絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~ 作:葉月華杏
Re:
「間に合わなかった……」
駆動炉にも、玉座にも辿り着けずタイムアップした俺達は何も無い宇宙空間で『orz』になっていた。
途中から、聖王のゆりかごの存在感が薄くなっていたのは気が付いていたけど。
それでも、目的とした場所には辿り着けると思っていた。
しかし、蓋を開けて見れば目的の場所にすら辿り着けず……今は、宇宙空間に投げ出されるというオチとなっている。
「ああぁぁぁ……のんびり、お喋りしていなければ……」
「おおお、おれ、おれ、俺の時間が……オワタ……」
そして、聖王のゆりかごを一種のテストとして観察していた師範代達からトーマと白亜にその結果が告げられ二人は頭を抱える事となった。まあ、お察しの通り目的地にすら辿り着けなかった彼らは、今後ミッチリと鍛錬を受けさせられる事が決定した訳だ。それはもう、秘密基地に護衛として集う使い魔達の協力も得て彼らは全力で鍛錬に臨まなければならない。今までみたいに、コッソリ逃げ出してサボるなんて事は一切できなくなるだろう。
ただし、任務中は除外とするとのこと。それだけを聞けば、それほど大変そうには聞こえないのだけれど、本人達からすると頭を抱えて呻く程度には大変な事らしかった。
「普通に、飽きの来ない鍛錬なんだがなぁ?」
「鍛錬バカなアンタと私を一緒にしないで!!」
「神崎さんが、一番不真面目そうなのに……なんで、そんなに鍛錬が好きなんですか!?訳がわからない!!」
「いやいや、普通に強くなりたいと思わないのか!?」
「そりゃ、強くはなりたいけど……」
「神崎さんみたいに、ストイックにはできないよ……」
「なら、お前らも目標を持てば良いんじゃね?」
俺が、鍛錬を続けていられるのは師匠の存在が大きい。
だったら、そういう目標をコイツらも持てば頑張れるかも知れなかった。だが、二人は余り乗り気のない返事をして頭を抱え始める。どうやら、俺の言葉はお気に召さなかった模様。やはり、神様特典というチートを使ったら怠け者になるらしい。確かに、急に強くなれて楽しく戦えるのが神様特典だからなぁ?そんな怠惰に、魂までも染められた様な状態なんだろう。だが、俺の場合は……恋人となった者を尽く消され(上書きされ)て追いかけ回されたからなぁ?その内、シグナムをオススメされた。
しかも、そういう方針転換があった為に努力しないと何も手に入らないという脅迫観念をシッカリ焼き付けられたからなぁ。シッカリ、身に沁みてわからされたソレは今尚俺の中に生き付いている。
「努力なくして、何も手に入らないのは良くわかったからなぁ?翼だって、手を伸ばし続けたから俺の所に来てくれた訳だし?そう言えば、俺やお前らって転生させてくれた神々の洗脳があるんだっけ?アレって、解除して貰ってる?」
「「は?洗脳!?」」
「俺の場合は、ハーレムを作らなきゃイケない的なモノだったんだけど……その洗脳から脱しないと、ずっと囚われたままなんだぜ?って、白亜は開放されているのか……」
そう言えば、白亜に限ってはソレの括りには入らないんだったな。なんせ、師匠の中にあるアーティファクトで何もかも浄化されたんだった。性別も変化して、何もかも失ったりリセットされたりしているから無問題。更に言えば、トーマも組織内で盥回しにあった事から色々されているだろうしな?
ハハ、愚問だったわ。というか、何の問題も無いのにこの体たらくとか本人のやる気がそもそも無いのか?
