絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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五六〇話

Re:

 

 

「……………………」ジトー……。

 

主様が、クロノ・ハラオウンの背を縮めて隠れ潜んだその日……クロノ・ハラオウンは、絶叫するマシンと化したwww。

 

ドタバタと自室で暴れていたけど、同仕様も無くなったのか部屋から飛び出て来る。飛び出て来たのは、ミニマム・クロノでそれをバッチリ目撃したリンディ・ハラオウンが驚きの表情で見ていた。しかも、ランニングシャツにトランクスの格好で出て来たものだからフェイト・T・ハラオウンが悲鳴を上げて、それに驚いたエイミィ・ミリエッタが手に持っていたお盆を落としてしまう。完全な、大惨事だった。

 

その後、我らが主様は気にした様子も無くネタバレもしないまま放置。黙って、お茶を飲んでいた。流石に、この状況でネタバレなんてしたら☆О☆SE☆KKYO☆どころの話では無くなりそうだもんね?こちらも、十分に愉しんだのでそそくさと立ち去る。といっても、見た目が猫だから気にも止まらない。フギャー!と、一鳴きして逃げ出せばそれでOK。

 

できるだけ、クロノ・ハラオウンの慌て振りに驚いて逃げ出した様に見せ掛けた。それが、功を奏したのか主様は疑われないままその場を切り抜けた様だけれど。クロノ・ハラオウンの視線が、とても痛いモノになったと愚痴っていた。

 

ま、自業自得なんだけどwww。

 

莫大な魔力を使って、性別を入れ替えた訳でもないんだから文句を言われる話でもないんだけど。身長が縮むくらい、寛容に許容してくれれば……ねぇ?しかし、性別を入れ替えるのはとても良い話かも知れない。もしかしたら、転生者共の鬱陶しさを理解できる様になるかもよ?

 

そうなれば、高町なのは達が受けているナンパ?口説き?がどれ程のストレスになるか理解して対応できる様になるかも知れない。

でも、アレらがやっている事は明確な違反行為ではないから強気で抑える事ができないのはわかっている。だからといって、馬鹿共が調子に乗って高町なのは達に迷惑をかけているのは目に余る事のはずだ。

 

違反行為ではないにしても、彼らがやっている事が迷惑行為である事には変わりはないんだけど。今の所、『マナーがなってないお子様』という見方をされているだけだった。

 

マナーがなってない……とか、大人から見ればっていうだけで当事者からしたらかなり目障りな存在だと思われる。当人達が、多少迷惑に思っていても笑って許されているからのさばっていられるだけで……アリサ・バニングスは、明確に彼らを嫌っているけど。彼らが、犯罪者寄りの迷惑モンスターだと我々は知っている。

 

今の所は、理性が勝っているからこの程度で済んでいるけど。それでも、ちょっとした切っ掛けで彼らが犯罪者になる事はわかっていた。というか、その切っ掛けを作っちゃっても構わない。

 

そうすれば、彼らは彼ら内で殺し合いを始める事になるだろう。今はもう、特典が少なくなって以前の様な無茶はできなくなっているけれど。彼らがどこか、燻っている様子なのは言うまでもない。今にも、理性を脱ぎ捨てて己の欲望いっぱいに行動し始めないかちょっとソワソワしている。

 

この状態で、新たな転生者が高町なのは達にチョッカイを掛ければ一気に均衡が崩れて暴走を始めるんじゃないか?というのが神崎さんの弁。実際、新たな転生者の影がチラホラ見え隠れしているので神崎さんの予想が的中しそうな感じだ。

 

それに前回、主様を襲った馬鹿も居るので新たな転生者が送り込まれて来たのは間違いない。こうなって来ると、こちらが転生者の特典を少なくする度に新たな転生者を送り込まれて来るんじゃ無いかと思ってしまう。

 

一応、対策らしい対策は練ってあるけど。

最終的には、イタチごっこになる可能性が高かった。終わり無き、新たな転生者の波状攻撃とか誰得?

