絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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サブ登場人物の名前も募集中です!

原作側で、最も双夜に弄られる可能性を持つキャラクターは?さて、誰でしょう……w【転生者】は省きますw


四八話

錬月

 

 

 

こうして、僕等の戦いは終わったんや。

【敵勢力】は壊滅して、大元の資金源を潰し【凌辱系転生者】は皆殺しにされたとか。ってゆうんも、全部双夜さんが言っとった事で……僕等は、見とった訳や無いんで詳しくはわからへん。因みに、【原作組】のみなさんは……まあ、正気に戻って(?)何て言うか凄いショックを受け取った。

まあ、その正気に戻した方法もえらい度肝を抜かれてもうたんやけど。まさか、【真実の瞳】ってあんな事にも使えんねんなぁ……。

正気に戻った中で、特にすずッチが最も酷かったとも言える。何故なら、TAKE1の時の記憶封鎖が解けて、後少し発見が遅れとったら……ホンマに、死んどったかもしれへんかったからや。

今は、みんな病院とかで精密検査を受けて……お医者さんから、大丈夫と太鼓判を押されて普段通りに生活しとる。まあ、精神操作されとった間の後遺症があるから大手を振ってと言う訳には行かへんみたいやけどな。

後、体の中に毒素が残っとるとか何とか。でもそれは、現代医学やミッドの医学でも排出は不可能やて言われとった。

せやけど、その毒素に関しては双夜さんが作る魔法薬ってので何とかなるらしい。いや、ホンマ万能存在やわあの人。

その双夜さんが言うには、すずッチと忍さんは時間が掛かりそうだと言う事だった。ああ。それと、あのヴェルハルド・ヴォーレンが言うとった通り、忍さんは氷村遊に引き渡されて性処理玩具に成り果てとった。

それを、双夜さんと恭也さんの二人が助け出したらしい。

氷村遊をフルボコにして、忍さんは恭也さんに……氷村遊は如月双夜さんに引き渡された。……その後、ムッチャお肌を艶々にした双夜さんがいたらしいけど……真偽の方は、確認してへん。っていうか……何が起きたんかも気にならへん。

ぶっちゃけ、怖すぎて誰も聞こうとも思わんかったんや。

聞きたくても、聞けないことってあるんやなぁ……的な悟りが、全員に開かれたっちゅう訳やな!って事にしといてや。

流石に、パンドラの箱を開ける勇気は僕にもあらへんからな?こんな、目の前におるっちゅうのに手も足も口すらだせへんとは……なんて恐ろしい子。

 

 

「ん?何か言いたそうだね……?」

 

 

「何でもあらへんよ!?」

 

 

そして、今日は忍さんのお見舞いの後、すずッチの病室の前まで僕等は来ていた。ノックも無しに入ろうとする双夜さんを止めて、中から聞こえて来た声に扉を開けるんかを躊躇って様子を伺ってる野次馬二匹。

中におるんは、すずッチと間違いなく凍真や。

第一声からしても、中はシリアスな雰囲気。僕等が入る訳にはいかへん状況やった。

 

 

『でも……し汚れ……だよ!?』

 

 

中から聞こえる断片的な会話が、何となく修羅場の様な気もして扉を開けて乱入できる様な状況でもあらへんかった。

 

 

「そ、双夜さん。出直しまひょ……」

 

 

声を潜めて、ボソボソと出直しを提案する。

しかし、双夜さんは黙ったまま動こうとせえへん。

このまま、ここにいるのはヤバイ気がして周囲を確認しつつ後ろめたい気持ちでイッパイになってまう。

 

 

『俺は、そんなこと気にしないっ!!君が……すずかが必要なんだ!!』

 

 

「音量……無音結界展開。ただし、入り口周辺1,5メートル四方……フレールくん……」

 

 

音漏れを防ぐように、結界を展開した双夜さんは堂々と中の様子を使い魔通して伺い始めた。

アカン、この人今すぐどうにかしないと……。

 

 

『でも……でもっ!!』

 

 

