絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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続きだよ~!

踏み台くん名募集中!!
名前だけでも良いのでくださいませんか?
サブ登場人物の名前も募集中です!


番外編 ifキチガイ共の軍行 後編

双夜

 

 

『はぁ!?100㎞の圏内を空間対消滅だぁ?』

 

 

『ロックされました!』

『アルカンシェル……発射されました!』

 

 

『アルカンシェル……魔導兵器にしちゃぁ破格ですねぇ……』

 

 

『エネルギー波……来ます!』

『直撃します。対ショック防御!』

 

 

『中身わかるか?』

 

 

アルカンシェル直撃の衝撃振動で艦がシェイクされる中、赤い髪の少年が魔導兵器の中身を聞く。ぶっちゃけ、そんな事をしている暇はないはずなのだが、何故かマッタリとした空気が流れる。

 

 

「そ、そんなん、わか「わかるよ?」ーーえ?」

 

 

周囲のM艦がアルカンシェルの影響で全機爆発消滅する中、彼等が乗った船は外装を失ったモノの中央にあったユニットだけが残っていた。

 

 

「アルカンシェルの設計図と使用データならここに……」

 

 

『外装装備大破!』

『外装エンジン大破!』

『シールド消失!』

『外部システムオールロスト!』

『外装パージします!』

『システムを変更します!』

 

 

「ちょぉ待ちぃ!なんで、そないなモン持ってんねん!?」

 

 

『全システムを【珀蓮(ハクレン)】に接続します!』

『【王家の樹】にシステム接続完了!』

 

 

「え?時空管理局にアクセスしたら……見れたよ?」

 

 

『システム、オールグリーン!』

『光皇翼再展開します!』

 

 

「いやいや、そんな簡単に見れるはず無いやろ!?」

 

 

『全兵装展開!』

『後方部隊の到着を確認!』

 

 

『ん?もう、来たのか……まあ、頃合いか?』

 

 

「いやいやいや、前に言わなかった?全滅した未来の時空管理局の話し。あの時に、ちょちょっと閲覧させて貰ったの?」

 

 

「…………そっちかぁあぁぁ……」

 

 

「ほい、転送……」

 

 

八神はやてが、orzの状態へ変化していくのを横目で確認しながら小さく笑う。八神はやてには悪いけれど、流石に未来知識にまでロックは掛けられない。

 

 

『……はい、受け取りました……』

 

 

『敵、全艦乗っ取り完了!』

『配置、終了しました!』

『味方艦も、配置に付いています!』

 

 

「そろそろ、良いんじゃ無いか?」

 

 

『敵、今尚攻撃中!』

『光皇翼出力安定』

 

 

『ん?……ああ、そうだな。全軍、前へ。全砲門開け……一斉掃射!』

 

 

『全砲門開きます!』

『全艦ステルス、ミラージュコロイド解除!』

『超高性能迷彩艦隊は、戦域を迂回して敵後方へ……』

『敵艦のシステムをロックします!』

『敵機、全機ロック!』

『一斉掃射開始します!』

 

 

「はい。おしまい……」

 

 

俺の言葉と同時に、ビーム兵器や実弾兵器、ミサイルの雨霰が一斉に発射される。先程までの、適当な射撃ではない。戦闘機ならゆず知らず、艦でこの高密度弾幕を回避できるとは思えない。点と言うより、ほぼ面に近い攻撃だ。

それ程の乱撃が開始され……次々に撃ち取られる、【転生者】達の艦。突然の乱撃に付いて行けず、そしてこれまでのダメージもありドンドンと轟沈していく。

つい、今しがたまで『楽勝』と言っていただろうに今は敗残兵状態だ。今頃は、船を動かそうとキーボードを叩いて、でも全く反応しないコンピューターにブチギレているかもしれない。それどころか、今まで開いていた兵装も全部引っ込められているから、攻撃手段がほとんど使えなくなっている。エンジンすら停止して、サブの電力以外の電力が落ちてし待っているだろう。