 

仕方がないので、見付け次第問答無用で『転生者ですね?』と問いかけ戦闘を仕掛けて特典を削る作業をやってみた。戦闘後、特典を失った事を知らせずに『貴方は、彼女達に相応しくない』とだけ言って離脱する事を繰り返してみる。

 

すると、ダース単位で送られて来る様になった。それでも、サーチ&デストロイの精神で、事に当たってみれば……鳴海市の人口が、倍以上に膨れ上がってヒロイン達に絡もうとする馬鹿も増える。それでも!と、意地でサーチ&デストロイをやってたら転生者同士の殺し合いが始まってしまった。

 

増え過ぎると、相手を殺してでもヒロインを獲得しようとする奴が一線を超えて『殺るなら殺ったらー!!』と防衛という名の殺人を始める馬鹿が増える模様。そうなって来ると、地元の警察機関だけでなく管理局の隊員まで総動員して事に当たる事となってしまった。

 

最終的に、事件の揉み消しが間に合わなくなって世間に魔法の存在が露見してしまう事態にも発展したけど。そこは、我らが主様がなんとかしてくれたので事なきを得た。《R・B》は、やっぱり凄い!

 

その後、増えた転生者は主様がニッコリ笑顔で【クレッセント・ノヴァ】を押し付けて真名開放。みんな、良い子ちゃんになって管理局の人手不足に当てられたそうな。ま、これだけリンカーコア持ちが増えれば管理局もホクホクだろうから彼らの教育指導や生活の保証くらいは目を瞑ってくれるだろう。すっごく、お金の掛かる話ではあるけれど。

 

それに、足の引っ張り合いや殺し合いをしていた転生者達にもそこそこのメリットがある。かなり、気の長い話ではあるものの管理局で頑張って良い成績を打ち立てれれば自ずと原作人物達との交流ができる可能性があるだろう……と、主様が唆していた。

 

しかも、主様ってばこの転生が神々の娯楽である事を暴露した挙げ句、ある事ない事を転生者達に吹き込んでいたから彼らのやる気もそこそこ温まっている。

 

ま、殆ど嘘は言ってなかったけどね?だって、『転生者』達が神々の娯楽で賭け事の対象である事は事実だし、実際に死んでる奴と死んでない輩が入り混じっているのは本当。

 

ただ、中には死亡事故を捏造されて転生させられた者が居るのも確かだ。だからといって、『神に選ばれし者』は無い。

 

ちゃんと、現実を見ましょうね?神崎さんは、良く現実逃避しているけど。でも、神崎さんではどうにもならない事って多々あるから気が合うかも?ま、後ろ向きに全力ダッシュしているお馬鹿さん達には【良い子】になって(強制)貰って正攻法で彼女達の隣に立てる様に説得した……と主様は思っていそうだ。

 

割りと、力尽くでその流れに持ち込んだけれど。主様が、黒を白と言い張っているので我々も白だと断言しておこう。こうして、新たに追加される転生者は特典を一つにされ、心を真っ白に染め上げられた上で管理局の局員となるのでした。めでたし、めでたしw。

 

「犯罪を犯した者も、局員にするんですよね?」

 

「ちゃんと、罪を償ってからな?だから、犯罪を犯した者は要観察対象からのスタートになるな?」

 

つまり、守護騎士達と同輩という事だ。問題は、ヒロイン達を巡って殺し合いをしていたって事だけど……そこら辺は、主様がサクッと『揉み消した』。いや、『揉み消した』というより『無かった事にされた』が正解か?いずれにしろ、彼らの様な素直で『良い子』達からは想像すらできない事だと思われる。

 

そう、マジで『良い子』なんだよなぁ……直で、【クレッセント・ノヴァ】をされた転生者達なのでこれから半世紀分は良い子のままである。ま、ウチの内部にも直で【クレッセント・ノヴァ】をされた被験者がいるけど。

 

あっちは完全に、定着しちゃったパターンなんだよな……普通は、定着しないんだけど霧島白亜に関しては例外。多分、彼らを転生させた神が何かしらの細工を施していたんだろうけど。

 

主様の【クレッセント・ノヴァ】によって、その施しが瓦解して妙な《カオティック・コンヒュージョン》が発生したんだと思われる。【混沌の混乱】と呼ばれるその現象は、何が起こるかわからないのでできる事なら避けたい所。