「とりあえず、お前らのサボり癖も年貢の納め時だな?」
「ぐっ……ぬぬぬぬぬぬぬ……」
「うぐっ……別にサボっていた訳じゃねぇから!!」
「じゃ、何してたんだよ?座学にも出ないで、身体も動かさないじゃ衰えるばかりだろう?」
「え?《神殺し》の肉体って、衰えないんじゃ……?」
「は?衰えるぞ?例えば、戦闘の勘とか目則とかかなぁ?」
ああいうのは、戦闘数を稼いで経験を積み重ねた事によって得られるモノだ。何もせず、日がなボーっと過ごしていては開花する事も無いし育つ事も無い。それは、これまでの経験が全て語っていた。
そりゃ、フルダイブ型のVRゲーに没入してひたすら戦っていたのなら大丈夫かも知れないけど。現実世界で、あっちこっちに行っては大人な女達から声を掛けられては付いて行く(拉致られる)様な事をしていたら何も開花する事はないだろう。つか、何の目的があってミッドチルダ周辺を散策する様な用事があるというんだ?って話だ。
一度、トーマがサボった時にフレールくんを使って監視したりしたけど……何らかの目的があって、鍛錬をサボりフラフラしている様子では無かった。ただ単に、鍛錬そのものが嫌で時間を潰す為にフラフラしているだけの様子だった。
「目的が無いなら、ちゃんと鍛錬をしていれば良いんだよ」
「いや、あのですね?俺、ちゃんと鍛錬してからここに来て居るんですよ?なのに、今度は戦鬼の鍛錬とか……嫌になりません?だったら、今ある才能を伸ばす方が良い」
「それって、隠鬼の?つーか、トーマの《隠密》って隠れて無いよね?気配も消せて無いし、どうやってそこら辺を育てているのか教えて欲しいなぁ?」
「…………え?いやいやいや、ちゃんと消せてますし隠れていられますよ!?」
「じゃ、俺とミッドチルダ中央区を使って隠れんぼしてみようか?そこまで言ったんだ。当然、逃げないよな?」
「良いですよ?なんなら、罰ゲームを付けても良いです!」
「OK、OK。じゃ、負けたら転生者達がいる場所に単騎で突っ込んで行って原作人物に告白でもして貰おうかな?」
「良いでしょう!何でしたら、神崎さんも翼さんに告白してくれても良いんですよ?ああ、いや……それじゃ、ご褒美になるのか。翼さんの目の前で、原作人物に告白して貰いましょうか!!」
「良いだろう。その自信、へし折ってやるよ!!」
売り言葉に買い言葉で、俺とトーマのミッドチルダ中央区での隠れんぼが決定した。とはいえ、未だに宇宙空間から移動できていないのでトーマと白亜を連れて移動を始める。
方法としては、聖王のゆりかごに突撃した時と同じ様に重力操作で前部に
ちゃんと、眼前一メートル前に障壁を展開して重力フィールドで自分達を包み込み加速を開始。こうしておかないと、何にぶつかるかわかったモノじゃないからな。
下手に、デブリに当たると大事故になりかねない。
まず、間違いなく何かしらに当たったらグチャりと三人同時に潰れるんだろうな?
……………………
……………………
……………………。
「「「死ぬかと思った!!!」」」
どう足掻いても、生身で大気圏突入はアカンかった!!
ちゃんと、減速してゆっくり入ったハズなのに気が付けばドンドン加速してて意味不明な現象を目の当たりにした。
「アレって、ミッドチルダの引力だったのか?」
「どういう理屈で、何が働いているかがわからないけど……メッチャ、訳のわからん現象を引いたみたい?」
とりあえず、途中から宇宙方面に重力を集中して地上に到達するまでには何とか減速する事に成功させたんだけど。どうにもならなかった感じだった。つか、一応ミッドチルダの重力を中和してたつもりだったんだが……中和、仕切れていなかった?模様。自分達を無重力にして、ミッドチルダの重力を中和しつつゆっくり落ちて行くって無理なのかねぇ?