そんな方々を、全力で叩き潰そうというのだから、アイツ等は頭がイカれていると言わざるを得ない。

また一機、また一機と敵艦は落ちて行く。

 

 

「な、なんやコレ……アルカンシェルを耐えたのもアレやけど……無抵抗の敵をタコ殴りって、どないなっとんねん!?」

 

 

八神はやてが、唐突に怒り出した。

きっと、無抵抗の相手をタコ殴りにしているのがお気に召さなかったようだった。

 

 

「無抵抗ではないよ。ただ、あちら側の船のシステムを乗っ取っただけだよ?で、攻撃オプションを封じただけさ……」

 

 

「せやったら、横に着けて乗り込むなりして拘束してまえばええやんか!」

 

 

あ、それ死亡行為。

特に、世界そのモノに絶望している奴等にそれをやると高確率でこちらの隊員巻き込んでの自爆をされる。

そういう、経験があるのでそんな愚行はしない。

 

 

「あ、それはオススメしない。自爆の可能性があるからね……乗り込んだ部隊を見殺しにも、死地へ出向かせる訳にもいかないから……ゴメンね?」

 

 

「…………そんなん、ある訳ーーー」

 

 

まだ少し、考え方が甘い。流石に16歳の娘さんでは、こういう非情な行為に抵抗があるらしい。だけど、俺達がいた世界では当たり前の話だし、それくらいは常等手段だ。

 

 

「彼等は、この世界に絶望した馬鹿共だ。死ぬ覚悟を持ってはいなくても、この世界をメチャクチャにしようと考えているアホ共だ。慈悲を掛ける必要はない」

 

 

「せやかて、犯罪者にかて人権はあるんよ!?なんの申し開きも……更生する可能性かて無視するんか!?」

 

 

更生と来たか……しかし、あそこまで真っ黒になると早々簡単には更生出来ないだろうし……それに、【組織】が出資したお陰で地獄の増設が早まっていると聞いた。

強制召喚までに更生できるか、怪しいところだし……このまま、こちらで回収した方が良いような気もする。

 

 

「……僕も赤い髪の少年も【真実の瞳】って言う特殊な目を持ってる。本来、【真実の瞳】はその可能性を視る為の能力なんだ。それで、彼等の未来を視た上で僕達は判断している……彼等は、ここで死んでも……君達に裁かれても……後、数年で強制召喚されることが決定しているんだ……」

 

 

「強制召喚?」

 

 

八神はやてが、「?」を頭の上に出現させて首を傾げた。

 

 

「言ったろう?彼等の中には、地獄の増設が終わるまで仮的に現世に送られている者が存在するって……つまり、強制召喚されるってことは……」

 

 

「……死ぬちゅうんか!?」

 

 

「そういうことだ……そもそも彼等はーーー」

 

 

「そんなん、許される訳あらへん!!それに、それこそ命を弄ぶって事や無いの!?」

 

 

また、その論議になるのか……八神はやては、色々と面倒臭い人間だ。特に、人の生き死にうるさい。

しかも、それを犯罪者……いや、【正規転生者】にそれを適応されてもこちらは戸惑うだけだ。俺が、世界の……死後の世界を知り過ぎているからかもしれないが、生きている人間で法的機関の奴等とはやはり相性が悪いらしい。

 

 

「聞けよ……そもそも彼等は、地獄で最も重い罪を犯した者が落とされる場所に送られる事が決まっている魂だ!ぶっちゃけ、執行猶予が付いている犯罪者だ。救済システムってので、生まれ変わり……その一生の中で、善行を行うのであれば刑期を軽く……もしくは、短くする事ができる。言わば、今はその為の期間なんだ!もう、これだけで十分慈悲は与えられている。だけど、今彼等がやっている事はなんだ?」

 

 

「……………………」

 

 

「そう、犯罪だ!!執行猶予付きの犯罪者が、また犯罪を犯した……君達の法律では、そんな犯罪者を許したあげく、更生させると?馬鹿か君は……一度、地獄に落ちた者を更生させられると本気で思っているなら……自腹でやると良い」