 

簡単に言うと、某ゲームの《パルプンテ》みたいなモノだ。

ただし、人知の及ばぬ現象まで引き起こるので禁忌の一種に指定されているけど。下手をすると、頭が3つで手足が8本ある化け物が誕生する可能性があるけど。過去に起きた実際のソレでは、有機物と無機物が生物に融合して何故か百年生きたとかなんとか聞いた事があるけれど……複雑に絡み合ってて、どうあっても切り離せない!なんて話だったりする。

 

その話を聞いた時に、【鮮血の】がボソリと『錬金術師であれば…』とか言ってたらしい。けれど、ソレをする為にそんな生き物を造り出して錬金術を実行したかどうかは不明。

我らが主様に、声がかからなかった事を考えると何処からかストップが入ったのでは無いかと思われる。

 

因みに、我らが主様は『全身麻酔をした上で錬金術かな?』とか言ってたので、錬金術で分離させるには激痛が伴うモノになると予想。それで思い出したのが、人間の体内に蓄積された鉱毒を錬金術で抽出できないか?って試みが実行されたとかいう記事。何の記事だったかは、忘れt ...いや、別の奴からデータが送られてきたわ。

 

それによると、錬金術の『抽出』に関する記述、だそうだ。何処まで、錬金術に含まれるスキルで出来るのかを調べた話だったかな?

 

『分解』『分離』『抽出』『融合』『再構築』のいずれかで、何処までなら有効なのかを調べた頭のおかしな奴が居たらしい。確か、【組織】以外では禁忌の錬金術とか言われてた様な気がするけど。それでも、錬金術を使って色んな事をする奴は後を絶たない。

 

ま、原子論を理解できなくて錬金術詐欺に走る馬鹿もいるけれど。だからといって、何の処置もしていない鉱毒の被害者に錬金術を使うのはいただけない。

 

アレは、全身麻酔が必須の行為だ。

それから、自らに錬金術を使ったデブもいたらしい。『即行で痩せて見せる!』とかいって、脂肪分のみを抽出しようと実行して病院行きになった馬鹿が居たはずだ。

 

実際には、表層面の脂肪分を抽出できてガリガリになっていたらしいけど。でも、脂肪分を抽出した結果……立てなくなったらしい。理由は、筋肉を構築するコラーゲン?も失われて腕や足を動かそうとする度にプチプチと筋肉が切れたから……と聞いた。それを聞いた主様は、成る程と納得されていたけど。

 

我々には、何がなんだかわからなかった。

後で聞いた話では、脂肪()だったから駄目だったという話だったけれど。

今一、訳ワカメ。

 

所詮は、魔力エネルギーの塊ですので筋肉とか脂肪とか言われてもピンと来ません。その点だけは、主様に感謝しておりますとも。もし、我々に血肉があったらそういう実験に強制参加させられていたでしょうから……恐怖でしかない。

 

「……人体に直接、錬金術を使うのは禁忌なのでは?」

 

「それは、人体錬成に酷似しているからだと思われ……」

 

「一度、分解した肉体を再構築する訳でもないのに……」

 

「『分離』と『抽出』は、使われているんだよな?」

 

「エイドス法が、使えれば危険も少ないのに……」

 

「「「それ、量子コンが無いと使えないヤツな?」」」

 

「あっても、錬金術師にナノマテリアルを注入して量子コンとリンクさせないと使えないんだろう?」

 

「しかも、副作用として身体が動かなくなるヤツだろ?」

 

「アレって、脳が怠け者になった結果だったっけ?」

 

「ちゃうちゃう、タバコと同じパターンや。アレは、脳の機能を拡張し代わりに演算しとったから、機械を外し普段の生活に戻ったら怠けもんの脳が自分以外の拡張機能に演算を渡そうとして……できへんかったから、混乱してエラーを引き起こしただけやねん」

 

「ああ、神経伝達物質と同じパターンに陥ったんだね?」

 

「せや。お陰で、元の状態に戻るんに一ヶ月程リハビリするはめになったんや。ホンマ、人間の身体ってのは怠け者やな?ワイ等やったら、絶対そんな事にならへんで?」

 