『俺にとって、すずかはすずかだよ。汚れてるとか、そんなこと気にもならない。……それとも、すずかは俺と居たくないの『そんなことっ!……そんなこと無いっ!!』……だったら、俺と一緒にいてくれ……』

 

 

「プロポーズッ!知られたら、後で抹殺されそうや……」

 

 

「問題ない」

 

 

そりゃ、双夜さんはそうだろうさ。

せやけど、僕は違う。こんなん、見とった事が知れたら四聖獣に追い回されたあげく、バッサリ切り殺されそうや。

 

 

「よし、行くぞ!」

 

 

「え?ちょ、待ってーーー」

 

 

扉を全力で開け放ち、中に突入する双夜さん。

ちょっと、マジですか!?

止める間もなく、突入する双夜さんが超笑顔で超驚いている二人の元へ行く。何考えてんのかサッパリな御仁ではあるが、今回ばっかりは胃に穴が開く気分やった。

 

 

「よお!凍真。一世一代の大立ち回りしているところ悪いが、外まで丸聞こえだぞ?」

 

 

「ええっ!?」

 

 

「ぐぉっ……」

 

 

あ、上手い。成る程、そういう風に言えば……確かに問題解決や。聞き耳立てていたって事にはならんし、何より凍真自身の迂闊さに集約される。いやホンマ、勉強になるなぁ。

珍しく、羞恥心で顔を真っ赤にした凍真が、頭を抱えて悶絶している。その隣、ベットの上では凍真と同じ様に顔を真っ赤にしたすずッチが両頬を抱える様に顔を隠していた。

 

 

「凍真のプロポーズ……しかと、聞かせて貰ったぜ!」

 

 

「ヌグググッッ!止めろぉ……!!」

 

 

「すずかのカウンセリングを……と思って来たけど……凍真に任せても大丈夫そうだ……って事で、はい。プレゼント♪」

 

 

そう言って、手渡される大量の書類。

凍真が、物凄く困った顔でそれを受け取っとった。

 

 

「何だこれ……」

 

 

「すずかに使用された、薬品の資料だよ。解析が済んだんで、効能とか身体に与える影響とか……副作用とかの資料だ」

 

 

「え……えっと?」

 

 

「わからないのかい?なら、言い替えよう。彼女が、発情状態になる特殊な薬品の作り方がーーー」

 

 

「って、ちょっと待ったぁ!!」

 

 

双夜さんの手から、資料を取り上げて待ったを掛ける。

完全に硬直している凍真と、真っ赤になったままのすずッチがこの資料の問題レベルを物語っていた。

 

 

「何だよ?」

 

 

「何だじゃないわ!!何考えてんねん、あんたは!?」

 

 

「あ?……ああ。すずかの体質じゃぁ、妊娠するのに凄い回数を重ねないと出来ないから……それを、346ページの薬品で強制妊娠が可能だよって教えてあげてるんだ。ついでに、278ページの薬品なら強制排卵も可能だから……長期間の交配と、それによる記憶のフラッシュバックを抑えてーー」

 

 

「「「……………………」」」

 

 

……スゲー。何が凄いかって?方向性がアレだけど、ここまですずッチに配慮した事を考えつく双夜さんがマジスゲー。

身体への配慮もだけど、精神や記憶まで取り入れた交配とか、普通は考えたりせえへん事まで考え抜かれとる。

 

 

「え、えっと、私は大丈夫だよ?色々、考えてくれてすごく嬉しいけど……それも踏まえて、凍真先輩が頑張ってくれるそうだから……ね?」

 

 

「あ、ああ!俺が、すずかの側に居れば……大丈夫だ!」

 

 

「え……でも、婚約指輪と結婚指輪。それを買う資金を得る為にミッドチルダに出稼ぎに行くんだろう?」

 

 

「ガッ!!」

 

 

「え!?マジで!!?」

 

 

「…………/////」

 

 

「高校生がいくら頑張っても、地球では宝石付きなんて買えないだろ?嘱託魔導師の方が、稼ぎは良いからな♪」

 

 

