絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~ 作:葉月華杏
名前だけでも良いのでくださいませんか?
サブ登場人物の名前も募集中です!
双夜
翌日。
バニングス家の玄関というか……敷地と外を繋ぐ門というか……そこに馬鹿がポップしたらしい。
「ここで、会ったが100年目!!俺と勝負しやがれ!!」
とりあえず、俺を呼んでいるらしいので門の所までやって来た訳なんだが……目の前に、BJを展開しナックルを構えた馬鹿が立っていた。
このまま、指を食わえて突っ立っていれば……バニングス家の方から警察に連絡が行って、あの馬鹿は逮捕されるだろう。
さて、どうしたものか……と見ていたら、アリちゃママに手を引かれて車に乗せられて屋敷の方へと連れ去られた。
詰まるところ、馬鹿は強制放置。
既に、警察に連絡が行っていたらしい。
哀れ踏み台。負けるな踏み台。結界展開を適当に妨害しつつ、アリちゃママの膝の上でのんびりすることにする。
あの後、結局馬鹿は警察に連れて行かれたらしい。
「朝から、ヤなモノ見たわ……」
「にゃ!」
アリちゃママの発言に応じる様に返事をする。
とは言え、俺にとってはそれほど迷惑では無かったりするんだ。彼等、転生者は俺の仕事の目的上必ず関わらなければならないので、次に来た時は奴が展開する結界に巻き込まれた上で対応しなければならない。
劣化術式の改訂版もそろそろ組上がるし、調整しながらでも相手して完成させても良い。ああいう人種は、本当の意味で【踏み台】になる。今後も、活用しなければ可哀想だ。
ーーそうだなぁ…賭けでもするかなぁ……。
例えば、アリちゃママの唇を賭けて勝負するとか……。
護るべき者がいれば、張り合いも出るし……何より、彼も本気にならざるを得ないだろう。もしかしたら、「いつでも、ウェルカムだぜ!」とか言い出しそうだけど。
「チッ……神崎が、いればなぁ……」
無い物ねだりだけど、アイツは凄く便利だった。
この平行世界でも、似たような奴を捕まえなければならないかもしれない。俺はまだ、【原作】の全貌を把握している訳では無いんだ。せめて、【原作知識】を保有している者を側に置いておきたい。
翼は、知識無しの転生者だし……原作に関わる気も無いだろう。彼女の目的……願いか……も、まだ叶う気配すら無い。
彼女の【絶望】は、未だ健在だ。
「現実は、いつの世でも絶望しかくれないからな……」
「何よ、それ……それなら、覆せばいいじゃない!」
「いや、まあ……そうなんだけどね……人の身に余る願いは、現実の前で絶望になっちゃうんだよ……」
「なら、願えるだけにしておきなさい!その方が、健全だわ……それに、今は私といる時間でしょう?なら、そういうのは後で考えなさい!時間が、もったいないわ!!」
いやはや、全くもってその通りである。
歴史が修正されれば、いつまでこうしていられるか……わかったものではない。彼等が行う行動は、いつだって予測不可能なんだから……ぶっちゃけ、そのフォローと歪みの修正は全部こちらに寄っ掛かってくる訳だ。
「いや、本当……ままならないものだよ……」
頭をアリちゃママに押し付けて、ゴロゴロと甘える。
「猫みたい」と言われるが、人の甘え方なんて知らないのでこれが精一杯だった。
「にゃー♪」
「……ホントに、猫なのね?」
「まあ、いいわ……」と溜め息を吐いて、アリちゃママは頭を撫でてくれた。俺の過去を知っているとは言え、全部を知っている訳でも無いだろうに……それでも、甘やかしてくれる。太陽の様に明るい、正義感の強い人。
なのに、その太陽を陰らせた上に……全てを、諦めさせた奴がいたんだ。絶望という名の諦めを、アリちゃママの前のアリちゃに抱かせたゲスが俺は許せない。
アリちゃが、【アリちゃママ】になる条件……それは、アリちゃに絶望を抱かせて【全てを諦めさせる】事。
未来には、希望も何も無いんだと魂の内から思(想)わせる事で【ママ達】と繋がるんだとすれば……コレは、大いなる時間稼ぎだ。俺が現れて、【ママ】になる前の彼女達を助ければ……【ママ】は、元の彼女達に戻るっていう急護策。
世界のシステムではなく、人の想いが俺の《ルール・ブレイカー》に作用して起きた【奇跡】。
【悠久】の理論書はまだ、解析仕切れてないけど……多分、似たような事が書かれていると思われる。まだまだだけど。
「アリちゃママ!」
「うん?」
「次に……あの馬鹿が来たら、ある術式を完成させたいから、勝負受けるね?」
「……踏み台にするのね?」
「にゃはは。うん!踏み台になって貰うにゃー♪」
「なら、邪魔はしないわ。思いっきりヤりなさい!」
「はーい♪」
許可は貰ったので、その時が来るまでマッタリとした時間を過ごす。さて、どう料理してやりましょうかね?
