絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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三六九話

Re:

 

 

あの後、戻って来た美愛に散々文句を愚痴られたけど概ね平穏が続いている。とは言え、未だに美愛との間にぎこち無い空気が漂っているので解決には至っていない。そのせいか、師匠が『仕事』に戻ると言ってくれないので本格的になんとかしないと【組織】から離れなさそうな今日この頃。いっそうの事、彼女達の意見を飲み込んで解決したという事にしてしまいたいが……それも違うと言われそうなので手をこ招いている。はてさて、何が正解になるのやら……つか、そもそもコレは本人の気持ち次第だし短期間で解決出来る話でも無いからどうにもならないハズだ。

解決するにしても、今日明日では無く長い時間を掛けて解決して行く類のモノだと思うんだが?それに、生前の話だぞ?既に、前の生を終えてそういう柵がリセットされているハズなのに今更どうしろと(特大ブーメラン)?

ああ、いや……俺も、他人の事をとやかく言えるほど切り放せていないけど。それでも、『殺された』事に関してはもうどうでも良いと言える。言い切れる!

つか、ほじくり返さないで欲しかった!!

 

「こっちは、良いって言ってるのにっ!!」

 

ホント、人間の感情って厄介極まりないモノだよな?

人間を辞めたハズなのに、人間だった頃の記憶や感情に振り回されるとか勘弁して欲しい。それ所か、それによって古い友人達を切り捨てるか捨てないかで悩むハメになるとは……正直、考えたくも無いんだが!?個人の幸福を取って、周囲を不幸に落とすか……周囲に合わせて、己の幸せを諦めるかという選択肢を突き付けられている気分である。まあ、流石にそんな極論的な問題でも無いので別の選択肢を選ぶ事になるけど……それでも、彼等を見捨てて得られるモノは大きい。とは言え、翼の事を考えると幼馴染み達を切り捨てるのは間違いだと考え直す。

多分、師匠や師範代達も幼馴染み達を切り捨てた俺を許しそうに無いからなぁ?破門とか言われたら、ショックで暫く立ち直れ無いだろう。それだけは、何としても避けたい所。まあ、理由がなんであれ恩ある友人を切り捨てるなんて選択をしたモノなら俺は俺を許せないだろうから。

いずれにしろ、選択肢にもならない戯言だ。

 

「それでも、ついつい考えてしまうネタではあるんだよなぁ…」

 

『身軽に成りたい』と、思うのは人の性でしか無い。

いや、男の本能か?何はともあれ、誰かに束縛されるよりも独身で居たいと願う輩はそこそこ居る話ではある。

多分、そういうノリだ。

だからと言って、現在進行系で美愛という存在が煩わしいのは言うまでもない。どうでも良い事をネチネチと愚痴って来る輩ってウザいもんな?同じ拠点に居るからから、顔を合わせる度に『何かして欲しい事はあるか?』と問うて来るのがとても面倒臭い。

とりあえず、『間に合っている』とは答えているが……いったい、何処のストーカーだ!?段々、目障りになって来るんだが!?

 

「そんな訳で、何とかしてくれないか?」

 

「どんな訳だ!?まあ、気持ちはわからないでも無いが……本当にどうでも良いのか?」

 

「お前もしつこいな?だから、どうでも良いって言ってるだろう?そもそも、生前の話なんてほじくり返されても困るだけなんだよ。なんせ、俺は……『今』を生きる輩なんでな!!」

 

「……変わったなぉ?いや、成長したと言うべきか……お前に取って、この転生は有意義なモノになったんだろうな?」

 

「おぅよ!つーか、倍の時間を掛けなきゃ成長も出来ないってどんだけやねん!?って思うけどな?」

 

「確かに…とは言え、俺や美愛は成長した様に思えないけどな?」

 

「そりゃ、オリジナル(魂)とインスタントが融合したと言っても性質は引き継ぎだ。プラスされるとは言え、そこまで大きな振れ幅という訳でも無いから第三者に確認して貰わねーと成長しているかわからねぇよ。ま、俺に言わせると元々のスペックが高いから成長していても今一要領を得ないってだけだと思うぜ?」

 

