絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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三〇話

双夜

 

 

 

「……………………本当に、これで治ったの?」

 

 

自らの身体を見下ろしながら、首を傾げている忍。

確実な、変化が起こらなくて半信半疑だ。

それと、お茶とお菓子を持ってきたファリンと一階の客室から戻ってきたノエルが見守る中、《ルール・ブレイカー》を差し込んだところだ。

 

 

「治った……というのは、語弊がある。僕は、世界の【理(コトワリ)】を砕いただけだ。さっきも説明したよ?君達の血を飲んで確認もしたし……ゲノム解離性遺伝子進化論第3678文項不伝子染色欠乏症だって事は明白。なら、君達を吸血鬼たらしめている【理】をぶち壊せば、君達か吸血鬼であることはできなくなる……前回の世界では、確認が取れてる分は一年半程度だけど……その間、『すずかさん』が体調を崩した事も発情期になった事も無かったよ!!」

 

 

「……………………」

 

 

忍は半信半疑だし……すじゅかは、何処が変わったのか……まだ、実感が無くて困惑している様だった。

 

 

「本当に、吸血しなくても体調が崩れないのね?」

 

 

「崩れなかったよ。一年半は、確実に!ただ、実感が持てるのは半年くらいかかるよ?実際、『すずかさん』がそうだったからね……ああ、身体能力とかはそのまんまだから、外見や能力的にその変化がわかるなんて事は無いから……僕の“眼”は、【人間/吸血鬼?】で情報を寄越してるから……完全無欠の人間とは言い切れないんだけどねぇ……」

 

 

ファリンが、持ってきたお菓子を口に放り込む。

ハムハム……と、ケーキを食べながらすじゅかの方に耳を傾けておく。何やら、聞き覚えの無い【トウマ】がどうとか……ブツブツと言っているけど……きっと、この世界の転生者?に関しての話しだろう。

 

 

「そんなに、確認したいなら……明確にわかる方法が一つあるよ?」

 

 

「「え……本当!?」」

 

 

「前回の世界で、【すずかさん】に聞いた話しだけど……血に、美味しい不味いの味があるんだろう?【理】を破壊した後だと、全部飲めなかったらしいよ?不味い云々でなくて……飲めなかったんだって?ここら辺は、吸血鬼だった経験が無いんで僕にはわからないけど……君達なら、わかるんじゃないか?」

 

 

「ノエル、パック一つお願いできるかしら?」

 

 

「はい。少々お待ちください」

 

 

ノエルが、部屋から出て行った。

しばらくすると、ノエルが先程見た……すじゅか曰く【お薬】……三角形の紙パックを持ってきた。

 

 

「……………………」

 

 

忍が、三角形の紙パックにストローを突き刺し……チューッと一気に血を口に含み、しばらく硬直した後真っ青な顔で口を押さえて部屋から出て行ってしまった。

吸血鬼である【理】を破壊されて、身体は擬似的にではあるが【人間】に近い状態になっている。

身体的能力はそのままだけど、味覚とかの内面は人間と同じになっている訳で……それを、吸血鬼だった時と同じ感覚でやると……ああなる。

自業自得なので、戻って来たら指を差して笑ってやろう。と、ニヤニヤ笑っていると……すじゅかが、忍が放り出して行った紙パックを拾い上げ、そのストローをくわえるとチューと血を口に含みんだ。そして、驚いた顔をした後……段々と顔を青くして口元を押さえ、忍と同じ様に部屋から走り去って行った。

 

 

「何で、同じ事するかなぁ……」

 

 

「確かめずには、いられなかったのでしょう」

 

 

「まあ、14年分の悲願だろうからな……確かめたくは、なるか……」

 

 

しばらくして、忍が戻って来た。笑ってやろうとしたのだが……こちらが何か言う前に、忍が口を開く。

 

 

「私は、人間よぉー!!!」

 

 

「ああ、うん。人間だな……」

 

 

手を胸の前に組んで、キラキラした目と顔で何を言い出すかと思いきや、【人間】と来たもんだ。うっかり、素でそのまんま返してしまったじゃないか。

今まで、悲観的だったヤツを解放するとこうなるのか……と、思ってしまう程、はっちゃけている忍がいる。

小躍りしながら、スキップで向かいの席に座る忍。

何て言うか、別人?……先程までの、腹黒女主人と同一人物なのか疑いたくなる始末だ。

そして、もう一回似たようなモノを俺は見た。

とりあえず、宣言しないことには気が収まらないらしい。

そっちは、今猫とにゃーにゃー言いながら喜んでいた。

 

 

「このカオス……どうしたものか……」

 

 

「申し訳ございません……」

 

 

「ノエルが、謝ることじゃ無いだろう?」

 

 

「ですが……」

 

 

「構わないと言った。さて、ノエル……君の手腕の見せどころじゃないか?よろしく頼むよ……」

 

 

ノエルが薄く、でも確実に笑うのを見てから目を閉じた。

その後から聞こえる、騒動の様々な音を聞きながら大きな溜め息を吐く。

全く、どうしてこうなった!?

