絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~ 作:葉月華杏
いつのまにかUA1000超えてる( ̄□ ̄;)!!
あれから、数時間後。
俺とエイミィさんは、時空管理局・本局へとやって来ていた。
目の前に広がるのは、赤黒い世界と奇っ怪なオブジェクト。元々は、生きて動いていただろうソレらは、今はただの物体と成り下がっていた。
「そ、そんな……これじゃあ、世界は……」
口許を押さえ、蹲って先程まで嘔吐していたエイミィさんが呻くように呟いている。時空管理局の未来を憂いているのかも知れない。だが、そんなことは後にして欲しかった。
「エイミィさん、今ここに立ち止まっていても事態が解決する訳じゃない。とにかく、生きている人がいないか確認しないと……」
なんて言ってみたが、周囲十キロ圏内に生体反応はない。
ほぼ、エイミィさんを立ち上がらせる言葉でしかなかった。
「双夜くんは、大丈夫なの?」
「……これより、もっと酷いモノを見てきたよ。まあ、どこの戦場も似たり寄ったりだけどね」
「………………」
エイミィさんの手を取り、転送室から外に出た。
しばらくは、生命体がいない状況が続くので問題無いと思いたい。一応、防御術式を起動させて周囲に配置しておく。
「……こっちに、エレベーターがあるから……」
エイミィさんの案内で、エレベーターホールへ向かう。
俺としては、「あまり、オススメはできないよ?」と言った上で了承した。
「……なんで、エレベーターがオススメできないの?」
「エレベーターなんて逃げ道が、もっとも激戦地になることがあるからさ……死体の山が、半端なくなることがあるんだ」
「…………そう、なんだ……」
そして、予想通りの光景が目に飛び込んで来た。
逃げようとした人々と、逃げ遅れた人々が折り重なる様に山積みになっている。その上、血が川のように流れていた。
「うっ……ひ、酷いっ!!」
「抵抗、しなかったのか?それとも、できなかったのか……」
「抵抗できなかったなんて……ここは、魔導師の総本山だよ!?そんなはずは……」
「魔法を封じられたら、ただの人間だよ……エレベーターは、使えそうにないね?」
「…………」
エイミィさんの手を引いて、非常階段を探す。
そのうち迷い始めた所で、青い顔のままのエイミィさんが非常階段の場所を教えてくれた。
「ああ、やっぱり……」
そこは、廊下やエレベーターホールと比べて、対照的に血も何もなかった。
「こういう、技術が発達した世界ではマイナーな所が比較的簡単に逃げられる場合があるんだよ」
足元を見れば、うっすらと埃が溜まっている。
誰かが、非常階段を使った形跡はない。
重力系の魔法を使って、エイミィさんを連れたまま上へと登って行く。
ある階まで登って来ると、エイミィさんが「行きたい場所がある」というので生体反応を確認しつつ、その階へ入った。
最初見たよりかは「まし」だったが、何処の階も似たようなものでたくさんのオブジェクトが転がっている。
「…………ここだよ」
一つの扉の前で、エイミィさんは立ち止まった。
そして、プシュッという音と共に扉が開く。
中に入ると、電灯が点いたままの誰もいない部屋だった。
「ここは?」
「リンディ義母さんの部屋だよ……」
「誰もいないね……」
「………………」
「探してみる?」
「………………」
この階に、生体反応はない。
逃げてくれているなら良いが、あまり希望的観測はオススメしない。
「行こう……」
「うん……」
部屋を出て、元来た廊下を戻る。
そして、十字路を通過しようとした時、エイミィさんが小さな悲鳴をあげた。
「ま、マリー…………」
少し戻って、エイミィさんが見ているモノを確認すると、丸いメガネをかけた女性が倒れていた。
「知り合い?」
「う、うん。マリエル・アテンザ……友達だった子だよ……」
「そうか……うん。スキャニング完了だ……この施設及び、この辺りの空間に生体反応はない。時空管理局・本局壊滅確定だな……」
「ーーーーー」
エイミィさんを見ると、俺の事をすがるような目で見ていた。まるで、今言った事が嘘であって欲しい……そんな風にも取れる。
