絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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三八話

リインフォース

 

 

 

タン!とエンターキーを押して、その少年は緊張を解す様に息を吐き出した。んーと両腕を上げて、伸びをする。

私の歪められた基礎構造を、アッサリ直してしまった少年。

 

 

「ほら、終了したよ?」

 

 

「あ……ああ……」

 

 

そう言って、渡された夜天の書を私は受け取った。

 

 

「次は、こっちかぁ……」

 

 

彼は、夜天の書の内奥に封じられていた次の魔導書を取り出す。私……夜天の書に良く似た魔導書。

なんでも、夜天の書のシステムとは異なる独自のシステムを持つが故に、私ではアクセスする権限も無かったらしい。

夜天の書の内に秘められていたソレに気が付けなくて落ち込む私を、彼はそう言って慰めてくれた。(注:慰めてない)

視線を左側に動かして、台の上に寝かされている少女を見る。夜天の魔導書の……いや、闇の書の闇と言うべきなのか。

良くはわからないが、台の上に寝かされた少女は未だ眠っている。少年の話しでは、《旧・神族》と融合していた後遺症を確認するまでは寝かせて置いた方が良い……という判断の元、強制的に眠らせているらしい。

 

 

「結晶を核として特定の魔導力を無限に生み出し続ける永久機関かな?無限連環機構……魔力循環系の永久駆動炉?壊れてる……っていうか、微妙にプログラムがおかしいんだけど……」

 

 

とたたた……と、キーボードを打つ手がスムーズに動く。

先程、永久機関がどうと言っていたのにその手は止まる事なく動いていた。そして、少年がエンターキーを叩いた瞬間、次元航行艦の全システムが落ちた。バツン!!という、大きな音と共に照明が消えて部屋の外から悲鳴等が聞こえる。

 

 

「んー……ここのシステムでは、対応できないか……」

 

 

通信を開いて、次元航行艦全域に謝罪と理由を告げる。

そして、各署から怒られている少年があることを言い出した。

 

 

「じゃあ、僕が保有しているアースラ……僕の魔改造艦出して良い?あっちのシステムなら、ちょっとやそっとじゃあ落ちないから!」

 

 

『貴方の?ですが、次元航行艦アースラは……今私達が……』

 

 

「そう言えば、言って無かったっけ?10年後、この船が廃艦になる頃に時空管理局が滅びるんだよ。だって、全次元を巻き込んだ戦争を起こすのに時空管理局は邪魔だろう?その為に、ただそこにいるだけで数百キロ圏内の魔導師達の……魔法の源、リンカーコアを封じるレアスキル持ちが【彼等】の元にはいる……残念ながら、この流れは回避不可能だ……ま、だから僕がここにいるんだけど……さ……」

 

 

『…………まさか、そんな事が……』

 

 

「なら、やってみる?流石にまだ、そのレアスキルを解析・実験してないから100%成功するとは言い難いけれど……それでも、尻尾くらいは掴んでいるよ?どうすれば、リンカーコアを封じられるか……をね?」

 

 

『……………………』

 

 

「まあ、今はこの子をどうにかしてあげないと……だね。……………………という訳で……出すよ?じゃ、ブリッジに行こうか?」

 

 

それだけ告げると、少年は眠っている少女の上に魔導書を置くと少女を抱き抱え歩き出した。

何人かの局員とスレ違うが、向けられる目は畏怖とも敵意とも言えるモノばかり。しかし、少年は飄々としたモノで平然と進んで行く。まるで、周りが見えていないかのようだ。

 

 

「あれ?リインフォース……なんで、付いてくるの?」

 

 

「え?」

 

 

「自分の主の元に戻ってあげなよ。こっちは、大丈夫だから……きっと、心配してるよ?」

 

 

「で、ですが……」

 

 

「僕?にゃははは。大丈夫だよ……だから、元気な顔を八神はやてに見せておいでよ。きっと、安心するよ?」

 

 

そう言われて、私はブリッジの手前で少年と別れた。

その姿が見えなくなるまで見送って、来た道を戻る。

何故か、後ろ髪を引かれるような気持ちだったけれど……主はやてが、心配だったのも事実。

少年の言葉をありがたく受け取り、私は主の元へ急いだ。

 

 

 

……………………

 

 

 

 

 

…………

 

 

 

 

 

結論から言うと、主はやてはまだお眠り中だった。

私は、将達に出迎えられて部屋の中に入る。

 

 

「……もう、大丈夫なのか?」

 

 

将が、少し心配した様に尋ねてきた。

 

 