双夜さんのトンでも発言に、凍真が頭をかきむしり椅子の上で超悶絶しとる。すずッチは、これ以上はヤバイだろ!?って思うほど顔を真っ赤にしてモジモジと身動ぎしとった。

 

 

「凍真……」

 

 

ポンっと、凍真の肩に手を置く。

そして、最高の笑顔でGOODのサインを向けてやった。

 

 

「ちょ、なんで!?」

 

 

「えー……ちゃんと言っといた方が、許可は得やすいよ?すずかに、変な心配を掛けるのも負担になるだろうし……前と違って、今回はちゃんと言わないと。状況が違うんだから……」

 

 

「……ううっ……それは、そうですけど……」

 

 

前って事は、TAKE1の時の話だろう。

つまり、あの時も凍真は指輪を買う為に嘱託魔導師をやっとったっていうこと。

 

 

「ほほぉう……」

 

 

「くっ……」

 

 

いやー、超良い情報を得た気分や。

凍真弄りが、またまたはかどりそうや!

 

 

「そして、これが錬月の彼女さんだ」

 

 

パッと、空中ディスプレイにアップされるのは自分の恋人。

更には、デート回数とか……いかがわしいホテルへ入って行く姿とかが映し出される。

 

 

「ちょっと、待ったれや!?なんで、こんな……」

 

 

「ふふふ。我が情報網、舐めるなよ?」

 

 

「止めてぇ!堪忍、堪忍してや……」

 

 

「因みに錬月は、指輪を購入する前にできちゃった結婚する可能性が……こんな感じの統計で……」

 

 

「勘弁してください!!」

 

 

ガチで、土下座してもうた。彼女にすら、したことない全力土下座。全力全開で、勘弁して欲しい。

 

 

「……そっちの資料は、もう必要無いらしいので忘れてくれ。こちらで、破棄しておくから。で、こっちの資料は……すずかを蝕んでいる薬品の中和剤の作り方だな。ただ、副作用があるんで……凍真と一緒にいる時に使ってくれ……」

 

 

「俺と一緒に?何故……」

 

 

「副作用だが……ちょっと、中和剤の効果が強いんで……すずかの意識が混濁する可能性がある。で、その後何が起きるかわからないので凍真が一緒にいた方が良いと判断したんだ」

 

 

「つまり、エロイ展開が待ってるんですね!?」

 

 

「「「……………………」」」

 

 

シリアスな状況に耐えきれず、ちゃちゃを入れたらギラッと睨まれてしもうた。主に、二人の御仁から。

 

 

「はぁ……錬月じゃないけど、たぶんそんな感じになる可能性もある。基本、魔法薬は何が起こるかわからないからなぁ……ああ。効能は、わかるんだよ?でも、副作用がランダム何だ……」

 

 

「そうか……わかった」

 

 

「二人の共同作業が、結婚前からあるやなんて幸せですなぁ……」

 

 

「お前、ちょっと黙れ……」

 

 

「…………/////」

 

 

「じゃ、僕はもう行くね?薬品の方は、後で届けるから……」

 

 

双夜さんが、踵を返して部屋の入り口へと進んで行く。

 

 

「ああ。色々悪かったなぁ……」

 

 

「ありがとう……双夜くん」

 

 

「ほな。お二人さん、病室でイチャイチャする時は結界張ってやってやぁ!」

 

 

「なっ……!!」

 

 

「/////」

 

 

それだけ言って、さっさと病室から逃げ出す。

これが本当の、『言い逃げ』や。双夜さんの後を追うようにロビーを抜けて外へ。そのまま、僕等は病院を後にした。

 

 

「で、旦那。この後は、どうされるんで?」

 

 

「人を待たせてる。まあ、時間は大丈夫だが……ってか、いつまで付いて来るつもりだ?」

 

 

「え?あー……双夜さんが、バニングス家に戻るまでですよ?」

 

 

