絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~ 作:葉月華杏
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あの後、《堕ち神》となった転生者達を全て処理した俺達は再度惑星内を確認。念の為に師匠が、【クレッセント・ノヴァ】で惑星全域を浄化して俺達はミッドチルダに戻った。多分、残っている転生者は居ないだろう。例え、残って居たとしても神様特典を失いデバイスも無い転生者なんて生きて行けるとは思えない。
可哀相な話ではあるけれど、こちらの話を聞かないんじゃどうにも出来ないから致し方ない。ソレが、嘘であろうと本当であろうと……な?俺はもう、こちら側に転生しているのだからと納得した。ここで、真実が云々と言っても何も始まらないからな。
――矯正は嫌だ。
なので、『お利口さん』を演じて置く。多少の疑問で、挙動不審にはなったけれどこの程度なら【真実の瞳】では見抜けないハズ。
アレは、嘘や偽りを敏感に観測するけれど納得云々では反応しないハズだから。まあ、周囲の使い魔さん達の反応が少し怖かったくらいなもんだ。いやー、無機質な視線って言うの?そんな目で、ジィーと見られるのは構わないけど……何か、違うんだよ。別に、師匠を疑っている訳じゃ無い。ちょっと、納得が行かなかっただけなんだ。それだけ。日本人らしい、ちょっとした疑問さ。ほら、『重箱の隅をつつく』なんて諺があるくらいだからね?
――だから、矯正は勘弁して下さい。
さて、筋肉質(マッチョ)じゃない使い魔さんについて。使い魔さんは、あの後直ぐに別の所へ派遣されて行ってしまった。なので、製作者の師匠に筋肉質じゃない使い魔について話を聞く。まあ、師匠には『何言ってんだ?コイツ』って目で見られたけど。おいおい、俺が見た使い魔はバトルジャンキーや師匠信者に凄い美形か美人かくらいだけだぞ?筋肉質じゃない使い魔は、今回が初見だからな!?腹筋が割れてないとか、マジで見た記憶無いぞ!?
「腹筋割れてない使い魔って居たんですね?」
「あれ?腹筋割れてないの初見だっけ?」
「初見ですよ?大体は、割れてなかったのは女性タイプくらいだけです。まあ、女性でも割れてる人がたくさん居ましたけど」
つか、腹筋が割れてない使い魔を探す事の方が多いくらいだった。どいつもこいつも、バッキバキに割れててビビったくらいだ。特に、戦闘を専門とする使い魔はバッキバキに割れてて威圧感ガッツリでしたけどね!メッチャ怖いヤベェー系の方々が中心だ。
だから、あんな威圧感の無いヒョロリとした使い魔は特に目立っていたんだよ。多分、戦闘が主専門じゃ無いんだろう……と思うくらいには違和感タップリだった。
なので、質問してるんだよ!
「使い魔から、報告があった方かと思ってたよ」
「……そっちは、日本人気質が原因ですから気にしないで下さい。ただ、重箱の隅をつついただけです。それで、あの使い魔は何が専門ですか?戦闘じゃ、無いですよね?」
「重箱の隅をつつく……かぁ。成程ねぇ……」
師匠が言うには、ああいう使い魔は情報収集を主に専門とする使い魔だという。もしくは、【斥候】という専門職らしい。
流石に、ゴリゴリマッチョな使い魔では威圧的に感じる人が居るから情報収集させられないんだとか。なので、筋肉質から外れた使い魔がそこそこの数居るのだとか。まあ、それ以上にマッチョや細マッチョ系の使い魔の方が情報収集系の使い魔より少ないという話だったけどな。ついでに付け加えると、情報収集系の使い魔は女性が最も多いとのこと。なんでも、重要な情報を持っている人物は圧倒的に男である事の方が多いから……ハニートラップを仕掛けた方が情報を収得する確率が高くなるのだとか。
そう言えば、この手の話を聞くのは二度目だった様な気がする。ただ、前の時はハニートラップ用の女性が多い的な話だったと記憶しているのだが?そうか、彼等の事だったのか……等と納得した。それと同時に、イケメンや可愛い男の子も居ると聞けばついつい思い浮かべるのがBL的な話。そりゃ、奥様方に突撃するのなら幼い子供系の使い魔の方が警戒される事は無いとは思うけど。それ以上に、貴族の奥様イコール貴婦人プラスお腐れ様&可愛い男の子イコール薄い本的な式が思い浮かぶ。毒されてるなぁ?俺……と、思わずには居られないw。つか、話を工口ネタに持って行こうとしたけど……多分、的外れな話では無いと思われる。
だって、師匠が俺から視線を外した挙げ句に俺の妄想や言動へのツッコミが無いのだから。まさか、コレ……俺の妄想やネタ発言じゃ無いんですか!?嘘だろう、おい!?