「兄様、兄様。兄様は、魔法の多重展開に失敗していただけですので法則とかお気になさらず……」
「え?マジで……一応、何が失敗していたか聞いても?」
「ミッドチルダの重力を中和する事に失敗されていました」
「あー、だからあんな速度が出ちゃったのか……」
「流石に、あれだけ複数の魔法を同時展開は無理だったの?兄様では、まだまだ複数展開のツメが未熟……」
「それもあるのかぁ……でも、大気圏に突入する為には必要な魔法だろう?障壁は、消せるとしても仲間を集め維持する魔法や惑星の重力を中和する魔法に無重力魔法。そして、ゆっくりと落ちて行く為の魔法を展開してたつもりだったんだが?」
「そうじゃな。しかし、トーマや白亜が魔法を使えていれば兄様の負担はもっと軽くなっておったのは間違いないの?」
「兄様は、もっと周りに頼る事を覚えた方が良いかも知れません。確かに、《神殺し》は単騎で戦えるのが前提ですが仲間が居るのであれば仲間に頼って良いのです」
「あ、うん。まあ、色々未熟だったという事で……」
「フム。本当に、ソナタらの鍛錬を強化せねばならぬみたいだの?ソナタらが、頼りないから兄様が一人で抱え込む事になるようじゃ。そもそも、白亜がバインドで自分達を括れば問題無かったのだがの?」
「あ……私、《チェーンバインド》使える様になったんだった。普段、魔法なんて使わないから忘れてたよ」
(*ノω・*)テヘ
自分の頭をコツンと叩いて、舌をペロッと出す白亜。
なにそれ、あざとい!お前、自分がカワイイ姿をしているからってソレで許されるとでも思っているのか?腹が立つなぁ!!
「というか、白亜は良いとしてもトーマは隠鬼系の魔法を一通り使えるんだろう?俺のフォローくらい、幾らでも出来たんじゃないのか?」
「…………♪~(´ε`; )」
視線を逸し、吹けもしない口笛で誤魔化そうとする馬鹿。
どうやら、自分が魔法を使える事を忘れていた模様。
いや、もしかしたら経験不足でどんな魔法が効果的なのかわからなかったのかも知れない。いずれにしても、二人が座学や鍛錬をサボり過ぎているから起こった失敗だったという事か?
「お前ら、今日からちゃんと鍛錬しろよ?特に、空に上がる時のフォローについてちゃんと学べ!どうせ、これからも何度もやる事になるんだろうからな!!」
「…………確かに、今回だけで済む話じゃ無いよね……」
「あの人に付いて回るなら、今後何度もあると考えた方が自然か。わかった。フォローできる様にはなるよ……」
そう言って、少し反省する様子のトーマを見て『わかってねぇなぁ?コイツ……』と俺は思ってしまった。俺の周囲には、こういう反応をする奴が一人居たのでトーマがどれだけ反省しているかとかが丸わかりになるのである。
まあ、来栖川がそうなんだけどさ。
多分、トーマは根が真面目なんだろうけど性根が腐っているからこんな感じになっているんだと思われる。
アイツも、そうだからなぁ?アイツも、根は真面目だったんだよ。最終的に、人を見る目が養えなくて拗ねて捻くれちゃったんだけど。ま、事ある毎に見初めた女性がヤバい系の女性だと奴の心をへし折るには十分だったらしい。
それで、ヘコタレて諦めてしまったのがアイツだ。
本当なら、俺達がフォローして行けば良かったんだろうけど……その時は、別の奴の問題に首を突っ込んでいたから出来なかったんだよね。結果、奴は人を見る事を止めてしまった。
「…………しかも、アイツってかなり惚れっぽいんだよねぇ。そりゃ、見境なくって程じゃ無いけど。兎に角、惚れっぽかったんだ……」
「…………雪の事か。ああ、確かに通じるモノがあるよね。ただ、アイツの場合は一度惚れたらその人にゾッコンではあったからウケは良かったけど……」
一度に、複数の女性と付き合える程器用な奴では無かった。なので、一人一人本気で付き合っていたけど。
結果的に、アイツは己の人を見る目がなさ過ぎる事を諦めて惚れた女に本気で向かい合おうとして失敗し続けた。
正確には、惚れた女の周囲に居る奴らがアイツを追い詰めたと言って良い。アイツは、大真面目に頑張っていたけれど……どいつもこいつも、アイツの見た目と誰かが流した下らない噂で判断し切り捨てようとした訳だ。
結果、俺達が出張って行って下らない噂に踊らされた周囲の人間共を張っ倒して回る事になった。実際、張っ倒された奴らは『何で、アイツみたいなヤツに……』とか何とか言ってたけど。本当のアイツは、馬鹿みたいに真面目で馬鹿みたいに素直なヤツだったんだよ!どっかの馬鹿女に歪められて、どうにもならなくなっちゃったけれど。見た目だけは、極上の美少年(男の娘)だったからな。
お陰で、色々と面倒に巻き込まれたけれど。
俺達に取っては、大事な友人の一人だったからな?
