絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~ 作:葉月華杏
Re:
ドゴン!ゴガラズン!!と、けたたましい音を立ててベッドが床に転がる。もっと、中にあるバネを十全に使って飛び跳ねるかと思っていたけどそうはならなかった。
まあ、ギャグ系世界じゃ無いんだからそうだわなw。
ただ、目の前に転がるモノがベッドだった物と同じだとは思うまい。辛うじてベッド?と、見えるだけの歪なオブジェクトと化したそれはちゃんと役目を終えてそのベッド生を終了された。要するに、ベッドはこちらの思惑通りに扉を凹ませて外からも内からも開かなくしたのである。
その代償として、奇っ怪なオブジェクトと成り下がっている訳だけど。こうなると、限界を見てみたくなるのが俺の性だった。という訳で、監視カメラが邪魔になったのでサクッとハサミを投げ付けて壊してしまう。
その後で、じっくりベッドだった奇っ怪なオブジェクトをコレでもかぁ!と壊し捲った。とりあえず、シーツだけは回収したけれどマットの方はグチャグチャになってしまって使い物にならない。所々から、バネが飛び出ていてむしろ危険物に成り下がる。というか、使えそうな部分で簡易リュクを作ったらバネを加工して針状にし懐に仕舞い込んだ。それと、グニャグニャではあるもののそこそこ長物として使えそうなパイプもGET。
何となく、シグナムのレヴァンティンで斬り捨てられそうな見た目だけれど……片端を潰して中にメスを数本突っ込んだ。上手く行けば、相手の意表を突く攻撃手段になると思われ。流石に火薬が無いので、撃ち出す事は出来ないけれど遠心力を使って投げる事は出来そうだ。
なので、任意で放てる様にちょっとした細工もしておく。
全く、真っ当な武器が無いのは大変だな?
一応、強化の魔術師で補強はしてあるけど数合打ち合えば砕ける程度の強化でしかない。まあ、元がパイプだしベコベコにした手前、強度云々と言えないのが玉に瑕だろう。
何はともあれ、コレでシグナム対策は出来たのだから風通口へ入って外に出て行こう!ヒョイっとジャンプして、風通口に手を掛けた俺はお手製の武器を中に突っ込んでモゾモゾと奥へ進む。
それでは、フレールくん道案内を頼んだぞ!
本当なら、ニャンコ化して進むのが手っ取り早いんだけれど……今は、サーチャーからの監視もあるので爪先のみで床や壁部分を引っ掻く様に押す事で風通口の中を進んで行く。このまま進めば、そこそこ広い場所に出られるのでそこまでは我慢する。とは言え、後ろや前からこちらを監視するサーチャーが鬱陶しい。そりゃ、こちとら幼い子供だし風通口に入る為に身体を更に縮めたから外に出る時には元に戻さないとイケないだろう。
問題があるとすれば、この後そのちょっと広い場所で待ち構えられていると困るってだけの話である。居なければ、手持ちの武器を増やすのも良いしやる事は山程ある訳だけれど……出待ちをされていたら面倒臭い。
まあ、今の所は誰も居なかったりする。と言うか、出入り口無いんじゃね?でも、ここ……点検用のダフトだよね?なんで、入り口が無いのかな?もしかして、建設中は使ってたけど今は溶接して使われていない?だとしたら、拠点として使うのも良いかも知れないな。まあ、監視有りだけどそこそこ自由に使えるのは良い事だ。それに、その監視の目を欺く方法も思い付いたし……自由を得る方法としては、十分なモノだと思われる。とりあえず、風通口の先をフレールくんに確認して貰って外に通じる道を確認したら腐食魔法で通路を広げた。それによって、ファンの下に小動物くらいなら出入り出来る空間が出来たので大量のニャンコを召喚し俺の隠れる場所まで入って来て貰う。