 

 

 

………………………………

 

 

 

 

……………………

 

 

 

 

…………

 

 

 

 

 

「まあ、なんだ……お疲れ?」

 

 

目の前には、グッタリとテーブルに突っ伏す忍の姿。

この家の主人にして、敏腕当主とは思えない失態振りである。そして、その隣には同じ様にテーブルに突っ伏すすじゅかの姿。どう見ても、可憐な令嬢には見えない。

ノエルに散々説教されて、この有り様だ……この一族、本当に大丈夫か……と不安になる。

 

 

「まあ、良いけどさ……で?僕の事、ここに置いてくれるの?」

 

 

「もちろんよ……幾らでも、いて良いわ。後、できれば力を貸してもらえるかしら?」

 

 

「……力?吸血鬼関係で?それとも、【真実の瞳】関係で?」 

 

 

「【真実の瞳】関係でっ!って、言いたいけれど……吸血鬼関係でよ……私達の一族には、獣人もいてね?」

 

 

「獣人って……………………亜人が!?」

 

 

「あじん?」

 

 

「亜種系人種の略。まあ、吸血鬼から発生した系統別人種とか言われてる種族だよ……そうか、吸血鬼イコール純血。獣人イコール雑種か……」

 

 

「分家だと、獣人こそが純血だと思っている人もいるけどね……大体、そんなところよ……」

 

 

とても疲れた様な表情の忍。

きっと、獣人系のアホが彼女を悩ませているのだろう。

 

 

「でね?ウチ……つまり、月村家が代々この一族を纏めてるのよ……」

 

 

「ああ、うん。なんとなく言いたいことがわかったような……」 

 

 

「あら?話しが早くて助かるわ♪」

 

 

「要は、ボディーガードとかそういうのだろう?もしくは、アホ共を懲らしめる的な?別に構わないけど……こっちも、やることがあるからここにいるんだよね。やるとしても、片手間程度になるけど……良いか?」

 

 

「ええ!十分よ!!」

 

 

そういうことで、月村家との共闘盟約が交わされたのだった。片手間とか言ったけど、今回の仕事内容によっては手も足も貸せなくなる可能性は否定できない。

とは言え、俺をそんな状況に追い込める程の事件が起きた場合……これに関わる【組織】の連中が、増える可能性も視野に入れておかなければならないだろう。

 

 

「兎に角、まずは情報……貰っても良いかな?ああ、嘘をついても【真実の瞳】がある限り見抜けるので悪しからず!」

 

 

「恩人に嘘をつくはずが無いでしょう?」

 

 

「ほぅ……僕の知る未来知識では、近々忍が恭也に罠を仕掛けて半年後に強制結婚することになるんだけど……その辺り、詳しく教えてくれるかな?」

 

 

「ーーーーー」

 

 

「おやおや……沈黙も拒絶とみなされたり、隠す行為として【真実の瞳】が発動しちゃいますよ?」

 

 

「未来知識に、【真実の瞳】なんて……卑怯よ!」

 

 

「恩人に嘘をつくはずが無いと言ったのは、そっちだろう?」 

 

 

「……くっ……ええ、そうよ!そのつもりよ!!」

 

 

「ぶっちゃけ、発情期待ちだったんじゃ無いのか?」

 

 

「ああっ!?そうだった……なんとかできないの!?ソニャもん!!」

 

 

頭を抱えて驚愕の表情を浮かべたかと思えば、なんらかネタを叫びながら抱き付いて来る忍。なんだか、一人コントを見ているような気分になってきた。

 

 

「ソニャもん?えっと、なんのネタかわからないけど……《ルール・ブレイカー》で、差し込んだ虹色の剣を抜けば問題無いよ?」

 

 

「本当に!?」

 

 

「ああ。その後で、もう一度刺せば……また、【人間化】できるけど……」

 

 

「一生、養ってあげるわ!!」

 

 

ガシッと俺の両手を掴んで、宣言する忍。

不老不死を一生養ってって……不可能に決まっているだろうに……地球が、地核変化で人間が住めない状態になったら、どうする気なんだか。とりあえず、言葉だけはありがたく受け取っておこう。

 

 

「……ありがとうと言っておくよ。じゃあ、こちらの質問に答えてくれるかな?」

 

