろう?燃えて、煙が出ててフラフラ浮遊させる予定なんだから……それに、緊急事態を演出しないと入港させて貰えないかも知れないじゃん!!」

 

因みに、なんでそんな演出が必要かと言うと《神殺し》が集う施設では入港の際に必ずチェックが入る様になっているのである。

例え、現在進行形で爆発炎上してても入港はさせず施設の方から出向いて救助活動をするという前提があるので俺はリアルタイム演出を主張した。

 

「てか、お前等知らねぇの?ちょっと前に、【組織】の施設に緊急入港しようとした艦が撃沈されたニュース……」

 

「知ってますけど……」

 

「流石に、【組織】レベルの警戒はされませんよ?」

 

「アレって、二次、三次被害を出さない為の処置だったんだろ?」

 

「まあ、流石にやり過ぎだとは思いますが……」

 

中破状態で、爆発炎上している船を撃沈させる【組織】もどうかなぁ?とは思うけど……理由を知れば、納得の出来る内容だったから仕方がないのかな?と思わずにはいられない。とは言え、あの事件は中破状態の艦との通信が上手く行ってなかったのと中破した艦の機能が上手く作動しなかった結果の事故として処理されている。それに、あの事件で死亡した者は一人として出てい無いって言うんだからおかしな話ではあった。まあ、救助に当たった奴の名簿を見れば納得のメンバーだったけど。

 

「とりあえず、必死で戻って来たって感じを演出したいから今日中に中破させるからな?」

 

「まあ、良いですけど……」

 

「どうせ、入港するまでの話だから……入港さえ、してしまえば後は襲撃で有耶無耶になるよw」

 

「全く、無茶も良い線行ってますよ……」

 

何はともあれ、メインエンジンを爆破してサブエンジンだけは動く様にして置かないとな?まあ、シールドで守りつつコンテナから緊急脱出と見せ掛けて局内に乗り込めればOKという事にして置こう。

 

 

 

 

 




暗躍vs暗躍。頭脳戦と言うより、《魅了》持ちはモブ系しか魅了出来なかったから二番煎じを演じているのだと思われる。でなければ、サッサと原作ヒロイン達を魅了&洗脳してハーレムを完成させてそうだからな。とりあえず、ミッドチルダへ移住したなのは達は其々の道を歩んでいるけど……地球組は、下手すると《魅了》に引っ掛かって変態の手に落ちる可能性があったとだけ言っておこう。
ただ、地球で一生を過ごす事になった転生者達が居て……日々の鬱憤を晴らす為に、地球組のヒロインを襲おうとして入管に捕まっちゃったwってオチ。襲われたヒロイン……すずかとアリサが、どうなったかと言うとギリギリの所で使い魔に救われ襲われたという記憶を削除されて日常に戻されてます。ただ、証拠があるので本人達には内緒でバニングス執事や月村お姉ちゃんがアレコレしてますが……本人達が覚えて無いので、ソッとして置こうという結論になった感じかな?つか、覚えてたら植物人間とまでは言わないけど似た様な状態な訳で……ミッドチルダに移住したヒロイン達まで、怒り心頭で出戻りしそうだから無かった事にはしなかったけど秘密って事に。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

作者が、【神】と呼ばれる存在が嫌いな理由。

皆さんは、全知全能にして唯一絶対な【神】が居ると言われて、それを信じられますか?まあ、作者は絶対にそんなモノを信じませんけど。ああ、否。下手に信じると、今ある宗教が全て瓦解してしまうから信じられない……というのが正解か。心の支えは、大事ですよ?って事で『全知全能にして唯一絶対の【神様】』を信じる訳には行かないんです。なんたって、居ると仮定するとした場合……『全知全能にして唯一絶対な神』ってヤツが、とんでもない詐欺師である事がわかってしまうんです。例えるなら、人々の信仰心のみを掠め取って行くだけのクズ野郎って所ですかねぇ?なんで、そんな結論になるかと言うと……その法則に乗っ取った場合、

『一つの世界に、神と呼ばれる存在は一柱しか存在しない』

って事になるから……かな?まあ、要するに、この世界には一柱しか【神】と呼ばれる存在が居ない事になってしまうんです。

なんたって……

        コレだよ!
         ⬇⬇
『全知全能にして唯一絶対な神』だから!!
         ⬆⬆
        コレ!!

そりゃ、思想上の神様は色んな所で乱立して居ますよ?ええ、それこそ人の数だけ神様ってのは存在しているでしょう。でも、実際に【神】と呼ばれる存在となると世界を管理している奴だけがこの世界の【唯一】なんですよ。他に居る訳がない。
その他の神様は、権現を持たない神様と言いますか……亜神と呼ばれる【神】だけど【神】に該当しない神様なのではないかなぁ?って話になるんですよね(苦笑)。で、この『全知全能にして唯一絶対の神』は亜神や思想神に送られる信仰心を掠め取れると思われる。
だって、存在が確率している訳じゃない人々の心の中にしか存在しないのが思想神ですから亜神や思想神が実在して居たとしても、ソレ等は神であって神ではない存在なので人々からの信仰を受けていたとしても、その祈りは『全知全能にして唯一絶対な神(管理神)』へと流れてしまう訳です。だからこそ、この世界の神が70億人分のバフを受けられて楽に『俺tueee!!』と威張っていられる訳ですね!
そう、考えると……人類全体が、騙されてるよ!!?って話になるんですよねぇ。ホラ、『全知全能にして唯一絶対の神様』は詐欺師っていう方程式が成り立つじゃないですか。
ねぇ?腹立つでしょ?死ねば良いのに……。

誤字・方言あれば報告をお願いします。
m(_ _)m

感想もあれば、お願いします!
いつも、読んでくれてありがとうございます。

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