………………………………
……………………
…………
「今朝は、卑怯な手で遅れを取ったが……今度こそ、貴様を倒して俺のアリサを返して貰うぞ!!」
「アリちゃママ、アイツのだったんだ?」
「違うわよ!!アイツが、勝手に言ってるだけよ!!」
「フッ……そんなに、照れなくても良いんだぜ?全く、アリサはツンデレだなぁ……」
勘違いも甚だしい。
だが、今回はそれをも利用させて貰う。
「勝負の方法は、日が沈むまでに僕を倒す事。それができたら、アリちゃママがキスしてくれるって!」
「うぉっしやぁー!!」
「ちょっ!?聞いてないわよ!?」
「言ってないからねぇ……もし、君が負けたら罰ゲームも用意してあるから覚悟しておくんだな!!」
「はっ!俺が負ける?そんなこと、天地がひっくり返ってもあり得ないね!!それと!アリサ、こんな勝負なんかなくてもキスの一つや二つ、俺はいつでもウェルカムだぜ!」
「しないわよ!!」
「……………………」
スゲー、マジで言いやがった。
最早、頭が涌いているとしか思えない。
様子を見ながらとか思ってたけど……叩き潰す方向で、殺らせて貰おう。
「大人モードで、殺らせて貰うよ?」
「構わないぜ?ま、チビッ子をぶちのめしても自慢にはならないだろうからな!あははは!!」
変身魔法制御で、5歳の幼児から12歳の本来の姿へと変化する。大人モードとは言え、俺のイメージではこれ以上の大人には成れない。元々、ここまでしか育った経験が無いからこれ以上の成長はむしろ危険である。
もちろん、戦いに支障は無いだろうが……アリちゃママの唇と、この馬鹿の命が危険なのだ。
「双夜!勝たなかったら、承知しないからね!?」
「了解!」
「なら、始めなさい!!」
「うおおおぉぉぉぉ!!」
馬鹿が、突っ込んで来る。
拳を胸に抱える様に、ボクシングの様な構えから、左拳の下から上へのアッパーをフェイントに大振りの右ストレートが向かってきた。それを、回り込む様に外右側へ移動して回避する。ついでで、足を引っ掛けてやった。
「ブベッシ!!」
勢いそのままに、馬鹿は顔面を擦りながら転ぶ。
顔面で、スライドする奴を久しぶりに見た。
「……………………」
「うわ……」
見た目的に、恐ろしかったからかアリちゃママが顔を押さえながら馬鹿を見る。
「…………」
ムクリと起き上がって、馬鹿はまた向かって来た。
拳を当てに来ているのはわかっていたので、拳の軌道を反らすか拳を出させない方法で相手の攻撃を牽制する。
まあ、要は……出ちゃった拳は弾いて、出そうとした拳は出る前に殴ってタイミングを止めるという攻防。ってか、遅い。
子供のお遊戯をしているんじゃ無いのだから、もっと速くもっと鋭く打てば良いのに等と考えながら相対する。
神魔戦では、常時神速が基本なので……それに慣れてる俺は、馬鹿の攻撃が緩く見えていた。
手が余り始めたので、馬鹿の顔面に掌底を叩き込む。
面白いくらい簡単に入ったので、一歩踏み込み上半身を捻る様に腕を突き出す事で二度目の衝撃を叩き込む。
馬鹿が、吹き飛んで後頭部から落ちた。受け身すら取らない。セットアップしていなければ、後頭部強打で病院行き確定だったが、BJに救われる馬鹿。
直ぐに立ち上がるが、フラフラと膝を付いて頭を押さえた。
脳を揺らされたんだ、早々簡単に回復はさせない。追撃をしないで待っていたら、アリちゃママが話しかけてきた。