「アイツも、組織で良い人を見付けられたら良いんだが……悪い事に、面食いなんだよなぁ……はぁ( ´Д`)=3」
「その上、とっても惚れっぽいのよねぇ……はぁ( ´Д`)=3」
それに比べて、トーマと来たらハーレムなんぞを形成しやがって……ホント、碌でもない。まあ、厳密に言えば師匠が出産意欲を刺激した結果の成れの果てだけれど。
でも、それはそれ。これはこれ…なんだよなぁ。
「とりあえず、ミッドチルダを舞台に隠れんぼする約束を先に済ませてしまうか?じゃ、ルールを決めてしまおう」
「ルール?別に、俺が隠れたら良いんだろう?」
「何日?地下も含めて?フレールくんとか使えるけど?現実世界で?それとも、隔離空間で?とまあ、色々出て来る訳ですよ。流石に、何でもアリだとトーマの負け確定なのでルールは必要かな?」
「…………ハイ、ソウデスネ。るーるヲ決メマショウ!!」
「手の平クルゥ〜w」
「白亜、お前も参加するかぁ?罰ゲームは、転生者の目の前に出て行く事でOK?また、ストーカーが現れるかも?」
「ごめんなさい。許して下さい(土下座)m(_ _)m」
『ストーカー』と呟くだけで、流れる様に土下座する白亜。その姿は、余程ストーカーに苦しめられた者という事がわかる瞬間だった。まあ、そんなモノは罰ゲームとは言えないんだけど。つか、延々と続く罰ゲームって馬鹿な発想だよね?
しかも、双方が楽しめるモノであるなら構わないが一方が苦しむ様なモノを罰ゲームとは言わない。それに、火消しも面倒だからな。とりあえず、この場では茶番で終わらせる事にする。言うだけなら、タダだからね。実行は、しない。
そんな訳で、トーマと綿密にルールを決めたら即実行に移す。というか、審判役として頼んだ師範代達がのんびりする事を許してくれなかった。
「ルールを説明する。タイムリミットは、明日の日の出まで。最初は、通常空間で人々が行き交う中で隠れんぼを行い……夜間は、隔離空間で隠れんぼを行う。下水道は無し。フレールくんは師範代に付くので使用不可。俺は、自力で隠れるトーマを探し出し捕まえるって事で良かったか?」
「フン。それで、全然構わないぜ!!フレールくんさえ使われなければ、見付かる事なんてないだろうからな!!」
「はいはい、そんなに興奮するなよ。まだ、始まってもないんだから……とりあえず、トーマは怪しい動きをして局員に職質掛けられないようにな?」
「ハハ。そんなヘマ、する訳がないだろう?」
とか言ってるトーマだが、三回目辺りで局員に捕まり職質をされる事になる。その時は、俺が職質されているトーマと共に局員の皆さんに弁解をする事になるのだが今は未だ知らない。つか、良い大人が童心に返って隠れんぼ勝負してるとか……どう、説明すれば良いんだろうな?マジで、羞恥心をゴリゴリ削られる時間だったとだけ言っておこう。
「それでは、トーマさんは隠れて下さい。兄様は、この場で待機をお願いします」
師範代の宣言で、トーマはソソクサと何処かへ行って俺は適当に時間を潰す事になった。とは言え、既に勝負は始まっているので俺もガチでトーマの気配を探っている。
まあ、トーマの気配はダダ漏れだったりするんだけれど。
「のぉ?兄様。追跡は、順調かの?」
「…………そうッスね。まだ、見失ってはいないかな?」
「これで、気配を消していると思っておるなら頭が痛いの……というか、ホントの本気で才能が無いの?」
「これなら、俺の方がまだマシなレベルですね?」
「ウム。戦鬼に負ける、隠鬼か……」
負けるというよりも、アイツを育成していた妖精さんが余りにも才能が無いトーマに匙を投げただけなのでは?