「まさか、そんな事をさせて置いて何の労いも無しッスか!?」
「うぇ!?ね、労い!?って、使い魔に!?」
「うわぁ……ありえないッスよ!?そんな、苦行を強いて置きながら何の労いも無しとか……師匠、鬼畜ぅ~~~!」
「何故、そうなるんだ!?ただの情報収集だろう!?」
「うわぁ……情報収集を、『ただの』と言っちゃってる時点で情報収集がどんな苦行なのかわかってませんねぇ。アレ、ガチで苦行ですよ?特に、少年系の使い魔は特に苦労していると思います」
「……何故、お前がその使い魔を知っているんだ?」
「ただの予測ですね。情報収集で、一番活躍してるのってそういうチミっ子使い魔じゃありませんか?」
「……………………」
「奥様方には、チミっ子の方が警戒されませんからねぇ?」
とりあえず、居ると仮定して話して置く。まあ、絶対とは言わないけど『居る』と確信しているのでその前提は外さない。その上で、使い魔達の労働環境を改善する提案を師匠に推し進めてみた。
「とりあえず、情報収集系使い魔に労いを与えましょう!」
「だ、だが……」
「だがもクソもヘッタクレもありません。任務をこなす者には、労いを!それが、相手のモチベーションに繋がるのです!!」
そして、あの無機質な視線への報復とさせて頂きましょう。
「大丈夫、大丈夫。ヴィヴィオと戯れながら出来る労いですから……ええ、ヴィヴィオと戯れながら撫でるだけですから!!」
「お、おう……そ、そうか……」
そんな訳で、第二回情報収集系使い魔の労い会が開催される事になるのだった。ふふふ、恐れ慄くが良い。あんな視線を送った相手に、労われるなんて何の冗談か!?となぁ!!
こうして、俺への使い魔達の心情は改善されるのだった。寧ろ、信仰される事になるのだが……この時の俺は、まだ知らない。←やらかし中。つか、この程度で信仰対象になるとか……師匠どんだけ〜!?想像が、全く付かないんですが!?憐れ使い魔。
…………閑話休題…………。
そして、現在。俺は、戻って来た秘密基地でとある報告書とにらめっこしていた。それによると、とある管理外世界が見た事も無い生物?で全滅したという内容だ。更には、その生物?が人間や他の生き物と接触すると全て炭素に変わるとか何とか。ついでに、その生物?は時間経過と共に炭素化して消滅してしまうらしい。
「…………これ、【ノイズ】じゃね?」
さぁて、どこのどいつだぁ?やらかしやがったのは!?
多分、地球でやると原作が崩壊すると考えた転生者が他の管理外世界で実験的にやらかしてくれたんだろうけど……コレ、その馬鹿も巻き添えになった模様。例え、何のデメリットも無いシンフォギアを手に入れたとしてあの物語の様に上手く行くかというと……不可能だと言い切れる。だって、最終的に神様と殺り合う事になる話だぜ?ソレを転生させる神様が、良しとするかぁ?それでなくても、《神殺し》と呼ばれる存在に蹂躙されている様な状況なのに転生させた者すらも《神殺し》になったんじゃ目も当てられない。だからこそ、どの神々もソレを避けて居ると思ってたんだが……どうやら、その物語を知ってて【ノイズ】を強化した馬鹿が出たとしてもおかしくは無い。
結果、その世界に生きる生物が全滅した、と。
「断罪対象まっしぐら!馬鹿だねぇ?転生者も神様も、逃げられないじゃないですか……しかも、この結末は頂けない」
これ、神様特典を与えて転生させた時点で断罪されても致し方ないレベルのやらかしである。何故、そんな願いを受け入れたのか……ま、目の前の転生者を殺せば良いと思ったんだろうけど後処理を考えて無かったな?馬鹿め。つか、頭の痛い話である。
「これ、バリアジャケットで対応出来る話なんだろうか?」
魔力を纏って、【ノイズ】の炭素化攻撃を防げるなら魔導師でも対処可能な話ではあるんだけれど。もし、魔力で対応出来なかった場合……その世界へ、立ち寄った原作人物が消滅する可能性があるんじゃね?例えば、フェイト・T・ハラオウンとか?
