絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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五三三話

Re:

 

 

《神速》と《瞬動術》を駆使して、瓦礫溢れる場所に身を移した俺達はコソコソと身を隠しながら移動中。真上から見れば、怪しい奴間違いなしだけれど…そこは、師範代達が幻と視線逸しの結界で隠してくれているので大丈夫。

多少の違和感はあれど、上からは、絶対では無いけれど見付かる事はない。なので、とりあえずの拠点を設置できる場所を探している所。じゃないと、俺達の身も危険だからな?だから、最強の護衛達が溢れる秘密基地をサッサと出して癒やされたい。

 

「もふもふ。もふもふ成分が足りない……」

 

「薙ぎ払いで、気絶したままの方が静かだったのに……」

 

「もふもふ、もふもふ成分ががが…」

 

「お前まで、んな事を言い出すんじゃねぇよ!」

 

「ハハハ。現状、殺伐感が拭えないんで癒やされたいのはホントですよ?最も、前回に引き続き戦闘ばかりなので……」

 

「殺伐つーか、前回は見てただけだし。今回は、問答無用で薙ぎ払われただけじゃん。そりゃ、殺伐な感じなのは否定しないけど……俺ら、何もしてなくね?」

 

前回の砲撃で、白亜は気絶して師範代達に介抱されていたけど。つい先程、目を覚ましてからもふもふを求める声しか聞こえなくなった。まあ、殺伐というか戦闘が続いているのは事実だからな。そろそろ、腰を落ち着けたいのは俺も一緒だった。とはいえ、本格的に神殺しとして活動するならそんな事を言ってられるはずがないんだけれど。

今は、未だ半人前なので口にしても許されている。

本来であれば、もっと過酷な日々を送るはずなんだけどなぁ?師匠が、色々手を回してくれているお陰でぬるま湯……ぬるま湯?に浸かった日々を送っている。

 

「……………………」

 

『ぬるま湯』って、こういう状況を指す意味じゃねぇよな?例えば、毎日ボッコボコにされて時折爆散されたり刺し傷が絶えなかったりする事を意味する言葉ではなかったはすだ。

毎日毎日、師範代と殺し合い一歩手前の鍛錬とか死にそうになったり……限界を超えて、鍛錬を繰り返す様な事じゃなかったはず。『ぬるま湯』とは……哲学か!?

 

「毎日、殺伐としていると殺伐が殺伐と認識できなくなるんだなぁ……」

 

「大悟が、おかしな事を言ってる!!」

 

「殺伐が、過ぎたんだろう!!」

 

「お前らも、いずれこちら側に来る事になるんだぜ?」

 

「嫌な話だ……絶対、そちら側になんて行きたくない!」

 

「あー、でも、片足突っ込んじゃってるんだよねぇ……」

 

「クックックッ……腹筋が割れるくらい鍛錬させてやろう」

 

「そう言えば、神崎さんって腹筋割れてないよね?なのに、あの力……チート?」

 

「いや、種族的に腹筋を割ろうと思ったらもっと鍛錬しないと駄目っぽい。今でも、過剰と言えるくらい鍛錬してるけど。人間みたいに、簡単に成長しないって話だったぞ?」

 

「「マジで!?」」

 

「その変わり、種族的に太らないし病気にもなり難いらしいけど。まあ、成ったらなったで痩せ難かったり闘病生活が長引いたりするらしいけどな?」

 

「暴食偏活は、控えた方が良さそう……」

 

「ストレスで、あっという間……って事は、無いのか……」

 

どちらも、《魔力操作》ができる様になると簡単に減るらしいけどな?何でも、脂肪は燃えて身体が整うからと師範代は言ってる。そこら辺の詳しい原理は不明だけれど、神殺しと呼ばれる種族はそもそもが強靭だという事だった。だからこそ二人は、転生以来年月を重ねても老化しないし病気になる事も稀となれば大体の条件はクリアしているという事になる。とはいえ、それらは全て無意識に行われているだけなので意識的に何かをしようとすると抵抗される事になる訳だ。

