絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~ 作:葉月華杏
Re:
「まさか、元は工ロゲーだったとは……」
「それが、巡り巡ってバトルモノに――って、わかるかーい!?」
その気持ちは、良くわかる。俺も、何でエ口ゲーがこんな手に汗を握るバトルモノになったのかと思ったさ。
しかも、なのはなんてクロノと添い遂げるんだぜ?
それが、現状では一番近いのがユーノとかありえんだろう?まあ、原作的に言えばの話だけれど。
「それで、その工口ゲーの設定が生きてるとどうなるんだ?」
言われて、俺は《神速》を発動させ転生者達の背後に回る。とは言っても、一旦離れて背後に回っただけの簡単なモノ。流石に、《縮地》とかは使っていない……というか使えない。アレは、長距離専用の移動術だから短距離では今一なんだよなぁ。
なので、室内で使えるのは《瞬動術》くらいなモノだ。
「こういう事が出来る様になる訳だ」
「ひょえ!?え、え!?ちょ、消えたんですが!?」
「……え?マジで、これが《神速》!?ちょ、捉えられなかったんですけど!?嘘だろ!?こんなん出来る人間がおるんか!?」
「因みに、JS事件前には出来る様になってたともw」
「…………マジか……」
とは言ったものの、俺がコレを習得した理由は師匠のスパルタ特訓が原因だったりする。それまでは、慢心王に恥じないギルガメッシュの能力に胡座を掻いた馬鹿だったからなぁ(遠目)。マジで、師匠には感謝しかない。つか、お前等体力作りとか頑張ってるか?
「今は、《閃き》も可能だぞ?ああ。《閃き》っていうのは、《神速》状態から更に《神速》を発動させられれば出来るヤッバいヤツだ。世界が、灰色に見える様になるぞ?」
「ちょっと待て!おま、お前、人間やめたんか!?」
あ。ここ、ネタ入れられる!!
「フッ……いつ、俺が人間だと錯覚していた?」
「ちょ!?マジで?マジで、人間やないんか!?」
「一応、ネタじゃなくてガチもんの不老不死ですが?殺ってみるか?まあ、閲覧注意、グロ注意、18禁だけど……」
「うーーん。考える時間を下さい」
元消防士が、腕を組んで悩み始めた。
こういう所は、好感度高い。
もし、ここで考え無しな発言が出ると萎えるからなぁ?
「つか、ゾンビ耐性ってあるか?」
「お?バイオ○ザードか?もちろん、耐性あるぞ!!」
『ながらスマホ』が、何故か率先して答えて来る。けれど、コイツは単純思考の奴なのかも知れない。もしくは、脳筋と呼ばれる馬鹿。というか、全く考えて喋ってないな?
「じゃ、夏場長時間放置されて腐臭を放つ魚とか大丈夫か?」
「…………いや、無理だけど……それが、何かあるのか?」
はい、ゾンビ耐性(嗅覚&味覚)がありませんでしたw。
「…………あ!?そ、そうか。映像だけじゃ得られないモノがあるんだな?因みに、俺は無理だと思われる……」
そして、元消防士が気が付く。良くできました!!
そう。そうなんだよね!誰も彼もが、バイオ○ザード見てるからってゾンビ耐性があると思ってるんだけど……実際のゾンビを前にしたら、その見た目以上の腐臭にドン引きするんだよ!更には、下手をすると迫る危機を前に余計な行動に出る馬鹿も現れる可能性がある。
「何言ってんだ?問題無いだろう?じゃ、チャッチャと殺っちゃいますか!!非殺傷設定使わなければ、多分イケるだろう」
ほぼ、間違いなく『ながらスマホ』で死んだ馬鹿は迫る危機を前に死に至る選択をする馬鹿だな。絶対、真っ先に死ぬタイプ。
「止めろ!つか、もっと良く考えるんだ!!」
「んだよぉ?てか、何を考えろって言うんだ……」
「お前、事故とかで内蔵を撒き散らしている動物の死体とか大丈夫な奴なのかよ!?アレが駄目なら、止めといた方が良いぞ!!」
「はぁん?」
「ああ!?そ、そういう事か!!すまん。俺も、無理っポイ!!」
はい、元爺も気が付きました。そして、ゾンビ耐性があるとか言っていたけど前言撤回し元消防士の意見に賛成する。
「はぁ?今、ゾンビ耐性があるって……」
「それは、音と映像だけの耐性だろう!?実際の臭いや、触った感じとかは含まれないじゃ無いか!だからこそ、夏場の長時間放置された魚とか事故でグチャグチャになった遺体の話が出たんだろうがよ!?」
「???…………、…………!?…………!!」
流石にそこまで説明されれば、察しの悪い奴でも気が付くらしい。
漸く、顔色を変えた『ながらスマホ』がちょっと怯えた様子でこちらを見た。いや、強制する気はないからな!?
