絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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五五六話

???:

 

 

パッと見た感じ、彼のクロノ・ハラオウンは既に身体も大きくなっているのでここがゲームルートでない事は確定しています。つまり、この世界軸は『劇場版Reflection / Detonation』系の並行世界という事です。まさか、クロノ・ハラオウンの身長差でゲームルートか劇場版かがわかるなんて……なんて、皮肉なんでしょう。それに加えて、転生者も居るって言うんだから、この世界の混乱っぷりが手に取る様にわかると言うモノ……大変でしたね?

ですが、これからは我々が別の混乱を招くので安心して下さい!まあ、悪い様にはならないでしょうから大船に乗った気持ちで居てOKです。

全然、安心できないでしょうけどw。

しかも、我らが主様はゲーム設定で関わるつもりみたいです。物語を正規ルートから、剥離させる為とは言えとんでもない事をしますよね?我らが主様は。ま、それが楽しいんですけど。お陰様で、秘密基地内は大盛り上がりです。

 

「…………えっと、時空管理法に則って僕に自由をくれるんだよね?なら、ミッドチルダで心配しているママに連絡をとるくらいは許されるんじゃないの?」

 

「……ああ。いや、そうなんだが……君の母親は、本当に高町なのはと言うのか?」

 

「そうだよ?あ、証拠が欲しい?じゃ、レイジングハート。何か、証拠になる画像を出してくれる?」

〈All right. Meister.〉

 

そう言って、主様がレイジングハートを取り出しお願いをした瞬間、主様の眼前に何枚かの写真が展開されました。中には、機動六課の面々が写った集合写真まであります。

しかし、それを見ていたクロノ・ハラオウンと空戦魔導士達は声も出ないくらい驚いて完全に停止してしまいました。というか、何気にレイジングハートも主様の事を『Meister』なんて呼んでいるので確実に状況を把握しておられる模様。

 

「ほらほら、見て見て!クロノン。ここに、クロノンも写ってるよ?まあ、僕の知るクロノンは二児の父親だったけど……これで、信じてくれるかな?」

 

「君はっ!!……わかってて、僕達の前に現れたのか!?」

 

「まさか、最初は何もわからなかったよ?でも、クロノンが……クロノ()()()が、名乗ってくれたから……ここが、過去だって知ったんだよ」

 

だからといって、ミッドチルダに居る母親に連絡を取りたい等と嘘まで付いてクロノ・ハラオウンを混乱させる必要は無いと思います。ですが、そうでも言わないと潜り込めないのも事実でした。その一言によって、我らが主様はまんまとゲーム設定で無いのにも関わらずリンディ・ハラオウン率いる時空管理局に合流を果たしたのです。コレ、後でバレたら何を言われるかわかったモノではありませんね!精々、頑張って嘘を付き続けて下さい。という訳で、主様は転生者達に疎まれつつも事件解決の為に協力を申し出るのでした。

一瞬、リンディ・ハラオウンが主様の参加を拒みます。ですが、横から転生者達が『参加するなら実力を見せろ』とか言い出して難色を示すリンディ・ハラオウンを押し退けトレーニングルームへ連れて行きます。それを慌てて、リンディ・ハラオウン他数名が追い掛けて諌め様としました。

でも、ポッと現れた新参者を排除したい転生者達は言う事を聞きません。そこから、問答無用で模擬戦が始まりました。

しかし、我らが主様が実力のともわない転生者達相手に負ける訳がありません。サクッと、大人モードで連戦連勝した主様はあっという間にこの事件への介入権をGETされるのでした。でも、それを面白く思わないのが転生者クォリティー。

主様が、参加権を得るのを見て嫉妬心を燃え上がらせている転生者達ですけど……我らが主様は、既にクロノ・ハラオウンをロックオンしているのでヒロインを渡さないぞ云々は右から左へスルーされてます。と言いますか、この時代の高町なのは達は親認定されているので攻略対象ではありません。

それでも、転生者達は自分達の欲望の為に虚しい牽制を繰り返します。それが、他者から見たらどう見えるのかわかって居らず、牽制すればするほど周囲の目は冷めて行くのでした。そんな様子を見て、大きな溜め息を吐いたクロノ・ハラオウンに小さな箱を差し出す主様。それを見たクロノ・ハラオウンは、何故か苦虫を噛み潰したかの様な顔をして主様を睨みます。あの箱は、いったい……あ。胃薬です!主様、胃薬をニッコリ笑顔でクロノ・ハラオウンに差し出してます!