それはもう、至る所にニャンコの群れが入り乱れていると表現されるレベルでウジャウジャとサーチャーの目を掻い潜って誘い込んだ。ぶっちゃけ、本物のニャンコまで使い魔に誘われる様に入って来たのは笑いモノだったけれど。
こちらとしては、ウェルカムな状況なので良しとする。
人質的な意味合いでw。
そうこうしている内に、俺はその集合ダクトへと出れた。
因みに、外の様子を確認した時にここが何処かなのかが判明する。
ここは、クラナガンにある民間の医療施設だ。
一部、管理局にも貸し出しているのかチラホラ局員も見受けられる。その中でも、最も厳重な管理体制が敷かれている奥部分に当たる場所がここだった。多分、病気になった重症患者を治療する系の施設なんだと思われる。
もしくは、隔離病棟なのかな?故に、犯罪を犯した直後で首切りをした重症患者だから一時的にここへ治療がてら連れて来られたんだろう。あの下水道から、そこそこ近い場所にあるから管理局の医療施設に連れて行くよりも治療を優先した模様。
まあ、様態次第ではそのまま入院って形になっただろうけど……アレだけ暴れたので、そうはならないと思われる。この後の流れは、状態確認をして護送車に乗せられ管理局関連の施設へ連れて行かれるっていうモノだろうけど……それはちょっと困る。
とりあえず、この状況から脱するとして今は機会を待ちますかねぇ?むしろ、逃亡の機会を作る形で逃げる事とした。それにしても、今居る空間に人の出入りが無いのはどういう事ですかねぇ?
なんと言うか、この壁の向こう側って人が住まうもしくは往来する場所なんじゃないんだろうか?それなら、シグナムが壁を細斬りにして現れそうなモノなんだけど……もしかして、分厚かったりするんだろうか?いや、もしかしたら病院の関係者に止められているのかも知れない。
なんたって、この集合ダクトにはヤッバい管が下から上へと突き抜けているもんな?コレ、アレだろう?隔離病棟に担ぎ込まれたヤバいウイルスに感染した患者の病室の空気とかを【外】に排出する時に使う廃棄ダクトってヤツだろう?
まあ、要は……ヤッバいウイルスとか兵器を使われた時に、廃棄ダクトを使って外にウイルスやガスを急激に排出する為のダクトだと思われる。もし、コレに穴が開こうモノなら院内感染待った無しになるけれど、どうしてこんな場所にこんなヤバイ管を通したのだろうか?まあ、フレールくん達の目で確認する限り、建物の構造上致し方無くここに設置したのだと思われる。
それにしたって、こんな危険な構造にしたのか建設業者に軽く問い詰めたりしたいけど……これ、欠陥建築物なんじゃぁ?それなりに、良くある事ではあるけれど。ここを攻撃されると、超ヤバいのでニャンコ達が来たら速効放棄する事にしよう。一瞬、頭にピンクの砲撃で壁貫をするなのはママが過ぎったけど……ソレが、起きない事を願いつつ外へ繋がる風通口に近付いて行く。
うわぁい、ドッキドキ!恐怖の壁貫待ちだ。つか、早く来るんだニャンコ諸君。今、マジで恐ろしい人が細菌兵器をブチ撒けようとスタンバっている管理局の白い悪魔が居るんだぞ!?ちょ、ハリーハリーハリー!さっさと抜けて来い!!勝手な想像で、段々怖くなって来た!!