僕が、この人に付き纏っているんは管理局からの命令である。何故なら、この人所在認証が付けられへんねん。

ようわからんけど、クロノが言うには付けてすぐ消失してもうたそうや。で、この人が出歩く際は管理局の監視下でないとアカン!って事で僕等嘱託魔導師にお鉢が回って来たって訳や。

 

 

「……そうか。管理局の差し金か……それも、アルバイトか?」 

 

 

何も言って無いのに、早々バレてしもうた。

 

 

「ええ、まあ……」

 

 

「なら、気張ってろ!」

 

 

クロノには悪いけど、この方がやり易くはある。

だってこの人と来たら、バラした所で堂々と見張らせてくれるからな。たまに、悪戯気分で撒かれるけど。

バスに乗って一度駅前方面に、そこから徒歩で翠屋の前を桃子さんに襲撃されながら抜けてハラウオン家のあるマンションへとやって来た。双夜さんは、迷う事なく階段へ。

その後を追って、ハラウオン家の玄関までやって来た。

 

 

「待ち合わせって、ここ?」

 

 

「みんな、集まってる……」

 

 

一応、呼鈴を鳴らした双夜さんは扉を開けて中へ。

家の方が出迎える前に入るって、どんな教育を受けてきたんやろう。疑問は多数、しかし解消される事なくリビングへ。

途中、出迎えに出て来たと思われるエイミィさんと鉢合わせして文句を言われつつ奥へ進むと管理局の面々が揃っていた。

 

 

「待たせたか?」

 

 

「いいえ。時間通り……ちょっと、早いかしら?」

 

 

「まあ、良いさ。さて、クロノ・ハラウオン……こちらの資料を渡しておくぞ?」

 

 

「……これは?」

 

 

クロノに資料を渡しながら、空いてる場所に座る双夜さん。

僕は、適当な場所に移動して壁にもたれ掛かった。

一応、部屋全体が見渡せる場所に陣取る。

 

 

「レアスキル【魅了の魔眼】があった……という証明書だ。DNAから、こういうレアスキルがあったと思われる……程度のモノだが、検出できたのでそれを纏めておいた」

 

 

「レアスキルって、DNAからわかるんや?」

 

 

「ああ!?まさか、そんな事すら解明されてないのか!?」

 

 

「いや、助かる……」

 

 

「なんだ、錬月が無知だっただけか……」

 

 

グサッ!と来る一言を双夜さんは、バッサリと言いきる。

「酷いっ!」とハンカチを噛んで、嘆きのちゃちゃを入れたが全員に無視された。

 

 

「それじゃあ、事の起こりなんだけど……私達は、何も覚えていないのよね……」

 

 

「調べたくても、記録すら無いんじゃあ調べられないって言うのが……僕達の結論だ」

 

 

「管理局は、情報収集が下手なんだな」

 

 

「なっ!?」

 

 

双夜さんの容赦ない切り捨てに、クロノが一歩前に出る。

しかし、双夜さんの次の行動にそのまま硬直してもうた。

双夜さんが、鞄の中から一冊のファイルを取り出し、「事の始まりは……」と続けたからや。

 

 

「先月辺りか……二人の次元不法入国者が、この鳴海市に降り立った所から始まる……」

 

 

それを皮切りに、その二人の次元不法入国者の足取りが明白化して行く。なんやこれ?的な、対話が開始された。

双夜さんの話によると、あの二人はそこそこの資金と違法薬物をこの世界に持ち込んだということや。

その違法薬物の入手経路まで、話し出した時にはクロノが頭を抱えて椅子に座り込んでしまう。そら、自分等では見付け出す事すら出来んかった事を、見た目チビッ子な双夜さんにザクザック掘り起こされたら立つ瀬はない。

 

 

「最初の被害者は、フェイトちゃんだな。そこから、テスタロッサ家が落とされて……次にハラオウン家。で、拡散して行った訳だ……」

 

 

「ええっ!?わ、私!?」

 

 

「いや、一番安易なルートだよ?フェイトちゃん、割りと天然さんだから……それに、割りとガードが低いし……」

 

 

「……せやな。よぉ、わかるわ……」

 

 

「ちょ、はやてぇ~!」

 