「双夜……あんた、強いのね……」
「ってか、コイツが弱いんだよ」
「まあ、それは知ってるけど……」
アリちゃママが、呆れたように言う。
それを油断と取ったのか、馬鹿がやっぱり大振りの蹴りを放つ。それを、ジャンプで回避する。ジャンプする前に、体を回したので足の裏を馬鹿の顔に当てて足を伸ばして引き剥がす。だけのつもりだったのに、馬鹿は後頭部を強打して悶絶していた。ヤバイ……こいつ、弱すぎる。
「これは地上戦なんだから、受け身くらい取れよ!」
「う、うるさい!!グレイブ!!!」
デバイスが、キラリンと光って馬鹿を魔力光で包む。
それで、回復したのか馬鹿がまた大振りので向かって来た。
しかし、それはフェイントで狙いは短距離砲撃魔法だ。
だが、射線上にアリちゃママがいる。
ここまで、周りが見えない奴もいないだろう。
左足を前に構えを取る。イメージするは、大地に蠢く龍。その力を大地経由で受け取り捻る。自分を中心に地面が捻れて陥没し、生じた回転の力を魔力と共に回転させる。
そして、馬鹿の胸に掌底で叩き込んだ。下手をすれば、心停止の危険があるが……左にズラしたので、心臓と肺の間に衝撃が逃げる。
だが、その一撃がもたらす衝撃は、馬鹿を吹き飛ばして意識を刈り取るには十分だったらしい。
馬鹿が、目を覚ますまでの休憩となった。
「それにしても……私よりも年下な姿が、双夜にとっての【大人】なのね……」
「僕が、人間だった頃はここまでしか成長できなかったからね……【大人】と言っても、僕がイメージできる範囲での【大人】だよ……」
「…………そう……今の私よりも、小さかったのね……」
「むっ……肉体的には、2歳程年下なだけじゃないか!それに、年月で言えばもっと大きかったよ!」
「ふふふ。そうね……」
アリちゃママが、眩しそうに俺を見る。
「ムー……」と、拗ねた様にしてたら頭をナデナデされた。
「うっ……グッ……」
「馬鹿が起きたみたいだね……」
「日が沈むまで……まだ、結構かかりそうね……」
時刻はまだ、一時を回った辺り。
本当、ちょっと時間を取りすぎた様な気がする。
「まあ、ぶちのめしてたら時間を忘れられるだろう……」
言って、立ち上がった馬鹿を蹴り飛ばした。
…………………………
………………
……
二時間後。278試合278勝0敗。
ぶっちゃけ、面倒になってきた所。
そこそこ、動きが洗礼されてきた様な気もしないが……驚くべきは、そんなことではなくて……何度でも立ち上がる【根性】だろう。めげない、諦めない……不屈の根性を持った馬鹿が目の前に立っている。良く見れば、足はガクガクしているし微妙に虚ろな目をしていた。だからと言って、負けてやる気も無ければ終わりにする気も無い。
間合いを詰めて、顎に掌底をがら空きになった腹に手を当てて肉を掴み押し込みながら捻る。俺の握力は鉄を粘土みたいに捏ねれる程度。でも、肉と一緒に筋肉くらいなら掴める。それを捻る訳だから、肉離れとか起きるんじゃない?みたいな感覚で穿つ。馬鹿が、腹を抱える様にして崩れ落ちる。その顔面を蹴り上げた。のぞける様に沈む馬鹿。
「どうする?まだ、やる?」
「お…………おで、は……ま、まだ……」
「負けてないって?立ち上がりもしないで、言われてもなぁ……」
「う……ぐっふ………………」