 

 

大まかに分ければ、俺もそういう機関に関わっている存在なんだが……なぁ……。

 

 

「執行猶予……救済システム……アカン、ソッコー牢屋に叩き込むイメージしか思い浮かばへん……」

 

 

ざっくり、犯歴を黄泉の閻魔庁にアクセスして確認するけど……強姦殺人とか凌辱や恐喝、詐欺等々しか出てこない。

 

 

「……それで、アニヲタなのか……」

 

 

本当に面倒になったな……と思っていると、ブリッジの通信から【鮮血の】の大声が聞こえる。意識的に無視していたのに、ワザワザ大声を上げて絡んで来るとはコイツも面倒臭い奴だと再認識した。

 

 

「今度は、なんだ?」

 

 

『じゃあ、ちょっと行って来るよ!』

 

 

「はあ!?」

 

 

『ヒャッホーイ!』

 

 

何故か、転送システムに入って青白い光に包まれる馬鹿。

何故だろう……あの馬鹿を放置すると、良くない結果と結末を引き当てそうだ。

 

 

「おい!ロック・ウォー、アイツは何処へ行ったんだ!?」

 

 

『敵艦のブリッジに、転送致しましたが……』

 

 

「はあ!?そんな所に、何を……」

 

 

『……我々は、最初から敵を一つの艦に纏めていたのですよ。いやー、大変でした……相手の動きを停められたので、その分だけは楽でしたが……』

 

 

「つまり、死者は出ていないんだな?」

 

 

『ええ。そこは、間違いなく……今は、皆さん生きておられますよ?』

 

 

背後にいた【原作組】達から、敵が生きていることにわっ!と歓声を上げた。

しかし、俺にはどうしてもそれを喜べない。

言い様の無い不安感が、俺の中に渦巻き始めた。

 

 

「……………………『今は』と言ったか?」

 

 

『……ええ。言いました』

 

 

「アイツは、何をしに敵側に行ったんだ!?答えろ、ロック・ウォー!!」

 

 

『【グール・パウダー】を散布されに行かれました……』

 

 

「ーーーーー」

 

 

【グール・パウダー】……以前、あの馬鹿が人工生命体製造工場でバイオハザードよろしく散布した物体だ。

そもそも、あの馬鹿がそんなことをした理由はゾンビ退治ゲームをリアルでしたかったからという事だったが……【グール・パウダー】は、ゾンビを産み出すアイテムじゃない。アレは、悪魔を……悪魔系の怪物を産み出す為のアイテムだ。

 

 

「そんなモノを散布すれば、地獄に落ちる所の話じゃ無くなるぞ!?魔堕ちして、魔国領堕ちするじゃないか!?」

 

 

『魔国領堕ち』……悪魔達が住まう世界……と、言えばわかりやすいだろうが実際は違う。彼処に、悪魔は存在しない。

存在するのは、知能のない獣と食魂植物くらいだろう。

つまり、彼等はそんな世界に堕ちてしまう。いや、【グール・パウダー】を被った奴だけでは無い。【グール・パウダー】で、変貌した怪物に殺された奴等もそれに含まれるのだ。

そうなれば、彼等は永遠に転生すらできず、絶望の悪夢にその魂を浸し続けるだろう。

 

 

『一応、許可は取っていますよ?救済中に犯罪を犯した者を魔国領堕ちにして構わないと……』

 

 

「誰がそんな事を!?」

 

 

『閻魔大王様です』

 

 

「なっ……閻魔……が……!?」

 

 

あの、事無かれ主義者がそんな許可を!?