 

その後も、何処から仕入れて来たんや!?と思う程の情報に一同が唖然としとったら、話はいつの間にか体内に残った毒素の抽出法へと飛んどった。

しかし、すずッチの病室で聞いた様な副作用の話がないんで、質問してみたら『体質上の問題』とだけ言われ、納得出来ないまま不貞腐れていたら念話で『吸血鬼だから』と教えられた。うっかり、超納得してしもうた。

口にはできへんし、下手な切り返しは命取りな内容や。

凍真に知られたら、僕の命は無かったと双夜さんに感謝する。

 

 

「と……まあ、こんな感じだ。フェイトちゃんの再教育は、プレシアちゃんに一任するんで後の処分はリンディちゃんに任せるよ……僕は、今回の事を踏まえた世界調整をするだけだし……」

 

 

そう言って、双夜さんは立ち上がった。

ニッコリ笑顔で、そのファイルをクロノに手渡す双夜さんから凄まじい悪意を感じてしまう。

情報収集能力の無い管理局イコール無能認識って事が、何も言わなくても双夜さんから滲み出ていた。

クロノの顔を見れば、それは明らかで苦虫を噛み潰したかの様にファイルを受け取った後、それを目を皿にして読みふける執務官が印象的やった。

 

 

「双夜くん、凄いんだね……私達がわからなかった事をこんなに調べて来るなんて……」

 

 

「まあ、最悪……世界の記録(アカシックレコード)を覗いて来れば良い訳だし……まあ、今回は使い魔達の力だよ」

 

 

「アカシックレコード?」

 

 

「あー、世界そのものが記録している情報って事かな?」

 

 

「それって、私達でも閲覧できるのかな?」

 

 

その言葉に一瞬、僕は高町なのはの正気を疑った。

双夜さんがゆうてる、“世界”ってゆうんは……きっと、宇宙とか次元的な規模の話や。

 

 

「いや、その権限は僕が保有しているヤツだけだよ。流石に、普通の人間には世界の記憶なんて閲覧できないかな?」

 

 

「そっかー……残念」

 

 

なのはちゃんの残念そうな声を聞きながら、《アカシックレコード》なんてモンをただの人間が覗き見れるモンやないやろ!と心の中でツッコむ。

なのはちゃん的には、犯罪捜査に役立たないかな?程度の発言なんだろうけど……もし、それが可能やった場合の事ちゃんと考えてんのやろか。

天地が、引っくり返る所の話や無くなるねんで?

歴史の影で埋もれてた、黒い部分もフルオープンや。

国処か、世界が揺らぐかもしれへん大事なんちゃうか?

そもそも、そんなんがあったら時空管理局の最高評議会の腐敗とか、それらに関する悪事が芋蔓式にわんさかと出てる来るんやないか?いやいや、前提がちごうたわ。

 

 

「錬月が、気が付いたみたいだけど……そもそも、アカシックレコードが閲覧できる世界なんてモノがあったら……そこでは、犯罪なんて一切起こらない平和過ぎる世界になっちゃうよ?所謂、恒久的完全平和世界だ……」

 

 

「……どうして?」

 

 

「《アカシックレコード》ってのは、そもそも記憶じゃ無いんだ。記憶っていうのは、体験して経験を得て積み重ねて行くモノだ。だがあれは、世界誕生から連なる世界最終結果に至るまでを綴った記録。《無限の可能性》がもたらす、無限に等しい未来も綴られているんだよ……」

 

 

「え……えっと……」

 

 

「わからない?なら、可能のある未来も記録されているんだよ…って言えば良い?まあ、ぶっちゃけのネタバレ記録だよ」

 

 

「ネタバレ記録?」

 

 

予想以上の事柄やった。ネタバレちゅう事は、つまるところ……最高評議会の腐敗処か、ジェイル・スカリエッティなんか生まれて来うへん可能性すらあるっちゅうことや。

《アカシックレコード》が閲覧できたら、自分が犯す犯罪かて知ることになる訳やし……そもそも、そうならへんように行動する事ができる。

そうすれば、最悪を回避できる訳やしな。

 

 

「今まで起きたモノは確定されて……そして、これから起きるありとあらゆる事柄は、人の行く末等々だけでなく技術や宝くじの当たりくじまでなんでもかんでも記録されてる訳だ。希に変化するけど、ほぼ100%起こった起きる可能性だ。ぶっちゃけ、あれが閲覧できたら……どうなるか、わかるかい?」

 

 

でも、せやったら……好き勝手できるんやないやろか?