そう思って、視線を師範代に向けると肩を竦められた。
つか、現在の妖精さんは犬猿の仲でしかない師匠の方に居る。最初は、嫌がっていたんだけれど紫天の書に入れなかった為に師匠と共に居る事になった妖精さんは……とても、嫌そうだった。顔を醜く歪めて、師匠を睨んでいたけど。最後は、諦めた感じでドナドナされて行った。
そして、今は……師匠とは別で、行動している。
それでも、俺達と共に居ないのは人に見付かると面倒だからという理由に他ならない。流石に、ユニゾンデバイスがある世界で妖精だからと捕まえたりするような馬鹿は居ないと思いたいのだが……ここが、【魔法少女リリカルなのは】の世界だと知ると師匠の【船】に居残りすると言い出した為である。
つか、ここが魔法少女の世界だったら何が嫌なんでしょうかねぇ?というか、妖精さんはここが【リリなの】世界だと知って逃げた様にも見えた。つまり、この世界が魔法を認知する世界だから逃げたのではなく物語の世界だから逃げたのかも知れない。もしかしたら、全然違うかも知れないけれど妖精さんは魔法少女の世界が苦手らしい。
しかし、物語の世界だと妖精さんにとって不都合な事があるのだろうか?
「ありますよ?特に、この世界にはユニゾンデバイスという存在が居ますからね。もし、間違えられて捕まったらという懸念が先に来るのでしょう」
「正確には、捕まる事自体が駄目なんじゃがの」
「捕まって、瓶詰めにされたら彼女達は発狂してしまうかも知れません。まあ、それは我々でもありえますけど……」
「瓶詰め?」
「ええ。そもそも、妖精は存在そのものが素材ですので一時期瓶詰め状態で捕まっていた事があるのですよ」
「その為、捕まる事への拒否感と瓶詰めに対する拒絶はなかなか凄まじいモノになっておるの?」
「瓶詰め……」
「それから、奴らには奴らが入れる程の瓶を見せるのは止めておくと良い。実際に、瓶詰めにされ餓死なんて事を魔法世界で何度も体験しておるとのことだ」
それはまた、とても面倒臭い事になっているなぁ?
確かに、ここは物語の世界で魔法が実在する世界だ。
しかし、世界観はSF系が混じっていて魔法と科学が調和している世界だけに妖精みたいな存在は珍しい分類に該当する。
しかも、ユニゾンデバイスという特殊なデバイスが存在し人権も糞も無い様な実験を行う馬鹿共もいた。前例として、アギトの事が頭を過ぎったので妖精さんの反応も致し方ないと思う。というか、前例に挙げた【アギト】を知っていたからこそあの反応だった?もし、妖精さんがこの世界のアニメを見ていたというのならあの反応も頷ける。そもそも、あの場所から来た以上その可能性が一番高いと言えるだろう。
いや、絶対に事前知識として見せられている可能性が高い。
「とりあえず、俺は誰を殴れば良いんですかねぇ?」
「ああ。兄様だと、そういう結論に行き当たるのですね」
「そうだのぉ……何なら、【始まりの魔法使い】でも殴れば良いのではないかの?」
「また、ハードルの高い事……」
そんな、最強の存在を殴らなきゃならないとかどんだけ厄介な世界なんだろうねぇ?あの【組織】と呼ばれる場所は!?
でも、面倒な案件を押し付けて来る様な輩は殴られても仕方が無い。何はともあれ、今直ぐできる事は無い様なので諦めてトーマを探しに行くか!!
「もう、十分は経ちましたよね?」
「…………まだ、九分と三十秒程でしょうか?」
まだ、三十秒も残ってたか……まぁでも、誤差の範囲内だと思われる。とはいえ、フライングをしたと知ればやり直しを要求されそうなのでゆっくり待つとしましょうかねぇ?