生前、あれだけ馬鹿の尻拭いをして来た亮の事だ。

己の自己分析なんて、多少できたとしても正確な分析は出来ないだろうと思っていた。なんせ、何時だってコイツは『大した事じゃない』と謙虚な姿勢を崩さなかったからな?だから、不思議に思ってはいたんだ。なんで、アレだけの事をして置いてこの態度なんだろうか……と。

多分、コイツはアレを本気で()()()()()()()()と思っていたんだろう。その上で、己の能力を分析してやがるから話がややっこしくなる。

 

「まあ、お前は『普通人』なんだろうけど……」

 

「え?いや、アレくらい普通だろう?」

 

ハハハ……アレで、それが『普通』だと言うのか。

つか、お前が『普通』なら俺等が怯える必要は無いんだよ!というかだな、見た目美少女なお前の妹を誰も嫁にしなかった理由がかわかるか?美愛を嫁にしたら、自動的にお前が己の義理の兄になるからだ。

そうしたく無い奴が多かったから、美愛が行き遅れになったんだぞ?全ては、お前のスペックが高過ぎてはビビっていたんだよ!

 

「美愛も浮かばれないな……お前みたいな兄が居て……」

 

「あ゛あ゛ん!?どういう意味だぁ!?」

 

「お前が、己の能力を正確に分析出来ていれば美愛が行き遅れになる事も無かったのにな?って話だよ。ある意味、お前のスペックって鋭過ぎる刃みたいなモノだからなぁ?」

 

「はあ?ちゃんと、分析できていると思うんだが……」

 

「出来てないから、誰も美愛に近寄らなかったんだよ……」

 

「でも、お前等だって似た様な事が出来るじゃ無いか?」

 

「……はあぁぁぁぁ。やっぱり、お前は自己分析できてないよ」

 

確かに、俺等もコイツと似た様な事をやった事がある。

但し、語弊があるので言って置くが()()()()になってやってただけだからな?『一か八か』とか、『九死に一生』レベルの極めて余裕の無い命懸けの特攻だった。

でも、それを難なく何度でもやれるコイツは間違い無くとんでもスペックである事は言うまでもない。一応、俺も参加した事があるけど……アレは、数人掛かりで完全処理までかなりの時間を要した。それをコイツは、たった一人で一週間も掛けずに処理出来るヤバい奴だ。

 

「全然違うから。お前は、超優秀なんだよ……」

 

とは言え、言葉だけではコイツを納得させる事が難しいのは最初の人生で良く知っている。そんな、自己評価超低値な馬鹿に手っ取り早く己の能力を理解させる方法は無いものか?等と、視線を師範代に向けるがアッサリ首を横に振られた。まあ、【組織】で行われている試験や模擬戦に参加させれば何とかなりそうではあるけど……その為の知識が、まだ抜けている状態だから無理なのはわかっている。だからと言って、俺と模擬戦をした所でこちらが勝つのは間違い無い。さて、どうしたものか……。

 

「この馬鹿に、自己評価を改めさせる方法はありますか?」

 

「そうですね……では、銀河さんに聞いてみればどうでしょう?」

 

「銀河さんに?」

 

「ウム。あの者なれば、面白い方法で調べてくれるやも知れぬ」

 

そう言われてみれば、何時だってあの女剣士の前に銀河さんがこちらの状態を調べていた様な?成程、女剣士さんの超技術に目が行きがちだけど確かに銀河さんも有能な人であるな。

 

「ついでに、兄様も視て貰うと良い」

 

「そうですね。我々では、細かな所までは測り切れませんから一度視て貰った方が良いかも知れません」

 

「で、その後は……あの女剣士に、ボコボコにされろ、と?」

 

「「フフフ……」」

 

まあ、良いけど。つか、あんな化け物に勝てる訳が無いから軽く本気でお試し程度の模擬戦をするだけでしかない。その後に、簡単な試験でもして貰えれば俺の知識がどうなっているのかもわかるだろう。という訳で、俺達は一度最強の女剣士さんが居る農業区へ行く事となった。

因みに、有栖川はバイトがあるので不参加。

 

 

 

……………………。

 

 

 

農業区/魔導・剣道場の庵

馬鹿の自己評価を改めさせる為、最強の女剣士の元に訪れるとそこにSAO組が居た。と言っても、ブラック・ジョニーとか赤目のザザとかPohが鍛錬をしている所だったけど。つか、あの三人……どこか晴れやかな顔付きになってませんか?てか、Pohがメッチャギラギラした目で女剣士さんと殺り合っていらっしゃるんですが……大丈夫?