「それで、どうするよ?」
「あー……んー……見たい気はするんだけど、ちょっと、ムリ、かなぁ?つか、腐った魚が駄目です。遠巻きになら、グチャグチャなのは大丈夫だけど……」
等と、言ってるけど……コイツ、車に撥ねられた挙げ句に病院へ担ぎ込まれたんですよね?下手に、爆散姿を見せたら自分が撥ねられた瞬間の事を思い出してトラウマになるんじゃね?俗に、P.T.S.D.とか言う病気を発症しそうなので避けたかった事ではある。
当人が、ソレを拒否っているのでこれ以上のツッコミは無しとした。つか、余計な事はしない方が良い。それに、師匠が猫みたいな目でこっちをジッと見てるのでちょっと怖い。
「な、なにもしませんよ?」
「…………賢明な判断だ。特に、あのスマホ君より消防士の方がヤバいと思うぞ?お前が、爆散していたらきっと思い出していただろうからな。自分が、瓦礫に押し潰された記憶を……」
「ウゲッ!?そっちッスか!?」
というか、師匠には元消防士が辿った過去が見えている?
まさか、【真実の瞳】の力を強めたのか!?そんな事をしたら、一時的な失明をすると聞いているのだが……ちょっと、何やってんッスか!?その考えに行き着いて、師匠を咎めようとすると。
「大丈夫だ。別に、強化した訳じゃ無い。奴の想いが強過ぎて、強制的に視えただけだ。余程、無念だったんだろうな……」
どうやら、元消防士の災害に対する無念が師匠にソレを視せただけだったらしい。しかし、そんな念の強さで【真実の瞳】に訴え掛ける程に彼は後悔をしていると言うのか?なら、何故この時代に転生したんだ?この時間軸では、その後悔を晴らす様な場面は巡って来ない。もしかして、奴の心を癒やすのが目的とか?
「それは無い。物語の世界に転生させられる転生者は、その世界を開ける為の鍵でしか無いんだ。そういう理由なら、地獄の担当だと言っただろう?まあ、犯罪者で無い限りは、だが……」
「はい!質問。今、聞こえた話って本当ですか?」
「聞き耳立てていたのか!?つか、どれだ?」
「神様転生が、生前の癒やしじゃ無いって話です!!」
「ああ。チート能力を得たから、自分達を癒やす為の転生かと思った訳か……つーかよ?この転生が、神々の娯楽だと言わなかったか?そりゃ、一石投じて二丁得られたら最高だけど……」
「成程。この転生で、転生させられた方にも何かしらの益があると思ったんだな?だが、残念。そういうのは、一切無いと断言しておこう。君達は、神々の玩具に過ぎない」
「うへぇ……夢も希望もねぇのかよ……」
こうして、改心していく転生者に何となく不満を募らせる俺が居る。そこは、己の欲望を叶える為に暴走する場面だろう?なんで、そんな素直に他人の言葉を受け入れているんだよ!?だから、思わずポロッと本音が溢れてしまった。
「だから、さぁ……どこぞの踏み台の如く、『そんな事は、関係ねぇ!』とか言いながら敵対してくれても良いのよ?」
「は?なんでさ!?」
「いや、だから……『君達は、騙されて居たんだ!』と言われて素直に受け入れなくても良いって話さ。良くあるだろう?自分達の目的の為に、周囲の意見を聞かず己の道を突き進む奴……」
「それ、自滅パターン……」
「まあ、そうなんだけれど……なんで、どいつもこいつも素直に師匠の言葉を受け入れて改心するのかねぇ?」
「そりゃ、誰だって自滅したい訳じゃ無いからだろう?」
わかる。わかるんだけど、説得する側に対する不信感を持って欲しいというか……こう、欲望が叶わないと知った瞬間の憤りを八つ当たって欲しいというか?そりゃ、楽なのは良いんだけどさぁ。
それでも、素直過ぎるっていうのは不満に感じる時があるんだ。
「絶対的に、己の欲望を叶えるんだ!!っていう、気合の入った転生者とか居ないかなぁ?」
「ああ。何となく、言いたい事はわかった。だが、その不満を俺達に求めるんじゃねぇよ!?てか、説得が楽なのは良い事だろう?一体、何を不満に思ってるんだ!?」
「つか、今の話を聞いて目的の為に自滅の道を突き進むのはちょっと……てか、自分の人生を投げ売るとか無理でしょ?」
「つい先日まで、投げ売り状態だった訳だが……それに関して、何か言いたい事はあるかね?ヴィヴィ達を『俺嫁』と称し追い回していたんだろう?それについては、どう説明してくれるんだ?」
「「「……………………」」」
瞬間、転生者達が黙り込み視線を逸らす。何なら、背後に居る人達の方を見てくれても良いのよ?まあ、今は気まずくって当人達の顔すら見られないだろうけど。ねぇねぇ、今どんな気持ち?
