絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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五七四話

Re:

 

 

「そう言えば、あのペンギン……投げると爆発するんだぜ?まあ、ゲームの仕様つーか設定の話なんだけど……」

 

「危険物……もとい、危険生物じゃないですか!?」

 

でも、それは……ゲーム上の話で、現実となった今でもその設定が生きているのかはわからない。だけど、持ち上げて投げれば爆発し近場に他の同類がいれば連鎖起爆する様になっていたはずだ。更に言うなれば、アレらの中身は死んだ罪人の魂であり、生前の罪を贖う為に造られたとされている。

 

まあ、ゲーム上ではそういう設定だったんだよ。ゲーム上では、な?まあ、序盤では貴重な戦力だしそこそこ使えるので投げるのは戦力外になってからが本番だった。だからと言って、それほど頻繁に投げたりはしなかったけど。ネタキャラみたいなモノなので、一度しっかりセーブしてからゲームオーバー覚悟で投げまくって遊んだりはした事はある。

 

まぁ、どんなに頑張ってもゲームオーバーなんてならなかったけど。最悪、敵のペンギンと味方のペンギンで連鎖爆発を引き起こし敵味方問わず大ダメージを受けて慌てる程度だ。

そして、実際の所……ウチの師匠が、ペンギンの頭を鷲掴みにして投げても起爆しなかったので【投げると爆発する】という設定が失われているんだと思っていた。

 

しかし、頭を鷲掴みにしたから起爆条件を満たせなかった可能性もあるんだよな。さてはて、どうなっているのかなぁ?

 

――という訳で、実験してみよう!って事になった。

 

「起爆、しませんねぇ?無くなっているんでしょうか?」

 

「師匠、頭上に持ち上げてから投げて貰って良いですか?」

 

『オッケーwww』

 

展開されたウィンドに向かって言えば、師匠の軽く楽しげな返事が帰って来る。まあ、ペンギンの生態を調べたいと師匠に進言したのは俺なのでこうなる事はわかっていたけれど。

 

「楽しそうだな?まあ、掴んで投げるだけの実験とも言えない行動だから……捕まえるのは協力したけどw」

 

「普通に殴っても、爆発はしなかったですからね。肉体が、爆弾って訳では無い模様。起爆条件が、あるんですかね?」

 

「あったら、それはそれで面白いんだけどな?」

 

『チュドーン!!!』

 

「「お?起爆した!!」」

 

色々、考察をしていると画面越しに大きな爆発音が響いて来た。見れば、オレンジの焔が黒煙を蒔き散らしながら立ち上がっているのが見える。一瞬、『プラスチック爆弾』という言葉が頭の中を駆け巡ったがアレとは別のモノだろう。

 

「やっぱり、ゲームみたいに頭上に持ち上げてからの投擲でしか起爆しねぇのか?こりゃ、ペンギンの認識も含めてじゃねぇと起爆しないのかもなぁ?」

 

「つまり、持ち上げられて準備完了ってこと?」

 

「で、投げられてスイッチON」

 

「そして、着弾と同時に起爆って条件が濃厚そうだな?」

 

「つまり、普通に投げられる程度では起爆しないと?」

 

「『頭上に持ち上げる』が、起爆スイッチをONにする条件だとするなら、頭を鷲掴みにした程度では起爆スイッチをONにする事はできないだろうな?」

 

頭を鷲掴みにして投げる行為は、ボケツッコミ的な扱いにされていたのかも知れない。それならば、確かにペンギンが起爆しない理由にもなるし……持ち上げなければ、爆発しないのであればこのまま放置でも良いかも知れない。

 

他にも色々、思い付いた事があったけれど……師匠が、集まっているペンギンに向かってペンギンを投げてしまったので、一端その思い付きは棚上げにされる。うん、連鎖爆発が始まっちゃったよ。凍真が、頭を抱えて喚いているけど気にしない。そんなん、想定の範囲内だったろう?今更今更。

 

「とりあえず、ペンギンを持ち上げてから投擲すると爆発するのは周囲に知らせるべきか……」

 

だがしかし、彼処まであからさまに持ち上げないと起爆条件が達成されないとするなら放置でも良いかも知れない。幼い子どもの力で、ペンギン一匹を頭上に上げるという行為ができる訳でも無いからなぁ?言っても、ペンギンモドキであってペンギンそのものじゃないから大丈夫かも知れない。

 

「…………注意喚起しますか?」

 