それは即ち、救う価値無しの判断……いや、阿鼻叫喚地獄と同列扱いで無期限の投獄という事なのか……。

 

 

「どういう事や?何が、起きとんねん!?」

 

 

「強制召喚以上の悪夢だ……かつて、悪魔達が住まう世界が実在した。彼等は、そこに堕ちる。そしたら、最後……永久に絶望という名の悪夢から逃げ出す事叶わず……永遠に苦しみ、魂が滅びる瞬間まで苦痛と絶望に苛まされる……」

 

 

「なんや……それ……」

 

 

それだけなら、まだ良い……魂が消滅すれば、それで終了だからだ。もし、実体のある無限増殖系の寄生魔獣に憑かれたら……本当に、永遠に終わらない悪夢の始まりだ。

しかも、何故か大量発生しているらしいから、堕ちたら確実に寄生される上に……その大地の大半に、天敵の食魂植物が生息しているって話だ。

 

 

「つーか、誰だよ……そんなもん、大量発生させた上に天敵を世界全体に生息させた奴……」

 

 

心当たりなら、何人か思い付く。

きっと、それらを踏まえた上で再利用と言う事なのだろう。

しかし、まさかあの魔国領を地獄と同じ様にーーー。

 

 

「…………まさか、【組織】が出資したって……『魔国領』の事なのか!?」

 

 

あり得る。あのキチガイ共なら、やりそうな事だ。

まずは、魔国領を整地して無限増殖系の寄生魔獣を大量生産。その後に、その寄生魔獣の天敵を世界全体に生息させるという荒業をやってのければ、現在の魔国領が完成する。

ただ、ちょっと天然の寄生魔獣をどうやって回避したのかは不明だが……アイツ等なら、色々な方法でやりそうだけど。

 

 

「閻魔大王……あの秘書鬼に小言を言われているか……鉄棒で殴られているんだろうなぁ……」

 

 

最近は、閻魔庁に行って無いから詳しくはわからない。

わからないけど、あの秘書鬼なら嬉々として魔国領を受け取っただろう。それどころか、閻魔大王で実験と称して遊んでいるかも知れない。

 

 

「冷徹だからなぁ……あの秘書鬼……」

 

 

『たっだいまー!』

 

 

馬鹿が、戻って来た。あんな馬鹿、放置しておけば良いものを……仕方が無いので、しばらく様子を見ることにする。

 

 

『さあ、この空域から離れて主砲の準備だ!!』

 

 

馬鹿の戦術は、見る者を不愉快にするものが多い。

俺は、使い魔を通して敵艦の中を見回していた。

それを、空中ディスプレイのメインに投影し……その場にいる全員で見る。しかし、それは三流ホラー映画みたいなモノであった。【グール・パウダー】で、怪物と化した【凌辱系転生者】が同胞を虐殺するだけの映像である。

同胞の【転生者】も、一応応戦しているみたいだが……どれだけ質量兵器で攻撃しても、怪物は怯む様子もなく爪を振るう。

 

 

「酷い……」

 

 

「へ?」

 

 

八神はやての言葉に、疑問声で返してしまった。

それをキッカケに、【原作組】からクレームが出始める。

 

 

「そうだね。例え、地獄に落ちる事が決まっている犯罪者でも、コレはちょっと酷いんじゃないかな?」

 

 

「うん。止めさせるべきだと思うよ?双夜くんは、コレを見て何も思わないの!?」

 

 

「…………三流ホラー映画?」

 

 

「なんやそれ……なんで、映画感覚なん!?今、彼処で実際に行われとる凶行なんやで!?酷いとか、辞めさせなとか、思わへんの!?」

 

 

「えー…………凶行?……酷い?」

 

 

キチガイWORLDであるなら、この程度……いつでも、どこかしこで行われている事柄である。高々、怪物にされた元人間が同胞を虐殺するなんて話、金持ちの道楽でも良くあることだし……張り付けにして、生皮を生きたまま剥ぐなんて拷問……ごく頻繁に行われている事柄だ。

それらを見て、何かしらの感想を求められているらしいのだが、今一要領を得ない。

 

 

「ちょぉ!まさか、ホンマにわからへんのか!?」

 

 

「ゴメン。これ以上の凶行を、行使するアホを取り扱うのが当たり前になっているんで……何が言いたいのか良くわからない。ただの虐殺だろう?生易しいモンじゃ無いの?コレ……」