「ああ。あの少年に直して貰った……」

 

 

「そうか……後で、礼をせねばならんな……」

 

 

ホッとした様に、微笑む将。

他の騎士も、安心した様に笑った。

 

 

「本当に大丈夫なの?」

 

 

それでも、心配らしい湖の騎士。

本当に、大丈夫だというのに……これは、しばらく続きそうな予感に苦笑いしてしまう。

 

 

「何も問題は無いそうだ。基礎構造は、完璧に再構築されて……今では、私ですら手が出せんが……」

 

 

「手が出せないって、どういう事だよ!?」

 

 

鉄槌の騎士が、驚いた顔で声を荒上げた。

 

 

「ロックシステムと言ったか……200近いパスコードを打ち込まないと、基礎構造を書き換える事は叶わないそうだ。例え、管理者権限を持つ主であってもな……」

 

 

「大丈夫なのか?」

 

 

騎士達が、心配そうに私を見る。

 

 

「少年が……ずっと、私が私のまま生きていられるようにと付け加えてくれたシステムだ。基礎構造を護る為にな……だから、何も問題無い」

 

 

「そうか……」

 

 

「……リインフォースが、リインフォースのまま生きられる様に……自分のまま生きるかぁ……」

 

 

鉄槌の騎士が、繰り返す様に呟く。

それを他の騎士が、見守るように見詰めていた。

 

 

「そっか……なら、お礼しなきゃな?」

 

 

「そうだな……」

 

 

“ヴィー、ヴィー”

 

突然、慌ただしく警報が鳴り響き渡る。

私を含め、騎士達が緊張した様に警戒体制に入った。

 

 

「なんだ!?」

 

 

「ちょっと、艦長さんに連絡してみるわ!!」

 

 

慌てる将に、湖の騎士が確認をする。

そして、告げられたのは少年の追撃だった。

 

 

「何故だ!?」

 

 

将が、声を荒あげる。

 

 

『……彼が持ち出した船から、ロストロギア反応が出たからよ。できるだけ穏便に、艦の停止と明け渡しを願い出たら断られたのよ……』

 

 

「まさか、逃げたのか!?」

 

 

鉄槌の騎士が、顔を青くして聞いた。

 

 

『え?い、いえ……この艦の隣を並走しているわ……ただ、こちらの武装隊を受け入れてくれないだけよ?』

 

 

「なら、何故……追撃命令が?」

 

 

『同行したクロノと連絡が取れないの……』

 

 

念話も通信も通らないらしい。

更には、内部に転送すらできないらしい。

側にいるのだからと、強制転送を仕掛けたら海鳴市上空に転移してしまったのだという。とりあえず、こちらからは手が出せないので私達に出撃要請が来たと言う事だった。

 

 

「断る!」

 

 

『そう……まあ、断られる事はわかっていたわ……だから、手を貸してくれたら貴女達の罪を……貴女達の主と一緒に過ごせるように働きかけても良いわ』

 

 

「なっ!?それはっ!!」

 

 

あの少年の戦闘能力にも関係しているのだろうその命令は……だが、私自身の恩人でもある彼に仇なす事はできない。

 

 

『卑怯だけど、今の私達には戦力が無いの。使えるなら、猫の手も欲しいくらいに……ね?』

 

 

『艦長!クロノくんと連絡取れました!!』

 

 

『え?』

 

 

突然、虚を突かれた様な顔で固まるこの船の代表。

そして、新たなウィンドが開いて黒い執務官の顔がアップで写った。

 

 

『すいません艦長。突然、眠っていた少女が暴れ出しまして押さえ付けるのに手間取りました……』

 

 

『うっかり、再起動しちゃった。ああ、あのロストロギア反応はあの少女からのモノなんで……引き渡せっていうなら引き渡すけど……』

 

 

『待て!アースラを沈める気か!?』

 

 

『えー……どうしようかなぁ……』

 

 

どうやら、彼女の勘違いだったらしい。

それにしても、やたら楽しそうな少年の声が聞こえる。

 

 

「……………………」

 

 

内容的には、私達を脅した件を含む虐めだ。この船の艦長を、徹底的にイビる会話が繰り広げられている。

 

 

『ただ、ロストロギア反応があったからってだけで小さな女の子を人質に騎士達を脅すなんて大人気無い事ヤっちゃったのぉ?うはっ、鬼畜ぅ~♪』

 

 

「……………………」

 

 

『そもそも、ロストロギアをこの船に持ち込んで調整してたんだよ?それが再起動したら、ロストロギア反応出るよねぇ?気が付かなかったのぉ?』

 