「代わりに演算してくれるなら、身体機能の演算をも丸投げする人間の脳みそって怖い……」

 

「それだけ、地球のある宇宙を管理している神が怠け者なんだろう?もしくは、効率厨か……」

 

「効率を求め過ぎて、本体以上に出来るなら丸投げするとかヤバ過ぎんか!?それで、心肺機能までダウンしたらどうする気なのか……」

 

「停止したらしいぞ?」

 

「何が!?」

 

「演算の丸投げが、何処まで行われるのかって実験で延々と拡張機能を使ってた奴の心肺機能……停止したらしい」

 

「…………それ、治ったの?」

 

「半年程かかったらしいけど、何とか動く様にはなったらしい。つか、そこからが大変だったって。心肺機能の停止による弊害と、一年以上にも上るリハビリで普通の生活ができるまでかなりシンドかったらしい」

 

「「「マジかぁ…………」」」

 

「つか、心肺機能が停止したんなら死んでね?」

 

「不老不死にやらせた実験だぞ?生きてるに決まってるだろ?ま、実験中は植物人間状態だったらしいけど……」

 

「それ、ホンマに生きてたんか!?」

 

「一応、生物学上は生きてたそうだぞ?」

 

「「「死んでる!それ、死んでるから!!」」」

 

「まぁでも、ちゃんと自我も戻って立ち上がれるくらいにはなってたから問題は無いだろう……と思われる」

 

「その人って……今も、組織に居るの?」

 

「居るよ?でも、前線には出てないかな?後方で、事務関連の部署に転属して働いているってよ?」

 

「「「それ、メッチャ後遺症出てるじゃん!?」」」

 

「普通の人間レベルには、なっているって話だな……」

 

「《神殺し》生命終わってて草……」

 

「…………不老不死ではあっても、その人が《神殺し》であったかはわからないよ?前線から、後方に移動したってのは事実だけれど。戦艦の乗組員だったのかも?」

 

「何の話だ?使い魔だけで……悪巧みか!?」

 

「「「「「主様!!」」」」」

 

「いえ。昔、錬金術で鉱毒を抽出できないかって話がありましたよね?結局、実用化には至らなかったのかと……」

 

「…………ああ。あれかぁ……アレはな、複数人で対応しないと、どうにもならない事が判明して流れたんだよ」

 

「…………複数人で、対応ですか?」

 

「ああ。しかも、かなり熟練した者で無いと分離した時点で被験者が死に至るんだ。お陰で、禁忌に登録されて事実上の禁則行為に認定されたんだ」

 

「禁則行為……そういえば、水銀の致死量って……」

 

「0.2〜0.4gだな」

 

「でも、鉱毒関連で人が摂取したモノは水銀じゃ無くてメチル水銀じゃなかったっけ?魚やエビに含まれるソレを一週間で、1.75g摂取したとかで病状が発覚したんだろう?」

 

「んん!?既に、0.2〜0.4グラム以上摂取しているみたいだけれど?なんで、死んでないの!?」

 

「水銀とメチル水銀では、濃度が違うから中毒死にはならないらしいよ?ただ、錬金術で分離させるとメチル水銀ではなく水銀が抽出される事になるんだよね……」

 

「ああ、だから……禁則行為になったんですか?」

 

「反応……というか、摂取したモノがメチル水銀であっても分離させると水銀になるんだ。水銀だけを取り出そうとしても濃度が上がって水銀になっちゃうんだよ。その結果、人体の内側で水銀濃度が跳ね上がって分離させた端から抽出しないと中毒症状が出て死んじゃうんだそうだ」

 

それはまた、面倒な話で……てか、人体に錬金術を使うと激痛が走り鉱毒を抽出しようとしたら中毒死するとかどんだけヤバいんッスか!?閃いた人は、画期的な方法だと思ったんだろうけど。まさか、そんな落とし穴があったなんて思わなかっただろうね?