 

 

「ぎゃ、虐殺が生易しいやて!?」

 

 

「別に苗床にされて、産み落とした赤ん坊を目の前で解体されて食されている訳でもないし……その行為に対して、感謝させられている訳でもないからなぁ……」

 

 

「「「ーーーーー」」」

 

 

「ちょっと、待った!今、何つった?」

 

 

「え?いや、だから……僕等が、基本的に相手にしてるのって《旧・神族》だぞ?アイツ等のおぞましさに比べたら、こんなん、三流ホラー映画だよ。ぶっちゃけ、地獄を見続けてきた僕等から言わせてみれば……まだ、マシな方さ」

 

 

パッと見た目、小学生くらいの子供が見てきた地獄と、16歳の娘さん達が見てきた地獄は毛色の違う地獄だったのか、とても不信そうな視線を向けられる。

自分達の常識と俺の常識をゴッチャにされてもアレなので、空中ディスプレイに俺的過去最大のおぞましき地獄を投映した。その結果、【原作組】と【転生者】の一部が気絶。

そして、禍焔凍真と漣錬月にものすごーく同情されたとだけ記載しておく。

彼等【凌辱系転生者】達が乗った旗艦は、主砲の一撃にて蒸発した。現在は、哨戒機が巡回して“残り物”があるか確認作業をしている。

今のところ、“残り物”は発見されてはいない。

【鮮血の】が、『はあー……疲れた疲れた……』と艦長席で伸びをする。まだ、準第二次警戒レベルの域を脱していないというのにのんきなものだ。

こちらの客室では、男共が俺が上映した映像を見つつ、紙袋とビニール袋を手に『うぷっ!』とか『おえぇ……』とかやっていた。ジェイル・スカリエッティが、目を爛々と輝かせて映像に見入っているが……彼の娘達は、そんな父を見てドン引きしている。どこか、げんなりしているのはあんな父親を持ってしまった不幸の為か……。

そして、気を失った女性陣は、俺の使い魔達(女)に介抱させていた。俺では、何かあった時に役に立たないし……男共では、何をしでかすかわかったものでは無いからである。

実際、なのは、さんのスカートをめくろうとした、よ……よ……?馬鹿がチンク(?)さんの制裁を受けていた。

おかげで、部屋の一部が焼け焦げている。

まあ、そう簡単に燃えるような材質を使って無いだろうし……そもそも彼女のISで、爆弾に変えれるような物質はこの部屋には存在しない。

因みに、気を失った女性陣の中にはウーノさんも含まれる。

良くはわからないけど、スカさんが喜んでいるあの映像は彼女にはダメだったらしい。

 

 

「脳髄売買と完全機械人間は、ダメか?トーレは、大丈夫だった?」

 

 

「いえ……少し、衝撃が……頭がクラクラしています……」

 

 

余程、衝撃的だったらしい。

身体に機械を埋め込まれているからなのか、コードに繋がれた脳髄が入った試験管を機械だけでできた身体に入れる映像は衝撃的だったみたいだ。

今は、ソレがどんな経緯を辿るのかが放映されている。

馬鹿は、エロを求め……凍真は、怖いもの見たさ……錬月は、さてなんだろう?まあ、凍真が一番正しいのだが……。

 

 

「ぐばあぁあぁぁ!!!」

 

 

ついに馬鹿が、ゲロを撒き散らしながら倒れてしまう。

映像を見る限り、エロではない事が伺えるが……。

 

 

「凍真、まだ見るの?」

 

 

「エレエレエレ……(嘔吐中)」

 

 

「もう、止めておいた方が良いよ?」

 

 

「ケロケロケロ……(嘔吐中)」

 

 

大の男が涙目で、画像流れるウィンドに視線を戻す。

まだ、見るつもりらしい。今一、何がしたいのか不明だけど、続けたいと言うのだから続けさせて置こう。替えのビニール袋と紙袋を渡しておいて俺は女性陣の方へと向かった。

 