 

『……………………』

 

 

顔を真っ赤にしたこの船の艦長が、俯いて黙り込んでいる。

赤っ恥っていうのは、こういうことを指すのだろうなぁ……という感想を得た。自分でヤるには、ちょっと気の引ける行為だ。

 

 

『まあ、良いや。クロノ・ハラオウンそっち安定してる?』

 

 

『ん?ああ。大丈夫だ……』

 

 

『じゃ、サクッと直しちゃいますかねぇ……ってか、フと思ったんだけど……技術的に直せたり作れたりするものをロストロギアって言うの?』

 

 

『…………作れるのか?』

 

 

黒い執務官が、驚いた顔で少年に視線を向ける。

それを受けて、手を動かしていた少年がピタリと止まった。

 

 

『……ねぇ?今、僕がやってる事って何?』

 

 

再度、手を動かし始める少年。

 

 

『あ、い、いや……』

 

 

『君達のいうところのロストロギアを直しているんだよね?』

 

 

『あ、は、はい……』

 

 

『君さ……自分の目で見てたよね?僕が、この魔導書をバラして再構築してたの……』

 

 

青筋を浮かべた少年が、ニッコリ笑顔で黒い執務官に笑い掛けている。だけど、目が全く笑っていない。執務官もそれがわかっているらしく、完全に怯えて萎縮している。

 

 

『………………はい、見てました……』

 

 

『夜天の書を直したんだよ?基礎構造を再構築して、外からも内からも手が出せないように何重にもロックを掛けて……』

 

 

『そ、そうだな……』

 

 

段々、執務官の顔色が青く蒼く青白くなっていく。

 

 

『何?もしかして、万人が闇の書クラスの魔導書を造れないとロストロギアだ!とかいうのかな?』

 

 

青白くなる執務官とは逆に、嬉々として元気になっていく少年が段々ノリにノっているように見えて来た。

 

 

『……広めて欲しいのかい?闇の書クラスの魔導書を造れる人間を大量生産すれば、ロストロギアでは無くなるのかい?』

 

 

『そ、それはっ!?』

 

 

『想像してごらんよ……暴走して都市をメチャクチャにする闇の書クラスの魔導書が……その主が、大量にいる光景を……』

 

 

『………………………………悪夢だ』

 

 

黒い執務官は、ガックリと肩を落とし真っ青な顔で俯いてしまった。それを見て、少年は作業を再開した。

 

 

『だろ?できる事なのに、それをロストロギアと表現されたら、広めて万人が造れるモノにしようとする馬鹿が現れる可能性があるから軽率な発言は止めておいた方が良い。特に、僕みたいなのはヤるよ確実に広めるよ?』

 

 

『止めてくれ!!』

 

 

『なら、言い方を改めてくれるかな?』

 

 

『……………………何て言えば良いんだ?』

 

 

『オーバーテクノロジー流用者……だろうね?そもそも、ロストロギアって……遺失物っていうモノの総称だろう?失われてないんだから、この船を含めてロストロギアは間違った表現になるだろうね』

 

 

ニヤニヤと黒い執務官に笑いかける少年。言ってる意味も、その言いたい事も理解できるので反論はしないが……少年の意見は、局員全員に問い掛けるモノだ。

 

 

『それに……だ!この船は、未来から持ち込んだ船なんだよ?通常空間に置いとける訳が無いだろう!?君ら、この世界を過去現代未来全部が纏まった“総合時空間”にしたいの!?』

 

 

『総合時空間?』

 

 

『そうだなぁ……例えるなら、闇の書の闇が半永久的にリポップする世界って言えばわかる?要するに、ラスボスが倒しても倒しても倒しても出現する世界になるんだよ!』

 

 

『……………………悪夢か!?』

 

 

『時間という、概念が壊れた結果……倒される前のラスボスが、時間を越えて現れるって世界になるんだよね……だから、時間の違う物体を時間の違う空間に置いとけ無いんだよ!時間の差が、大きければ大きい程……世界の時間という概念は壊れやすくなるんだ……タイムマシンが造れないのは、そういう理由から世界が拒絶した結果だ!』

 

 

『……………………』

 

 

『世界を滅ぼしたいなら、いくらでも差し押さえれば良い。ただし、凶悪犯罪者が大量出現する可能性があるので……世界の破滅も早くなるだろうね……つー訳で、僕達の理念【人類の存続】に反するのでこの船の明け渡しは拒絶する』

 

 

『……………………』

 

 

『悪いけど、この子を直したら……この船は、隔離空間に片付けるのでご了承の程を……はい、終了!』

 