要は、無意識がやっている事を意識的に動かすから無意識下では無い動きを行おうとするので無意識が拒否っている……という事らしい。つまり、無意識がやっている事を感知してその通りにやれば拒否は少ないという事だった。

 

「先に、《魔力感知》系の能力を覚えると良いよ?」

 

「?唐突なアドバイス。意味がわからない。何で、それを言おうと思ったの!?」

 

「え?だって、お前ら病気にならないじゃん」

 

「…………まあ、神殺しに転生してから病気になった事は無いけれど……だから、なんだっていうん、だ?」

 

「それって、無意識下でコントロールしてるって事だよね?でも、意識的に動かそうとすると大変って事は……やっちゃぁイケない動かし方をしているって事なんじゃね?」

 

「やっちゃぁイケない動かし方、とは!?」

 

「そりゃ、それをやると身体的にヤバい事になるんでない?病気になったり、歳をとったり……つまり、老化する?」

 

「ハッ!!そう言えば、私……18歳くらいのままだわ!!」

 

「まあ、俺も似た様なモンだし……」

 

「え?これって、《魔力操作》で成してる事なの?」

 

「らしいぞ?因みに、脂肪も燃焼してくれるらしい……」

 

「「マジで!?」」

 

白亜は、わかるんだけど……トーマの反応は、何なんですかねぇ?お前、【隠鬼】の修行を終えた《神殺し》なんだろう?なら、その話くらいは知っててもおかしくないはずなんだが……何故、知らない!?まさかとは、思うけどその辺りの知識がまだ足りて無いんじゃねぇだろうな!?

もし、この予測通りなら師範代達がとても鬼畜な笑顔d……してたわ。御愁傷様です。これにより、トーマが受ける座学の時間が増えちゃった模様。中途半端に知識を偏らせていると、マジで今後の座学が増えるだけなんだよなぁ。と言っても、どこまで習得しているのかもわからないので手探りになるのは間違いない。

トーマ、お疲れ様〜ww。頑張ってね?

 

「とりあえず、《魔力操作》はできるんだよな?」

 

「は、や、んん。もちろん、できるぞ?」

 

「一々、言い直さなくて良いから。魔法も使えるんだよな?使ってる所、見た事ねぇけど……」

 

「もちろん、使えるぞ?《生活魔法》とか……」

 

んん!?今、視線逸らさなかったか?コイツ……。

前に聞いた話では、このトーマは三十年だか四十年後のトーマだっていう事だったけれど。もしかして、鍛錬しかやってなくて座学とか全然だったりしないか?そう言えば、妖精さんは居たけど座学云々の話は出てなかったよな?トーマは、どうやって座学を学んだんでしょうね?妖精さんは、自分の生活が楽になる様に動いてたみたいだったけれど……当然、トーマの知識方面を担っていたんじゃないんだろうか?

 

「師範代。トーマは、【隠鬼】の修行中に座学もやってたんですよね?まさかとは思いますが、ただの話し相手なんて事は……ふぅ」

 

師範代の表情から、読み取った限りでは予想通りな感じらしい。つまり、【組織】で生活する分の知識はあれど《神殺し》が学ぶべき知識の方はカラッ切りの模様。つまり、【隠鬼】の修行だけでなく法律や知識関係が全滅しているという事だ。え、何コイツ……ただの落第生じゃん。

 

「え……もしかしなくても、師匠に押し付けた?」

 

「兄様。我々は、組織に所属している訳ではありませんので、例え不良債権でも受け取ってしまえば返品できません」

 

「つまり、押し付けられた、と?」

 

「エターナル・エンドになられるよりかはマシであろう?」

 

「しかも、不良債権……お前、捨てられたんか……」

 

「え?え?え?…………え?」

 