そりゃ、クロノ・ハラオウンも苦虫を噛み潰したかの様な顔をするはずです!!その上で、『吐血前に病院へ』とか言ってる辺り主様はクロノ・ハラオウンで遊ぶ気満々と見た!!

 

「未来のクロノン、愛用品だよ?」

 

「…………い、要らないからな!?」

 

平然と嘘を吐く、我らが主様。しかし、そんなモノを愛用する程クロノ・ハラオウンの神経はササくれ立ってないと思われます。それでも、払い除けられる手を何度もクロノ・ハラオウンの眼前に持って行く辺り逃す気はなさそうです。

 

「とりあえず、彼らには気を付けだ方が良いよ?」

 

「何を……彼らが、何かするのか!?」

 

胃薬の箱をシッカリ、クロノ・ハラオウンの手に握らせてからおもむろに告げる主様。クロノ・ハラオウンは、手に握らされた胃薬を捨て様として主様の発言に気を取られて捨てるに捨てられない状況に胃薬を内ポケットへ入れる。ついに、クロノ・ハラオウンが陥落した!!

 

「彼らは、そのうち婦女暴行罪で逮捕される事になるから」

 

「フジョ、ボウコーザイ……?」

 

「ウチのママ……高町なのはや、フェイト・T・ハラオウンと……八神はやてを襲って捕まる馬鹿共だ……」

 

「……………………」

 

一瞬、眉を顰めて転生者達に視線を向けるクロノ・ハラオウン。その様子に、怪訝な感じは無く『ああ。やっぱり、か…』と言わんばかりの色が見えました。どうやら、普段の言動から色々感じ入るモノがあった模様。ホント、信用がありませんね?これが、日々の積み重ねというヤツなんでしょう。

 

「アレは、己の情欲をあの三人で吐き出すのが目的だから。妹が大事なら、目を光らせておくんだな?お兄ちゃん?」

 

「…………君に、『お兄ちゃん』なんて……」

 

「呼ばれる筋合いは無いって?そんなだから、家に帰ってもテメェの子に『おじちゃん、誰?』なんて言われんだよw」

 

「……………………」

 

主様に悪態で返したら、更なる爆弾で返されるクロノ・ハラオウン。その人に、口答えしちゃ駄目ですよ?自分の知らない事実で、何倍にもなって返って来ますから。

各いう現時点でも、返された未来の話に即振り返り口を開けたまま固まる事になっているじゃありませんか!!完全に、我らが主様のカモとなってしまっているクロノ・ハラオウンに苦笑いしか浮かべられない。嗚呼なれば、どんな者も我らが主様の玩具と化すのでした。

 

「妹の方が、叔母としての認識を勝ち取っていると言うのに……その父親は、何処ぞの『おじちゃん』認識だって言うんだからなぁ?もっと、家に帰ってやれよ?」

 

「くっ……僕に、子供なんて……」

 

「エイミィとの間に、結婚して直ぐ授かる子だ。何度か遊んだ記憶があるよ?ま、フェイトちゃんに連れられて行った時の話だけれど。あ、なのはママとフェイトちゃんは同じ家に住んでるよ?とは言え、フェイトちゃんはカンチョーのお仕事で家を開けがちだけどね?クロノテートク?」

 

「そんな、未来の地位で呼ばr……提督?」

 

「そ。フェイトちゃんが、二十三歳の時にはテートクだったよ?クロノンは……因みに、フェイトちゃんはカンチョーさんで中々家に帰って来なかったなぁ?」

 

「………そうか。フェイトも、頑張っているんだな……」

 

「ま、執務官試験には、一度落ちちゃってるけどね?……なのはママのせいでw」

 

「なのはのせいで?どういう事だ!?」

 

なんて、説明している我らが主様ですが……未だに、高町なのはが撃沈される場面には遭遇していません。主様が、ソレを避けているのかどうなのかはわかりませんけど。

ソレに対して、一々反応を示すクロノ・ハラオウンは我々にとってとても魅力的です。いやー、ここまで弄り甲斐のある人間もそうそう居ませんよ?

 

「 てか、なのはママ。任務中に、過労で倒れて大怪我を負うんだ。で、試験前にフェイトちゃんへ連絡が行って心配で心配で試験どころじゃなかったみたいだよ?」

 

「なのはが!?任務中に、過労だって!?」

 

次々に出される爆弾に、クロノ・ハラオウンが驚きの表情で反応を示す。それに気を良くしたのか、我らが主様は言わなくて良い事まで教えてしまいます。

 

「その事は、彼らも知っているはずなんだけどなぁ?自分達を格好良く魅せる為に黙ってるんだろうね?」

 

「…………アイツらっ!!」

 

その話を聞いたクロノ・ハラオウンが、余りの身勝手さに人相の悪いヤク◯の様な目付きでヒロイン達に粉をかけている転生者達を睨み付けます。まあ、当人達はこちらに一ミリも気付く事無くヒロイン達を口説いていますけど?