「黒歴史ですね!わかります。顔を会わせる度に、その時の話をほじくり返されるんだぜ?良かったな?」
「「「NOoooooooooo!!!」」」
いつ、誰が、どこで、何を言って、何をしたか等を延々と親や親戚に語られるあの苦痛時間。特に、長期休みや年末年始の親類の集まりで子供の頃の話が盛り上がると始まるアレが嫌だった。
何故、今になってから幼い頃の話を蒸し返して酒の肴にするのか……とても、嫌な風習である。それが、転生してもヒロイン達との集まりで蒸し返される地獄。特に、黒歴史を掘り返された時の何とも言えない感情は本当に勘弁して欲しかった。
「まあ、俺も覚えがあるからなぁ……」
最終的には、それ程多くの黒歴史を残さなかったので弄られる事は少なかったが……アレは、本当に辛い時間だった。
「これまで通りに生きるのであれば、然程辛くは無いんだろうけど……もし、生き方を変えるのであれば出来るだけ黒歴史の乱立は避ける様にするが良い……」
「年長者からのアドバイス、全力で受け入れさせて頂きます」
「つか、覚えはあるんじゃないか?生前の親類縁者の集まりで、幼い頃の話を何度も掘り返された事とか無かった?」
「…………アレかぁ!?アレは!確かに辛かったッス」
「アレなぁ……俺は、サッサと酒飲んで寝てたよ」
「おお!そんな回避方法が……って、未成年でした」
「特に、やらかした過去があると地獄の始まりだった」
「男は、やんちゃな奴が多いから精神が全力で死ぬ!!むしろ、殺される勢いで……泣かされるよな?」
「しかも、当人が覚えてないヤツを始められると逃げられないしなぁ?最終的に、『お前の話だよ』って言われて判明する悪夢」
「因みに、俺は覚えて無かったけど巨乳なお姉さんに突撃しまくるお子様だったらしい。まあ、わからないでもない……」
「欲望に忠実だったんだな?ま、子供なんて理性のない獣みたいなモノだからな。本能に忠実だったんだろう」
子供の頃なんて、周囲にそんな巨乳なお姉さんなんて居なかったわ。つか、俺の場合は周囲の奴等が濃過ぎでそんな話が持ち上がる事は無かった。それでも、事細かいネタを持ち出されては嫌々な気分にさせられていたのを覚えている。ただし、中学以降は馬鹿共との絡みがとんでもなさ過ぎて他の思い出が霞んだけど。
「俺の場合は、幼馴染にとんでもない馬鹿が居たんでソイツを生け贄にする事が多かったよ」
「へぇ……幼馴染を売って回避してたんだ?」
「そりゃ、マフィアのボスの女に手を出して銃撃戦に巻き込まれたとか言い出したら切りが無いからなぁ」
「「「ふぁ!?ちょ、それ、詳しく!!」」」
「いやな、俺の幼馴染に藤山雪って奴が居るんだけど……」
そんな感じで、嘗て俺が巻き込まれた糞みたいな銃撃戦の話を聞かせてやったらメッチャ食い付いて来やがった。まあ、普通に生活していれば絶対巻き込まれる事の無い話だから盛り上がる。
他にも、幾つか俺が面白かったと感じた話もしてやったのでそれなりに有意義な時間を過ごせたんじゃ無いか?でなければ、色々と面倒な説明を自身で行わなければならないと言う苦行が始まっていただろうからな。だから、転生者については俺が引き受けた。
誰だって、生前の年齢バレをした後でヒロイン達と話をしたいとは思わない。下手なツッコミを入れられると爆死しそうだからな。
「なんだよ。メチャクチャ、波乱万丈な人生送っているじゃねぇか……てか、マフィアのボスが出て来る人生とか……」
「なんて、ドラマティック!実際、体験した方は大変なんだろうけど……それでも、憧れるぜ……」
「それなのに、何故この世界に?」
「生前から、神の玩具ですが……何か?」