今は、サーチャーも居るしこちらの監視が出来ているなら壁貫なんて荒業早々起こす事も無いだろう。ただし、ソレは監視が出来ている事が前提で俺が監視の目から逃れれば穿たれるって可能性もあるんだけどね。
まあ、その前に逃げ伸びるだけのことだけど。
とりあえず、いつでも戦闘になっても良い様に小部屋の片隅に蹲って手元には武器を置いて頭からシーツを被る。
出来れば、この間にニャンコズが来てくれて入れ替われれば良いんだけれど。
というか、入れ替わる必要があるのか?と問われれば……その必要は無い!と断言できる。のだが、状況的にここへ《デイバインバスター》を撃ち込まれるのはちょっと避けたいので入れ替わりで外に出る必要があるだけだ。
そして、この場所にはニャンコを詰めて《ディバインバスター》を穿ち難くして置く。それで、隔離細菌が院内に散布される恐れは無くなるハズ。
流石に、ちょっとしたジャレ合いで周囲の無辜な住人に迷惑を掛けてはイケない。そういう分別は、一応俺にもあるからな?というか、ジャレ合いで危険視される隔離細菌をブチ撒けるとか……どんな、ジャレ合いだ!?って話である。あちらさんのサーチャーの前には、大量のニャンコが群がっているからとりあえずの所は壁貫の可能性は無くなったと思いたい。全く、訳のわからん気を使わせないで欲しい。そんな事を思っていると、いつの間にか俺の周囲にも使い魔達が集まって来て所狭しと群がって来た。
「じゃ、入れ代わりを希望する奴は居るかい?」
「ハイハーイ!この、ニャンダフルが入れ替わりますよぉー♪」
「ニャンダフル……冗談で、言っただけなのに定着しちゃったよね?そろそろ、真名の方を名乗らないかい?」
「何をおっしゃいますか!我が主様。我輩、この名を気に入っておるのですよぉー?絶対、変更はしませんからねぇー!?」
そして、この奇妙な喋り方で個性を醸し出して居るって言うんだから頭おかしい。いや、個性を持つ事は良い事だとは思うんだよ?
でも、何故『ム○ク』?てか、『○ック』ってなんだ?神崎が言うには、『ガチャ○ン』という相棒が居て子供達に大人気なんだ!と言っていたが……どんな姿なのか、イメージすら出来ない。
とある子供番組の司会兼、マスコットキャラクターらしいのだが参考映像は見せてくれなかった。とりあえず、赤くてノッポなんだそうだ。因みに、使い魔の方は茶トラ系のニャンコなので似ても似付かないんだとか。
全く、参考資料くらい出して欲しいモノである。
そうすれば、【組織】のデータベースにアクセスしなくても良くなるんだぜ?何はともあれ、ニャンダフルと入れ代わった俺はニャンコ達をそのままに彼等が入って来た道を辿り外に出る事に成功した。
「フッ……久々のシャバだ!!」
とりあえず、神崎直伝のネタを一つやってシャマル先生に接触を取ろうと認識阻害を重ね掛してニャンコのまま院内に入って行く。
ところが、シャマル先生達の居る所が隔離病棟なだけに一般病棟からではかなり入り難い。その上、そこそこ局員が行き来しているから近付く事も出来ないという始末。
折角、出て来たのにシャマル先生にすら会えなかったとなれば出て来損である。
仕方がニャい。認識阻害を解除して、ステルスモードを起動。
《フェアリー・ロード》……“妖精の道”を使って、隔離病棟へ侵入を試みる。《フェアリー・ロード》は、俗に《ワープ》と言う空間魔法の亜種である。ありとあらゆる物を透過して進める分、隠蔽部分にちょっと不安のある妖精魔法だ。だから、繋げる先を徹底的に確認してササッと移動しなければならない。先ず、自分の周囲に『人避けの結界』を展開。更に、視覚を阻害する魔法を展開。
コレで漸く、移動先を決められる。
とりあえず、人目の無い場所に出口を設定して……そうだ!トイレの個室にしよう。ちゃんと、先行させたフレールくんに男子トイレである事を確認して個室の鍵を閉めて貰う。その後で、出口を個室に繋げてササッと移動。