 

メチル水銀が、濃度を上げて抽出されるとか考えもしなかったはずだ。だから、熟練した錬金術師が複数人必要になるんですね?分離したら、即抽出をしなければならないから。

 

それも、分離した端から抽出をしなければ命に関わるから……分離と抽出を同時進行で行う事になる。

 

それはもう、恐ろしい程の速度で分離と抽出を繰り返し水銀の抽出をしなければならないんだとか。ホンの一瞬、抽出側が遅れたら中毒症状は出ないけれど、唐突に痙攣を引き起こし適切な処置を怠れば死に至るとのこと。

 

「それは、また……面倒な話で……」

 

「じゃ、両手足から少しずつやるべきでは!?」

 

「それが出来るなら、難易度はそこまで高くなかったよ」

 

「つまり、全体から……って事ですか!?」

 

「という事は、自らにナノマテリアルを注入して量子コンとコネクト。演算領域を拡張して、演算を丸投げしたんですか!?」

 

「そして、一ヶ月から半年のリハビリ地獄!?」

 

「なんで、そういうどーでも良い事は良く知っているんだ?後、丸投げなんてしてねぇよ。ちゃんと、自前で演算したわ!!つか、演算だけなら俺の頭でもなんとかなるし……」

 

「……という事は、主様は真理の扉を開けたんですね!?」

 

「成る程。手と手を合わせる事で、錬金術が使えると……」

 

「しかし、主様は五体満足の様ですが……」

 

「中身を持って行かれたのでは?」

 

「寧ろ、真理の扉の前に座る番人なのでは?」

 

「「「「それだ!!」」」」

 

「何が、『それだ!』なのかはわからないが……何かしらの物語と混同しているってのはわかった。とりあえず、頭を冷やそうか?」

 

『『ギャー!ピンクの蛍光色がああぁぁぁ!!!』』

 

唐突に、主様は己の魔力光を変化させて指先に収束させた。このネタは、この魔法少女の世界に来てから主様が得たモノであり、神崎さんが主様に色々と入れ知恵をして習得させたモノでもある。というか、人を脅すのに躊躇の無い主様に取っては割りと簡単な分類に入るネタだった。

 

ま、近くに本家本元が居るんだからそっちに任せれば良いのに……これで、主様も魔法少女になるのだろうか?契約なんてしてないけど。

寧ろ、契約を促す側じゃね?

 

『僕と契約して、魔法少女になってよ?』

/人◕ ‿‿ ◕人\

 

なんて、言い出されたらみんな逃げ出すと思われる。神崎さんには、言ってた気がするけど。つか、主様と契約して《神殺し》になった神崎さんはある意味伝説の存在(使い魔達にとって)だ。多分、主様が最初で最後の弟子が神崎さんとなるだろう。それくらい、希少な存在だっていうのに本人は知らないって言うんだから頭が痛い。絶対、主様は誰も《神殺し》にスカウトするなんて考えてすら無かったはずだ。

 

我々、使い魔ですら神崎さんの存在は奇跡に匹敵するレベルの話だったのに……そんな彼が、主様に我々を労う様に仕向けるとか想像すらしていなかった。それまでは、嫉妬で殺されるかも?と思っていたのにまさかの手の平返しですよ!?

 

まさか、まさか、主様が我々を顧みられる事になろうとは……現在進行系で、神崎さんの評価は鰻昇り状態だ。

信者系の使い魔から、批判の対象だったというのに……あんな簡単な行動で、崇拝する狂信者まで出る始末。当人は、常識的な事を言ったつもりなんだろうけど……アレは、晴天の霹靂だった。今なら、多少のセクハラですら受け入れる使い魔も出て来そうな人気振りである。

 

つか、あれ程ガードが堅い女達が『抱かれても良い』とまで言い切ったレベルで崇拝されていた。まあ、当人は運命の恋人を手の届く範囲に囲っているので他の女性に靡く事はないだろうけど。

 

使い魔の女型は、身持ちが堅いので有名だった。それでも、一定数の馬鹿が使い魔の女型にアタックを掛けるって事件が頻発していた。まぁ、見た目は極上。どっかの主様が、見分けられる様にと人外の美しさを追求されたので外見だけは最高の麗しさとなっている。その上、性格も善性なので余程の事が無い限り万人に受け入れられる存在に調整されていた。

