絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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四九七話

神崎:

 

 

「チッ……」

 

思わず、舌打ちが出てしまったが、トーマに関しては本当に放って置いて問題無いみたいなので今は俺達に関する話……じゃねぇなぁ?なんだっけ?あ、そっか。ヴィヴィオが、上書きされた事件について転生者が神の洗脳を受けて操られた事に関してだ。

トーマの話が、とても衝撃的で思わず忘れてしまっていたよHAHAHA!全く、年上(見た目)キラーはいつも刺激的だなぁ?というか、またもや両手に花ですか?何で、奴ばかりハーレムルートに入り易いんでしょうね?主人公体質め!!売るぞ!?

各言う自分は、翼一人で十分なので他に宿り木を作る気は一切無いけどな!昔は、あんなにもハーレ厶!ハーレム!って言ってたのに今ではピクリとも心が動かなくなってしまった。

興味が無いと言えば、嘘になるけど実際に自分がその中心に居るというイメージが上手く浮かばない。むしろ、大変そうだなぁ……という、他人事な感想しか出て来ないんだから致し方無い。

 

「つーか、転生者の馬鹿共も良くハーレム、ハーレム!言ってるけど……実際にソレが作れたら、どうする予定なんだろうな?」

 

「は?そんなん、ずっとyひぃ!?何でもありません!!」

 

白亜が、下ネタ的な言葉を口にしようとした瞬間凄まじい殺気が溢れ出しその場の雰囲気が凍る。つい、殺気に反応して振り返ってしまったけれど……OK。俺は、何も見なかった。

 

「――いや、ずっとは無理だろう?養うお金とか、どうするんだよ?管理局に務めているって言ったって限度はあるだろう?」

 

「あー……まぁ、そうね……」

 

実際に働いて、給料を貰って居た身としては三人程度までなら何とかギリギリ養える程度だったと言っておく。流石に、それ以上となると副業をオススメするんだけどな?だが、副業と言っても起動に乗るまでは三人以上は厳しいと言わざるを得ない。

 

「余裕を持ってとなれば、二人くらいが限度だろ?」

 

「……私は、管理局で働いた事が無いからわからないわ」

 

唐突に、白亜が女性的な言葉遣いで話しだしたから驚いたけど……俺は、気が付かなった。そう、何でも無いんだ……ナンデモ。

 

「……そう言えば、結局地球で働き口を探したんだっけ?」

 

「ええ、バニングス家にお世話になったわよ……」

 

最終的に、バニングスお抱えの企業に就職した白亜。それでも、数多くのストーカーに狙われてそれはそれは大変だったと聞いている。まあ、自業自得なので何とも言い難いんだがな?

 

「その給料で、どれだけの人を囲えた?」

 

「ギリギリ、二人が限度ね。神様からの支援金は、燐の借金に消えちゃったからどうにも出来なかったわ……」

 

「リン?ああ!穂波か……あー、買い物依存症に消えたか……」

 

「流石に、腎臓を売るとか言い出したあの子を放って置けないじゃない?だから、それなりに収入もあったし支援金が無くてもなんとかなるって思ったのよ……」

 

「他の奴等は?そっちも、支援金を砕いたのか?」

 

「もちろん。知り合った以上、友人として付き合ってるんだもの見捨てるなんて出来ないわよ。それでなくても、穂波の記憶があったから他人事にも思えなくてね……」

 

そう言えば、浅上兄妹からお金を貸して欲しいと言われて目を白黒させた事があったっけ。アレも、穂波関連だったのかも知れないな。全く、素直に言ってくれればもう少し融通したものを。

 

「とりあえず、現状……叶わぬ夢を抱いている転生者は数知れず、使い魔達が説得に回っているけれど成果は上がっていないそうだ」

 

「現実を見られない、黒歴史を建設中の転生者が多いのね?」

 

「俺達も、だろう?全く、題名にシッカリ書かれて居たのに自分が主人公だと盲信する馬鹿の多い事……」

 

「誰だって、思わないわよ。まさか、物語の題名が世界の真理に関わっているだなんて私達だって理解してなかったじゃない……」

 

まあ、な。だって、どんな物語でも転生したら自分が主人公!っていうモノが多かったじゃないか。どんな小説も、自分が考えた最強のキャラクターが主人公の物語しか無かったから自分も()()なんだと思い込んでしまった。結果、馬鹿をやり過ぎてまともに生活すら出来なくなるとか思わなかったけど!