 

「他所見!」

 

「ゲフッ!?」

 

うわぁ……Pohが、割と簡単にフッ飛ばされて何メートルも跳んで行ったんですが!?それを見ていた他の二人が、引き攣った様な苦笑いになって飛んで行くPohを眺めている。というか、諦め眼で放心しているのか?いずれにしろ、前よりかは強くなったみたいに見えるので真面目に彼等の扱きを受け入れている模様。

 

「だああぁぁぁぁ!クソッタレェ!!邪魔すんじゃねぇよ!?」

 

「うわ、八つ当たりかよ……」

 

「良い所だったのによぉ……」

 

やれやれ、という様な感じで立ち上がったPohはニコやかな顔付きでこちらにやって来る。というか、誰?コイツ……これが、あの殺人鬼の末路ですか!?まあ、【組織】実力さえあれば楽園みたいな場所だから彼等に取っては面白い場所になるのかな?

 

「……楽しそうだな?」

 

「あん?……そりゃ、ここは最高の場所だぜ?」

 

「日本人は、殺したい放題だから?」

 

「……テメェ、どこかで会ったか?」

 

あ?俺、超忘れられてます?

 

「まあ良い。俺は今、最高に気分が良いからな!」

 

「あっちの二人は、そうでも無いみたいだけど?」

 

「ありゃぁ、専門じゃねぇからだよ。ジョニーは、レンキンジュツ?だか何だかの時間になったら喜々としてやがるし、ザザはザザで毎日走り回っていやがるよ!」

 

「あー……成程。今日は、これで上がりかい?」

 

「おう。この後、バイトもあるからよ!」

 

へぇ?というか、Pohが『バイト』とか言ってるのが超不思議な光景なんだけど?いやー、変わる奴は変わるもんだな?等と思いつつ、フッ飛ばされた距離を戻って行くPohを見送って俺達は銀河さんの元へと進む。というか、ジョニーはわかるとしてザザが走り回ってんのってなんで?身体が、弱かったから?心境が不明過ぎて、訳わからんのですが!?ジョギング?

 

「なんつーか、馴染み捲ってんな?」

 

「記憶があっても、色んな柵から解放されたからだろ?」

 

特にPohに至っては、そう成にして成った子どもでしか無いけれど。自ら悪の道に、飛び込んで行った辺り同情の余地は無いんだけど……周囲の人間さえ、マトモであるならばそうならなかったであろう物語のアイツに少し同情してしまう。そりゃ、自業自得な面もあるんだぜ?そんなドン底人生でも、師匠みたいに真っ直ぐ?生きた人も居るんだから何とも言えないんだよなぁ?ただ、親に殺され掛けなかっただけマシなんじゃない?

 

「……無関心、よりかは良いのか?良くわからないな…」

 

博愛主義者になれとは言わんけど、流石に生まれて来た子どもに憎しみを注いで育てる親と魔力持ちだからと殺そうとする親。はてさて、どっちが最悪かは生まれて来た子どもにしかわからない。かくして、Pohは父親への憎しみから日系人を逆恨み……アジア人の中でも、日本人を酷く憎みより多くのプレイヤーを殺す為にSAOに参加を果たす。

ぶっちゃけ、父親を憎むなら父親を殺せよと思わずにはいられなかった。

師匠はというと、真向から元凶である親と対立して殺し合いに発展。最終的に、恋人や友人達を親に殺されて全て失ったというんだから酷いモノである。これだけを見るなら、第三者に八つ当たりしたPohが完全に頭イカれてるんだけど……実親と、殺し合いをした師匠もまた頭おかしいのでどっちが上だとかは言えない。もしかしたら、上位互換?とも思ったけど……なんか違う。

 

――だって、どっちらも酷い人生じゃないか……。

 

若干、Pohの方が何処にでもありそうな話ではあるんだぜ?まあ、移植手術の為のパーツ扱いではあるけれど……それを除けば、何処にでも居る不幸な子どもじゃないか!