だからこそ、我らが主様も気兼ねなくクロノ・ハラオウンと未来の話をしていたのでした。とは言っても、その未来は確定していないので絶対的にそうなるとは言い切れません。

それでも、主様が居る間は良い夢……良い夢かは、わかりません。ですが、魅せてやるのがせめてもの情けです。

 

 

 

そんな訳で、悪戯したい奴…この指、とーまれwww!!指だけでなく、全身にしがみつかれたけれど……悪戯の有志が集まりました。

なので、概要を説明します。

因みに、この悪戯は主様からの要請でもあります。内容は、至って簡単です。

彼ら……転生者達の趣向を確認し、我々は原作ヒロインに化けてあたかも恋に落ちたかの様に振る舞います。その上で、彼らの行動を逐一記録して変な動きを見せた暁にはその全ての記録をヒロイン本人に暴露するというモノ。

もちろん、一人に付き三人の使い魔が悪戯を仕掛ける事になるので人材は多いに越した事は無い。後は、メインから溢れた使い魔はメインディッシュのフォローをする様に告げます。

みんな、快く承諾して下さいました。この悪戯で、最も難所なのは行く先を被らせない事です。人数が、多ければ多い程ブッキングする可能性が高まります。ですから、スケジュールを管理する役が必要になって来ます。それから、デートスポットを探し出す役やヒロインの動向を監視する役も必要になりますから本当に多くの協力者が必要になります。監視役は、フレールくんにお願いするとしても他の役は我々がこなさねばなりません。確かに、フレールくんなら広範囲の索敵が可能ではありますが、フレールくんではそこがデートスポットなのかの判断ができません。フレールくんにできる事は、周囲の情報を集めて報告するだけに留まります。その後は、我らが頭脳班が情報を精査して実行班に回して来るという流れになっています。

高度な思考は、フレールくんやビーストではできませんからね。ちゃんと、役割が決まっているのですよ。

因みに、ビーストは戦闘時にしか呼ばれません。偶に、主様がビーストの背に乗って走り回っていますがアレは本来の使い方では無いので忘れて良いです。

何故、小さな子(主様)は大型獣の背にのりたがるのでしょうね?その癖、『幼い』とか言われるとキレるんですよ?意味がわかりません。その代わり、『チビ』や『チミっ子』には無反応なのでそれさえ守っていれば何とかなります。

 

「……クロノん。アイツらが、邪魔ならこっちでなんとかしてやろうか?そしたら、事件に集中できるだろう?」

 

とりあえず、この事件……『劇場版Reflection / Detonation』は、結界の中でのお話なので彼らが邪魔なら『外』で☆O☆HA☆NA☆SHI☆すれば良い。という訳で、我々、悪戯組は前回手に入れた闇の書の中へ雪崩込んで行く。

 

「……良いのか?」

 

「手法に文句を言わないってんなら、割と簡単にできなくもない。まあ、手法って言っても隔離するだけの話なんだけど……闇の書の中に(ボソッ)……」

 

「任せられるか?」

 

「おう!任せろ!!来い、闇の書っ!!」

 

「!?」

 

そう言って、我らが主様はヒロイン達を口説いている転生者達の元へ行き、召喚した『闇の書』に彼らを隔離した。

 

「任務、完了だぜ!!」

 

「待て!何故、闇の書がここに……いや、そうじゃない。闇の書は、空に返したはずだ!!何故、返したはずの闇の書がここにあるんだ!?」

 

「にゃはは。それは、簡単な話だよ。この世界軸に、闇の書は存在しないけど……別の()()()()には、存在しててもおかしくはないだろう?」

 

「…………並行、世界……?」

 

「ここじゃないけれど、地球と呼ばれる惑星で……この国じゃないけれど、日本と呼ばれる国で……この子達じゃないけれど、八神はやてと呼ばれる少女から闇の書を取り上げてリインフォースとナハトヴァールと守護騎士達を新たに用意したストレージデバイスに夜天の書の機構と共に移植してやればあら不思議。新たな『夜天の書』が完成する。闇の書は、そのまんまだけれど中の管制人格とかは空っぽで暴走もしない。ナハトヴァールには、新たな人格とプログラムじゃないその他諸々を入力して一つの人格に仕立て上げた。夜天の書の元々の機構は、僕の特殊能力……【真実の瞳】を使って本来のプログラムに書き換えておいたよ?ほら、これでここに闇の書があってもおかしくはないよね?」