 

「ええ。答えられる範囲でなら、幾らでも聞いて?」

 

 

笑顔だけど、先程の事から警戒しているのかピリピリし始める忍。全く、からかいやすい人だなぁ。

 

 

「すじゅかさんは、この後でなのは、さんに連絡したりするのかな?」

 

 

「え?どうして?」

 

 

「?どうしてって……なのは、さん、魔法使いじゃん。オカルト系は、なのは、さんやフェイトちゃんに……」

 

 

話しを進めて行くにつれ、すじゅかの顔色が青冷めていく。

その結論には、直ぐに行き当たった。

 

 

「えっと、高町なのはとは……親友なんじゃ……」

 

 

「え……うん。友達では、あるよ?でも、なのはちゃんが魔法使いって話しは……初耳かな?」

 

 

「……ええっ!?ちょっと、待って!…………可能性としては、あるのか…………なのはママ、非魔導師説。……なら、フェイトちゃんって知ってる?フェイト・T・ハラウオンって名前なんだけど……」

 

 

「え?う、うん。フェイト・テスタロッサちゃんだよね?ハラウオンはわからないけど……知ってはいるよ?……でも、交流は無いかな?」

 

 

プレシアちゃんがいるのかな?ってことは、アリシアちゃんもか……後で、因果律を確認しておかないと死者蘇生とかしていそうだ。

 

 

「あれ?でも、忍……さっき、次元世界がどうのこうの言って無かった?なのはママやフェイトちゃんの事知らないで、良く知ってたねぇ……もしかして、時空管理局と交流ある?」

 

 

「表向きは誰も知らないでしょうね。でも、裏側はそうでも無いのよ。政府も黙認しているけど、一応時空管理局の事は知っているわ……」

 

 

「そう。まあ、良いか……………………八神はやては?」

 

 

「はやてちゃん?メル友だったよ……」

 

 

「小学校は、一緒だった?」

 

 

「わからない……半年くらいは仲良くしてたけど、連絡着かなくなっちゃって……」

 

 

「なんだコレ……ヤバイ、なんか変な干渉されてる?…………トウマって、誰?」

 

 

何か、とてつもない掛け違いが起きているような気がする。

つまるところ、この歴史を修正しろって事なのかな?

 

 

「え?………………………………」

 

 

「はい。沈黙アウト!ふ~~ん……とだけ、言っておこう」

 

 

厭らしい笑みと共に告げるだけに留めておく。それを見た忍が、ピン!と来たのか同じ様にニヤリと笑った。

 

 

「ううっ……/////」

 

 

すじゅかが、顔を真っ赤にして視線を下に向ける。

すじゅかの好きな人かぁ……小学校の頃の先輩、としかわからないけど……きっと、【転生者】かな?

 

 

「じゃあ、アリちゃは?アリサ・バニングス。彼女との交流は?」

 

 

「前はあったんだけど……今は、疎遠になってるかな?」

 

 

「なんで?」

 

 

「えっと……前は、元気な子だったんだよ?でも、私と一緒に誘拐されて……誘拐犯に、その、暴行を受けそうになってね……それで、その……」

 

 

「暴行?男と女がするような……子作りみたいな?」

 

 

「う、うん。でも、最終的には何もされて無いんだよ!?トウマ先輩とヨカガミ君に助けて貰ったから!!」

 

 

「ヨカガミ君?」

 

 

「え……あ、えっと……私達の事を、【嫁】とか言ってた人かなぁ……」

 

 

「へーぇ……」

 

 

声が完全に棒読み状態だったけど、そのヨカガミって奴は間違いなく90%の確率で【転生者】だろう。

 

 

「まあ、良いや。で?アリちゃは、それからどうなったの?」

 

 

「まるで、人が変わったみたいになっちゃったの……あ、でも元気が無くなっちゃった訳じゃないんだよ?ただ……私達に子供がいるって言うの……」

 

 

ガン!と、俺はテーブルに頭を打ち付けた。

何故だろう……俺の知っている人の様な気がする。

ついでに、何となく『ママ』に繋がる条件が見えてきた。

 

 

「だ、大丈夫?」

 

 

「ああ、ごめん。続けて……」

 

 

「え、うん。未来で、恭也さんが釣り上げて……私が、引き取ったって……」

 

 

「アリちゃママだね。間違いなく……僕は、恭にぃに海で釣り上げられて……すじゅかママに、引き取られたんだよね……」

 

 

「ええっ!?ってことは……」

 

 

「うん。幾つかの条件をクリアすると、未来の『ママ』達に繋がっちゃうんみたいだね……。ねぇ、アリちゃの電話番号知ってる?ちょっと、イタ電してやろうよ!」

 