ただ、何故元凶や原因を攻撃しなかったのか?という疑問は残るけどな。なにはともあれ、そんな現世を騒がせた奴等が今じゃ大真面目?に鍛錬へ参加しているっていうのもおかしな話だけど……これはこれで良っか。

そう、思える程度には馴染んでいる様だった。

後で、Pohを生み出した元凶である父親とその息子を【組織】が探し出して復讐の舞台を用意したと聞くまでは。まあ、師匠もやってた事だし世界情勢に関わって無ければ【組織】も寛容だっまという事だ。それに、だ。Pohを生んだ事で、ケチが付いた彼等は放って置いても破滅するだけの存在だったみたいだし?

まあ、それなりの経済力があった。けれど、別に大富豪と言う訳でも無い中級家庭。そこそこ、裕福だったとしてもちょっとした事件で崩壊する程度の集りだ。例えば、ヴァサゴの存在を知ったヴァサゴが生まれる原因によって家庭崩壊しちゃっても致し方無い。つか、己に移植をする為だけに生まれたヴァサゴの事を『倫理感に抵触する』とチクった【組織】の奴等も鬼畜である。というか、そこまで干渉しても良いの?

 

「問題ありません」

 

「さいでっか……」

 

サクッと、人の考えを読む師範代に慄きながら前を向くと浅上兄妹が目を剥いて驚いていた。そう言えば、SAO組の事話したかな?話した記憶が、無い様なある様な?まあ、驚いて居るから話してないんだろう。それに、俺が話さなくても【組織】の奴等が話すだろうから放置でも構わない。

 

「おい!今の、ラフコフの奴等じゃねぇのか!?」

 

「まあ、そうだな……」

 

「そうだなって……アイツ等、殺人鬼のサイコパスだぞ!?」

 

「殺人鬼って言うか、ただのクズじゃね?」

 

「……頭イカれてる野郎だろ!?」

 

「この【組織】に頭のイカれてない奴が居ないとでも?」

 

「サイコパスも、普通に居ますし……」

 

「余り、真面目が過ぎると呑まれるぜ?」

 

「……………………」

 

そもそも、正義を成す為に悪を名乗った挙げ句に頭のイカれた事をやり捲っている奴等がマトモな訳が無いだろうに。行為の結果が、どれだけ正義ッポクてもやってる事が悪なら【組織】は間違い無く【悪】でしか無い。

例え、法律が金持ちや神々の良い様に作られているとしても【組織】がやっている事は関係なく【悪】である。

でも、それを無視して本質を見抜かないのは馬鹿のする事だ。だからこそ、Pohはここが気に入ったんだろう。

 

「諦めろ。ここは、そういう場所だ。そこに保護されて、所属したのはお前等だろう?良く考えろって言ったのに衝動的に所属を決めるから後悔する……」

 

師匠を待って、師匠のグループに入っていればそんな後悔も無かっただろうに……全く、有能な癖に心配性なんだから。とは言え、Pohが日本人を殺したいっていう衝動持ちなのはわかっているから亮の心配もわからないではない。

だが、ウチの幼馴染み達の容姿を考えるとそこまで心配する必要も無いと思われた。何故なら、どいつもこいつも顔立ちは日本人でありながら髪色や目色が明らかに日本人のソレではないからだ。皆、転生する際にどこかしら違う色が入ってしまっている。ぶっちゃけ、超カラフルなんだよ。だから、自己申告しない限りは日本人に見えないってのが結論でしか無い。俺も、見た目はギルガメッシュだしなぁ?