 

「頭の痛い話だったな?」

 

「今も、でしょう?まあ、大半が他人事なんだけれど……」

 

因みに、ギルガメッシュのパッシブスキルである《黄金律》を持っていた俺はどうだったかというと……ハーレムを形成した訳でも無いので、余り必要でも無かったので宝の持ち腐れ状態だった。

そりゃ、宝くじとか買ったら普通に当たったけれど……大抵、ロクな結末にはならなかったんだよなぁ。

やっぱり、神が逃げた事による影響でもあったんだろう。

一応、アレでも俺達の特典元だったからその影響が無くなれば得られたとしてもちょっとした理由で失うだけの話だ。今だからこそ、その影響がかなり強かった事を実感している。ソレを与えた神が居なくなれば、特典が弱体化するのは避けられない。まあ、俺達の場合は居なくなったと言うより逃げたが正しいんだけど。もし、《神殺し》によって断罪されていたらもっと大きな影響をもたらしていたかも知れない。

いずれにしても、それを確かめる方法はもう存在しないから真実はわからぬ終いだけど。

 

「そう言えば、転生者を転生させた神は断罪されるんですよね?なら、残された転生者の神様特典ってどうなるんですか?」

 

「どうなる、とは?ああ。弱体化か、無意味化するかですか……」

 

「弱体化する……が、正しいの?神様特典と呼ばれるスキルは、大元である神が持つ神通力を使っておるモノが多いからの。神が、存在しなくなれば弱体化しても致し方ないよの?」

 

「無意味になるって事は無いんですか?」

 

「ありません。確かに、より強力な特典であれば機能不全を起こして停止する事はあるでしょうけど……この娯楽は、片手間に出来るお遊びでしかありませんので強力な特典を与える事自体がありえません」

 

即ち、娯楽に本気で当たる神々は居ないって事ッスね。

つか、片手間って……舐めてんの?

あー……所詮、娯楽は娯楽。

暇潰しが、出来れば良いって程度な話なのに全力を投球する輩は居ないって事だ。そりゃ、人間にとっちゃ強大な能力であっても神々からすれば呼吸をする程度のモノ何だから弱体化しようがなんだろうが気にもならないだろう。それなのに、転生者が使用する特典のリソースは世界を維持するリソース(一部)を使うって言うんだからケチだよな。まあ、それがこの娯楽の魅力なんだろうけど。他にも、世界のリソースを使った転生者の救済処置が頭おかしい。例えば、俺達が受けていた補助金。あれもまた、そのリソースから出ていたモノだという。そこそこ、使ったりしたけど……まさか、そんな所から出ていたモノだと知っていたら使わなかったのに。その他にも、様々な分野でリソースが使われていたって言うんだから恐ろしい話だよな?そして、あの世界は俺達が死んだ後キッカリ消滅したと聞いている。つまり、複製世界は転生者が居る間だけ存続する事が出来るだけの世界らしい。

 

「本当に、娯楽でしか無いんですね……」

 

「まあ、ソシャゲみたいなモノです。ほら、ああいうゲームは人気度合いでサ終が付きモノですからね。過疎ゲーみたいなモノですよ。因みに、消えてしまった世界のデータは【組織】が回収して電子世界に統合しております」

 

「ソシャゲって、どういう事ですか?それに、電子世界に統合?」

 

「正確には、消滅した時間から数時間前までに存在したありとあらゆる生き物の存在をデータ化して保存する手法よな。ま、インスタント・ソウルみたいなモノよ。人と言う存在をフルコピーして、ソレを電子世界に放り込み死を回避する……と言うべきか?」

 

は?それって、死を回避した事になるんですか!?