「一応、しておこうか?……危険生物である事に代わりは無いから、何時なんどきに起爆するかも知れないって事だけは広めておこう」

 

後になって、わかっていたのに周知してなかったからと責められるのも業腹だからな?そんなこんなで、ペンギンの扱いに関しての注意喚起を行ってみた。すると、人々は直ぐ様ペンギンモドキ達を避ける様になって行く。特に、子ども達には声を掛ける事すら許さないと言った感じだった。

 

それによって、これまで重宝されていた労働力から関わりたくない厄介者になるのはあっという間で……ペンギンモドキ共が、働き先が無いと責任を求めて我々の元に集まる様になるのも致し方ないと言えなくもない。しかし、元より貴重な労働力として重宝されていた理由が『給与として払う物が、イワシ一尾だけで事足りたから』っていうのもあるけど。

 

その癖、金金言ってるアイツらは中身が元罪人なので致し方ないんだろうけど。ぶっちゃけ、イワシ一尾くらいなら海に潜って普通に狩りをすれば良いじゃない?と思われるんだけど……コイツら、皮がぬいぐるみだからどうしても水に沈まねぇっていうオチ。例え、沈んだとしても今度は浮いて来ないっていうね?そう言えば、ゲームでも海に飛び込まずに釣りをしていた様な記憶があるわ。所詮は、罪人の魂を入れる為だけの器だ。そこに掛かる経費は、削れるだけ削られているに決まっている。持ち上げて、投げると爆発する事からも色んな機能が備え付けられている様にも見えない。

 

「ところで、働かずにイワシ一尾を食ったらどうなんの?」

 

「どうにもならんと思うがの?そのイワシ一尾をどうやって獲得すると言うのだ?釣りだけで、アレだけの数を賄える程のイワシが手に入るとでも?」

 

「船に乗せて、猟をさせるとか?むしろ、ソレ自体が仕事だと言い聞かせて陸地から遠ざけるとか?」

 

「無理じゃね?他者の役に立たなきゃ、罪過を贖えないだろう?あのペンギンモドキが、何の為に生まれたのか考えろよ……罪を贖う為に生まれたんだから、誰かの為に働かないと罪過はそのまま据え置きじゃないか……」

 

「じゃあ、全員を爆破して魔界に帰すってのは?アレの製造元は、魔界にあるんだから【器】を壊せば魂が元の魔界に帰るんじゃね?」

 

「…………こちらをご覧下さい。製造メーカー?と思しき工場が、こちらの世界にも移植されている模様です」

 

「……oh……って、この工場を壊せば解決するだろう!?」

 

「凍真……脳筋プレイは、事態を余計に混乱させるだけだから止めとけ。ここは、師匠に任せて静観する場面だ」

 

師匠なら、【真実の瞳】でアレを壊して良いかの判断もできるだろうし……何より、アレを壊してもペンギンモドキが造られなくなる保証なんて無い。つか、絶対碌でもない結末になるに決まっている。だって、あの工場ってアレだろう?

 

神様特典じゃねぇの?もし、神様特典だとしたら下手な破壊は己の身の破滅だ。今みたいに、マッタリ茶を飲みながら眺めていられる時間が無くなるだけだと思うぞ?知らんけど。

 

「触らぬ神に祟りなしってな。身を粉にして働きたいって言うなら俺は止めはしない。しないけど、こっちまで巻き込んで自爆はしないでくれると嬉しいな?」

 

「……………………」

 

「兄様。清々しいまでの怠惰ップリですね?」

 

「兄様よ……そこまでして、神々と関わり合いになりたくないのか?いや、この場合は転生者や神々の思惑から外れてしまった特典の処理に関わり合いたくない、のかの?」

 

『当たり前じゃないか!!』と、声を大にして口にできるのであれば口にしていただろう。しかし、俺は黙ってニッコリ笑顔で流すのみ。ここで、肯定したり否定したりすると面倒臭い事になるのは目に見えている。出来うる限り、イレギュラー共の手を離れてしまった異端技術には関わらない方が良いに決まっていた。それでなくても、ただ存在するだけでここまで世界を引っ掻き回す代物も珍しいと言うのに……それに、積極的に関わる酔狂な者に俺はなりたくはなかった。

 

しかも、アニメ関連じゃなくてゲームのややこしい設定が付き纏う設備関連なんて最も『触らぬ神に祟りなし』なのは間違いない。だって、物語の設定上の御都合主義が加味された魔法なのか科学なのか訳わからん謎技術とか超絶ヤバい代物じゃないですか!そんな、誰に対して効果が発生するのかわからない御都合主義に関わるなんて俺は嫌だ!!