「ヤベェな。下手したら、原作崩壊とか言うレベルじゃねぇぞ?」
そこで、フと更に厄介な事がある事に気が付いた。
つか、俺のヤツはもう別の【四次元倉庫】――【組織】の【大魔導師】と呼ばれている人物が生み出した魔法――というモノに書き換えられているから問題無いけど。確か、『Fate/stay ○ight』のキャラクターであるギルガメッシュには【ゲート・オブ・バビロン】というスキルがあったハズだ。そう、名前が微妙に違うが設定上はアレも【バビロニアの宝物庫】と同種だった気がする。
アレ、そこと繋がってたりしないよね?
「アハ、アハハハハ、ハハ、ハハハハハハ……」
この世界に、もしギルガメッシュの能力を得て転生した人間が居たら他の世界にも【ノイズ】が現れる事になった?いやいや、そんな、まさか……まだ、そんな奴は確認しては居ない。居ないハズなんだが?何故だろう……とても、胸騒ぎがする。居ないよな?居ないんだよな!?居ないって、言ってくれよぉ!?
「クソっ!【ゲート・オブ・バビロン】か!?この世界の歪みの原因は、【ゲート・オブ・バビロン】なのか!?」
ヤバい!早く、この世界に転生したギルガメッシュのスキルを持ちの転生者を見付けないととんでもない事になるぞ!?全ての人類が、【ノイズ】との戦いへと突入しちまう!!シンフォギア奏者も居ないって言うのにそんなモンと対峙する事になったら……戦える魔導師から炭素化して行くんですね?わかります。
「オワタ式ワールドの完成かよ!?」
今すぐ、ギルガメッシュの容姿と能力を受け継いで転生した奴を見付け出さねばならない。ソイツが、どんな奴かはわからないが気まぐれに【ゲート・オブ・バビロン】を使う度に……宝具を吐き出させる度に、吐き出された分だけ世界に【ノイズ】が撒き散らされるのだとしたら?かつて、あの物語のキーマンは言っていた。何百年かに、【バビロニアの宝物庫】から吐き出される【ノイズ】を操り“今”に束ねて出現させていると。ならば、【ゲート・オブ・バビロン】を開けるギルガメッシュはソレを使う度に世界へ【ノイズ】を吐き出させている事になる。俺の思い付きが、正しいとしたらコレが世界を歪めるモノに当たるんじゃないか!?
そう、何とかたどたどしい言葉で師範代にそれを伝えてみると……師範代は、とても難しい顔で『統合真理』と呟いた。
「トウゴウ、シンリですか?」
「ええ。前にも言いましたが、世界は世界を運用する為のシステムを持っています。それが、エラーを起こすとパソコンの様に処理能力が重くなるという話はしましたね?」
「ア、ハイ。だから、師匠が調整をしてそのシステムが円滑に動く様にしているんですよね?もちろん、覚えてますよ?」
「そして、ソレには容量があるのもわかってますね?」
「もちろん。重くなるっていう事は、限界があるって事ですよね?わかってま〜す。わかってますが、それが何かあるんですか?」
ちょっと、ネタを挟んだら鋭い眼光で睨み付けられてしまった。サーセン!許して下さい。ちょっとした、出来心だったんです!