 

「どう?大丈夫そう?」

 

 

「ええ。彼処の方々よりかは、軽少ですよ?」

 

 

凍真達を見ながら、苦笑いする我が使い魔。

チラッと凍真達を見て、アイツ等は等分肉が食えないだろうと予測する。

 

 

「そう、良かっ《ヴィー、ヴィー!!》ん?」

 

 

『空間歪曲確認』

『状況確認中!』

 

 

艦内全域で、警告音が鳴り響く。

前屈みにしていた体を、垂直にしたところでその警告音は緊急を告げる音に変化した。

 

 

《キンガンキンゴンガン!!!!》

 

 

『超エネルギー体が、空間跳躍してきます!』

『照合……《旧・神族》と断定!!』

『更に、空間跳躍多数!!』

『魔力波長照合!シェイド様です!!』

『“外”からの干渉を確認!!』

『《神殺し》は、至急出撃してください!!』

 

 

艦外の状況を、オペレーターが必死で伝えて来る。

 

 

『ロック・ウォー!出るぞ!!』

 

 

『はい!お任せをっ!!』

 

 

【鮮血の】とロック・ウォーが、自分の武器を手に飛び出して行く。俺は、側近の使い魔達と戦闘用使い魔達に招集通信を送りながら、そばにいた使い魔に命令を告げる。

 

 

「今いる戦闘用使い魔は、全員出撃!バックアップ編成、クリスティーナ頼むぞ!」

 

 

自身の補助杖を取り出して、客室から飛び出した。

《神殺し》で、俺のできることは限られている。

後方支援と、間接的支援のみだ。《神殺しの異端児》である俺では、いくら【神】と戦っても傷一つ付けることは難しい。であるならば、他の《神殺し》達の支援をするぐらいしかできないのである。

後方支援と言っても、《神の使い》系の魔法は使用できないので一つ一つ補助魔法をかけていくしかない。

 

 

「彼の者達に力の加護を!《グロー・イズ》彼の者達に守りの加護を!《プロテクション・フロー》」

 

 

艦の左側のハッチから出て、戦域が見渡せる艦頭に降り立つ。そして、影から取り出すのはバットケース。

中に入っているのは、一メートル程の細い棒が数本。

それを全部取り出して、一本一本に魔力を通して起動させておく。そして、追尾系の魔法を纏わせて投げた。

 

 

「仕込みは、終了……」

 

 

真名を告げれば、《旧・神族》を穿つ為に飛んでいく刃となるだろう。それらを見送って、俺は自分に掛かっている全ての封印を解除した。その上で、《ルール・ブレイカー》を取り出して状況を観察する。

現状としては、良くも悪くもない。

ちょっと、右側面に攻撃が偏りつつあるけど……ここにいる《神殺し》の数が少ないからだ。俺の使い魔が揃えば、その偏りも無くなるだろう。実際、全次元世界に散っていた使い魔達がここに集まりつつある。

使い魔達には、《神殺し》用の武器を持たせているので問題はない。今、ここには俺がいて……使い魔達に魔力を送り続けている。多少の攻撃では、ヒビ一つ入らない【魔核】が有る限り使い魔達が死ぬ可能性は存在しない。

俺の周囲には、バックアップ用の【魔核】が浮かんでいる。

アイツ等の【魔核】が、壊れたとしても瞬時に中のデータを抽出し、新な【魔核】にダウンロードして復活。

即戦力として、復帰させることが出来る。

そして、漸く戦況が安定し始めた。世界に散っていた、使い魔達が俺の元に戻って来た証拠でもある。

後は、敵を圧して潰してしまえば万事OKだ。

《神殺し》達の攻撃密度が薄くなったタイミングを見計らって、仕込んでおいた武器の真名を開放した。

 

 

『ーーー……ーー……ーーーー!!』

 

 