 

そんなモン、俺にどうしろと言うんですか!?しかも、その謎技術&設定は今の所ペンギンモドキにのみ集中しているけど……最終的には、無差別に振り撒かれる代物なんだぜ?

 

「そう言えば、転生システムとかありましたね?」

 

「そうそう、スマホアプリになったディス◯イアにはある程度成長限界に来たら転生して更なる力を付けるっていうシステムが……お前、マジで殺されたい?」

 

「HA HA HA HA HA HA!嫌だなぁ〜、ジョークっすよ?ジョーク☆!そんな、睨まないで下さいよ~?」

 

「…………どっちだ?内容的には、家庭用ゲームの方だと思うんだけど……スマホアプリだった場合、際限なく追加されるストーリーが厄介だぞ?」

 

「そーなんですよねぇ……クリアしても、次から次に物語が続いて行くのが何とも辛い話だったッス……」

 

一瞬、頭を過ぎったのは混在しているパターンだったけれど。それは、是非とも現実にならないで欲しかった。つか、そんな事を言い出したらシステムの方も際限なく追加されて行くじゃないですか!一新されるならまだしも……新たな機能が、ドンドン追加されて行く新規アプリはマジで辛タンだった。ま、今回はソレには該当しないかも知れないけど。未だ見つかっていない機能に、俺は辟易とした気分に陥る。

 

「転生システムは、実装されていない事を望む!!」

 

「爆死したペンギンモドキが、戻って来てる時点で転生システムが実装されているのは間違いなかったりしそうですけどねぇ?まあ、ゲームでの転生はキャラクターの強化って意味でしたけど……概要だけなら、再現されてたりするんだけどなぁ?ただし、詳細不明……と?」

 

「多分、強化の方の転生は無いと思うぞ?むしろ、そのまんまの意味の転生はできると思うけど……」

 

きっと、ゲーム的な転生(強化)では無く概念的な転生に誤訳されて実装してあると思う。でなければ、爆死したペンギンモドキが転生システムから出て来る意味が訳わからん。

 

だって、神様転生だぞ?神様が、そのゲームのシステムを理解しているなら兎も角、転生したい者が自分の思い描く最強を特典としていただくソレでは理解度が足りない。

 

何故なら、神々は便宜上ソレを理解していると見せ掛けて誤訳してくるからな?何処ぞの阿良々木の如く、神の娯楽の為だけに転生者の願いを捻じ曲げて来るわけだからな?俺の例で言うと、《ニコポ・ナデポ》を魅了ではなく『恋愛フィルター』でそう見えるだけの能力にしてしまった様なモノだ。

 

もし、神様が本当に転生者の望む特典を与える存在であるならばそんな誤訳があり得るワケがない。という事は、だ……最初から、神々は転生者に当人が望む特典を与える気が存在していないという事になる。まあ、今だからこそこういう考察が冷静にできる訳だけど。実際に、己がその対象となって神様の目の前に立った時……冷静であれるはずがない。

 

凍真は、割と素直な神に当たった分類だろう。つーか、凍真の場合はちょっと一般的な転生とは違った転生をしてやがったからな?てか、現世であれほど不幸な目にあった凍真は死後真っ当な神様によってゲーム系異世界に転生させて貰うはずだったらしい。しかし、転生途中でちょっとしたアクシデントがあって転生特典を与えた素直な神様ではなく……師匠にプチッと潰された神によって、魔法少女の世界へ転生させられたのだ。と言うか、特典の付与をケチった神によって奪われた転生者だった。

 

「後から、出るわ出るわ……凍真を転生させた神の余罪がボロボロと。再三に渡り、俺が凍真の転生に疑問を投げつけたばっかりに……ネタだったのにっ!!」

 

「まさか、神崎さんの株が更に上昇する事になろうとは…」

 

「ちょっとしたネタだったんだよ!!」

 

「問い合わせで、ネタを披露するのは兄様くらいです」

 

「誰も、そういうネタを思い付いてもヤらぬわ!!」

 

そんなお遊びに、真面目な対応をした人が転生時の不正を見付けて来て蜂の巣を突付いた様な大騒ぎに……後は、良くわからない当人を置いてけぼりにした過大評価で俺の株が天井知らずになってるんですが!?マジ、どうしてこうなった?