 

「てか、俺もお前も祖国の色とかけ離れて居るんだが……それでも、まだ心配か?自己申告しない限りは、殺されないと思うぞ?」

 

「…………あ?ああ……そう言えば、カラフルだったな……」

 

「これは、流石に見た目で判断する事はできなさそう……」

 

「そう言えば、そうだったね。忘れてたよ……」

 

そりゃ、銀髪だったり赤かったり様々な色を抱える集団が日本人だなんて自己申告しない限りは絶対わからないレベルの容姿である。ワンちゃん、黒々なのが一人居るには居るけど……今は、ここに居ないし?ソイツ以外の奴は、皆カラフルだから問題ない。

 

「で、まだ何か問題が?」

 

「ただの勘違いでした……」

 

「まあ、原作はアレだったけど……今はもう、関係ないんじゃない?あそこにいる二人も、日本人だった訳だし?」

 

アイツ等とツルンでる時点で、日本人への殺意は薄れたんだと思われる(勘違い)。とは言え、アイツがイカれたクズである事は間違い無いので心配なら人間である三桜や白亜を外に出さなければ良い。有栖川達は、《神殺し》に転生したと聞いた訳では無いけど……亮達の反応を見るに転生したんだと思われる。だが、確実では無いので今の内に聞いて置くべきだろう。

 

「そう言えば、有栖川達は《神殺し》に転生したのか?」

 

「ん?……そう言えば、報告はしてなかったっけ?もちろん、アイツ等も《神殺し》に転生してるぞ?」

 

「なんで?理由は?」

 

「理由、必要か?まあ、聞くんだから必要なんだろうな。だが、言って置くけどマトモな理由じゃ無いぞ?ハッキリ言うと、実物大のアルトア○ゼン・リーゼに乗る為と聞いている」

 

「……はぁ!?アイツ、馬鹿なのか!?」

 

「馬鹿なんだよ。一応、反対はしたぞ?でも、人間のままじゃ乗れないから仕方がないとか何とか……他にも、理由を上げてたけどしょーもない話だったよ。と言うか、下ネタだった」

 

「下ネタ?どうせ、息子がデカくなるとかそう言う話だろう?確か、サイズを弄れるんだっけ?使う予定もねぇのに良くそんな気になれたな?で、リーゼには乗れたのか?」

 

「発進直後、レッドアウトで意識を失ったそうだ」

 

そう言えば、師匠もア○トに乗る時は気を付けろとか言ってた様な?アレは、そういう意味での話だったのか。まあ、原作でも似た様な話をしていたからかなりキツいんだろう。

 

「高々、それだけの為に《神殺し》化するか?」

 

「でも、成っちまったモノは致し方無し、だ」

 

「まあ、良いけど……さて、銀河さんも来たみたいだし……そろそろ、お前等の実力を測って頂こうじゃないか!!」

 

銀河さんが、とても忙しそうに走り回っていたので俺達は黙って待っていた。もちろん、アポイントは取ってあったから無視される事も無いし?ただ、予約時間は決められていなかったのでそれだけが少し不安だった。でも、それ程待っていた間隔も無いので調度良い感じだ。それに、気になっていた事も知れたしなぁ?

 

「お待たせ。えっと、君達は……能力計測で良かったのかな?」

 

「ええ、そうですが……忙しそうですね?」

 

「午前中は、だいたいこんなものだよ。じゃ、身体能力の確認から……その後で、模擬戦をしてペーパーテストと行こうか?」

 

「はい。お願いします!」

 

「ついでに、神崎くんもやろうか?」

 

「良いんですか?」

 

「まあ、ペーパーテストだけだけどね。流石に、身体能力や模擬戦は必要無いからね。というか、何度模擬戦をしたと思う?」

 

毎回、【組織】に来る度に何かとお世話になっているので俺のデータはそれなりに集められているらしい。ただ、知識の方はまだ確認されていないので、そっちはペーパーテストを受けて欲しいとのこと。なので、俺だけはここで幼馴染み達とは別行動になる。

 

「じゃ、俺は座学部屋に行けば良いんですね?」

 

「ああ。そっちに、リュウが居るから彼から試験用紙を貰ってくれ。それと、もし規定数値に達していた場合は資格修得もありえるからシッカリやれよ?」

 

「え!?資格って、何のですか!?」

 

「とりあえず、初期に取るべき資格を幾つか用意したから」

 

「マジですか!?聞いて無いんですけど!?」

 

「まあ、モノは試しにってくらいのモノだから気にしない気にしない(笑)。じゃ、頑張ってね?」

 

言って、銀河さんは亮達を連れて行ってしまった。マジか……まさか、このタイミングで資格試験を受ける事になろうとは思わなかったよ。つか、何の資格試験を受ける事になるんだろうな?