「残酷だけど、事実だよ」
「…………そう」
俺は、使い魔の緑色のフレール(ヌイグルミみたいな蜥蜴とおぼしき謎生物)を召喚して、施設内の探索を命じた。
そして、エイミィさんの義母の部屋に陣取り、たくさんのウィンドを展開して確認作業を開始する。
この行為に、意味はない。
まあ、金目のモノ探しとかの意味はあるけど。
とりあえず、フレールくん達には存在隠蔽を行いつつ探索をしてもらって、俺とエイミィさんは義母の部屋でお茶をすることになった。
「…………」
悪戯半分で、エイミィさんのカップに大量の砂糖を突っ込む。噴き出したら、面白そうだとか考えながらカップをエイミィさんに手渡す。悪戯専用魔法《妖精魔法》で、お茶にとろみが出るところまで砂糖を溶かした。
「ところで、義母ってどんな人?」
「リンディ義母さんは、すごい人だよ……」
「あ、違う違う。どんな、容姿の人か聞いただけ……」
「え?容姿?」
エイミィさんは、首を傾げつつ大きめのウィンドを開いた。
『さあ、撃てるものなら撃ってみろっ!!クロノ・ハラウオンっ!!』
「え?く、クロノくん!?」
エイミィさんの視線が、ウィンドの画面に釘付けになる。
どうやら、無意識にTVの電源を入れたらしい。
ほとんど、現実逃避的行動である。
『くっ……』
肩に棘がついた、上下黒色の服を着た男性が映っている。
そして、相対している「撃ってみろ」と叫んでいた男は対照的に派手だった。金髪で、赤緑のオッドアイでイケメン男。
『さあ、撃って全次元世界に母親殺しの汚名を得るが良い!!
『クロノっ!撃ちなさいっ!!撃って、責務を果たーー』
『うるさいっ!!《バシッ!》お前は、黙ってろっ!!』
テロリスト(?)が、リンディ・ハラウオンを殴り黙らせる。
リンディは、そのテロリストを睨みクロノ・ハラウオンを見た。その顔は、「構わないから、撃て」と誰が見てもわかる程に語っている。
『クソォッ!!』
『おっと、人質追加だ!!』
覚悟を決めた様なクロノを見て、テロリストは高町なのはを画面内に引きずり出した。
『なのは!?』
『なのはちゃん!?』
二人の意外そうな声が響く。
『良いのかい?民間人をも巻き込んで吹き飛ばすのか!?時空管理局っ!!他にも、いるぜ?』
画面が切り替わり、月村すずかやアリサ・バニングスが映し出される。
『卑怯なっ!!』
『はっ!!最高の誉め言葉だ!!』
「ああ。うん、このパターンは撃てないパターンだ」
このまま、撃たずに撤退という流れになる。
経験上、大体わかる。
クロノ・ハラウオンという、人物がどんな人物なのかはわからないが実の母親と民間人の知り合いがいる場所を撃つことはできないだろう。
「そして、ここで……カレルとリエラが、画面上に映し出されてクロノ・ハラウオンは、撤退をよきなくされる 」
「ちょっと!!縁起の悪いこと言わないでよ!!」
『お前の可愛い息子と娘もいるぞ?』
『「ああ!?」』
俺は、選択をミスってしまったらしい。
それとも、さっき言った言葉が言霊となって現実を引き寄せたか……どちらにしても、もうクロノ・ハラウオンの選択肢は『撤退』一つだろう。
「うん。トラウマになったとしても、連れてくるべきだったか……まあ、肉が食えなくなってベジタリアンになる程度だ」
それはそれで、健康的で良い選択だ。
ちょいと覚悟を決めてもらわないとイケないだろうが、トラウマさえ克服できれば食えるようになる。
『………………………………すまない!!アルカンシェル、発射!!』
『「何ぃ!?」』
クロノ・ハラウオンが、苦虫を噛み潰したかのような顔でアルカンシェルを発射した。
俺的には、ある意味正気を疑う驚きの行動だ。
まあ、希に仲間も一緒に……ってのは、ネタでやるけど。
管理局からすれば、『職務を全うする局員の鑑』的行動である。だが、非難は免れないだろう。
かつての友と息子と娘、それと実の母を手にかけたのだ。
それが、許されるはずがない。
「ーーーーー」
エイミィさんは、画面に釘付けになっている。
悲鳴も嘆きもなく、ただ涙目の無言で食い入るように画面を見ていた。