 

「お陰で、軽口一つ言えなくなったんだが?」

 

「「自業自得(だの)です」」

 

「というか、超実力主義な所でネタに走る神崎さんパネェっすwww!尊敬するッスよ?」

 

「ソレ、本気じゃねぇだろう!?お前今、俺の事を馬鹿にしてるよな!?つか、生暖かい目で見てくるんじゃねぇ!!」

 

「そんなっ……神崎さんのお陰で、埋もれるはずだった不正が見つかったんッスよ?感謝こそすれ、馬鹿にするなんて…そんなwww」

 

「笑ってんじゃん!今、メッチャニヤニヤしてんじゃん!」

 

「被害妄想ッスよ!被害妄想……」

 

「兎に角、善良系転生者の魂はもう一度再調査した方が良いかも?とはお問い合わせに訴えて置いたけどなwww」

 

「「「ちょ!?」」」

 

「それ、マジ、害悪なんッスけど!?」

 

「兄様……それは、八つ当たりだとしても残酷過ぎやしませんかねぇ?それでもし、埋もれていた不正が見つかったらどうするんですか?」

 

「念の為だとしても、何かしらのアクションが兄様にあるのは間違いないの?また、主様が周囲を牽制するのかのぉ?」

 

「これって、『俺、また何かやっちゃいました?』のテンプレパターンなんじゃ……神崎さん、有能差を見せびらかすのは辞めた方が良いッスよ?」

 

「出ねぇよ!早々、簡単に出て溜まるか!!」

 

つーか、出ねぇよな?てか、出るなよ!?いやいや、コイツらが変な事を言うから不安になって来たじゃねぇか!!

あんなん、偶然が重なっただけで……いやいや、偶然と言う名の必然とか師匠じゃねぇんだから!!小細工をしている神様とか、早々いる訳が……訳が、ワケ。

 

「クソッタレ!」

 

どいつもこいつも、小細工三昧している【神(クズ)】しか思い浮かばないっていうのはどういう了見だ!?つか、捻くれている奴程そういう小細工しているイメージしかないんだけど!?そもそも、《神殺し》が断罪したからって細かく深堀りしていないのが原因だろう!?それなのに、ちょっと騒ぎ立てた俺の手柄にするんじゃねぇよ!?

 

「まあ、普通はそうなんですけどね……」

 

「ちょっと、調べればわかるモノを対象が断罪されたからと放置する者が多くてのぉ?兄様の再三の問い合わせは誠に行幸であった。褒めてしんぜよう!!」

 

「何で、上から目線なんですか!?褒めるって言うなら、神崎さんの頭を抱いてその薄っぺらな胸で慰めて上げれば良いじゃないですか!!」

 

「「「……………………」」」

 

だから、何でコイツは自ら地雷を踏みに行った挙げ句に余計な言葉を蒔き散らしやがるんだ?ソレ、師範代達の実態が男だからスルーされてるけど……本物だったら、どんな目に合わせられるかわかっているのだろうか?もし、師範代達が本当に女性タイプの使い魔だったら、この馬鹿の頭は既に爆散していてもおかしくはない。むしろ、壁か天井にメリ込んでいるまである。大体、この流れは危険だから忘れたり話を変えたりしたいっていうのに凍真は地雷原でタップダンスを踊り続けるのだった。つか、胸の話から離れてくれないかな?

 

「―――そう、思いません?神崎さん」

 

「思わない。だから、ちょっと黙ってくれるかな?」

 

「何で、思わないんですか!?ちょっとくらい、そういうサービスがあっても良いと思いませんか!?」

 

「間に合ってるから要らねぇんだよ!!言わせんな!」

 

「間に合ってるって、神崎さん全然女性と交流していないじゃないですか!ハッ。もしかして、白亜さんと?ダメですよ?あの人は、元男だって言うじゃないですか……」

 

「マジ、黙れよ!?俺は、割とモテモテだからお前に心配される謂れは無いんだよ!!てか、今はペンギンモドキの問題が焦点だっただろう!?なんで、俺の交流の話になってるんだよ!?巫山戯んな!!」

 

「…………そう、なんですか?妄想とかではなく?」

 

「俺の幼馴染み達に謝れ!!マジで、謝れよ!!?」

 