また、デバイスがキラリンと光って馬鹿を魔力光で包み込む。血ヘドを吐きながら立ち上がる馬鹿。
まさかとは思うけど、「何度も立ち上がる俺カッコイー!」なんて思って無いよね?ぶっちゃけ、アリちゃママがドン引きしてるんですけど……そんなに、キスされたいの!?って思われているんですけど……そんな、単純思考じゃないよね。
勝てると思っているなら、残念そりゃ無理だ。
とりあえず、立ち上がったみたいなので顔面を蹴り抜いて、浮き上がった足を掴み上空に投げた。その後を追う様に、俺もジャンプして馬鹿の後頭部を掴む。
そのまま、重力に従って地面に顔面を叩き付けた。
髪を掴んで、持ち上げる。そのまま、ブンと振り回して投げた。先回りして、叩き落とし踏みつける。
「段々、面倒になってきたよ。弱いくせに、何度も立ち上がるなんて……死にたいの?」
「ま、まけ、て……ねぇ……」
「僕、変身魔法制御しか使ってないんだよ?君は、魔法込みでズタボロになってるけど……」
「ま、まけ、て……ねぇ……」
髪を掴んで、強制的に立たせてバインドで固定した。
「なら、永遠に立ってなよ。所謂、サンドバッグだ!」
そう、宣言して本当にサンドバッグとして徹底に拳を掌底を叩き込む。途中、軽快な音がした様けど……気のせい。
バインドを消したら、もう立ち上がらなかった。なんか、肋骨が折れてた様な気がするけど……気のせいってことにする。
「さて……罰ゲームの時間だ!」
「……………………」
なにか言っているけど、聞こえないので無視する。
馬鹿の記憶を覗き見て、生前の記憶も確認してある情報を抽出した。それを使い魔に渡して、俺のやるべき事は終了。
後は、結果を見てみよう。
使い魔が、ある姿に変身するのを見て、アリちゃママが「ゲェ!?」とか言ってるけど無視。まあ、お世辞にも普通とは言えないソレは馬鹿の元へ近付いた。
馬鹿がソレを見て、驚愕の表情を浮かべる。
ソレは馬鹿の元に膝ま付き、馬鹿を抱き起こすとゆっくり顔を近づけた。そして、最悪の絶望的な悪夢が開始される。
ブチューーーー!!!っと、過去の自分によるディープなキッスが馬鹿に送られる。そう、このボッチャリとしたスライムの様なグテ玉さんは彼の過去の姿。一体、何処に隠れ住んでいたの?とか聞きたくなる容姿だけど……気にしない。
最初、ほぼ全力の抵抗が見られた馬鹿だったが……段々と、弱まって行って……最終的には、ピクッピクッと微妙な痙攣をするだけとなった。
「な、なに……アレ……」
「馬鹿が、転生する前の姿だよ……まあ、お世辞にも普通とは言えない姿にドン引きしちゃったけどね……まさか、スライム系とは……」
「え?あ、アレがアイツの本当の姿な訳?別人じゃない……」
「転生する時に、イケメンとでも願った結果じゃない?」
「うわぁ……」
「アレで、アニメ見て気に入ったキャラクターがいたら【俺の嫁】とか言って……言葉では説明しにくい事をしてたんだろうね……所謂、ヲタクって呼ばれる人種……」
「や、止めてよ……気持ち悪い!」
「あの姿で、アリちゃママは『俺の嫁だ!』とか言われたら?……求婚受ける?」
「無理!絶対、無理!!」
アリちゃママは、身震いをして自分を抱き締めで屋敷の方へと歩いて行く。
馬鹿は、真っ白に燃え尽きていた。
不屈と思われていた精神も、今は力尽きている。
それも仕方がないと言えよう、生前の自分自身とディープキッスを強要されたのだ。