「……はぁ。世界には、世界を構築する基礎、規律、基盤という三つの元データが存在します。それ等は、世界を円滑に運用する為に必要なシステムなんですが……限界値が、設定されています」
「その統合真理なのだがの……ある程度の量に達すると、似通ったシステムを一つに纏めて運用しようとするんじゃよ。それを、【統合真理】と言うのじゃ……」
「つまり、【戦姫絶唱シンフォギア】に出て来る【バビロニアの宝物庫】と【Fate/sta○ night】のキャラクタースキル【ゲート・オブ・バビロン】を纏めた大元ッスね?別世界の設定だけど、元にした世界観が同じだからという理由で一纏めにした、と?」
「ええ。多分、そうした方がシステムの潤滑率が違ったのだと思われます。結果、同じ【宝物庫】を開け閉めしているという事となり【ノイズ】でしたか?ソレが、ポロポロと溢れ落ちているのでしょうね。その転生者が、気紛れに開け閉めするだけで世界の歪みが生じてしまう程度には……」
全く、とんでもない事をしてくれる。纏めなくたって、別の扱いにして置けば俺達に助けを求めずに済んだモノを……まあ、世界の意思なんて基本的には薄っすらとしたモノらしいから危機的状況に陥るまで浮上しなかったんだろうけど。
「って事は、なんですか?現在、危機的状況にあるって事ですよね?なのに、こんなにノンビリしていて良いんですか!?」
「「さあ?」」
『さあ?』じゃねぇよ!下手をしたら、メチャクチャヤバい状況に陥っている可能性だってあるじゃないか!!まあ、呼ばれた時点で危機的状況なのは変わりないとは言え。ここで、のんびりしているのは駄目な気がする。
「えっと、人間が炭素化しているのが多い世界って何処ですか?」
「一応、確認は取れておるが……行くのかの?」
行くのか?では無く、行かなきゃならないんじゃねぇの?というか、何故こんな状況にまで陥っていて師範代達がこんなにマッタリとしているのか俺には理解出来ない。そもそも、【ゲート・オブ・バビロン】を保有しているギルガメッシュは何処で何をやっているんだ!?ソイツが、その能力を使わなければ世界が歪むなんて事にはならなかったじゃ無いか!?
つか、ギルガメッシュに転生した奴が原作人物の周囲に現れたって話はきかないからエンジョイ勢の方にいるのだろう。
「……………………」
――エンジョイ勢側?
「師範代。もしかして、ギルガメッシュに転生した人物の特定は済んで居るのですか?」
「…………そうだの。その存在自体は、確認しておるよ?」
「だったら、直ぐに殺しましょう!そうすれば、【ノイズ】も消えて万々歳じゃ無いですか!?」
そうすれば、今まで起きた事象は修正作用によって全て無かった事になる。【ノイズ】も、ソレによって死んでしまった人々も何もかもが元通りになるハズだ。対象の転生者を殺してしまえば!
しかし、師範代は悲しそうな顔で首を横に振った。
「いえ、そう簡単な話では無いのです。【バビロニアの宝物庫】でしたか?ソレは、世界に組み込まれるシステムとなりました。つまり、永続的に存在するという事です」
「永続、存在……」
つまり、半永久的に存続し続ける世界のシステムという扱いですか?マジで!?つー事は、転生者を殺しても宝物庫は消滅しないという事だ。これは、ステータスと似た様な現象扱いになっているのか!?ならば、ギルガメッシュに転生した者は既に存在していないのだろう。でなければ、原作人物達の周囲に出没していなければおかしい。もしくは、エンジョイ勢側に居て子ギルみたいな生活をエンジョイしているのかも知れない。けれど、その場合の【宝物庫】はどんな風に使われているのだろうか?当然、毎日開けたり閉めたりを繰り返しているのだから、それなりに殺伐とした人生を送って居るのだと思われた。
「確認しますが、その転生者は生きているんですか?」
「もちろん、毎日元気に外を駆けずり回っていますよ?」
「それなら、【宝物庫】を頻繁に使っているって事ですよね?」
「ウム。毎日、現れ暴れる【ノイズ】を屠っておるの?」
「…………んん!?え、えっと、毎日、【宝物庫】から宝具を射出して【ノイズ】を屠って居るんですか!?」
「ええ。非生産的な方法で、毎日元気に【ノイズ】を屠って居られますね?えっと、その……彼は、仕組みをご存知無いかと……」
ハイ、オワタ\(^o^)/。まさか、【ノイズ】の発生原因も知らずに【宝物庫】を使って【ノイズ】を屠るという非生産的な事をやっているらしい。つか、名前から考えたりはしないのだろうか?