 

「オルタ。それでは、文法的にもおかしい話になりますよ?そうですね……所謂、消滅する世界から電子世界に移住した様なモノですよ。存在をデータ化して、電子世界にインストールします。まあ、出来る事は現実と変わりはありませんけどね?でも、電子世界に入ったからと言ってゲームが出来る訳ではありません。ただ、普通に人間として生活をして年老い死に至るだけです」

 

「その後は、完全に消滅する事になるが……それは、ありとあらゆる生命体と然程変わりはせんよ。電子世界に移住したとしても、誰も彼もにその自覚はありはせんだろうからの」

 

「ですね。普通に生きて、普通に人間の営みを行い、普通に人として死に至る……ええ、誰にでも起こりうる事を体験するだけの話です。ただ、それが現実か電子かの話なんですけどね?」

 

つまり、人生を賭けたデスゲームですか?いや、人生という名のデスゲームなのか?いずれにしろ、ソレを誰も理解する事なく日々を過ごして死に至るだけって事ですね?ソレを『死を回避した』と表現しますか……全く、無茶な事を言い出してくれる。

 

「順次、転生とかは無しですか?」

 

「既に、死に至り転生しているのにまた転生させろ、と?」

 

「んん!?え、既に転生している?」

 

「ああ。兄様は、勘違いしておるの?世界消滅によって、死んだ者は普通に死ぬとも。ただ、死に至る原因はまた別の話だ」

 

「世界が、消滅したから……等という理由で、転生なんて誰も望まないでしょう?それは、我々も同じ事なのです」

 

「どんな理由であれ、世界が世界として生まれた以上、そこに住まう者には生涯を終える権利がある。ただ、娯楽だったから等と人を超越した存在に彼等の権利を侵害する権利は無い。故に、彼等が本当に転生するまでは時間があるからの。それまでの間、電子の世界で残りの人生を謳歌して貰おうとしたのが……そのシステムよ。ま、こちらの自己満足ではあるがの?」

 

えっと?……詰まる所、死んだ者が転生するまでにはかなりの時間があるから、その間に世界の消滅で死んだのでは無いという記憶を構築しているって事?それとも、単純に残りの人生を謳歌させているって事か?また、右斜遥か上な事を。

 

「…………誰の提案ですか?」

 

「Masterですね。ただ、消える為に生まれたのでは無い事を自己満足でも良いから謳歌させてやって欲しい……との事です」

 

師匠かよ。つか、重いなぁ……それって、師匠がああいう人生を送ったから出た言葉なんだろうけど。メッチャ、重たいです。

そりゃ、とても良い事を言っているんだよ?いるんだけど、師匠の人生を知っている手前……メッチャ、重く感じてしまう。

 

「つか、良く電子世界に移住なんて思い付きましたね?」

 

「まあ、Masterが【組織】に保護された時にはゲームとしてフルダイブシステムが存在してましたからね?ただ、ゲームとしてのフルダイブシステムだったが為に、それを更に現実へと近付けるのは並大抵な事ではありませんでしたけど……」

 

それは、ちょっと俺の頭では想像も出来ない事柄なのでは?ただ、膨大なデータを掻き集めたんだろうなぁ……という、抽象的なイメージしか出来なかった。つか、ある程度は出来上がっているんだからソレを更に高性能にすれば良いんじゃね?知らんけど。

 

「フム。兄様には、ちと難しい話だったのかも知れぬな?」

 

「兄様、兄様。ハッキリ言いますが、ゲームと現実では情報量の違いがあるんですよ?手を握る所の話ではなく、食べ物に至るまでありとあらゆる情報量が収集される事になりました」

 

「ここで、ありとあらゆる情報と聞いて触覚云々の話だと勘違いする者が居るがの……それは、大きな間違いじゃ……」

 