能力的な話ではなく、やる気の問題で師匠に押し付けられたという事だったらしかった。てか、コレ……俺のせいだよな?俺が、優良物件だったばっかりに足を引っ張る系を押し付けても何とかなるだろうっていう理由だよな!?だから、トーマの詳しい情報が降りて来なかった訳か?はぁ……。

 

「【組織】は、超実力主義だから才能や実力を示せなければ捨てられるだけだぞ?まあ、殺されて無いだけまだ希望があるっていう見解なんだろうけど……」

 

「は?勝手に転生させておきながら、実力が示せなかったからって捨てるのがあの組織のやり方なのか!?」

 

「つか、実力が無かったら神々の玩具にされるだけだからな?そんな危険人物、組織に置いとけ無いだろう?」

 

「俺は、勝手に転生させられた……言わば、被害者だぞ!?なのに、何で実力が無いからって捨てられなきゃならないんだ!?そもそも、俺のやる気とか関係ないだろう!?」

 

「そんなモン関係ないよ。だったら、その場で嫌だとハッキリ言ってやれば良かったんだ。そしたら、ズルズルこんな所にまで引っ張り出される事はなかったのに……」

 

「神崎さんは良いですよね!?やりたい事とやらなければならない事が同じなんですから!でも、俺は神殺しになんてなりたく無かった!俺は、ただ…死にたくなかっただけだ!」

 

「あー……なら、普通に転生を選べば良かったんじゃないか?まあ、もう無理な話だけれど……」

 

《神殺し》になった後で、『やっぱり、《神殺し》辞めまーす!』と言えるなら良いけれど。そう簡単な事であれば、師範代達の口から案内されなきゃおかしい。だけど、そんな話は聞いた事が無い。という事は、《神殺し》になった後で『辞めまーす!』と言った所で辞める事はできないと推察できた。辞めたら、何らかのデメリット?が発生するのだろう。だからこそ、ウチの師匠みたいに問答無用で不死者も殺せる能力者が必須なんだと思われる。

つまり、普通には辞められない職業なんですね?わかります。後で、師範代達に聞いてみれば《旧・神族》がのさばる間は止めておいた方が良いとのこと。後ろ盾が無くなった魂とか、超狙い目ですもんね?元はと言えば、《神殺し》というストッパー的存在が居る故に好き勝手ができない彼らからしてみればストレスがマッハで溜まって行く。

そんな彼らのやりたい事や、やらなければならない事を全部邪魔してくる者達が徒労を組んでいるんだ。それ故に、手を出せずにいるって言うのに……そんな中、魂という無防備な状態で憎悪の対象から溢れた存在なんて居たら八つ当たりの対象にしかならないだろう。そりゃ、辞められませんわ。

だから、ウチの師匠が注目されているんですね?不死者だろうが、どんな無敵な怪物だろうが問答無用で殺す事ができるから、あんなにも組織に大事にされているって訳だ。

そう考えると、師匠の《ルール・ブレイカー》は破格な能力だと言わざるを得ない。師匠は、【始まりの魔法使い】みたいに俺TUEEE!!な能力の方が良いらしいけど。俺的には、今の方が嬉しかった。だって、手を伸ばせば届きそうな所が特に……まあ、届く為にはそれ相応の努力が必要だけれど。流石に、師匠と同じくらい鍛錬を続ければ……1万2千年くらいで届くと思われる。師匠も依頼中などは、鍛錬とかしてないから引き離される事も無いだろうし?