そんな訳で、俺は奥に居るリュウ(苦労人1)さんから試験用の問題用紙を受け取り机に向かった。さてはて、解ける問題はあるかな?試験準備なんてしてないから、かなり不安でしか無いけど。

とりあえず、解ける分だけ解いて進めて行こう。

 

 

 

 

……………………

 

 

 

……………………

 

 

 

……………………。 

 

 

 

 

結論から言うと、俺は二つの資格を得た。

得た資格は、世界から世界へと《時渡り》出来るって資格と《時渡り》で行った世界に長期間滞在出来るっていう資格だ。と言うか、これらは既に出来ているので問題ないと思うのだが?どうなっているんですかねぇ?つか、コレ必要?

 

「必要だよ。まあ、君は資格を得る前にそれをやって居るけど本来は資格を得てからやるべき事だからね?」

 

そもそも、俺にその資格が無かったとしても師匠が持って居るから滞在は出来るし、俺だけになったとしても使い魔が居れば関係ない話だったりする。それでも、有ると無いとではかなり違うらしい。そうんな訳で、《時渡り》と《滞在》の資格を得ました。

 

「既に出来ている事を、改めて得ただけの試験でした……」

 

「そう、肩を落とさないで下さい。これも、必須資格なんですから。独り立ちには、必要でしょ?」

 

「独り立ちする気は無いんですが……まあ、良いです」

 

こっちの目標からして、独立する事は無い予定ではあるけれど、個人で依頼をこなす事はありそうなので良しとする。無いよりかは、マシだからな?と言うか、ちょっと前に自分のハーレムを作る為に一人で活動してた時があったけど……あの時は、使い魔が居たから出来た事だったんだな?普通に、護衛だと思ってたわ。

まさか、資格の代わりとか思わんでしょ?

 

「それで、他の奴等は?どうなりました?」

 

「一応、今はペーパー試験を開始した所ですね。ただ、身体能力に関しては……一人、壊滅的な方が居まして……」

 

「ま、わかってた事だけど……こうやって聞くと、あの運動音痴はまだ改善されて無かったんだな……」

 

浅上兄妹の妹は、それはそれは壊滅的な運動音痴である。ただ、その運動音痴が発動するには条件があって極一般的な運動なら問題ないのだけれど……その条件に当て嵌まる運動は、何をやっても駄目だった。その条件と言うのは、『タイミングを測る』系統の運動が駄目駄目なのである。例えば、歩幅を一定にしてバーを飛び越えて走る競技とか?そういうのが、壊滅的だった。私生活では、そういう機会が無かった事もあって問題にもならなかったけど美愛はソレを苦手としていた。

 

「知っていたんですね?」

 

「知ってはいましたが……アレ、治らないんですよ」

 

改善できるモノなら、生前に改善させようとするに決まっているだろう。でも、あのタイミングを測る系の競技を抜けば十分優秀な選手だったので問題に成らなかった。

それが、イケなかったんだろうな?

 

 

 

 

 




能力測定とあるが、体力測定みたいなモノだと思ってくれ。メンバーは、浅上兄妹と遠藤蒼炎と霧島白亜の5人とプラスα。蒼炎が、無口なので会話に参加はしませんが居ます。と言うか、有栖川は大騒ぎするタイプで蒼炎が無口タイプだったりします。結果、原作と違ってリーゼに口煩い奴が乗りヴァイスに無口キャラが乗っているという不可思議。こればっかりは、作られたキャラが悪いんでしょうね?作り込んでいく内にそうなったとしか言い様がない。

そして、美愛が運動音痴というオチ。まあ、軽度だけれど……タイミングを測る系の競技が苦手だという事になりました。というか、走り幅跳びもそうですがハードルなんかは特に不可能なヤツじゃないですか!高々、ハードルとハードルの間をたった三歩で走って飛べとか無理に決まっている。アレは、出来る人しか出来ないモノだ。脚の長い人とか、陸上競技に人生を賭けてる人にしか無理だと思われる。作者は、そのタイミングを取るのが出来なかった人。どうしても、四歩目で飛ぶっていう愚行を犯しちゃうゆだよ!!三歩なのに飛ぶ為の四歩目が……歩数が、どうしても合わないというか……ハードルまで、届かないっていうオチ。

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