「要は、肉を口に入れた時の話は御存知ですか?って事です」

 

「は?肉を口に入れた……?」

 

「はい。兄様は、何度噛まれますか?咀嚼されるまで、何度噛んで味わいどれくらいで飲み込みますか?」

 

「……………………」

 

「当然、その際の肉の状態変化については?」

 

「弾力、食感、柔らかさ、硬さ、スジ肉なら、シャキシャキとした食感もあるの?脂肪のプルプル感や肉汁等……ありとあらゆる情報が収集される事になった訳だ」

 

「人によっては、飲み込むまでの噛む回数も違って来ますよね?」

 

「肉に付与する味も、千差万別。当然、肉の種類も千差万別。鶏に豚に牛に羊に……コアな者なら、猪に馬に狸肉を口にしておるの?……上げ始めれば、キリが無いとなれば、のぉ?」

 

現実を仮想現実で、再現しようとすればそれ相応の情報を組み込まねばならないらしい。それこそ、新たな世界を電子の中で創造する様なモノだ。もっと、細かく分ければ部位等もその対象になるだろうからどれだけのデータを収集しなければならないのか想像すら出来ない。というか、今上げた分は肉に関してのみ。野菜や果物……それ等を、蒸し煮て焼いて揚げてとありとあらゆる調理法と考えたらもう頭を抱えるしかないと来た。ヤバい……ソレラだけでも、どれだけのデータになるんだよ!?

 

「状態変化で思い出しましたが、生物って直ぐに腐るんですよね」

 

「あー……そう言えば、それで生まれたんだったの?ゾンビラーメン。腐敗した肉をデータ化しようとして、おふざけの成れの果てに出来上がったと聞く。まあ、中では実際に口にしたらしいからかなり辛いデータ収集になったらしいの?」

 

「しかも、味覚はリンクするんですよ。嗅覚と……あ。人肉は、使っていませんからね?」

 

「更には、触覚もだの?最終的には、全ての五感とリンクするが……ソレを踏まえるとなれば、一体どれ程のデータ量になるんだろうの?テラやペタで済むものなのか……」

 

ゲームであれば、その一部で事足りるモノなのにちょっと現実に近付けようとするだけでこの情報量がポロッと出て来るっていうのも恐ろしい。つか、そんな膨大なデータをどうやって収集したのか意味不明なんだけれど!?

つか、当然ながら【鮮血の】さんもそのデータ収集に駆り出されたんだろうな?

 

「【鮮血の】か?フフフ、駆り出されたの?」

 

「一万機のアンドロイド頭部を用意して、一万通りの食し方の統計を取ったりもしましたね?因みに、食物単体と食物複数では情報量が違うので、その度に数が増えましたね」

 

――それは……エンドレス地獄だったんですね(汗)。

 

「もう、恐怖でしかないんだが……」

 

話を聞いているだけでも、当時のそれに関わった技術者達の苦労が目に浮かぶ様である。というか、ソレを提案した師匠はその時何をしていたんだろうな?もしかして、一緒に地獄を見ていたのだろうか?いや、それ所か更に提案を重ねて周囲の奴等を地獄に叩き落としていそうだ。つか、『絶望という名の悪夢へようこそ』とか言ってそう……『真の悪夢を教えてあげよう』とか(笑)。

全く、笑えないけど。

 

「というか、現実にさえ近付け様としなければもっと軽くて済むのか……情報量を簡略化して、一部をカットしてしまえばテラ程度でイケる?いや、ギガでも可能か……」

 

「その場合は、30ギガバイト以上にはなるがの?」

 

「初期のパソコン並のデータ量かぁ……ちょっと重いゲームでも3ギガから5ギガくらいしか無いっていうのに……」

 

いや、ホントにもう泣きたくなるレベルの重さである。というか、S■Oの簡易パッケージだった【THE S■ED】とかだったらどれくらいのギガバイトだったのだろう?