道を通り抜けたら、すぐに虹色に輝く“穴”……というか、『道』を閉じてフレールくんに周囲の様子を探って貰う。移動先に、人避けの結界なんて便利な魔法を掛けて無いからな……異変に気が付く奴が、一定以上は居るのでホント困る。まあ、困るだけで見た奴を捕まえて記憶を奪えば解決する問題でしか無いけど。ならば、《チェンジ・リング》を使えば良いじゃないって話になるんだけれど……《チェンジ・リング》は、短距離に使えない魔法だったりする。そりゃ、使おうと思えば使えなくもないけど……どこに出るかは、ランダムになる。予定していた場所から、メッチャ離れていたり……ココだけは、行きたくないと思っている場所に出ちゃったりと、こちらの思惑を思いっ切り外してくれるので使えない。いや、使いたく無い魔法である。
俗に、『妖精の悪戯』ってヤツが起きる可能性が最も高い魔法だ。
ホント、止めて欲しい。
こういう時、この世界の魔法はとても使い易いと思える瞬間だったりするけど……相手に、気取られるのはいただけない。だからこそ、隠蔽力の高い妖精魔法を使っている訳だが……まさか、そんな魔法に裏切られる事になるとか考えたくも無い。魔法は……魔術は、修練を積み続ける限り己の力になってくれる力だ。
「……………………」
それが、自分の意志を離れ自身を貶め様というのなら俺はコレを修得しようとは考えなかっただろう。言うなれば、魔法は己の半身。血肉とも断言できる俺の一部。
それが、牙を剥こうというのならば首根っこを掴んで飼い慣らすまで!要は、対策を万全にして全てに対応すれば良いだけのこと。その為に、たくさんの魔法を学んで来た。
ただ、代償対価の魔法だけは毛色が違うので取り扱いには注意が必要だけれど。それ以外の魔法は、ちゃんと吸収して来たと言い切れる。故に、妖精魔法の悪戯だけは慎重に確認を進めねばならない。例えば、隣の個室に人が入って居ないか……とかね?まあ、五分前までの記憶は消したからOKという事にして置こう。とりあえず、彼にはここでもう少し踏ん張って貰うとして俺はサッサと立ち去る。
今度こそ、己に認識阻害の魔法を展開してこちらの正体を看破したシャマル先生の元へと向かった。
……………………。
向かったは良いが、シャマル先生は既にシグナム達と合流して近付ける雰囲気じゃない。仕方がないので、俺はニャンコモードで風通口に登り落ちて来た風を装って接触を図る事に。気が付いてくれるかな?間抜けなニャンコ、いっきまーす!!
「ニ゛ャ゛ア゛ーーーーー!!!」
「うわああぁぁぁ!?」
悲鳴を上げつつ、ヴィータの帽子を足場にしてジャンプ。次に、高町なのはの顔面を蹴って方向転換。
最終的に、シャマル先生の胸にダイブして終了した。
任務完了!さあ、気が付くのだ!!
「…………………フン!」
なんて、思っていた事もありました。
最終的に行き着いたのは、高町なのはの腕の中。
キュッと抱かれて、足をブラ〜ンと投げ出しているスタイルで俺は精神が死んでいた。最初は、暴れたんだけど……何もかも、無駄だったよ。というか、猫可愛がりされ中。
何故……何故、こんな事に!?
それもこれも、全てはシャマル先生が俺に気が付いてくれなかったせいだ。画面の向こう側に偽俺が居るからか、落ちて来たニャンコが俺だと理解して貰えなかった模様。 というか、シャマル先生?貴女は、
なんで、首切りなんてしたと思っているんだか……そりゃ、君等に接触する為とはいえやらかしているんだから知らない振りをしてくれよぉ(凹)。
「……長引くなら、ちょっと強引な手で助け出そうか?」
ひぇ!?ちょっと、『強引な手』って壁貫の事だよね!?マジで、止めて上げて下さい!そりゃ、フィルターとか色々な方法で細菌を濾してあるとは言え、それでも危険な事に変わりは無いんだから壁貫なんて止めて下さい!!