何か言っているみたいだけど、真空世界で音は伝わらない。それに、《神殺し》達の苛烈な攻撃によって真空世界で無かったとしても聞こえなかっただろう。

《旧・神族》に真名開放した、槍が突き刺さる。

拡散していた《旧・神族》の身体が、槍を防ぐ為に密度を上昇させたことで一つの個体レベルまで凝縮された。

それを確認して、内側からは壊せないだけど外側からなら簡単に壊れてしまう結界を構築する。

その上から、空間遮断に匹敵する防御魔法で包み込んだ。

これにて、敵も味方も逃げられなくなる。

そこへ、大量の硬質闇弾を無茶苦茶に叩き込んだら楽しそうだな……と、逃げ惑う敵と味方の妄想をしつつ……本当に殺る場合の起動計算に明け暮れた。

ぶっちゃけ、後衛は暇だ。

補助魔法が、弱まって来た頃合いを見て再度掛け直す。

ただし、【鮮血の】には掛けない。虐めとかではなく、ほぼ光の速度で動くアイツに魔法を掛けたくても、もう少し遅く動いてくれないと補足できないからだ。

 

 

「やっぱり、硬質闇弾かなぁ?」

 

 

杖をブンと振って、大量の魔法陣を上下左右に展開し、一斉に硬質闇弾を穿つ。ランダムに打ち出した闇弾は、味方と《旧・神族》の足を止め戦況を混乱させる一撃となる。

何人かが当たって、腕や足が消し飛んでいたみたいだけど気にしない。とりあえず、【鮮血の】に補助魔法を掛けて腕や足を失った奴等に回復魔法を掛けておいた。

 

《キキィン!》《キキキキィン!!》

 

大量のクレームメールが送られて来るけど、纏めてゴミ箱に突っ込んで消去と操作する。

見る気もなければ、確認する暇さえ惜しんでおく。

 

 

『コラァ!ゴミ箱に捨てるなぁ!!』

 

 

「えー……」

 

 

『ってか、まだか!?』

 

 

「んー……解析なら、もう終わってるよー?」

 

 

『なら、《ルール・ブレイカー》プリーズ!!』

 

 

「えー。もうちょっと、皆が必死こいてる姿見てたいなぁ」

 

 

ちょっとだけ、意地悪してみる。

 

 

『『『却下!!!』』』

 

 

即答だった。

様子を見る限り、かなり必死の表情で訴えかけてくる。

 

 

『つーか、暇なら遊ばないでぇ!!』

 

 

「チッ……仕方ないなぁ……」

 

 

ガシガシと頭を掻きむしり、大きな溜め息を吐いて彼等の要望を受け入れる。

 

 

「……刮目せよ!コレが、この能力(チカラ)本来の使い方!【神】が、【絶対たる力】を持つのならっ!その【理(コトワリ)】を破砕する!砕け!!《ルール・ブレイカー》!!!!」

 

 

世界そのモノに、深紅に輝く刃を突き刺す。

瞬間、世界が変化した。【神】が【神】である由縁の【理】が破砕され、【神】が【絶対たる力】を失う。

《旧・神族》が、力を失いただの生物に成り下がる。

 

 

『《神殺しの異端児》ィイィィィーーー!!!』

 

 

『……滅びろ、《旧・神族》っ!!』

 

 

妖刀・水月華を握りしめ、光と成った馬鹿が《旧・神族》の元へと突き進む。歯をくいしばり、真っ直ぐ飛んでいく。

そして、その身を《神殺し》の武具で貫いた。

 

 

『獲った!』

 

 

『オォォノォレェェェェ!邪魔をするなああぁぁぁ!!《神殺し》ィイィィィ……!!!』

 

 

どれだけ、呪いを込めても彼の《旧・神族》に未来はない。

奴が睨むのは、目の前にいる《神殺し》ではない。

遥か遠くに深紅に輝く刃を持つ、《神殺しの異端児》である。視線が交差するが、奴の撒き散らす呪いはこちらへは届かない。此度も、彼の者達の呪いは正規《神殺し》の【鮮血の小悪魔】が受け止める。

 

 

「……己の歪みを正せ……《ルール・メイカー》」

 