ちょっと、詳しく知りたい話ではあるのだが……そこら辺、余り詳しくは描かれて無かったんだよなぁ。

まさか、こんな所で物語に出て来る夢の限界を感じる事になろうとは。【組織】なら、実装されているっていうのに。

 

「現実も、希望いっぱーい夢いっぱいだったら良かったのに……」

 

「おや?兄様は、現実に魔法少女が居る方が良かったのかのぉ?」

 

「魔法少女なら、普通に居ましたが?」

 

「いやいや、プリ◯ュア的なヤツじゃよ?」

 

「ああ。バリバリの少女チックな魔法少女かぁ……てか、そういうのを師匠に見せたらどうなるんですかねぇ?」

 

「「殴(るの)りますね」」

 

OK。少女趣味全開の魔法少女は、師匠に見せない様にせねばなるまい。下手をしたら、魔法少女が殲滅されてしまうかも知れないからな。でも、そっかー……ガチなのは、無理かぁー。

 

「アイテム名の理不尽さよ……」

 

「マジック合金マジカルニウムってなんでしょうね?」

 

「あー……成程。確かに、色々面倒な設定多いデスヨネー?」

 

存在しない、架空鉱石名とか上げられたらガチな方向の師匠はキレるかも知れない。つか、確かに少女チックな魔法少女系物語に出て来るアイテムの理不尽さは良く知っている。創作物だからって、かなり適当な名前が付いている事が多いもんな?そりゃ、師匠が怒るのも無理は無い。特に、いい加減な癖に御都合主義なヤツ程にチートなモノはガチギレする度合いは高い。

 

「そして、更にその上を行く敵の強さよ……最終的に、倒されるとはいえ普通に考えたら絶望しか無いもんな?」

 

「まあ、我等が主様には関係がないがの?何故なら、どんな敵だろうがワンパンで倒せるからのw」

 

「ワン、パン……」

 

言われてみれば、確かにワンパンでも不思議は無いんだよな。でも、それには先ず《R・B》で相手を弱体化させなければならないハズだ。そう考えて、チラッと師範代を見れば青筋を立てた師範代に『勘の良い餓鬼だねぇ』と凄まれた。サーセン。

 

「というか、何で制限入れてるんですか?アレ……そもそも、何の制約も無しで使えるモノでしょう?」

 

「……何の事でしょう?」

 

「師匠の《ルール・ブレイカー》ですよ?アレ、制限も制約も関係なく使えるモノじゃないですか?」

 

というか、制限や制約が入る自己能力ってなんだよ!?

普通は、そんなモノ付いている訳がある訳が無い。

なのに、師匠はそんなモノを付けてまで使っている。

その理由は、わからないので横に置いておくとしてどうしてそんな結論に至ったかが知りたい。そんな枷を付与してまで、ソレを使う師匠は何だと言うのだろうか?

 

「本当に、兄様は勘が良くなったの?じゃが、ソレを答える事は我等には許されて居らぬ。その権限を持つのは、主様だけだ」

 

「そうですね。ですが、理由は告げられます」

 

「そうだの。理由は言えるが、()()が《ルール・ブレイカー》に()()()理由は言えぬ」

 

んん!?今のは、どういう事だ?それじゃあ、まるで何の制限も制約も無しに《R・B》が使えるって言ってる様な……え?それって、ワザと枷を付けて《R・B》を使っているってこと?

いやいや、そうじゃ無い。今、師範代は別のナニカを指して《R・B》が発現したと言わなかったか?俺が聞きたかったのは、能力が発現した理由ではなく己の能力に枷を付けて使う理由であって《R・B》が発生した理由では無い。

つか、《R・B》の前に別の能力があった!?というか、その何かしらの能力に制限を()()()から《R・B》になった!?