つーか、アレだけ幼馴染み達と絡んでいるのを見ている癖にコイツの目には一体なにが見えているって言うんだ!?もしかして、コイツ盲目だったりするんじゃないか!?それなら、全ての言動に納得できるし理由も付く。OK、コイツは盲目なのを黙って見ている振りをしている視覚障害者なんだな!!否、それだと本当の視覚障害者に失礼なので……コイツの視覚は、自分にとって都合の悪いモノだけが見えなくなる御都合視覚なんだろう(怒)。

 

「それは……ただ、身内贔屓なだけでしょう?」

 

「良し、表に出ろや!!ちょっと、模擬戦しようぜ!!」

 

ははぁ〜ん、成る程?お前、害悪転生者だったのか!久々にキレちまったよ。例え、凍真が俺達の茶番を真似してやった事だとしても引き際と超えてはならないラインは決めといて欲しい。じゃないと、こっちまで被害を被るだろう?俺は、戸惑う凍真の首根っこを掴むと表へ引摺り連れて行く。

 

とりあえず、集まっていたペンギンモドキ共の目の前で一時間程バカと模擬戦をしてから俺はスッキリして居間に戻る。

その頃には、師範代達の溜飲も下がっていてニッコリ笑顔で出迎えてくれたので何とかなったんだろう。

 

全く、師範代達が何も言わないからって見事にライン超えしやがって……背後から噴き上がる怒気と覇気、濃厚な死の気配が際限なく引き上がって行くという恐怖に俺は晒されていた。普通なら、その気配に気が付いて言葉を紡ぐんだりするんだけど。師範代達が、ソレを隠しているから気が付きもしないっていう鈍感ブリを披露しやがって……マジ、何なのあの馬鹿は!?まあ、お陰で翌日からはペンギンモドキ共が詰め掛けて来る事が無くなったので良しとする。

 

そりゃ、目の前で人間が爆散する様な戦いを見せれば誰だって近付きたくもなくなるモンよ!そんなつもりは無かったけれど、凍真のバカには少しだけ感謝しておく事にする。

でも、ライン超えは許さない。メッチャ、怖かったし鳥肌がヤバかったからアイツには茶番でも『超えてはならないライン』と『引き際』を教えてなければならないだろう。

 

ああいうのはな、ギリギリの所を攻めるのが楽しいのであって、越えちゃならないラインは越えずに駆け引きをしなければならないんだよ。その辺りのノウハウが無い奴ってのはホントに……地雷原で、タップダンスを踊りやがって一体どれだけの誘爆を引き出しやがったのやら?しかも、模擬戦の前に凍真が『何時もの茶番じゃないですか!!』とか喚いていたけど。あんなモン、俺達の演る『何時もの』茶番じゃねぇから!!茶番って言うのは、相手を怒らせない程度にギリギリの所で煽り捲る駆け引きであって、対象がブチギレたら負けのチキンレースなんだよ!!

 

腹が立ったり、イライラしたりする程度なら未だOKだけれど。ガチギレさせたり、殺意を抱かせたりしたらアウトなゲームなんだ。だって言うのに、背後から噴き上がる怒気とか覇気とか濃厚な死の気配とか出ちゃったらアウトでしょう!?つか、なんでソレをあの馬鹿は感じ取れないの!?

 

あんなにも……いや、わかり易くは無かったな?

 

俺がアレに気が付いたのは、迫り来る死の気配を直感で感じ取れたからであって……師範代達が、醸し出す雰囲気に気が付いた訳ではなかった。師範代達を見れば、何時もの様子で俺だけが死の気配にビビっていただけだった様な気もする。

 

それでも、あの馬鹿には自分が超えてはならないラインを超えた事に気が付いて欲しかった。あんな……あんな恐怖を俺一人で、感じ続けるのは嫌だ!!仲間、仲間が欲しい。

そんな訳で、俺は凍真に死の気配を理解させる事にするのだった。

 

 

 

「ウヘヘヘェ……ほらっ、ほらぁ!当たったら、死んじゃうよぉ?なーんつってぇ〜……爆散!!」

 

「神崎さん!神崎さぁん!!正気に、正気に戻ってえぇぇ〜~!!ぎゃあああぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

禍焔凍真、死の気配を察知するスキル習得成らず。

 

 

 

 

 




タグに不定期更新を入れていたけど…ホントに、不定期更新をする事になろうとは思って無かったよ。とりあえず、親の介護ってこんなにもキツイんだね?っていう現実に辟易してます。次の更新は未だ未定だけれど、出来うる限りはするからまた読んで下さいm(_ _)m

誤字・方言あれば報告をお願いします。
m(_ _)m

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いつも、読んでくれてありがとうございます。
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