ちょっ、クラールヴィントさんあっちのクラールヴィントさんと相互理解とか出来ませんか!?いや、出来ない事はわかっているけど、今はそういう御都合的なモノに賭けたくなるレベルの話。それに、あの中には本物のニャンコも混ざっているんだぞ!?そんな所に、《デイバインバスター》とか叩き込まれたら死人は出ないかも知れないけど……ニャンコに被害が出るから止めて欲しい!という訳で、なのはさんの手をペロペロ。そして、ウルウルニャンコ目で見上げて見た。結果、俺の犠牲で流石のなのはさんも考えを改めてくれた模様。
「コイツ……なんか、私等の話を理解している様だな……」
「先程の懇願とも言える訴えは確かに……」
止めて!物理的に死にそうな時に、精神まで殺しに来ないで下さい。ギューッ!と、ウルウルニャンコに萌えたなのはさんが俺を抱き締めている。ぶっちゃけ、とても苦しいけれど死ぬ訳では無いのでグッタリと身体から力を抜く。それを見ていたヴィータが、途中でなのはさんの強行を止めてくれたので助かったけれど……かなり、ヤバかった。今は、なのはさんの魔の手を離れ当初の予定通りシャマル先生の腕の中に移される。こっちは、フンワリ抱いてくれるので苦しくは無いけど……今は、疲れているので何もしない。では、そろそろ次の段階へ進ませましょうか?
という訳で、中身を抜いてシーツだけとなったソレを放置してニャンコ達に脱出を順次して貰う事とする。各々が、暫く風通口の中を縦横無尽に我が物顔で居座っていたけど。段々、サーチャーの見える範囲からニャンコの数が少なくなって行く。本物のニャンコは、使い魔が面倒見てくれるので我先へと外へ飛ばされているみたいだけれど……こちらに、ソレを悟らせない手腕は『流石!』の一言に限られる。というか、身代わり人形にされているモノに『管理局の白い悪魔』とか書いてあるんですが……煽っているのか!?
「んん!?……どういう事かな?」
「お、おいっ!?落ち着け……」
ほら、なのはさん怒っちゃったじゃ無いか。致し方無いので、なのはさん達の意識があっちに向けられてい間にシャマル先生とコンタクトを取ってみる事にした。
よいしょ、よいしょっと抱き締めるシャマル先生の腕から這い出し耳元へと進んで行く。だが、ジャレていると思っているのか何度も腕の中へと戻される。なので、なのはさん達をフレールくんで監視しつつシャマル先生の気を引く。その上で、クラールヴィントを取り出し自分の……というか、ニャンコお手々に嵌めて見せた。で、ウィンドを起動。念力で、キーボードを打っていると頭の上で『ソウニャくん?』という声が聞こえるけど無視無視。とりあえず、気を取り直してウィンドにあの通風口についての説明を書いて行く。真っ先にする説明が、あの通風口についての話とかちょっと笑えた(何やってるんだろう的な意味で)けど今はなのはさんの凶行を止めて欲しいので仕方がない。すると、ウィンドの内容を読み進めていたシャマル先生が段々震え始める。ふふふ……そうだろう?そうだろう。アレが、何の集合空調室かわかると怖くなるよね!!
フィルターで、本当にヤバい菌は取り除かれているとは言えそれでも危険な管である事に変わりはない。繰り返すが、それが通常病棟にも続く風通口と繋がるとか……マジで危険。
だって、修復が終わるまで院内封鎖待った無し何だぜ?
コレだけは、始末書で済む案件じゃ無いからな?下手をすると、入院患者全員を別の病院に移さないとイケなくなるヤツ。わかってるのかな?なのはさんってば、ここ廃病院じゃないんだよ?
災害で、壁貫しなきゃならない状況でも無いからね!?