「神の玩具?生前から!?マジで!?」
「成程。だから、そんなドラマティックな人生を……」
「お前、何したの!?つか、もっと前の記憶は!?」
「……実は、俺には『神の妾』になる予定の幼馴染が居たんだ」
「「「神様のめ、妾ぇ!?」」」
とりあえず、転生者共の反応が良いのでちょっとだけ突っ込んだ話をしてみた。とは言っても、翼の事は伝えず師匠から聞かされた【カタログ】とか、それに掲載されているアバター等を紹介。
「想像の斜め上の遥か彼方だった!!」
「使い捨てなんだよな?何様やねん!って、神様か……」
「魂は、不正で手に入れるしかないのか……犯罪なんだ……」
「中には、お前等みたいな魂を入れて……その反応を見て、愉しむ輩も居るらしい。良かったな?転生で……。因みに、人権云々は肉体があってこそだから魂だけでは意味ないぞ?」
「「「うげぇ!?」」」
そういう話をしているから、神様に対する株が暴落するのは当然の摂理だった。ぶっちゃけ、自分を転生させてくれた神様に感謝をしていた転生者はこの話を聞いて感謝を捧げていた神様へ罵詈雑言を言い始める始末。その程度じゃ、神々には届かぬぞ?
「《神殺し》の断罪待ち、お疲れ様です!!って言ってやれ。多分、下手な罵詈雑言よりこっちの方が聞くと思うぞ?」
「なにそれ?」
「現在の俺の職業だな。不正行為や娯楽推しで仕事しない神々を断罪して回るお仕事です。楽しいぞ?今まで散々、玩具にされてたから取り締まる事に力も入るしなぁ?」
「うわぁ……それ、ただの逆恨みなのでは!?」
「そうとも言うが、転生被害者には有り難い存在だぞ?なんせ、デメリット特典を排除してくれるんだからなぁ?まあ、その代償として神様特典が一つになるけど……」
「…………削除する特典は、こっちが選ぶんだよね?それ、デメリットになるの?」
「世界情勢を常に改変する系の能力は問答無用で削除するからデメリットだな。それ以外なら、問題無いぞ?」
「世界を改変する系の特典かぁ……個人なら問題無し?」
「そうだな。だが、御都合主義はアウト。アレは、常に世界を自分の願う通りに改変し続ける系の特典になるから。逆に、『強運』とか個人のみに働く系の特典ならOK」
「強運が良いなら、豪運とか覇運でも良いって事か……」
「それ、自滅パターンw。拉致られる未来しか思い浮かばない」
「おっと。確かに、拉致られる未来しかねぇわw。多勢に無勢ってヤツだわ。強運くらいが丁度良いのか……」
「なんで?覇運なら、運のみで切り抜けられそうだけど?」
「ながら君は、頭が足りない人なんですね?」
「だなぁ。じゃ、君は24時間365日追い回される人生を送れば良いさ。ちょっとでも目立てば、ハイエナの如く集まって来るのが悪人だからなぁ?因みに、カジノで遊び過ぎると直ぐ見付かるぞ?確か、大口5回も当てたらアウトだっけ?」
「え゛!?たった、5回でアウトなんですか!?」
「そりゃぁ、覇運なんて100パー勝てるからな?」
「下手に、連続で当て様モノなら直ぐに目を付けられるぞ?」
「アイツ等、そういう嗅覚だけは優秀だよな?」
「「うんうん」」
「マジかよ……」
「だから、そこそこが良いんだよ。そこそこが……」
特に、この世界だと管理局が首を突っ込んで来るから下手に捕まって利用されると最終的に管理局預かりになる。管理局預かりになれば、一生を管理局の管理下に置かれて気が付かぬ内に良からぬ企みに参加させられていたりするので面倒臭い。だからこそ、目立たぬ特典選びが求められるのだが大抵の馬鹿は悪目立ちする能力を選んで不自由な人生を送る事になる。ただし、気が付かない奴はトコトン気が付かないんだけどな!