 

「…………待ってくれ。言ってる意味がわからない」

 

「まあ、要するに僕はパラレルワールドから来たって事になるのかな?並行世界、時空の歪み、交わる事の無い世界軸、君達では知覚できない世界があるってだけの話。……そうだなぁ?世界観はそのままで、そこに居る登場人物が異なる世界から来たんだと思ってくれれば良いよ」

 

「…………なら、君が言った未来の話はデタラメだったって事か!?」

 

「違う、違う。それは、間違いなく君達の未来での話。クロノんがテートクで、フェイトちゃんがカンチョーさん。なのはママがエースオブエース。はやては、海上シレー?だったかな?英雄八神司令って呼ばれてる」

 

「英雄!?」

 

「これらは、大まかな世界で確定されている彼女達の未来だよ。余程の事が無い限り、その未来が外れる事は無いから気にしなくて良い。問題なのは、彼女達ではなくてその周辺。わかってるだろう?クロノん。本来であるならば、存在するはずがない者達が彼女達の周りをウロチョロしているんだ」

 

「…………それは……彼らの事か……」

 

闇の書に視線を向けながら、クロノ・ハラオウンは苦々しい表情で呻く様に答える。それを聞いて、主様がニンマリと笑ったけど背後に居る人達がその先を許さなかった。

 

「私がママってどういう事!?」

 

「カンチョー……私が、カンチョー……」

 

「ちょ、英雄八神司令ってどういう事や!?」

 

「ちょっと、別室でお話を聞かせて貰っても良いかしら?」

 

「……時空管理局と言いながら、タイムトラベラーや並行世界の知覚とか世界の一面だけを見てしか行動できない君達が羨ましいよ。多重多次元宇宙を認識できない時点で、【時空管理局】なんて言う名称は取り下げるべきだ」

 

背後から迫る新手を無視して、尚もクロノ・ハラオウンに話しかける我らが主様。それをクロノ・ハラオウンは、ドン引きしながら聞いていた。いや、寧ろ主様の背後に迫る者達を見てビビっていた。そう、リンディ・ハラオウンその人に。

 

「僕らみたいに、何万年も生きられる存在であればこの程度のバクは処理できそうなモノなのに……ねぇ?」

 

そう言って、五歳児の姿から十二歳の姿へ変化した主様はニヤリと口角を吊り上げてリンディ・ハラオウンに向き合う。

 

「こう見えても、年長者なんだよ?一万二千年程生きているからね?伊達や酔狂で、不老不死になんてならないよ?何なら、証拠として心臓でも抉り出して見せようか?」

 

「……………………」

 

「……人間、じゃ、無いのか!?」

 

「人間……まあ、人間から高次元精神生命体へと進化?した存在かな?因みに、この姿が僕の生きた最終年齢だから。生前は、十二歳くらいまで(嘘)しか生きてないよ?それ以上は、許されなかったからねぇ?魔力持ちなんて化け物は、その存在を親が許さなかったからねぇ?」

 

「…………そんな、君は殺されたのか!?実の親に!?魔力を持っていたなんて理由で!?」

 

「そだよ?質量兵器で、恋人諸共フッ飛ばされたかな?」

 

「…………馬鹿か!?」

 

「戦車の砲弾で、木端微塵です」

(๑•̀ㅂ•́)و✧

 

「「「……………………」」」

 

いや、確かに戦車の砲弾で吹き飛ばされたのは事実なんでしょうけど。だけど、それをこの場で言うべき話では無いですよね?主様。ま、話を煙に巻きたいのはわかりますが今はもっと別の説明が必要なのでは?とは思うものの、話の主導権争いをしておられる主様に変なツッコミはできない。

 

「……えっと。言いたい事は、多々ありますが……そちらの事情をお伺いしても?」

 

「僕の事情は、既に完了しちゃったけど?この闇の書の中に、問題児共を隔離して君達の任務遂行を邪魔する者が居ない内に事件の早期解決をお願いします。僕的に……用があるのは、彼らのみだから君らはお呼びじゃないんだよ」

 

「…………彼らに、何の用があるのでしょうか?」

 

「邪魔だったろう?散々……散々、任務遂行を邪魔されてイライラしてたはずだよ?ストレスアップで、お茶に注ぐ砂糖も増えていたろう?子供の言動だからって、言いたい事とか飲み込んで大人の対応ってストレス溜まるもんな?」

 

「…………それは、まあ……」

 