 

「ええっ!?」

 

 

すじゅかにスキャニング魔法を掛けて、携帯電話の在りかを探る。そして、転送魔法で携帯電話だけを手元に引き寄せた。

 

 

「じゃあ、借りるね?」

 

 

「え?ええっ!?」

 

 

すじゅかが、慌ててポケットを探しているが無視。

バインドで、絡み取って固定してから電話帳を呼び出してアリちゃの名前を探す。見付けたら、即電話を掛けてみた。

 

 

プルルル……プルルル……。

 

 

しばらく、呼び出し音を聞いて……繋がった。

 

 

『はい。アリサ・バニングスです。すずか?久しぶりね……何か用かしら?』

 

 

「あ、アリちゃママ?僕、如月双夜。今、すじゅかママの所にいるの!でも、すじゅかママはすじゅかママじゃなくて、人格が別人なので、すじゅかママじゃないんだよ?アリちゃママは、そこら辺勘違いしているのかな?でもでも、仲間が欲しいのはわかるの!ここが、別の平行世界で……未来から来たアリちゃママが、一人ボッチなのはわかるけど……とりあえず、すじゅかには謝った方が良いの……だって、まだ友達だって言ってくれてるんだから友好関係を深めないと……みんなに忘れられちゃうよ?」

 

 

言いたいことだけ言って、プツンと切った。

そのまま、電源も落としてしまう。

 

 

「アリちゃママ……何分で来るかなぁ?」

 

 

「なんて……事を……」

 

 

額を指で押し、頭が痛そうに忍が唸っている。

ほぼ、間違いなくアリちゃママはすっ飛んで来るだろう。

 

 

 

…………………………………………

 

 

 

 

…………………………

 

 

 

 

…………

 

 

 

 

30分後、血相を欠いたアリちゃママが月村家に到着した。

僕達のいる、テラスに繋がる部屋にドバンッ!!と扉を開けて雪崩れ込んで来る。

 

 

「うん。遅かったね……道混んでた?」

 

 

「そ、双夜……?」

 

 

フラフラと近付いてくるアリちゃママ。

そして、振り返れば……堰を切ったかのように、僕に飛び付いて力いっぱい抱き締めて来た。

 

 

「双夜っ!双夜っ!!会いたかったっ!会いたかったのよっ!?ずっと、ずっと探してたんだからっ!!」

 

 

「にゃ~~……」

 

 

椅子から、引きずり下ろされて床に寝転がる様な体勢にさせられる。アリちゃママは、気付かずに俺の首を固めに来た。

 

 

「首!首入ってる!!ちょ、アリちゃママ!!」

 

 

「双夜!双夜っ!ああ、双夜っ!!」

 

 

「アリサちゃん……」

 

 

ホロリと流れる涙を、解放された手とハンカチで拭くすじゅか。忍に至っても、助けてくれる様子はない。

 

 

「痛くないけど、この体制は苦しい!……ちょ、アリちゃママぁ!!」

 

 

 

…………。

 

 

 

その後も、しばらく離してはくれなかった。

漸くアリちゃママが落ち着いて、俺がすじゅかや忍に制裁を加えた後……何故か、アリちゃママの膝の上に抱かれている現状。それを、生暖かい目とやらで見守っているらしい奴等を睨みながら……すじゅかとアリちゃママは、交流を再開し始めていた。

 

 

「アリサちゃん……ごめんね?」

 

 

「うぅん。私が悪いのよ……訳のわからないことを言って悪かったわ……」

 

 

「そんなこと無いよ……私のせいだもん……私の誘拐に巻き込まれさえしなければアリサちゃんは……」

 

 

「そうね……“私”に上書きされることも無かったでしょうね」

 

 

「あ……そんなつもりじゃぁ……」

 

 

「わかっているわよ……もう、本当に変わらないわね……すずかは……」

 

 

苦笑いするアリちゃママ。

 

 

「僕は、すじゅか『ママ』に会ったけどね……多分、次に会ったら……監禁されそう!」

 

 

二人の会話に割り込んだ。

 

 

「…………何したのよ、あんた……」

 

 

非難的な顔で、アリちゃママが困惑している。

すじゅかは、自分の未来の事なので微妙な気配だ。

 

 

「えっと……黒化して、そのまま別れるハメめに……」

 

 

「……ああ、黒化して行方不明な訳か……見付かったら、監禁どころじゃ済まないわね……」

 

 

「にゃー~~……」(泣)

 

 