「な、なのはちゃん、か、壁貫は駄目だからね!?」
「大丈夫!大丈夫。ちゃんと、引き摺り出して見せるから!!」
「そ、そうじゃ無くて、ね?ちょっと、あそこ壊しちゃ駄目な場所みたいなの!だから……」
「大丈夫!始末書は、ちゃんと書くから!!」
「院内感染待った無しだな!!シャマル先生、入院患者全員の避難をお願い出来るかな?出来れば、受け入れ先の確認とそれに掛かる費用も管理局が出す事になると思われる」
「え?…………今の、誰?というか、院内感染って!?」
「あ、彼処ね……どうも、隔離病棟で使われている廃棄ダクトが繋がっているらしいの。だから、壁貫きでそのダクトを傷付けると危険な病原菌が院内に広がる可能性があるみたい……」
その説明で、意味がわかったのかサァ……となのはさんから血の気が引いて行くのが見えた。流石に、始末書だけで済む話じゃ無い事がわかったらしい。それと、あの場所に俺が居なくなっている事もサーチャーからの視覚情報で判明し壁貫をしなくても問題ないという事も伝わり……めでたし、めでたし!とは、問屋がおろさない。
何故なら、なのはさんが壁貫を強行しようとしたから。
なので、冷たく硬い床で正座をさせられているなのはさん。
流石に、壁貫を強行しようとした罪は許されなかった。
ヴィータ監視の元、しっかりガッツリ反省を促す。
まあ、あの通風ダクトに廃棄ダクトが繋がっているという情報をどこから得たのかっていう問題があったりもしたけど……というか、そこはちゃんと把握して置いて欲しかった。割と、いい加減だな?ミッドチルダ病院。
とりあえず、シャマル先生を通して病院側には廃棄ダクトの見直しを勧めて置いた。因みに、俺の事は逃てしまったという事で声を出した事含め有耶無耶になってしまった。
そういう訳で、取り調べはトーマ一人で受ける事となる。
まあ、見た目も子供だし親の居ない浮浪児って事で聖王教会系の孤児院にでも入れられるだろうと思われるのだが……いつもの事ながら、要領の悪いお馬鹿さんだ。
もう少し、思い切りを良くすればマシな結末を迎えられるというのに。まあ、原作人物達と共に居られる事がマシな結末かは横に置いとくとしても。こうして、俺はシャマル先生に連れられて時空管理局・本局の医務室に居座る事となった。ただ、ずっとニャンコ姿ではあるけれど。
え?それまでに、何があったのかって?別に、何も無かったよ?シャマル先生の腕の中で、ただ流れに身を任せていたらあれよあれよという間にシャマル先生と共に八神家に連れて行かれ。お風呂に入れられて、御飯を御馳走になって添い寝させられた。その後は、シャマル先生は仕事だって言うから一緒に連れて行って貰っただけだよ?
いやー、ザルだったね!警備とか、どうなってるのかな?と思ったりしたけど……潜入成功って事で気にしない事とした。
さあ、フレールくんお仕事の時間だ。行っておいでぇ?
ソレによって、俺が得た情報は転生体と思われる者達の情報と犯罪者情報だ。ぶっちゃけ、既に犯罪に走り捕まっている馬鹿が居て草が生える。というか、何をしたら牢屋の中で自分を慰める行為をするハメになるんだ?んん?あ!いや……原因は判明した。というか、『無限の体力』と『絶○』と『性欲の○』って……やる事しか考えて無かったのか!?コイツ。そりゃ、幾ら慰めても後から後から漲って来ますよね?そして、デメリットに『常時発情』とか『理性弱体化』とかあるんですけど!?まともに生活出来ない系のデメリットだな?転生した意味が無いんじゃないか?
ーーーちょいと、影の住人さんの中にエナジードレインの得意な方はいらっしゃいませんか?むしろ、お腹空いてるのなら食って来て良いよ?あ、夢の中のみでよろしく。
下手に、リアルで搾るとなると時空管理局が煩いと思うから……って、言ってる傍から飛び出して行く影の住人。
これで、彼も悔いの無い特典の使い方が出来るでしょう。
そのまま、帰って来られないかも知れないけど俺の知った事じゃ無いので戻って来なくてもOK。
「消えれば、こっちは楽になるし?」
「どうしたの?ソウニャくん」
「ニャンでもニャいよ?」
言って、俺専用に用意されたベッドでゴロゴロ。フレールくんの視覚から、性欲馬鹿の様子を伺ってたけど……唐突に気絶してて草。多分、影の住人が彼の夢の中に入って行った結果だと思われる。だが、下半身裸で寝落ちッポク気絶してる姿は例えイケメンな奴でも間抜けに見えるんだなぁ。そう言えば、【組織】の大半がイケメンや美女なんて居ないから気にもならなかったけれど……アイツ等、姿形を変えられる奴ですら個性優先だったからね?