「という訳で、お前等はどの特典を残す予定だ?」
「あー……考える時間を下さい」
「因みに、消さないって場合はどうなります?」
「基本的に、望んだ未来は掴めない。それが、どんな願いでも同じ結末になるだけだ。つまりは、挫折。妥協の日々って感じかな?それで良ければ、そのまま生きて《堕ち神》になると良い」
「…………オチガミってなんですか?」
「口で説明しても良いが、見た方が早いだろうからコレを見ろ!」
そんな流れで、今まで戦って来た《堕ち神》の映像を幾つか見せたら超協力的になった転生者達。まあ、あんな化け物になりたいなんて言う馬鹿は居ないだろうからこうなる事はわかっていた。
ぶっちゃけ、どいつもこいつも超必死に己の今後を考えてる始末。
そして、元消防士と元爺はアッサリ決めてながら君だけが現在も長考中。つか、魅了は切り捨てるのか?
「切り捨てますとも!つか、使えない能力は要らない!!」
「まあ、だよな?なら、何を迷ってんだ?」
「完全記憶能力と、ちょっと訓練したらなんでも直ぐに習得出来る能力をどうしようかと……」
「何、その、チート……」
「あるぇ?完全記憶能力は、ステータスアップと同義じゃ無かったか?師匠、違いましたっけ?」
「ステータスアップと同じ扱いだな……」
「じゃ、完全記憶能力を削除してもう一つは『努力すれば報われる』と交換でw」
「は?なんで、交換になるんですか!?」
「よーし、お前。ちょっと、後ろ見てみ?原作ヒロイン達が、メッチャ怖い顔でこっち見てるぞ?」
「……………………振り返れない……」
まあ、コイツが能力説明をした辺りでマジギレモードだったからな?そりゃ、怖くて振り返れないだろうさ。皆、努力して習得するのが当たり前なのにチート能力でズルしてると聞けばキレますわ。しかも、内容が『ちょっと訓練したら』って舐めてんのか!?って話になるレベルのモノ。そこまで、舐められたら俺でもキレそうなのにコイツと来たらその能力で『俺TUEEE!!』とか言うんだぜ?完全に、努力している方々を馬鹿にしてますよね?
「この場で、『努力嫌ぁ』とか言ったら殺されるぞ?」
「あ、アンタだって、チート能力で楽しんだんじゃねぇのかよ!?なら、同じ穴のムジナだろう!?」
「残念ながら、俺は努力派だよ。じゃなかったら、師匠や師範代に扱かれて無いって!つーか、俺の目標はこの人だぞ?」
言って、師匠を指し示す。瞬間、ヴィヴィオの顔が驚愕へと変化した。ああ、あのヴィヴィオは師匠がどれだけ強いか知っているのか。成程、ならあのネタ通じるんじゃね?
「そう言えば、ウチの師匠ってば別の世界軸で聖王のゆりかごを素手で真っ二つにかち割ってましたぜ?」
「やっぱりぃ!?」
「やっぱりって何だ!?」
つか、ヴィヴィオ……聞き耳立ててたのかよw。
「だって、お兄ちゃんだよ!?絶対、やってるって思ってた!!」
「フムフム。このヴィヴィオは、ちゃんと師匠がどのレベルなのか御存知だったか。まあ、妹なんだから知ってて当然か」
「素手で……」
「聖王のゆりかごを……」
「真っ二つ……完全な化け物じゃねぇか!!」
「いや、ウチの師匠はガチで化け物だから……アルカンシェルも効きません。つか、当人が油断して無ければほぼ無効……」
その割には、良く捕まるし拷問受けているので脅威認識してない模様。まあ、不老不死で殺されても死なないから暇な時は暇潰し扱いで拘束されている事が多いんだよなぁ。お陰で、周囲がメッチャ過剰な程にピリピリするんだけれど。特に、すずかが……。
それでも、忙しい時は完全にスルーするのでそういう輩は障害とすら認識されていない模様。つまり、気に止める存在ですらないと言う事ですか?そうですか。チラ見すらしないからなぁ。
あるぇ?だとしたら、ウチの師匠てばガチで無敵なんじゃ?いやいや、まさかそんな訳……そう言えば、ウチの師匠って高次元精神生命体だったわ。物理的な攻撃は、完全に無効でしたね?