 

「Masterの能力が、《ルール・ブレイカー》となったのは……《ルール・ブレイカー》の前身を持ってしても、Masterの探しモノが見付からなかったからなのです」

 

「…………探し、()()……それは……」

 

――俺は、多分。その探している【モノ】を知っている。

 

「…………それは、人、ですよね……?」

 

「「もちろん」」

 

詰りは、師匠の恋人である【静・クリスティーナ=ダイモンド=アスフォード】に他ならない。《R・B》の前身が、どんなモノだったのかはわからないけれど。ソレを持ってしても、師匠の愛する人は見付からなかった訳だ。

 

「ソレは、そんなにも便利な能力だったんですか?」

 

「…………そうですね。言うなれば、『誰もが欲しがる能力』だ!と、断言できるでしょう。でも、ソレを持ってしても見付からなかったのです。だからこそ、形を変えて使っていると言っても過言ではありません」

 

納得。だが、見付からないのは致し方ない。

だって、その人は既に【組織】が保護して隠しているんだから。師匠が、暴走している間に【組織】が師匠の恋人を……んん?師匠の恋人だから、【組織】はその人を保護したんだよな?師匠が暴走している間に、その恋人さんを見付けて《旧・神族》に利用されない様に保護したんだよな?……あるぇ?何か、おかしいぞ?

そもそも、師匠を知らないのに【組織】が師匠の恋人さんを保護したって変じゃないか!?いや、まあ、そういう事もあるかも知れないけど。恋人さんは、【組織】が別の理由で保護した……?あ、そうそう!《旧・神族》に利用されない為に保護したんだ。でも、それって……?んー……?何で、俺は恋人さんが【組織】に保護されている事を知っているんだっけ?

 

「……………………」

 

「「兄様?」」

 

ああ、そうだ。俺が、()()を知っている理由は如月双夜(仮)さんに教えて貰ったからだ!あの人が、そう言っていたから俺は【組織】が師匠の恋人さんを保護しているのを知っている、んだけれど……それを、師匠は知らない?それ所か、【誰もが欲しがる能力】を持ってしても【組織】にその人が保護されている事がわからなかった?何故?

 

「フム。兄様は、主様の元の能力が何かを考えておられる様だ」

 

「まあ、わからないでもありません。誰もが欲しがる能力だなんて、思わせ振りも甚だしい言い方をしましたからね」

 

何か知らんが、とても大きな見落としをしている様な気がする。そう言えば、如月双夜(仮)さんは何て言っていた!?確か、師匠に悟られるな的な事を言っていなかったか?まあ、師匠に知られたら【組織】が無くなるかも知れないもんな?如月双夜(仮)さんも、ソレを懸念していたし……だからこそ、師匠に恋人さんが【組織】に居るって事を教えてはイケないんだよな?教えるのは、《旧・神族》の問題が解決した後にしろって言われたんだった。

だから、《旧・神族》の問題が解決するまで師匠の恋人さんの事は秘密に()()()()()()()()ならない。

 

「誰もが欲しがる能力……考えても、わかりません!!」

 

師範代達の言葉に乗って、俺の長い沈黙はそういう事にして置いた。ここで、下手な事を言えば恐怖の【大魔王】が降臨するのはわかり切っている。そんな、ガチギレ師匠を相手にするなんて俺には無理だ。なら、やることは唯一つ。周囲に合わせて、口を貝の様に閉じるだけである。怒り心頭な師匠を前に、如月双夜(仮)さんの事や消滅させられるであろう【組織】を庇えるとも思えないし。ここは、沈黙こそが美徳。衛宮◯郎の選択肢でもあるしな?

 

「とりあえず、フルダイブ技術と少女チックな魔法少女については了解しました。フルダイブについては、【鮮血の】さんに当たるとして少女チックな魔法少女については師匠に言いません!」

 

「フム。それが良いだろう」

 

「少女チックな魔法少女については、Masterに振らないで下さいね?振りではありませんよ?絶対にパスしない様に……」

 

「了解であります!!」

 

師匠に対して、少女チックな魔法少女の話題は鬼門!!