「……まさか、ソイツが【バビロニアの宝物庫】を望んだ転生者って訳じゃ無いッスよね!?もし、そうなら何処まで計算尽くなんだか……」
というか、もしかしたら【シンフォギア】の何れかを欲しいと望んだら自動的に付いて来た的な話だったのかも知れない。例えば、異端技術で出来た品物を望むと【ノイズ】が付いて来たとか?……あ!もしかしたら、ソレがデメリット特典だったのかも?だとしたら、生半可な方法では取り除けないかも知れない。
だから、師匠も手が出せないのかな?と思い付いて、師範代を見たけどそういう事では無い感じだ。じゃぁ、他に何があるのか?と考えを巡らせるけど……直ぐに、思い付く事は無かった。
「兄様。問題視されているのは、個人ではなく全体の方だ。当然、その【ノイズ】という存在は唐突に現れたって事にはなっておらぬからの?世界には、歴史がありその【ノイズ】との戦いの記憶もしっかり根付いておる。なのに、唐突にソレを消せばどうなるか……わかるの?」
下手したら、その世界そのものが衰退する可能性を孕んでいるって事ですか!?しかも、ご丁寧な事にかなり昔から人類と生存競争をしていたらしく尽く戦の記録がある世界となっていた。そんな世界から、今直ぐ【ノイズ】という存在を排除したら数千年前からの歴史改変が起こり逆に大規模な歪みになりかねない。
「じゃ、力押しではどうにもならないんですね……」
「フム。力押しというなれば、その世界そものもを消し飛ばせば良いの。《破壊神・最終奥義魔法》で、全てを無に返してしまえば良い。アレならば、隣接する他異次元も消し飛ばせるからの」
「ですが、ソレはこの世界軸では出来ません。何故なら、この世界軸は時空管理局によって繋がっていますからね。使えば、複数の次元を無に返してしまうでしょう」
――ひぇっ!?恐ろしい事をサラッと仰る。
というか、サラッと時空管理局を余計な事を仕出かす悪童的なニュアンスでリリィは吐き捨てる。まあ、実際にあの組織が色んな世界を繋げたせいで面倒な事になっているのは事実だけれど。
「とりあえず、力押しではどうにもならないって事で良いんですね?なら、他にどんな方法があるって言うんですか?」
「そうですねぇ……アンリ・マユでも、叩き付けてみますか?」
「…………まさか……と、思いますがあるんですか!?」
「ありません。ちょっとした、ジョークです」
何とも、心臓に悪いジョークである。というか、もしソレが世界に組み込まれるとしたら願われるのは『言峰◯礼』というキャラクターに転生した者が現れた時だろう。多分、『◯桐桜』では足りない。彼女も、『アンリ・マユ』と呼ばれた聖杯と一つになったキャラクターだけれど……その為には、『間◯臓硯』が居なければ成立しない話だ。だがしかし、あの世界のどこを探してもそういう一団が居た形跡は無かったし大聖杯も見付からなかった。
「質の悪いジョークだと思って置く事にします」
何処まで、効果があるかはわからないけどギロリと睨み付けて俺は師範代の言動を封じた。当人達は、効いた様子も無く『クワバラクワバラ』と言っていたけど黙ってくれる事は黙ってくれるらしい。全く、なんでコイツ等が俺の師範代なんですか!?