 

ただ、一つだけ欠点というか何と言うか……身持ちがとても堅い。どこぞのアイアンメイデンみたいに、多くの馬鹿共がドン引きする程にガードが強(高)かった。理由は、不明。誰も、それについて語る者が居ないので永遠の謎とされている。情報を共有しようにも、何故か男性型や両性型にはソレを流さない。

 

一度、言葉の巧い奴が話を聞き出そうと話を聞いたりカマをかけたりしたけど答えは無かった。だから、理由なくやっているのかと一時期結論を付けようとしたらちゃんと理由はあるとだけ言われたそうだ。

 

「男には、理解できない……とか、言われたんだけど?」

 

「操でも、立てているんかねぇ?」

 

「つか、初期型にはその機能がねぇだろう?」

 

「そういえば、穴自体が無いんだっけ?」

 

「穴っつーか、ヴァ◯ナや子宮辺りを付けてない。僕にその手の知識が無かった訳でなく……使い魔をそういう風に使う気が無かったからな。まあ、作るハメにはなったけど……」

 

「最終的には、情報収集でそういうタイプが必要になったんですよね?で、両性型を作ったとかなんとか?」

 

「なんで、両性型!?と思ったけど……両性型は、男にでも女にでも変化出来る様になってたよな?」

 

「うん。特定の性別にしたくなかったからね。だって、ソレを女性型だけに押し付けたら……何こそ言われるか……」

 

「まあ、わからない訳でもありませんが……」

 

「それに……異世界でのイケメン達の地位よ……」

 

「娼館ですね。美少年や男の娘も、結構集められてましたね?ええ、貴腐人や腐女子が喜びそうな状況オンリーでしたとも……イケメンや美丈夫で、金持ちなんて貴族でも稀な存在でしたから異世界転生した女性達の嘆きっぷりは凄まじかったです」

 

「王子様イコール見目麗しいキラキラ世界……なんて、無かったからなぁ?ぶっちゃけ、野獣www」

 

そう言って、爆笑する使い魔達に苦笑いする主様が居た。

 

 

 

 




元々、フレールくんについては『壁に耳あり、障子に目あり』がコンセプトだったけど。人型の使い魔は、人手不足を解消する為に創られたのが理由。ビーストに至っては、熊とかライオンとか力の強い獣的な位置。障害を薙ぎ払いながら突き進む騎獣というコンセプトで創られています。だから、戦闘面だけで言えばフレールくんとビーストだけで事足りたりするんだけれど。戦術となれば、双夜や人型の使い魔が当てられる事が多かったので魔力の供給過多によって戦力が増強するっていう設定を盛り込んだ。
そしたら、最強の不死軍団が出来ちゃったってオチ。後付けだけど、嘗ての日本大帝国が夢見た『死なず疲れず戦い続ける不死の兵士』を使い魔(人型)と重ねてある。まあ、こっちはソレに加えて水も食料も不要となっているけどね。
飲み食いする必要なく、24時間フルタイムで襲い来る敵兵って怖くね?疲れず、飲食も必要なく、寝る必要もない……怪物ですね!!

とりあえず、原作の影で双夜と使い魔が雑談しているって回でした。要は、メインカメラがヒロイン達の日常を追っている間、裏方の双夜達が隙間時間に何をしているかってのを書いてみた。こういう、過去のネタについての語り合いは良くある事ではある。

因みに、鉱毒云々についてはかなり初期の頃のネタです。錬金術は、『鋼の』ではなく別の物語で出て来たモノなのであまり詳しくは無く少しだけ現在の知識で補完してあります。
だから、多少の矛盾は見逃してやって下さい。
所詮は、水俣病の事を知った中学生が適当な妄想を垂れ流した結果の話なので。普通に、水銀だと思ってたよ!メチル水銀とか、詳しい事は知らんから錬金術で分離して抽出しちゃえば良いじゃん!的な事を考えただけの話。
その頃の錬金術は、アトリエからの引用じゃ無かったかな?PS版のアトリエで、初期の頃と言えばマリーのアトリエかな?多分…。


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