イケメンって、有象無象の中にいると際立つけれど。
その有象無象が、同じイケメンだと普通にしか見えなくなるんだよ。それで、この世界ってほぼみんな顔立ちが整っていたりする訳だから。その中で、イケメンって埋もれてしまいませんか?と聞いてみたい。
イケてる顔立ちをデフォルトに、髪色目色肌色で数パターンとか考えるだけでも大変だ。なのに、他の転生者より目立たなければならないとか……難しくない?だと言うのに、ここに来てメッチャ目立っているブサメン。
見た目が悪いってだけで、物凄く目立つものだから敵視されまくりだったりする不思議。そういう人物だからこそ、原作人物達に構われるという……ね、悪循環。
最後の転生者は、転生被害者っポイけど容赦なく殺します。つか、ここまで来ると精神は崩壊している可能性の方が大だからな。もし、精神崩壊していなくても日常には戻れないだろうね。
そして、ニャンコモードで暗躍中。元々、ヴィヴィオの肩を定位置にしようとしていたのでニャンコモードの話の方が書きやすかったりします。基本、一般的な猫の扱いなんて『わぁ!かわいい♪』って程度のモノですからね。猫好きは、含まない。抱いて、撫でて猫じゃらしで遊ぶ……そして、時々脅威を持って来るんでしょ?(Gや鼠の事)知ってる知ってるw。普段は、見ているだけで癒やされる要員だからこそ転生者の意識に入り難い。にも関わらず、当人がステルスモードや隠蔽系のスキル持ちだっていうんだから絶対見つからなさそう。そうなって来ると、双夜の意識がニャンコに呑まれて完全な獣にーーーって事には、ならないかな?アレは、幼児後退化の副作用的なモノだったからねぇ?幼児化が起きなくなった以上、猛獣モードも鳴りを潜めてしまったよ。今、双夜に残っているデメリットは女性の裸恐怖症くらいかな?あっちは、無理せず付与された恐怖なので幼児化みたいな事にはならないよ。幼児化のアレは、本人格を迂回するバイパス回路で別人格を植え付けてあったからねぇ?お陰で、本気の魔王化で消し飛んじゃった。過去の双夜の人格を引っ張って来ていれば、消し飛ぶ事は無かったと思うけど……双夜の幼少の頃は、無感動って言うか感情の起伏が微妙過ぎて面白味の欠片も無いからパスされたんだよ。だからこそ、雫みたいな破天荒な親の元に送られたんだけどね?なんで、バイパス回路で本人格を迂回して別人の人格を植え付けた。双夜の設定は、結構色々考えられているからまともな状況に置くと上手く成長しないというハンデが……あーあ、面倒臭い。
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作者のどうでも良い話。
男性を閉鎖された空間に押し込めて精力剤を食わせてたら、男しか居なくても精を吐き出す為に穴の彫り合いを始める事があるって知ってる?そういう実験があったらしいんだけど……誰か、知りませんか?いや、コレなら尋問が楽になるなぁって思っただけなんだよ。牢の中に、屈強な男性と細身の男性を入れて置くと屈強な男性が攻めに細身の男性は受けになるとかなんとか。
昔、何かで読んだ記憶があるけど、何で読んだのか思い出せないって話なんだけど……作者は、何を読んだんでしょうね?とりあえず、何かのレポート的なモノだったのは覚えているのでちょっと気になるって程度の話。でも、そういう人体実験が過去にあったかと思うと人類の歴史って怖いなぁって思っちゃう。なんで、そんな事をしたの!?って実験をしようと思った人を問い詰めたい。
誤字・方言あれば報告をお願いします。
m(_ _)m
感想もあれば、お願いします!
いつも、読んでくれてありがとうございます。