「そもそも、この【ノイズ】が出現する世界はその為だけに生まれた世界の様での……地球とは、違うんじゃが地球と似た様な世界観を持つらしい。もちろん、シンフォギアの世界とも違う様じゃ。出て来る人物達も、異なる様じゃしのぉ?」
「つまり、キャラクターが異なるんですね?」
「ええ、まあ……何と言いますか、男の夢を突っ込んだらおかしな叶い方をしてしまった……と、言った感じでしょうか?」
「何、それ……メッチャ、気になるんですけど!?」
まさかとは思うが、出て来る人物が全員女体化してるとかそういうんじゃないですよね!?それで、女性組織の中に男が一人とか疑似ハーレム的な状態にしてあるとか?等と、普通なら過去の俺と似た様な思考でそんな風に考えるのだが……シンフォギアは、女性が身に纏うギアなので多分ソレは当て嵌まらない。しかも、師範代が言い淀む様な《男の夢》が詰まっているとするなら……はて?どんな状況が、当て嵌まるのだろう?きっと、シンフォギアの設定はそのままだろうからハーレムとは違うのだろう。
そう言えば、師範代は『男の夢を突っ込んだら
「じゃぁ、全員が女かつ女子校のノリで明け透けな程にフルオープンしている!!とか……?」
「また、斜め上の発言が来ましたね?」
「ウム。特に、女子校的なノリでフルオープンとは……」
「なら、奏者全員が触手スーツを着用している!!」
「確かに、それは……全人類とは行かなくとも、男なら誰でも一度は見てみたい光景でしょうね?と言いますか、兄様?何故、そっち方面へ話を持って行こうとするのですか?」
だって、絶対ヤバい方向に願いが叶ったんだってわかるもの。なら、少しくらい夢を見たって良いじゃないか!とは言え、いつ何時翼がここに現れるかわからないので話はここら辺で切り上げる。聞かれたく無い話は、自室でかつ心の中のみで語るべし。
ソレに、師範代は俺基準の《男の夢》とは言ってないのでハーレムや工口エロシュチエーションでないのは確定済み。なら、後は万人受けをする類の話になるって訳だ。つまり、誰にでも利用出来る若い女の子と遊べる施設みたいな状況になっているのだろう。
そこで、有力者に賄賂として身体を差し出しているとか?何れにしても、碌な事にはなってないと確信があった。
「冗談はさておき、絶対碌な事になってないですよね?師範代も言ってた通り、訳のわからない方向で願いは叶ってたんでしょ?」
「ええ、その通りではあるんですけど、ね?」
いやいや、そんな首を傾げて可愛さをアピールされてもですね?それに今更、己の容姿を前面に出した所で底意地の悪さとか全部わかっていますので……まあ、新鮮ではありましたけど。
「それで、どの様な地獄絵図になったんですか?」
「地獄絵図……ウム。言い得て妙?だの。そうだの……特定の特典を持った者以外その世界に転生した者は皆心から【女】になっての?更には、その特定の特典を持った者にベタ惚れとのことだ」
「それは……それは。また、正気に戻ったら最悪の地獄絵図ですね?というか、正気な時間があるんですか?」
「ええ。あります。ありますが、その特定の誰かさんが目の前に居るとその間中は恋する乙女になります」
ほぉほぉ。つまり、全員が転生者(元男)のハーレムってヤツか?そりゃ、師範代達が『地獄絵図』と評する訳だよ。
当然、その場にいる異性も全員が【転生者】なんだ。皆、見目麗しい美人なんだろうさ。しかも、特定の誰かさんにホの字ならソイツのハーレムメンバーになるんだろうなぁ?まあ、全員が元男で転生して女に生まれ変わった馬鹿共とそれに気が付いて居ないアホが一人という絵面なんだと思われる。形だけなら、確かに男であるならば誰でも一度は夢見る状況ではあるんだろうけど。中身が、男で半ば強制的に恋する乙女にされていると言うのならそれは紛うこと無き地獄だろうさ。
統合真理……修正作用によって、ありとあらゆる物語の設定が一纏めにされて出来上がった真理。その統合に、人や神の意識は介入出来ない。あくまで、世界の意思主導による統合なので。だから、思わぬ統合(神々が頭を抱える事も…)をされる事もある。
とりあえず、統合真理について…内容は、ありとあらゆる物語の似通った設定を一纏めにするというモノ。作者が、良くやるヤツですね!
そして、ハーレムが形成されて居るそうですが……中身が、全員元男とのこと。それなら、普通に成立すると思われるんだよね……ハーレム。馬鹿を言った結果の末路。
中身の彼等からすると、地獄絵図だろうけど端から見たらただのハーレム。一人の男が、複数の女性に言い寄られて襲われて居るっていう状況!男なら、一度は妄想するシチュエーションだよな!ただし、見た目だけ!!そう、見た目だけ!!大事な事なので二度言いました。
誤字・方言あれば報告をお願いします。
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感想もあれば、お願いします!
いつも、読んでくれてありがとうございます。