 

『え?……もう、直ったのか!?』

 

 

『直したよ?何……もっと、時間をかけろって?馬鹿言っちゃイケない。言ったろう?この船を通常空間に置いとけないって!すぐに片付けるんで、向こうのアースラに戻った戻った!!』

 

 

慌ただしく、少年は執務官を部屋から追い出すと少女と魔導書を持って自分も部屋から出る。そして、執務官と急ぐ様に転送ルームに駆け込み、こちらへと戻って来た様だった。

後で聞いた話では、彼等がこちらの船へと転移した後、彼の船は虚数空間へと沈んで行ったらしい。

彼の言う隔離空間とは、虚数空間の事だったのだろう。

しかし、それは納得と同時に疑問も浮かんだ。

 

 

彼はどうやって虚数空間から、あの船を取り出したのだろうか……?

 

 

その後、目を覚ました主とブリッジに立ち寄ると、あの少女が出迎えてくれた。

 

 

「あ、おはようごさいます」

 

 

ペコリと頭を下げる少女。

 

 

「この度は、私が迷惑をおかけしましてごめんなさい」

 

 

「ええんよ!それよりも、身体は大丈夫なん?」

 

 

「はい。おかげさまで、前より調子が良いくらいです!」

 

 

「そうなん?そら、良かった……ンやけど、アレ、何やってるん?」

 

 

「え……さ、さあ……」

 

 

主と少女が、世間話をしている間も永遠とその光景は私達の目に焼き付いていた。少年と時空管理局が、何か言い争いをしている。優勢であるのは、少年の様だが……管理局側も負けていない。

 

 

「失われた技術を【遺失物】って言うんだよ?失われていない技術をロストロギアっていうのは間違いだと思うけど……」

 

 

「そうなんですけど……ロストロギアは、危険なモノなんです!だから、私達が管理しないと……」

 

 

「安全性云々を言われるなら、それを十全にコントロールできる【我々】が保管するべきでは?それに安全対策ならちゃんとやってますが……?更に言うと、僕達は不老不死なので技術が遺失物になる事は無いです!」

 

 

「あ…………うーん…………」

 

 

なんというか……不毛な言い争いだ。

額を指で押して、頭を悩ませているこの船の代表。

 

 

「で、でも……ロストロギアは、危険なモノなんだよ?」

 

 

主のお友達の白い魔導師が、反論する。

しかし、少年はその考え方の方が危険だと逆に批判した。

 

 

「いやいや、前提条件がおかしい。言ったでしょう?この技術が、流出することはあり得ませんって!それらを踏まえて、危険性は無いと断言しているんです!」

 

 

「そんなの、言い切れないじゃない!」

 

 

「そもそも、遺失物が危険な技術だと思われているのは……貴方達が、それが造られた意味もどんな風に使われるかも知らないまま使うからじゃ無いんですか?我々はちゃんと、それが造られた意味も何に使用されるのかもわかっていますので暴走させる事も危険を撒き散らす事もしません!」

 

 

「……………………」

 

 

「それに【鮮血の】が造る技術は、流出させない事を前提に造られているんですよ?流出したところで、解析も分解もできません。もし、できたとしても自爆システムが起動して研究所もろとも消し飛ぶだけですよ!」

 

 

「消し飛ぶんだ……」

 

 

【鮮血の】というのが、個人を指すのだと解ったのはしばらくしてからだった。ついでにいえば、解析や分解程度で研究所もろとも消し飛ぶという話は、驚きを通り越して唖然としてしまう。

 

 

「当たり前でしょう?自分の技術を盗もうとする者には、それ相応の制裁が与えられます。それに、僕が造る技術は基本的に人間では解析すらできません!」

 

 

「解析すらできない?」

 

 

「多分、パッと見てもそれが技術だとは思わないでしょう」

 

 

そう言って、ポケットから植物の種子のようなモノを取り出す。それを、この船の代表に手渡した。

 

 

「これは?」

 

 

「僕が造る船のメイン制御システムだ」

 

 

「はあ!?ちょっと、待て……この種子が船のメイン制御システムだって!?」

 

 

「そうだよ?……更には、この種子一つで船一つ分のエネルギーも何もかも補えるんだよ……まあ、ちゃんと埋めて大きく育てる必要があるけどねぇ……」

 

 

「……………………植物!?」

 

 

「うん。見た目は、植物になるんだろうけど……船のメイン制御システムを含むユニットだよ……解析できそう?」

 

 

「……………………」

 

 