 

 

 

 

 




上手く誤魔化したけど……違うんだ!そうじゃないんだ!前提条件を【勘違い】しているんだ!!というか、如月双夜(仮)が変な入れ知恵をするからおかしな話になっているんだ!そもそも、【組織】は双夜の恋人を恋人として保護したんじゃ無いんだ!!生まれたての高次元精神生命体を保護したのであって双夜の恋人だから保護した訳じゃ無いんだ!!そして、【組織】の奴等は保護したその高次元精神生命体が双夜の探し人である事を知らないんだ!!
素晴らしいすれ違い!!勘違いの権化!!この間違いは、ずっと続きます(笑)。静が目覚めるまで(笑)。


さて、ネタバレも済んだ訳ですが…ハーレムを作るに当たって必要な金額ってどれくらいでしょうね?って話ですね。ぶっちゃけ、際限なく無限に必要かと思われます。
物語のハーレムって、そこら辺が曖昧にされれて異世界くらいじゃないと上手く行かない様になってるんですよね。


まあ、それ以上に日本人では異世界での生活とかかなり難しいんですけど。特に大衆浴場や公衆トイレの無い世界は超厳しいと思われます。この二つが無い世界は、みんな避けた方が良いよ?避けられるかは別として…だって、衛生環境が最悪と考えられるからねぇ?


【異世界をリアルに考えよう!】で、物語の御都合主義部分を排した場合…日本人にとって、異世界という世界は余りにも生活して行く上で厳しい世界である。まあ、パッと思い付く辺で水問題?と食品衛生問題が上げられるかな?

例えば、だよ?
大衆浴場の無い世界って、その日の最後に濡れ手ぬぐいで身体を拭くだけで『あー、サッパリした』と寝るだけの世界…だよね?そんな奴等が、料理をする前に手を洗うなんて概念を持っているか?っていうのが一つ。

次に、公衆トイレが無い世界の場合。
立ちション野糞が当たり前で、町中でも城下町(都会)でも特定の場所でキツイ匂いが立ち込めている…って話だ。

ぶっちゃけ、公衆トイレが無くても大衆浴場があるならまだ問題無いんだけど…両方が無い場合は―――



注意:

異世界に行きたい方は、此処から先を読まない事を推奨します。


※生理的嫌悪感を煽る表現が含まれます。









      まだ、引き返せる!!









      読まない事を強く進める!





































































男の象徴を触った手で…下手をすれば、尿がかかってパパッと払っただけの手で食品を触る事も?

ヤバいのは、チ□○スが付いてる可能性がある…って所。
焼いてあるから、殺菌はされている!!は、無意味!!

身体を濡れ手ぬぐいで拭くだけの世界なんて、どれだけの歳月を使って塩漬けされているかもわからないんだぜ!?
更には、病気がある可能性も…(絶望)。

更に言うと、そんな衛生環境を考えない世界で井戸周辺を補強しているなんて可能性は…無い。という事は、だ!!
雨水と共に立ちションや野糞の混じった汚水が、井戸の中に流れ込んでいる可能性が…井戸周りは、ちゃんと見よう!!周りの地面より、盛り上がっている場合はセーフ。雨水避けだ!!盛り上がってない場合は、アウト。タレ流し確定!!もしくは、雨の日に確認すると良いw。井戸の周りに雨水が溜まっている…となれば、毎日『旨い旨い』と汚水含む水で作られた料理を食べたり汚水を飲んだりするって事だ!!って話に……私には、無理だ。そんな環境で、生活なんて出来ないわ。火に通しているから大丈夫だ!なんて言い訳だよ。

だから、【日本人】には到底無理だって言ってるだろう?
日本人ってのは、基本的に潔癖症なんだよ!!
というか、それらが問題ないと言える日本人って居るのだろうか?現代で、そんなニュースが流れたら大騒ぎ間違いなしなんだぞ?どれだけの被害者が、どれだけ文句を言い出すかわかったもんじゃないw。

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