「……………………」
「アレ?いきなり、目が死んだぞ?コイツ……」
「なんか、気が付きたくない事実にでも気が付いたんじゃね?」
「今の話の流れで、気が付きたくない事実って事は……」
「間違いなく、あのチビっ子に関する何かだよな?」
「「「……………………」」」
転生者達が、師匠の事を怯える様な目で見たと思ったらサッと視線を逸らす。その上で、『俺達は何も見なかった』とか言い出したのである程度の事を察したのだと思われた。まあ、この話の流れで気が付かない奴が居たら余程の鈍感という事になるだろう。
そんな、空気が読めない馬鹿はクロノだけで十分なのて俺は彼等を尊重して何も言わなかった。まあ、クロノがとても何かを言いたそうにこちらを見ていたが転生者達が気を利かしてくれて事なきを得る。正気に戻った転生者は、ホントに気が利く良い奴等だ。
「とりあえず、師匠に残したい特典を告げて破棄待ちしててくれるか?虹色の剣が出て来たら、逃げずにジッとしててくれ」
「えっと……それで、怪我をする事ってある?」
「無いな。こう、何かをされた!って感じは無く立体映像が体を突き抜ける感じ?な事をされる程度だ」
「立体映像を突き抜ける……それ、完全に安全じゃないですかー」
「それで怪我したら、こっちの落ち度デスヨネー?」
「馬鹿にされるだけのお話w。はい、かいさーん!!」
それだけを確認した転生者達は、とても協力的でアッサリと師匠のR・Bを受け入れていた。後は、転生者達の内に秘められたモノについてだけれど……アレは、殺し合いをしない限り増える事は無いから放置。例え、現状で殺し合いをしたとしても数十人単位で殺さない限りは《堕ち神》化しないので放って置いても問題にすらならない。まあ、当人もそんな化け物になりたいと思わないだろうから殺し合いなんて事はしないんだろうけど……正当防衛でも、そうなる可能性があるので師匠がどうするのかなぁ?と見てたら【クレッセント・ノヴァ】を馬鹿共に押し当ててた。
――ちょ、それは、勘弁してやって下さい!!
神崎の本音が、ダダ漏れでしたね!まあ、作者もそうなれば面白いなぁ……とは思いますが、現実問題。誰が、そんなバカをやりたがるんですかねぇ?間違い無く、自滅ルートですよ?少しでも、理性があるなら絶対選ばない選択です。そんな事で、第二の人生を棒に振る方がいるなら是非紹介して欲しい所。ぶっちゃけ、主人公になれないとわかった時点でさっさと切り替える人の方が多いと思われる。
誰が、なれないモノに執着して暴走するんですかねぇ?
実際問題、執着した所で手に入らないなら別の方法を考える方が賢いです。それが、わかっていても執着するとなると…何に対してのモノが該当しますかねぇ?
最強?何の最強を目指すんですか?
一番?何の一番ですか?それによって話は変わりますよ?
無敵?人間に生まれた時点で無理ですね。
俺TUEEE!! 想像の域で粋がっていて下さい。
とまぁ…無い物ねだりは、ゴミ箱の中に残留中。つか、無理なモノは無理なんだよ。現実見ろよ?とか言われる類w
小山の大将を気取りたかったら、人の居ない所でやってろ…とか言いそうになる。ぶっちゃけ、双夜でも下から数えた方が早いレベルなんだぜ?まあ、中間辺りだけど。
最強なんてモノになったら、何も無い所に押し込められて一人寂しく暇を持て余すだけだからなぁ?【始まりの魔法使い】みたいにw。そんなもんになりたいとは、なんて奇特な人なんでしょう!!作者は、なりたくないですねw。
それなら、下の中でマッタリしていたい所。強くなれば、それに比例して忙しくなりますからねぇ?誰が、そんなもん望むんだよ?そこそこで、良いんだよ。そこそこで!!っていう自論持ちに最強をススメても意味は無い。
みんな、最強が好きだなぁ…って眺めているだけで良いんだよ。直ぐ、神様になる奴等も居るけど…お?対象化ですか?って思う作者だったりします。因みに、【対象化】っていうのは《神殺し》の対象という意味ですw
誤字・方言あれば報告をお願いします。
m(_ _)m
感想もあれば、お願いします!
いつも、読んでくれてありがとうございます。