ほぼ、100%の確定された未来が……ってか、未来って100%確定されてるモンなんやろか……その辺り、良おわからへんねんけど。

 

 

「先に、未来がわかるのね……それなら、対策に次ぐ対策。予防策にそれに準ずる事じゃないかしら?」

 

 

リンディさんの答え。でも、それでできる対策ちゅうたら事故や危険行為に関してのみや。

それ以前に、もっと根本的な話がある。せやけど、それに全く触れない双夜さん。それがわざとなのか、ただわかってないのかはわからへんかった。

 

 

「対策なんて、必要ないよ」

 

 

「え?」

 

 

「みんながみんな、『最善』を選択して行動すれば……犯罪も事故も起きない。そもそも、あの中には解決の糸口というか……《答え》そのものがある。それにそって動けば、対策なんて必要ないだろう?そして、世界は『平和』になり……恒久的に完全な終了世界の出来上がりだ。何の面白味も刺激も無い、ただ生きているだけの世界……」

 

 

ああ、良かった。双夜さんは、ちゃんとその事を理解していたみたいや。まあ、『恒久的完全終了世界』っちゅう話は恐ろしゅうて聞けへんけど。

 

 

「刺激も面白味もない、ほぼ無価値の世界ができあがる」

 

 

「せやろうなぁ……『最善策』ちゅうんは、やっぱアレか?」

 

 

「ん?アレ……とは、何の事かな?」

 

 

「最善であるが故の結末に至る終末理論……」

 

 

未来が……『最善』が、閲覧できる場合の世界が至る結末やなんて猿でもわかる。人が、一番忌避する事柄や。

 

 

「終末理論!?」

 

 

「フム。人が、『最善』を取り続けると世界が終了するって破滅理論の事だよ。まあ、実際問題……誰だって、失敗したくはないからなぁ……」

 

 

「な、なんで?……『最善』何でしょう!?だったら、みんな幸せになるんじゃあ……」

 

 

リンディさん達が、慌てた様に聞き直す。

 

 

「『最善策』には、落とし穴があるんや……」

 

 

「例え、それが最短で最高で最善の策だったとしても……人類にとって、必ずしも良い事とは限らない……」

 

 

双夜さんと目が合った。

何故かは、わからへんけど苦笑いされる。

 

 

「錬月、お前ならわかるんだろ?」

 

 

「せやな……僕にとっては、余り至りたくない結末やな……僕は、面白い事が好きや。それが刺激的なら、もっとええ感じになるやろうなぁ……せやけど、《アカシックレコード》が閲覧できる世界は、行きとうは無いかなぁ……」

 

 

「……理由は?」

 

 

そんなん、語るまでもないやろ……せやけど、求められとるみたいやからゆうだけゆうてみる。

 

 

「僕は、獣になんてなりとうないからなぁ……」

 

 

「獣か……。確かに、結論から言ったら知性の無い猿の惑星だな……」

 

 

問題事は、全て《アカシックレコード》を閲覧すればええ。

対策は、《アカシックレコード》に記録されとぉ。

未来の不安は、《アカシックレコード》が解消してくれて。

内発性も、自主性も、思考も、何もかもも……全部、無くなった生ける屍の世界。ありとあらゆるモノが停止した、停滞世界。アレは、一種の“麻薬”だ。人々から、『知性』という機能を取り払ってまう危険な【悪魔の薬】。

人類が、人類である理由を奪いかねない、とても危険な猛毒だ。思考力を奪われた人類やなんて、動物園におる日がなのんべりだらりと過ごす猿みたいなモノだろう。

 