アリちゃママの的確な指摘に、俺は涙が溢れて止まらない。

黒化さえしていなければ、そんな事にはならないだろうが……すじゅかママが、自力で落ち着いてくれる事を願わずにはいられなかった。

 

 

「自力では、落ち着かないでしょうね……」

 

 

「えっと……私、そんな風になるの?」

 

 

「あー……どうだろう?僕を引き取って、自分の子供扱いさえしなければ問題無いんじゃない?」

 

 

「どうかしら?アレを本性だと仮定するなら、このすずかもキッカケさえあれば……なるんじゃない?」

 

 

『……………………』

 

 

俺は忍を、アリちゃママはすじゅかをジッと見て予測する。

吸血鬼であったことが根底にあるのなら、間違いなくすじゅかは黒化現象を引き起こす可能性を秘めていることになる。

 

 

「なるんじゃ無いかなぁ……」

 

 

「なるわね……間違いなく!」

 

 

「ええっ!?」

 

 

『……だって、なぁ(ねぇ)……』

 

 

まあ、俺的にはアリちゃママに会えてラッキー程度の話しだけど……すじゅかママの場合、まず「逃げよう!」となるだろう。清楚可憐な心優しいすずかさんと違って、黒い方に傾倒している訳だから……病んでいるのは、間違いない。

 

 

「恋人とか出来たら、依存して……そのまま、ストーカーになりそうだよね……自分以外の異性にやたら敏感になって事ある事に浮気だとか、あの女は何なの!?的な質問をして……」

 

 

「それ、別れる男女の典型的な例題じゃない……」

 

 

「別れたら、完全なストーカー化して……秘書状態になるんだよ?」

 

 

「相手の行動完全把握か……怖いわね……」

 

 

「ちょ、ちょっと!二人共、酷いよぉ……」

 

 

「そう?すずかの場合、そうなりそうだけど……」

 

 

アリちゃママが、ニヤニヤしながら告げる。

俺もすじゅかも、それが冗談だと判っているから和やかに過ごしているけど、普通だったらできない会話であった。

 

 

「そういえば、アリちゃママは知ってるよね?」

 

 

「ん?何を?」

 

 

「ほら、すじゅかママがーーーだって事……」

 

 

「…………ああ、すずかが吸血鬼ってこと?知ってるわよ?」

 

 

「ブフッ!!」とお茶を噴き出すすじゅか。

汚いことこの上ないけど、アリちゃママがタイミングを計っていたのですじゅかが悪い訳じゃない。

 

 

「ごほっ……ごほっ!」

 

 

忍達も、唐突な告白に目を白黒させている。

 

 

「未来のすずかに、教えて貰ったからね……盟約も結んでいるわよ?」

 

 

「この世界のすじゅかが知らないところで、既に盟約者がいた事実(笑)実は、それ程悩む事じゃ無かった……どう?今の気分は……?」

 

 

「ううっ……」

 

 

半泣きのすじゅかが、恨めしそうに上目遣いで俺達を睨んでいた。まさか、アリちゃママがその事を知っているなんて思わなかったらしい。

 

 

「あんまり、嬉しく無さそう……」

 

 

「でも、この話し……なのはやはやてにも言ってなかったかしら?……と言っても、この世界のなのはやはやてじゃないんだけどね……」

 

 

「今回は、縁が結べなかったんだろう?」

 

 

「……そうね。なのはは、私の知っている【なのは】じゃなかったわ。ああ、別に未来のって訳じゃないわよ?なんていうか……そうね、別人が【なのは】に成りすまして【なのは】をやっていたって感じかしら?」

 

 

「なのはママが、なのはママじゃない?【真実の瞳】で見たら、わかるかな?……有益な情報ありがとう♪アリちゃママ!」

 

 

膝の上で、アリちゃママに向き直り感謝の意味を込めてギュッと抱き付いた。

 

 

 




未来知識と【真実の瞳】コンボはアカン!
逃げられない上に、黙っていたらバレる最悪のコンボ。
忍、御愁傷様や。《ルール・B》の二度刺しは、代償が発生しますので悪しからず!(双夜の私怨ですw)

更にすずかが、なのはと親友でない状態とかw
フェイトちゃんは、テスタロッサ性なのでまた調整・修正が必要に!?……双夜乙!
何故か、八神はやてはいないというすずかの口振り。
アリサとすずかも縁切れ状態だったり、【原作】どこ行った!?なのは間違いないw
更には、なのはが【なのは】でない可能性が……かなり、ややっこしい複雑な話です。

アリちゃママ出現!!
誘拐から、凌辱展開でヒーローギリギリ間に合う。
ただし、アリサはアリちゃママに上書きオチ。
もっと、早く着いていれば……残念無念。

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