 

「つか、師匠の能力で殺して貰えばいいんじゃね?」

 

「それだと、俺……死ぬ事になるじゃん……」

 

「あー……そう言えば、死にたくなかったんだっけ?」

 

全く、難儀な……つか、今の状況的にはトーマ的に嬉しいって事なのか?だったら、生きていられる間は何をして暇を潰すんだろう?下手に、食っちゃ寝をしたってあっという間に飽きるだけだろう?人間の感性を持ったまま、人外の時間を過ごすのは並大抵な話じゃないんだけれど。まさか、その事に気が付いていないなんて事は無いはずだ。

 

「…………え?ないよね!?」

 

「は?何が……」

 

「……生きている間、何をして暇を潰すんだ?」

 

「………… 暇つぶしなんて、幾らでも……」

 

「組織の施設だったら、飽きるなんて事は無いだろうけど……でも、追い出された者がそう簡単に施設に入り浸れて遊べるなんて思ってないよなぁ?」

 

「……………………」

 

「ぶっちゃけ、被害者面してる時点で無能一直線だから何かしらの職に就いてないと生活費も稼げないよ?ちな、ウチの師匠に寄生したら殴るけど?」

 

「は、働いてるし!!今、ここで……」

 

「アニメ知識は、俺や白亜で間に合ってるよ?戦闘面でも、俺が前衛で白亜が後衛予定。お前は?何処のポジション?」

 

「……………………」

 

ああ、うん。コイツ、ガチで真面目だわ。人間だった時の感性と、真面目な部分が行き過ぎていて最悪の悪循環にハマってるわ。ぶっちゃけ、《神殺し》に成る奴って真面目じゃ無い方が長続きするんだよね。特に、真面目に将来設計が出来る奴は成らない方が良いってレベル。下手に、予定外な事が起きるとどうしようも無くなるからさ。

しかも、ソレが人生の転換点とかだと動けなくなるんだよ。これが、人間だった時は人生に一,二度あれば良いって話だったけれど。不死者になった今は、それこそ何度でも起きる通過点になっちゃうんだよ。つまり、永続して起きる人生のイベント的なモノに成り下がるんだ。でも、トーマは人間だった頃の感性がそのままになっているから、その人生の転換点が連続して迫って来た事に戸惑っている。戸惑って、混乱して動けなくなるくらいに雁字搦めになっていた。要は、どれも魅力的で選べないからウジウジしているって訳だ。コレ……メッチャ、時間の掛かるヤツだわ。歩き出せれば、早いんだろうけど。

それまでに掛かる時間が、メッチャ長くて中々前に進めないヤツだ。…………ウゼェ。誰かが、引っ張ってやれれば良いんだろうけど。ここに、そういう事が出来る奴が居ないって言うんだから詰んでるよな?一番は、すずかが良いんだけれど。黒化しちゃって、師匠に首ったけだから不可だしなぁ?

だからと言って、アリサに頼む訳にも行かないし……誰か、コイツの背中を押してくれそうな方は居ないだろうか?

多分、もう一人では進み出せないくらい雁字搦めになっているんじゃないか?まあ、見てたらわかるレベルで何も選べなくなってしまっているからなぁ?さて、どうしたモノか…?

 

「とりあえず、お前に隠密の才能は無いから別の訓練や鍛錬をしようか?何、時間ならタップリあるから凍真にとっての最適な回答を探せば良い」

 

「俺にとっての最適な解……」

 

一応、トーマには迦楼羅という刀型の専用武具があるらしいけど……刀剣の才能も無いとのことだった。ぶっちゃけ、ただ浪漫を追求しただけの宝物扱いの模様。わかるよぉ?日本人だからね?刀は、男の浪漫!なんだが、ほぼ振るって無いから才能の開花にはならなかったとのこと。つまり、宝の持ち腐れってヤツだな。つか、なんでそんな特典にしたの?

 

「普通は、手に入れた武器は使い込んでこそなのに……使わなかったんだな?つか、使えよ……」

 

「…………し、四聖獣が優秀だったんだ……」

 

「しかも、他人任せか。それなら、指揮や戦術を学べば良かったんじゃね?少なくとも、聖獣に舐められる事は無かったはずだぞ?少しでも、努力しようとする姿勢を見せていれば彼の世界でお前の為に駆け付けてくれたかも知れないのに……」

 

何もしてこなかったが為に、コイツ見捨てられて放置されてたらしい。せめて、頂いた知性ある存在なんだから信頼関係を築いていればマシな生活ができたものを……それすらせずに、親友の転生者と遊び呆けていたらしいから頭が痛い。