画面に目を向けると、艦隊がアルカンシェルを撃ったところで、たくさんの光が巨体な船に収束する。
光が、煌めく様に爆発していった。
爆発の影響なのか、画面がクロノ・ハラウオンが座る戦艦のブリッジに切り替わる。
『……なのは……はやて……』
クロノ・ハラウオンが、俯いていてそんな呟きをもらす。
「はやて?」
「……はやてちゃんも……なんだね……」
エイミィさんが、力なく座りながら悲しそうに言った。
その後、完全に無言。
話しかけても、スルーされた。
「アルカリア……」
『はい、マスター』
「俺の位置は、感知できるな?」
『はい』
「なら、50体程こちらに寄越してくれ。後片付けをするから……なんせ数が多いからな、順次寄越してくれると有り難い」
『……了解しました』
それだけ伝えると、アルカリアとの通信は切れた。
ついでに、エイミィさんが開いたウィンドも消す。
「あ……」
「腐敗する前に片付けてしまおう。放置しておいて、良いことはないだろうからね?」
「……双夜くんは、悲しくないの!?なのはちゃん達、死んじゃったんだよ!?」
「ーーただの現実逃避だよ。何かしてないと、自分が駄目になるのがわかるから……没頭できる何かに逃げるだけさ……」
「あーー……ごめんなさい……」
「良いさ」
そう言って、俺は部屋から出た。
そして、部屋とその周辺に結界と防壁を展開する。
「……生体反応。数20……武装確認。殺意確認。敵対勢力と認識。これより、迎撃に移行する……召喚、獣型使い魔」
数は、廊下を埋め尽くす程。
色は黒一色。その獣達が、影から出てくる。
影から滲み出る様に黒色の霧が出現。
それが、ゆっくりと獣の形を取って行く。
「敵を排除しろ……」
《……イ、イノ?》
頭の中で、声が響く。
「構わん。食い散らせ……」
《リ、ョウ……カイ……》
獣型には、人形(ヒトガタ)の使い魔レベルの思考能力はない。敵と味方を識別して、ちょっとだけ言語を理解しているだけの獣。
敵を排除する能力だけならば天下一品。
元より、それだけの為に造った使い魔だ。
「行け!」と命じれば、左右に散っていく獣型。
それを見送って、更に同じ数を追加。
第二陣、第三陣を出して、報告を待つ。
◆◆◆ーーーーー◆◆◆
「エイミィさん?」
「双夜くん……」
部屋に戻ると、エイミィさがTVを点け直していていた。
どうやら、情報収集しているようだ。
「どうしよう……」
「なにを?」
「アルカンシェルが、無効化されちゃったって……」
言われて、アルカンシェルって何だっけ?と首を傾げる。
それを見て苦笑いしたエイミィさんは、懇切丁寧にアルカンシェルの説明してくれた。
エイミィさんの言葉を纏めると、艦隊が巨大戦に向かって撃った光が無力化させられたらしい。
結果が見えたと思って、TVを消したのはマズかった様だ。
TVには、エイミィさんの旦那さん……クロノ・ハラオウンが率いる、艦隊が巨大船の攻撃によって轟沈している光景が映っていた。その内の何機かが、次元航行によって前線から離脱していく。
エイミィさんが、ホッとしているところを見ると、クロノ・ハラオウンは離脱できたらしい。きっと、この時空管理局・本局に戻って来るつもりなのだろう。
「……クロノ・ハラオウンが、ここに戻って来る前に遺体を片付けたかったけど……無理そうだな……」
「……そう、なんだ……」
「うん。一応、使い魔を呼び戻しているけど……間に合わないと思う」
「そう……」
ついでに、先程の襲撃も報告しておく。
「後、襲撃があった。一応、撃退はしたけど……」
「え?ええっ!?」
「更に追加。もしかしたら、また襲撃されるかも……」
「……どうして?」
「尋問はしてるけど、良くわからない。言葉が通じないっていうか……自己的超理論を持ち出されて、意味不明……」
「ああ……」
エイミィさんが、頭を抱えて膝ま付いてしまったので、この会話を強制終了する。
自分自身、彼等の事を説明できる程詳しくない。
情報不足もあって、この話題は一度棚上げする。
「エイミィさん、港に行きたいのだが……案内を頼めるだろうか?」
「港?ああ、次元航行艦の発着場だね……あー、でも」