「うーん……うん。あのシステムをONにして……おーい、ヴォルグ!アリちゃママの姿で、この馬鹿に罵詈雑言を浴びせてくれるかなぁ?生前の姿にコンプレックス持ってるみたいだから、その辺りを中心に!」
「構いませんが……鬼畜ですね。本当に……はぁ…………キモ豚!あんな容姿で、私を嫁扱いとか止めてよね!!キモチワルイわ!今までずっと、あんなのに言い寄られてたかと思うと……はっきり言って、身の毛がよだつわ!口も聞きたくないから、今後二度と話し掛けないでよね!」
「ぐふっ……つ、ツン、デレ……」←精神ダメージ
「あんたなんか、大っ嫌い!!」
「……………………あがっ!!」←精神ダメージ
「なにやってるのよ?」
「あ、アリちゃママ……今は、ちょっと……」
本物のアリちゃママが来てしまった。さっきまで、救急車の手配をしていたはずなのに……全く、現実ってヤツは……。
「あ、そうだ。夜鏡、あんた、二度と私に声かけないでね?身の毛がよだつから。前々から、思っていた事だけど……ハッキリ言っておいてあげる。あんたの事、昔っから大っっっ嫌いだったの!!」
「ーーーーー」←精神ダメージ999998
「あ……あーあ……」
システムを起動したままの「大嫌い」発言。しかも、原作本人からの精神ペナルティが馬鹿の精神をペチャンコにする光景を幻視した。まさか、アリちゃママがあんなことを言うとは思わなかったからヴォルグに頼んだのに……ちょっと、イメージが変わってしまった様な気がする。
まあ、兎に角……その後、やって来た救急隊によって馬鹿は救急搬送されて行く。
後、4日で退院できたら良いが……無理かも知れない。
「残念無念……」
とか、思っていた事もありました。
ヤツは、二日後に退院。まだ、包帯でグルグルだったけど……馬鹿は、健在だった。とは言え、まだちょっと先の話し。
「はぁ……これでのんびりできるわね……」
「大変だったにゃー……」
それぞれ、別々にお風呂に入って来て……今は、アリちゃママのベットの上。グッタリと寝転がって、ゴロゴロしていると椅子に座っているアリちゃママが「んー」と伸びをする。
まだ、夕方だけどこのまま眠っても大丈夫そうだ。
世界のシステムも、再起動したばかりなので早々落ちたりはしないだろうし……意識だけを過去に飛ばす、その方法の組み上げも順調だ。なにか、忘れているような気もするんだけど……なんだろう?
「んー…………あ!……………………ま、良っか……」
確か、禍焔凍真とすじゅかを待たせていたのを思い出す。
昼から翠屋で会って、話しをする予定だったのだ。
だが、あの馬鹿のせいでうっかり忘れてしまっていた。
アリちゃママに携帯電話を借りて、すじゅかに電話をかける。すぐに、出たすじゅかがご機嫌でちょっと驚いた。
「えっと、ごめんね?」
『大丈夫だよ?楽しかったから……それで、今日はどうしたの?』
「えっと……よ……よ……?格闘馬鹿が来て、邪魔された。しつこくてしつこくて、何度も叩き潰しても立ち上がって来るんで……病院送りにしたところ……」
『……夜鏡くんだね?そっか……じゃあ、今日は無理そうなんだね?』
「ごめんね?また、明日お願いできるかな?」
『うん。良いよ……凍真くんもOKだって!』
「???……ん。トウマにも、よろしく言っておいてね?」
なんで、トウマの返答がすぐに出て来たのだろうか?