 

世界に差し込まれていた、深紅の刃が抜き去られる。

それを見て、《旧・神族》の口端をつり上げ……次の瞬間には、驚愕の表情に変えた。何故なら、《ルール・ブレイカー》が世界から抜かれたという事は、彼の者が力を取り戻したという事でもある。それなのに、力を取り戻したと考えた瞬間に己の存在そのモノが薄れていく。

その驚愕も当然だろう。

《旧・神族》が、苦しむように胸を掻きむしる。

口の端から泡を吹き出し……怨嗟の呪いを吐き出しながら、彼の者は白い光を散らしつつ存在を薄れさせていく。

 

 

『《神殺しの異端児》っ!何故、だあぁぁあぁぁぁ!?』

 

 

「コレが、世界の【理】を破砕するって事さ……」

 

 

ドンドン加速する、《旧・神族》の存在消滅。

 

 

『……ば…………化け物めぇ…………』

 

 

「……フッ、最高の栄誉だね!」

 

 

《旧・神族》が、何かを掴むように手を伸ばそうとして、完全に消滅した。魔力反応も、それ以外のエネルギー反応も完全に失われる。

 

 

「これにて、終演…………彼の者の呪いは、【鮮血の小悪魔】が受け止め……俺の元には、届かない。幾度となく、【理】を破砕して【神】を……《旧・神族》を屠って来たが……何時だって、直接的な殺害には至らないから……残念だろう?無念だろう?ざまぁ無いなぁ……【神の眷族】!!」

 

 

いくら手を伸ばそうとも、届かないこの現実の前では【神】も《旧・神族》も弱者でしかない。

かつての【始まりの魔法使い】と同様、この身は……否、この【魂】はありとあらゆるモノの【外枠】にあるモノである。

 

故に、我は【神々が造りし魔導兵器】ではなく……【運命が造りし神殺兵器】と成る。

 

 

「では、今一度……最初から、やり直そうか?……【破壊神最終奥義魔法】……【神】をも消し去る神域の滅びを……ーーーーーーー!!!」

 

 

 

 

 




【光皇翼】と称されてますが……実は、天地○用であった様な“ありとあらゆるフィールド特性”はありません。
再現仕切れなかったのが現実です。因みに、エネルギー反転フィールドも天地○用から引用されたモノだったりします。

はてさて、冷徹な秘書の鬼とは誰の事でしょうね?w
そして、魔国領を譲渡するとか……キチガイならではの行為。
危険きわまりない土地を、亡者に宛がうとか、もう……「止めてあげて!!」と言いたくなる事ばかり。

【グール・パウダー】散布は、【鮮血の】の趣味です。
本当は、バイオハザードをやりたいのだろうが……今のところは、現実できそうに無いみたいだ。

そして、漸く《旧・神族》が滅びました。
更に言えば、このifルートが無い方では未だに戦闘中って事なんですけどね……その内、シェイド辺りからメールが来て【外】に出向く事になりかねませんね♪
《旧・神族》を滅ぼした上で、『破壊神最終奥義魔法』って何で!?と思った方々へ……《旧・神族》の呪いが撒き散らされた結果だと思って下さい。
撒き散らされた呪いは、基本的には世界に“融けて”色々と厄介事の元になることが多いのです。
この後に控えているのは、双夜にブレイクされたStriker'Sにvividやforceです。Strike'S(?)やforceは、敵が強化された上に不幸に成りやすい……下手をすれば、【原作】から誰か死者が出るかも知れないんですよ!?シグナムさんが、死亡する未来なんて……作者は嫌です!!
《神殺し》の設定をそのまま使っているので、仕方がない事ですが……呪いが、歪み認定される前に世界そのものを消したというのが理由です。

因みに、『破壊神最終奥義魔法』を使った際……他の神殺し達からクレームが大量に来ています。
ちゃんと、言ってからヤれよ!?的なw
まあ、見もせずにごみ箱行きになりましたが(笑)

次は、7日だよ!

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m(_ _)m

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