「だから、そっちの憂いは断った。だから、今の事件を早期解決の為に尽力したまえ。戦力が足りないって言うなら、僕の守護騎士も貸してあげるよ?」

 

「……守護騎士、ですか……」

 

「ま、なのはママ達には青天の霹靂になるかもだけど…」

 

言って、『紫天の書』を呼び出した主様はすずか(大人)様とアリサ(大人)様を呼び出しました。瞬間、高町なのは様方が驚きの声を上げます。ただし、約一人が別の事にも食い付いて居ましたが我々は気にしません。

 

「待って、なんですずかちゃんらが出て来るん!?」

 

「そりゃ、失われた世界で紫天の書に回収したからだけど?つか、すずかママやアリちゃママはリンカーコアを持ってなかったけど……僕は、人間じゃないからね。抜け道を幾つか知っていればどうとでもできるから……」

 

言って、意味あり気な微笑みを持って黙殺した主様。というか、目の前でリンカーコアモドキを作ったり消したりしていればその抜け道というものが何なのかは想像し易いだろう。

 

「…………き、規格外過ぎる……」

 

「にゃはは。何事も、諦めが肝心だよ?クロノん。諦めれば、ある程度の事は受け入れられるから……あ、これ、僕の持論。というか、理不尽な存在ってホント幾らでも居るから諦めなきゃやってられない!!」

 

理不尽の代表格が、そんな風に言ってる以上……彼らに選択肢があるはずが無かった。それよりも、目の前に居る理不尽以上の理不尽がある事を知ったのでした。というか、主様の目が死んでいた。多分、あの方の事を考えているのだろう。

正に、理不尽の権化と言っても過言ではない方ですから。

 

「兎に角、僕の事は報告書に上げなくて良いよ。下手に上げたとしても、信じられるモノでもないし?例え、信じられても新たな火種になるだけだと思うからね?」

 

「…………わかりました。それで、彼女達は……」

 

「そんじょそこらのエースオブエースよりかは戦えると思うよ?それなりに、鍛えてはいるからね!」

 

「ユーリが、強過ぎて泣きそうだったわよ!!」

 

「鍛錬……あれは、鍛錬じゃないよぉ……(泣)」

 

あー……ユーリ様が、師範をされたんですね?

成る程。それはまた、大変な方が魔導師範をやったものです。あの方は、魔力が尽きる事はありませんから余程の事が無い限り勝てる事はありません。

そんな相手と、鍛錬とかどんな地獄ですか!?

 

「まあまあ、即戦力になりたいって言ったのはママ達だよね?即戦力になれたんだから良いじゃない?」

 

「そう言えば、カリムさん達は出さないの?」

 

「ハハハ。いきなり、実在するお偉いさんを呼び出されても困惑されるだけだと思うよ?ママ達だって、この時代の御両親を連れて来られて甘えて良いよ?って言われたらどんな気持ちになる?」

 

「……なんか、違う様な気がするけど……そうね。モヤッとするわね。それと、とても気まずい気分になると思うわ?」

 

「うん。戦力として、呼び出すんだから周囲から敬遠される相手は逆に邪魔になる、のかな?」

 

しかも、命令系統が異なる組織のトップが出て来たら困惑が先に立って上手く行かない可能性もあります。よって、呼ばない方が賢明というモノ。それに呼べたとしても、カリム様はレアスキルがメインの非戦闘員ですから役に立ちません。

辛辣な事を言いますが、騎士としての就業過程を積まれては居ますが実践経験は低いと師範系使い魔が告げてましたのでやはり意味は無いかと思われます。

 

「茶、シバいているしか能の無い奴は要らん」

 

「シャッハさんは?」

 

「シャ姉は、戦えるけど……諸事情で、出したくは無いかな?ぶっちゃけ、あの人達が一番どこに落として来たら良いかわからない……」

 

 

 

 

 




終わりのない鍛錬程、地獄なモノは無い。終わりがあるから、人は頑張れるのだよwww
なのに、相手が永久機関持ちとなると勝つ以外の終わりが無い鍛錬になるんだよな。悪夢ッスね。勝ち目が無いのに、更に魔力切れもないと来たら…言わずもがな。そんな苦行を超えた彼女達は、それなりの戦力として完成した。
今までは、ただ双夜の精神を癒やす?…癒やす程度の存在だったのに守護騎士として確立して行くのだった。とりあえず、彼女達も少しずつ成長しているって報告回でした!!

ついでに、最後に双夜が『何処かに落とす』とか言ってますが…多分、双夜的には保護してる気分なんでしょうね。だから、最終的に彼女達と別れる予定なんでしょう。ま、どうなるかは不明なままですけど。

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m(_ _)m

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