まあ、それが神様転生した者の正しい第二人生だというのであればそうなんだろう。だって言うのに、《神殺し》に転生していつまでも被害者面で鍛錬もサボってばかり……そりゃ、見捨てられても文句は言えない。

 

「とりあえず、被害者云々とか神殺しになりたく無かったとかマイナス発言したら殴るからな?」

 

「なっ!?そんな、横暴なっ!?」

 

「うっせー!聞いてて、気分が悪いんだよ!!」

 

「ゴホー!?」

 

余りにも、ネガティブな事ばかり言うので殴っておいた。

ぶっちゃけ、とてもウザかったからな?真っ当に神殺ししてる奴の前で愚痴愚痴愚痴愚痴とネガティブな事ばかり言ってたら逆ギレされても文句は言えない。つか、なんの努力もしないからこんなネガティブな事ばかり思い浮かぶんだよ。

健全な肉体を作れば、とりあえず黙ってくれるだろうから精神はそっち退けで自動鍛錬させれば良いんじゃね?そんな閃きがあったので、基礎中の基礎トレをフレールくん憑依で強制してみることにする。一応、根回しはしたんだぜ?師範代達は、余り乗り気ではなかったけれど。俺の『ネガティブ発言、ウザい』に酷く共感してくれて問答無用となった。

 

「それにしても、努力しても才能が開花しない奴が居るんだな?まあ、それがどの程度の努力なのかはわからないけど」

 

トーマが、俺の一撃で気を失ってしまったので師範代にお願いして運んで貰う事にした。もちろん、お姫様抱っこでオルタに運んで貰っている。というか、トーマもそれなりにガッシリした体格だっていうのに何故ここまで弱いのか……意味がわからない。もしかして、コイツ……そもそもが、肉体労働系じゃないんじゃね?戦闘職は戦闘職でも、後方支援とか魔導師系なのではないだろうか?ちょっと、砲撃魔法とか教えたら才能が開花するんじゃない?

 

「コイツ、色々とニアミスしてるんじゃないか?」

 

「才能ですか……そう言えば、Masterの瞳でも余程深く視ない限りは才能系は見えませんでしたね?」

 

「その為には、【真実の瞳】を最大出力で使わねばならぬの?まあ、Masterは使わぬだろうがの……」

 

「んー?じゃ、セイビアさんとかだったら視てる可能性があるのか?いずれにしても、直ぐには確認できないッスね?」

 

そう言えば、トーマって【始まりの魔法使い】に呼び出されて《神殺し》に転生したんだっけ?なら、【始まりの魔法使い】であればトーマの才能を見抜いていたりしないだろうか?そう思って、師範代達に聞いてみたけど……何故か、困り顔になる二人。え、なんでそういう反応になるんですか!?しかも、二人は困惑した顔でお互いの顔を見合っていた。ちょ、なんでそんな反応なんですか!?

 

「申し訳ないですが、あの方に【真実の瞳】なる特殊能力はありません。確かに、ソレに近いモノは持っておられるでしょうけど……」

 

「流石に、他人の才覚までは見えぬと思うぞ?」

 

あるぇ?でも、前にそういう能力がある的な話を聞いた記憶があるんですけど?もしかして、説明が面倒臭くて話を端折った?そう言えば、先程ソレに近いモノを持ってると言ってたっけ。つまり、【真実の瞳】では無いけれどソレに近い効果がある魔眼か何かを持っているのだと思われる。

 

「えー?じゃ、トーマの才能ってわかってないの?」

 

「そういう事になるの?まあ、セイビア等に聞けばわかるやも知れぬが……彼奴も、そう簡単には教えてくれぬだろう」

 

「プライバシーという概念もありますが、本人が知りたがっても無いのに他人に教えるはずがありません」

 

「まあ、確かに……」

 