『じゃあ、また明日……』
「おやすみなさい」
携帯電話を切って、首を傾げる。
何か、すっごく慌てていた様なそんな感じがした。
ちょっと、使い魔を使って翠屋周辺を索敵させる。喫茶店とか、商品を並べているようなお店には見当たらない様だ。
「変ね……すずかだったら、確認の電話くらい掛けて来そうなのに……」
「んー……あ、そう言えば……すじゅか、トウマって人の事好きなんだって!」
「……………………ああ、成る程ね。なら、私達が来ないから『デート』でもしてたんでしょう。全く、すずからしいわ」
「デート?……………………ああ、成る程ねぇ……ラブホってヤツですね!!」
「ブフッ!?ってそんな訳無いでしょう!?私達、まだ14歳なのよ!?そんな……すずかが、ら、ら、ら、いかがわしい所に行く訳ないじゃない!!」
「えー……あ、忍に聞けば早いじゃん!」
ポチポチと携帯電話を操作して、忍に掛けてみる。
二、三コールの後、忍はすぐに出た。
『あら?アリサちゃん。珍しいわね、私に電話なんて……』
「僕だよ、ソウニャの方。アリちゃママに携帯電話借りてるの。ところで、すじゅか帰ってる?」
『今は、いないわよ?っていうか……今日、約束してたんじゃぁないの?』
「よ……よ……?格闘馬鹿のせいで行けなかった」
『そう。夜鏡くんね……すずかに電話はしてみた?』
「うん。で、なんかすごく慌ててたみたいでさぁ……使い魔に、翠屋見て貰った(常駐使い魔)んだけどいないの……んで、思ったんだけど……ラブホに行ったんじゃあないかって!」
『……………………ヤるわね、すずか!』
「やっぱり、そう思うよね!?」
『周辺は確認したの!?』
「僕の索敵用使い魔は、兆単位いるんだよ?見える範囲にすじゅかはいなかったかな?ああ、見える範囲ってプライバシーを守る系のお店を除くので、ホテルとかは入らないよ?それ以外で人が出入りするお店は大体見回らせたかな?」
『……凄いわね、浮気調査とかやりたい放題じゃない!』
「にゃははは。そんなん、当人を前にして【真実の瞳】使えば一発でわかるよ!」
『っ!?便利ねぇ……今度、協力してくれないかしら!?って、今は……すずかね。ちょっと、調べてみるわ!!』
そう言って、忍は電話を切ってしまった。
アリちゃママを見る。俺の方をジッと見詰めていて、微動だにしていない。気になるけど、聞けない……ハシタナイというのが、前面に来ているもよう。
「アリちゃママ?」
「はっ!な、なんでもないわよ!?」
「にゅふふ……知りたい?」
「し、知りたくないわ!」
「そう……じゃ!」
目を閉じて、話しを切り上げる。
それを止める様にハシッ!と服を引っ張られた。
「ん~アリちゃママ~?」
「くっ……し、知り……たぃ、です……/////」
顔を真っ赤にしたアリちゃママが、凄く可愛かったのは内緒。でも、まあ……俺も気になるので、海鳴市全体にあるホテルとラブホに使い魔を配置して放置した。
まあ、結果の方は後日。
当人達を交えて話そう。
馬鹿のせいで、忘れられる凍真とすずか。
しかし、すずかはしたたかだった!!
機は熟してないけど(14歳での不純異性交遊!?)……凍真食われるの巻!!吸血鬼から解放されたのがきっかけか……。
まあ、そこら辺は御想像にお任せです。やったとは、いってないw
忍も巻き込んで、すずか弄りの下準備中!
誤字・方言あれば報告をお願いします。
m(_ _)m
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