「大丈夫。使い魔飛ばして、施設全体を確認中だけど発着場近くは比較的に遺体は少ないよ。むしろ、転送ルーム近くの方が多いくらいだ」
「……それじゃぁ、案内いらないんじゃ……」
「クロノ・ハラオウンに紹介してもらいたい。余計な戦闘は避けたいからな」
「あーああ!そういう案内かぁ……」
エイミィさんは、納得した様に何度も頷いていた。
「航行艦が戻って来たら、直接ブリッジに転移するから。精神的負担は、なるべく避けた方が良い」
「…………そだね」
何故か、不満いっぱいの返答だった。
俺は首を捻りながら、不満いっぱいのエイミィさんを見て……『負けて、精神的に追い詰められたクロノ・ハラオウンに追撃したいのかな?』とか思っていた。
『マスター。先行部隊到着いたしました!!』
ウィンドが開き、アルカリアではない使い魔が映る。
「ん。港方面から遺体の処理頼める?名前が判別できるなら、袋か入れ物に書いといて……」
『はい。わかりました』
そういうとウィンドは閉じてしまった。
「ずっと、気になっていたんだけど……双夜くんの使い魔って、何体いるの?」
「ん?えっと、戦争ができるぐらい?」
「せ、戦争!?」
エイミィさんは、悲鳴のような声で聞き返して来た。
「人形(ヒトガタ)や魔獣、ヌイグルミや影……等々、色んな使い魔がいるよ?」
「双夜くんの魔力量は、どうなってるのかな?」
「魔力量?使い魔を使役するのに、それは関係ないよ?」
「いやいやいや!!使い魔を維持するのって、魔力必要でしょっ!?」
エイミィさんの話しでは、使い魔を維持するのにたくさんの魔力が必要らしい。
「……きっと、扱ってる魔法の性質が違うんじゃない?こっちの魔法は、キャパシティさえあれば何でもできるよ?」
「キャパシティ……って!?」
「精神的な器……才能とか、資質とかによるから……」
「精神的な器!?魔力は?必要ないの?」
「使い魔自体が、魔力を生成できるんだ。使い魔を造って契約する時にちょっといるぐらいで……後、戦闘時に使い魔を強化するのに魔力を送り込んだりする程度だよ」
「ははぁ。契約云々は同じだけど、色々違うんだねぇ……」
「そうだな。じゃあ、クロノ・ハラオウンが戻って来るまでのんびり待つか……」
言って、俺は部屋を物色し始める。
机の引き出しを開けたり、ウィンドを展開してデータを見たりした。
「こらこら、何やってんの!?」
「何か、暇潰しできる物はないかなぁ?って……」
「あー……そういうのは、ないかなぁ……」
「じゃあ、ポエム的な詩集とか……」
「………… 」
何故かエイミィさんも参加。
ガサゴソと部屋の棚や箪笥を探す。
だが、忘れてはいけない。
ここは、時空管理局のリンディ・ハラオウン執務部屋。
そう簡単に、弱味になりそうなものは見付からなかった。
はい。とりあえず、潰してみた☆テヘペロ(ゝω・)b
時空管理局・本局壊滅☆です♪
ミッドチルダの管理局は、既に蒸発☆しちゃってますから
……残るは、各次元世界にある管理局支店ですね☆♪
全力、アンチ?ネタです(笑)
はてさて、活動報告にも書いてますが……
前提条件は、
『原作の作者が、平行世界の物語を受信して【魔法少女リリカルなのは】を創ったなら、『原作』の【原作】とはどのような話だったのでしょうか?』です。
当然、原作作者によってオブラートに改変された部分もあるでしょう。当時の出版業界が定める規制もあるので、どこまでが改変された部分だとかは断言できません。
しかし、上の条件下で考察すると【魔法少女リリカルなのは】はかなりのブラック系話だったはずなのです。
まあ、逆に物語になら無い程ハッピーなものだったかもしれませんが……(笑)皆さんは、どう思われますか?
漫画のリリなのは、暗黒歴史と言われていると聞きます。
読んだことはありません。しかし、暗黒歴史と言われるぐらいですから、内容は酷いモノなのでしょう。
トラハでしたか?……一応、それが【原作】扱いですよね?ですが、あれも【ゲーム】化しているし別話なので除外します。どのような規制が入っているのかわからないし……。
感想・誤字脱字があれば、どしどしお願いします。
たぶん、地方系の表現があるはずなので指摘お願いします!!