「というか、十分も経つのに兄様の索敵範囲から抜けて居らぬのか?アヤツは……」
「そう言えば、まだ抜けられていねぇなぁ?」
とはいえ、既に漠然とした感じになっているので今わかるのはトーマがどちらの方角に居るかという事だけだ。ぶっちゃけ、《気配感知》では完全に索敵不可領域で今は《魔力感知》に辛うじて引っ掛かっているような状態だった。それでも、こちらから近付けば直ぐに相手の気配を見付け出すのは可能だと思われる。
「というかさぁ……この程度で、己の《隠密》が熟練とか言われてもねぇ?どうなんですかねぇ?」
「ウム。匙を投げられた事にも気が付けぬというのであれば別の道を示そうとしたのであろうな?」
成程。【隠鬼】としての才能が無い……もしくは、才能を覆す程の努力もしなかった。だから、匙を投げられたけれど《神殺し》に転生させてしまった手前、投げ出すには至らなかったから師匠に丸投げしたと言った所か?トーマの本質的に、戦闘方面も駄目駄目そうなので【戦鬼】もドロップアウトしそうだけれど。当人のやる気が無い状態では、何をやらせても意味が無いから浮雲状態でフラフラさせて居るという事なのだろう。
「とりあえず、【始まりの魔法使い】を殴る理由が増えた事だけは理解した!!アイツは、絶対いつか殴る!!」
「ま、そういう結論になりますよねー?」
「ウム。わかっておったぞwww!!!」
生身で大気圏突入…確か、(仮)が生身での大気圏離脱と大気圏突入で遊んでた記憶があるんだけれど?神崎くんには、ちと早すぎた高度なお遊びだったかも知れない。
てか、喜々として奴は大気圏離脱と大気圏突入をしてたから神崎くん達でも普通にできると思ってた。けれど、蓋を開けて見れば死にそうになってて草が生えるwww。というか、途中で気が付いて慌てて修正したってのが現実。アレは、お遊び程度でできる難易度では無かったよ。orz
ちょっとした、小話を投下。幼馴染みと妖精さんのお話。
幼馴染みのは、オネショタネタから来た話なので深くは突っ込まないでwww。隣に、自分に懐く美少年が居たからつまみ食いしたお腐れ様が居たって言うだけの話。彼は、本気でそのお姉さんに惚れていたけど…お姉さん的には遊びのつもりだったんだ。結局、浅上兄妹によって児童ポルノ禁止法違反で警察行きになったけれど。そこから、来栖川の不幸は始まったと言えよう。前は、来栖川が悪い的な話にしてあったけれど…別の角度から見るとこんな風になっていたんだよ?って話になってます。まあ、小学生とセックスする様な女がまともな人間なはずもなく。また、本気な訳が無いのでこういう側面があったんだなぁ…程度に読んで頂けたら幸いです。まあ、それを語るのが第三者である以上、地の文は語る者の感情に染まるのは致し方ないかと。所詮は、他人の主観だからねぇ?
そして、妖精さんの話。大体、妖精を構築しているモノは薬剤師共にとっては素材以外の何物でも無いんだよね。大抵は、物珍しい生き物として生きたまま見世物小屋で生涯を過ごすんだろうけど。最終的には、薬剤師の元に辿り着くのがオチだ。そして、瓶詰めにされるんですね?わかります。と言いたい所だけれど…それは、比喩であって実際に瓶詰めされる訳じゃ無いとだけ言っておこう。実際には、鳥籠に閉じ込められて薬剤師の言うがままに素材を提供し続ける地獄の日々が捕まった妖精さん達の末路。
ぶっちゃけ、妖精さんは心が健康でなければ素材の質が下がるので最終的にワザと逃げ出せたと見せ掛けて捕まるを繰り返す事になる。ホンの一瞬の自由。そこに見える希望が妖精の心を開放し、荒んでいた心が気力を取り戻す。
例え、それが夢幻であっても心が気力を取り戻すキッカケになるのならと薬剤師達は徹底的に妖精さん達を甚振ります。最後は、妖精さん達の心が壊れて死に至りますが…そこまで追い詰めてでも素材を取り尽くすのが人間という存在なので…いやー、洒落になんねぇなぁ?ってお話。
ホント、鬼畜で草wwwな設定なんだよなぁ?
以上、妖精さんの過去でしたwww。
誤字・方言あれば報告をお願いします。
m(_ _)m
感想もあれば、お願いします!
いつも、読んでくれてありがとうございます。