 

「実感が湧かないから、わからないと思うけど……全てにおいて《答え》のある世界は、人間を動物にしてしまう危険性を孕んでいるって話だ……」

 

 

「…………人間が、動物……?」

 

 

「僕もそんな世界は、遠慮させて頂きたいね……」

 

 

「あー……理解は、してもらえないか……」

 

 

「仕方あらへんかぁ。実感出来ないんやから……」

 

 

「…………なら、見せてくれないか?実際にそれを見れば、少しは理解できるんじゃないか?」

 

 

「「……………………」」

 

 

クロノの発言は、実物を見てみいひんと判断できへんという執務官らしい物言いや。だが、人間がアレを閲覧しても大丈夫なんかという不安が僕にはあった。

 

 

「……なあ、双夜さん。アレって、人が閲覧できるモンなんか?」

 

 

「……良くて、記憶傷害。最悪、廃人かなぁ……」

 

 

「……せやろうなぁ……」

 

 

閲覧以前の問題なんやそうだ。

少しでも、その末端に触れようモノなら……その膨大な情報量によって、人間の意識なぞ一瞬に吹き飛ばされるらしい。

 

 

「君は、大丈夫なのか?」

 

 

「その為の精神で、その為の存在だからね……」

 

 

「…………そうか……」

 

 

それっきり、クロノは黙り込んでしもうた。

双夜さんは、リンディさんやエイミィさん達と話をしとる。

せやけど、さっきまでの様な小難しい話やのうて事を起こしたアホぅ共の今後に関しての話やった。それと、もうこんな下らない事は起きないという報告が上げられている。

そのせいで、双夜さんが「人を殺したぁ!?」という驚きと共にお叱りを受けているが気にしない。

気にせぇへんたら気にせぇへん!!

口を滑らしたのは自業自得やから、しっかり叱られて貰いまひょ。

 

 

 

 

 




すずかの催眠状態が、【真実の瞳】によって解除された結果w記憶封鎖も一緒に解除されちゃったってオチw

氷村にいたっては、双夜と恭也の最凶神速コンビが潰したよ♪ざまぁw…………え?氷村がどうなったかって?影の中にある隔離世界に押し込んで、放置されてます。
双夜の影の中……あの、闇夜の住人達が住まう世界に放置って事は、魂系のお仕置きですね!!
確か、第356代目の魔王サタンが住んでいる魔界的な隔離世界なので……地獄に落ちるのと同義。何でそんなモノ達が、彼の影の中にいるかと言うと……逆契約で縛ったから?双夜の魔力を半分くれ続けてやるから協力しろ!的な契約です。
精力だったかも……?【次元の果て】に至った後の話。
今頃、闇の眷族による魂争奪戦中なんじゃないかな?
同意無く、女性を強姦したアホが落ちる地獄って言えば『淫獄』ですかね?サキュバス系の悪魔によって、人外の快楽と共に永遠の苦しみを与えられるってヤツ。眠る暇も無ければ、休む事も許されず、ひたすら激しい運動を続けなければならない地獄だよ?下手に休むと、魂自体を食い散らかされて自分を喪ったり、見失ったり……女(悪魔)を犯す為だけに存在する存在になってしまうっていう地獄。
最初は、嬉しく楽しい事だろうけど……三日程体験したら、悪夢に早変わりするらしい。眠れない上に休めない。でも、激しい運動を強制される世界で「助けて……」とか言ってそうw
お疲れさま~。

凍真のプロポーズw双夜と錬月に聞かれる。
錬月の勤勉さが、笑いの涙を誘うw
ネタバラしw凍真、また弄られるw
ついでに、錬月も弄られるw 巻き添えw

アカシックレコードのは、ホラー的に書く予定だったけど面倒になった結果。矛盾してたら、指摘してください。
まあ、前に出した時は『記録』を『記憶』と称していたかもだけど……まあ、さわり程度なので、『記憶』表現でも間違いじゃない。

誤字・方言あれば報告をお願いします。
m(_ _)m

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