誰を見ても、それを解析できそうではなかった。

かくいう私ですら、それが技術の結晶だとはすぐにはわからなかったし、今でも信じられない気持ちでいっぱいだ。

少年は、その代表の手から種子を取り返しまたポケットにしまっていた。

 

 

「因みに、これが大成してその秘められた力を存分に発揮した場合……小銀河くらいは、優に消し飛ぶね!」

 

 

「ええっ!?」

 

 

「小、銀河……を?」

 

 

「ま、【王家の船】とか呼ばれているモノを再現したモノだけど……ああ、【鮮血の】と共同開発した物体だよ?……なかなか、真に近付けたとか言っていたなぁ……」

 

 

「【王家の船】だって!?」

 

 

確か、漣とか言ったか……その少年が、驚愕の表情を浮かべて立ち上がる。

それを見た少年が、何故かとても嫌そうな顔をした。

 

 

「うん?なんで、【転生者】が反応すんのさ……」

 

 

「【王家の船】で種子……該当するアニメを知っているんだけど……」

 

 

「聞きたくないなぁ……黙っててくれない?」

 

 

「それ、私も知ってるかも……」

 

 

「止めて!教えないで!」

 

 

「もしかして、【光皇翼】ってのを展開できたりしない?」

 

 

「……………………」

 

 

ささっと耳を塞ぎ、黙り続ける少年。

 

 

「ありとあらゆるフィールド特性を持つ……とか言って無かったか?」

 

 

「はい!この話は、ここまで!!解散ー!!」

 

 

バッサリ切り捨てて、話を切り上げようとする少年。

それをガッシリ捕まえて、漣は話を続けようとしたのだが、急に真顔になった少年がセットアップして彼にデバイスを突き付けた。

 

 

「レイジングハート、モード・エクセリオン!!」

 

 

カションカションと、カートリッジがロードされて杖の形が変化する。「じゃ、行くよー」という言葉と共に魔力がチャージされ始めた。

 

 

「ちょ、ブリッジで魔法を使わないでーー!?」

 

 

「待って!」

 

 

それを止めたのは、またもや主の友人の白い魔導師。

 

 

「なにさ!?」

 

 

「どうして、私のレイジングハートと同じデバイスなの!?」

 

 

「あー……そりゃ、君に貰ったからだろう?」

 

 

「……私、上げて無いよ?」

 

 

「12年後の自分に聞きなよ!僕は、ママから受け取っただけだし……知ーらない!」

 

 

「……ママ?」

 

 

「そ!なのは『ママ』に貰ったの!」

 

 

「……………………私の子供?」

 

 

「ま、血の繋がりはないよ?養子!」

 

 

「保護責任者って事かしら?」

 

 

「そ、それ!まあ、幼いなのは『ちゃん』を『ママ』とは呼ぶつもりもないけどね……って訳で、『ちょっと頭を冷やそうか?』」

 

 

「って、その台詞を君が言うのか!?」

 

 

「にゃははは!だったら、なんだとでも!?」

 

 

「待って!ここで、魔法を使わないで!!」

 

 

「レイジングハート!」

《Divine……》

 

 

「ちょ、マジで撃たないでぇ!!!」

 

 

「シュート!」

 

 

漣の顔に特大の誘導魔法弾が叩き込まれる。

私の感想は、『ああ、砲撃では無いのだな……』というモノだった。うっかり、声に出してしまっていて騎士達に驚かれた上に引かれてしまう。

ホンの数時間前まで、一つ覚えの砲撃を撃ち続けた少女との戦いが目に焼き付いていて、偶々少年が似たような事をしようとしていたから出てしまった一言だったのに……全く。

 

 

「……賑やかですね……我が主……」

 

 

「せやな!楽しそうやぁ……」

 

 

 

 

 




リンンフォース回なのに、リンンフォースがサブに回っちゃってる始末。リンンフォースの性格を掴みきれてない作者を笑ってやって下さい。

夜天の書とU-D直しちゃった(笑)
【真実の瞳】マジ便利(笑)夜天の魔導書の基礎構造にしろ、エグザミアにしろ……その構造の【真実】を視て(見て)打ち込めばOKなんで……反則級の能力ですね!!
因みに、この【真実の瞳】は《ルール・ブレイカー》とセットの能力です。これがないと、《ルール・ブレイカー》は役に立ちませんw
今のところ《ルール・ブレイカー》は、本来の使い方されてないし……この先、まともに使われるのか不安である。
スキル・ブレイク……二次。人に使うモノじゃないし……三次。自分に使うモノでもないし……三次応用。はてさて、どうしたものか……。

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