当の本人が、己の才能を知りたがって無いんだから誰にも教えないだろう。ちょっと、手を伸ばせば手に入るとわかっているのにずっと被害者振りをして二の足を踏み続けるトーマには呆れてしまう。まあ、俺達みたいに明確な目的がある訳でもないからわからない訳でもないんだけど。

とりあえず、俺達の場合は……使い勝手が良いからと神々の目的に合わせてそれぞれの場所に(浅上兄妹他含む)転生させられ続けているらしい。しかも、神々の思惑を遂行完了すればその時点を持って消滅する事が確定するという鬼畜仕様。少しでも、余裕っていうか猶予を与えられていたならば文句は無かったんだけれど。問答無用で、目的を完了したら消滅させられて次の思惑の為に転生させられるって言うんだから頭が痛い。ソレに伴い、俺達は自分のマスターデータを取り返さないとイケないので《神殺し》への転生を了承した訳だけれど。トーマには、そもそもそういう目的がないから全力全開で迷走してしまっているって訳だ。

 

「多少、無茶でも良いからトーマにもそういう目的があれば違ったんだろうけど……」

 

白亜に至っては、あの容姿が原因で《神殺し》に転生する事となったんだけどな?誰がどう見ても、幼少期がイリ◯スフィール・フ◯ン・アイン◯ベルンそのものだから使い回される事が多いと聞く。成長すると、何故かコギャル風のクロエへと変化するけどww。そのせいか、一粒で二度美味しい存在として色々と重宝されるとのこと。もちろん、薄い本が厚くなるという意味で。その為、神々に対して殺意が人一倍多いし憎悪的な感情もリミットブレイクしていたりする。

まあ、俺も似た様な立場なら同じ事になっていただろう。

兎に角、トーマにはそういう奮起する理由が必要だ。

 

 

 

 

 




トーマの迷走に関するお話でした。明確な目的と言ってますが、神崎や浅上兄妹はかなり面倒臭い状況に陥ってます。例え、マスターデータを回収した所で今度はコピーデータの回収が必須になって来るでしょう。己を不幸にするだけの存在なんてタヒねば良いと言わんばかりのキャラクター達であった。

因みに、白亜の幼少期と成長後がイリヤ&クロエなのは英霊エミヤが関係しています。あの人、投影魔術を使い捲くって失敗する度に肌が黒くなって行ったんですよね?
なら、無限剣製を使う度に色黒=褐色肌になるのは致し方ないのでは?という事で、幼少期はイリヤで大人になるとクロエになるのが白亜と呼ばれるキャラクターな訳だ。
そりゃ、一粒で二度美味しい存在と認識されても仕方が無い。

【始まりの魔法使い】に関して…俺TUEEE!!やってる奴が、特殊能力に目覚める訳がないじゃないですかーwww。
アレは、双夜みたいに特殊行動を多く取る奴が得る究極の特殊能力ですよ?そりゃ、ソレに近しい能力はありますが…アレが、【真実の瞳】を得られる程に特殊な行動を行っていたという事実はありません。どっちかって言うと、如月双夜(仮)に近い感じでしょうか?戦闘兵器に魔改造されて、意識を取り戻した後は周囲に気が付かれない様に生産に勤しんでいた奴ッスよ?そんな経緯の奴に、【真実の瞳】が宿る特殊行動なんて…行えないのが事実で現状。
たった一度だけ、それに近い事をやっているけど覚醒に至れる程では無いので彼の持つソレは【疑似・真実の瞳】と呼ばれる魔導の果てに得た劣化能力だと思えば良い。
詰まる所、現在の双夜がそれに近い状態になっているので現状の双夜と同等の能力だと思って下さい。
双夜は、他人の全てを暴き視れますが当人がソレを良しとしない性格なので全力全開で封印中。でも、完全に封印すると視界不良で盲目になるから弱体化させてると以前にも説明はしたとハズです。要は、その弱体化した真実の瞳と同等の能力だと思って下さいwww。

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m(_ _)m

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